JP4612401B2 - ワイヤーハーネス2次元図面装置 - Google Patents

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本発明は、3次元空間に配置されるワイヤーハーネスを2次元平面に配置した2次元図面を生成するワイヤーハーネス2次元図面生成装置であって、特に、3次元空間におけるワイヤーハーネスの捻れや線長の誤差を自動的に考慮できるものに関する。
従来のワイヤーハーネス2次元図面生成装置であるワイヤーハーネス(以下、WH)3D−2D変換CADシステムの動作について図31を用いて説明する。WH3D−2D変換CADシステムでは、まず、WH3DCADデータを取り込み、このWH3DCADデータからWH3Dモデルを再現すると共に、仕様差リストを作成する(S101)。次に、3DモデルをWH製造図に適した2Dモデルに展開する(S102)。さらに、オペレータが入力部20を使用して、2Dモデルのレイアウトを適宜修正する(S103)。そして、修正された2Dモデルから2Dベース図を作成する(S104)。最後に、得られた2Dベース図からWH製造図面作成CAD用変換データを生成する(S105)。
特開2003−150647
前述のWH3D−2D変換CADシステムには、次のような問題点がある。WH3D−2D変換CADシステムでは、2Dモデルを生成する際に(図31:ステップS102参照)、WHを実寸スケールで直線化し、2Dベース図を生成する。生成される2Dベース図の一例を図32に示す。このような2Dベース図に従って実寸スケールのWHを製造するため、製造された実寸スケールのWHは、直線化されている。直線化された実寸スケールのWHは、車両内等で電装品やボディ・トリムカバーに干渉しないように湾曲したり、不定期な折り曲げや場合によっては捻れた状態で組み付けられる。このため、WHには組み付けの際に生ずる捻れや線長の誤差等の歪みが生ずる。前述のWH3D−2D変換CADシステムは、3D−2Dモデル展開において本来は非直線形状であるWHを直線化した状態に延ばして2D展開するため、WHに生ずる捻れや線長の誤差等の歪みを十分に考慮することができないという問題点がある。この直線化して製造することによってWHに生ずる捻れや線長の誤差等の歪みは、WHの径が太くなるほど影響が大きくなる。
また、2次元平面上のワイヤーハーネス2次元図面において経路の重なりが発生することも考えられるが、それに対する対処は示されていない。つまり、2次元平面上のワイヤーハーネス2次元図面において経路の重なりは放置され、結果として、ワイヤーハーネス2次元図面が見にくくなり、かつ、手直しが必要となるという問題点がある。
そこで、本発明は、3次元空間におけるワイヤーハーネスの捻れや線長の誤差等の歪みを考慮できる見やすく、手直しがいらないワイヤーハーネス2次元図面を生成するワイヤーハーネス2次元図面生成装置を提供することを目的とする。
本発明に関する課題を解決するための手段及び発明の効果を以下に示す。
本発明では、ワイヤーハーネスの経路上に決定された各操作点において、第1の経路に対して定義される方向ベクトルと第2の経路に対して定義される方向ベクトルとを含む2次元平面である主面の法線ベクトルを算出し、各操作点において前記主面の法線ベクトルの向きを統一するとともに、前記第1の経路に対して定義される方向ベクトルと前記第2の経路に対して定義される方向ベクトルとが形成する角度を保持しつつ、同一経路の両端の操作点での方向ベクトルが同一直線上に配置されるように、各操作点に関する座標空間を配置して、ワイヤーハーネスの2次元展開した図面を生成する。
これにより、第1の経路に対して定義される方向ベクトルと第2の経路に対して定義される方向ベクトルとが形成する角度を保持したまま、第1の経路と第2の経路とを2次元展開することができるので、第1の経路と第2の経路とを直線化することによって生ずる2次元図面上の捻れや線長の誤差等の歪みを抑止することが可能となる。
本発明では、さらに、前記主面に第3の経路を2次元展開する。
これにより、第3の経路に生ずる捻れを最小限に抑えたワイヤーハーネスの2次元図面を生成することが可能となる。
本発明では、さらに、前記操作点において、前記主面に含まれる第1の経路に対して定義される方向ベクトルと前記主面に含まれない第3の経路に対して定義される方向ベクトルを含む2次元平面である副面の法線ベクトルを算出し、算出した主面の法線ベクトルと副面の法線ベクトルに基づき、前記主面に前記第3の経路を2次元展開する。
これにより、主面に第3の経路2次元展開するにあたって、主面の法線ベクトル及び第3の経路に対して定義される方向ベクトルを含む副面の法線ベクトルを考慮するので、第3の経路に生ずる捻れを最小限に抑えたワイヤーハーネスの2次元図面を生成することが可能となる。
本発明では、さらに、前記第1の経路を軸として前記副面の法線ベクトルを回転させ、前記副面の法線ベクトルと前記主面の法線ベクトルとを一致させることによって、前記主面に前記第3の経路を2次元展開する。
これにより、第1の経路に対して定義される方向ベクトルと第3の経路に対して定義される方向ベクトルとが形成する角度を維持したまま、第3の経路を主面上に2次元展開することができる。つまり、副面における第1の経路と第3の経路との位置関係を崩すことなく第3の経路を主面上に2次元展開することが可能となる。従って、第3の経路を主面上に2次元展開するにあたって、第3の経路に生ずる捻れを最小限に抑えたワイヤーハーネスの2次元図面を生成することが可能となる。
本発明では、さらに、前記第1の経路に対して定義される方向ベクトルと前記主面の法線ベクトルとで形成する基準面に対する前記第3の経路の位置関係を3次元空間において判断し、前記基準面が前記第3の経路に向かう方向へ前記第1の経路を軸として前記副面の法線ベクトルを回転させる。
これにより、基準面に対する第3の経路の位置関係を考慮した上で、第3の経路を主面上に2次元展開することができる。つまり、第3の経路を主面上に2次元展開するにあたって生ずる捻れを最小限にすることが可能となる。
本発明では、さらに、前記第1〜3の経路が2次元展開された前記主面において、一の経路と他の経路とが重なると判断すると、前記一の経路と前記他の経路とが重ならないように、前記主面における前記一の経路及び前記他の経路の配置を調整する。
これにより、経路同士が重なることがないワイヤーハーネスの2次元図面を生成することが可能となる。つまり、見やすく、手直しがいらないワイヤーハーネスの2次元図面を生成することが可能となる。
本発明では、さらに、前記第1の経路とその他の経路とが形成する角度に基づいて、一の経路と他の経路とが重なるか否かを判断する。
これにより、経路同士の重なりを容易に判断することが可能となる。
本発明では、さらに、前記一の経路と他の経路とが重なると判断すると、前記主面において、一の経路と他の経路とを均等に配置するように調整する。
これにより、経路同士が重なることがないワイヤーハーネスの2次元図面を生成することが可能となる。つまり、見やすく、手直しがいらないワイヤーハーネスの2次元図面を生成することが可能となる。
本発明では、第1の操作点において主面の法線ベクトルを決定する際に、前記第1の操作点における主面の方向のうち、前記第1の操作点に隣接する第2の操作点において決定した主面の方向と第1の操作点における主面の方向とが形成する角度が最小となるものを前記第1の操作点における主面の法線ベクトルとして選択する。
これにより、隣接する分岐点における主面間に生ずる捻れを考慮した上で、ワイヤーハーネスの2次元図面を生成することが可能となる。
本発明では、さらに、一の操作点について各経路を2次元展開した主面を生成する毎に、当該操作点に隣接する操作点において生成した主面に基づいて生成したワイヤーハーネス2次元図面及び今回生成した前記主面に基づいて、ワイヤーハーネス2次元図面を生成する。
これにより、最初に設定した主面上に各操作点における経路を2次元展開することができる。
本発明では、さらに、前記主面に対してローカル座標を設定し、設定したローカル座標に基づいて、各経路を2次元展開する。
これにより、各操作点におけるローカル座標を統合することによって、容易にワイヤーハーネスの2次元図面を生成することが可能となる。
本発明では、さらに、ワイヤーハーネスを構成する経路のうち最も太い経路を第1の経路とする操作点について最初の主面を決定し、当該最も太い経路に連続する経路を第1の経路とする操作点について、順次、主面を決定する。
これにより、最も捻れる可能性が少ない経路を基準としたワイヤーハーネスの2次元図面を生成することが可能となる。
本発明では、前記操作点は、ワイヤーハーネスの経路の方向を示すベクトルが前後関係において変化する点である。
これにより、適切な操作点を自動的に決定することができる。
本発明では、前記操作点は、ワイヤーハーネスの経路においてユーザが指定した任意の点である。
これにより、ユーザの意志によって、操作点を決定することができる。
本発明では、ワイヤーハーネスの経路が複数に分岐している操作点において、当該操作点における各経路を2次元展開し、前記操作点において各経路が2次元展開されると、今回2次元展開された各経路及び前回までに操作点において2次元展開された各経路に基づき、順次、ワイヤーハーネス2次元図面を生成する。
これにより、2次元図面の生成にあたり、各操作点において各経路を2次元展開する際に生成する中間データを保持する必要がないので、記憶領域を有効に使うことが可能となる。
本発明では、ワイヤーハーネスの経路が複数に分岐している操作点において、当該操作点における各経路を2次元展開し、全ての操作点において2次元展開を行った後、各操作点における2次元展開された各経路に基づき、ワイヤーハーネス2次元図面を生成する。
これにより、全ての操作点において各経路2次元展開した中間データを最後まで保持することができる。つまり、保持した中間データを再処理することによって、2次元図面を調整することが可能となる。
本発明では、ワイヤーハーネスを2次元展開した図面を生成するための2次元図面データであって、ワイヤーハーネスを構成する各経路と当該経路の2次元図面における位置とが関連付けられている2次元図面データにおいて、前記経路のうち最も太い径を有する経路が、直線上に配置されていない。
これにより、最も太い経路を直線化することによって生ずる2次元図面上の捻れや線長の誤差等の歪みを抑止した2次元図面を生成することが可能となる。
ここで、請求項に記載されている要素と実施例における要素との対応関係を示す。主面方向算出手段はCPU211、711及びメモリ212に、第1、2の経路2次元展開手段はCPU211、711及びメモリ212に、第3の経路2次元展開手段はCPU211、711及びメモリ212に、配置調整手段はCPU211、711及びメモリ212に、2次元図面生成手段はCPU211、711及びメモリ212に、それぞれ該当する。
操作点2次元展開手段はCPU211、711及びメモリ212に、順次2次元図面生成手段はCPU211、711及びメモリ212に、統合2次元図面生成手段はCPU211、711及びメモリ212に、それぞれ該当する。
主面方向算出手段はステップS1、S801〜S837、S2803〜S2809の処理を、第1、2の経路2次元展開手段はステップS841〜S843の処理を、第3の経路2次元展開手段はステップS1001〜S1011、S1101〜S1103、S2101の処理を、配置調整手段はステップS1201〜S1245の処理を、2次元図面生成手段はステップS1301〜S1311、S2301〜S2313の処理を、それぞれ実行する。
操作点2次元展開手段はステップS1、S801〜S837、S841〜S843、S1001〜S1011、S1101〜S1103、S1201〜S1245の処理を、順次2次元図面生成手段はステップS1301〜S1311の処理を、統合2次元図面生成手段はS2301〜S2313の処理を、それぞれ実行する。
第1の経路は主経路に、第2の経路は副経路1に、第3の経路は副経路2・・・に、それぞれ対応する。
「一の経路と他の経路とが重なる」とは、実際に位置の経路他の経路とが交錯する場合のみならず、一の経路の所定の範囲内に他の経路が存在する場合も含む概念である。
「最も太い経路」とは、最も太い径を有する一連の連続した経路を意味し、ワイヤーハーネスが複数の経路に分割できるときは、最も太い径を有する一又は複数の経路によって形成される経路を含む概念である。
本発明におけるワイヤーハーネス2次元図面生成装置の実施例を以下において説明する。
1.概要
本発明に係るワイヤーハーネス2次元図面生成装置21の概要を図1に示す機能ブロック図に基づいて説明する。
ワイヤーハーネス2次元図面生成装置21は、主面方向算出手段M1、2次元展開手段M5、配置調整手段M7及び2次元図面生成手段M11を有している。
主面方向算出手段M1は、ワイヤーハーネスの経路が複数に分岐している操作点において、第1の経路と第2の経路とを含む2次元平面である主面を決定し、3次元空間における前記主面の方向を算出する。また、主面方向算出手段M1は、第1の操作点において主面の方向を決定する際に、第1の操作点における主面の方向のうち、第1の操作点に隣接する第2の操作点において決定した主面の方向と第1の操作点における主面の方向とが形成する角度が最小となるものを第1の操作点における主面の方向として選択し、第1の操作点における主面の方向を前記選択した方向の方向として算出する。さらに、主面方向算出手段M1は、ワイヤーハーネスを構成する経路のうち最も太い経路を第1の経路とする操作点について最初の主面を決定し、当該最も太い経路に連続する経路を第1の経路とする操作点について、順次、主面を決定する。
2次元展開手段M5は、第1の経路と第2の経路とが形成する角度を保持しつつ当該第1の経路及び第2の経路を前記主面に2次元展開する。また、2次元展開手段M5は、第1の経路及び前記第2の経路を2次元展開した前記主面に第3の経路を2次元展開する。さらに、2次元展開手段M5は、操作点において、主面に含まれる第1の経路と主面に含まれない第3の経路を含む2次元平面である副面の方向を算出し、算出した主面の方向と副面の方向に基づき、前記主面に前記第3の経路を2次元展開する。さらに、2次元展開手段M5は、第1の経路を軸として副面の方向を回転させ、副面の方向と主面の方向とを一致させることによって、前記主面に前記第3の経路を配置する。さらに、2次元展開手段M5は、第1の経路と主面の方向とで形成する基準面に対する第3の経路の位置関係を3次元空間において判断し、基準面が第3の経路に向かう方向へ第1の経路を軸として副面を回転させる。さらに、2次元展開手段M5は、主面に対してローカル座標を設定し、設定したローカル座標に基づいて、各経路を2次元展開する。
配置調整手段M7は、第1〜3の経路が2次元展開された主面において、一の経路と他の経路とが重なると判断すると、一の経路と他の経路とが重ならないように、主面における一の経路及び他の経路の配置を調整する。また、配置調整手段M7は、第1の経路とその他の経路とが形成する角度に基づいて、一の経路と他の経路とが重なるか否かを判断する。さらに、配置調整手段M7は、一の経路と他の経路とが重なると判断すると、主面において、一の経路と他の経路とを均等に配置するように調整する。
2次元図面生成手段M11は、第1の経路及び前記第2の経路が2次元展開された前記操作点毎の前記主面に基づいて、ワイヤーハーネスの2次元展開した図面を生成する。また、2次元図面生成手段M11は、一の操作点について各経路を2次元展開した主面を生成する毎に、当該操作点に隣接する操作点において生成した主面に基づいて生成したワイヤーハーネス2次元図面及び今回生成した前記主面に基づいて、ワイヤーハーネス2次元図面を生成する。
これにより、第1の経路と第2の経路とが形成する角度を保持したまま、第1の経路と第2の経路とを2次元展開することができるので、第1の経路と第2の経路とを直線化することによって生ずる2次元図面上の捻れや線長の誤差等の歪みを抑止することが可能となる。また、第1の経路、第2の経路に対する第3の経路に生ずる捻れを最小限に抑えたワイヤーハーネスの2次元図面を生成することが可能となる。
2. ハードウェア構成
2.1. ワイヤーハーネス2次元図面生成システム1のハードウェア構成
ワイヤーハーネス2次元図面生成システム1のハードウェア構成を図2を用いて説明する。ワイヤーハーネス2次元図面生成システム1は、ワイヤーハーネス2次元図面生成装置21及び3次元CAD装置23を有している。ワイヤーハーネス2次元図面生成装置21は、3次元CAD装置23から3次元CADデータを受け取ることができる。
2.2. ワイヤーハーネス2次元図面生成装置21のハードウェア構成
ワイヤーハーネス2次元図面生成装置21は、3次元空間に配置されるワイヤーハーネスを2次元平面に配置した2次元図面を生成する。
ワイヤーハーネス2次元図面生成装置21のハードウェア構成を図3に基づいて説明する。ワイヤーハーネス2次元図面生成装置21は、CPU211、メモリ212、ハードディスク213、キーボード214、マウス215、ディスプレイ216、CD−ROMドライブ217及び通信回路218を備えている。
CPU211は、ハードディスク213に記録されているオペレーティング・システム(OS)、ワイヤーハーネス2次元図面生成プログラム等その他のアプリケーションに基づいた処理を行う。メモリ212は、CPU211に対して作業領域を提供する。ハードディスク213は、オペレーティング・システム(OS)、ワイヤーハーネス2次元図面生成プログラム等その他のアプリケーション及び各種データを記録保持する。なお、ハードディスク213に記録されているデータについては後述する。
キーボード214、マウス215は、外部からの命令を受け付ける。ディスプレイ216は、ユーザーインターフェイス等の画像を表示する。CD−ROMドライブ217は、ワイヤーハーネス2次元図面生成プログラムが記録されているCD−ROM210からワイヤーハーネス2次元図面生成プログラム及び他のCD−ROMからその他のアプリケーションのプログラムを読み取る等、CD−ROMからのデータの読み取りを行う。通信ボード218は、ネットワークに接続する通信回路を有しており、外部の通信機器とデータの送受信を行う。
2.3. 3次元CAD装置23のハードウェア構成
3次元CAD装置23は、3次元空間に配置されるワイヤーハーネスに関する3次元CADデータを生成する。
3次元CAD装置23のハードウェア構成を図4に基づいて説明する。3次元CAD装置23は、CPU311、メモリ312、ハードディスク313、キーボード314、マウス315、ディスプレイ316、CD−ROMドライブ317及び通信回路318を備えている。
CPU311は、ハードディスク313に記録されているオペレーティング・システム(OS)、3次元CADプログラム等その他のアプリケーションに基づいた処理を行う。メモリ312は、CPU311に対して作業領域を提供する。ハードディスク313は、オペレーティング・システム(OS)、3次元CADプログラム等その他のアプリケーション及び各種データを記録保持する。
キーボード314、マウス315は、外部からの命令を受け付ける。ディスプレイ316は、ユーザーインターフェイス等の画像を表示する。CD−ROMドライブ317は、3次元CADプログラムが記録されているCD−ROM310から3次元CADプログラム及び他のCD−ROMからその他のアプリケーションのプログラムを読み取る等、CD−ROMからのデータの読み取りを行う。通信ボード318は、ワイヤーハーネス2次元図面生成21に接続する通信回路を有しており、ワイヤーハーネス2次元図面生成21と3次元CADデータの送受信を行う。
3. データ
CPU211は、通信回路218を介して3次元CAD装置23よりワイヤーハーネスの2次元図面に関する3次元CADデータを取得する。CPU211は、取得した3次元CADデータをメモリ212に一時的に記録する。
3.1. 3次元CADデータ
3次元CADデータを図5に基づいて説明する。3次元CADデータは、[番号]列、[経路名]列、[第1接続先]列、[第2接続先]列、[太さ]列及び[制御点の座標値]列を有している。さらに、[制御点の座標値]列は、[F1]列、[F2]列、[E1]列、[E2]列を有している。
[番号]列には、1組の[経路名]列等に対して与える識別番号である。[経路名]列には、ワイヤーハーネスを構成する経路を識別するための名前が記述される。[第1接続先]列には、[経路名]列に記述された経路における端点の接続先の名称が記述される。[第2接続先]列には、[第1の接続先]列に記述される端点とは異なる端点の接続先が記述される。[太さ]列には、[経路名]列に記述される経路の太さが記述される。[制御点の座標値]列には、[経路名]列に記述される経路において、第1の接続先から第2の接続先に至るまでの経路を規定するための特徴点の座標値が記述される。[制御点の座標値]列における[F1]列には、[第1の接続先]列に記述される接続先の座標値が、[E1]列には、[第2の接続先]列に記述される接続先の座標値が、それぞれ記述される。また、[F2]列には、第1の接続先から第2の接続先に至るまでの経路において、第1の接続先側の経路規定するための特徴点の座標値が、[E2]列には、同様に、第2の接続先側の経路を規定するための特徴点の座標値が、それぞれ記述される。本実施例においては、特徴点として、第1の接続先と第2の接続先とを結ぶベジェ曲線を定義づける点を採用している。
なお、図5において[第1の接続先]列及び[第2の接続先]列の値において、「C」はコネクタを示している。また、「T」は分岐点を示している。
4. ワイヤーハーネス2次元図面生成装置21の動作
ワイヤーハーネス2次元図面生成装置21のCPU211が行う動作を図6を用いて説明する。CPU211は、取得した3次元CADデータに基づいて、3次元空間でワイヤーハーネスの経路が複数に分岐している分岐点において、第1の経路と第2の経路とを含む2次元平面である主面を決定し、3次元空間における主面の方向を算出する主面方向算出処理(S1)、第1の経路と第2の経路とが形成する角度を保持しつつ当該第1の経路及び第2の経路を主面に2次元展開する第1、2の経路2次元展開処理(S2)、第1の経路及び前記第2の経路を2次元展開した主面に第3の経路を2次元展開する第3の経路2次元展開処理(S3)、第1〜3の経路が配置された主面において、一の経路と他の経路とが重なると判断すると、一の経路と他の経路とが重ならないように、主面における一の経路及び他の経路の配置を調整する配置調整処理(S4)、第1〜3の経路が2次元展開された分岐点毎の主面に基づいて、ワイヤーハーネスの2次元展開した図面を生成する2次元図面生成処理(S5)を行う。以下において、各処理を説明する。
4.1. 主面方向算出処理
4.1.1 主面方向算出処理の概要
CPU211における主面方向算出処理の概要を図7に示すワイヤーハーネスの配置を用いて説明する。図7には、ワイヤーハーネスの経路K23、K24、K25が分岐点T5で、それぞれの方向に分岐している状態を示している。なお、経路K25は、全てのワイヤーハーネスの中で最も太いものとする。また、分岐点T5における経路の太さは、K25>K24>K23であるとする。さらに、図7においては、分岐点Tを原点、とするローカル座標を記述している。
CPU211は、ワイヤーハーネス全体の中で最も太い経路(K25)を探索し、主経路として抽出する。そして、CPU211は、主経路の一の端点(T5)を分岐点として抽出する。CPU211は、抽出した分岐点(T5)に接続する他の経路(K23、K24)の中で最も太い経路を探索し、副経路1として抽出する。次に、CPU211は、分岐点(T5)における主経路(K25)の接線の方向ベクトル(以下、接線ベクトルとする。)(ベクトルv25)及び副経路1(K24)の接線ベクトル(ベクトルv24)を算出し、算出した2つの接線ベクトル(ベクトルv24、v25)によって構成される主面(A)を算出する。そして、CPU211は、主面の向きを決定する法線ベクトル(ベクトルnA)を算出する。
4.1.2 主面方向算出処理の詳細
次に、CPU211が3次元CADデータを用いて行う主面方向算出処理の詳細を図8、9に示すフローチャートを用いて説明する。
図8に示すように、CPU211は、3次元CAD装置3からワイヤーハーネスの3次元CADデータを取得すると(S801)、取得した3次元CADデータの[太さ]列の値を取得する(S803)。CPU211は、取得した[太さ]列の値のうち最も大きいものを抽出し、対応する[経路名]列の値を主経路として取得する(S805)。
そして、CPU211は、主経路に対応する[第1の接続先]列の値を取得する(S807)。CPU211は、取得した[第1の接続先]列の値が「分岐点」に関するものであると判断すると(S809)、主経路に対応する[制御点の座標値]列の値を取得する(S811)。
CPU211は、取得した「制御点の座標値」列の値から、主経路の第1の接続先における接線ベクトルを算出する(S813)。具体的には、[F2]列の値から[F1]列の値を減算する。
なお、CPU211は、ステップS809で取得した[第1の接続先]列の値が「分岐点」に関するものでないと判断すると、[第2の接続先]列の値を取得する(S810)。そして、CPU211は、取得した[第2の接続先]列の値に対してステップS809以降の処理を繰り返す。
図9に移って、図8におけるステップS809において、CPU211は、主経路に対応する[第1の接続先]列若しくは[第2の接続先]列の値が「分岐点」であると判断すると、主経路の[第1の接続先]列若しくは[第2の接続先]列の値を[第1の接続先]列若しくは[第2の接続先]列に有する[経路名]列の値を取得する(S823)。CPU211は、ステップS823で取得した[経路名]列に対応する[太さ]列の値を取得し(S825)、その中で最も大きい値を有するものを抽出し、対応する[経路名]列の値を副経路1として取得する(S827)。
そして、CPU211は、副経路1の第1の接続先若しくは第2の接続先に対応する[制御点の座標値]列の値を取得する(S829)。CPU211は、取得した「制御点の座標値」列の値から、副経路1の第2の接続先における接線ベクトルを算出する(S831)。
CPU211は、ステップS813及びステップS831で算出した接線ベクトルに基づき、この2つの接線ベクトルが形成する角度α(図7参照)を算出する(S833)。具体的には、ステップS813及びステップS831で算出した接線ベクトルの内積を計算することによって、両接線ベクトルがなす角度を算出する。
CPU211は、算出した角度αが180°であれば(S835)、[太さ]列の値が、次に大きい値に対応する[経路名]列の値に対してステップS827〜S835の処理を繰り返す。このように、接線ベクトルが形成する角度αが180°の場合にステップS837以降の処理を実行しないのは、ステップS813及びステップS831で算出した接線ベクトルからは、両接線ベクトルを含む面を一意に決定することができないからである。
CPU211は、算出した角度αが180°でないと判断すると(S835)、ステップS813及びステップS831で算出した接線ベクトルに基づき、この2つの接線ベクトルを有する面(主面)の方向、つまり主面の法線ベクトルを算出する(S837)。具体的には、ステップS813及びステップS831で算出した接線ベクトルの外積を計算することによって、主面の法線ベクトルを算出する。なお、主面の法線ベクトルを算出するにあたっては、相対する2つのベクトルが導かれるが、そのうち一の方向の法線ベクトルを採用するように予め設定しておく。
4.2. 第1、2の経路2次元展開処理
CPU211における第1、2の経路2次元展開処理を図10に示すフローチャートを用いて説明する。
CPU211は、主経路の接線ベクトルの方向X軸の正(+)及びステップS837で算出した主面の法線ベクトルの方向をZ軸の正(+)、ステップS807若しくはステップS810で取得した接続先を原点とするローカル座標(図7参照)を設定する(S841)。なお、CPU211は、Y軸をX軸及びZ軸の両方に垂直な軸に設定する。
CPU211は、副経路1をローカル座標上に2次元展開するために、副経路1の接線ベクトルを座標変換する(S843)。具体的には、変換前の主経路の接線ベクトルの3次元CADデータの座標値が(a、b、c)であるとすると、CPU211は、接線ベクトル(a、b、c)を(a、0、0)とする変換行列Aを算出する。CPU211は、算出した変換行列Aを用いて、第2の経路を主面のローカル座標上に2次元展開する。
これにより、主経路と第2の経路とが形成する角度を保持しつつ、主経路及び第2の経路を主面のローカル座標上に2次元展開することができる。
4.3. 第3の経路2次元展開処理
4.3.1 第3の経路2次元展開処理の概要
CPU211における第3の経路2次元展開処理の概要を図11に示すワイヤーハーネスの配置を用いて説明する。図11は、図7におけるワイヤーハーネスの配置と同様である。なお、図11においては、各経路の記載は省略し、各経路の各分岐点における接線ベクトルのみを記載している。
CPU211は、分岐点(T5)に接続する主経路(K25)以外の他の経路(K23、K24)の中で2番目に太い経路(K23)を探索し、副経路2として抽出する。そして、CPU211は、分岐点(T5)における副経路2(K23)の接線ベクトル(ベクトルv23)を算出し、主経路(K25)の接線ベクトル(ベクトルv25)及び副経路2の接線ベクトル(v23)を含む副面(B)の向きを決定する法線ベクトル(ベクトルnB)を算出する。
CPU211は、主面(A)上に副経路2の接線ベクトル(v23)を配置するために、副経路2の接線ベクトル(v23)を回転させ、主面(A)上に2次元展開する。CPU211は、副面(B)の法線ベクトル(ベクトルnB)をローカル座標のZ軸に一致させる変換を副経路2の接線ベクトル(v23)に施す。これによって、副面(B)における主経路と副経路2の接線ベクトル(ベクトルv23)とが形成する角度βを保持しながら、ローカル座標空間において、副経路2を主面(A)に2次元展開することが可能となる。
4.3.2 第3の経路2次元展開処理の詳細
次に、CPU211が3次元CADデータも用いて行う第3の経路2次元展開処理の詳細を図12に示すフローチャートを用いて説明する。
CPU211は、ステップS825(図9参照)で取得した[太さ]列の値から2番目に大きい[太さ]列の値を抽出し、対応する[経路名]列の値を副経路2として取得する(S1001)。そして、CPU211は、抽出した[経路名]列に対応する[制御点の座標値]列の値を取得する(S1003)。CPU211は、取得した「制御点の座標値」列の値から、副経路2の第2の接続先における接線ベクトルを算出する(S1005)。
CPU211は、ステップS813(図7参照)及びステップS1005で算出した接線ベクトルに基づき、この2つの接線ベクトルが形成する角度を算出する(S1007)。角度の算出方法は、主面方向算出処理と同様である。CPU211は、算出した角度が180°である判断すると(S1009)、[太さ]列の値が、次に大きい値に対応する[経路名]列の値に対してステップS1001〜S1007の処理を繰り返す。
CPU211は、ステップS813(図7参照)で算出した主経路の接線ベクトル及びステップS1005で算出した副経路2の接線ベクトルに基づき、この2つの接線ベクトルを有する面(副面)の方向、つまり副面の法線ベクトルを算出する(S1011)。
なお、図13に示すように、一の面に対しては相対する2方向に法線ベクトル(ベクトルnB、nB’)を想定することができる。本実施例にける副面の法線ベクトルの算出にあたっては、想定される副面(B)の法線ベクトル(ベクトルnB、nB’)のうち、主面(A)の法線ベクトル(ベクトルnA)となす角度が小さくなるもの(θ1)を副面の法線ベクトル(ベクトルnB)として選択する。このように、副面における法線ベクトルを主面の法線ベクトルとなす角度が小さいものとすることによって、実際の3次元空間に配置されるワイヤーハーネスに生ずるねじれを考慮した上で、ワイヤーハーネスの2次元図面を生成することができる。
図12に戻って、CPU211は、ステップS1011で算出した副面の法線ベクトルをローカル座標のZ軸と一致させる座標変換を行い、ローカル座標空間において、副経路を主面上に2次元展開する(S1101)。具体的には、副面の法線ベクトルを回転し、ローカル座標のZ軸に一致させる座標変換を行う。なお、副面の法線ベクトルを回転するにあたっては、Z軸に向かう方向として左右2方向が想定されるが、副面の法線ベクトルを主面の法線ベクトルの方向とが形成する角度が小さい方向へ回転させるものとする。
CPU211は、他の全ての副経路についても同様にステップS1101の処理を実行する(S1103)。
4.4. 配置調整処理
4.4.1 配置調整処理の概要
分岐点において副経路を主面上に2次元展開すると、副経路同士が近接して配置される場合がある。このままでは、ワイヤーハーネス2次元図面が非常に見にく、また、手直しが必要となる。従って、CPU211は、主面上に展開された副経路が非常に近接して配置されている場合には、副経路の配置を調整する。
CPU211における配置調整処理の概要を図14a〜c、図15a〜cに示すワイヤーハーネスの配置を用いて説明する。なお、図14a〜c、図15a〜cにおいては、各経路の記載は省略し、各経路の各分岐点における接線ベクトルのみを記載している。また、図14a、図15aは各分岐点におけるワイヤーハーネスの3次元配置を、図14b、図15bは主面上にワイヤーハーネスを展開した状態を、図14c、図15cは主面上に展開したワイヤーハーネスを調整した状態を示している。
図14a〜cには、ワイヤーハーネスの経路K1、K2、K6、K7、K8(各接線ベクトル:ベクトルv1、ベクトルv2、ベクトルv6、ベクトルv7、ベクトルv8)が分岐点T2で、それぞれの方向に分岐している状態を示している。また、図15a〜cには、ワイヤーハーネスの経路K11、K12、K13、K14、K15(各接線ベクトル:ベクトルv11、ベクトルv12、ベクトルv13、ベクトルv14、ベクトルv15)が分岐点T3で、それぞれの方向に分岐している状態を示している。なお、各経路の接線ベクトルと主経路とが形成する角度を角度γX(Xは各経路の番号)として表している。さらに、図14a〜cにおいては、主面(A)を構成する主経路及び副経路1の接線ベクトルはそれぞれベクトルv1、ベクトルv2とし、図15a〜cにおいては、ベクトルv11、ベクトルv12とする。
図14aに示すように各副経路の接線ベクトルが配置されているとする。この場合、図14bに示すように、主面を構成する副経路1の接線ベクトル(ベクトルv2)及び他の副経路の接線ベクトル(ベクトルv6、v7、v8)は、主面(A)上において、主経路の接線ベクトル(ベクトルv1)、即ちローカル座標のX軸に対して同一方向に配置される。このとき、配置された副経路の接線ベクトルが近接して配置されることになると、最終的に生成するワイヤーハーネス2次元図面が見にく、また、手直しが必要となる。よって、各副経路の主面上における配置を調整する。
具体的には、図14bに示すように、主経路の接線ベクトル(ベクトルv1)と副経路1の接線ベクトル(ベクトルv2)との間に配置された副経路の接線ベクトル(ベクトルv6)についてには、主経路の接線ベクトル(ベクトルv1)と副経路1の接線ベクトル(ベクトルv2)との間で配置調整する。一方、主経路の接線ベクトル(ベクトルv1)反対の向きを有するベクトル(ベクトルv1’)と副経路1の接線ベクトル(ベクトルv2)との間に配置された副経路の接線ベクトル(ベクトルv6)についてには、主経路の接線ベクトル(ベクトルv1)反対の向きを有するベクトル(ベクトルv1’)と副経路1の接線ベクトル(ベクトルv2)との間で配置調整する。なお、配置調整としては、図14cに示すように、各副経路を対応する範囲で均等(θ1=θ2=θ3、θ1+θ2+θ3+γ2=180°)に配置する。
一方、図15aに示すように、各副経路の接線ベクトルが配置されている場合を考える。この場合、図15bに示すように、主面を構成する副経路2の接線ベクトル(ベクトルv12)と他の副経路の接線ベクトル(ベクトルv13、v14、v15)とが、主面(A)上において、主経路の接線ベクトル(ベクトルv11)に対して相対する位置に2次元展開される。このとき、2次元展開された副経路の接線ベクトルが近接して位置するときは、主経路の接線ベクトル(ベクトルv11)と主経路の接線ベクトル(ベクトルv11)に対して反対の向きを有するベクトル(ベクトルv11’)との間で副経路に対する配置調整を行う。なお、配置調整としては、図15cに示すように、主経路の接線ベクトル(ベクトルv11)と主経路の接線ベクトル(ベクトルv11)に対して反対の向きを有するベクトル(ベクトルv11’)との間で各副経路を均等(θ4=θ5=θ6=θ7、θ4+θ5+θ6+θ7=180°)に配置する。
4.4.2 配置調整処理の詳細
CPU211が行う配置調整処理の詳細について図16、図17に示すフローチャートを用いて説明する。
CPU211は、ステップ1103において主面に配置された副経路の接線ベクトルが複数存在すると判断すると(S1201)、主経路及び主面の法線ベクトルを含む面(基準面(N):図14b参照)の法線ベクトルを算出する(S1203)。具体的には、主経路の接線ベクトルと主面の法線ベクトルとの外積を利用して基準面の法線ベクトル(ベクトルnN:図14b参照)を算出する。
CPU211は、算出した基準面(N)の法線ベクトル(ベクトルnN)と主面に配置される副経路の接線ベクトルとが形成する角度(δX:図14b、15参照)を算出する(S1205)、具体的には、基準面の法線ベクトルと主面に配置される副経路の接線ベクトルとの内積を利用して角度を算出する。
そして、CPU211は、算出した角度(δX)が−90°より大きく、かつ、90°より小さい(図14b・δ2、δ6〜8参照)と判断すると(S1207)、グループフラグ「0」をその副経路に与える(S1209)。一方、CPU211は、算出した角度(δX)が−90°より小さい、又は、90°より大きい(図15b・δ13〜15参照)と判断すると(S1207)、グループフラグ「1」をその副経路に与える(S1211)。CPU211は、全ての副経路についてステップS1205〜S1211の処理を実行する(S1213)。
次に、CPU211は、主経路と各副経路とが形成する角度(γX)を算出する(S1215)。具体的には、主経路の方向ベクトルと各副経路の方向ベクトルと内積を利用する。
CPU211は、副経路1に与えたグループフラグと同じグループフラグを有する副経路を抽出する(S1217)。
図17に移って、CPU211は、抽出した副経路と主経路とが形成する角度が副経路1と主経路とが形成する角度より小さい角度を有すると判断すると(S1219)、その副経路に対しては第2のグループフラグとして「0」を与える(S1221)。一方、CPU211は、ステップS1215で大きいと判断すると、その副経路に対しては第2のグループフラグとして「1」を与える(S1223)。
次に、CPU211は、第2のグループフラグが「0」である副経路を抽出し(S12255)、抽出した副経路間及び副経路2と抽出した副経路間の角度を算出する(S1227)。具体的には、ステップS1215で算出した角度を用いて、各副経路間の角度を算出する。CPU211は、抽出した副経路間及び副経路2と抽出した副経路間の角度の中に所定の値より小さいものが存在すると判断すると(S1229)、ステップS1221で抽出した副経路を、主経路と副経路1との間に均等に配置するように、各副経路と主経路とが形成する角度を算出する(S1231)。
さらに、CPU211は、ステップS1231で算出した角度が、所定の値より小さいと判断すると(S1233)、ステップS1225で抽出した副経路の中で[太さ]列の値が最も小さいものの第2のグループフラグを「1」に変更する(S1235)。その後、CPU211は、ステップS1225〜S1235までの処理を繰り返す。
CPU211は、CPU211は、ステップS1227で算出した角度が、所定の値以上である判断すると(S1229)、第2のグループフラグが「1」である副経路を抽出し、抽出した副経路間及び副経路1と抽出した副経路間の角度を算出する(S1237)。具体的には、ステップS1215で算出した角度を用いて、各副経路間の角度を算出する。CPU211は、抽出した副経路間及び副経路1と抽出した副経路間の角度の中に所定の値より小さいものが存在すると判断すると(S1239)、ステップS1237で抽出した副経路を均等に配置するように、各副経路と主経路とが形成する角度を算出する(S1241)。
CPU211は、グループフラグに「1」を与えた副経路を抽出し(S1237)、抽出した副経路間及び副経路1と抽出した副経路間の角度を算出する(S1239)。具体的には、ステップS1215で算出した角度を用いて、各副経路間の角度を算出する。CPU211は、抽出した副経路間及び副経路1と抽出した副経路間の角度の中に所定の値より小さいものが存在すると当該経路間で重なりが生じていると判断し(S1241)、ステップS1231で抽出した副経路を、主経路と副経路1との間に均等に配置するように、各副経路と主経路とが形成する角度を算出する(S1243)。本実施例においては、所定の角度は20°としている。なお、所定の角度として20°を選択したのは、通常、主経路から180°の範囲において分岐点に接続する副経路は5本程度と考えられるが、余裕を見て8本とし、180°を9分割した値である20°を採用している。
そして、CPU211は、全ての分岐点について、主面方向算出処理、第1、2の経路2次元展開処理、第3の経路2次元展開処理及び配置調整処理を実行していないと判断すると(S1245)、ステップS805(図8参照)で取得した主経路に連続する経路を新たな主経路とする分岐点について、主面方向算出処理、第1、2の経路2次元展開処理、第3の経路2次元展開処理及び配置調整処理を実行する。
4.5. 2次元図面生成処理
4.5.1 2次元図面生成処理の概要
CPU211における2次元図面生成処理の概要を図18を用いて説明する。図18Aには、経路(K2)の両端の分岐点におけるローカル座標空間が記載されている。
分岐点T2には、主面(A2)の法線ベクトル(ベクトルnA2)をZ軸、主経路(K2)の接線ベクトル(ベクトルv2)をX軸とするローカル座標空間が設定されている。一方、分岐T1には、主面(A1)の法線ベクトル(ベクトルnA1)をZ軸、主経路(K2)の接線ベクトル(ベクトルv2’)をX軸とするローカル座標空間が設定されている。
CPU211は、各分岐点毎に設定したローカル座標空間を統合してワイヤーハーネスの2次元図面を生成する。図18Bに示すように、分岐点T1及び分岐点T2を直線で結んだ経路をK2−1とする。
一般的に、経路K2−1おいて分岐点T2における接線ベクトル(ベクトルv2)と、分岐点T1における接線ベクトル(ベクトルv2’)とでは、その向きは異なる。つまり、同じ経路K2−1であっても、両端点における分岐点での接線ベクトルの方向は異なる。各分岐点におけるローカル座標を統合するにあたって、同一経路に関する接線ベクトルが同一直線上に配置されるように、各ローカル座標空間を配置する。つまり、一方の分岐点(T2)における接線ベクトル(ベクトルv2)と他方の分岐点(T1)における接線ベクトル(ベクトルv2’)とが相対するものとなるように、両分岐点(T1、T2)に関するローカル座標空間を配置する。
これにより、CPU211は、各分岐点におけるローカル座標空間を統合して、一の2次元平面上に展開されたワイヤーハーネスの2次元図面を生成することができる。
4.5.2 2次元図面生成処理の詳細
CPU211が行う2次元図面生成処理の詳細について図19に示すフローチャートを用いて説明する。
CPU211は、全ての経路及び分岐点について、主面方向算出処理、第1、2の経路2次元展開処理、第3の経路2次元展開処理及び配置調整処理を実行したと判断すると(S1301)、一の分岐点に関する主経路について、[長さ]列の値(図5参照)を取得する(S1303)。さらに、CPU211は、当該主経路に関する一方の分岐点における接線ベクトルを抽出する(S1305)。CPU211は、もう一方の分岐点における接線ベクトルを抽出する(S1307)。そして、CPU211は、ステップS1305で抽出した接線ベクトルに対して、ステップS1307で抽出した接線ベクトルが相対するベクトルとなるように、一の分岐点に関するローカル座標空間に対して、もう一方の分岐点に関するローカル座標空間を配置する(S1309)。なお、一の分岐点に関するローカル座標空間に対して、もう一方の分岐点に関するローカル座標空間を配置するにあたっては、両ローカル座標空間をステップS1303で取得した[長さ]列の値だけ離れた位置に配置する。
CPU211は、各分岐点についてステップS1303〜S1309までの処理を実行する(S1311)。
これまでの処理により生成されたワイヤーハーネスの2次元図面の一例を図20に示す。図20では、Aに3次元空間における実際のワイヤーハーネスの配置を、BにAのように配置されたワイヤーハーネスに対するワイヤーハーネスの2次元図面を示している。
図20A、Bにおいて太線で示されている経路が主経路を示している。図20Bに示すように、主経路(K1−K3−K5−K7)は直線化されることなく2次元図面に示される。なお、図20Bにおいては、主経路を他の経路と区別するために太線で表しているが、実際のワイヤーハーネスの2次元図面では、他の経路と同じ線の太さで表される。
さらに、ワイヤーハーネスの2次元図面を生成するための2次元図面データを図21に示す。2次元図面データは、主面方向算出処理等の処理の結果として生成されるデータであり、前述のワイヤーハーネスの2次元図面を生成するための元となるデータである。
2次元図面データは、[経路ID]列、[始点]列及び[終点]列を有している。さらに、[始点]列及び終点]列は、それぞれ、[端点ID]列及び[位置]列を有している。[経路ID]列には、各経路を特定するためのIDが記述される(図20B参照)。[始点]列及び[終点]列の[端点ID]列には、[経路ID]列に記述された経路の始点となる一端が接続する端点のIDが記述される。また、[始点]列及び[終点]列の[位置]列には、[経路ID]列に記述された経路の終点となる一端が接続する端点のIDが記述される。
なお、図21においては、[位置]列に記述される位置は、最初の分岐点において設定されたローカル座標の原点(つまり、最初の分岐点)を、2次元図面の原点として、他の分岐点等の位置を特定している。
図21における主経路を構成する経路K1、経路K3、経路K5、経路K7の始点及び終点の位置から明らかなように、主経路は直線化されることなく2次元図面上に展開される。
1.概要
本発明に係るワイヤーハーネス2次元図面生成装置71の機能ブロック図を図22に示す。ワイヤーハーネス2次元図面生成装置71は、主面方向算出手段M1’、2次元展開手段M5’、配置調整手段M7及び2次元図面生成手段M11’を有している。
主面方向算出手段M1’は、ワイヤーハーネスの経路が複数に分岐している操作点において、第1の経路と第2の経路とを含む2次元平面である主面を決定し、3次元空間における前記主面の方向を算出する。また、主面方向算出手段M1は、第1の操作点において主面の方向を決定する際に、第1の操作点における主面の方向のうち、第1の操作点に隣接する第2の操作点において決定した主面の方向と第1の操作点における主面の方向とが形成する角度が最小となるものを第1の操作点における主面の方向として選択し、第1の操作点における主面の方向を前記選択した方向の方向として算出する。
2次元展開手段M5’は、第1の経路と第2の経路とが形成する角度を保持しつつ当該第1の経路及び第2の経路を前記主面に2次元展開する。また、2次元展開手段M5は、第1の経路及び前記第2の経路を2次元展開した前記主面に第3の経路を2次元展開する。さらに、2次元展開手段M5は、操作点において、主面に含まれる第1の経路と主面に含まれない第3の経路を含む2次元平面である副面の方向を算出し、算出した主面の方向と副面の方向に基づき、前記主面に前記第3の経路を2次元展開する。さらに、2次元展開手段M5は、第1の経路を軸として副面の方向を回転させ、副面の方向と主面の方向とを一致させることによって、前記主面に前記第3の経路を配置する。さらに、2次元展開手段M5は、第1の経路と主面の方向とで形成する基準面に対する第3の経路の位置関係を3次元空間において判断し、基準面が第3の経路に向かう方向へ第1の経路を軸として副面を回転させる。
配置調整手段M7は、第1〜3の経路が2次元展開された主面において、一の経路と他の経路とが重なると判断すると、一の経路と他の経路とが重ならないように、主面における一の経路及び他の経路の配置を調整する。また、配置調整手段M7は、第1の経路とその他の経路とが形成する角度に基づいて、一の経路と他の経路とが重なるか否かを判断する。さらに、配置調整手段M7は、一の経路と他の経路とが重なると判断すると、主面において、一の経路と他の経路とを均等に配置するように調整する。
2次元図面生成手段M11’は、第1の経路及び前記第2の経路が2次元展開された前記操作点毎の前記主面に基づいて、ワイヤーハーネスの2次元展開した図面を生成する。また、2次元図面生成手段M11は、各操作点において決定された主面の方向を統一し、方向が統一された各操作点における前記主面に基づいて、ワイヤーハーネスの2次元図面を生成する。
なお、配置調整手段M7については、実施例1と同様である。
これにより、第1の経路と第2の経路とが形成する角度を保持したまま、第1の経路と第2の経路とを2次元展開することができるので、第1の経路と第2の経路とを直線化することによって生ずる2次元図面上の歪みや線長の誤差を抑止することが可能となる。また、第1の経路、第2の経路に対する第3の経路に生ずる捻れを最小限に抑えたワイヤーハーネスの2次元図面を生成することが可能となる。
2. ハードウェア構成
本実施例におけるワイヤーハーネス2次元図面生成システム51のハードウェア構成を図23に示す。ワイヤーハーネス2次元図面生成システム51は、ワイヤーハーネス2次元図面生成装置71及び3次元CAD装置23を有している。
次に、ワイヤーハーネス2次元図面生成装置71のハードウェア構成を図24に示す。ワイヤーハーネス2次元図面生成装置721は、CPU711、メモリ212、ハードディスク713、キーボード214、マウス215、ディスプレイ216、CD−ROMドライブ217及び通信回路218を備えている。なお、実施例1におけるワイヤーハーネス2次元展開図生成装置21のハードウェア構成と同様の構成については同じ番号を付している。以下においては、実施例1と異なる部分について説明する。
CPU711は、ハードディスク713に記録されているオペレーティング・システム(OS)、ワイヤーハーネス2次元図面生成プログラム等その他のアプリケーションに基づいた処理を行う。ハードディスク713は、オペレーティング・システム(OS)、ワイヤーハーネス2次元図面生成プログラム等その他のアプリケーション及び各種データを記録保持する。なお、本実施例におけるワイヤーハーネス2次元図面生成プログラムは、CD−ROMドライブ217を介してCD−ROM710から取得する。
3次元CAD装置23のハードウェア構成は、実施例1における3次元CAD装置23と同様である(図4参照)。
3. データ
CPU711が、通信回路218を介して3次元CAD装置23より取得するワイヤーハーネスの3次元CADデータについては、実施例1における3次元CADデータと同様である(図5参照)。
4. ワイヤーハーネス2次元図面生成装置71の動作
ワイヤーハーネス2次元図面生成装置71のCPU711が行う動作は、基本的に実施例1と同様である(図6参照)。但し、以下の点で実施例1とは異なる。
実施例1におけるCPU211は、まず最初に、最も太い経路を主経路として取得し(図8:ステップS805参照)、当該主経路に連続する経路を辿りながら各分岐点においてローカル座標空間を設定し、主面方算出処理等の処理を実行するものであった。
一方、本実施例におけるCPU711は、分岐点を順次抽出し、各分岐点において主面方算出処理等の処理を実行するものである。CPU711は、各分岐点毎のローカル座標を設定せず、3次元CADデータに設定されている座標空間(ユニバーサル座標空間)に基づき、主面算出処理等を実行する。
このため、主面方向算出処理(S1)、第1、2の経路2次元展開処理(S2)、第3の経路2次元展開処理(S3)及び2次元図面生成処理(S5)の一部が実施例1とは異なる。以下において、実施例1とは異なるCPU711の動作を中心に説明する。
4.1. 主面方向算出処理
次に、CPU711が3次元CADデータ用いて行う主面決定処理の詳細を図25に示すフローチャートを用いて説明する図25においては、実施例1のフローチャート(図8参照)と同様の処理については同じ処理番号を付している。
図25に示すように、CPU711は、3次元CAD装置3からワイヤーハーネスの3次元CADデータを取得すると(S801)、3次元CADデータの[第1の接続先]列及び[第2の接続先]列の値を取得する(S2803)。そして、CPU711は、ステップS2802で取得した接続先から一の接続先を分岐点として抽出する(S2805)。CPU711は、ステップS2805で取得した接続先に接続する経路を3次元CADデータの[経路名]列に基づき抽出する(S2804)。CPU711は、ステップS2804で抽出した経路のうち最も太いものを3次元CADデータの[太さ]列の値に基づき抽出し、対応する[経路名]列の値を主経路として取得する(S2806)。
そして、CPU711は、主経路に対応する[制御点の座標値]列の値を取得する(S811)。以降の処理については、実施例1と同様である。
このように、本実施例における主面方向算出処理は、まず、処理の対象とする分岐点を一つ決定するものである。
なお、本実施例おいては、ステップS837(図9参照)で算出する主面の法線ベクトルは、3次元CADデータにおいて設定されている座標空間に基づいて算出される。実施例1のように、各分岐点において固有に設定されるローカル座標空間に基づいて設定されるのではない。
4.2. 第1、2の経路2次元展開処理
CPU711における第1、2の経路2次元展開処理は、主経路の接ベクトルを求める処理(図8、25:ステップS813参照)及び副経路1の接ベクトルを求める処理(図9:ステップS831参照)を行うことによって、完了している。なぜなら、主面は主経路及び副経路1の接ベクトルに基づいて決定されているので、主面を決定した時点で、第1の経路に対応する主経路及び第2の経路に対応する副経路1の2次元展開処理が行われていることになるからである。
4.3. 第3の経路2次元展開処理
CPU711が実行する第3の経路2次元展開処理を図26に示すフローチャート用いて説明する。図26においては、実施例1と同じ処理については(図7参照)同じ処理番号を付している。
CPU711は、ステップS1011において副面の法線ベクトルを算出すると、算出した副面の法線ベクトルをステップS837(図9参照)で算出した主面の法線ベクトルと一致させる座標変換を行い、副面上に存在する経路を主面上に展開する(S2101)。具体的には、副面の法線ベクトルを主面の法線ベクトルの方向へ回転させる座標変換を行う。なお、副面の法線ベクトルを主面の法線ベクトルの方向へ回転させるにあたっては、左右2方向が想定されるが、副面の法線ベクトルを主面の法線ベクトルの方向とが形成する角度が小さい方向へ回転させるものとする。
CPU711は、他の全ての副経路についても同様にステップS1101の処理を実行する(S1103)。
なお、本実施例おけるステップS1101で算出する副面の法線ベクトルは、主面の法線ベクトルと同様に、3次元CADデータにおいて設定されている座標空間に基づいて算出される。
4.4. 2次元図面生成処理
4.4.1 2次元図面生成処理の概要
CPU711における2次元図面生成処理の概要を図27に示すワイヤーハーネスの配置を用いて説明する。図27Aには、経路(K2)の両端の分岐点における主面(A1、A2)が記載されている。
CPU711は、各分岐点において副経路が展開された主面を一の2次元平面に統合して、ワイヤーハーネス2次元図面を生成する。
CPU711は、各分岐点を統合するにあたって、各分岐点における主面の方向を統一、つまり法線ベクトルの向きを統一する。分岐点T2における主面(A2)の法線ベクトル(ベクトルnA2)は、主経路(K2)の接線ベクトル(ベクトルv2)及び副経路1(K3)の接線ベクトル(ベクトルv3)によって決定される。一方、分岐T1における主面(A1)の法線ベクトル(ベクトルnA1)は、主経路(K2)の接線ベクトル(ベクトルv2’)及び副経路1(K1)の接線ベクトル(ベクトルv1)によって決定される。従って、隣接する分岐点における主面であっても、その法線ベクトル(ベクトルnA1、nA2)は、一般的には異なる。従って、まず、各分岐点における主面の法線ベクトルの方向を統一するため、分岐T1における主面(A1)を当該分岐点を中心に矢印a1方向へ回転する座標変換を行う。この際、同一経路(K2)に関して、一方の分岐点(T2)における接線ベクトル(ベクトルv2)と他方の分岐点(T1)における接線ベクトル(ベクトルv2’−1)とが相対するものとなるようにする。
さらに、図18Bに示すように、回転による座標変換が終了した各分岐点における主面が、同じ2次元平面上に配置されるように、一の分岐点(T1)における主面(A1)を矢印a5方向へ、平行移動する座標変換を行う。なお、平行移動に際しては、各分岐点を、各分岐点を結ぶ経路(K2)の長さだけ離れるように配置する。
これにより、CPU711は、各分岐点における主面を統合して、一の2次元平面上に展開されたワイヤーハーネス2次元図面を生成することができる。
4.4.2 2次元図面生成処理の詳細
CPU711が行う2次元図面生成処理の詳細について図28に示すフローチャートを用いて説明する。
CPU711は、全ての経路及び分岐点について、主面方向算出処理、第1、2の経路2次元展開処理、第3の経路2次元展開処理及び配置調整処理を実行したと判断すると(S2301)、各分岐点における主面の法線ベクトルをユニバーサル座標空間におけるベクトル(0、0、1)とする座標変換を各経路の接線ベクトルに対して行う(S2303)。
CPU711は、一の分岐点に関する主経路について、一方の分岐点における接線ベクトルを抽出する(S2305)。CPU711は、もう一方の分岐点における接線ベクトルを抽出する(S2307)。そして、CPU711は、ステップS2305で抽出した接線ベクトルに対して、ステップS2307で抽出した接線ベクトルが相対するベクトルとなるように、ステップS2307で抽出した接線ベクトルが接続する分岐点における主面を回転させる座標変換を行う(S2309)。
CPU711は、座標変換された各分岐点における各経路の接線ベクトル及び3次元CADデータにおける各経路の[長さ]列の値を用いて、同一平面上に両分岐点を配置する(S2311)。
CPU711は、各分岐点についてステップS2303〜S2309までの処理を実行する(S2313)。
[その他の実施例]
前述の実施例1及び実施例2においては、複数の経路が接続する分岐点において主面決定処理等を行うこととしたが、主面方向算出処理等を行う点としてはこのような分岐点に限定されない。例えば、バンド等によって経路が拘束される拘束点や取り付け部品等で経路が固定される固定点等を分岐点としてしてもよい。また、分岐がないところでも、ワイヤーハーネスの経路の方向を示すベクトルが前後関係において変化する点であってもよい。さらに、ワイヤーハーネスの経路においてユーザが指定した任意の点であってもよい。
また、前述の実施例1及び実施例2においては、第1の接続先と第2の接続先とをベジェ曲線で結ぶものとし、特徴点としてそのベジェ曲線を規定する点を用いているが、これに限定されない。例えば、第1の接続先と第2の接続先とを結ぶパラメトリック曲線(NURBS等)上の点を特徴点として採用するようにしてもよい。また、特徴点は、[F2]、[E2]の2点ではなく、3点以上であってもよい。
さらに、前述の実施例1及び実施例2においては、各経路が連続した曲線で形成されているものを例示した。この場合、各分岐点における各経路の接線の方向ベクトル(接線ベクトル)を用いて、各分岐点における各経路の方向を算出した。しかし、各分岐点における各経路の方向を算出できるものであれば、これに限定されない。例えば、分岐点同士を仮想的に直線で結び、この直線の方向ベクトルを用いて、分岐点における経路の方向を算出するようにしてもよい。また、ある分岐点に対して連続した直線状の経路が接続している場合には、この経路を表す直線の方向ベクトルを用いて、分岐点における経路の方向を算出するようにしてもよい。さらに、ある分岐点に対して不連続な直線状の経路、又は連続若しくは不連続な曲線状の経路が接続している場合には、経路上の特徴点(例えば、中間点や経路が大きく変化する点)用いて各分岐点における各経路の方向を算出するようにしてもよい。この場合、分岐点から特徴点へと向かう方向ベクトル等を各分岐点における各経路の方向としてもよい。このように、特徴点を用いた各分岐点における各経路の方向の算出は、分岐前の経路と分岐後の経路とがなだらかに連続した経路となっている場合に特に有効となる。
さらに、前述の実施例1及び実施例2においては、主面の方向をCPU211、711がワイヤーハーネス2次元図面生成プログラムに基づき自動で決定するものとしたが、ユーザが手動で指定できるようにしてもよい。
さらに、前述の実施例1及び実施例2においては、主経路の接線ベクトルと副経路のうち最も太い経路の接線ベクトルとで形成する角度が180°の場合は、次に太い副経路を用いて主面を構成するものとしたが、角度が180°の場合だけでなく、角度が180°から上下所定の値の範囲の場合、又は所定の値より小さい場合に、次に太い副経路を用いて主面を構成するものとしてもよい。
さらに、前述の実施例1及び実施例2においては、ステップS1011(図12、25参照)において、法線ベクトルを算出するにあたって、相対する2つの方向が導かれるが、そのうち一の方向の法線ベクトルを自動的に採用するように予め設定しているが、以降の作業性を考慮して、ユーザが決定するようにしてもよい。
さらに、前述の実施例1及び実施例2においては、副経路2、3・・・と主経路との角度を保持しつつ各副経路を主面に配置することとしたが、主面に副経路を配置するものであればこれに限定されない。例えば、所定の太さ以上の副経路については主経路との角度を保持しつつ、主面上に配置するが、所定の太さより細い経路については、他の経路と重ならないように所定の領域に均等に配置するようにしてもよい。
また、最も太い副経路2についてのみ主経路との角度を保持しつつ主面上に配置するものとし、他の副経路については、主面上に均等に配置するようにしてもよい。
さらに、重なりが生じた経路のうち一の経路については2次元展開した位置に固定し、重なりが生じた他の経路については、当該固定した経路と重なりが生じていない経路との間に均等に配置するようにしてもよい。
さらに、前述の実施例1及び実施例2においては、基準面の法線ベクトルの方向と各副経路の接線ベクトルとの関係によって、重なりが生じた経路間を重なりが生じないように配置したが、重なりが生じないように配置するものであれば、これに限定されない。例えば、主面上に配置された副経路2、3・・・と主面上に配置された副経路2との位置関係に基づき、重なりが生じた経路間を重なりが生じないように配置するようにしてもよい。この場合、主経路副経路1とが形成する角度のうち小さい角度の領域で生じた重なりについては、小さい角度の領域内で該当する副経路を均等に配置し、大きい角度の領域で生じた重なりについては、多き角度の領域内で副経路を均等に配置するようにしてもよい。
さらに、前述の実施例1及び実施例2においては、隣接する副経路間で重なりが生ずる場合に、該当する副経路を配置し直すこととしたが、隣接する副経路間以外の経路間で重なりが生ずる場合に、該当する経路を配置し直すようにしてもよい。例えば、図29Aに示すような場合、図29Bに示すように、重なりが生じている経路(K1、K2)のうち一の経路(K2)が接続する分岐点(T2)を中心に、当該分岐点(T2)に接続する経路(K2、K3)について矢印a11方向への回転による座標変換を行い、重なりが生じないようにしてもよい。
さらに、図29Cに示すように、重なりが生じている経路(K1、K2)のうち一の経路(K2)が接続する分岐点(T2)(重なり分岐点とする)に隣接する分岐点(T1)(隣接分岐点とする)を中心に、隣接分岐点(T1)に接続する経路のうち重なり分岐点にも接続する経路(K0)について矢印a13方向への回転による座標変換を行い、重なりが生じないようにしてもよい。さらに、回転による座標変換をする前の状態をワイヤーハーネスの2次元図面に表記するようにしてもよい。なお、回転の方向は、最も容易に重なりが生じないようにすることができる方向を選択するようにしてもよい。
さらに、経路間の重なるか否かを判断するにあたって、図30に示すように、コネクタの幅(W)と当該コネクタに接続する経路の長さ(L)との関係から重なり生ずる角度(α)を算出し、隣接する経路間の角度が算出した角度以下若しくはそれより小さければ、重なりが生ずると判断するようにしてもよい。なお、コネクタの幅(W)については、予めコネクタデータとして保持してもよい。また、ユーザが入力するようにしてもよい。
さらに、前述の実施例1及び実施例2において、3次元CADデータに、各分岐点において利用されるバンドのデータやコネクタのデータを含めるようにしてもよい。これらのデータを用いて、2次元ワイヤーハーネス2次元図面に、バンドやコネクタを表記するようにしてもよい。さらに、バンドやコネクタのメーカーや部番等の情報や接続情報(From−To)をあわせて表記するようにしてもよい。
さらに、前述の実施例1及び実施例2においては、ステップS1241において抽出した副経路間及び副経路1と抽出した副経路間の角度が所定の値より小さい場合に、重なりが生じていると判断しており、所定の値として20°を採用しているが、この値に限定されない。例えば、経路が完全に重なる場合、つまり所定の角度が0°の場合のみ重なり生ずると判断するようにしてもよい。
さらに、前述の実施例1及び実施例2においては、3次元CAD装置23とは異なるコンピュータにワイヤーハーネス2次元図面生成プログラムををインストールして、ワイヤーハーネス2次元図面生成装置21、71を生成することとしたが、ワイヤーハーネスの2次元図面を生成できるものであればこの形態に限定されない。例えば、3次元CAD装置23と同じコンピュータにワイヤーハーネス2次元図面生成プログラムをインストールするようにしてもよい。
さらに、ワイヤーハーネス2次元図面生成プログラムが3次元CADプログラムに取り込まれ一体として動作するプラグイン(アドオン、アドイン)プログラムとして動作する形式のもであってもよい。また、3次元CADプログラムとは別のプログラムとして動作する形式のものであってもよい。
さらに、前述の実施例1及び実施例2においては、各経路の[長さ]列の値を用いて、ワイヤーハーネス2次元図面を生成するものとしたが、ワイヤーハーネス2次元図面を生成する際に、実際の長さを2次元図面上に再現するのではなく、2次元図面として設定される用紙の大きさに合わせて、各経路の長さを調整するようにしてもよい。さらに、用紙の大きさによっては、長さの調整の結果、極端に短くなるものについては、所定の長さ(例えば、30mm)を設定し、その長さでワイヤーハーネス2次元図面を生成するようにしてもよい。なお、実際の長さは、実寸法、実寸法でないに関わらずワイヤーハーネス2次元図面上に併記する。但し、2次元図面が見にくくなる等特別な事情がある場合には、寸法の記載を削除するようにしてもよい。
さらに、前述の実施例1及び実施例2においては、生成されたワイヤーハーネスの2次元図面の一例を図20Bに示した。図20Bにおいては、主経路が太線で示されているが、必ずしも主経路が太線で示されなくともよい。つまり、他の経路と同様の線の太さで主経路を示すようにしてもよい。
本発明におけるワイヤーハーネス2次元図面生成装置の機能ブロック図を示した図である。 ワイヤーハーネス2次元図面生成システムのハードウェア構成を示した図である。 図2におけるワイヤーハーネス2次元図面生成装置21の実施例1のハードウェア構成を示した図である。 図2における3次元CAD装置23のハードウェア構成を示した図である。 3次元CADデータの一例を示した図である。 ワイヤーハーネス2次元図面生成装置21の動作を示したフローチャートである。 主面方向算出処理の概要を説明するための図である。 主面方向算出処理を示したフローチャートである。 主面方向算出処理を示したフローチャートである。 第1、2の経路2次元展開処理を示したフローチャートである。 第3の経路2次元展開処理の概要を説明するための図である。 第3の経路2次元展開処理を示したフローチャートである。 副面の方向を決定する方法を説明するための図である。 配置調整処理の概要を説明するための図である。 配置調整処理の概要を説明するための図である。 配置調整処理の概要を説明するための図である。 配置調整処理の概要を説明するための図である。 配置調整処理の概要を説明するための図である。 配置調整処理の概要を説明するための図である。 配置調整処理を示したフローチャートである。 配置調整処理を示したフローチャートである。 2次元図面生成処理の概要を説明するための図である。 2次元図面生成処理の詳細を説明するための図である。 ワイヤーハーネス2次元展開図生成装置21により生成されたワイヤーハーネスの2次元図面の一例を示した図であり、Aに3次元空間における実際のワイヤーハーネスの配置を、BにAのように配置されたワイヤーハーネスに対するワイヤーハーネスの2次元図面を示している。 2次元図面データの一例を示した図である。 本発明におけるワイヤーハーネス2次元図面生成装置の実施例2の機能ブロック図を示した図である。 ワイヤーハーネス2次元図面生成システム51のハードウェア構成を示した図である。 図23におけるワイヤーハーネス2次元図面生成装置71のハードウェア構成を示した図である。 主面方向算出処理を示したフローチャートである。 第3の経路2次元展開処理を示したフローチャートである。 2次元図面生成処理の概要を説明するための図である。 2次元図面生成処理を示したフローチャートである。 その他の実施例を説明するための図である。 その他の実施例を説明するための図である。 従来のワイヤーハーネス2次元図面生成装置を説明するための図である。 従来のワイヤーハーネス2次元図面生成装置で生成される2Dベース図の一例である。
符号の説明
21・・・・・ワイヤーハーネス2次元図面生成装置
M1・・・・・主面方向算出手段
M5・・・・・2次元展開手段
M7・・・・・配置調整手段
M11・・・・・2次元図面生成手段

Claims (36)

  1. ワイヤーハーネスの3次元データを用いて前記ワイヤーハーネスを2次元展開した図面を生成するワイヤーハーネス2次元図面生成装置であって、
    ワイヤーハーネスの経路上に決定された各操作点において、第1の経路に対して定義される方向ベクトルと第2の経路に対して定義される方向ベクトルとを含む2次元平面である主面の法線ベクトルを算出する主面方向算出手段、
    操作点毎に算出した前記主面の法線ベクトルに基づいて、ワイヤーハーネスの2次元展開した図面を生成する2次元図面生成手段であって、各操作点において前記主面の法線ベクトルの向きを統一するとともに、前記第1の経路に対して定義される方向ベクトルと前記第2の経路に対して定義される方向ベクトルとが形成する角度を保持しつつ、同一経路の両端の操作点での方向ベクトルが同一直線上に配置されるように、各操作点に関する座標空間を配置する2次元図面生成手段、
    を有することを特徴とするワイヤーハーネス2次元図面生成装置。
  2. 請求項1に係るワイヤーハーネス2次元図面生成装置において、
    前記方向ベクトルは、各操作点における接線ベクトルであり、
    前記2次元図面生成手段は、前記各操作点に関する座標空間を所定の長さだけ離れた位置に配置し、その操作点を線で結ぶこと、
    を特徴とするワイヤーハーネス2次元図面生成装置。
  3. 請求項1または請求項2に係るワイヤーハーネス2次元図面生成装置において、さらに、
    前記主面に第3の経路を2次元展開する2次元展開手段を有すること、
    を特徴とするワイヤーハーネス2次元図面生成装置。
  4. 請求項に係るワイヤーハーネス2次元図面生成装置において、
    前記2次元展開手段は、さらに、
    前記操作点において、前記主面に含まれる第1の経路に対して定義される方向ベクトルと前記主面に含まれない第3の経路に対して定義される方向ベクトルを含む2次元平面である副面の法線ベクトルを算出し、算出した主面の法線ベクトルと副面の法線ベクトルに基づき、前記主面に前記第3の経路を2次元展開すること、
    を特徴とするワイヤーハーネス2次元図面生成装置。
  5. 請求項に係るワイヤーハーネス2次元図面生成装置において、
    前記2次元展開手段は、さらに、
    前記第1の経路を軸として前記副面の法線ベクトルを回転させ、前記副面の法線ベクトルと前記主面の法線ベクトルとを一致させることによって、前記主面に前記第3の経路を2次元展開すること、
    を特徴とするワイヤーハーネス2次元図面生成装置。
  6. 請求項に係るワイヤーハーネス2次元図面生成装置において、
    前記2次元展開手段は、さらに、
    前記第1の経路に対して定義される方向ベクトルと前記主面の法線ベクトルとで形成する基準面に対する前記第3の経路の位置関係を3次元空間において判断し、前記基準面が前記第3の経路に向かう方向へ前記第1の経路を軸として前記副面の法線ベクトルを回転させること、
    を特徴とするワイヤーハーネス2次元図面生成装置。
  7. 請求項〜請求項に係るワイヤーハーネス2次元図面生成装置のいずれかにおいて、さらに、
    前記第1〜3の経路が2次元展開された前記主面において、一の経路と他の経路とが重なると判断すると、前記一の経路と前記他の経路とが重ならないように、前記主面における前記一の経路及び前記他の経路の配置を調整する配置調整手段、
    を有するワイヤーハーネス2次元図面生成装置。
  8. 請求項に係るワイヤーハーネス2次元図面生成装置において、
    前記配置調整手段は、さらに、
    前記第1の経路とその他の経路とが形成する角度に基づいて、一の経路と他の経路とが重なるか否かを判断すること、
    を特徴とするワイヤーハーネス2次元図面生成装置。
  9. 請求項に係るワイヤーハーネス2次元図面生成装置において、
    前記配置調整手段は、さらに、
    前記一の経路と他の経路とが重なると判断すると、前記主面において、一の経路と他の経路とを均等に配置するように調整すること、
    を特徴とするワイヤーハーネス2次元図面生成装置。
  10. 請求項1〜請求項に係るワイヤーハーネス2次元図面生成装置のいずれかにおいて、
    前記主面方向算出手段は、さらに、
    第1の操作点において主面の法線ベクトルを決定する際に、前記第1の操作点における主面の方向のうち、前記第1の操作点に隣接する第2の操作点において決定した主面の方向と第1の操作点における主面の方向とが形成する角度が最小となるものを前記第1の操作点における主面の法線ベクトルとして選択すること、
    を特徴とするワイヤーハーネス2次元図面生成装置。
  11. 請求項1〜請求項10に係るワイヤーハーネス2次元図面生成装置のいずれかにおいて、
    前記2次元図面生成手段は、さらに、
    一の操作点について各経路を2次元展開した主面を生成する毎に、当該操作点に隣接する操作点において生成した主面に基づいて生成したワイヤーハーネス2次元図面及び今回生成した前記主面に基づいて、ワイヤーハーネス2次元図面を生成すること、
    を特徴とするワイヤーハーネス2次元図面生成装置。
  12. 請求項11に係るワイヤーハーネス2次元図面生成装置において、
    前記2次元展開手段は、さらに、
    前記主面に対してローカル座標を設定し、設定したローカル座標に基づいて、各経路を2次元展開すること、
    を特徴とするワイヤーハーネス2次元図面生成装置。
  13. 請求項12に係るワイヤーハーネス2次元図面生成装置において、
    前記主面方向算出手段は、さらに、
    ワイヤーハーネスを構成する経路のうち最も太い経路を第1の経路とする操作点について最初の主面を決定し、当該最も太い経路に連続する経路を第1の経路とする操作点について、順次、主面を決定すること、
    を特徴とするワイヤーハーネス2次元図面生成装置。
  14. 請求項1〜請求項13に係るワイヤーハーネス2次元図面生成装置のいずれかにおいて、
    前記操作点は、
    ワイヤーハーネスの経路の方向を示すベクトルが前後関係において変化する点であること、
    を特徴とするワイヤーハーネス2次元図面生成装置。
  15. 請求項1〜請求項13に係るワイヤーハーネス2次元図面生成装置のいずれかにおいて、
    前記操作点は、
    ワイヤーハーネスの経路においてユーザが指定した任意の点であること、
    を特徴とするワイヤーハーネス2次元図面生成装置。
  16. 請求項1〜請求項15に係るワイヤーハーネス2次元図面生成装置のいずれかにおいて、
    前記2次元図面生成手段は、前記操作点において各経路が2次元展開されると、今回2次元展開された各経路及び前回までに操作点において2次元展開された各経路に基づき、順次、ワイヤーハーネス2次元図面を生成すること、
    を特徴とするワイヤーハーネス2次元図面生成装置。
  17. 請求項1〜請求項15に係るワイヤーハーネス2次元図面生成装置のいずれかにおいて、
    前記2次元図面生成手段は、全ての操作点において2次元展開を行った後、各操作点における2次元展開された各経路に基づき、ワイヤーハーネス2次元図面を生成すること、
    を特徴とするワイヤーハーネス2次元図面生成装置。
  18. ワイヤーハーネスの3次元データを用いて前記ワイヤーハーネスを2次元展開した図面をコンピュータに生成させるワイヤーハーネス2次元図面生成プログラムであって、
    前記コンピュータを、
    ワイヤーハーネスの経路上に決定された各操作点において、第1の経路に対して定義される方向ベクトルと第2の経路に対して定義される方向ベクトルとを含む2次元平面である主面の法線ベクトルを算出する主面方向算出手段、
    操作点毎に算出した前記主面の法線ベクトルに基づいて、ワイヤーハーネスの2次元展開した図面を生成する2次元図面生成手段であって、各操作点において前記主面の法線ベクトルの向きを統一するとともに、前記第1の経路に対して定義される方向ベクトルと前記第2の経路に対して定義される方向ベクトルとが形成する角度を保持しつつ、同一経路の両端の操作点での方向ベクトルが同一直線上に配置されるように、各操作点に関する座標空間を配置する2次元図面生成手段、
    として機能させることを特徴とするワイヤーハーネス2次元図面生成プログラム。
  19. 請求項18に係るワイヤーハーネス2次元図面生成プログラムにおいて、
    前記方向ベクトルは、各操作点における接線ベクトルであり、
    前記2次元図面生成手段は、前記各操作点に関する座標空間を所定の長さだけ離れた位置に配置し、その操作点を線で結ぶこと、
    を特徴とするワイヤーハーネス2次元図面生成プログラム。
  20. 請求項18または請求項19に係るワイヤーハーネス2次元展開図生成プログラムにおいて、さらに、
    前記コンピュータに、
    前記主面に第3の経路を2次元展開する2次元展開手段、
    として機能させることを特徴とするワイヤーハーネス2次元図面生成プログラム。
  21. 請求項20に係るワイヤーハーネス2次元図面生成プログラムにおいて、さらに、
    前記コンピュータに、
    前記操作点において、前記主面に含まれる第1の経路に対して定義される方向ベクトルと前記主面に含まれない第3の経路に対して定義される方向ベクトルを含む2次元平面である副面の法線ベクトルを算出し、算出した主面の法線ベクトルと副面の法線ベクトルに基づき、前記主面に前記第3の経路を2次元展開する手段、
    として機能させることを特徴とするワイヤーハーネス2次元図面生成プログラム。
  22. 請求項21に係るワイヤーハーネス2次元図面生成プログラムにおいて、さらに、
    前記コンピュータに、
    前記第1の経路を軸として前記副面の法線ベクトルを回転させ、前記副面の法線ベクトルと前記主面の法線ベクトルとを一致させることによって、前記主面に前記第3の経路を2次元展開する手段、
    として機能させることを特徴とするワイヤーハーネス2次元図面生成プログラム。
  23. 請求項22に係るワイヤーハーネス2次元図面生成プログラムにおいて、さらに、
    前記コンピュータに、
    前記第1の経路に対して定義される方向ベクトルと前記主面の法線ベクトルとで形成する基準面に対する前記第3の経路の位置関係を3次元空間において判断し、前記基準面が前記第3の経路に向かう方向へ前記第1の経路を軸として前記副面の法線ベクトルを回転させる手段
    として機能させることを特徴とするワイヤーハーネス2次元図面生成プログラム。
  24. 請求項20〜請求項23に係るワイヤーハーネス2次元図面生成プログラムのいずれかにおいて、さらに、
    前記コンピュータに、
    前記第1〜3の経路が2次元展開された前記主面において、一の経路と他の経路とが重なると判断すると、前記一の経路と前記他の経路とが重ならないように、前記主面における前記一の経路及び前記他の経路の配置を調整させる手段
    として機能させることを特徴とするワイヤーハーネス2次元図面生成プログラム。
  25. 請求項24に係るワイヤーハーネス2次元図面生成プログラムにおいて、さらに、
    前記コンピュータに、
    前記第1の経路とその他の経路とが形成する角度に基づいて、一の経路と他の経路とが重なるか否かを判断させる手段
    として機能させることを特徴とするワイヤーハーネス2次元図面生成プログラム。
  26. 請求項25に係るワイヤーハーネス2次元図面生成プログラムにおいてさらに、
    前記コンピュータに、
    前記一の経路と他の経路とが重なると判断すると、前記主面において、一の経路と他の経路とを均等に配置するように調整させる手段
    として機能させることを特徴とするワイヤーハーネス2次元図面生成プログラム。
  27. 請求項18〜請求項26に係るワイヤーハーネス2次元図面生成プログラムのいずれかにおいて、さらに、
    前記コンピュータに、
    第1の操作点において主面の法線ベクトルを決定する際に、前記第1の操作点における主面の方向のうち、前記第1の操作点に隣接する第2の操作点において決定した主面の方向と第1の操作点における主面の方向とが形成する角度が最小となるものを前記第1の操作点における主面の法線ベクトルとして選択する手段
    として機能させることを特徴とするワイヤーハーネス2次元図面生成プログラム。
  28. 請求項18〜請求項27に係るワイヤーハーネス2次元図面生成プログラムのいずれかにおいて、さらに、
    前記コンピュータに、
    一の操作点について各経路を2次元展開した主面を生成する毎に、当該操作点に隣接する操作点において生成した主面に基づいて生成したワイヤーハーネス2次元図面及び今回生成した前記主面に基づいて、ワイヤーハーネス2次元図面を生成させる手段
    として機能させることを特徴とするワイヤーハーネス2次元図面生成プログラム。
  29. 請求項28に係るワイヤーハーネス2次元図面生成プログラムにおいて、さらに、
    前記コンピュータに、
    前記主面に対してローカル座標を設定し、設定したローカル座標に基づいて、各経路を2次元展開させる手段
    として機能させることを特徴とするワイヤーハーネス2次元図面生成プログラム。
  30. 請求項29に係るワイヤーハーネス2次元図面生成プログラムにおいて、さらに、
    前記コンピュータに、
    ワイヤーハーネスを構成する経路のうち最も太い経路を第1の経路とする操作点について最初の主面を決定し、当該最も太い経路に連続する経路を第1の経路とする操作点について、順次、主面を決定させる手段
    として機能させることを特徴とするワイヤーハーネス2次元図面生成プログラム。
  31. 請求項18〜請求項30に係るワイヤーハーネス2次元図面生成プログラムのいずれかにおいて、
    前記操作点は、
    ワイヤーハーネスの経路の方向を示すベクトルが前後関係において変化する点であること、
    を特徴とするワイヤーハーネス2次元図面生成プログラム。
  32. 請求項18〜請求項30に係るワイヤーハーネス2次元図面生成プログラムのいずれかにおいて、
    前記操作点は、
    ワイヤーハーネスの経路においてユーザが指定した任意の点であること、
    を特徴とするワイヤーハーネス2次元図面生成プログラム。
  33. 請求項18〜請求項32に係るワイヤーハーネス2次元図面生成プログラムのいずれかにおいて、さらに、
    前記コンピュータに、
    前記操作点において各経路が2次元展開されると、今回2次元展開された各経路及び前回までに操作点において2次元展開された各経路に基づき、順次、ワイヤーハーネス2次元図面を生成させる手段
    として機能させることを特徴とするワイヤーハーネス2次元図面生成プログラム。
  34. 請求項18〜請求項32に係るワイヤーハーネス2次元図面生成プログラムのいずれかにおいて、さらに、
    前記コンピュータに、
    全ての操作点において2次元展開を行った後、各操作点における2次元展開された各経路に基づき、ワイヤーハーネス2次元図面を生成させる手段
    として機能させることを特徴とするワイヤーハーネス2次元図面生成プログラム。
  35. ワイヤーハーネスの3次元データを用いて前記ワイヤーハーネスを2次元展開した図面をコンピュータを用いて生成するワイヤーハーネス2次元図面生成方法において、
    コンピュータが、ワイヤーハーネスの経路上に決定された各操作点において、第1の経路に対して定義される方向ベクトルと第2の経路に対して定義される方向ベクトルとを含む2次元平面である主面の方向を算出し、
    コンピュータが、各操作点において前記主面の法線ベクトルの向きを統一するとともに、前記第1の経路に対して定義される方向ベクトルと前記第2の経路に対して定義される方向ベクトルとが形成する角度を保持しつつ、同一経路の両端の操作点での方向ベクトルが同一直線上に配置されるように、各操作点に関する座標空間を配置して、各操作点毎に算出した前記主面の法線ベクトルに基づいて、ワイヤーハーネスの2次元展開した図面を生成する、
    ことを特徴とするワイヤーハーネス2次元図面生成方法。
  36. 請求項35に係るワイヤーハーネス2次元図面生成方法において、
    前記方向ベクトルは、各操作点における接線ベクトルであり、
    コンピュータが、前記各操作点に関する座標空間を所定の長さだけ離れた位置に配置し、その操作点を線で結ぶこと、
    を特徴とするワイヤーハーネス2次元図面生成方法。
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