JP4611061B2 - 検出器の校正支援装置及びその方法 - Google Patents

検出器の校正支援装置及びその方法 Download PDF

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Description

本発明は検出器の校正支援装置及びその方法に関し、特に原子力発電プラントのような多数の検出器を有する大型プラントなどに適用して有用なものである。
原子力発電プラントなどに設けられる検出器はその出力(実測値)が時間の経過とともに徐々に本来検出すべき真の値(真値)からずれてしまうというドリフト特性を有している。従って、このままでは検出器の出力(実測値)誤差が大きくなり過ぎてしまい、検出器の出力(実測値)に基づくプラントの監視や制御などに支障をきたす場合がある。
そこで、原子力発電プラントなどで使用している検出器の健全性確認に関しては、従来は定期検査時などプラントや機械装置の運転を停止したときに、校正(検査)やドリフトの調整作業を実施していた。具体的には、例えばプラント内の対象検出器に基準信号発生器を取り付けて基準入力信号を与え、このときに当該検出器が出力する信号が基準出力値と比較して許容誤差以内にあるか否か(当該検出器のドリフト量が許容範囲内にあるか否か)を確認し、許容誤差以内(許容範囲内)でなければ検出器の調整要領に基づいて設定を変更する。検出器の調整要領は様々であるが、例えば検出器に設けられた調整用つまみを操作して調整するものもあれば、専用ツールを接続して半導体内部の設定値を前記専用ツールから変更するものなどもある。
しかし、以上のような検出器の健全性確認手法では、プラント類の運転停止中でなければこれを実施することができず、検出器の状態を常時好適に保持する点からは好ましくなく、また検出器の健全性確認のため頻繁にプラントの運転を中止するようでは、その運転コストが増大して好ましくない。
このような観点から、近年、検出器の健全性確認をプラント運転中にオンラインで実施する試みがなされ始めている。特許文献1(特開平10−104385号公報)には、過去にデータベースに保存した検出器信号のトレンドと現在の値とを比較したり、将来のドリフト量を予測したりして校正の要否を判断することより、定期検査時の校正や、ドリフトの調整作業計画に供するという技術を開示している。
図17には従来のドリフト量予測の概念図を示す。図17(a)に示すように、従来はプラントの定期検査の実績に基づいて検出器のドリフト特性を評価していた。即ち、例えば図17(b)〜図17(d)に示すように、第N回の定期検査からその次の第N+1回の定期検査までの間に生じる類似の形式で且つ類似の環境条件で使用される複数の検出器の発生ドリフト量の分散をσ2、標準偏差をσとすると、その後の第N+1〜第N+4回の何れの定期検査においても検出器のドリフト調整を行わなかったと仮定した場合、前記複数の検出器の発生ドリフト量のばらつきは正規分布になるとみなすことができるため、前記複数の検出器の発生ドリフト量の分散σ2は2σ2、3σ2、4σ2と経過時間に比例して大きくなると考えてよい。従って、図17(e)に示すように前記複数の検出器の発生ドリフト量の標準偏差σは経過時間の1/2乗に比例して大きくなる。このことから、定期検査の実績に基づいて検出器のドリフト特性を評価することができる。
また、特許文献2(特願2004−301086号)では、真値推定手段を複数準備し、各真値推定手段の適用可否を評価して精度を維持したり、データリコンシリエーション技法を組み合わせることにより検出器健全性評価の精度向上を図るとともに、プラント機器の経年変化・性能劣化の評価を行っている。
特開平10−104385号公報 特願2004−301086号
しかしながら、特許文献1ではプラントの起動・停止運転時と通常運転時とを区別していないため、正確な予測ができない。特許文献2でもまた、プラントの起動・停止運転時と通常運転時とを区別した評価は行っていない。
従って本発明は上記の事情に鑑み、校正支援対象となる原子力発電プラントなどの所定の設備の検出器に対し、起動・停止運転時に生じた検出器のドリフト量と通常運転時に生じた検出器のドリフト量とを区別して求めることにより、正確なドリフト量の予測などを可能とする検出器の校正支援装置及びその方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決する第1発明の検出器の校正支援装置は、所定の設備に設けられた統計量評価の対象となる複数の検出器(即ち類似の形式で且つ類似の環境条件で使用される検出器ごとにグループ分けされた検出器のうちの何れかのグループの検出器)の前記設備における第1の定期検査後の通常運転時の実測値と、前記複数の検出器の前記設備における前記第1の定期検査の次の定期検査である第2の定期検査前の前記通常運転時の実測値と、前記複数の検出器の前記第1の定期検査時におけるドリフト調整後の検査結果と、前記複数の検出器の前記第2の定期検査時におけるドリフト調整前の検査結果とをそれぞれ入力する入力手段と、
前記入力手段によって入力された前記第1の定期検査後の前記通常運転時の実測値及び前記第2の定期検査前の前記通常運転時の実測値を格納する第1の格納手段と、
前記入力手段によって入力された前記第1の定期検査時におけるドリフト調整後の検査結果及び前記第2の定期検査時におけるドリフト調整前の検査結果を格納する第2の格納手段と、
前記第1の格納手段に格納されている前記第1の定期検査後の前記通常運転時の実測値と前記第2の定期検査前の前記通常運転時の実測値とを統計的に処理して、前記通常運転時に生じる前記複数の検出器のドリフト量の統計量を求め、且つ、前記第1の格納手段に格納されている前記第1の定期検査後の前記通常運転時の実測値及び前記第2の定期検査前の前記通常運転時の実測値と、前記第2の格納手段に格納されている前記第1の定期検査時におけるドリフト調整後の検査結果及び前記第2の定期検査時におけるドリフト調整前の検査結果とを統計的に処理して、前記設備の起動・停止運転時に生じる前記複数の検出器のドリフト量の統計量を求める統計量評価手段と、
前記統計量評価手段で求めた前記通常運転時の前記ドリフト量の統計量と、前記起動・停止運転時の前記ドリフト量の統計量とを出力する出力手段とを有することを特徴とする。
また、第2発明の検出器の校正支援装置は、第1発明の検出器の校正支援装置において、前記統計量評価手段で求めた前記通常運転時の前記ドリフト量の統計量に基づいて、前記通常運転の期間を延長する場合の当該通常運転時に生じる前記複数の検出器のドリフト量の増加を予測する予測手段を追加し、
前記出力手段は前記予測手段の予測結果も出力する構成としたことを特徴とする。
また、第3発明の検出器の校正支援装置は、第1発明の検出器の校正支援装置において、前記入力手段は前記複数の検出器の検出信号も入力する構成とし、
真値を推定するための真値推定モデルを用い、前記入力手段で入力した前記検出信号の実測値に基づいて真値を推定し、且つ、この推定真値の不確かさを前記統計量評価手段で求めた前記通常運転時の前記ドリフト量の統計量に基づいて算出する真値推定手段を追加し、
前記出力手段は前記真値推定手段で求めた前記推定真値や前記推定真値の不確かさも出力する構成としたことを特徴とする。
また、第4発明の検出器の校正支援装置は、第3発明の検出器の校正支援装置において、前記統計量評価手段で求めた前記通常運転時の前記ドリフト量の統計量と、前記真値推定手段で求めた前記推定真値の不確かさとに基づいて、前記通常運転の期間を延長する場合の当該通常運転時に生じる前記複数の検出器のドリフト量の増加を予測する予測手段を追加し、
前記出力手段は前記予測手段の予測結果も出力する構成としたことを特徴とする。
また、第5発明の検出器の校正支援装置は、複数の設備のそれぞれに設けられた検出器の検出信号をそれぞれ入力する前記複数の設備側の入力手段と、第3又は第4発明の検出器の校正支援装置の入力手段とを通信手段を介して接続し、
第3又は第4発明の検出器の校正支援装置の入力手段は、前記検出器の検出信号を、前記複数の設備側の入力手段から前記通信手段を介して入力する構成としたことを特徴とする。
また、第6発明の検出器の校正支援装置は、第3,第4又は第5発明の検出器の校正支援装置において、
前記真値推定手段で求めた前記推定真値を、前記設備における監視又は制御に利用するようにしたことを特徴とする。
また、第7発明の検出器の校正支援方法は、所定の設備に設けられた統計量評価の対象となる複数の検出器の前記設備における第1の定期検査後の通常運転時の実測値と、前記複数の検出器の前記設備における前記第1の定期検査の次の定期検査である第2の定期検査前の前記通常運転時の実測値とを統計的に処理して、前記通常運転時に生じる前記複数の検出器のドリフト量の統計量を求め、
且つ、前記第1の定期検査後の前記通常運転時の実測値及び前記第2の定期検査前の前記通常運転時の実測値と、前記複数の検出器の前記第1の定期検査時におけるドリフト調整後の検査結果及び前記複数の検出器の前記第2の定期検査時におけるドリフト調整前の検査結果とを統計的に処理して、前記設備の起動・停止運転時に生じる前記複数の検出器のドリフト量の統計量を求めることを特徴とする。
また、第8発明の検出器の校正支援方法は、第7発明の検出器の校正支援方法において、前記通常運転時の前記ドリフト量の統計量に基づいて、前記通常運転の期間を延長する場合の当該通常運転時に生じる前記複数の検出器のドリフト量の増加を予測することを特徴する。
また、第9発明の検出器の校正支援方法は、第7発明の検出器の校正支援方法において、真値を推定するための真値推定モデルを用い、前記複数の検出器の検出信号の実測値に基づいて真値を推定し、且つ、この推定真値の不確かさを前記通常運転時の前記ドリフト量の統計量に基づいて算出することを特徴とする。
また、第10発明の検出器の校正支援方法は、第9発明の検出器の校正支援方法において、前記通常運転時の前記ドリフト量の統計量と、前記推定真値の不確かさとに基づいて、前記通常運転の期間を延長する場合の当該通常運転時に生じる前記複数の検出器のドリフト量の増加を予測することを特徴とする。
また、第11発明の検出器の校正支援方法は、複数の設備のそれぞれに設けられた検出器の検出信号をそれぞれ入力する前記複数の設備側の入力手段から、通信手段を介して前記検出信号を入力することにより、第9又は第10発明の検出器の校正支援方法を実施することを特徴とする。
また、第12発明の検出器の校正支援方法は、第9,第10又は第11発明の検出器の校正支援方法において、
前記推定真値を、前記設備における監視又は制御に利用することを特徴とする。
第1発明の検出器の校正支援装置又は第7発明の検出器の校正支援方法によれば、統計量評価の対象となる複数の検出器の第1の定期検査後の通常運転時の実測値と、前記複数の検出器の第2の定期検査前の通常運転時の実測値とを統計的に処理して、通常運転時に生じる前記複数の検出器のドリフト量の統計量を求め、且つ、前記第1の定期検査後の通常運転時の実測値及び前記第2の定期検査前の通常運転時の実測値と、前記複数の検出器の第1の定期検査時におけるドリフト調整後の検査結果及び前記複数の検出器の第2の定期検査時におけるドリフト調整前の検査結果とを統計的に処理して、起動・停止運転時に生じる前記複数の検出器のドリフト量の統計量を求めることを特徴とするため、即ち、起動・停止運転時の発生ドリフト量の統計量と通常運転時の発生ドリフト量の統計量とを区別して求めるため、通常運転時の発生ドリフト量などを過大評価することなく適切に推定することができる。即ち、それぞれの統計量を目的に応じて厳密に使い分けることができ、ドリフト量の評価の精度を向上させることができる。例えば、通常運転期間の延長を検討する際には、通常運転時の発生ドリフト量の統計量に基づいて通常運転時におけるドリフト量の増加を予測することができるため、起動運転や停止運転と通常運転とを区別せずに(1運転サイクル分の発生ドリフト量の統計量に基づいて)運転期間延長の検討を行う場合に比べて、将来のドリフト量の増加傾向を過大評価することなく、適切に評価することが可能となる。
第2発明の検出器の校正支援装置又は第8発明の検出器の校正支援方法によれば、通常運転時の発生ドリフト量の統計量に基づいて、通常運転の期間を延長する場合の当該通常運転時に生じる複数の検出器のドリフト量の増加を予測することを特徴するため、起動運転や停止運転と通常運転とを区別せずに(1運転サイクル分の発生ドリフト量の統計量に基づいて)運転期間延長の検討を行う場合に比べて、将来のドリフト量の増加傾向を過大評価することなく、適切に評価することが可能となる。このため、校正不要(ドリフト調整不要)と評価できる検出器の数を増やしたり(即ち検出器の校正(ドリフト調整)頻度を低減したり)、検出器校正の観点から、運転期間延長の可否(どれくらい延長できるか)を適正に評価することができる。
第3発明の検出器の校正支援装置又は第9発明の検出器の校正支援方法によれば、真値を推定するための真値推定モデルを用い、複数の検出器の検出信号の実測値に基づいて真値を推定し、且つ、この推定真値の不確かさを通常運転時の前記ドリフト量の統計量に基づいて算出することを特徴とするため、起動運転や停止運転と通常運転とを区別せずに(1運転サイクル分の発生ドリフト量の統計量に基づいて)推定真値の不確かさを算出する場合に比べて、推定真値の推定区間(不確かさを考慮した推定真値の範囲)を小さくすることができ、通常運転時に発生するドリフト量を更に正確に評価・推定することができる。
第4発明の検出器の校正支援装置又は第10発明の検出器の校正支援方法によれば、通常運転時の発生ドリフト量の統計量と、推定真値の不確かさとに基づいて、通常運転の期間を延長する場合の当該通常運転時に生じる複数の検出器のドリフト量の増加を予測することを特徴とするため、真値推定(真値推定手段)とドリフト量の予測(予測手段)とを組み合わせたことにより、ドリフト量の推定区間を更に厳密に(正確に)評価可能であるため、校正不要(ドリフト調整不要)と評価できる検出器の数を更に増やしたり、運転期間延長の可否(どれくらい延長できるか)を更に適正に評価することができる。
第5発明の検出器の校正支援装置又は第11発明の検出器の校正支援方法によれば、複数の設備のそれぞれに設けられた検出器の検出信号をそれぞれ入力する複数の設備側の入力手段から、通信手段を介して検出信号を入力するため、遠隔地の監視所等で検出器の健全性を高信頼度で評価できる。また、遠隔地にて定期検査計画策定が可能となる。更に、一箇所で複数の設備に対応可能となるという効果も得られ、設備費や人件費において効率的な校正支援が可能となる。
第6発明の検出器の校正支援装置又は第12発明の検出器の校正支援方法によれば、推定真値を、設備における監視又は制御に利用することを特徴とするため、設備の信頼性を更に向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態例を図面に基づいて詳細に説明する。
<実施の形態例1>
図1は本発明の実施の形態例1に係る検出器の校正支援装置の構成を示すブロック線図、図2は前記校正支援装置の処理フローを示すフローチャート、図3は原子力発電プラントの運転サイクルなどを示す説明図、図4は原子力発電プラントの通常運転時における検出器の実測値例を示すグラフ、図5は原子力発電プラントにおける定期検査時の検査結果例を示すグラフである。
図1に示すように、本実施の形態例1の検出器の校正支援装置10は入力手段11と、第1の格納手段としての第1のデータベース12と、第2の格納手段としての第2のデータベース13と、統計量評価手段14と、出力手段17とを有している。本校正支援装置10はパーソナルコンピュータなどのコンピュータによって構成されるものであり、原子力発電プラント内やその他の適宜の場所に設置され(オフライン)、原子力発電プラントに設けられた検出器の校正を支援するために利用される。
入力手段11は図示しないキーボードなどの入力機器などに接続されるインターフェースであり、原子力発電プラントの統計量評価の対象となる複数の検出器の原子力発電プラントにおける第1の定期検査後の通常運転時の出力(実測値)と、前記複数の検出器の原子力発電プラントにおける前記第1の定期検査の次の定期検査である第2の定期検査前の通常運転時の出力(実測値)と、前記複数の検出器の前記第1の定期検査時におけるドリフト調整後の検査結果(ドリフト量)と、前記複数の検出器の前記第2の定期検査時におけるドリフト調整前の検査結果(ドリフト量)とをそれぞれ入力する。なお、これらのデータは例えば作業員が前記入力機器を用いて手入力をする。
図3に示すように、原子力発電プラントの運転状態には、停止状態から起動して電気負荷(出力)が100%(通常運転)となるまでの起動運転の状態(起動運転期間は例えば1〜2週間程度)と、電気負荷(出力)100%の状態を一定に保持して運転する通常運転の状態(現状、加圧水型の原子力発電プラント(PWR)の通常運転期間は13箇月間)と、この通常運転の状態から電気負荷(出力)の低下を開始して停止状態になるまでの停止運転の状態(停止運転期間は例えば1〜2週間程度)とがある。そして、このような運転状態(起動運転、通常運転及び停止運転)が、検出器の校正試験やその他の機器の点検などを行う定期検査の期間(例えば40〜50日の停止期間)を間に挟んで繰り返される運転サイクルとなっている。図3には第n回の定期検査及びその次の第n+1回の定期検査と、これらの定期検査の前後の運転状態とを例示している。
上記の第1の定期検査とは何れか1回の定期検査(例えば第n回の定期検査)や複数回(例えば第1回〜第n回)の定期検査を意味し、第1の定期検査の次の定期検査である第2の定期検査とは前記何れか1回の定期検査の次の定期検査(例えば第n+1回の定期検査)や複数回(例えば第2回〜第n+1回)の定期検査を意味する。統計量評価の対象となる複数の検出器とは、類似の形式で且つ類似の環境条件で使用される複数の検出器ごとにグループ分けされた各グループの検出器を意味する。検出器の形式には例えば静電容量式、力平衡式、半導体式などがある。類似の形式で且つ類似の環境条件で使用される複数の検出器としては、例えば高い信頼性を確保するために多重化(4重化など)された水位検出器、流量検出器、圧力検出器などが挙げられる。なお、実際にどの検出器とどの検出器とを同じグループとするかは、検出器の仕様や実験などによって適宜設定すればよい。
また、上記の複数の検出器の第1の定期検査後の通常運転時の実測値とは、例えば図3のB時点、即ち、第n回定期検査後の通常運転時(起動運転から通常運転となって直ぐの時点)における複数の検出器の出力(実測値)である。例えば図4に例示するような実測値である。図4には4重検出器X1,X2,X3,X4の実測値を例示している。同様に、複数の検出器の第2の定期検査前の通常運転時の実測値とは、例えば図3のC時点、即ち、第n+1回定期検査前の通常運転時(通常運転から停止運転となる直前の時点)における複数の検出器の出力(実測値)である。
また、上記の複数の検出器の第1の定期検査時におけるドリフト調整後の検査結果(ドリフト量)とは、例えば図3のA時点(起動運転を開始する直前の時点)、即ち、1回目の検出器のドリフト量(真値に対する検出器の実測値のずれ量)の検査結果に基づいて検出器のドリフト調整を行った後に確認のために行う2回目の検出器のドリフト量の検査結果である。複数の検出器の第2の定期検査時における調整前の検査結果(ドリフト量)とは、例えば図3のD時点(停止運転を終了した直後の時点)、即ち、1回目の検出器のドリフト量の検査結果に基づいて検出器のドリフト調整を行う前の前記検査結果である。図5には4重検出器X1,X2,X3,X4のドリフト調整前の検査結果(ドリフト量Z1,Z2,Z3,Z4)を例示している。勿論、ドリフト調整後の検査結果ではドリフト量が図示例よりも小さくなる。定期検査時の検出器の検査では、0〜100%のフルレンジ間を5段階(或いは6段階)に分けて、それぞれのポイントで各検出器のドリフト量を検査する。図5には0〜100%のフルレンジ間を5段階(0%、25%、50%、75%、100%)に分けて各検出器X1,X2,X3,X4のドリフト量を検査した場合の検査結果を例示している。
また、入力手段11では、何れのグループの検出器について何れの運転サイクルおける通常運転時の実測値と定期検査結果とに基づいて統計量評価を行うかを統計量評価手段14に対して指定する。即ち、入力手段11から統計量評価手段14に対して評価対象の指定を行う。なお、この評価対象の指定は例えば作業員が前記入力機器を用いて入力手段11に手入力する。
第1のデータベース12は統計量評価用のデータを記憶する記憶手段であり、入力手段11によって入力された前記第1の定期検査後の通常運転時の実測値と、前記第2の定期検査前の通常運転時の実測値とを記憶して格納する。第2のデータベース13も統計量評価用のデータを記憶する記憶手段であり、入力手段11によって入力された前記第1の定期検査時におけるドリフト調整後の検査結果と、前記第2の定期検査時におけるドリフト調整前の検査結果を記憶して格納する。第1のデータベース12及び第2のデータベース13は例えばハードディスクなどの記憶装置によって構成される。
そして、統計量評価手段14では、入力手段11からの評価対象の指定に基づいて第1のデータベース12から抽出した統計量評価対象の複数の検出器の第1の定期検査後の通常運転時の実測値と、前記複数の検出器の第2の定期検査前の通常運転時の実測値とを統計的に処理して、通常運転時に生じる前記複数の検出器のドリフト量の統計量(ドリフト量の分布のばらつきの程度を表す指標である分散σ2 2と標準偏差σ2、及び分布の中心を表す指標である平均μ2)を求める。更に、統計量評価手段14では、入力手段11からの前記評価対象の指定に基づいて第1のデータベース12から抽出した前記複数の検出器の第1の定期検査後の通常運転時の実測値及び前記複数の検出器の第2の定期検査前の通常運転時の実測値と、第2のデータベース13から抽出した前記複数の検出器の第1の定期検査時におけるドリフト調整後の検査結果及び前記複数の検出器の第2の定期検査時におけるドリフト調整前の検査結果とを統計的に処理して、原子力発電プラントの起動・停止運転時に生じる前記複数の検出器のドリフト量の統計量(ドリフト量の分布のばらつきの程度を表す指標である分散σe 2と標準偏差σe、及び分布の中心を表す指標である平均μe)を求める。なお、統計量評価手段14は統計処理プログラムを記憶するメモリや前記統計処理プログラムなどを実行するCPUなどで構成される。統計量評価手段14における統計処理の詳細については後述する。
統計量評価手段14において、起動運転時の発生ドリフト量の統計量(分散σ1 2など)と、停止運転時のドリフト量の統計量(分散σ3 2など)とをそれぞれ個別に求めることはせずに、起動運転と停止運転とを一緒にした起動・停止運転時の発生ドリフト量の統計量(分散σe 2など)を求めるのは次のような知見に基づいている。
即ち、図3に示す第n回定期検査から第n+1回定期検査までの起動運転、通常運転及び停止運転における各ドリフト量の分散σ1 2,σ2 2,σ3 2を用いて下式(1)から全体的なドリフト量の分散σ2を求めた場合、この式(1)から求めた分散σ2は第n回定期検査におけるドリフト調整後の検査結果(ドリフト量)と第n+1回定期検査におけるドリフト調整前の検査結果(ドリフト量)とから求めた全体的な(1運転サイクル分の)ドリフト量の分散σ2とは一致せず、同分散σ2よりも大きな値であった。そこで、起動運転時のドリフト特性と停止運転時のドリフト特性とを調査した結果、これらは独立ではなく相互に関連しており、起動運転時にドリフト量が増加すると停止運転時にはドリフト量が減少し、起動運転時にドリフト量が減少すると停止運転時にはドリフト量が増加するような関係を有していることが判明した。そこで、起動運転と停止運転とを一緒にした起動・停止運転時の発生ドリフト量の分散σe 2を求め、この分散σe 2と通常運転時のドリフト量の分散σ2 2とを用いて下式(2)から全体的なドリフト量の分散σ2を求め、この式(2)から求めた分散σ2と、第n回定期検査におけるドリフト調整後の検査結果(ドリフト量)と第n+1回定期検査におけるドリフト調整前の検査結果(ドリフト量)とから求めた全体的なドリフト量の分散σ2とを比較した結果、両者はほぼ一致していた。
Figure 0004611061
また、通常運転時のドリフト量の標準偏差σ2や分散σ2 2と、起動・停止運転時のドリフト量の標準偏差σeや分散σe 2とを比較すると、前者の方が後者に比べて小さな値になるという知見も得られた。これは起動・停止運転時には検出器の環境(計測しているプロセスの温度や圧力等)が、定期検査時から比較的大きく変化するために比較的大きなドリフトが生じるのに対して、通常運転時には検出器の環境がほとんど変化しないために、あまりドリフトが生じないためであると考えられる。[表1]には、あるタイプ(形式)A,B,Cの検出器について、起動・停止運転時と通常運転時の各ドリフト量の統計量として、標準偏差σe,σ2を求めた例を示す。この[表1]からも、検出器のタイプによってその差は異なるものの、何れのタイプA,B,Cの検出器においても、通常運転時のドリフト量の標準偏差σ2の方が、起動・停止運転時のドリフト量の標準偏差σeよりも小さいことが分かる。
Figure 0004611061
出力手段17は統計量評価手段14で求めた通常運転時の発生ドリフト量の統計量(標準偏差σ2,分散σ2 2,平均μ2)と、起動・停止運転時の発生ドリフト量の統計量(標準偏差σe,分散σe 2,平均μe)とを、例えば図示しないディスプレイ(モニタ)やプリンタなどに出力する。
図2に基づいて校正支援装置10の処理フローを説明すると、本実施の形態例1においては、まず、入力手段11が統計量評価手段14に対して評価対象を指定する(ステップS11)。その結果、統計量評価手段14では入力手段11からの評価対象の指定に基づいて、第1のデータベース12から抽出した統計量評価対象の複数の検出器の第1の定期検査後の通常運転時の実測値と、前記複数の検出器の第2の定期検査前の通常運転時の実測値とを統計的に処理して、通常運転時に生じる前記複数の検出器のドリフト量の統計量(標準偏差σ2,分散σ2 2,平均μ2)を求め、且つ、第1のデータベース12から抽出した統計量評価対象の前記複数の検出器の第1の定期検査後の通常運転時の実測値及び前記複数の検出器の第2の定期検査前の通常運転時の実測値と、第2のデータベース13から抽出した前記複数の検出器の第1の定期検査時におけるドリフト調整後の検査結果及び前記複数の検出器の第2の定期検査時におけるドリフト調整前の検査結果とを統計的に処理して、起動・停止運転時に生じる前記複数の検出器のドリフト量の統計量(標準偏差σe,分散σe 2,平均μe)を求める(ステップS12,13,14)。そして、出力手段17が、統計量評価手段14で求めた通常運転時の発生ドリフト量の統計量(標準偏差σ2,分散σ2 2,平均μ2)と、前記起動・停止運転時の発生ドリフト量の統計量(標準偏差σe,分散σe 2,平均μe)とを出力する(ステップS15)。
なお、今後(当該評価時点以後)の運転サイクルによって新たな実測値や新たな定期検査結果が得られれば、これらの新たな実測値や定期検査結果も、入力手段11を介して第1のデータベース12と第2のデータベース13に格納し、統計量評価手段14における統計量評価に利用する。
ここで、統計量評価手段14における統計的な処理について詳述する。
上記のように統計量評価手段14においては、指定された運転サイクルにおける通常運転時の発生ドリフト量の統計量の算出と、起動・停止運転時の発生ドリフト量の統計量の算出とを行う。具体的には下記のとおりである。
<通常運転中の発生ドリフト量の統計量>
今、ある4重検出器について、第n回定期検査後の通常運転時の実測値をX11,X21,X31,X41とする。また、第n+1回定期検査前の通常運転時の実測値をX12,X22,X32,X42とした時、多重検出器間の実測値の変化量βは、次式(3)〜(6)のように展開することができる。
Figure 0004611061

但し,Y1,Y2は第n回定期検査後の通常運転時及び第n+1回定検前の通常運転時のプロセス値の真値とする。
一方,確率変数AとBの間に成立する統計上の定理
Figure 0004611061

において、
Figure 0004611061

と考えれば、多数の多重検出器についてβijを求め、その標準偏差をσRとして
Figure 0004611061

と考えることができる。即ち、各検出器の第n回定検後の通常運転時のドリフト量と第n+1回定検前の通常運転時のドリフト量の差((Xi2−Y2)−(Xi1−Y1))は統計的にσ2 2(=σR 2/2)のばらつきを持つこととなる。即ち、多数の多重検出器の実測値から通常運転時に発生したドリフト量の標準偏差を算出することができる。
<起動・停止運転時の発生ドリフト量の統計量>
起動・停止運転時も通常運転時と同様な考え方でドリフト量の標準偏差を求めることができる。この場合、第n回定期検査時(調整後)の検査結果、第n回定検後の通常運転時の実測値、第n+1回定期検査前の通常運転時の実測値、第n+1回定期検査時(調整前)の検査結果を用いて、通常運転時に発生した多重検出器間の差を差し引くことにより、起動・停止運転時のみの発生ドリフト量を求め、その標準偏差を算出する。
なお、定期検査時の検査は、前述のように0〜100%のフルレンジ間を5段階(あるいは6段階)に分けて、それぞれのポイントでドリフト量を計測するため、通常運転時の運転ポイント(例えば図5に例示する運転ポイントP)が検査されるわけではない。このため、5段階(あるいは6段階)の検査ポイントのドリフト量を内挿等の補完演算により、通常運転時の運転ポイント(図5の運転ポイントP)におけるドリフト量を求めて統計量評価に用いる。勿論、通常運転時の運転ポイントが検査されていれば、当該運転ポイントの検査結果(ドリフト量)を統計量評価に用いればよい。
標準偏差の算出について詳述すると、今、ある4重検出器について、第n回定期検査時(調整後)の検査結果における通常運転時の運転ポイントのドリフト量をZ10,Z20,Z30,Z40とする。また、第n+1回定期検査時(調整前)の検査結果における通常運転時の運転ポイントのドリフト量をZ13,Z23,Z33,Z43としたとき、起動・停止運転時における多重検出器間の実測値の変化量βiSSは、次式(11)〜(14)のように展開することができる。
Figure 0004611061

従って、多数の多重検出器についてβiSSを求め、その標準偏差をσSSとすれば
Figure 0004611061

と考えることができる。即ち,各検出器の起動運転時及び停止運転時に発生したドリフト量は統計的にσT 2(=σSS 2/2)のばらつきを持つこととなる。即ち、多数の多重検出器の実測値と定期検査の検査結果から起動・停止運転時に発生したドリフト量の標準偏差を算出することができる。
以上のように、本実施の形態例1の検出器の校正支援装置又はその方法によれば、統計量評価手段14において、統計量評価の対象となる複数の検出器の第1の定期検査後の通常運転時の実測値と、前記複数の検出器の第2の定期検査前の通常運転時の実測値とを統計的に処理して、通常運転時に生じる前記複数の検出器のドリフト量の統計量を求め、且つ、前記第1の定期検査後の通常運転時の実測値及び前記第2の定期検査前の通常運転時の実測値と、前記複数の検出器の第1の定期検査時におけるドリフト調整後の検査結果及び前記複数の検出器の第2の定期検査時におけるドリフト調整前の検査結果とを統計的に処理して、起動・停止運転時に生じる前記複数の検出器のドリフト量の統計量を求めることを特徴とするため、次のような効果を得ることができる。
即ち、本実施の形態例1では、起動・停止運転時の発生ドリフト量の統計量と通常運転時の発生ドリフト量の統計量とを区別して求めるため、通常運転時の発生ドリフト量などを過大評価することなく適切に推定することができる。つまり、それぞれの統計量を目的に応じて厳密に使い分けることができ、ドリフト量の評価の精度を向上させることができる。例えば、通常運転期間の延長を検討する際には、通常運転時の発生ドリフト量の統計量に基づいて通常運転時におけるドリフト量の増加を予測することができるため、起動運転や停止運転と通常運転とを区別せずに(1運転サイクル分の発生ドリフト量の統計量に基づいて)運転期間延長の検討を行う場合に比べて、将来のドリフト量の増加傾向を過大評価することなく、適切に評価することが可能となる。
<実施の形態例2>
図6は本発明の実施の形態例2に係る検出器の校正支援装置の構成を示すブロック線図、図7は前記校正支援装置の処理フローを示すフローチャート、図8は前記校正支援装置の予測手段におけるドリフト量予測の説明図である。なお、図6中、図1と同様の部分には同一の符号を付し、重複する詳細な説明は省略する。
図6に示すように、本実施の形態例2の検出器の校正支援装置20は入力手段11と、第1の格納手段としての第1のデータベース12と、第2の格納手段としての第2のデータベース13と、統計量評価手段14と、予測手段25と、出力手段27とを有している。即ち、本校正支援装置20は上記実施の形態例1の校正支援装置10(図1参照)において、更に予測手段25を追加したことを特徴としている。本校正支援装置20もパーソナルコンピュータなどのコンピュータによって構成されるものであり、原子力発電プラント内やその他の適宜の場所に設置され(オフライン)、原子力発電プラントに設けられた検出器の校正を支援するために利用される。
そして、予測手段25では、統計量評価手段14で求めた評価対象の複数の検出器の通常運転時に生じるドリフト量の統計量(標準偏差σ2)に基づいて、通常運転の期間を延長する場合(例えば通常運転期間を13箇月から18箇月に延長する場合)の通常運転時に生じる前記複数の検出器のドリフト量の増加を予測する。なお、予測手段25は予測処理プログラムを記憶するメモリやこの予測処理プログラムを実行するCPUなどで構成される。
ここで予測手段25の予測処理について詳述する。通常運転時の発生ドリフト量の統計量算定の基準とした期間をTとし、評価の起点と評価時点の日時との差をTevalとすると、評価時点の日時(任意の日時)における発生ドリフト量の標準偏差σiは次式(16)で計算する。式(16)に示すように発生ドリフト量の標準偏差σiは時間の1/2乗に比例して大きくなる。なお、通常運転時の発生ドリフト量の統計量算定の基準とした期間Tとは、例えば図3に例示するように13箇月の通常運転期間の初期(B時点)と終期(C時点)の実測値に基づいて通常運転時の発生ドリフト量の統計量を算出した場合には13箇月とする。また、この例の場合、評価の起点は13箇月の通常運転期間の初期(B時点)となる。そして、この例の場合において、通常運転期間を13箇月から例えば18箇月に延長しようとする場合には、評価の起点と評価時点の日時との差Tevalは18箇月となる。
Figure 0004611061
そして、通常、±3σを用いれば99.7%の信頼度で評価できるため、図8のように通常運転期間の延長に対して、どのようにドリフト量が増え(±3σの範囲のドリフト量の値が増え)、いつごろドリフト量(±3σの範囲のドリフト量)が許容範囲を逸脱するか(許容ラインを超えるか)を予測することができる。なお、±3σの範囲で評価することが最も望ましいと考えられるが、必ずしもこれに限定するものではなく、例えば許容条件などによっては±2σの範囲や±4σの範囲で評価するようにしてもよい。
出力手段27では、統計量評価手段14で求めた通常運転時の発生ドリフト量の統計量(標準偏差σ2,分散σ2 2,平均μ2)と、起動・停止運転時の発生ドリフト量の統計量(標準偏差σe,分散σe 2,平均μe)とを、例えば図示しないディスプレイ(モニタ)やプリンタなどに出力し、更には予測手段25における通常運転時の発生ドリフト量の増加の予測結果(どのようにドリフト量(±3σの値)が増えるか、いつごろドリフト量(±3σの増加量)が許容範囲を逸脱するか)も、ディスプレイ(モニタ)やプリンタなどに出力する。
図7に基づいて校正支援装置20の処理フローを説明すると、本実施の形態例2においては、まず、入力手段11が統計量評価手段14に対して評価対象を指定する(ステップS21)。その結果、統計量評価手段14では入力手段11からの評価対象の指定に基づいて、第1のデータベース12から抽出した統計量評価対象の複数の検出器の第1の定期検査後の通常運転時の実測値と、前記複数の検出器の第2の定期検査前の通常運転時の実測値とを統計的に処理して、通常運転時に生じる前記複数の検出器のドリフト量の統計量(標準偏差σ2,分散σ2 2,平均μ2)を求め、且つ、第1のデータベース12から抽出した前記複数の検出器の第1の定期検査後の通常運転時の実測値及び前記複数の検出器の第2の定期検査前の通常運転時の実測値と、第2のデータベース13から抽出した前記複数の検出器の第1の定期検査時におけるドリフト調整後の検査結果及び前記複数の検出器の第2の定期検査時におけるドリフト調整前の検査結果とを統計的に処理して、起動・停止運転時に生じる前記複数の検出器のドリフト量の統計量(標準偏差σe,分散σe 2,平均μe)を求める(ステップS22,23,24)。
その後、予測手段25が、統計量評価手段14で求めた通常運転時の発生ドリフト量の統計量(標準偏差σ2)に基づいて、通常運転の期間を延長する場合の当該通常運転時に生じる前記複数の検出器のドリフト量の増加を予測する(ステップS25)。そして、出力手段17が、統計量評価手段14で求めた通常運転時の発生ドリフト量の統計量(標準偏差σ2,分散σ2 2,平均μ2)と、起動・停止運転時の発生検出器のドリフト量の統計量(標準偏差σe,分散σe 2,平均μe)とを出力し、更に予測手段25における通常運転時の発生ドリフト量の増加の予測結果も出力する(ステップS26)。
以上のように、本実施の形態例2の検出器の校正支援装置又はその方法によれば、予測手段25で通常運転時の発生ドリフト量の統計量に基づいて、通常運転の期間を延長する場合の当該通常運転時に生じる複数の検出器のドリフト量の増加を予測することを特徴するため、起動運転や停止運転と通常運転とを区別せずに(1運転サイクル分の発生ドリフト量の統計量に基づいて)運転期間延長の検討を行う場合に比べて、将来のドリフト量の増加傾向を過大評価することなく、適切に評価することが可能となる。このため、校正不要(ドリフト調整不要)と評価できる検出器の数を増やしたり(即ち検出器の校正(ドリフト調整)頻度を低減したり)、検出器校正の観点から、運転期間延長の可否(どれくらい延長できるか)を適正に評価することができる。
<実施の形態例3>
図9は本発明の実施の形態例3に係る検出器の校正支援装置の構成を示すブロック線図、図10は前記校正支援装置の処理フローを示すフローチャート、図11は前記校正支援装置の真値推定手段で用いる真値推定モデルの一例を示す説明図である。なお、図9中、図1と同様の部分には同一の符号を付し、重複する詳細な説明は省略する。
図9に示すように、本実施の形態例3の検出器の校正支援装置30は入力手段11と、第1の格納手段としての第1のデータベース12と、第2の格納手段としての第2のデータベース13と、統計量評価手段14と、真値推定手段36と、出力手段37とを有している。即ち、本校正支援装置30は上記実施の形態例1の校正支援装置10(図1参照)において、更に真値推定手段36を追加したことを特徴としている。本校正支援装置30もパーソナルコンピュータなどのコンピュータによって構成されるものであり、原子力発電プラント内に設置され(オンライン)、原子力発電プラントに設けられた検出器の校正を支援するために利用される。
入力手段11は上記実施の形態例1と同様に図示しないキーボードなどの入力機器などに接続されるインターフェースであり、原子力発電プラント1で統計量評価の対象となる複数の検出器の原子力発電プラント1における第1の定期検査後の通常運転時の実測値と、前記複数の検出器の原子力発電プラント1における前記第1の定期検査の次の定期検査である第2の定期検査前の通常運転時の実測値と、前記複数の検出器の前記第1の定期検査時におけるドリフト調整後の検査結果(ドリフト量)と、前記複数の検出器の前記第2の定期検査時におけるドリフト調整前の検査結果(ドリフト量)とをそれぞれ入力する。そして更に本実施の形態例3においては、入力手段11は原子力発電プラント1に設けられた多数の検出器にも接続されており、これらの各検出器から出力される検出信号も入力する。入力手段11は、各検出器から入力した検出信号を実測値として真値推定手段36と第1のデータベース12とに送出する。第1のデータベース12では、各検出器から入力した検出信号(実測値)も統計量評価用のデータとして格納する。
そして、真値推定手段36では、真値を推定するための真値推定モデルを用い、入力手段11で入力した統計量評価対象の複数の検出器の検出信号(実測値)に基づいて真値を推定し、且つ、この推定真値の不確かさを統計量評価手段14で求めた通常運転時に生じる前記複数の検出器のドリフト量の統計量(標準偏差σ2)に基づいて算出する。真値推定手段36で求めた推定真値と実測値とから推定ドリフト量を算出することができる。なお、真値推定手段36はプログラミングされた真値推定モデルを記憶するメモリやこの真値推定モデルのプログラムを実行するCPUなどで構成される。
詳述すると、真値推定手段36で用いる真値推定モデルは、事前にモデル内部のパラメータを調整または学習したものであり、たとえば線形モデルやニューラルネットワークなどである。真値推定モデルの構築、即ち、推定モデルの調整や学習は原子力発電プラント1の通常運転で得られた検出器信号(実測値)を用いて行われる。
図11は真値推定モデルの一例としてニューラルネットワークの概念を示す模式図である。ニューラルネットワーク自体は公知であるため、ニューラルネットワークの詳細な説明については省略する。図11において、左端の4個のノードは入力層を構成し、右端の4個のノードは出力層を構成する。入力層と出力層の間は中間層である。このニューラルネットワークでは、入力層に検出器信号の実測値を入れると、ネットワーク内部の重み、バイアスおよび変換関数などに基づいて演算がおこなわれ、出力層から各検出器信号の推定真値が出力される。ここで、入力層のノード数と出力層のノード数は一致しており、第i番目のノードへの入力信号に対する推定真値は出力層の第i番目のノードに出力される。なお、入力層、中間層および出力層の各ノード数はネットワークへの入力信号の数に応じて変化するので、図11に示す個数に限らない。
また、真値推定手段36で得られた推定真値は不確かさを持っている。検出器Ajの推定真値Ykjの不確かさσkjは,検出器Aiの指示値Xiにおいて発生したドリフトが真値推定モデルkを経て推定真値Ykjに影響する感度をfkijとすると,次式(17)で計算できる。
Figure 0004611061
但し、右辺のσi(即ちσ1,σ2・・・σn)は通常運転時の発生ドリフト量の統計量(標準偏差σ2)であり、時間の1/2乗に比例して大きくなる。即ち、通常運転時の発生ドリフト量の統計量算定の基準とした期間をTとし、真値推定モデル構築に使用したデータ日時と評価時点の日時の差をTnowとすると、次式(18)で計算する。通常運転時の発生ドリフト量の統計量算定の基準とした期間Tとは、例えば図3に例示するように13箇月の通常運転期間の初期(B時点)と終期(C時点)の実測値に基づいて通常運転時の発生ドリフト量の統計量を算出した場合には13箇月とする。また、この例の場合、真値推定モデル構築に使用したデータ日時とは、13箇月の通常運転期間の例えば初期(B時点)の実測値に基づいて真値推定モデルを構築したときには当該初期の日時(B時点の日時)となる。また、この例の場合、評価時点の日時とは真値推定手段36で真値を推定して当該推定真値の不確かさを評価する日時(13箇月の通常運転期間の何れかの時点)であり、真値推定モデル構築に使用したデータ日時と評価時点の日時の差Tnowとは、真値推定手段36で真値を推定して当該推定真値の不確かさを評価した日時が例えば13箇月の通常運転期間の初期(B時点)から5箇月経過した時点であるとすると、5箇月である。
Figure 0004611061
また、感度fkijについて詳述すると、今、検出器A1、・・・、Anの実測値X1、・・・、Xnをベクトル表現し、X=[X1、X2、…XnTとすると、真値推定モデルkにより得られる推定値Yk=[Yk、1、Yk、2、…、YknTは、次式(19)となる。
Figure 0004611061

ここでfkは真値推定モデルkである。また、記号Tは転置を意味する。
そして、検出器Aiの実測値Xiにおいて発生したドリフトが真値推定モデルkを経て推定真値Ykjに影響する感度fkijは、次式(20)で求めることができる。
Figure 0004611061
出力手段37では、統計量評価手段14で求めた通常運転時の発生ドリフト量の統計量(標準偏差σ2,分散σ2 2,平均μ2)と、起動・停止運転時の発生ドリフト量の統計量(標準偏差σe,分散σe 2,平均μe)とを、例えば図示しないディスプレイ(モニタ)やプリンタなどに出力し、更に真値推定手段36で求めた推定真値や推定真値の不確かさもディスプレイ(モニタ)やプリンタなどに出力する。
図10に基づいて校正支援装置30の処理フローを説明すると、本実施の形態例3においては、まず、入力手段11が原子力発電プラント1に設けられた検出器から検出信号(実測値)を取り込む(ステップS31)。また、入力手段11が統計量評価手段14に対して評価対象を指定する。その結果、統計量評価手段14では入力手段11からの評価対象の指定に基づいて、第1のデータベース12から抽出した統計量評価対象の複数の検出器の第1の定期検査後の通常運転時の実測値と、前記複数の検出器の第2の定期検査前の通常運転時の実測値とを統計的に処理して、通常運転時に生じる前記複数の検出器のドリフト量の統計量(標準偏差σ2,分散σ2 2,平均μ2)を求め、且つ、第1のデータベース12から抽出した前記複数の検出器の第1の定期検査後の通常運転時の実測値及び前記複数の検出器の第2の定期検査前の通常運転時の実測値と、第2のデータベース13から抽出した前記複数の検出器の第1の定期検査時におけるドリフト調整後の検査結果及び前記複数の検出器の第2の定期検査時におけるドリフト調整前の検査結果とを統計的に処理して、起動・停止運転時に生じる前記複数の検出器のドリフト量の統計量(標準偏差σe,分散σe 2,平均μe)を求める(ステップS32,33,34)。
その後、真値推定手段36が、真値を推定するための真値推定モデルを用い、入力手段11で入力した前記検出信号の実測値に基づいて真値を推定し、且つ、この推定真値の不確かさを統計量評価手段14で求めた通常運転時の発生ドリフト量の統計量(標準偏差σ2)に基づいて算出する(ステップS35)。そして、出力手段37が、統計量評価手段14で求めた通常運転時の発生ドリフト量の統計量(標準偏差σ2,分散σ2 2,平均μ2)と、起動・停止運転時の発生ドリフト量の統計量(標準偏差σe,分散σe 2,平均μe)とを出力し、更に真値推定手段36で求めた推定真値や推定真値の不確かさも出力する(ステップS36)。
以上のように、本実施の形態例3の検出器の校正支援装置又はその方法によれば、真値推定手段36において、真値を推定するための真値推定モデルを用い、複数の検出器の検出信号の実測値に基づいて真値を推定し、且つ、この推定真値の不確かさを通常運転時の前記ドリフト量の統計量に基づいて算出することを特徴とするため、起動運転や停止運転と通常運転とを区別せずに(1運転サイクル分の発生ドリフト量の統計量に基づいて)推定真値の不確かさを算出する場合に比べて、推定真値の推定区間(不確かさを考慮した推定真値の範囲)を小さくすることができ、通常運転時に発生するドリフト量を更に正確に評価・推定することができる。
<実施の形態例4>
図12は本発明の実施の形態例4に係る検出器の校正支援装置の構成を示すブロック線図、図13は前記校正支援装置の処理フローを示すフローチャート、図14は前記校正支援装置の真値推定手段によって得られる推定真値の適用例を示すブロック線図である。なお、図12中、図1と同様の部分には同一の符号を付し、重複する詳細な説明は省略する。
図12に示すように、本実施の形態例4の検出器の校正支援装置40は入力手段11と、第1の格納手段としての第1のデータベース12と、第2の格納手段としての第2のデータベース13と、統計量評価手段14と、予測手段45と、真値推定手段46と、出力手段47とを有している。即ち、本校正支援装置40は上記実施の形態例1の校正支援装置10(図1参照)において、更に予測手段45と真値推定手段46とを追加したことを特徴としている。更に言えば、本校正支援装置40は上記実施の形態例3の校正支援装置30(図9参照)において、更に予測手段45を追加したことを特徴としている。本校正支援装置40もパーソナルコンピュータなどのコンピュータによって構成されるものであり、原子力発電プラント内に設置され(オンライン)、原子力発電プラントに設けられた検出器の校正を支援するために利用される。
入力手段11は上記実施の形態例1と同様に図示しないキーボードなどの入力機器などに接続されるインターフェースであり、原子力発電プラント1で統計量評価の対象となる複数の検出器の原子力発電プラント1における第1の定期検査後の通常運転時の実測値と、前記複数の検出器の原子力発電プラント1における前記第1の定期検査の次の定期検査である第2の定期検査前の通常運転時の実測値と、前記複数の検出器の前記第1の定期検査時におけるドリフト調整後の検査結果(ドリフト量)と、前記複数の検出器の前記第2の定期検査時におけるドリフト調整前の検査結果(ドリフト量)とをそれぞれ入力する。そして更に本実施の形態例4においては、入力手段11は原子力発電プラント1に設けられた多数の検出器にも接続されており、これらの各検出器から出力される検出信号も入力する。入力手段11は、各検出器から入力した検出信号を実測値として真値推定手段46と第1のデータベース12とに送出する。第1のデータベース12では、各検出器から入力した検出信号(実測値)も統計量評価用のデータとして格納する。
真値推定手段46では、真値を推定するための真値推定モデルを用い、入力手段11で入力した前記検出信号の実測値に基づいて真値を推定し、且つ、この推定真値の不確かさを統計量評価手段14で求めた通常運転時に生じる前記複数の検出器のドリフト量の統計量(標準偏差σ2)に基づいて算出する。なお、本真値推定手段46については上記実施の形態例3の校正支援装置30に備えた真値推定手段36(図9参照)と同様のものである。上記実施の形態例3でも述べたように真値推定手段46で得られた推定真値は不確かさを持っている。検出器Ajの推定真値Ykjの不確かさσkjは、検出器Aiの指示値Xiにおいて発生したドリフトが真値推定モデルkを経て推定真値Ykjに影響する感度をfkijとすると、次式(21)で計算できる。
Figure 0004611061

但し、右辺のσi(即ちσ1,σ2・・・σn)は通常運転時の発生ドリフト量の統計量(標準偏差σ2)であり,時間の1/2乗に比例して大きくなる。即ち、通常運転時の発生ドリフト量の統計量算定の基準とした期間をTとし、真値推定モデル構築に使用したデータ日時と評価時点の日時の差をTnowとすると、次式(22)で計算する。通常運転時の発生ドリフト量の統計量算定の基準とした期間Tとは、例えば図3に例示するように13箇月の通常運転期間の初期(B時点)と終期(C時点)の実測値に基づいて通常運転時の発生ドリフト量の統計量を算出した場合には13箇月とする。また、この例の場合、真値推定モデル構築に使用したデータ日時とは、13箇月の通常運転期間の例えば初期(B時点)の実測値に基づいて真値推定モデルを構築したときには当該初期の日時(B時点の日時)となる。また、この例の場合、評価時点の日時とは真値推定手段46で真値を推定して当該推定真値の不確かさを評価する日時(13箇月の通常運転期間の何れかの時点)であり、真値推定モデル構築に使用したデータ日時と評価時点の日時の差Tnowとは、真値推定手段46で真値を推定して当該推定真値の不確かさを評価した日時が例えば13箇月の通常運転期間の初期(B時点)から5箇月経過した時点であるとすると、5箇月である。
Figure 0004611061
そして、予測手段45では、統計量評価手段14で求めた通常運転時に生じる前記複数の検出器のドリフト量の統計量(標準偏差σ2)と、真値推定手段46で求めた推定真値の不確かさとに基づいて、通常運転の期間を延長する場合(例えば通常運転期間を13箇月から18箇月に延長する場合)の通常運転時に生じる前記複数の検出器のドリフト量の増加を予測する。なお、予測手段45は予測処理プログラムを記憶するメモリやこの予測処理プログラムを実行するCPUなどで構成される。ここで予測手段45の予測処理について詳述する。評価すべき将来日時をTfutureとすると、この日時Tfutureにおける不確かさは、現在の推定真値の不確かさに通常運転中のドリフト量の将来分を考慮した次式(23)で求めることができる。即ち、図8のように、どのようにドリフト量(±3σの値)が増えるか、いつごろドリフト量(±3σの増加量)が許容範囲を逸脱するかを予測することができる。なお、上記の例の場合において、通常運転期間を13箇月から例えば18箇月に延長しようとする場合には、Tfutureは18箇月となる。
Figure 0004611061
出力手段47では、統計量評価手段14で求めた通常運転時の発生ドリフト量の統計量(標準偏差σ2,分散σ2 2,平均μ2)と、起動・停止運転時の発生ドリフト量の統計量(標準偏差σe,分散σe 2,平均μe)とを、例えば図示しないディスプレイ(モニタ)やプリンタなどに出力し、更には真値推定手段46で求めた推定真値や推定真値の不確かさ、及び、予測手段45における通常運転時の発生ドリフト量の増加の予測結果(どのようにドリフト量(±3σの値)が増えるか、いつごろドリフト量(±3σの増加量)が許容範囲を逸脱するか)も、ディスプレイ(モニタ)やプリンタなどに出力する。
図13に基づいて校正支援装置40の処理フローを説明すると、本実施の形態例4においては、まず、入力手段11が原子力発電プラント1に設けられた検出器から検出信号(実測値)を取り込む(ステップS41)。また、入力手段11が統計量評価手段14に対して評価対象を指定する。その結果、統計量評価手段14では入力手段11からの評価対象の指定に基づいて、第1のデータベース12から抽出した統計量評価対象の複数の検出器の第1の定期検査後の通常運転時の実測値と、前記複数の検出器の第2の定期検査前の通常運転時の実測値とを統計的に処理して、通常運転時に生じる前記複数の検出器のドリフト量の統計量(標準偏差σ2,分散σ2 2,平均μ2)を求め、且つ、第1のデータベース12から抽出した統計量評価対象の前記複数の検出器の第1の定期検査後の通常運転時の実測値及び前記複数の検出器の第2の定期検査前の通常運転時の実測値と、第2のデータベース13から抽出した前記複数の検出器の第1の定期検査時におけるドリフト調整後の検査結果及び前記複数の検出器の第2の定期検査時におけるドリフト調整前の検査結果とを統計的に処理して、起動・停止運転時に生じる前記複数の検出器のドリフト量の統計量(標準偏差σe,分散σe 2,平均μe)を求める(ステップS42,43,44)。
その後、真値推定手段46が、真値を推定するための真値推定モデルを用い、入力手段11で入力した前記検出信号の実測値に基づいて真値を推定し、且つ、この推定真値の不確かさを統計量評価手段14で求めた通常運転時の発生ドリフト量の統計量(標準偏差σ2)に基づいて算出する(ステップS45)。続いて、予測手段45が、統計量評価手段14で求めた通常運転時の発生ドリフト量の統計量(標準偏差σ2)と、真値推定手段46で求めた推定真値の不確かさとに基づいて、通常運転の期間を延長する場合の当該通常運転時に生じる前記複数の検出器のドリフト量の増加を予測する。そして、出力手段47が、統計量評価手段14で求めた通常運転時の発生ドリフト量の統計量(標準偏差σ2,分散σ2 2,平均μ2)と、起動・停止運転時の発生ドリフト量の統計量(標準偏差σe,分散σe 2,平均μe)とを出力し、更に真値推定手段46で求めた推定真値や推定真値の不確かさ、及び、予測手段45における通常運転時の発生ドリフト量の増加の予測結果も出力する。
なお、本実施の形態例4の校正支援装置40や上記実施の形態例3の校正支援装置30の出力手段47,37から出力される推定真値は、監視や制御に用いることもできる。図15には推定真値を制御に用いる場合の例を示している。同図に示す制御装置90は校正処理機能91と各種制御機能92とを有している。そして、この制御装置90は検出器81の検出信号(実測値)に基づいて所定の制御(例えば圧力制御、流量制御、水位制御など)を行うものであるが、このとき校正処理機能91では校正支援装置40又は30から入力した推定真値に基づいて検出器81の検出信号(実測値)を校正し、各種制御機能92ではこの校正された検出信号(実測値)に基づいて所定の制御(例えば圧力制御、流量制御、水位制御など)を行うようになっている。
以上のように、本実施の形態例4の検出器の校正支援装置又はその方法によれば、予測手段45と真値推定手段46とを有しており、予測手段45では通常運転時の発生ドリフト量の統計量と、推定真値の不確かさとに基づいて、通常運転の期間を延長する場合の当該通常運転時に生じる複数の検出器のドリフト量の増加を予測することを特徴とするため、真値推定(真値推定手段)とドリフト量の予測(予測手段)とを組み合わせたことにより、ドリフト量の推定区間を更に厳密に(正確に)評価可能であるため、校正不要(ドリフト調整不要)と評価できる検出器の数を更に増やしたり、運転期間延長の可否(どれくらい延長できるか)を更に適正に評価することができる。
また、図14に例示するように推定真値を、原子力発電プラント1における監視又は制御に利用することにより、原子力発電プラント1の信頼性を更に向上させることができる。
<実施の形態例5>
図15は本発明の実施の形態例5に係る検出器の校正支援装置の構成を示すブロック線図である。同図に示すように、本実施の形態例5は複数の原子力発電プラントA,B・・・のそれぞれに設けられた多数の検出器55の検出信号を一括して処理するものである。そこで、本実施の形態例5に係る検出器の校正支援装置50は、各プラントA,B・・・側に設けた通信手段52と信号の授受を行うための通信手段53を有している。なお、本校正支援装置50のその他の構成については、上記実施の形態例4の校正支援装置40と同様であるため、ここで詳細な説明は省略する。また、この場合の校正支援装置としては、上記実施の形態例3の校正支援装置30を適用することもできる。
各プラントA,B・・・には、各検出器55の検出信号(実測値)を入力する入力手段51と、この検出信号を遠隔地に設置されている本校正支援装置50の通信手段53に送出する通信手段52と、出力手段54とを有している。各プラントA,B・・・側の通信手段52と本校正支援装置50側の通信手段53は双方向通信が可能な構成となっている。本校正支援装置50の統計量評価手段14で求めた通常運転時の発生ドリフト量の統計量(標準偏差σ2,分散σ2 2,平均μ2)と、起動・停止運転時の発生ドリフト量の統計量(標準偏差σe,分散σe 2,平均μe)と、真値推定手段46で求めた推定真値や推定真値の不確かさと、予測手段45における通常運転時の発生ドリフト量の増加の予測結果は、本校正支援装置50側の通信手段53から各プラントA,B・・・側の通信手段52へも送信されて、各プラントA,B・・・側の出力手段54により例えば図示しない各プラントA,B・・・側のディスプレイ(モニタ)やプリンタなどにも出力されるようになっている。
以上のように、本実施の形態例5の検出器の校正支援装置又はその方法によれば、複数の原子力発電プラントA,B・・・のそれぞれに設けられた検出器55の検出信号をそれぞれ入力する複数の原子力発電プラントA,B・・・側の入力手段51から、通信手段52,53を介して検出信号を入力するため、遠隔地の監視所等で検出器55の健全性を高信頼度で評価できる。また、遠隔地にて定期検査計画策定が可能となる。更に、一箇所で複数の原子力発電プラントトA,B・・・に対応可能となるという効果も得られ、設備費や人件費において効率的な校正支援が可能となる。
ここで、図16に基づき、本実施の形態例1〜5の校正支援装置10〜50が適用される原子力発電プラントの概略構成を説明する。[表2]には図16に示されている検出器の測定点名と点数を示している。
Figure 0004611061
図16に示すように、原子炉101内で発生した熱は一次冷却材(ほう酸水)に吸収される。この一次冷却材は、原子炉101、蒸気発生器102および一次冷却材ポンプ103により構成される原子炉冷却系統104において、一次冷却材ポンプ103により強制的に循環させられている。また、原子炉冷却系統104の配管には、圧力を調整するための加圧器105が接続されている。一方、蒸気発生器102内に供給された二次冷却材(水)は、一次冷却材からの入熱により蒸発し、蒸気となって図示しない蒸気タービンへ送られる。その結果、蒸気によって蒸気タービンが回転し、この蒸気タービンによって発電機が回転駆動されて発電する。
ここで、T601及びT602はそれぞれ一次冷却材の高温側温度および低温側温度を検出する検出器、F601及びF602は何れも蒸気発生器給水流量を検出する検出器、F603及びF604は何れも蒸気発生器蒸気流量を検出する検出器、P601〜P603は何れも蒸気発生器圧力を検出する検出器、U600は原子炉出力を検出する検出器、L601〜L603は何れも加圧器水位を検出する検出器である。原子力発電プラントにはこの他にも多数の検出器が設けられている。そして、これらの検出器のうち、類似の形式で且つ類似の環境条件で使用される複数の検出器ごとにグループ分けをして、各グループの検出器がそれぞれ統計量評価の対象となる。例えば、3重化された圧力検出器P601〜P603などは類似の形式で且つ類似の環境条件で使用される(同じプロセス値を検出する)ものであるため、同じグループに属する検出器として統計量評価の対象となる。
なお、現状、原子力発電プラントはベースロード用の発電設備として運用されており、通常運転時には電気負荷(出力)がほとんど変化せずにほぼ一定であるため、本発明は、特に原子力発電プラントに適用して有用なものであるが、必ずしもこれに限定するものでなく、停止時の定期検査と運転(起動運転と一定出力(ほぼ一定出力の場合も含む)の通常運転と停止運転とからなる運転パターン)とを繰り返すような各種設備(例えばガスタービン発電設備など)適用して有用なものである。
本発明は検出器の校正支援装置及びその方法に関するものであり、原子力発電プラントなどの多数の検出器を有する設備において検出器の校正を支援する場合に適用して有用なものである。
本発明の実施の形態例1に係る検出器の校正支援装置の構成を示すブロック線図である。 前記校正支援装置の処理フローを示すフローチャートである。 原子力発電プラントの運転サイクルなどを示す説明図である。 原子力発電プラントの通常運転時における検出器の実測値例を示すグラフである。 原子力発電プラントにおける定期検査時の検査結果例を示すグラフである。 本発明の実施の形態例2に係る検出器の校正支援装置の構成を示すブロック線図である。 前記校正支援装置の処理フローを示すフローチャートである。 前記校正支援装置の予測手段におけるドリフト量予測の説明図である。 本発明の実施の形態例3に係る検出器の校正支援装置の構成を示すブロック線図である。 前記校正支援装置の処理フローを示すフローチャートである。 前記校正支援装置の真値推定手段で用いる真値推定モデルの一例を示す説明図である。 本発明の実施の形態例4に係る検出器の校正支援装置の構成を示すブロック線図である。 前記校正支援装置の処理フローを示すフローチャートである。 前記校正支援装置の真値推定手段によって得られる推定真値の適用例を示すブロック線図である。 本発明の実施の形態例5に係る検出器の校正支援装置の構成を示すブロック線図である。 本発明の実施の形態例の校正支援装置が適用される原子力発電プラントの概略構成図である。 従来のドリフト量予測の概念図である。
符号の説明
1,A,B 原子力発電プラント
10 検出器の校正支援装置
11 入力手段
12 第1のデータベース
13 第2のデータベース
14 統計量評価手段
17 出力手段
20 検出器の校正支援装置
25 予測手段
27 出力手段
30 検出器の校正支援装置
36 真値推定手段
37 出力手段
40 検出器の校正支援装置
45 予測手段
46 真値推定手段
47 出力手段
50 検出器の校正支援装置
51 入力手段
52,53 通信手段
54 出力手段
55 検出器
81 検出器
90 制御装置
91 校正処理機能
92 各種制御演算
101 原子炉
102 蒸気発生器
103 一次冷却材ポンプ
104 原子炉冷却系統
105 加圧器

Claims (12)

  1. 所定の設備に設けられた統計量評価の対象となる複数の検出器の前記設備における第1の定期検査後の通常運転時の実測値と、前記複数の検出器の前記設備における前記第1の定期検査の次の定期検査である第2の定期検査前の前記通常運転時の実測値と、前記複数の検出器の前記第1の定期検査時におけるドリフト調整後の検査結果と、前記複数の検出器の前記第2の定期検査時におけるドリフト調整前の検査結果とをそれぞれ入力する入力手段と、
    前記入力手段によって入力された前記第1の定期検査後の前記通常運転時の実測値及び前記第2の定期検査前の前記通常運転時の実測値を格納する第1の格納手段と、
    前記入力手段によって入力された前記第1の定期検査時におけるドリフト調整後の検査結果及び前記第2の定期検査時におけるドリフト調整前の検査結果を格納する第2の格納手段と、
    前記第1の格納手段に格納されている前記第1の定期検査後の前記通常運転時の実測値と前記第2の定期検査前の前記通常運転時の実測値とを統計的に処理して、前記通常運転時に生じる前記複数の検出器のドリフト量の統計量を求め、且つ、前記第1の格納手段に格納されている前記第1の定期検査後の前記通常運転時の実測値及び前記第2の定期検査前の前記通常運転時の実測値と、前記第2の格納手段に格納されている前記第1の定期検査時におけるドリフト調整後の検査結果及び前記第2の定期検査時におけるドリフト調整前の検査結果とを統計的に処理して、前記設備の起動・停止運転時に生じる前記複数の検出器のドリフト量の統計量を求める統計量評価手段と、
    前記統計量評価手段で求めた前記通常運転時の前記ドリフト量の統計量と、前記起動・停止運転時の前記ドリフト量の統計量とを出力する出力手段とを有することを特徴とする検出器の校正支援装置。
  2. 請求項1に記載する検出器の校正支援装置において、
    前記統計量評価手段で求めた前記通常運転時の前記ドリフト量の統計量に基づいて、前記通常運転の期間を延長する場合の当該通常運転時に生じる前記複数の検出器のドリフト量の増加を予測する予測手段を追加し、
    前記出力手段は前記予測手段の予測結果も出力する構成としたことを特徴とする検出器の校正支援装置。
  3. 請求項1に記載する検出器の校正支援装置において、
    前記入力手段は前記複数の検出器の検出信号も入力する構成とし、
    真値を推定するための真値推定モデルを用い、前記入力手段で入力した前記検出信号の実測値に基づいて真値を推定し、且つ、この推定真値の不確かさを前記統計量評価手段で求めた前記通常運転時の前記ドリフト量の統計量に基づいて算出する真値推定手段を追加し、
    前記出力手段は前記真値推定手段で求めた前記推定真値や前記推定真値の不確かさも出力する構成としたことを特徴とする検出器の校正支援装置。
  4. 請求項3に記載する検出器の校正支援装置において、
    前記統計量評価手段で求めた前記通常運転時の前記ドリフト量の統計量と、前記真値推定手段で求めた前記推定真値の不確かさとに基づいて、前記通常運転の期間を延長する場合の当該通常運転時に生じる前記複数の検出器のドリフト量の増加を予測する予測手段を追加し、
    前記出力手段は前記予測手段の予測結果も出力する構成としたことを特徴とする検出器の校正支援装置。
  5. 複数の設備のそれぞれに設けられた検出器の検出信号をそれぞれ入力する前記複数の設備側の入力手段と、請求項3又は4に記載する校正支援装置の入力手段とを通信手段を介して接続し、
    請求項3又は4に記載する校正支援装置の入力手段は、前記検出器の検出信号を、前記複数の設備側の入力手段から前記通信手段を介して入力する構成としたことを特徴とする検出器の校正支援装置。
  6. 請求項3,4又は5に記載する検出器の校正支援装置において、
    前記真値推定手段で求めた前記推定真値を、前記設備における監視又は制御に利用するようにしたことを特徴とする検出器の校正支援装置。
  7. 所定の設備に設けられた統計量評価の対象となる複数の検出器の前記設備における第1の定期検査後の通常運転時の実測値と、前記複数の検出器の前記設備における前記第1の定期検査の次の定期検査である第2の定期検査前の前記通常運転時の実測値とを統計的に処理して、前記通常運転時に生じる前記複数の検出器のドリフト量の統計量を求め、
    且つ、前記第1の定期検査後の前記通常運転時の実測値及び前記第2の定期検査前の前記通常運転時の実測値と、前記複数の検出器の前記第1の定期検査時におけるドリフト調整後の検査結果及び前記複数の検出器の前記第2の定期検査時におけるドリフト調整前の検査結果とを統計的に処理して、前記設備の起動・停止運転時に生じる前記複数の検出器のドリフト量の統計量を求めることを特徴とする検出器の校正支援方法。
  8. 請求項7に記載する検出器の校正支援方法において、
    前記通常運転時の前記ドリフト量の統計量に基づいて、前記通常運転の期間を延長する場合の当該通常運転時に生じる前記複数の検出器のドリフト量の増加を予測することを特徴する検出器の校正支援方法。
  9. 請求項7に記載する検出器の校正支援方法において、
    真値を推定するための真値推定モデルを用い、前記複数の検出器の検出信号の実測値に基づいて真値を推定し、且つ、この推定真値の不確かさを前記通常運転時の前記ドリフト量の統計量に基づいて算出することを特徴とする検出器の校正支援方法。
  10. 請求項9に記載する検出器の校正支援方法において、
    前記通常運転時の前記ドリフト量の統計量と、前記推定真値の不確かさとに基づいて、前記通常運転の期間を延長する場合の当該通常運転時に生じる前記複数の検出器のドリフト量の増加を予測することを特徴とする検出器の校正支援方法。
  11. 複数の設備のそれぞれに設けられた検出器の検出信号をそれぞれ入力する前記複数の設備側の入力手段から、通信手段を介して前記検出信号を入力することにより、請求項9又は10に記載する検出器の校正支援方法を実施することを特徴とする検出器の校正支援方法。
  12. 請求項9,10又は11に記載する検出器の校正支援方法において、
    前記推定真値を、前記設備における監視又は制御に利用することを特徴とする検出器の校正支援方法。
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