JP4613740B2 - ポジ型レジスト組成物及びパターン形成方法 - Google Patents

ポジ型レジスト組成物及びパターン形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、高感度および矩形プロファイルを両立することができ、さらにレジスト残査が少なくエッチング耐性が高い電子線又はX線用化学増幅型のポジ型レジスト組成物と、そのレジストを用いたパターン形成方法に関する。
近年、種々の電子線用のポジ型レジスト組成物が提案されている。(特許文献1を参照。)電子線を光源として利用したパターン形成プロセスは、i線、エキシマレーザー等の放射線を光源として利用したプロセスに比べ、高解像度化が可能であるとして、次世代の256メガ、1ギガ、4ギガ等の超高集積度半導体素子の製造にその適用が検討されている。しかし、電子線又はX線を用いたパターン形成は、i線、エキシマレーザーとの光源を用いたパターン形成における露光メカニズムが異なる。露光される電子線又はX線は、ほとんどがレジスト膜中を通過し、パターン形成に必要とされる化学反応に寄与するエネルギーに変換されにくい。また、電子線又はX線露光においては、真空中での露光となるためレジスト組成物膜の安定性が求められる。以上のことから、化学増幅型ポジレジストの場合、光酸発生剤の含有量を多くし、酸解離性樹脂の構造を嵩高い構造を持つものなどを導入して性能を達成している。
しかしながら、光酸発生剤の含有量を多くすることでアルカリ現像溶液への溶解抑止効果が働き、さらに酸解離性樹脂の構造を嵩高くすることで親水性が低下する。そして、レジスト組成物膜のアルカリ現像液に対する溶解速度が低下し、現像工程の裕度がなくなり微細化が進むパターン寸法の制御が困難になっている。
さらに、レジストのエッチング耐性が向上すれば、エッチングの際のプロセス裕度が広くなり今後の微細化に有利になる。以上のことから、電子線又はX線を利用したパターン形成プロセスを実用化させるためには、現状の性能を保持しつつ感度およびアルカリ現像液に対する溶解速度を向上し、エッチング耐性を高めることが必須であった。
一般的に化学増幅型レジストにおいて、感度、解像度が達成される機構は、エネルギー照射した際の酸発生剤からの酸の発生が重要である。紫外線照射の場合は、酸発生剤の紫外線吸収による化学的分解により酸が発生する。一方、電子線およびX線照射の場合、Jpn.Appl.Phys.、31、1992、4301等の報告にあるように、ほとんどの放射線は、レジストフィルムを付きぬける上、酸発生剤自身の吸収は少なく、レジスト中に含まれる高分子化合物等が2次電子を放出し、イオン化する。そして、そのイオンが、酸発生剤に寄与することによって酸が発生する。よって、電子線およびX線用化学増幅型レジストにおいて、高感度化、高解像度化を目指すには、2次電子を放出し、イオン化しやすい化合物が採用される。
一方、高エッチング耐性を実現するには、大西パラメータ、リングパラメータを算出し、化合物の分子設計を行なうことが古くから知られている。これらのパラメータから、ヘテロ原子を含まない環状構造を持つ有機化合物が有利であり、レジストを構成する樹脂等は、これらの構造を採用することが多い。
特開2002−258483号公報
従って、本発明の目的は、所望の高感度・高解像度およびレジスト膜の環境安定性を持ちつつ、アルカリ現像液に対する溶解速度を向上させることのできる電子線又はX線用ポジ型レジスト組成物を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、電子線又はX線ポジレジスト組成物にアルカリ現像液に対し溶解度を向上させ、さらに感度、解像度さらにエッチング耐性を向上させる溶解促進剤を添加することにより、高感度・高解像度・高環境安定性・高パターン寸法制御および高エッチング耐性が図れることを見出し、本研究を完成するに至った。即ち、本発明は下記の構成である。
本発明の第1の発明は、ヨードニウム塩化合物、スルホニウム塩化合物、有機ハロゲン化合物、スルホネート化合物、ジスルホン化合物、ジアゾメタン化合物およびN−スルホニルオキシイミド化合物より選ばれる1または2種以上の光酸発生剤(A)と、酸解離性基含有樹脂(B)としてヒドロキシスチレンとナフタレンビニルとの共重合体(共重合モル比=85:15)のフェノール水酸基の水素原子が28%1−エトキシエチル基で置換された樹脂と、溶解促進剤(C)としてフルオレンジプロピオン酸−t−ブチルエステルとを少なくとも含有することを特徴とするポジ型レジスト組成物である。
また、本発明の第2の発明は、含窒素塩基性化合物(D)を含有することを特徴とする請求項1記載のポジ型レジスト組成物である。
また、本発明の第3の発明は、界面活性剤(E)を含有することを特徴とする請求項1または2に記載のポジ型レジスト組成物である。
また、本発明の第4の発明は、請求項1〜3の何れかに記載のポジ型レジスト組成物によりレジスト膜を形成し、該レジスト膜を露光、現像する工程を含むことを特徴とするパターン形成方法である。
以上説明したように、本発明のレジスト組成物は、電子線あるいはX線の照射によって2次電子を放出しやすい溶解促進剤を用いることによって、高感度が達成される。さらに、溶解速度が著しく向上することから高解像度なパターンが得られ、現像不良などの基板欠陥形成を防止できる。このようなレジスト膜は、ドライエッチング耐性、耐熱性、機械的強度にも優れており、更なる薄膜化進めることができるため、今後ますます微細化が進行すると予想される半導体デバイスおよび半導体デバイス用フォトマスク製造用の化学増幅型レジストとして極めて有用である。
以下、本発明のレジスト組成物に使用する化合物について詳細を説明する。
(a)電子線又はX線の照射により酸を発生する化合物(A)(光酸発生剤)について
本発明で使用される光酸発生剤として、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいは半導体レジスト等に使用されている公知の光(400〜200nmの紫外線、遠紫外線、特に好ましくは、g線、h線、i線、KrFエキシマレーザー光)、ArFエキシマレーザー光、電子線、X線、分子線又はイオンビームにより酸を発生する化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。
また、その他の本発明に用いられる光酸発生剤としては、例えばジアゾニウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、セレノニウム塩、アルソニウム塩等のオニウム塩、有機ハロゲン化合物、有機金属/有機ハロゲン化物、0−ニトロベンジル型保護基を有する光酸発生剤、イミノスルフォネート等に代表される光分解してスルホン酸を発生する化合物、ジスルホン化合物、ジアゾケトスルホン、ジアゾジスルホン化合物等を挙げることができる。また、これらの光により酸を発生する基、あるいは化合物をポリマーの主鎖又は側鎖に導入した化合物を用いることができる。
また、これらは単独で、又は必要に応じて2種以上混合して使用することができる。より具体的には、光酸発生剤として、以下のa1〜a7に示すような化合物を例示することができる。
a1.ヨードニウム塩化合物
ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェートビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム10−カンファースルホネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムp−トルエンスルホネートなど。
a2.スルホニウム塩化合物
シクロヘキシルメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウムパーフルオロオクタンスルホネート、メチルジフェニルスルホニウムパーフルオロオクタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−メチルフェニルジフェニルスルホニウムメタンスルホネート、4−メチルフェニルジフェニルスルホニウムパーフルオロオクタンスルホネート、4−メチルフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、2,4,6−トリメチルフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−tert−ブチルフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、1−(2−ナフトイルメチル)チオラニウムヘキサフルオロアンチモネート、1−(2−ナフトイルメチル)チオラニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−ヒドロキシ−1−ナフチルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−ヒドロキシ−1−ナフチルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネートなど。
a3.有機ハロゲン化合物
2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシ−1−ナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソラン−5−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(3,4,5−トリメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(3,4−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−ブトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−ペンチルオキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジンなど。
a4.スルホネート化合物
1−ベンゾイル−1−フェニルメチルp−トルエンスルホネート(通称ベンゾイントシレート)、2−ベンゾイル−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチルp−トルエンスルホネート(通称α−メチロールベンゾイントシレート)、1,2,3−ベンゼントリイルトリスメタンスルホネート、2,6−ジニトロベンジルp−トルエンスルホネート、2−ニトロベンジルp−トルエンスルホネート、4−ニトロベンジルp−トルエンスルホネートなど。
a5.ジスルホン化合物
ジフェニルジスルホン、ジ−p−トリルジスルホンなど。
a6.ジアゾメタン化合物
ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−クロロフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トリルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−tert−ブチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2,4−キシリルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、(ベンゾイル)(フェニルスルホニル)ジアゾメタンなど。
a7.N−スルホニルオキシイミド化合物
N−(エチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(イソプロピルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(ブチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(10−カンファースルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(フェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ナフタルイミド、N−(10−カンファースルホニルオキシ)ナフタルイミドなど。
これらのなかでも、本発明で規定する樹脂との組合せで好ましい酸発生剤としては、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム10−カンファースルホネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムp−トルエンスルホネート、シクロヘキシルメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウムパーフルオロオクタンスルホネート、メチルジフェニルスルホニウムパーフルオロオクタンスルホネート、4−メチルフェニルジフェニルスルホニウムメタンスルホネート、4−メチルフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−メチルフェニルジフェニルスルホニウムパーフルオロオクタンスルホネート、ビス(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トリルスルホニル)ジアゾメタンなどを挙げることができる。
これらの光酸発生剤の添加量は、組成物中の固形分を基準として、通常0.001〜40重量%の範囲で用いられ、好ましくは5〜30重量%の範囲で使用される。光酸発生剤の添加量が、5重量%より少ないと感度が低くなり、また添加量が40重量%より多いと溶解抑止効果が働き、プロファイルの悪化や、プロセス(特にベーク)マージンが狭くなり好ましくない。
(b)酸解離性基含有樹脂(B)について
(B)成分の酸解離性基で保護されたアルカリ不溶性またはアルカリ可溶性の樹脂であって、該酸解離性基が解離したときにアルカリ可溶性となる樹脂(酸解離性基という)は、特に制限はなく、従来の電子線又はX線ポジ型レジスト組成物において周知のものを用いることができる。このような酸解離性基含有樹脂としては、フェノール、m−クレゾール、p−クレゾール、キシレノ−ル、トリメチルフェノールなどのフェノール類とホルムアルデヒドなどのアルデヒド類とを酸性触媒下に縮合させて得られたノボラック樹脂、ヒドロキシスチレンの単独重合体やヒドロキシスチレンと他のスチレン系単量体との共重合体、ヒドロキシスチレンとアクリル酸又はメタクリル酸あるいはその誘導体との共重合体などのポリヒドロキシスチレン系樹脂、アクリル酸又はメタクリル酸とその誘導体との共重合体であるアクリル酸又はメタクリル酸系樹脂などのアルカリ可溶性樹脂に、水酸基あるいはカルボン酸基の一部を酸解離性置換基で保護されたものなどがあげられる。
上記のヒドロキシスチレンと共重合させるスチレン系単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、о−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p―クロロスチレン、ビニルナフタレン、ビニルフルオレン、ビニルフェナントレン、ビニルアントラセンなどが挙げられる。
また上記アクリル酸又はメタクリル酸の誘導体としては、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシルプロピル、アクリルアミド、アクリロニトリル及び対応するメタクリル酸誘導体を挙げることができる。
一方、上記酸解離性置換基としては、例えば、置換メチル基、1−置換エチル基、1−分岐アルキル基、シリル基、ゲルミル基、アルコキシカルボニル基、アシル基、環式酸解離性基等を挙げることができる。
前記置換メチル基としては、例えば、メトキシメチル基、メチルチオメチル基、エトキシメチル基、エチルチオメチル基、メトキシエトキシメチル基、ベンジルオキシメチル基、ベンジルチオメチル基、フェナシル基、ブロモフェナシル基、メトキシフェナシル基、メチルチオフェナシル基、α−メチルフェナシル基、シクロプロピルメチル基、ベンジル基、ジフェニルメチル基、トリフェニルメチル基、ブロモベンジル基、ニトロベンジル基、メトキシベンジル基、メチルチオベンジル基、エトキシベンジル基、エチルチオベンジル基、ピペロニル基、メトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、n−プロポキシカルボニルメチル基、イソプロポキシカルボニルメチル基、n−ブトキシカルボニルメチル基、t−ブトキシカルボニルメチル基等を挙げることができる。
また、前記1−置換エチル基としては、例えば、1−メトキシエチル基、1−メチルチオエチル基、1,1−ジメトキシエチル基、1−エトキシエチル基、1−エチルチオエチル基、1,1−ジエトキシエチル基、1−フェノキシエチル基、1−フェニルチオエチル基、1,1−ジフェノキシエチル基、1−ベンジルオキシエチル基、1−ベンジルチオエチル基、1−シクロプロピルエチル基、1−フェニルエチル基、1,1−ジフェニルエチル基、1−メトキシカルボニルエチル基、1−エトキシカルボニルエチル基、1−n−プロポキシカルボニルエチル基、1−イソプロポキシカルボニルエチル基、1−n−ブトキシカルボニルエチル基、1−t−ブトキシカルボニルエチル基等を挙げることができる。
また、前記1−分岐アルキル基として、例えば、イソプロピル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、1,1−ジメチルプロピル基、1−メチルブチル基、1,1−ジメチルブチル基等を挙げることができる。
また、前記シリル基としては、例えば、トリメチルシリル基、エチルジメチルシリル基、メチルジエチルシリル基、トリエチルシリル基、イソプロピルジメチルシリル基、メチルジイソプロピルシリル基、トリイソプロピルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、メチルジ−t−ブチルシリル基、トリ−t−ブチルシリル基、フェニルジメチルシリル基、メチルジフェニルシリル基、トリフェニルシリル基等を挙げることができる。
また、前記ゲルミル基としては、例えば、トリメチルゲルミル基、エチルジメチルゲルミル基、メチルジエチルゲルミル基、トリエチルゲルミル基、イソプロピルジメチルゲルミル基、メチルジイソプロピルゲルミル基、トリイソプロピルゲルミル基、t−ブチルジメチルゲルミル基、メチルジ−t−ブチルゲルミル基、トリ−t−ブチルゲルミル基、フェニルジメチルゲルミル基、メチルジフェニルゲルミル基、トリフェニルゲルミル基等を挙げることができる。
また、前記アルコキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基等を挙げることができる。
また、前記アシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ヘプタノイル基、ヘキサノイル基、バレリル基、ピバロイル基、イソバレリル基、ラウリロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、オキサリル基、マロニル基、スクシニル基、グルタリル基、アジポイル基、ピペロイル基、スベロイル基、アゼラオイル基、セバコイル基、アクリロイル基、プロピオロイル基、メタクリロイル基、クロトノイル基、オレオイル基、マレオイル基、フマロイル基、メサコノイル基、カンホロイル基、ベンゾイル基、フタロイル基、イソフタロイル基、テレフタロイル基、ナフトイル基、トルオイル基、ヒドロアトロポイル基、アトロポイル基、シンナモイル基、フロイル基、テノイル基、ニコチノイル基、イソニコチノイル基、p−トルエンスルホニル基、メシル基等を挙げることができる。
さらに、前記環式酸解離性基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキセニル基、4−メトキシシクロヘキシル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロチオピラニル基、テトラヒドロチオフラニル基、3−ブロモテトラヒドロピラニル基、4−メトキシテトラヒドロピラニル基、4−メトキシテトラヒドロチオピラニル基、3−テトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシド基等を挙げることができる。
これらの酸解離性基のうち、t−ブチル基、ベンジル基、1−メトキシエチル基、1−エトキシエチル基、トリメチルシリル基、t−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニルメチル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロチオピラニル基、テトラヒドロチオフラニル基等が好ましい。
酸解離性基含有樹脂中における酸解離性基の導入率(酸解離性基含有樹脂中の酸性官能基と酸解離性基との合計数に対する酸解離性基の数の割合)は、酸解離性基や該基が導入されるアルカリ可溶性樹脂の種類により一概には規定できないが、好ましくは10〜100%、さらに好ましくは15〜100%である。また、酸解離性基含有樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量分子量(以下、「Mw」という。)は、好ましくは1,000〜150,000、さらに好ましくは3,000〜100,000である。酸解離性基含有樹脂は、例えば、予め製造したアルカリ可溶性樹脂に1種以上の酸解離性基を導入することによって製造することができ、また酸解離性基を有する1種以上の単量体の(共)重合、酸解離性基を有する1種以上の重縮合成分の(共)重縮合等によって製造することができる。
酸解離性基含有樹脂としては、特に、ポリ(ヒドロキシスチレン)中の水酸基の水素原子の一部を前記酸解離性基で置換した樹脂が好ましい。また、ヒドロキシスチレンと多環式芳香族ビニルの少なくともどちらか一方と(メタ)アクリル酸との共重合体中の、水酸基とカルボキシル基の少なくともどちらか一方の水素原子の一部あるいは全部を前記酸解離性基で置換した樹脂等も好ましい。酸解離性基含有樹脂は、アルカリ溶解性を制御する性質を有し、酸の存在下で解離して、該アルカリ可溶性樹脂のアルカリ溶解性を制御する効果を低下もしくは消失するものである。酸解離性基含有樹脂は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
(c)溶解促進剤(C)について
次に、成分(C)の溶解促進剤としては、例えば、フェノール性水酸基、カルボキシル基等の酸性官能基に酸の存在下で解離しうる1種以上の置換基(以下、「酸解離性置換基」という。)を導入した化合物を挙げることができる。このような酸解離性置換基としては、例えば、前記酸解離性含有樹脂について挙げた置換メチル基、1−置換エチル基、シリル基、1−分岐アルキル基、ゲルミル基、アルコキシカルボニル基、アシル基、環式酸解離性基等の酸解離性基と同様の基を挙げることができる。
溶解促進剤は、電子線又はX線照射した際に、2次電子を放出しやすくイオン化する構造を持ち、さらにエッチングに対する耐性を示すような化合物が望ましい。また、低分子化合物でも高分子化合物でもよい。2次電子を放出しやすい化合物として多環式芳香族誘導体が挙げられる。これらは電子リッチな構造を持ち、照射された電子線あるいはX線の高いエネルギーを吸収しさらに2次電子を放出してイオン化し、酸発生剤へエネルギー移動をしやすくする。これらの骨格に上記酸解離性基を持たせたものが、本発明での溶解促進剤である。溶解促進剤の具体例としては、以下の化合物が挙げられる。
溶解促進剤として、レジスト溶剤に可溶な多環式芳香族誘導体は、ベンゼン環、あるいはヘテロ原子を含む環状不飽和結合を骨格として持つ化合物が好ましい。例えば、式(1)に示すようなエステルあるいは式(2)のようなアルコキシエーテルが挙げられる。
Figure 0004613740
Figure 0004613740
式(1)、(2)で置換基R1は、次のものが挙げられる。フェニル、ビフェニル、トリフェニレン、ナフタレン、フェナントレン、アントラセン、クリセン、ピレン、フルオレン、9,10−ジヒドロアントラセン、フェナジン、フェナントロリン、フェナントリジン、ジベンゾフラン、キサンテン等が好ましい。置換基R2は、前記酸解離性含有樹脂について挙げた置換メチル基、1−置換エチル基、シリル基、1−分岐アルキル基、ゲルミル基、アルコキシカルボニル基、アシル基、環式酸解離性基等の酸解離性基と同様の基を挙げることができる。
式(1)(2)中、R3で表される置換基として次のものが挙げられる。フェニル、フェニルエーテル、メチレン等が好ましい。また、m、nで表されるR3の数は、0〜5が望ましい。6以上になると分解温度、融解温度が低下し好ましくない。また、j、kで表されるエステルあるいはアルコキシ基の数は、2以上が望ましい。1であると、有機溶剤に不溶であったり、酸によって解離性基が解離してもアルカリ現像液に不溶になるからである。
(d)含窒素塩基性化合物(D)(クエンチャー)について
また、化学増幅型のレジスト組成物を用いたリソグラフィーでは一般に、露光により発生した酸を触媒として連鎖的に化学反応を進行させるために露光後ベーク(ポスト・エクスポージャ・ベーク)を行うが、露光から露光後ベークまでの時間が長くなると、酸の失活に伴う性能劣化を引き起こすことが知られている。さらに、発生した酸がレジスト塗膜中で必要以上に拡散することにより、未露光部にまで化学反応が広がり、パターン形状等の性能が劣化することがある。このような露光後の引き置きに伴う酸の失活による性能劣化を防止し、あるいは、酸の拡散を制御し、未露光部での反応を抑えるために、塩基性化合物、特に塩基性含窒素有機化合物、例えばアミン類をクェンチャーとして少量配合するのが有効であることが知られており、本発明においても、このような塩基性含窒素有機化合物をクェンチャーとして含有するのが好ましい。
クェンチャーに用いる含窒素有機化合物は、1級アミン、2級アミン、3級アミン、不飽和環状アミン、4級アンモニウム塩などであることができ、より具体的には、以下のような化合物が例示される。
d1.1級アミン
ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、アニリン、2−,3−又は4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、1−又は2−ナフチルアミン、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノ−1,2−ジフェニルエタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジフェニルメタンなど。
d2.2級アミン
ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、N−メチルアニリン、ピペリジン、ジフェニルアミン、N−ベンジルイソプロピルアミンなど。
d3.3級アミン
トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、メチルジブチルアミン、メチルジペンチルアミン、メチルジヘキシルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、メチルジヘプチルアミン、メチルジオクチルアミン、メチルジノニルアミン、メチルジデシルアミン、エチルジブチルアミン、エチルジペンチルアミン、エチルジヘキシルアミン、エチルジヘプチルアミン、エチルジオクチルアミン、エチルジノニルアミン、エチルジデシルアミン、トリス[2−(2−メトキシエトキシ)エチル]アミン、トリイソプロパノールアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジイソプロピルアニリンなど。
d4.不飽和環状アミン
イミダゾール、ピリジン、4−メチルピリジン、4−メチルイミダゾール、ビピリジン、2,2’−ジピリジルアミン、ジ−2−ピリジルケトン、1,2−ジ(2−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン、1,2−ジ(2−ピリジル)エチレン、1,2−ジ(4−ピリジル)エチレン、1,2−ビス(4−ピリジルオキシ)エタン、4,4’−ジピリジルスルフィド、4,4’−ジピリジルジスルフィド、2,2’−ジピコリルアミン、3,3’−ジピコリルアミンなど。
d5.4級アンモニウム塩
水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトライソプロピルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウムなど。
これらのなかでも、2級アミン、3級アミン、4級アンモニウムが好ましく、N−ベンジルイソプロピルアミン、トリス[2−(2−メトキシエトキシ)エチル]アミン、トリイソプロパノールアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジイソプロピルアニリン、水酸化テトラメチルアンモニウムが好ましい。また、クェンチャーとして用いる塩基性含窒素有機化合物は、基板上に形成されたレジスト膜のプリベーク後も、レジスト膜中に残存して効果を発揮するよう、プリベークの温度で蒸発しにくいものが好ましく、具体的には150℃以上の沸点を有する化合物が好ましい。
その他の添加剤等について
本発明のポジ型レジスト組成物に下地基板との塗れ性をよくする目的で使用できる界面活性剤は、フッ素系及び、あるいは、又はシリコン系界面活性剤が好適に用いられ、フッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤およびフッ素原子とケイ素原子の両方を含有する界面活性剤のいずれか、あるいは2種以上を含有することができる。
これらの界面活性剤の配合量は、本発明の組成物中の固形分を基準として、通常0.001重量%〜2重量%、好ましくは0.01重量%〜1重量%である。これらの界面活性剤は単独で添加してもよいし、また、いくつかの組み合わせで添加することもできる。
レジスト組成物について
本発明のレジスト組成物は通常、光酸発生剤(A)を5〜30重量%、酸解離性基含有樹脂(B)を60〜90重量%、そして溶解促進剤を5〜20重量%の範囲で含有する。中でも樹脂成分を70〜80重量%、酸発生剤を5〜10重量%そして溶解促進剤を5〜10%の範囲とするのが好ましい。また、クェンチャーを含有させる場合は、同じくレジスト組成物の全固形分量を基準に、0.01〜1.0重量%の範囲で用いるのが好ましい。また本発明のレジスト組成物は、必要に応じて、増感剤、界面活性剤、安定剤、染料など、各種の添加物を少量含有することもできる。
このレジスト組成物は通常、全固形分濃度が10〜50重量%となるよう、上記各成分を溶剤に混合してレジスト溶液とされ、シリコンウェハまたはクロム膜を成膜したマスク用の合成石英基板上に塗布される。ここで用いる溶剤は、各成分を溶解し、適当な乾燥速度を有するものであればよく、この分野で通常用いられているものが使用できる。例えば、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートのようなグリコールエーテルエステル類、エチルセロソルブ、メチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなグリコールモノ又はジエーテル類、乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、ピルビン酸エチル、γ−ブチロラクトンのようなエステル類、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトンのようなケトン類、キシレンのような芳香族炭化水素類、N−メチル−2−ピロリドンのようなラクタム類などが挙げられる。これらの溶剤は、それぞれ単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明のレジスト組成物は、例えば以下のようにして用いることができる。すなわち、上記のように溶剤に溶解したレジスト溶液を、スピンコーティングなどの常法によって基板上に塗布し、乾燥(プリベーク)し、パターニングのための露光処理を施し、次いで化学反応を促進するための加熱処理を行った後、アルカリ現像液で現像することにより、レジストパターンを形成することができる。ここで用いるアルカリ現像液は、この分野で通常用いられているものでありうる。例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドや(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシドの1〜10重量%水溶液などが挙げられる。またこれらのアルカリ水溶液に、メタノールやエタノールのような水溶性有機溶剤、ある種の界面活性剤などを適当量添加して用いることも可能である。
以下、本発明の実施例について説明する。なお、下記のレジスト組成物の割合は、一例を示したものであって、本発明は下記の値に限定されるものではなく、プロセス条件等によって調整できる。
(比較例1)
市販のポジ型化学増幅型レジストFEP171(富士フィルムエレクトロニクスマテリアルズ株式会社製)を用いて、以下のように、合成石英基板上のクロム膜上に微細パタンを形成した。
まず、図1(a)に示すように、クロム膜1上にレジスト溶液を回転塗布、ベーク処理し、クロム膜1上にレジスト膜2を300nm形成した。そして、図1(b)、(c)に示すように加速電圧50KVの電子線描画装置を用いて電子線3を照射した。次いで、露光後ベークを行ない、2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド水溶液で、現像時間90秒で現像を行なった。そして、クロム膜上に100nmのライン&スペースパターン4aを形成し、そのとき、1:1のパターンが得られた感度を最適感度とした。
尚、FEP171は、光酸発生剤(A)と酸解離性基含有樹脂(B)が主成分のポジ型化学増幅型レジストであり、溶解促進化合物(C)は含まれていないので比較例とした。
(実施例1)
市販のポジ型化学増幅型レジストFEP171の固形分100質量部を含むレジスト溶液に、溶解促進剤としてフルオレンジプロピオン酸−t−ブチルエステルを10質量部溶解させた。そして、比較例1と同様にクロム膜上にパターン形成を行ない最適感度を求めた。
(実施例2)
光酸発生剤(A)としてPAI−1001(みどり化学社製)5重量部、酸解離性基含有樹脂(B)としてヒドロキシスチレンとナフタレンビニルとの共重合体(共重合モル比=85:15)のフェノール水酸基の水素原子が28%1−エトキシエチル基で置換された樹脂を10重量部、および溶解促進剤(C)としてフルオレンジプロピオン酸−t−ブチルエステルを5質量部からなるレジスト組成物を製造した。そして、比較例1と同様にクロム膜上にパターン形成を行ない最適感度を求めた。
これらの結果を表1に示す。溶解促進剤を添加した系(実施例1、2)において、比較例1より高感度した結果が得られた。
Figure 0004613740
(比較例2)
市販のポジ型化学増幅型レジストFEP171を用いて、以下のように、レジスト膜の溶解速度を測定した。
まず、基板上にレジスト溶液を回転塗布、ベーク処理し、加速電圧50KVの電子線描画装置を用いて電子線を照射した。次いで、露光後ベークを行ない、2.38wt%テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド水溶液での、レジスト膜の溶解速度を測定した。溶解速度は、リソテックジャパン株式会社製現像速度測定装置RDA−790を用いて行なった。
(実施例3)
実施例1で調整したレジスト溶液から、比較例2と同様な方法で溶解速度を測定した。
(実施例4)
実施例2で調整したレジスト溶液から、比較例2と同様な方法で溶解速度を測定した。
これらの結果を表2に示す。この結果より、溶解促進剤を加えることにより溶解速度は約30倍向上することが明らかになり、露光・未露光部の溶解速度差が100倍以上となり、高感度化が達成できた。
Figure 0004613740
(比較例3)
市販のポジ型化学増幅型レジストFEP171を用いて、以下のように、レジスト膜のエッチング耐性を調べた。
比較例1でレジストパターンを作成した基板を、図1(c)に示すように電子サイクロトロン共鳴プラズマエッチング装置にて、エッチングガスCl2、圧力0.93Pa、RIEパワー6W、ICPパワー250W、エッチング時間360秒の条件で合成石英基板10上のクロム膜をエッチング処理5した。そして、レジスト膜の時間あたりのエッチングレートを算出した。
(実施例5)
実施例1で作成した基板から、比較例3と同様な方法でエッチングレートを求めた。
(実施例6)
実施例2で作成した基板から、比較例3と同様な方法でエッチングレートを求めた。
エッチングレートを算出した結果を表3に示す。溶解抑止剤を導入した系においては、エッチング耐性が10%向上し、溶解抑止剤が耐ドライエッチング耐性を向上させることが明らかになった。
Figure 0004613740
超高集積度半導体素子の製造や、その製造に用いられるフォトマスクの製造に用いられる電子線又はX線用化学増幅型のポジ型レジストとして好適に用いることができる。
本発明のレジスト組成物を用いた微細パタン形成プロセスの一例を説明する図である。
符号の説明
1・・・クロム膜
2・・・レジスト膜
3・・・電子線
4a・・・ライン&スペースパターン
5・・・エッチング処理
10・・・合成石英基板

Claims (4)

  1. ヨードニウム塩化合物、スルホニウム塩化合物、有機ハロゲン化合物、スルホネート化合物、ジスルホン化合物、ジアゾメタン化合物およびN−スルホニルオキシイミド化合物より選ばれる1または2種以上の光酸発生剤(A)と、酸解離性基含有樹脂(B)としてヒドロキシスチレンとナフタレンビニルとの共重合体(共重合モル比=85:15)のフェノール水酸基の水素原子が28%1−エトキシエチル基で置換された樹脂と、溶解促進剤(C)としてフルオレンジプロピオン酸−t−ブチルエステルとを少なくとも含有することを特徴とするポジ型レジスト組成物。
  2. 更に含窒素塩基性化合物(D)を含有することを特徴とする請求項1記載のポジ型レジスト組成物。
  3. 更に界面活性剤(E)を含有することを特徴とする請求項1または2に記載のポジ型レジスト組成物。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載のポジ型レジスト組成物によりレジスト膜を形成し、該レジスト膜を露光、現像する工程を含むことを特徴とするパターン形成方法。
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