JP4612465B2 - 安全継手連結装置 - Google Patents

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Description

本発明は、弁体によって可燃性の流体を遮断している状態の安全継手を人力で簡単に連結することができる安全継手連結装置に関する。
近年、LPガスの供給方式として民生バルク供給システムが普及してきている。民生バルク供給システムは、図16(a)に示すように、一般住宅H、集合住宅、レストラン等の敷地内にバルク貯槽Sを設置し、そのバルク貯槽SへバルクローリRに搭載されているLPガスタンクTからLPガスを供給するシステムである。
図16(b)は、LPガスタンクTに接続される配管ユニット100を模式的に示す図である。配管ユニット100は、主に、上流側から順番に、バルブ101と、ポンプ102と、ホースリール103に巻回されている充填ホース104と、安全継手105と、バルク貯槽Sに接続されるカップリング106とを備えている。
LPガスタンクTからバルク貯槽SへLPガスを供給する場合には、ホースリール103に巻回されている充填ホース104を延ばしてカップリング106をバルク貯槽Sに接続する。そして、バルクローリRから伝達される駆動力を利用してポンプ102を駆動すれば、LPガスタンクTに貯留されているLPガスは、配管ユニット100を通ってバルク貯槽Sへ供給される。
図17は、上述した配管ユニット100に含まれる安全継手105を連結する様子を時系列に示す図であり、図17(a)は分離、図17(b)は仮止め、図17(c)は連結された状態の安全継手105を示している。
安全継手105は、充填ホース104とカップリング106とを連結/分離するための継手であって、雄型継手105aと、雌型継手105bとの一対の継手によって構成されている。雄型継手105aは、充填ホース104の一端側に連結されている。雌型継手105bは、カップリング106の一端側に連結されている。
図17(a)に示すように、安全継手105が分離されている場合、雄型継手105aの流路R1は第1弁体110によって遮断され、雌型継手105bの流路R2は第2弁体111によって遮断されている状態になっている。
次に、安全継手105を連結する場合について説明する。安全継手105を連結する場合には、図17(a)に示す雌型継手105bのコイルバネ112によって雄型継手105a側に付勢されているスリーブ113をコイルバネ112に抗して押込んで、雄型継手105aの外筒114と勘合する勘合溝115に突出しているボール116を外側に移動させる。
この状態で、雄型継手105aの外筒114を勘合溝115に押込むと、図17(b)に示すようにボール113が雄型継手105aの外筒114によって支持されると共に、第1弁体110と第2弁体111とが衝突する。そして、更に、雄型継手105aの外筒114を勘合溝115に押込むと、図17(c)に示すように、ボール116が雄型継手105aの外筒114に凹設されている係合溝117に嵌り、雄型継手107aと雌型継手107bとが連結される。また、雄型継手105aの流路R1は、第1弁体110が着座部から引離されて連通し、雌型継手105bの流路R2も第1弁体110が第2弁体111を押圧することで第2弁体112が着座部から引き離されて連通する。
このように、安全継手105を連結することで、安全継手105に連結されている充填ホース105の流路とカップリング106の流路とを連通した状態にすることができる。また、安全継手105を分離した場合には、雄型継手105aは第1弁体110、雌型継手105bは第2弁体111によって流路が遮断されるので、LPガスを供給している最中に、安全継手105が分離したとしても充填ホース105やカップリング106からLPガスが外部に放出されるのを防止することができる。
しかしながら、LPガスの供給中に上述した安全継手105が分離した場合、第1弁体110や第2弁体111はLPガスの内圧を受けることになり、例えば、夏場などの環境温度が高く、LPガスの内圧が高くなっている場合には、LPガスの内圧を下げたり、LPガスを外部に排出しない限り、分離した安全継手を再度、人力によって連結することができないという問題点があった。
そのため、従来では、かかる事態が発生した場合には、LPガスは可燃性であるという性質上、その場で廃棄することはできず、わざわざ基地に戻って充填ホースやカップリングに溜まったLPガスを回収することを余儀なくされ、効率的なLPガスの充填作業を妨げる要因となっていた。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、弁体によって可燃性の流体を遮断している状態の安全継手を人力で簡単に連結することができる安全継手連結装置を提供することを目的としている。
この目的を達成するために、請求項1記載の安全継手連結装置は、可燃性の流体の流路を形成する2つの流路形成部材の各々を連結する一対の継手と、その一対の継手を連結することで前記2つの流路形成部材の流路を連通させるとともに前記一対の継手を分離することで前記2つの流路を遮断する弁体とを備えた安全継手を連結するためのものであって、載置面に載置されるベース部と、そのベース部に固定されて立設し前記一対の継手の一方を保持する保持体と、その保持体を貫通して、中心軸を回転軸として回転可能に支持されると共に、軸方向に往復移動可能に支持されるシャフトと、そのシャフトの一端に連結されるハンドルと、そのハンドルとは反対側から前記保持体と対向配置され、前記保持体に保持される前記一方の継手と同軸上に他方の継手を保持し、前記シャフトを貫通しつつ前記シャフトの途中に螺着され、前記シャフトの回転に伴って前記シャフトに沿って移動すると共に、前記シャフトの往復移動に伴って前記シャフトと一体的に移動する移動体と、前記ベース部から立設し、前記ベース部に支持される支点を中心に回動可能に構成され、前記シャフトの他端に当接して前記シャフトを前記ハンドル側に押圧し、前記移動体に保持される他方の継手を前記保持体に保持される一方の継手に押込むことで前記弁体の抗力に抗して前記一対の継手を連結するレバーとを備えている。
請求項2記載の安全継手連結装置は、請求項1に記載の安全継手連結装置において、前記レバーは、前記ベース部に対して着脱自在に構成されている。
請求項3記載の安全継手連結装置は、請求項1又は2に記載の安全継手連結装置において、前記レバーは、前記支点から立設して前記シャフトの他端に当接する作用点を有する基軸部と、その基軸部の作用点を前記支点との間に挟む位置から前記シャフトの他端側に屈曲して延びる把手部とを備えている。
請求項4記載の安全継手連結装置は、請求項1から3のいずれかに記載の安全継手連結装置において、前記保持体は、少なくとも2種類以上の継手を保持する切欠部を備えている。
請求項1記載の安全継手連結装置によれば、ハンドルを回すと移動体は、保持体に保持されている一方の継手と同軸上に他方の継手を保持しつつ、シャフトに沿って移動するので、一方の継手と他方の継手との間隔を調節することができ、各種長さの継手に対応でき、装置の汎用性を向上させることができるという効果がある。また、支点を中心にレーバー回動させ、シャフトの他端をレーバーでハンドル側に押圧することで、他方の継手が一方の継手に弁体の抗力に抗して押込まれ、一対の継手は連結される。即ち、回転モーメントを利用することで、小さな力でより大きな仕事量を発生させることができるので、人力だけでは連結することができない状態の一対の継手であっても人力だけで連結することができるという効果がある。
請求項2記載の安全継手連結装置によれば、請求項1に記載の安全継手連結装置の奏する効果に加え、レバーは、ベース部に対して着脱自在に構成されているので、レバーを使用する作業以外の場合には、レバーを取外しておくことで、作業スペースが確保され、他の作業性を効率良く行うことができるという効果がある。また、本装置をコンパクトに収納することができるという効果がある。
請求項3記載の安全継手連結装置によれば、請求項1又は2に記載の安全継手連結装置の奏する効果に加え、レバーは、支点から立設してシャフトの他端に当接する作用点を有する基軸部と、その基軸部の作用点を支点との間に挟む位置から前記シャフトの他端側に屈曲して延びる把手部とを備えている。把手部を握ってレバーを回動させようとすると、鉛直方向に大きな力が必要となるが、鉛直方向へは、例えば、自重をかける等の方法により大きな力を加え易いので、レバーに大きな力を伝達させ易くすることができるという効果がある。
請求項4記載の安全継手連結装置によれば、請求項1から3のいずれかに記載の安全継手連結装置の奏する効果に加え、保持体は、少なくとも2種類以上の継手を保持する切欠部を備えているので、少なくとも2種類以上の一方の継手を保持することができ、装置の汎用性を向上させることができるという効果がある。
以下、本発明の好ましい実施の形態の一例である安全継手連結装置1Dと、本発明の参考となる第1〜第3参考例(第1参考例の安全継手連結装置1A,第2参考例の安全継手連結装置1B,第3参考例の安全継手連結装置1C)とについて、添付図面を参照して説明する。まず、図1および図2を参照して第1参考例の安全継手連結装置1Aの構成について説明する。図1(a)は安全継手連結装置1Aの側面図、図1(b)は図1(a)の矢印Ib方向視における安全継手1Aの平面図、図2(a)は図1(a)の矢印IIa方向視における安全継手1Aの側面図、図2(b)は図1(a)の矢印IIb方向視における安全継手1Aの側面図である。安全継手連結装置1Aは、弁体によってLPガス(可燃性の流体)を遮断している状態の安全継手105(図17参照)を人力で簡単に連結することができる装置である。尚、第1参考例を含め、後述する第2,3参考例と、安全継手連結装置1Dとは、いずれも図17で説明した安全継手105を連結する場合について説明する。
安全継手連結装置1Aは、主に、ベース部2と、ベース部2の上に固定されている固定ユニット3と、固定ユニット3に対して矢印R方向と矢印L方向とに往復移動可能に配置される移動ユニット4と、移動ユニット4の移動方向に沿って延びるシャフト5とを備えている。
ベース部2は、安全継手連結装置1Aの土台となる部分であり、略長方形状の底壁2aと、底壁2aの長手方向縁部から垂下する側壁2bと、側壁2bの下端部に沿って水平方向に延びるフランジ2cとを備えている。安全継手連結装置1Aはフランジ2cを載置面に載置して使用され、底壁2aは載置面から側壁2bの高さ分だけ上がった上げ底タイプに構成されており、後述するハンドル11の操作性を向上させている。
固定ユニット3は、安全継手105のうち雌型継手105bをベース部2に対して保持するユニットであり、ベース部2の底壁2aの上に固定されている長方形状の底壁3aと、底壁3aの縁部から立設する4つの側壁とを備えている。4つの側壁は、底壁3aの長手方向の縁部から立設する略逆L字型(図1(a)参照)の2つの逆L字型壁3b,3bと、逆L字型壁3bの高さが高い側(図1(a)の右側)において底壁3aの短手方向の縁部から立設する第1保持壁3cと、第1保持壁3cと対向して底壁3aの短手方向の縁部から立設する対向壁3dとを備えている。
また、第1保持壁3cには、図2(a)に示すように、図中上端部から下方に向かって円弧状に切欠いて形成される第1切欠部6と、第1切欠部6から連続して下方に向けて第1切欠部6よりも小さく円弧状に切欠いて形成される第2切欠部7とが備えられている。本第1参考例では、安全継手105のうち雌型継手105bが第1切欠部6に保持されるものとし、第2切欠部7には、第1切欠部6に保持される雌型継手105bとは径の異なる別の雌型継手が保持される。
また、逆L字型壁3b,3bの各々には、楕円状の長孔13が穿設されている。この長孔13は、第1切欠部6に雌型継手105bをセットした場合に、この2つの長孔13に紐を通し、雌型継手105bをより強固に固定するために使用するものである。
移動ユニット4は、安全継手105のうち雄型継手105aを保持しつつ、雄型継手105aと一体的に固定ユニット3に保持されている雌型継手105bに向けて移動するユニットであり、固定ユニット3の底壁3aの上に収まるように載置される長方形状の底壁4aと、底壁4aの縁部から立設する4つの側壁とを備えている。4つの側壁は、底壁4aの両方の長手方向の端部から立設する2つの略L字型(図1(a)参照)のL字型壁4b,4bと、L字型壁4b,4bの高さが高い側(図1(a)の左側)において底壁4aの短手方向の縁部から立設する第2保持壁4cと、第2保持壁4cと対向して底壁4aの短手方向の縁部から立設する対向壁4dとを備えており、移動ユニット4は、固定ユニット3に囲まれるように配置されている。
また、第2保持壁4cには、図2(b)に示すように、図中上端部から下方に向かって円弧状に切欠いて形成される第3切欠部9と、第3切欠部9から連続して下方に向けて第3切欠部9より小さく円弧状に切欠いて形成される第4切欠部10とが備えられている。本第1参考例では、安全継手105のうち雄型継手105aが第3切欠部9に保持されるものとし、第4切欠部10には、第3切欠部9に保持される雄型継手105aとは径の異なる別の雄型継手が保持される。
また、第3切欠部9と上述した第1切欠部6とは、第3切欠部9に雄型継手105aを保持させ、第1切欠部9に雌型継手105bを保持させた状態で、雄型継手105aと雌型継手105bとが同軸上になるように設定されている。尚、第4切欠部10と上述した第2切欠部7とについても同様に設定されている。このように、第1保持壁3cと第2保持壁4cとにサイズの異なる2つの切欠部を形成することで、サイズの異なる2種類の安全継手を連結させることができる。
シャフト5は、移動ユニット4を移動させるための動力を伝達するためのものであり、固定ユニット3の第1保持壁3cと対向壁3d、移動ユニット4の第2保持壁4cと対向壁4dとを貫通しつつ、軸方向を回転中心して回転自在に支持されている。また、その表面には雄ネジが螺刻されており、雄ネジには移動ユニット4の対向壁4dの内面に溶接されているナット8が螺合されている。更に、第1保持壁3c側の端部にはハンドル11が取着されており、他端側にはシャフト5が引き抜かれるのを防止するストッパ12が螺着されている。
よって、操作者がハンドル11を握ってハンドル11を時計回りに回転させると、その回転モーメントがシャフト5を介して移動ユニット4に与えられ、移動ユニット4がシャフト5に沿って第1支持壁3cに向かって(矢印R方向に)移動する。尚、逆に、ハンドル11を反時計回りに回転させると移動ユニット4は、シャフト5に沿って第1支持壁3cから離れる方向に向かって(矢印L方向に)移動する。
次に、図3を参照して安全継手連結装置1Aを使用して、分離された状態にある安全継手105を連結する場合について説明する。図3は、安全継手105を連結する様子を時系列に示す図であり、図3(a)は分離、図3(b)は仮止め、図3(c)は連結された状態の安全継手105を示している。尚、安全継手連結装置1Aについては、主な構成についてのみ符号を付すこととする。
分離された状態にある安全継手105を連結する場合、まずは、ハンドル11を反時計回り回転させ、第1保持壁3cと第2保持壁4cとの間隔が、雄型継手105aと雌型継手105bとの合計長さ以上になるように調節する。そして、図3(a)に示すように、雄型継手105aに連結されている部分を第3切欠部9に嵌込み、雌型継手105bに連結されている部分を第1切欠部6に嵌込んで、雄型継手105aと雌型継手105bと保持する。この場合第1保持壁3cによって雌型継手105bを、第2保持壁4cによって雄型継手105aを各々面で支持することができるので、安定した状態で雄型継手105aを雌型継手105bに押込むことができる。
雄型継手105aと雌型継手105bとを保持させると、雌型継手105bのスリーブ113を押さえながら、ハンドル11を時計回りに回転させる。すると、移動ユニット4が雄型継手105aを保持しつつ第1保持壁3c側(矢印R方向)に移動し、雄型継手105aの先端部が雌型継手105bと勘合して、安全継手105は、図3(b)に示す仮止め状態となる。そして、更に、ハンドル11を時計回りに回転させると、更に、移動ユニット4が第1保持壁3c側(矢印R方向)に移動し、最終的に、図3(c)に示すように、安全継手105を構成する雄型継手105aと雌型継手105bとが連結される。
このように、第1参考例の安全継手連結装置1Aによれば、移動ユニット4を移動させるための動力は、操作者がハンドル11を回すことでシャフト5が回転し、そのシャフト5を介して移動ユニット4に伝達される。よって、簡単な構成で移動ユニット4に動力としての回転モーメントを与えることができる。また、回転モーメントを利用して移動ユニット4を移動させて安全継手105を連結するので、小さな力でより大きな仕事量を発生させることができる。よって、たとえ、分離した状態にある安全継手105がLPガスによって高い内圧を受けていており、人力だけでは安全継手105を連結することができない状態であっても、人力だけで安全継手105を連結することができる。
次に、図4および図5を参照して第2参考例の安全継手連結装置1Bの構成について説明する。図4(a)は安全継手連結装置1Bの側面図、図4(b)は図4(a)の矢印IVb方向視における安全継手連結装置1Bの平面図、図5(a)は図4(a)の矢印Va方向視における安全継手連結装置1Bの側面図、図5(b)は図4(b)の矢印Vb−Vb断面線における安全継手連結装置1Bの断面図である。
安全継手連結装置1Bは、ベース部15と、ベース部15の上に固定されている固定ユニット16と、固定ユニット16に対して矢印R方向と矢印L方向とに往復移動可能に配置されている移動ユニット17と、移動ユニット17を移動させるために回転軸30を中心に矢印Dと矢印Uとに回転可能なレバー18とを備えている。
ベース部15は、安全継手連結装置1Bの土台となる部分であり、略長方形状の底壁15aと、底壁15aの長手方向から垂下する側壁15bと、側壁15bの端部に沿って水平方向に延びるフランジ15cとを備えている。また、側壁15bは、底壁15aからの高さが矢印R方向に向けて除々に小さくなるように構成されている。よって、安全継手連結装置1Bを水平な載置面に載置した場合には、矢印R方向に下降傾斜した状態で載置されることになる(図7(a)参照)。
固定ユニット16は、安全継手105のうち雌型継手105bをベース部15に対して保持するユニットであり、底壁15aの上に固定されている長方形状の底壁16aと、底壁16aの縁部から立設する3つの側壁とを備えている。3つの側壁は、底壁16aの両方の長手方向の縁部から立設する略三角形状(図4(a)参照)の2つの三角型壁16b,16bと、三角型壁16bの高さが高い側(図4(a)の右側)において底壁16aの短手方向の縁部から立設する第1保持壁16cとを備えている。
また、第1保持壁16cには、図5(a)に示すように、図中上端部から下方に向かって円弧状に切欠いて形成される第1切欠部19と、第1切欠部19から連続して下方に向けて第1切欠部19よりも小さく円弧状に切欠いて形成される第2切欠部20とが備えられている。本第2参考例では、安全継手105のうち雌型継手105bが第1切欠部19に保持される。また、第2切欠部20には、第1切欠部19に保持される雌型継手105bとは異なるサイズの雌型継手が後述する第3切欠部23に保持された場合に、その雌型継手に連結されている流路形成部材を通過させるための部分である。
更に、第1保持壁16cと対向する位置には第2保持壁21が、第1保持壁16cの内面から突出する支持壁22,22によって支持されて立設されており、この第2保持壁21にも、図5(a)に示すように、上端部から下方に向かって円弧状に切欠いて形成される第3切欠部23が備えられている。第3切欠部23は、第1切欠部19によって保持される雌型継手105bとは異なるサイズの雌型継手を保持するための部分である(図8(a)参照)。
移動ユニット17は、安全継手105のうち雄型継手105aを保持しつつ、雄型継手105aと一体に固定ユニット16に保持されている雌型継手105bに向けて移動するユニットであり、固定ユニット16の底壁16aの上に載置される底壁17aと、底壁17aの縁部から立設する3つの側壁とを備えている。3つの側壁は、底壁17aの両方の長手方向の端部から立設する略三角形状(図4(a)参照)の2つの三角型壁17b,17bと、三角型壁17bの高さが高い側(図4(a)の左側)において底壁17aの短手方向の縁部から立設する第3保持壁17cとを備えている。
移動ユニット17の底壁17aの端部は、固定ユニット16の底壁16aと、第2保持壁21の下端から略水平に伸びる舌片33との間に配置されており、移動ユニット17が移動した場合に、移動ユニット17が浮き上がるのが防止されている。尚、舌片33の端部は底壁17aが侵入し易いように上方に反るように形成されている。
また、第3保持壁17cには、図5(b)に示すように、図中上端部から下方に向かって円弧状に切欠いて形成される第4切欠部24と、第4切欠部24から連続して下方に向けて第4切欠部24より小さく円弧状に切欠いて形成される第5切欠部25とが備えられている。本第2参考例では、安全継手105のうち雄型継手105aが第4切欠部24に保持される。第5切欠部25は、第4切欠部24に嵌め込まれる雄型継手105aとは異なる雄型継手が後述する第6切欠部28に保持されている場合に、その雄型継手に連結されている流路形成部材を通過させるための部分である。
また、第3保持壁17cと対向する位置には第4保持壁26が、第3保持壁17cの内面から突出する支持壁27,27によって支持されて立設されており、この第4保持壁26にも、図5(b)に示すように、図中上端部から下方に向かって円弧状に切欠いて形成される第6切欠部28が備えられている。第6切欠部28は、第4切欠部24に保持される雄型継手105aとは異なるサイズの雄型継手を保持する部分である(図8(a)参照)。
レバー18は、移動ユニット17を移動させるための動力を伝達するものであって、固定ユニット16の2つの三角型壁16b,16bを外側から略コの字型に囲むように形成される連結部分18aと、連結部分18aの一端側が屈曲して形成される把手部分18bとを備えている。
連結部分18aは、固定ユニット16の2つの三角型壁16b,16bの各々から突出する回転軸30,30に軸支されている。また、連結部分18aには長孔31が穿設されており、長孔31には、移動ユニット17の三角型壁17bから突出する連結軸32が長孔31に差込まれている。
よって、操作者がレバー18の把手部分18bを握って回転軸30を中心にレバー18を矢印D方向に回転させると、連結軸32が長孔31に沿って移動するに伴って、移動ユニット17が第1保持壁16c側(矢印R方向)に移動する。尚、逆に、レバー18を矢印U方向に回転させると移動ユニット17が第1保持壁16cから離れる方向に(矢印L方向に)移動する。
次に、図6を参照して安全継手連結装置1Bを使用して、分離された状態にある安全継手105を連結する場合について説明する。図6は、安全継手105を連結する様子を時系列に示す図であり、図6(a)は分離、図6(b)は仮止め、図6(c)は連結された状態の安全継手105を示している。尚、安全継手連結装置1Bについては、主な構成についてのみ符号を付すこととする。
分離された状態にある安全継手105を連結する場合、まずは、レバー18を矢印U方向に回転させて、第1保持壁16cと第3保持壁17cとの間隔が、雄型継手105aと雌型継手105bとの合計長さ以上になるように調節する。そして、図6(a)に示すように、雄型継手105aに連結されている部分を第4切欠部24に嵌込み、雌型継手105bに連結されている部分を第1切欠部19に嵌め込み、雄型継手105aと雌型継手105bとを保持する。
雄型継手105aと雌型継手105bとを保持させると、雌型継手105bのスリーブを押さえながら、レバー18を矢印D方向に回転する。すると、移動ユニット17が雄型継手105aを保持しつつ第1保持壁16c側(矢印R方向)に移動し、雄型継手105aの先端部が雌型継手105bと勘合して、安全継手105は、図6(b)に示す仮止め状態となる。そして、更に、レバー18を矢印D方向に回転させると、更に、移動ユニット17が第1保持壁16c側(矢印R方向)に移動し、最終的に、図6(c)に示すように、安全継手105を構成する雄型継手105aと雌型継手105bとが連結される。
このように、第2参考例の安全継手連結装置1Bによれば、移動ユニット17を移動させるための動力は、レバー18を回動させることで移動ユニット17に伝達される。よって、簡単な構成で移動ユニット17に動力としての回転モーメントを与えることができる。また、上述した第1参考例と同様に、回転モーメントを利用して移動ユニット17を移動させて安全継手105を連結するので、人力だけで安全継手105を連結することができる。
次に、図7を参照して、レバー18に加えられる力について説明する。図7(a)は、上述した図6(b)の状態における安全継手連結装置1Bの側面図であり、図7(b)は、上述した図6(b)の状態における安全継手連結装置1Bに関し、ベース部15を水平に構成した安全継手連結装置1Xを示している。
安全継手連結装置1Bは、ベース部15の底面が移動ユニット17の移動方向に沿って上り傾斜して構成されているので、安全継手連結装置1Bを水平な載置面Sに載置した場合には、図7(a)に示すように、第2保持壁17c側から第1保持壁16c側に向けて傾斜することになる。
この場合、図7(a)に示す安全継手連結装置1Bのレバー18と、図7(b)に示す安全継手連結装置1Xのレバー18とを同じ力で回動させることとし、更に、その力を鉛直方向と水平方向とに分解すると、鉛直方向に必要な力は図7(a)に示す安全継手連結装置1Bの方が大きく、水平方向に必要な力は図7(b)に示す安全継手連結装置1Xの方が大きい事が分かる。即ち、安全継手連結装置1Bのようにベース部15を傾斜させて構成し、鉛直方向に大きな力が必要になるように構成することで、例えば、自重をかける等の方法により、大きな力をレバー18に加え易くすることができる。
次に、図8を参照して安全継手連結装置1Bを使用して、第2保持壁21の第3切欠部23において雌型継手205bを保持し、第4保持壁26の第6切欠部28において雄型継手205aを保持し、その雄型継手205aと雌型継手205bとを連結する場合について説明する。図8(a)は、安全継手連結装置1Bに雄型継手205aと、雌型継手205bとをセットした状態を示す図であり、図8(b)は、図6(a)で示す図と同様であり、安全継手連結装置1Bに雄型継手105aと雌型継手105bとをセットした状態を示す図である。
雄型継手205aと雌型継手205bとの各々の長さは、雄型継手105aと雌型継手105bとの各々長さに比べて短く構成されている。このように構成されている雄型継手205aと雌型継手205bとを連結する場合には、図8(a)に示すように、第1保持壁16cよりも第3保持壁17c側に立設する第2保持壁21に形成されている第3切欠部23に雌型継手205bを保持させ、第3保持壁17cよりも第1保持壁16c側に立設する第4保持壁26に形成されている第6切欠部28に雄型継手205bを保持させる。
このように雄型継手205aと雌型継手205bと保持させることで、雄型継手205aと雌型継手205bとの間隔が近くなり、上述したのと同様にレバー18を回動させて雄型継手205aと雌型継手205bとを連結する場合には、図8(b)に示すケースと略同様な位置(固定ユニット16の長手方向における略中央部)で連結させることができるので、安定した状態で連結作業を行うことができる。
次に、図9および図10を参照して第3参考例の安全継手連結装置1Cの構成について説明する。図9(a)は安全継手連結装置1Cの側面図、図9(b)は図9(a)の矢印IXb方向視における安全継手連結装置1Cの平面図、図10(a)は図9(a)の矢印Xa方向視における安全継手連結装置1Cの側面図、図10(b)は図9(a)の矢印Xb方向視における安全継手連結装置1Cの側面図、図10(c)は図9(a)のXc−Xc断面線における安全継手連結装置1Cの断面図である。
安全継手連結装置1Cは、主に、ベース部35と、ベース部35の上に固定されている固定ユニット36と、固定ユニット36に対して矢印R方向と矢印L方向とに往復移動可能に配置されている移動ユニット37と、移動ユニット37を移動させるために回転軸45を中心に矢印D方向と矢印U方向とに回動可能なレバー38とを備えている。
ベース部35は、安全継手1Cの土台となる部分であり、略長方形状の底壁35aと、底壁35aの長手方向から垂下する側壁35bと、側壁35bの端部に沿って水平方向に延びるフランジ35cとを備えている。安全継手連結装置1Cはフランジ35cを載置面に載置して使用される。
固定ユニット36は、安全継手105のうち雌型継手105bをベース部35に対して保持するユニットであり、ベース部35の底壁35aの上に固定されている平面視略L字型の底壁36aと、底壁36aの長手方向の縁部(レバー38が配置されている側)から立設する側壁36bと、底壁36aの短手方向の縁部(図9の右側)から立設する第1保持壁36cと、底壁36aと対向する位置に略L字型に形成され、側壁36bと第1保持壁36cとの上縁部に連結される天井壁36dとを備えている。
また、図10に示すように、側壁36bとレバー18との間には板状のスペーサ43が側壁36bに溶接されている。このスペーサ43には、図9(a)に示すように、その略中央部に長方形状の開口部43aが開口されており、開口部43aの下端側には下方に延びる2つの略U字状の溝43b,43bが所定間隔を空けて並んで形成されている。そして、側壁36bには、スペーサ43の開口部43aと2つの溝43b,43bとを覆う大きさの開口部44が開口されている。
一方、第1保持壁36cには、図10(a)に示すように、図中右端部から左方に向かって円弧状に切欠いた形成される第1切欠部39と、第1切欠部39から連続して左方に向けて第1切欠部39よりも小さく円弧状に切欠いた形成される第2切欠部40とが備えられている。本第3参考例では、安全継手105のうち雌型継手105bが第1切欠部39に保持されるものとし、第2切欠部40には、第1切欠部39に保持される雌型継手105bとは径の異なる別の雌型継手が保持される。
移動ユニット37は、安全継手105のうち雄型継手105aを保持しつつ、固定ユニット36に保持されている雌型継手105bに向けて移動するユニットであり、一部が固定ユニット36の底壁36aの上に載置される略L字型に形成されている底壁37aと、底壁37aの長手方向の縁部(レバー18が配置されている側)から立設する側壁37bと、底壁36aの短手方向の縁部(図9の左側)から立設する第2保持壁37cと、底壁37aと対向するように略L字型に形成されている天井壁37dとを備えている。
また、第2保持壁37cには、図10(b)に示すように、図中左端部から右方に向かって円弧状に切欠いて形成される第3切欠部41と、第3切欠部41から連続して右方に向けて第3切欠部41より小さく円弧状に切欠いて形成される第4切欠部42とが備えられている。本第3参考例では、安全継手105のうち雄型継手105aが第3切欠部41に保持されるものとし、第4切欠部42には、第3切欠部41に保持される雌型継手105bとは径の異なる別の雌型継手が保持される。
レバー38は、移動ユニット37を移動させるための動力を伝達するものであって、略矩形状に形成される連結部分38aと、連結部分38aから棒状に伸びる把手部分38bとを備えており、固定ユニット36の側壁36b側に着脱自在に取着される。具体的には、レバー38の連結部分38aには、回転軸ピン45を差込むための差込み孔と、連結ピン46を差込むための長孔47とが備えられている。
回転軸ピン45は、図10(c)に示すように、スペーサ43に形成されている溝43bを貫通して、スペーサ43とレバー38の連結部分38aとを挟むように固定される。一方、連結ピン46は、移動ユニット37の側壁37bに穿設されている差込み孔から差込まれて、固定ユニット36の側壁36bに開口する開口部44と、スペーサ43の開口部43aと、レバー18の長孔47とを貫通して固定される。
よって、操作者がレバー38の把手部38bを握って、回転軸ピン45を中心にレバー38を矢印D方向に回転させると、連結ピン46を介してレバー38と連結されている移動ユニット37が第1保持壁36c側(矢印R方向)に移動する。尚、逆に、レバー18を矢印U方向に回転させると移動ユニット37が第1保持壁36cから離れる方向(矢印L方向)に移動する。
次に、図11を参照して安全継手連結装置1Cを使用して、分離された状態にある安全継手105を連結する場合について説明する。図11は、安全継手105を連結する様子を時系列に示す図であり、図11(a)は分離、図11(b)は仮止め、図11(c)は連結された状態の安全継手105を示している。尚、図11は、図9(b)に示す矢印XI方向から見た様子を図示している。
分離された状態にある安全継手105を連結する場合、まずは、レバー38を矢印U方向に回転させて、第1保持壁36cと第2保持壁37cとの間隔が、雄型継手105aと雌型継手105bとの合計長さ以上になるように調節する。そして、図11(a)に示すように、雄型継手105aに連結されている部分を第3切欠部41に嵌め込み、雌型継手105bに連結されている部分を第1切欠部39に嵌め込んで、雄型継手105aと雌型継手105bとを保持する。
雄型継手105aと雌型継手105bとを保持すると、雌型継手105bのスリーブを押さえつつ、レバー38を矢印D方向に回動する。すると、移動ユニット37が雄型継手105aと一体に第1保持壁36c側(矢印R方向)に移動し、雄型継手105bの先端部が雌型継手105bに勘合して、安全継手105は、図11(b)に示す仮止め状態となる。そして、更に、レバー38を矢印D方向に回動すれば、更に、移動ユニット37が第1保持壁36c側(矢印R方向)に移動し、最終的に、図11(c)に示すように、安全継手105を構成する雄型継手105aと雌型継手105bとが連結される。
このように、第3参考例の安全継手連結装置1Cによれば、第2参考例の安全継手連結装置1Bと同様に、移動ユニット37を移動させるための動力は、レバー38を回動させることで移動ユニット37に伝達される。よって、簡単な構成で移動ユニット37に動力としての回転モーメントを与えることができる。また、上述した第1参考例、第2参考例と同様に、回転モーメントを利用して移動ユニット37を移動させて安全継手105を連結するので、人力だけで安全継手105を連結することができる。
更に、レバー38は、上述した取付け位置よりも、移動ユニット37の移動方向に沿って矢印R方向側にも取付け可能に構成されているので、上述した安全継手105よりもサイズの小さい安全継手であっても、レバー38の取付け位置を代えることで、上述したのと同様に安全継手を連結することができる。
次に、図12および図13を参照して、本発明の好ましい実施の形態の一例である安全継手連結装置1Dの構成について説明する。図12(a)は安全継手連結装置1Dの側面図、図12(b)は図12(a)の矢印XIIb方向視における安全継手連結装置1Dの平面図、図13(a)は図12(a)の矢印XIIIa方向視における安全継手連結装置1Dの側面図、図13(b)は図12(a)の矢印XIIIb方向視における安全継手連結装置1Dの側面図である。
安全継手連結装置1Dは、ベース部55と、ベース部55の上に固定されている固定ユニット56と、固定ユニット56に対して矢印R方向と矢印L方向とに往復移動可能に配置されている移動ユニット57と、移動ユニット57の移動方向に沿って延びるシャフト58と、矢印D1方向と矢印U1方向とに回転可能なレバー59とを備えている。
ベース部55は、安全継手1Dの土台となる部分であり、略長方形状の底壁55aと、底壁55aの周縁部から垂下する側壁55bとを備えている。
固定ユニット56は、安全継手105のうち雌型継手105bをベース部55に対して保持するユニットであり、ベース部55の底壁55の長手方向に沿って立設する後壁56aと、後壁56aのレバー59側の側縁部と連結されベース部55の底壁55の短手方向から立設する側壁56bと、後壁56aのレバー59側とは反対側の側縁部と連結されベース部55の底壁55の短手方向から立設する第1保持壁56cと、後壁56a、側壁56b、第1保持壁56cの上方と連結される略L字型(図12(b)参照)に形成される天井壁56dとを備えている。
また、第1保持壁56cには、図13(a)に示すように、図中右端部から左方に向かって円弧状に切欠い形成される第1切欠部70と、第1切欠部70から連続して左方に向けて第1切欠部70よりも小さく円弧状に切欠いて形成される第2切欠部60とが備えられている。安全継手連結装置1Dでは、安全継手105のうち雌型継手105bが第1切欠部70に保持されるものとし、第2切欠部60には、第1切欠部70に保持される雌型継手105bとは径の異なる別の雌型継手が保持される。
移動ユニット57は、安全継手105のうち雄型継手105aを保持しつつ、雄型継手105aと一体に固定ユニット56に保持されている雌型継手105bに向けて移動するユニットであり、固定ユニット56の後壁56aと対向する後壁57aと、後壁57aの側縁部と連結され固定ユニット56の第1保持壁56cと対向する側壁57bと、後壁57aの側縁部と連結され固定ユニット56の側壁56bと対向する第2保持壁57cと、後壁57a、側壁57b、第1保持壁57cの下方と水平方向に連結され略L字型に形成される底壁57dと、底壁57dと対向して後壁57a、側壁57b、第1保持壁57cの上方と連結され略L字型に形成される天井壁57eとを備えている。
また、第2保持壁57cには、図13(b)に示すように、図中左端部から右方に向かって円弧状に切欠いて形成される第3切欠部61と、第3切欠部61から連続して右方に向けて第3切欠部61より小さく円弧状に切欠いて形成される第4切欠部62とが備えられている。安全継手連結装置1Dでは、安全継手105のうち雄型継手105aが第3切欠部61に保持されるものとし、第4切欠部62には、第3切欠部61に保持される雄型継手105aとは径の異なる別の雄型継手が保持される。
シャフト58は、移動ユニット47を移動させるための動力を伝達するためのものであって、固定ユニット56の第1保持壁56cと側壁56b、移動ユニット57の側壁57bと第2保持壁57cを貫通して、軸方向を回転中心して回転自在に支持されている。また、その表面には雄ネジが螺刻されており、雄ネジには移動ユニット57の側壁57bの外面に溶接されているナット63が螺合されている。更に、第1保持壁56c側の端部にはハンドル64が取着されている。
よって、操作者がハンドル64を握ってハンドル64を時計回りに回転させると、その回転モーメントがシャフト58を介して移動ユニット47に与えられ、移動ユニット47がシャフト58に沿って第1保持壁56c側(矢印R方向)に移動する。尚、逆に、ハンドル64を反時計回りに回転させると移動ユニット47は、シャフト58に沿って第1保持壁56c側から離れる方向に(矢印L方向)に移動する。
レバー59は、後述する仮止め状態にある安全継手105を連結状態にするために必要な動力を移動ユニット47に伝達するためのものであり、図12(a)に示す状態において直線状に延びる基軸部分59aと、その基軸部分59a途中から固定ユニット56側に屈曲して延びる把手部分59bとを備え、ベース部55に対して着脱自在に取着されている。
具体的には、基軸部分59aの端部には、略逆くの字状に屈曲した係止部59cが形成されており、この係止部59cをベース部55の底壁55aに穿設されている開口55c(図12(b)参照)に差込むことでレバー59の基軸部分59aは、係止部59cとベース部55の底壁55aとの接触部分を中心に矢印U2方向と矢印D2方向とに回動可能に取着される。
また、レバー59は、把手部分59bを矢印D1方向に回転させることで矢印D2方向に回転する基軸部分59aがシャフト58の端部(ハンドル64が取着されている側とは反対側)に接触するように配置されている。よって、操作者がレバー59の把手部59bを矢印D1方向に回転させると、基軸部分59aは矢印D2方向に回動し、シャフト58の端部に接触する。ここで、シャフト58は、矢印R方向と矢印L方向とに移動可能に支持されているので、レバー59の基軸部分59aがシャフト58の端部に接触すると、シャフト58と、シャフト58に螺着されている移動ユニット57とが一体的に矢印R方向に移動することになる。
次に、図14および図15を参照して安全継手連結装置1Dを使用して、分離された状態にある安全継手105を連結する場合について説明する。図14および図15は、安全継手105を連結する様子を時系列に示す図であり、図14(a)は分離、図14(b)は仮止め、図15(c)は仮止め、図15(d)は連結された状態の安全継手105を示している。
分離された状態にある安全継手105を連結する場合、まずは、ハンドル64を反時計回り回転させて、第1保持壁56cと第2保持壁57cとの間隔が、雄型継手105aと雌型継手105bとの合計長さ以上になるように調節する。そして、図14(a)に示すように、雄型継手105aに連結されている部分を第3切欠部61に嵌込み、雌型継手105bに連結されている部分を第1切欠部70に嵌込んで、雄型継手105aと雌型継手105bとを保持する。
雄型継手105aと雌型継手105bとを保持すると、雌型継手105bのスリーブ113を押さえつつ、ハンドル64を時計回りに回転する。すると、移動ユニット47が雄型継手105aと一体に第1保持壁56c側(矢印R方向)に移動し、雄型継手105bの先端部が雌型継手105bに勘合して、安全継手105は、図14(b)に示す仮止め状態となる。
この状態になったら、図15(c)に示すように、ベース部55にレバー59を装着する。即ち、この状態になる前は、レバー59を装着する必要はないので、この状態になる前の作業スペースを有効に確保することができる。レバー59をセットし、レバー59の把手部分59bを矢印D1方向に回転させる。
ここで、レバー59に把手部分59bを設けず、直接に基軸部分59aを握って基軸部分59aを回動させることも可能であるが、かかる場合には、水平方向の力が強く要求される。一方、把手部分59bを握ってレバーを回動させようとすると、鉛直方向に大きな力が必要となるが、鉛直方向へは、例えば、自重をかける等の方法により大きな力を加え易いので、レバーに大きな力を伝達させ易くすることができる。
レバー59の把手部分59bを矢印D1方向に回転させると、基軸部59aは矢印D2方向に回転し、シャフト58の端部(ハンドル64が取着されている端部とは反対側)に接触する。すると、シャフト58はレバー59から回転モーメントを受け、螺着されている移動ユニット57と一体的に矢印R方向に移動することになる。こうして、図15(d)に示すように、安全継手105を構成する雄型継手105aと雌型継手105bとが連結される。
このように、全継手連結装置1Dによれば、上述した第1参考例から第3参考例で説明したのと同様に、回転モーメントを利用して移動ユニット57を移動させて安全継手105を連結するので、人力だけで安全継手105を連結することができる。 また、ハンドル64を回転させることで第1保持壁56cと第2保持壁57cとの間隔を自在に調節することができるので、種々のサイズの安全継手について対応することができる。更に、安全継手のサイズを問わずレバー59が作用するポイントは1点であるので、第3参考例で説明したように、安全継手のサイズの種類に応じてレバー59の取付け位置を代える必要がなく、装置の操作性を向上させることができる。
また、安全継手連結装置1Dは、雄型継手105aと雌型継手105bとを最終的に連結するために加えられる動力はレバー59によって与えられる回転モーメントを利用するものなので、安全継手105を仮止めするには、連結するよりも小さい力で行えることを考慮すれば、安全継手連結装置1Dのハンドル64は、第1参考例のハンドル11に比べて小型化することができる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記第1〜第3参考例と安全継手連結装置1Dとは、いずれも保持されている雌型継手105bに向かって略直線状に移動するように構成された移動ユニット4等に雄型継手105aを保持させる場合について説明したが、例えば、雄型継手105aを保持しつつ、ベース部2等に対して回動可能に配置されるレバーを設け、そのレバーを回動させることで、保持している雄型継手105aを雌型継手105bに押込むように構成しても良い。かかる場合には、動力を伝達する機構と、雄型継手105bを保持する機構とを共通化させることができるので、部品点数の削減により、製造コストを低減することができる。
また、例えば、上記第1〜第3参考例と安全継手連結装置1Dとにおいて、移動ユニット4等の移動性を向上させるために、移動ユニット4等と固定ユニット3等との接触する面に摩擦を低減可能なシートを貼着するように構成しても良い。かかる場合には、移動ユニット4等が円滑に移動するので、一層、小さい力で安全継手105を連結することができる。
また、例えば、上記第1〜第3参考例と安全継手連結装置1Dとは、いずれも、雌型継手105bを固定し、その雌型継手105bに対して雄型継手105aを移動させて押込む場合について説明したが、雄型継手105aを固定し、その雄型継手105aに対して雌型継手105bを移動させて押込むように構成しても良い。
(a)は安全継手連結装置の側面図、(b)は図1(a)の矢印Ib方向視における安全継手の平面図である。 (a)は図1(a)の矢印IIa方向視における安全継手の側面図、(b)は図1(a)の矢印IIb方向視における安全継手の側面図である。 安全継手を連結する様子を時系列に示す図である。 (a)は安全継手連結装置の側面図、(b)は図4(a)の矢印IVb方向視における安全継手連結装置の平面図である。 (a)は図4(a)の矢印Va方向視における安全継手連結装置の側面図、(b)は図4(b)の矢印Vb−Vb断面線における安全継手連結装置の断面図である。 安全継手を連結する様子を時系列に示す図である。 レバーに加えられる力を説明するための図である。 第3切欠部と第6切欠部とにおいて保持される雄型継手と雌型継手とを連結する場合を説明するための図である。 (a)は安全継手連結装置の側面図、(b)は図9(a)の矢印IXb方向視における安全継手連結装置の平面図である (a)は図9(a)の矢印Xa方向視における安全継手連結装置の側面図、(b)は図9(a)の矢印Xb方向視における安全継手連結装置の側面図、(c)は図9(b)のXc−Xc断面線における安全継手連結装置の断面図である。 安全継手を連結する様子を時系列に示す図である。 (a)は安全継手連結装置の側面図、(b)は図12(a)の矢印XIIb方向視における安全継手連結装置の平面図である。 (a)は図12(a)の矢印XIIIa方向視における安全継手連結装置の側面図、(b)は図12(a)の矢印XIIIb方向視における安全継手連結装置の側面図である。 安全継手を連結する様子を時系列に示す図である。 安全継手を連結する様子を時系列に示す図である。 (a)は民生バルク供給システムを説明するための図、(b)は、LPガスタンクTに接続される配管ユニット100を模式的に示す図である。 安全継手を連結する様子を時系列に示す図である。
1D 安全継手連結装置
55 ベース部
56 固定ユニット
57 移動ユニット(移動体)
58 シャフト
64 ハンドル
59 レバー
59a 基軸部分
59b 把手部分
56c 第1保持壁(保持体)
70 第1切欠部(切欠部)
60 第2切欠部(切欠部)

Claims (4)

  1. 可燃性の流体の流路を形成する2つの流路形成部材の各々を連結する一対の継手と、その一対の継手を連結することで前記2つの流路形成部材の流路を連通させるとともに前記一対の継手を分離することで前記2つの流路を遮断する弁体とを備えた安全継手を連結するための安全継手連結装置であって、
    載置面に載置されるベース部と、
    そのベース部に固定されて立設し前記一対の継手の一方を保持する保持体と、
    その保持体を貫通して、中心軸を回転軸として回転可能に支持されると共に、軸方向に往復移動可能に支持されるシャフトと、
    そのシャフトの一端に連結されるハンドルと、
    そのハンドルとは反対側から前記保持体と対向配置され、前記保持体に保持される前記一方の継手と同軸上に他方の継手を保持し、前記シャフトを貫通しつつ前記シャフトの途中に螺着され、前記シャフトの回転に伴って前記シャフトに沿って移動すると共に、前記シャフトの往復移動に伴って前記シャフトと一体的に移動する移動体と、
    前記ベース部から立設し、前記ベース部に支持される支点を中心に回動可能に構成され、前記シャフトの他端に当接して前記シャフトを前記ハンドル側に押圧し、前記移動体に保持される他方の継手を前記保持体に保持される一方の継手に押込むことで前記弁体の抗力に抗して前記一対の継手を連結するレバーとを備えていることを特徴とする安全継手連結装置。
  2. 前記レバーは、前記ベース部に対して着脱自在に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の安全継手装置。
  3. 前記レバーは、前記支点から立設して前記シャフトの他端に当接する作用点を有する基軸部と、その基軸部の作用点を前記支点との間に挟む位置から前記シャフトの他端側に屈曲して延びる把手部とを備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の安全継手連結装置。
  4. 前記保持体は、なくとも種類以上の継手を保持する切欠部備えていることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の安全継手連結装置。
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