JP4612531B2 - メカニカルキーの組立方法及びメカニカルキーの組立治具 - Google Patents

メカニカルキーの組立方法及びメカニカルキーの組立治具 Download PDF

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Description

本発明は、例えば所定の無線通信を通じて特定の錠を電子的に施解錠する携帯機に収容されるメカニカルキーの組立方法及びメカニカルキーの組立治具に関するものである。
従来、自動車等の車両においては、ユーザが携帯機を携帯した状態で車両のドアに近づくと自動的にドア錠の施解錠が行われたり、同じく車室内に入って運転席に座るとエンジンの始動を許可したりする電子キーシステムが知られている(例えば、特許文献1参照。)。この電子キーシステムにおいては、携帯機と車両との間で自動的に無線信号による相互通信が行われ、その相互通信が確立した場合に、前記ドア錠の施解錠及びエンジン始動許可等が行われる。詳述すると、車両の制御装置は携帯機の位置を検出するために所定のリクエスト信号を所定の制御周期で車両周辺の所定領域に送信するように構成されており、当該所定領域内に携帯機が進入して前記リクエスト信号を受信すると、当該携帯機は自身に予め記録されたIDコードを含むID信号を送信する。この携帯機からのID信号を受信した車両の制御装置は当該ID信号に含まれる携帯機側IDコードと自身に予め記録された車両側IDコードとを比較し、両IDコードが一致したことを条件としてドア錠を自動的に解錠したり、エンジンを始動許可状態にしたりする。
ここで、携帯機のケース内には送受信回路等の電子回路が実装された基板及び当該回路に動作電源を供給する電池が収容されている。携帯機は電池からの電力を使用して車両との間で相互無線通信を行うので、その電池の電圧が所定値以下まで低下したいわゆる電池切れの場合には前記相互無線通信が不能になり、当該通信を通じたドア錠の施解錠及びエンジン始動許可等も不能になる。また、何らかの理由で携帯機が故障した場合にも前記相互無線通信を通じたドア錠の施解錠及びエンジン始動許可等は不能になる。そうした携帯機のいわゆる電池切れや故障等の非常時を想定して、従来、携帯機には機械的にドア錠を施解錠するメカニカルキーが収容されている。そして前述したような非常時においては、ユーザはケースに設けられたロック機構の操作ノブを操作することによりメカニカルキーのロックを解除するとともに、当該メカニカルキーに設けられた前記とは別の操作ノブの操作を操作することにより当該メカニカルキーをスライドさせてケースから突出させる。そしてこの突出状態のカニカルキーを使用してドア錠を機械的に施解錠する。
特開2000−320202号公報
ところが前記従来の携帯機には次のような問題があった。即ち、近年では、携帯機の携帯性向上の目的でいっそうの小型化が要求されている。しかし、前記従来の携帯機においては、メカニカルキーを収容状態に保持するロック機構をケースに設けるようにしていた。そして、前記ロック機構の操作ノブはケースの側面に設けられているとともに、当該操作ノブは操作性の観点からある程度の幅を確保する必要があった。このため、携帯機の小型化、特に薄型化については限界があった。
また、近年では車両のセキュリティに対するユーザの意識の高まり、及びメカニカルキーを鍵穴に挿入しなくてもよいという利便性の高さ等から、前述した電子キーシステムは急速に普及しつつある。このような現状において、電子キーシステムを構築する携帯機については小型化に加えて、その製造効率のいっそうの向上が望まれている。携帯機本体とは別工程で製造されるメカニカルキーの製造効率の向上も当然に要求されている。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、携帯機の小型化が図られるとともに、メカニカルキー、ひいては携帯機の製造効率を向上させることができるメカニカルキーの組立方法及びメカニカルキーの組付治具を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、無線通信を通じて特定の錠を電子的に施解錠する携帯機のケースに設けられたケース側収容部に取出し可能に収容されるとともに前記錠を機械的に施解錠するメカニカルキーの組立方法であって、前記ケース側収容部に形成された被係合部に対応するように一側壁に形成された貫通孔を介して前記被係合部に係合する係合位置と、前記被係合部に対する係合が解除される解除位置との間を移動する係合部材を、前記一側壁に形成されたキー側収容部に配置する第1の工程と、前記係合部材を前記係合位置側へ付勢するコイルばねの一端部に設けられた固定部を、前記キー側収容部を閉塞可能とされたカバーの内面に固定する第2の工程と、前記カバーと前記係合部材との間に前記コイルばねが介在されるように当該コイルばねが固定されたカバーを取り付ける第3の工程と、を備えたことをその要旨とする。
本発明によれば、コイルばねの固定部がカバーの内面に固定され、この状態でカバーは前記係合部材との間にコイルばねが介在されるように取り付けられる。コイルばねのカバーに対する取り付け位置が固定されることにより、カバーを取り付ける際、コイルばねの圧縮や撓み等に起因して、当該コイルばねが脱落したり歪んで取り付けられたりすることが抑制される。このように、カバーの取り付けの際におけるコイルばねの位置が安定するため、当該カバーの取り付け作業が簡単になる。従って、メカニカルキーの組立作業効率、ひいては携帯機の製造効率が向上する。ちなみに、コイルばねの端部をカバーの内面に固定することなく、カバーを取り付けようとした場合には、コイルばねのカバーに対する位置が定まらない。このため、カバーを取り付ける際、コイルばねの圧縮及び撓み等に起因して当該コイルばねが脱落したり歪んで取り付けられたりする。従って、カバーは取り付けにくくなるとともに、メカニカルキーの組立作業効率が低下するおそれがある。
また、このように組み立てられたメカニカルキーをケース側収容部に収容した状態においては、コイルばねにより係合位置側へ付勢された係合部材がケース側収容部内の被係合部に係合する。そしてこの係合状態において、係合部材はコイルばねにより係合位置側へ付勢されているので、係合部材が安易に解除位置側へ移動することはない。このため、係合部材と被係合部との係合が確実になされる。メカニカルキーを収容状態にロックするロック機構及び当該キーを取り出す際にロック機構によるロックを解除操作するための操作手段等をケース側に何ら設ける必要がない。このため、ケースの小型化、ひいては携帯機の小型化が図られる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のメカニカルキーの組立方法において、前記コイルばねの固定部として当該コイルばねの一端部には当該一端部の開口径よりも小径の小座巻き部を形成するとともに、前記カバーの内面には前記小座巻き部に嵌合可能とした突部を形成するようにし、前記第2の工程では、前記小座巻き部を前記突部に嵌合させることにより前記コイルばねを前記カバーの内面に固定するようにしたことをその要旨とする。
本発明によれば、コイルばねの小座巻き部をカバーの突部に嵌合させるだけで当該コイルばねはカバーの内面に固定される。このため、コイルばねとカバーとの組み付け作業効率が確保される。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のメカニカルキーの組立方法において、前記第2の工程における前記コイルばねの小座巻き部を前記カバーの突部に嵌合させるメカニカルキーの組立治具であって、コイルばねの小座巻き部と反対側の端部に挿通可能とした支持部材を備え、当該支持部材の少なくとも先端面の外径を前記小座巻き部に当接可能となるように設定するとともに、当該支持部材の先端面には他側壁の突部を挿入可能とした位置決め凹部を形成するようにしたことをその要旨とする。
本発明によれば、支持部材をコイルばねの小座巻き部と反対側の端部から挿通し、当該支持部材の先端面を小座巻き部に当接させた状態で、コイルばねの小座巻き部が形成されている端部側からカバーの突部を支持部材の位置決め凹部に挿入しつつ押圧すれば、カバーの突部にはコイルばねの小座巻き部に嵌合する。小座巻き部が支持部材の先端面に支持された状態で突部が挿入されるので、突部が小座巻き部に接触するなどして当該小座巻き部にコイルばねの小座巻き部と反対側へ押圧力が作用した場合であれ、小座巻き部はコイルばねの小座巻き部と反対側へ移動することはない。このため、カバーとコイルばねとの固定作業は円滑に行われる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のメカニカルキーの組立治具において、前記コイルばねを収容可能とした複数個の収容凹部を備えるとともに、各収容凹部の内底面にはそれぞれ前記支持部材を立設するようにしたことをその要旨とする。
本発明によれば、各収容凹部にそれぞれコイルばねを収容することにより、小座巻き部が支持部材の先端面に支持される。そしてこの状態で、カバーの突部を支持部材の位置決め凹部に挿入すれば、当該突部に小座巻き部が嵌合する。これをコイルばねの数だけ繰り返す。突部を位置決め凹部に押し込むだけで、コイルばねはカバーに簡単に固定される。また、支持部材をコイルばねに一つずつ挿入して、その挿入方向と反対側からカバーの突部を位置決め凹部に挿入するようにした場合と異なり、予め各収容凹部にそれぞれ配置されたコイルばねの小座巻き部及び支持部材の位置決め凹部にそれぞれカバーの突部を押し込むだけなので、コイルばねとカバーとの固定作業はいっそう簡単になる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のメカニカルキーの組立治具において、前記収容凹部はコイルばねの外径形状に対応して形成するようにしたことをその要旨とする。
本発明によれば、突部を小座巻き部及び位置決め凹部に挿入する際に、コイルばねの軸方向の圧縮は小座巻き部が支持部材の先端面に係合することにより規制される。また、コイルばねの側方への弾性変形は当該コイルばねの外周面が収容凹部の内周面に係合することにより規制される。コイルばねは収容凹部内に安定して保持されるので、コイルばねとカバーとの固定作業はいっそう円滑に行われる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のメカニカルキーの組立治具において、前記コイルばねは、前記小座巻き部と反対側の端部へ向かうにつれて小径となる円錐コイルばねとするとともに、当該小座巻き部の径は円錐コイルばねの小径側の端部の径よりも小さくするようにし、収容凹部は前記円錐コイルばねの外径形状に対応するようにその奥方へ向かうにつれて縮径するように形成したことをその要旨とする。
本発明によれば、円錐コイルばねはその小径側から収容凹部に配置されるとともに、収容凹部に安定して保持される。このため、円錐コイルばねとカバーとの固定作業は円滑に行われる。
請求項7に記載の発明は、請求項3に記載のメカニカルキーの組立治具において、前記支持部材の基端部には単数又は複数の支持片を側方へ延出して形成するようにしたことをその要旨とする。
本発明によれば、支持部材は支持片により支えられるので立てた状態に安定して保持される。このため、立てた状態の支持部材にコイルばねを挿通し、そのコイルばねの小座巻き部及び支持部材の位置決め凹部にそれぞれカバーの突部を挿入する際において、当該支持部材は倒れにくくなる。従って、コイルばねの小座巻き部をカバーの突部に簡単に嵌合させることができる。
本発明によれば、携帯機の小型化が図られるとともに、メカニカルキー、ひいては携帯機の製造効率を向上させることができる。
<第1の実施の形態>
以下、本発明を、例えば車両との間の無線通信を通じてドア錠を電子的に施解錠するカード型の携帯機に具体化した第1実施形態を図1〜図10(a)〜(c)に基づいて説明する。
<電子キーシステムの概要>
図1に示すように、電子キーシステム11は、ユーザが所持するカード型の携帯機12と、車両13に搭載された施解錠制御装置14とを備えている。ユーザが携帯機12を所持して車両の所定領域に進入すると、携帯機12は施解錠制御装置14から送信されるリクエスト信号を受信する。このリクエスト信号はIDコードの送信を携帯機12に要求する旨の信号である。携帯機12は前記リクエスト信号を受信すると、予め記録された自身のIDコードを含むID信号を送信する。施解錠制御装置14は、携帯機12から送信されてきたID信号を受信すると、このID信号に含まれる携帯機側のIDコードと予め記憶された車両側のIDコードとを照合し、両IDコードが一致したことを条件としてドア錠を解錠するようになっている。一方、ユーザが携帯機12を所持して車両から離間して前記所定領域外に移動すると、施解錠制御装置14は、携帯機12から送信されるID信号を受信不能となる。施解錠制御装置14は携帯機側のID信号を受信不能になったことを条件として車両のドア錠を施錠するようになっている。このように、ユーザが車両に触れることなくドア錠の施解錠が行われる。
<携帯機>
次に前記携帯機12の構成について詳細に説明する。図2に示すように、携帯機12はケース21、及びケース21に抜き差し可能に収容されたメカニカルキー22を備えている。
<ケース>
ケース21はポリブチレンテレフタレート(PBT)等の合成樹脂材料によりカード型、即ち長方形の板状に一体形成されている。同図に二点鎖線で示すように、ケース21には携帯機側のIDコード等が記憶されたICチップ及び送受信回路等が実装された基板31及び当該回路等に動作電源を供給する電池32等の電子部品が内蔵されている。
ケース21の互いに反対側に位置する2つの短側縁のうち一方には後述するメカニカルキー22を収容可能としたケース側収容部33が開口して形成されている。ケース側収容部33はメカニカルキー22の外形形状に対応して形成されている。即ち、ケース側収容部33は、後述するメカニカルキー22のキープレート部41に対応した第1のケース側収容部33aと、同じく後述する把持部42に対応するとともに第1のケース側収容部33aよりも幅広とされた第2のケース側収容部33bとを備えている。そして第1及び第2のケース側収容部33a,33bは互いに連通しているとともに、全体としてL字状をなすように設けられている。
また、ケース21の互いに反対側に位置する2つの側壁のうち一方において、ケース側収容部33の開口端縁には半円状の切欠部34が形成されている。さらに、ケース21の切欠部34が形成された側壁において、第2のケース側収容部33bの中央付近に対応する部位には係合孔35が形成されている。この係合孔35は本発明の被係合部を構成する。
<メカニカルキー>
図2に示されるように、メカニカルキー22はアルミニウム等の金属材料によって一定の厚みを有する略L字形の平板状に形成されている。メカニカルキー22は、車両のドア錠等の鍵穴に挿入されるキープレート部41、及びキープレート部41の一端部に一体的に設けられるとともに当該キープレート部41の側方へ突出した把持部42を備えている。キープレート部41の表面にはメカニカルキー22の前記鍵穴に対する挿入方向に延びるキー溝41aが形成されている。
図3に示すように、メカニカルキー22の把持部42の一方面(図3における上面)には釣鐘型の第1の嵌合部51が凹設されているとともに、同じく前記一方面と反対側の他方面(図3における下面)には第1の嵌合部51と同様の釣鐘型の第2の嵌合部52が凹設されている。第1及び第2の嵌合部51,52はそれぞれ把持部42のメカニカルキー22の挿入方向と反対側の端部において開放するように形成されている。そして、第1及び第2の嵌合部51,52が形成されることにより、把持部42には当該把持部42の他の部位よりも厚みが小さい釣鐘型の薄肉部53が形成されている。この薄肉部53において、メカニカルキー22の挿入方向と反対側の端部には、当該端部が把持部42のメカニカルキー22の挿入方向と反対側の端部よりも若干内側に位置するように切欠部54が形成されている。また、薄肉部53には嵌合孔55が形成されている。この嵌合孔55は、メカニカルキー22をケース側収容部33に収容した状態において、ケース21の係合孔35と同軸になるように配置されている。
図4(a)に併せ示すように、把持部42には第1のカバー56、第2のカバー57、コイルばね58及びフック59がそれぞれ取り付けられている。
<第1のカバー>
図4(a)に示されるように、第1のカバー56は把持部42の第1の嵌合部51に取り付けられている。この第1のカバー56は合成樹脂材料により第1の嵌合部51に嵌合可能とされた釣鐘型の板状に形成されている。第1のカバー56を第1の嵌合部51に嵌合した状態において、当該第1のカバー56の表面がメカニカルキー22の表面と面一になるように、当該第1のカバー56の厚みは設定されている。第1のカバー56の外面において、メカニカルキー22の挿入方向と反対側の端部には把持用突部61が形成されている。
図5に併せ示すように、把持用突部61は、メカニカルキー22をケース側収容部33に収容した状態において、ケース21の半円状の切欠部34に収容可能となるように設けられている。本実施形態では、把持用突部61は平面視台形状に形成されているとともに、メカニカルキー22の挿入方向に対する当該把持用突部61の両側部はケース21の半円状の切欠部34に対応する円弧面とされている。また、メカニカルキー22をケース側収容部33に収容した状態において、ケース21の切欠部34と把持用突部61のメカニカルキー22の挿入側の側面との間に平面視三日月状の隙間が形成されるように、当該把持用突部61は形成されている。さらに、図6に併せ示すように、把持用突部61は、メカニカルキー22をケース側収容部33に収容した状態において、その外面がケース21の外面(図6における上面)と面一になるように形成されている。
また、図3に示されるように、第1のカバー56には貫通孔62が形成されている。この貫通孔62は薄肉部53の嵌合孔55よりも小径とされるとともに、第1のカバー56を把持部42に取り付けた状態において当該嵌合孔55と同軸になるように形成されている。また、図4(a)に示されるように、貫通孔62の内面には第1のカバー56の外面側へ向かうにつれて縮径するテーパ面62aが形成されている。
一方、図3に示されるように、第1のカバー56の内面において、メカニカルキー22の挿入方向と反対側の端部には第1の溶着用突部63が形成されている。第1の溶着用突部63は、把持部42の薄肉部53の切欠部54の切り欠き形状に対応して形成されており、第1のカバー56を把持部42に取り付けたとき、薄肉部53の切欠部54に嵌合可能とされている。また、図4(a)に併せ示されるように、第1のカバー56を把持部42に取り付けたとき、第1の溶着用突部63の先端面が薄肉部53の第2の嵌合部52側の面と面一になるように、当該第1の溶着用突部63の第1のカバー56の内面からの突出高さが設定されている。
また、図3に示されるように、第1のカバー56の内面において、貫通孔62の周囲には環状の第2の溶着用突部64が形成されている。第2の溶着用突部64は貫通孔62と同軸になるように形成されている。第2の溶着用突部64の外径は把持部42の嵌合孔55の内径とほぼ同じとされているとともに、同じく内径は第1のカバー56の貫通孔62の内径よりも大きくされている。即ち、図4(a)に示されるように、第1のカバー56を把持部42の第1の嵌合部51に取り付けた状態において、第2の溶着用突部64は把持部42の嵌合孔55に内嵌する。また、第1のカバー56を把持部42に取り付けた状態において、第2の溶着用突部64の先端面が把持部42の薄肉部53の第2の嵌合部52側の面と面一になるように、当該第2の溶着用突部64の第1のカバー56の内面からの突出高さが設定されている。なお、第1のカバー56は本発明におけるメカニカルキーの一側壁を構成する。
<第2のカバー>
図3に示されるように、第2のカバー57は把持部42の第2の嵌合部52に取り付けられている。即ち、この第2のカバー57は合成樹脂材料により第2の嵌合部52に嵌合可能とされた釣鐘型の板状に形成されている。図4(a)に併せ示されるように、第2のカバー57を第2の嵌合部52に嵌合した状態において、当該第2のカバー57の表面がメカニカルキー22の表面と面一になるように、当該第2のカバー57の厚みは設定されている。
また、図7(a),(b)に併せ示すように、第2のカバー57の内面には円柱状の突部65が形成されているとともに、当該突部65の先端部には先端に向かって縮径する円錐台状のテーパ面65aが形成されている。突部65の外径は把持部42の嵌合孔55の内径よりも小さくなるように設定されるとともに、第2のカバー57を第2の嵌合部52に嵌合した状態において、突部65は嵌合孔55と同軸になるように配置されている。
そして、図4(a)に示されるように、第2のカバー57の内面(図4(a)における上面)には、第1のカバー56の第1及び第2の溶着用突部63,64の先端面(図4(a)における下面)が当接するとともに、その当接部位において溶着されている。これにより、第1及び第2のカバー56,57はそれぞれ薄肉部53に固定されるとともに、第1のカバー56の環状の第2の溶着用突部64と第2のカバー57との間には円形断面の空間であるキー側収容部66が形成されている。そしてこのキー側収容部66にはコイルばね58及びフック59が収容されている。
<コイルばね>
図8(a)に示すように、コイルばね58はその径(平均径)が一端に向かうにつれて小さくなる円錐台状をなす円錐コイルばねとして構成されている。コイルばね58において、大径側の座部58aの中央には当該座部58aの径よりも小径の小座巻き部71が一体的に形成されている。図8(b)に示すように、小座巻き部71はコイルばね58の端末が座部58aの中央側へ円弧状に延出されるとともに、円を描くようにほぼ1巻き(360°)されることにより形成されている。図8(a)に示されるように、小座巻き部71は自身の中心軸とコイルばね58の中心軸とが一致するとともに、当該小座巻き部71とコイルばね58の端部とが同一の仮想平面S上に位置するように形成されている。また、小座巻き部71の径(ここでは内径Φ1)はコイルばね58の小径側の座部58bの径(ここでは内径Φ2)よりも小さく設定されている(Φ1<Φ2)。さらに、小座巻き部71の内径Φ1は第2のカバー57の突部65の外径Φ3とほぼ同じとされており、当該小座巻き部71には第2のカバー57の突部65が内嵌可能となっている。そして、図4(a)に示されるように、小座巻き部71は第2のカバー57の突部65に嵌挿されているとともに、その嵌挿状態においてコイルばね58の大径側の座部58a及び小座巻き部71はそれぞれ第2のカバー57の内面に密接した状態に保持されている。なお、コイルばね58は本発明の弾性部材を構成する。また、小座巻き部71は本発明の固定部を構成する。
<フック>
図4(a)に示されるように、コイルばね58の小径側の端部にはフック59が載置されている。このフック59は金属材料により円錐台状且つ下部が開口した筒状に形成されているとともに、当該フック59の側面のテーパ角度は第1のカバー56の貫通孔62の内面に形成されたテーパ面62aのテーパ角度とほぼ同じに設定されている。フック59の大径側の開口部の周縁には環状のフランジ59aが形成されている。フック59の先端部の外径は第1のカバー56の貫通孔62の小径側の開口径よりも小さく設定されている。そして、フック59の大径側の開口部からコイルばね58の一端が挿入されるとともに、当該コイルばね58の一端がフック59の内頂面に当接した状態で、当該フック59の先端部は当該貫通孔62に内側から挿入されている。
フック59はコイルばね58の弾性力により常に外方(図4(a)における上方)へ付勢されている。フック59の外方への移動はフランジ59aが第1のカバー56の貫通孔62の開口端縁に係合することにより規制される。フランジ59aが第1のカバー56に係合した状態において、フック59は、コイルばね58の弾性力により、その先端から中腹までの部位が第1のカバー56の外面から突出した状態に保持されている。そして、メカニカルキー22がケース側収容部33に収容された状態において、このフック59の第1のカバー56の外面から突出した部位はケース21の係合孔35内に位置している。このとき、フック59の先端面はケース21の外面に対して面一となっている。
また、フランジ59aが第1のカバー56の内面に係合した状態において、フック59は、その側面における中腹からフランジ59aまでの部位が第1のカバー56の貫通孔62のテーパ面62aに密接した状態に保たれている。さらに、フランジ59aが第1のカバー56の内面に係合した状態において、当該フランジ59aと第2のカバー57の内面との間には隙間tが形成されている。この隙間tの分だけ、フック59はコイルばね58の弾性力に抗して第2のカバー57側へ移動可能となっている。
本実施形態において、フック59は、図4(a)に示す係合位置と、図4(b)に示す解除位置との間を移動可能となるように、前記隙間tの寸法は設定されている。係合位置は、フック59が第1のカバー56の外面、即ちメカニカルキー22の表面から突出してケース21の係合孔35に係合可能となる位置である。解除位置は、フック59が第1のカバー56、即ちメカニカルキー22の表面から大きく突出することなく前記係合孔35に対する係合が解除される位置である。なお、フック59は本発明の係合部材を構成する。
<メカニカルキーの組立方法>
次に、前述のように構成したメカニカルキーの組立方法について説明する。なお、第2のカバー57とコイルばね58とは後述する治具81により予め組み付けておく。この治具81の構成及び当該治具81を使用したコイルばね58と第2のカバー57との組立方法については後に詳述する。
メカニカルキー22を製造する場合には、まず第1のカバー56を把持部42の第1の嵌合部51に取り付ける。即ち、第1の溶着用突部63が把持部42の切欠部54に嵌合するとともに、第2の溶着用突部64が把持部42の嵌合孔55に嵌合するように、第1のカバー56を把持部42の第1の嵌合部51に外方から取り付ける。
次に、第1のカバー56が取り付けられた状態で、把持部42の第2の嵌合部52が上を向くように、製造途中のメカニカルキー22を図示しない作業台に載置する。
そして、フック59の小径側の先端面を第1のカバー56側に向けた状態で、フック59を、嵌合孔55を介して第1のカバー56の係合孔35内に配置する。即ち、フック59は第1のカバー56の係合孔35を介して前記作業台に載置する。
次に、コイルばね58が予め装着された第2のカバー57を把持部42の第2の嵌合部52に嵌合する。即ち、コイルばね58を下に向けた状態で、且つコイルばね58の先端がフック59内に進入するように、第2のカバー57を把持部42の第2の嵌合部52に取り付ける。このとき、コイルばね58の小座巻き部71は第2のカバー57の突部65に嵌合しているので、コイルばね58を下に向けても当該コイルばね58が落下することはない。このため、第2のカバー57の取付け作業は円滑に行われる。
ここで、第2のカバー57は、コイルばね58を圧縮しながら把持部42の第2の嵌合部52に取付けることになる。このときにおいても、小座巻き部71が突部65に嵌合していることにより、コイルばね58は第2のカバー57の取付けに伴う圧縮に際して当該第2のカバー57に対して移動することはない。また、コイルばね58が第2のカバー57から脱落したり、がたついたりすることもない。このため、第2のカバー57の取付け作業時において、コイルばね58が第2のカバー57に安定して固定されることにより、第2のカバー57の第2の嵌合部52への取付け作業が円滑に行われる。そして、コイルばね58は第2のカバー57に対する適正な取付け位置、ひいてはキー側収容部66内における適正な取付け位置に円滑に且つ確実に取り付けられる。
そして最後に、第1のカバー56と第2のカバー57とを、第1及び第2の溶着用突部63,64を介して溶着することにより、メカニカルキー22の製造は完了となる。
ちなみに、小座巻き部71を省略するとともに、突部65をコイルばね58の嵌合側の端部が外嵌可能となるように形成して、当該突部65にコイルばね58の端部を嵌合することも考えられる。この場合、突部65にコイルばね58を嵌合した段階では大きな問題はない。しかし、コイルばね58を取り付けた第2のカバー57を把持部42に取り付ける際には次のような問題がある。即ち、コイルばね58は圧縮に伴ってコイル径が増大するように変化する。このため、突部65にコイルばね58の端部を単に嵌合しただけでは、コイルばね58が装着された第2のカバー57を把持部42に取付ける際に、コイルばね58の嵌合側の端部のコイル径が拡大し、これにより当該コイルばね58が第2のカバー57から脱落したり、がたつきによりコイルばね58の位置が定まらなかったりする。その結果、コイルばね58が装着された第2のカバー57の把持部42への取付け作業効率、ひいてはメカニカルキー22の組立作業効率の低下のおそれがある。
<コイルばねの取付け用の治具>
次に、第2のカバー57の突部65にコイルばね58を取り付けるための治具について説明する。図9に示すように、治具81は平板状に形成されている。治具81の上面には複数個のばね収容凹部82が縦横に所定間隔おきに形成されている。ばね収容凹部82は奥方へ向かうにつれて縮径するとともに、コイルばね58の外形形状に対応する円錐台状に形成されている。即ち、コイルばね58を小径側からばね収容凹部82に収容した場合、コイルばね58の外周面がばね収容凹部82の内面に密接するとともに、コイルばね58の大径側の座部58aが治具81の上面から突出しないように、ばね収容凹部82の内面形状及び深さ等がそれぞれ設定されている。
また、ばね収容凹部82の内底面には円柱状の支持部材83が突設されている。支持部材83の外径はコイルばね58の小座巻き部71の径(ここでは外径)と同程度に、且つコイルばね58の小径側の端部内周面との間に大きな隙間が形成されない程度に設定されている。支持部材83の先端面には第2のカバー57の突部65を嵌合可能とした位置決め凹部84が形成されている。この位置決め凹部84は第2のカバー57の突部65の外形形状に対応するように形成されている。また、位置決め凹部84は、突部65の第2のカバー57の内面からの突出高さよりも若干深くなるように形成されている。なお、支持部材83の少なくとも先端面の外径を前記小座巻き部に当接可能となるように設定すればよく、支持部材83の外径をその全長にわたって同じにしなくてもよい。
<コイルばねと第2のカバーとの組立方法>
次に、コイルばね58と第2のカバー57との組立方法について説明する。図10(a)に示すように、治具81の各ばね収容凹部82にそれぞれコイルばね58をその小径側の端部を下にして収容する。このとき、コイルばね58の小径側の端部の開口径は小座巻き部71の外径よりも大きくされているので、コイルばね58にはその小径側から支持部材83が円滑に挿入される。そして、コイルばね58の小座巻き部71は支持部材83の位置決め凹部84の開口周縁部に載置(支持)される。また、コイルばね58は、その外周面がばね収容凹部82の内周面に密接した状態に保持される。ちなみに、小座巻き部71の外径をコイルばね58の小径側の端部の開口径よりも大きくするようにした場合には、支持部材83の外径もコイルばね58の小径側の端部の開口径よりも大きくする必要がある。これは、支持部材83の先端面により小座巻き部71を支持する必要があるからである。その結果、コイルばね58の小径側の端部から支持部材83を挿入することが困難となるおそれがある。
次に、図10(b)に示すように、第2のカバー57の突部65を位置決め凹部84に挿入する。そして、図10(c)に示すように、第2のカバー57と支持部材83の先端面とにより小座巻き部71が挟み込まれる位置まで、第2のカバー57を下方へ押圧する。これにより、小座巻き部71は第2のカバー57の突部65の基端部に装着される。そして、第2のカバー57を持ち上げれば、突部65の基端部に小座巻き部71が嵌合した状態でコイルばね58はばね収容凹部82から取り出される。このように、突部65を位置決め凹部84に押し込むだけで、コイルばね58は第2のカバー57に簡単に装着される。
ちなみに、このような治具81を使用することなく、コイルばね58の小座巻き部71を第2のカバー57の突部65に装着しようとした場合には、例えばコイルばね58及び第2のカバー57をそれぞれ把持した状態で、小座巻き部71を突部65に嵌合させることが考えられる。しかし、この場合、小座巻き部71を突部65に嵌合させるために、コイルばね58を第2のカバー57側へ押圧すると、当該コイルばね58が弾性変形することにより、非常に装着しにくい。また、第2のカバー57を突部65が上を向くように作業台などに載置するとともに、その突部65にコイルばね58の小座巻き部71を嵌合させることも考えられる。しかし、この場合も前述と同様に装着時にコイルばね58が弾性変形することにより、装着は困難である。
本実施形態では、コイルばね58を治具81のばね収容凹部82に収容ことにより小座巻き部71が支持部材83の先端面に支持された状態で、突部65が挿入される。このため、突部65が小座巻き部71に接触して当該小座巻き部71に下方への押圧力が作用した場合であれ、小座巻き部71は支持部材83の先端面に係合しているので下方へ移動することはない。また、突部65を小座巻き部71及び位置決め凹部84に挿入する際に、コイルばね58が弾性変形することもないので、第2のカバー57とコイルばね58との固定作業は円滑に行われる。
<携帯機の使用態様>
次に、前述のように構成した携帯機12の使用態様について説明する。
<通常時>
いわゆる電池切れや故障等のない通常時にはユーザはメカニカルキー22をケース側収容部33に収容した状態で携帯機12を携帯する。そしてその状態でユーザが車両の所定領域内に又は所定領域外に移動することにより車両のドア錠の施解錠が行われる。メカニカルキー22をケース側収容部33に収容した状態においては、フック59は係合位置にあり、当該フック59のメカニカルキー22の表面から突出した部位がケース21の係合孔35に係合する。これにより、メカニカルキー22のケース側収容部33に対する引き抜き方向への移動が規制されるとともに、当該メカニカルキー22のキー側収容部66からの抜け止めが図られる。
フック59はキー側収容部66に収容されたコイルばね58の弾性力により常にメカニカルキー22の表面から突出する方向へ付勢されている。このため、フック59が安易に内方へ移動することはなく、当該フック59のメカニカルキー22の表面からの突出状態が確実に保たれる。また、コイルばね58の小座巻き部71には第2のカバー57の突部65が嵌合しているので、コイルばね58は常にキー側収容部66内の適正な位置に保持される。このため、コイルばね58がキー側収容部66内において移動したり、がたついたりすることがない。フック59には常にコイルばね58の好適な弾性力が作用することにより、当該フック59とケース21の係合孔35との係合力も好適に確保される。このため、メカニカルキー22はキー側収容部66に好適に保持される。
また、小座巻き部71と当該小座巻き部71側のコイルばね58の端部とが同一の仮想平面S上に位置するように、当該コイルばね58は形成されている。このため、小座巻き部71とコイルばね58の小座巻き部71側の端部とはそれぞれキー側収容部66の内底面に接触状態で保持されるとともに、コイルばね58は小座巻き部71側の端部においてキー側収容部66内に固定されている。従って、コイルばね58のキー側収容部66内における安定性が確保される。
さらに、本実施形態では、メカニカルキー22をケース21に保持するためのフック59及びコイルばね58からなるロック構造を、メカニカルキー22側に、しかも当該メカニカルキー22の厚みの範囲内において設けるようにしている。即ち、フック59に押圧力が作用したとき、フック59はキー側収容部66に収容されるようにした。このため、メカニカルキー22の厚みが増大することはない。そして、メカニカルキー22を収容状態にロックするロック機構及び当該キーを取り出す際にロック機構によるロックを解除操作するための操作手段等をケース21側に何ら設ける必要がない。このため、ケース21の小型化、特に薄型化が図られるとともに、携帯機12の携帯性が確保される。
<非常時>
いわゆる電池切れや携帯機12の故障等の非常時にはメカニカルキー22をケース21から取出し、その取り出したメカニカルキー22により車両のドア錠を機械的に操作して施解錠する。メカニカルキー22をケース21から取り出す場合には、ケース21の半円状の切欠部34から露出している把持用突部61を指等で引っ掛けるとともに、メカニカルキー22の引き抜き方向へ所定の力を加える。
すると、フック59はコイルばね58の弾性力に抗してキー側収容部66内へ移動する。このとき、メカニカルキー22の引き抜き方向への移動に伴って、フック59のテーパ状の側面はケース21の係合孔35の開口端部に対して相対的に案内されるとともに、当該フック59は徐々にキー側収容部66内に移動する。フック59のキー側収容部66内への移動に伴って、コイルばね58は収縮する。そして、フック59の先端面がケース側収容部33内に入り込む解除位置まで当該フック59が移動することにより、フック59とケース21の係合孔35との係合が解除されるとともに、メカニカルキー22をケース側収容部33から引き抜き可能となる。
ここで、小座巻き部71の中心軸とコイルばね58の中心軸とは一致しているので、キー側収容部66の突部65はコイルばね58の中心に位置することとなる。このため、例えばフック59が係合位置から解除位置へ移動する場合において、コイルばね58の圧縮に伴い当該コイルばね58が側方へ撓んだとき、当該コイルばね58は小座巻き部71に嵌合した突部65に干渉しにくくなる。従って、フック59の移動に伴うコイルばね58の伸縮が円滑に行われるとともに、当該フック59の係合位置と解除位置との間の移動が円滑に行われる。また、コイルばね58はフック59へ向かうにつれて小径となる円錐コイルばねであるとともに、当該円錐コイルばねの大径側の端部に小座巻き部71が形成されている。このため、フック59が解除位置に保たれた状態において、コイルばね58はフック59を介して圧縮されて重なりの少ない状態に保たれる。このことは、キー側収容部66の省スペース化に寄与している。
メカニカルキー22をケース側収容部33から引き抜く最中においても、フック59はコイルばね58の弾性力により第1のカバー56の表面から突出する方向へ付勢されている。しかし、このフック59の前記突出方向への移動は、当該フック59の先端面がケース側収容部33の内面に当接することにより規制される。このため、メカニカルキー22の引き抜きに伴ってフック59の先端面はケース側収容部33の内面を摺動する。そしてフック59がケース21の外部に露出したとき、当該フック59はコイルばね58の弾性力によりメカニカルキー22の表面から突出する係合位置に復帰する。
メカニカルキー22の使用後には、当該メカニカルキー22をケース21に収容する。即ち、メカニカルキー22をキープレート部41側からケース側収容部33に挿入すると、係合位置にあるフック59はケース21におけるケース側収容部33の開口端面に係合する。メカニカルキー22をさらに押し込むと、ケース側収容部33の開口端面はフック59のテーパ状の側面に案内されて徐々にキー側収容部66内へ移動する。そして、フック59の先端面がケース側収容部33内に入り込んだ状態でメカニカルキー22がさらに押し込まれる。フック59が解除位置に保持された状態であるから、メカニカルキー22の差し込み抵抗の減少が図られるとともに、円滑な差し込みが可能となる。そして、フック59とケース21の係合孔35とが一致する位置までメカニカルキー22が差し込まれたとき、当該フック59はコイルばね58の弾性力により係合位置へ復帰する。そして、フック59とケース21の係合孔35との係合によりメカニカルキー22のケース側収容部33からの脱落が防止される。以上で、メカニカルキー22のケース21への収容は完了となる。
メカニカルキー22をケース側収容部33から取り出したり、ケース側収容部33へ収容したりする際には、フック59の係合位置と解除位置との間の移動に伴ってコイルばね58は弾性変形、即ち収縮及び伸長する。この際に、コイルばね58ががたついたり、キー側収容部66内において移動したりすると、フック59の解除位置と係合位置との間の円滑な移動が阻害されたり、フック59を係合位置に保持することが困難になったりすることが懸念される。これに対し、本実施形態では、コイルばね58の小座巻き部71が第2のカバー57の突部65に嵌合することにより、コイルばね58はキー側収容部66内の適正位置に確実に保持される。このため、フック59の円滑な移動及びフック59の係合位置での保持が確実になされる。
<実施形態の効果>
従って、本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)メカニカルキー22を次の3つの工程を経て組み立てるようにした。即ち、第1の工程は、フック59をキー側収容部66、正確には把持部42に固定された第1のカバー56の環状の第2の溶着用突部64内に配置する工程である。第2の工程は、フック59を係合位置側へ付勢するコイルばね58の一端部に設けられた小座巻き部71を、第2のカバー57の突部65に嵌合する工程である。第3の工程は、第2のカバー57とフック59との間にコイルばね58が介在されるように当該コイルばね58が固定された第2のカバー57を取り付ける工程である。
このため、コイルばね58の一端部を第2のカバー57の内面に固定した状態で、当該第2のカバー57はフック59との間にコイルばね58が介在されるように取り付けられる。コイルばね58の第2のカバー57に対する取り付け位置が固定されることにより、第2のカバー57を取り付ける際、コイルばね58の圧縮や撓み等に起因して、当該コイルばね58が脱落したり歪んで取り付けられたりすることが抑制される。このように、第2のカバー57の取り付けの際におけるコイルばね58の位置が安定するため、当該第2のカバー57の取り付け作業が簡単になる。従って、メカニカルキー22の組立作業効率、ひいては携帯機12の製造効率が向上する。ちなみに、コイルばね58の端部を第2のカバー57の内面に固定することなく、第2のカバー57を取り付けようとした場合には、コイルばね58の第2のカバー57に対する位置が定まらない。このため、第2のカバー57を取り付ける際、コイルばね58の圧縮及び撓み等に起因して当該コイルばね58が脱落したり歪んで取り付けられたりする。従って、第2のカバー57は取り付けにくくなるとともに、メカニカルキー22の組立作業効率が低下するおそれがある。
また、前述のようにして組み立てられたメカニカルキー22をケース側収容部33に収容した状態においては、コイルばね58により係合位置側へ付勢されたフック59がケース側収容部33の係合孔35に係合する。そしてこの係合状態において、フック59はコイルばね58の弾性力により係合位置側へ常時付勢されているので、フック59が安易に解除位置側へ移動することはない。このため、フック59と係合孔35との係合が確実になされる。メカニカルキー22を収容状態にロックするロック機構及び当該キーを取り出す際にロック機構によるロックを解除操作するための操作手段等をケース21側に何ら設ける必要がないので、ケース21の小型化、ひいては携帯機12の小型化が図られる。
(2)また、コイルばね58の小座巻き部71を第2のカバー57の突部65に嵌合させるだけで当該コイルばね58は第2のカバー57の内面に固定されるので、コイルばね58と第2のカバー57との組み付け作業が複雑化することはない。従って、コイルばね58と第2のカバー57との組み付け作業効率を確保することができる。
(3)治具81を使用してコイルばね58の小座巻き部71を第2のカバー57の突部65に嵌合させるようにした。この治具81は、コイルばね58の小座巻き部71と反対側の端部に挿通可能とした支持部材83を備え、当該支持部材83の外径を小座巻き部71に当接可能となるように設定するとともに、当該支持部材83の先端面には突部65を挿入可能とした位置決め凹部84を形成するようにした。
このため、支持部材83をコイルばね58の小座巻き部71と反対側の端部から挿通し、当該支持部材83の先端面を小座巻き部71に当接させた状態で、コイルばね58の小座巻き部71が形成されている端部側から突部65を支持部材83の位置決め凹部84に挿入しつつ押圧すれば、突部65には小座巻き部71に嵌合する。小座巻き部71が支持部材83の先端面に支持された状態で突部65が挿入されるので、突部65が小座巻き部71に接触するなどして当該小座巻き部71にコイルばね58の小座巻き部71と反対側へ押圧力が作用した場合であれ、小座巻き部71は突部65の挿入方向へ移動することはない。このため、第2のカバー57とコイルばね58との固定作業を円滑に行うことができる。
(4)前記コイルばねを収容可能とした複数個の収容凹部を備えるとともに、各収容凹部の内底面にはそれぞれ前記支持部材を立設するようにした。このため、各収容凹部にそれぞれコイルばねを収容することにより、小座巻き部が支持部材の先端面に支持される。そしてこの状態で、カバーの突部を支持部材の位置決め凹部に挿入すれば、当該突部に小座巻き部が嵌合する。これをコイルばねの数だけ繰り返す。突部を位置決め凹部に押し込むだけで、コイルばねはカバーに簡単に固定される。また、支持部材をコイルばねに一つずつ挿入して、その挿入方向と反対側からカバーの突部を位置決め凹部に挿入するようにした場合と異なり、予め各収容凹部にそれぞれ配置されたコイルばねの小座巻き部及び支持部材の位置決め凹部にそれぞれカバーの突部を押し込むだけなので、コイルばねとカバーとの固定作業はいっそう簡単になる。
(5)前記収容凹部はコイルばねの外径形状に対応して形成するようにした。
このため、突部を小座巻き部及び位置決め凹部に挿入する際に、コイルばねの軸方向の圧縮は小座巻き部が支持部材の先端面に係合することにより規制される。また、コイルばねの側方への弾性変形は当該コイルばねの外周面が収容凹部の内周面に係合することにより規制される。コイルばねは収容凹部内に安定して保持されるので、コイルばねとカバーとの固定作業はいっそう円滑に行われる。
(6)コイルばね58は、小座巻き部71と反対側の端部へ向かうにつれて小径となる円錐コイルばねとするとともに、当該小座巻き部71の径は円錐コイルばねの小径側の端部の径よりも小さくするようにした。そして、治具81のばね収容凹部82は前記円錐コイルばねの外径形状に対応するようにその奥方へ向かうにつれて縮径するように形成した。このため、コイルばね58はその小径側からばね収容凹部82に配置されるとともに、当該ばね収容凹部82に安定して保持される。このため、コイルばね58と第2のカバー57との固定作業を円滑に行うことができる。
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。本実施形態は第2のカバー57の突部65の構成の点で前記第1の実施の形態と異なる。即ち、図11(a),(b)に示すように、第2のカバー57の内面には突部91が一体形成されている。この突部91はその基端側の小径部91a及び小径部91aの先端に設けられた大径部91bを備えている。小径部91aと大径部91bとの間には突部91の先端に向かうにつれて拡径する環状のテーパ面91cが形成されている。小径部91aの外径は、コイルばね58の小座巻き部71の内径とほぼ同じとするとともに、同じく大径部91bの外径は前記小座巻き部71の内径よりも大きくされている。大径部91bの先端面は滑らかな球面状に形成されている。
突部91に小座巻き部71を嵌合する場合、第1の実施の形態と同様の治具81を使用する。この場合、支持部材83の先端面に形成された位置決め凹部84の形状は当該突部91の外形形状に対応して形成する。さて、突部91に対して小座巻き部71が相対的に挿入されると、その挿入に伴って小座巻き部71は突部91の球面状の先端面に案内されながら拡径するように弾性変形する。そして、当該突部91の大径部91bを乗り越えると小座巻き部71は自身の弾性力によりテーパ面91cに案内されながら縮径して小径部91aに係合する。図11(c)に示すように、小座巻き部71の挿入方向への移動は当該小座巻き部71及びコイルばね58の端部が第2のカバー57の内面に当接することにより規制される。また、同図に示されるように、小座巻き部71が突部91の小径部91aに係合した状態において、当該小座巻き部71はテーパ面91cに係合している。これにより、小座巻き部71の前記挿入方向と反対方向への移動が規制されるとともに、小座巻き部71の突部91からの抜け止めが図られる。
従って、小座巻き部71は突部91の基端側に確実に係合保持されるとともに、コイルばね58をキー側収容部66内に安定して保持することができる。また、本実施形態の場合、突部91の小座巻き部71に対する挿入抵抗は第1の実施形態の突部65の小座巻き部71に対する挿入抵抗よりも大きくなる。即ち、突部91を小座巻き部71に挿入する際には第1実施形態の突部65を小座巻き部71に挿入する際よりも大きな押圧力を加える必要がある。しかし本実施形態では、治具81を使用することにより小座巻き部71の突部91の挿入方向への移動が規制されるので、円滑に突部91を小座巻き部71に嵌合させることができる。
<第3の実施の形態>
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。本実施形態は第2のカバー57の突部91の構成の点で前記第2の実施の形態と異なる。即ち、図12(a),(b)に示すように、第2のカバー57の内面には突部92が形成されている。この突部92は断面星形をなしている。即ち、図12(c),(d)に併せ示すように、突部92の外周面には、当該突部92の中心軸に沿う方向へ延びる複数の突条92aが、当該突部65の中心軸周方向において所定間隔おきに設けられている。図12(c)に示されるように、突条92aは先端(図12(c)における外方)へ向かうにつれて幅狭となるように形成されている。また、突条92aの基端部における両側面は、それぞれ曲面により突部65の外周面に滑らかに連続している。さらに、図12(d)に示されるように、突条92aにおいて突部65の中心軸に沿う方向における端部(図12(d)における上端部)は円弧面状に形成されている。従って、本実施形態によれば、図12(c)に示されるように、コイルばね58の小座巻き部71は各突条92aの先端に食い込むようにして係合する。このため、コイルばね58のキー側収容部66内における固定はいっそう確実なものとなる。
また、本実施形態においては、突条92aに小座巻き部71を食い込ませながら突部92は当該小座巻き部71に挿入される。このため、突部92の小座巻き部71に対する挿入抵抗は第1の実施形態の突部65の小座巻き部71に対する挿入抵抗よりも大きくなる。即ち、突部92を小座巻き部71に挿入する際には第1実施形態の突部65を小座巻き部71に挿入する際よりも大きな押圧力を加える必要がある。しかし本実施形態では、治具81を使用することにより小座巻き部71の突部92の挿入方向への移動が規制されるので、円滑に突部91を小座巻き部71に嵌合させることができる。
<他の実施の形態>
なお、前記各実施の形態は、次のように変更して実施してもよい。
・第1〜第3の実施の形態では、コイルばね58を円錐コイルばねとしたが、図13に示すように、コイル径をほぼ一定とした円筒状のコイルばね93としてもよい。この場合においても、小座巻き部71を形成する。また、このコイルばね93は本発明の弾性部材を構成する。
・第1〜第3の実施の形態では、小座巻き部71を突部65に嵌合することにより、コイルばね58を第2のカバー57に固定するようにしたが、当該小座巻き部71を第2のカバー57の内面に接着するようにしてもよい。この場合、突部65を省略可能となる。
・第1〜第3の実施の形態では、第2のカバー57とコイルばね58との固定構造として、第2のカバー57の突部65にコイルばね58の小座巻き部71を嵌合する構成を採用したが、次のような構成を採用してもよい。例えば、図14(a)に示すように、コイルばね58の小座巻き部71の下面に板状の固定部材94を設け、当該固定部材94を第2のカバー57の内面に接着等により固定するようにしてもよい。この場合、突部65を省略する。また、図14(b)に示すように、前記固定部材94において突部65を挿通可能とした透孔94aを形成する。そして、固定部材94の透孔94aに突部65を挿通した状態で、当該固定部材94を第2のカバー57の内面に固定する。このようにすれば、突部65により固定部材94の位置決めがなされるので、コイルばね58の接着等による固定作業効率が向上する。さらに、図14(c)に示すように、コイルばね58の端部において、小座巻き部71の代わりに固定部材94を設けるようにしてもよい。なお、固定部材94は本発明の固定部を構成する。
・第1〜第3の実施の形態では、小座巻き部71を1巻き(360°)のコイルとして構成するようにしたが、例えば図15(a),(b)に示すように、3/4巻き(270°)以上であれば任意にコイル巻数を設定するようにしてもよい。3/4巻き以上確保すれば、突部65とコイルばね58との係合力が確保される。
・第3の実施の形態の突条92aを第2の実施の形態の突部91の側面に形成するようにしてもよい。このようにすれば、小座巻き部71が突部91のテーパ面91cに係合することに加えて、突条92aの先端に食い込むことにより、小座巻き部71の突部91に対する係合力が増大する。このため、コイルばね58は確実に第2のカバー57に固定される。
・第3の実施の形態では、突部65の外周面に4つの突条92aを設けるようにしたが、少なくとも1つの突条92aを設ければよい。また、突条92aを5つ、6つ又はそれ以上設けるようにしてもよい。
・第1〜第3の実施の形態において、第1のカバー56を把持部42にインサート成形するようにしてもよい。
・第1〜第3の実施の形態では、第1のカバー56と第2のカバー57とを溶着するようにしたが、接着するようにしてもよい。
・第1〜第3の実施の形態において、図16に示すように、治具81の支持部材83を別部材とし、それをコイルばね58の組み立て用の治具として使用するようにしてもよい。この場合、例えば組付用の治具としての支持部材83を作業台等に立てておくとともに、当該支持部材83にコイルばね58を小径側から挿通する。そして、第2のカバー57の突部65を支持部材83の位置決め凹部84に押し込む。このようにしても、小座巻き部71は突部65に容易に且つ確実に装着することができる。第2及び第3の実施の形態における突部91,92についても同様である。なお、同図に示されるように、支持部材83の基端部に支持用のフランジ95を形成すれば、支持部材83を作業台等に容易に立てることができる。即ち、支持部材83はフランジ95により支えられることにより、安定して立てた状態に保持される。第2のカバー57を支持部材83側へ押圧する際にも当該支持部材83が倒れにくいので、小座巻き部71を突部65に簡単に嵌合させることができ、コイルばね58と第2のカバー57との固定作業効率が向上する。なお、フランジ95は例えば周方向において複数個の分割体に分割するようにしてもよい。フランジ95及び各分割体は本発明の支持片に相当する。
・第1〜第3の実施の形態では、治具81のばね収容凹部82は縦横に整列配置するようにしたが、例えば千鳥状に配置するようにしてもよい。また、ばね収容凹部82を任意に配置するようにしてもよい。さらに、ばね収容凹部82の数は1つ以上であれば任意に設定するようにしてもよい。
・第1〜第3の実施の形態では、ケース側収容部33の係合孔35にメカニカルキー22の突部65を係合させるようにしたが、次のようにしてもよい。即ち、図17に示すように、ケース側収容部33の内面に係合凹部96を形成して、当該係合凹部96にメカニカルキー22のフック59を係合させる。このようにすれば、ケース21に孔を開ける必要がないのでケース側収容部33への埃等の異物の進入を抑制することができる。なお、係合凹部96は本発明における被係合部を構成する。
第1の実施の形態における電子キーシステムの概略構成図。 同じく携帯機の概略斜視図。 同じくメカニカルキーの分解斜視図。 (a)は同じくメカニカルキーの収容状態における携帯機の要部断面図、(b)は同じくメカニカルキーの引き抜き途中における携帯機の要部断面図。 同じく携帯機の平面図。 同じく携帯機の側面図。 (a)は同じくメカニカルキーを構成する第2のカバーの平面図、(b)は同じく第2のカバーの側面図。 (a)は同じくメカニカルキーを構成するコイルばねの正面図、(b)は同じくコイルばねの下面図。 同じくメカニカルキーを構成するコイルばねと第2のカバーとを固定するための治具の概略を示す要部断面図。 (a)〜(c)は、同じくコイルばねと第2のカバーとの組み付け手順を示す治具の要部断面図。 (a)は第2の実施の形態における第2のカバーの平面図、(b)は同じく第2のカバーの突部を示す要部断面図、(c)は同じく台のカバーの正面図。 (a)は第3の実施の形態における第2のカバーの平面図、(b)は図12(a)の1−1線断面図、(c)は同じく第2のカバーにおける突部の拡大平面図、(d)は図12(a)の2−2線断面図。 他の実施の形態におけるコイルばねの斜視図。 (a)〜(c)は、他の実施の形態におけるコイルばねの下面図。 (a),(b)は、他の実施の形態におけるコイルばねの下面図。 他の実施形態における第2のカバーとコイルばねとの組み付け用の治具の断面図。 他の実施形態における携帯機の要部断面図。
符号の説明
12…携帯機、21…ケース、22…メカニカルキー、33…ケース側収容部、
35…被係合部を構成する係合孔、56…第1のカバー(メカニカルキーの一側壁)、
57…第2のカバー、58,93…コイルばね(弾性部材)、
59…フック(係合部材)、62…貫通孔、65,91,92…突部、
66…キー側収容部、71…固定部を構成する小座巻き部、
81…治具(メカニカルキーの組立治具)、82…ばね収容凹部、83…支持部材、
84…位置決め凹部、94…固定部を構成する固定部材、95…フランジ(支持片)、
96…被係合部を構成する係合凹部、S…仮想平面。

Claims (7)

  1. 無線通信を通じて特定の錠を電子的に施解錠する携帯機のケースに設けられたケース側収容部に取出し可能に収容されるとともに前記錠を機械的に施解錠するメカニカルキーの組立方法であって、
    前記ケース側収容部に形成された被係合部に対応するように一側壁に形成された貫通孔を介して前記被係合部に係合する係合位置と、前記被係合部に対する係合が解除される解除位置との間を移動する係合部材を、前記一側壁に形成されたキー側収容部に配置する第1の工程と、
    前記係合部材を前記係合位置側へ付勢するコイルばねの一端部に設けられた固定部を、前記キー側収容部を閉塞可能とされたカバーの内面に固定する第2の工程と、
    前記カバーと前記係合部材との間に前記コイルばねが介在されるように当該コイルばねが固定されたカバーを取り付ける第3の工程と、を備えたメカニカルキーの組立方法。
  2. 請求項1に記載のメカニカルキーの組立方法において、
    前記コイルばねの固定部として当該コイルばねの一端部には当該一端部の開口径よりも小径の小座巻き部を形成するとともに、前記カバーの内面には前記小座巻き部に嵌合可能とした突部を形成するようにし、
    前記第2の工程では、前記小座巻き部を前記突部に嵌合させることにより前記コイルばねを前記カバーの内面に固定するようにしたメカニカルキーの組立方法。
  3. 請求項2に記載のメカニカルキーの組立方法において、前記第2の工程における前記小座巻き部を前記カバーの突部に嵌合させるメカニカルキーの組立治具であって、
    コイルばねの小座巻き部と反対側の端部に挿通可能とした支持部材を備え、当該支持部材の少なくとも先端面の外径を前記小座巻き部に当接可能となるように設定するとともに、当該支持部材の先端面には他側壁の突部を挿入可能とした位置決め凹部を形成するようにしたメカニカルキーの組立治具。
  4. 請求項3に記載のメカニカルキーの組立治具において、
    前記コイルばねを収容可能とした複数個の収容凹部を備えるとともに、各収容凹部の内底面にはそれぞれ前記支持部材を立設するようにしたメカニカルキーの組立治具。
  5. 請求項4に記載のメカニカルキーの組立治具において、
    前記収容凹部はコイルばねの外径形状に対応して形成するようにしたメカニカルキーの組立治具。
  6. 請求項5に記載のメカニカルキーの組立治具において、
    前記コイルばねは、前記小座巻き部と反対側の端部へ向かうにつれて小径となる円錐コイルばねとするとともに、当該小座巻き部の径は円錐コイルばねの小径側の端部の径よりも小さくするようにし、
    収容凹部は前記円錐コイルばねの外径形状に対応するようにその奥方へ向かうにつれて縮径するように形成したメカニカルキーの組立治具。
  7. 請求項3に記載のメカニカルキーの組立治具において、
    前記支持部材の基端部には単数又は複数の支持片を側方へ延出して形成するようにしたメカニカルキーの組立治具。
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