JP4612384B2 - 遠心クラッチ - Google Patents

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Description

本発明は、自動二輪車等のベルト式無段変速機の遠心クラッチに関する。
無段変速機において、駆動軸と従動軸にそれぞれ固定プーリ半体と、これに対し進退移動し得る可動プーリ半体とよりなる伝動プーリを設け、駆動軸および従動軸上の伝動プーリ間に無端Vベルトを懸回し、駆動軸および従動軸上の可動プーリ半体を移動調整して駆動軸の回転と従動軸の回転を無段に変速させて従動軸に伝達するようにした無段変速機が存在する。このような変速機において、前記従動プーリと従動軸は、遠心クラッチを介して連結されているのが一般的である。
前記従動プーリの回転数が所定値以上になると、前記遠心クラッチは、その駆動プレートのそれぞれの支持ピンに揺動自在に軸支されたクラッチウェイトが半径方向外周側に前記支持ピンを回転中心として揺動し、その自由端側が外方に拡がる。これによって、クラッチウェイトに接着されたライニングがクラッチアウタの環状側面の内周面に接触、連結し、クラッチアウタと固着された被動軸に回転が伝達される。
特開2001−248697
上記遠心クラッチは、駆動プレートに装着されたクラッチウェイトと、駆動プレートが高速回転することにより、遠心力がかかり、この遠心力がクラッチウェイトを介して駆動プレートに力学的な負担をかけることになり、遠心力の大きさによっては、駆動プレートのクラッチウェイト軸支箇所に変形を生じさせるおそれがある。特許文献1には、従来の遠心クラッチの構造において、駆動プレートの外周側に支持ピンが複数個が固定され、駆動プレートの支持ピンが起立している側の面で、駆動プレートの半径方向に所定の箇所で支持ピンの起立方向側に屈曲させて段部を形成している駆動プレートの構造が開示されている。
特許文献1や略同一技術内容等に開示された駆動プレートaは、図9(A)に示すように、クラッチウェイトcを揺動自在に支持する支持ピンbが植設され、その周方向は同一平坦形状となっている。そのような駆動プレートaを有する遠心クラッチを高速回転で使用した場合、遠心力によって、クラッチウェイトcの荷重が支持ピンbにかかり、図9(B)に示すように、駆動プレートaに曲げモーメントが生じて、その支持ピンbの一端側が固定されている支持ピンbが傾斜するように駆動プレートを変形させてしまう恐れがある。
そして、駆動プレートaに装着されたクラッチウェイトcは、傾いた状態で揺動し、そのために、図9(C)に示すように、クラッチウェイトcのライニングdの面がクラッチアウタeに対してに傾斜して接触することになる。このような状態になると、図9(D)に示すように、ライニングdは幅方向に偏ってすり減り、クラッチ接続過程におけるフィーリングを悪化させてしまう恐れがある。本発明の目的は、遠心クラッチにおいて、遠心力によって、クラッチウェイトのライニングがクラッチアウタに傾斜状に接触することを防止し、常時良好な接触を維持することにある。
そこで、発明者は、上記課題を解決すべく、鋭意,研究を重ねた結果、請求項1の発明を、円板形状の駆動プレートの外周箇所に支持ピンを介してクラッチウェイトが揺動自在に装着され、該クラッチウェイトがクラッチアウタに回転伝達を行なう遠心クラッチにおいて、前記駆動プレートの外周箇所で,且つ放射方向に複数のピンベース部が一体的に形成され、該ピンベース部は、左右対称の段差部と、該段差部間に位置するとともに前記支持ピンが植設される支持面部とからなり、前記ピンベース部における両段差部は、前記支持面部の中心を通過する放射線に対して平行とすると共に、前記両段差部及び支持面部は前記駆動プレートの外周面部の表面側に突出するようにして凸状に形成されてなる遠心クラッチとしたことにより、上記課題を解決したものである。
次に、請求項2の発明は、円板形状の駆動プレートの外周箇所に支持ピンを介してクラッチウェイトが揺動自在に装着され、該クラッチウェイトがクラッチアウタに回転伝達を行なう遠心クラッチにおいて、前記駆動プレートの外周箇所で,且つ放射方向に複数のピンベース部が一体的に形成され、該ピンベース部は、左右対称の段差部と、該段差部間に位置するとともに前記支持ピンが植設される支持面部とからなり、前記ピンベース部における両段差部は、前記支持面部の中心を通過する放射線に対して平行とすると共に、前記ピンベース部の両段差部及び支持面部は外周面部の裏面側に突出するようにして凹状に形成されてなる遠心クラッチとしたことにより、上記課題を解決したものである。
まず、請求項1の発明によれば、左右略対称の段差部と支持面部とからなるピンベース部を前記駆動プレートの外周箇所で,且つ放射方向に一体的に形成し、ピンベースに支持ピンを介してクラッチウェイトを装着しているものである。そのために、ピンベース部箇所では、遠心力によるクラッチウェイトからの荷重がかかって、曲げモーメントが作用しても、ピンベース部がこの曲げモーメントに対して十分に耐えうることができ、駆動プレートの外周には変形が生じることない。
したがって、クラッチウェイトに装着されたライニングがクラッチアウタに傾斜状態で接触することなく、クラッチの接続過程におけるフィーリングを悪化させずに接続時のフィーリングを良好に保つことができ、またライニングを均一にすり減らすことができ、長寿命にできる。また、ピンベース部により、強度を向上させているので、通常の遠心クラッチに見られるような、支持ピンの一端側を駆動プレートに固定するものにおいて、駆動プレートに対向して支持ピンに装着される補強プレート或いはその類の役目をなす部品が不要となる。
さらに、駆動プレート自体の強度を向上させることによって、その駆動プレートの外周の一部にピンベース部を一体成形するのみであり、特に補強用の構造材を使用せずにできるため、強度向上のコストを安価にすることができる。このように、遠心力により、クラッチウェイトのライニングがクラッチアウタに傾いて接触し、ライニングが幅方向に偏ってすり減り、クラッチ接続過程におけるフィーリングが悪化することを防止できるものである。次に、請求項2の発明によれば、前記ピンベース部の成形を簡易且つ効率的に行なうことができる。
さらに、請求項1の発明によれば、前記ピンベース部は、駆動プレートの表面側に略凸状に形成されることにより、凸状にさせた高さ分だけクラッチウェイトと、駆動プレートの外周面部の間にクリアランスを設けることができるので、そのクリアランスに遠心クラッチの回転によって得られる通風効果によって冷却性能を高めることができる。次に、請求項2の発明によれば、ピンベース部の支持面部が外周面部より低くなるため、駆動プレートの底面から支持ピン先端までの高さを低くすることができ、ひいては、クラッチアウタの高さを低くすることができ、遠心クラッチ自体をコンパクト化することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明における無段変速機の遠心クラッチ及びその要部拡大断面図である。本発明の遠心クラッチは、図1(A)に示すように、同一の軸機構を共有し、隣接して配置された無段変速機とともに使用されるものであり、2輪車等の車両における無段変速機を介した駆動力を断続する役目をなすものである。その遠心クラッチは、主にクラッチアウタ1,駆動プレートA,クラッチウェイト6等から構成されたものである。
そのクラッチアウタ1は、図1(A)に示すように、略カップ形状をなしており、ボス部1aの周囲に円板状側部1bが形成され、該円板状側部1bの外周縁には筒状側部1cが形成されている。該筒状側部1cは、円筒状をなしており、その内周壁面1c1 には、揺動するクラッチウェイト6に装着されたライニング7が接触するものである。
前記駆動プレートAは、図1(B),図2に示すように、主に略円板状に形成されたプレート本体2と該プレート本体2に形成される複数のピンベース部A1 ,A1 ,…とから構成されている。そのプレート本体2は、図3(A)に示すように、中心より直径方向に適宜の範囲で中央円板部2aと、該中央円板部2aと同心円となるように、その外周に形成された外周面部2bとから構成される。その外周面部2bは、前記中央円板部2aとは、面構成において段違い形成されており、その段違いを構成する段部2cは、前記中央円板部2a及び外周面部2bに対して傾斜状又は直角状に形成されている。
その中央円板部2aの中心には、図1乃至図3等に示すように、固定側プーリ軸11の軸端部が装着される固定孔2dが開口形成されている。該固定孔2dは、幅方向両側に直線状の縁が形成された楕円形状としたものであり、前記固定側プーリ軸11の軸端部に回転方向に対して強固に固着することができるようになっている。その中央円板部2aは、平坦状な面板として形成されたものである。
なお、駆動プレートAの表面側は、前記支持ピン5が植設される側であり、該支持ピン5が植設されない側は裏面側となる。そのプレート本体2の外周箇所には、複数のピンベース部A1 ,A1 ,…が、前記プレート本体2の中心より放射状で、且つ等角度の間隔となるように形成されている。さらに具体的には、前記複数のピンベース部A1 ,A1 ,…は、外周面部2bに形成されている。
このピンベース部A1 には、2つのタイプが存在し、その第1タイプから述べる。まず各ピンベース部A1 は、図1(B),図2,図3(A)等に示すように、2つの段差部3,3と、1つの支持面部4とから構成されている。前記段差部3は、前記外周面部2bの適宜の箇所で表面側に向かって突出するようにして折曲げ形成されている。その2つの段差部3,3は、図3(B)に示すように、支持ピン5に対して、左右対称な形状である。さらに、その段差部3,3は、図1(B),図2等に示すように、長手方向に沿って直線状をなしており、両段差部3,3は、互いに平行(略平行も含む)に形成されている。
さらに、前記ピンベース部A1 における両段差部3,3は、前記支持面部4の中心を通過する放射線に対して略平行としている。すなわち、図2に示すように、それぞれの段差部3,3の直線方向は、プレート本体2の直径方向で且つ前記ピンベース部A1 の支持面部4の中央箇所を通過する放射線(図面上では仮想線Lで示されている)に対して平行(略平行も含む)である。このようにすることで、ピンベース部A1 はプレス加工により成形を効率的に行なうことができる。また、前記両段差部3,3は、必ずしも平行である必要はなく、対称形状であっても構わない〔図8(A)のピンベース部A1 成形箇所の想像線を参照〕。また、両段差部3,3は、前述したように、直線状に形成されたものとしているが、必ずしも直線状に限定されるものではなく、曲線状,弧状に形成されることもあるし、直線と曲線状,弧状とが混合したものであっても構わない。
そのピンベース部A1 における両段差部3,3は、図1(B),図2に示すように、適宜の間隔を有しており、両段差部3,3間に前記支持面部4が形成されている。そして、これら両段差部3,3と支持面部4によって、図3(B),図4に示すように、前記プレート本体2の周方向における断面形状が凸形状となる。この支持面部4は、外周面部2bの表面側に突出する面であり、該外周面部2bとは段違い状の面構造となっている。
また、図1(B)、図3(A)に示すように、ピンベース部A1 の直径方向における内端位置は、外周面部2bの直径方向内端と略一致し、前記段部2cの表面側に延長するように形成された面がピンベース部A1 の中心側壁面となっている。このようにして、形成されたピンベース部A1 の支持面部4に支持ピン5が植設される。具体的には、支持面部4には、支持ピン5の植設のために貫通孔4aが形成されている。該貫通孔4aに支持ピン5の下端に形成された挿入部5aが挿入されて、カシメが行なわれ、固定される。また前記挿入部5aは貫通孔4aに対して圧入による固着手段であってもよい。このピンベース部A1 は、プレス加工により簡単且つ迅速に成形することができる。前記支持ピン5には、前記挿入部5aの上部側に隣接してフランジ部5bが形成されており、このフランジ部5bが前記支持面部4に当接するようになっている〔図1(B),図3参照〕。
また、ピンベース部A1 の第2タイプとしては、図6,図7,図8(C)等に示すように、前記両段差部3,3が外周面部2bの裏面側に突出するように折曲げ形成され、前記支持面部4が外周面部2bの裏面側に突出するように形成されたものである。そして、これら両段差部3,3と支持面部4によって、プレート本体2の周方向における断面形状が、図7(B)に示すように、凹形状となり、前記支持面部4は、外周面部2bの裏面側に段違い面として突出される。このように、ピンベース部A1 の周方向における断面形状を凹形状とすることによって、ピンベース部A1 の支持面部4が外周面部より低くなるため、駆動プレートAの底部箇所から支持面部4先端までの高さを小さくすることができ、ひいては、クラッチアウタ1の高さを低くすることができ、遠心クラッチ自体をコンパクト化することができる。
前記第1及び第2タイプのピンベース部A1 は、図5に示すように、2つの段差部3,3と、一つの支持面部4によって、凸又は凹形状を形成するものであり、前記支持面部4とその両側に形成された段差部3,3とから補強用リブを構成するものでもある。そして、ピンベース部A1 に、前記支持面部4に植設された支持ピン5を介して、前記クラッチウェイト6の遠心力F荷重による曲げモーメントMが作用しても、これに十分に対応する強度が得られ、変形を防止することができるものである。
次に、クラッチウェイト6は、一様且つ均質な金属合金から成形され、その全体の形状は図1(B)に示すように、略円弧状又は三日月形状に形成されたものである。そのクラッチウェイト6の長手方向の一端側には、揺動中心部6Pが形成されている。該揺動中心部6Pは、貫通孔として形成されており、前記支持ピン5が挿入され、該支持ピン5を介して揺動中心部6Pが揺動中心となって、クラッチウェイト6が駆動プレートA上にて揺動動作を行なう。前記支持ピン5は、駆動プレートAの直径方向の端部に植設されているので、クラッチウェイト6の揺動中心部6Pも駆動プレートAの直径方向の端部、すなわち外周端縁寄りに位置している。
その略円弧状としたクラッチウェイト6は、図1(B)に示すように、外周面6aと内周面6bとが形成されている。前記外周面6a及び内周面6bは、それぞれ円弧状の面として形成されたものである。そして、クラッチウェイト6の外周面6aが外周側となり、駆動プレートAの外方側に向いており、内周面6bが内周側となり、駆動プレートAの中心側に向いている。
前記駆動プレートAは、可変プーリの回転を固定側プーリ軸11を介して回転伝達され、その回転の遠心力によって外周方向に拡開するクラッチウェイト6,6が装着され、クラッチアウタ1の筒状側部1cの内周壁面1c1 に接触するクラッチウェイト6,6を支持して、そのクラッチアウタ1に回転を伝達するものである。そのクラッチウェイト6の外周面6aには、ライニング7が装着されている。なお、前記第1タイプ及び第2タイプのいずれにおいても、図示されたものでは、ピンベース部A1 の数は、図1,図2及び図6に示すように、3箇所となるように形成されたり、又は図8に示すように、2箇所となるように形成されている。さらに、駆動プレートAには、必要に応じて、ピンベース部A1 及びクラッチウェイト6の数を4以上装着されるものとしても構わない。
前述駆動プレートAの各ピンベース部A1 ,A1 ,…に植設された支持ピン5,5,…に対し、揺動自在に装着されたクラッチウェイト6,6,…を覆うようにして、カバープレート8が装着されている〔図3(A),図8(B)の想像線及び図4(A)等参照〕。該カバープレート8は、駆動プレートAに植設された支持ピン5,5,…の数の挿入孔8aが形成されており、前記支持ピン5の先端が挿入され、サークリップ等の止め環9あるいはカシメ等にて固着される。そのカバープレート8は、支持ピン5及びクラッチウェイト6を安定した状態にする役目をなすものである。
このカバープレート8は、補強の役目をなす部品であり、前記ピンベース部A1 ,A1 ,…により駆動プレートAは、十分な力学的強度を得ることができるので、本発明では、前記カバープレート8は、必ずしも必要な部品ではなく、これを装着しなくても構わないが、カバープレート8を装着することで、前記支持ピン5をより強固に支持することができる。特に、支持ピン5の軸方向において、前記駆動プレートAのピンベース部A1 に植設されている側とは反対側の先端部(挿入部5aと反対側の軸端)を安定保持できる。
本発明の遠心クラッチは、前述したように可変プーリとともに使用されるのが一般的であり、同一の軸機構を共有している。その軸構成は、図1(A)に示すように、従動軸10と固定側プーリ軸11とからなり、前記従動軸10の外周を固定側プーリ軸11が回動自在に設けられたものであり、具体的には、その従動軸10には、固定プーリ半体12側にニードルべアリング等のべアリングを介して、前記固定側プーリ軸11が回転自在に支承されている。
この固定側プーリ軸11の軸方向一端側には、図1(A)に示すように、本発明における遠心クラッチの駆動プレートAが固着される。その固着構造は、締結,スプライン,カシメ或いは圧入等の手段にて行なわれる。その固定側プーリ軸11の軸方向他端側には、固定プーリ半体12が固着されている。また、その固定側プーリ軸11の外周には可動プーリ半体13と一体の可動側プーリ軸13aが摺動自在に装着されている。そして、前記固定プーリ半体12と可動プーリ半体13との間にVベルト14が掛けられ、両プーリ半体のフェースによって狭持される。
このようにして、前記固定プーリ半体12と可動プーリ半体13は、図示されない駆動側プーリと対をなす従動側プーリ機構を構成する。前記可動側プーリ軸13aの外側において、駆動プレートAと可動プーリ半体13間にはコイルバネ15が縮設され、このコイルばねの弾発力は可動プーリ半体13を、固定プーリ半体12に接近する方向に移動させるように弾性的に付勢している。
次に、本発明における動作を説明する。まず、可変プーリ装置において、Vベルト14から固定プーリ半体12に伝達された回転力は、固定プーリ半体12に固着された固定側プーリ軸11から本発明の遠心クラッチの前記駆動プレートAに回転運動が伝達される。該駆動プレートAの回転によって、駆動プレートAの外周の支持ピン5に装着されたクラッチウェイト6が遠心力Fによって、支持ピン5を揺動中心として回転しつつ外方に開き、前記クラッチウェイト6に装着されたライニング7がクラッチアウタ1の内周壁面1c1 に接触し、これによって、前記クラッチアウタ1が回転し、該クラッチアウタ1に連結されている従動軸が回転する。
本発明では、左右略対称の段差部3,3と、該段差部3,3間に位置するとともに前記支持ピン5が植設される支持面部4とからなり、前記両段差部3,3は、前記支持面部4の中心を通過する放射線に対して略平行としてなるピンベース部A1 ,A1 ,…の支持面部4に支持ピン5が植設されたものである。したがって、前記ピンベース部A1 ,A1 ,…の形成箇所は、駆動プレートAの外周箇所において特に断面係数が大きくなり、駆動プレートAの外周部分を補強する構造となる。
そのために、遠心力Fによってクラッチウェイト6が前記支持ピン5を介して駆動プレートAの外周箇所に曲げモーメントMが作用しても、その曲げモーメントMに対して、前記ピンベース部A1 ,A1 ,…の形成部位は、十分に抵抗しうる強度が得られることができ、駆動プレートAの変形を防止することができる。なお、曲げモーメントMは、クラッチウェイト6による遠心力Fが支持ピン5の平均高さH(クラッチウェイト6の遠心力Fが作用する位置)によってM=F×Hとしたものである(図5参照)。
よって、前記ピンベース部A1 の支持面部4上に植設された前記支持ピン5も傾くことがなく、前記クラッチウェイト6は、駆動プレートAに対して、その水平面上を安定した状態で揺動動作を行うことができる。すなわち、クラッチウェイト6に装着されたライニング7は、クラッチアウタ1の内周壁面1c1 に対して、安定した状態で良好な接触を維持することができ、クラッチの接続過程におけるフィーリングを良好にでき、ひいては、ライニング7の耐久性を高め、長寿命なものにすることができる。
なお、本発明において、前記ピンベース部A1 は、前記駆動プレートAに支持ピン5が植設される箇所に形成されるものであるが、図8(A)の想像線にて示されているように、駆動プレートAに対して支持ピン5が植設されない箇所にも、補強用のみのピンベース部A1'が形成されることもある。この場合には、補強用のみのピンベース部A1'は、支持ピン5が植設されるピンベース部A1 と同等形状であり、前記駆動プレートAの補強用リブとしての役目をなすものである。補強用のみのピンベース部A1'は、他の支持ピン5が植設されるピンベース部A1 に対して等間隔となる位置に形成されることが好ましい。
また、前記補強用のみのピンベース部A1'は、クラッチウェイト6の揺動動作を妨げることがないように低く形成されたり、或いは支持ピン5が植設されたピンベース部A1 とは、駆動プレートAに対して反対側面に突出するように形成されることもある。尚、前記補強用のみのピンベース部A1'を構成する支持面部4には、支持ピン5の植設用の貫通孔4aは形成されなくても構わない。
(A)は従動装置に本発明の遠心クラッチを設けた縦断側面図、(B)は駆動プレート,支持ピン及びクラッチウェイトの一部を分離した状態の斜視図である。 (A)は支持ピンが装着された駆動プレートの平面図である。 (A)は図2のX1 −X1 矢視断面図、(B)は図2のX2 −X2 矢視断面図である。 (A)は駆動プレートにおけるカバープレートを装着した状態の支持ピンの装着箇所の拡大断面図、(B)は駆動プレートにおけるカバープレートを装着しない状態の支持ピンの装着箇所の拡大断面図である。 本発明における曲げモーメントに抵抗する状態を示す作用図である。 (A)は第2タイプのピンベース部が形成された駆動プレートと支持ピンの一部を分離した状態のの斜視図である。 (A)は図6のX3 −X3 矢視断面図、(B)図6のX4 −X4 矢視断面図である。 (A)はピンベース部の数を2としたタイプの駆動プレートの平面図、(B)は(A)のX5 −X5 矢視断面図、(C)は(B)とは異なるタイプのピンベース部を有する駆動プレートの断面図である。 (A)従来技術を示す縦断側面図、(B)は遠心力にて駆動プレートの支持ピン箇所が傾いた状態の拡大断面図、(C)はクラッチウェイトのライニングがクラッチアウタに対してに傾斜して接触した状態の拡大断面図、(D)はライニングが幅方向に偏ってすり減った状態の拡大断面図である。
符号の説明
A…駆動プレート、A1 …ピンベース部、1…クラッチアウタ、2b…外周面部、
3…段差部、4…支持面部、5…支持ピン、6…クラッチウェイト。

Claims (2)

  1. 円板形状の駆動プレートの外周箇所に支持ピンを介してクラッチウェイトが揺動自在に装着され、該クラッチウェイトがクラッチアウタに回転伝達を行なう遠心クラッチにおいて、前記駆動プレートの外周箇所で,且つ放射方向に複数のピンベース部が一体的に形成され、該ピンベース部は、左右対称の段差部と、該段差部間に位置するとともに前記支持ピンが植設される支持面部とからなり、前記ピンベース部における両段差部は、前記支持面部の中心を通過する放射線に対して平行とすると共に、前記両段差部及び支持面部は前記駆動プレートの外周面部の表面側に突出するようにして凸状に形成されてなることを特徴とする遠心クラッチ。
  2. 円板形状の駆動プレートの外周箇所に支持ピンを介してクラッチウェイトが揺動自在に装着され、該クラッチウェイトがクラッチアウタに回転伝達を行なう遠心クラッチにおいて、前記駆動プレートの外周箇所で,且つ放射方向に複数のピンベース部が一体的に形成され、該ピンベース部は、左右対称の段差部と、該段差部間に位置するとともに前記支持ピンが植設される支持面部とからなり、前記ピンベース部における両段差部は、前記支持面部の中心を通過する放射線に対して平行とすると共に、前記ピンベース部の両段差部及び支持面部は外周面部の裏面側に突出するようにして凹状に形成されてなることを特徴とする遠心クラッチ。
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