JPH1183536A - 校正周期適正化方法 - Google Patents
校正周期適正化方法Info
- Publication number
- JPH1183536A JPH1183536A JP9243681A JP24368197A JPH1183536A JP H1183536 A JPH1183536 A JP H1183536A JP 9243681 A JP9243681 A JP 9243681A JP 24368197 A JP24368197 A JP 24368197A JP H1183536 A JPH1183536 A JP H1183536A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- calibration
- instrument
- drift
- drift amount
- cycle
- Prior art date
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- Pending
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-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
Landscapes
- Indication And Recording Devices For Special Purposes And Tariff Metering Devices (AREA)
- Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】計器に対してもっとも適した校正周期を設定す
ることのできる校正周期適正化方法を提供することにあ
る。 【解決手段】校正記録に基づいてドリフト量を算出し、
ドリフト量に基づいてドリフト量の時間的変化を予測す
るモデルを作成し、このモデルを用いて将来のドリフト
量分布を予測し、予測されたドリフト量分布に基づい
て、ドリフト量がドリフト量に対して設定されたドリフ
ト量許容範囲を逸脱する確率を予測し、その予測結果に
基づいて校正周期を決定する。
ることのできる校正周期適正化方法を提供することにあ
る。 【解決手段】校正記録に基づいてドリフト量を算出し、
ドリフト量に基づいてドリフト量の時間的変化を予測す
るモデルを作成し、このモデルを用いて将来のドリフト
量分布を予測し、予測されたドリフト量分布に基づい
て、ドリフト量がドリフト量に対して設定されたドリフ
ト量許容範囲を逸脱する確率を予測し、その予測結果に
基づいて校正周期を決定する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子力プラント等
の大規模プラントにおける校正を必要とする計器の校正
周期を適正化する校正周期適正化方法に係り、特に計器
の信頼性維持と校正作業の合理化を実現できる校正周期
適正化方法に関する。
の大規模プラントにおける校正を必要とする計器の校正
周期を適正化する校正周期適正化方法に係り、特に計器
の信頼性維持と校正作業の合理化を実現できる校正周期
適正化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力プラント等の大規模プラントで
は、圧力,流量,温度等のプロセス値を計測し、これら
の計測値をもとにプラントの運転に必要な制御や、プラ
ントの運転が正常に行われているかどうかの監視を行っ
ている。
は、圧力,流量,温度等のプロセス値を計測し、これら
の計測値をもとにプラントの運転に必要な制御や、プラ
ントの運転が正常に行われているかどうかの監視を行っ
ている。
【0003】通常、プロセス値の計測には、センサ部と
センサ信号をアナログやディジタルの電気信号に変換・
増幅する部分からなる伝送器が用いられ、伝送器は、プ
ロセス値に対応した電気信号を出力する。この電気信号
は場合によっては別の電気信号に変換するための変換器
を介して、制御装置やインターロック装置や指示計等の
入力となる。制御装置は入力された電気信号をもとに制
御演算を行い、例えば弁の開度等を調整するための制御
信号を出力する。インターロック装置は、入力と入力に
対して設けられたしきい値との比較を行い、入力がしき
い値を上回った(下回った)場合にはインターロック信
号を出力する。また、指示計は入力に基づいて、運転員
に対してプロセス値の情報を提供する。運転員はそのプ
ロセス値の情報に基づいて関連するプラントの機能が正
常に動作しているかどうかを確認する。以下、これらの
伝送器,変換器,指示計等のプラント機器を「計器」と
呼ぶ。
センサ信号をアナログやディジタルの電気信号に変換・
増幅する部分からなる伝送器が用いられ、伝送器は、プ
ロセス値に対応した電気信号を出力する。この電気信号
は場合によっては別の電気信号に変換するための変換器
を介して、制御装置やインターロック装置や指示計等の
入力となる。制御装置は入力された電気信号をもとに制
御演算を行い、例えば弁の開度等を調整するための制御
信号を出力する。インターロック装置は、入力と入力に
対して設けられたしきい値との比較を行い、入力がしき
い値を上回った(下回った)場合にはインターロック信
号を出力する。また、指示計は入力に基づいて、運転員
に対してプロセス値の情報を提供する。運転員はそのプ
ロセス値の情報に基づいて関連するプラントの機能が正
常に動作しているかどうかを確認する。以下、これらの
伝送器,変換器,指示計等のプラント機器を「計器」と
呼ぶ。
【0004】上述した伝送器−変換器−指示計のような
プロセス計測値を伝達する経路は、計器ループと呼ばれ
る。この計器ループには設計時に「ループ精度」が設定
される。ループ精度とは、計器ループを伝達するプロセ
ス値の情報が、その真値に対してどの程度の誤差範囲に
収まるべきかを示すものである。
プロセス計測値を伝達する経路は、計器ループと呼ばれ
る。この計器ループには設計時に「ループ精度」が設定
される。ループ精度とは、計器ループを伝達するプロセ
ス値の情報が、その真値に対してどの程度の誤差範囲に
収まるべきかを示すものである。
【0005】精度のよい計測を行うために、計器の入力
と出力との間には一定の対応関係が必要とされる。例え
ば最小0mmH2O、最大28400mmH2O(mmH2O は
水柱の高さ(mm単位)に相当する圧力を意味する単位)
の範囲の圧力を計測し、その圧力の大きさに対応して最
小4mA、最大20mAの電気信号を出力するような伝
送器の場合、最も低い圧力である0mmH2O には4mA
が対応し、最も高い圧力である28400mmH2O には
20mAが対応し、その間の圧力に対しては圧力と電圧
とが定められた線形の関係で対応づけられている必要が
ある。そのため、計器を運用する際には、入力と出力と
の対応関係を規定するために、予め校正がなされる。
と出力との間には一定の対応関係が必要とされる。例え
ば最小0mmH2O、最大28400mmH2O(mmH2O は
水柱の高さ(mm単位)に相当する圧力を意味する単位)
の範囲の圧力を計測し、その圧力の大きさに対応して最
小4mA、最大20mAの電気信号を出力するような伝
送器の場合、最も低い圧力である0mmH2O には4mA
が対応し、最も高い圧力である28400mmH2O には
20mAが対応し、その間の圧力に対しては圧力と電圧
とが定められた線形の関係で対応づけられている必要が
ある。そのため、計器を運用する際には、入力と出力と
の対応関係を規定するために、予め校正がなされる。
【0006】ところが、計器を運用していくうちに、経
時的にこの入力と出力の対応関係に偏差が生じる場合が
ある。この現象は一般にドリフトと呼ばれる。このドリ
フトは正常に動作している計器、または正常動作が保証
されているような計器の供用期間中であっても生じうる
ものである。すなわち、ドリフトは機器の劣化や故障と
は別のモードでも発生しうる。
時的にこの入力と出力の対応関係に偏差が生じる場合が
ある。この現象は一般にドリフトと呼ばれる。このドリ
フトは正常に動作している計器、または正常動作が保証
されているような計器の供用期間中であっても生じうる
ものである。すなわち、ドリフトは機器の劣化や故障と
は別のモードでも発生しうる。
【0007】ドリフトによる偏差(以下、ドリフト量と
呼ぶ)が増大し、計器ループを伝達するプロセス値の情
報と真値との誤差が、ループ精度で要求されている許容
範囲を逸脱すると、プラントの運転に様々な支障が生じ
る。そのため、設定されているループ精度を常に満足す
るように、定期的に計器の校正が行われる。
呼ぶ)が増大し、計器ループを伝達するプロセス値の情
報と真値との誤差が、ループ精度で要求されている許容
範囲を逸脱すると、プラントの運転に様々な支障が生じ
る。そのため、設定されているループ精度を常に満足す
るように、定期的に計器の校正が行われる。
【0008】計器の校正は、計器に基準の入力を印加
し、その入力に対応した出力が得られているかどうかを
検査し、出力に偏差を生じている場合には入力に対応し
た出力が得られるように調整を施すという、検査と調整
の二つの作業からなる。計器の校正では、計器の計測範
囲中の数点、例えば計測範囲の0%,25%,50%,
75%,100%の点に対して検査や調整を行う。この
ような代表点のことを校正ポイントと呼ぶ。一回の校正
作業で、検査においては各校正ポイントの「調整前デー
タ」が採取され、調整を施した場合には、これも各校正
ポイント毎に「調整後データ」が採取される。これら二
つのデータは各計器毎に校正記録として保管される。
し、その入力に対応した出力が得られているかどうかを
検査し、出力に偏差を生じている場合には入力に対応し
た出力が得られるように調整を施すという、検査と調整
の二つの作業からなる。計器の校正では、計器の計測範
囲中の数点、例えば計測範囲の0%,25%,50%,
75%,100%の点に対して検査や調整を行う。この
ような代表点のことを校正ポイントと呼ぶ。一回の校正
作業で、検査においては各校正ポイントの「調整前デー
タ」が採取され、調整を施した場合には、これも各校正
ポイント毎に「調整後データ」が採取される。これら二
つのデータは各計器毎に校正記録として保管される。
【0009】校正作業を行う際、校正作業の影響がプラ
ントの機能に及ばないように当該計器を計器ループから
隔離(アイソレーション)したり、伝送器に関しては内
部のプロセス流体をあらかじめ引き抜き、作業終了後、
再度張り直すといった準備作業が必要となる。これらの
準備作業は手作業で行われており、また計器によっては
計装配管が複雑に入り組んだ狭隘な場所や、容易には手
の届かないような高所に配置されている場合もある。そ
のため、作業員が安全に作業をするために、足場や櫓の
設置が必要となる。
ントの機能に及ばないように当該計器を計器ループから
隔離(アイソレーション)したり、伝送器に関しては内
部のプロセス流体をあらかじめ引き抜き、作業終了後、
再度張り直すといった準備作業が必要となる。これらの
準備作業は手作業で行われており、また計器によっては
計装配管が複雑に入り組んだ狭隘な場所や、容易には手
の届かないような高所に配置されている場合もある。そ
のため、作業員が安全に作業をするために、足場や櫓の
設置が必要となる。
【0010】原子力プラント等の大規模プラントでは、
1基のプラントあたり、校正が必要とされる計器が数万
点にのぼり、校正作業には多大な労力と時間が費やされ
ている。また、特に原子力プラント内には放射化されて
いる箇所もあるため、校正作業員の被曝も問題となる。
更に、校正の記録を管理するという観点からも、計器の
点数が多いことは、手作業による校正記録の管理を非常
に煩雑なものにしている。
1基のプラントあたり、校正が必要とされる計器が数万
点にのぼり、校正作業には多大な労力と時間が費やされ
ている。また、特に原子力プラント内には放射化されて
いる箇所もあるため、校正作業員の被曝も問題となる。
更に、校正の記録を管理するという観点からも、計器の
点数が多いことは、手作業による校正記録の管理を非常
に煩雑なものにしている。
【0011】このような計器の校正作業を支援する技術
として、計器の設置されている現場に作業員がアクセス
しやすいようにとの配慮から開発された、計器の検査や
校正を支援するための軽量小型のハンディコミュニケー
タや、伝送器の校正作業全般を自動化した校正機能付き
計装ラックが知られている。
として、計器の設置されている現場に作業員がアクセス
しやすいようにとの配慮から開発された、計器の検査や
校正を支援するための軽量小型のハンディコミュニケー
タや、伝送器の校正作業全般を自動化した校正機能付き
計装ラックが知られている。
【0012】校正記録の管理に関しては、「計器保守管
理システム」等と称されるシステムを導入し、校正記録
のデータベース化と計器校正報告書等の自動作成がなさ
れている。さらに、このような計器保守管理システムの
中には、データベースに格納されている過去の校正履歴
を用いて図5に示すようなドリフトの傾向に関する情報
を提供するものもある。図5では過去の定検における調
整を施す前の基準入力に対する出力(調整前データ)と
調整を施した後の出力(調整前データ)のうち、隣り合
った定検回の調整後データと調整前データを直線で結ん
だものである。さらに、“Guidelines for Instrument
Calibration Extension/ReductionPrograms", Trans.
Of the ANS’においては、1サイクル(米国では1サイ
クル=18ヶ月)で校正を実施した場合のドリフト量の
統計データと、2サイクル以上のサイクルで実際に校正
を実施した場合のドリフト量の統計データとを比較し、
どの程度のサイクルでの校正が適当であるかを判断する
方法が紹介されている。(以下、第1公知例と呼ぶ。)
理システム」等と称されるシステムを導入し、校正記録
のデータベース化と計器校正報告書等の自動作成がなさ
れている。さらに、このような計器保守管理システムの
中には、データベースに格納されている過去の校正履歴
を用いて図5に示すようなドリフトの傾向に関する情報
を提供するものもある。図5では過去の定検における調
整を施す前の基準入力に対する出力(調整前データ)と
調整を施した後の出力(調整前データ)のうち、隣り合
った定検回の調整後データと調整前データを直線で結ん
だものである。さらに、“Guidelines for Instrument
Calibration Extension/ReductionPrograms", Trans.
Of the ANS’においては、1サイクル(米国では1サイ
クル=18ヶ月)で校正を実施した場合のドリフト量の
統計データと、2サイクル以上のサイクルで実際に校正
を実施した場合のドリフト量の統計データとを比較し、
どの程度のサイクルでの校正が適当であるかを判断する
方法が紹介されている。(以下、第1公知例と呼ぶ。)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記技
術には以下の問題点がある。
術には以下の問題点がある。
【0014】コミュニケータを用いる場合には、計器に
アクセスするために必要な足場や櫓を組むなどの準備作
業を行うことや、作業員がひとつひとつの計器をすべて
を検査・校正するという手作業の本質には変わりはな
い。そのため、校正作業そのものの工数は低減するもの
の、校正作業を実施するのに必要な準備作業や、校正作
業が終わったあとの復帰作業になおもって多大な工数が
費やされるので、全体の作業工数の大幅な低減はできな
い。また、手作業の部分が残るために、作業員の被爆量
も大幅には低減することができない。
アクセスするために必要な足場や櫓を組むなどの準備作
業を行うことや、作業員がひとつひとつの計器をすべて
を検査・校正するという手作業の本質には変わりはな
い。そのため、校正作業そのものの工数は低減するもの
の、校正作業を実施するのに必要な準備作業や、校正作
業が終わったあとの復帰作業になおもって多大な工数が
費やされるので、全体の作業工数の大幅な低減はできな
い。また、手作業の部分が残るために、作業員の被爆量
も大幅には低減することができない。
【0015】校正機能付き計装ラック等による校正作業
の自動化の場合は、校正機能自体を極めて高信頼度に製
作する必要があり、さらにその高信頼性を維持するため
には、この自動化システムそのものの保守も必要とな
る。また、従来のプラントに対しては大きな改造も必要
である。そのため、結局導入コストが高くなってしまう
ことから合理的ではない。
の自動化の場合は、校正機能自体を極めて高信頼度に製
作する必要があり、さらにその高信頼性を維持するため
には、この自動化システムそのものの保守も必要とな
る。また、従来のプラントに対しては大きな改造も必要
である。そのため、結局導入コストが高くなってしまう
ことから合理的ではない。
【0016】図6のドリフトの傾向表示では、ドリフト
が校正と校正の間において図示されるような直線的な変
化規則に従わないような場合には、この表示方法はなん
ら意味をなさない。そればかりか、ユーザに対して今後
ドリフトが直線を外挿する方向に進展するかのような誤
解を与えてしまう可能性がある。
が校正と校正の間において図示されるような直線的な変
化規則に従わないような場合には、この表示方法はなん
ら意味をなさない。そればかりか、ユーザに対して今後
ドリフトが直線を外挿する方向に進展するかのような誤
解を与えてしまう可能性がある。
【0017】第1公知例で述べられている方法では、適
切な校正周期を選択するためには、相当長時間(前記引
用例では2サイクル以上)計器を調整せずに放置してお
き、その長時間経過した後に調整を施した実データが必
要となる。これは、実際に任意の時間,計器を調整せず
において、不具合が生じればその時点で校正を行うとい
う事後保全的な手法によってデータを得ることになる。
そのため予防保全を行ってプラントの信頼性を維持しよ
うとする観点からは到底受け入れることはできない。さ
らに、原子力プラントなどは、決まった間隔で定期的に
検査をおこない、その検査の時に校正を行うように計画
がなされている。そのため、プラントで供用中の特定の
計器そのものを長時間調整せずにおいておいたデータを
得ることは困難である。すなわち、適正化するのに必要
な、十分長い校正周期でのドリフトの実データがない以
上、第1公知例の方法を適用することは不可能である。
切な校正周期を選択するためには、相当長時間(前記引
用例では2サイクル以上)計器を調整せずに放置してお
き、その長時間経過した後に調整を施した実データが必
要となる。これは、実際に任意の時間,計器を調整せず
において、不具合が生じればその時点で校正を行うとい
う事後保全的な手法によってデータを得ることになる。
そのため予防保全を行ってプラントの信頼性を維持しよ
うとする観点からは到底受け入れることはできない。さ
らに、原子力プラントなどは、決まった間隔で定期的に
検査をおこない、その検査の時に校正を行うように計画
がなされている。そのため、プラントで供用中の特定の
計器そのものを長時間調整せずにおいておいたデータを
得ることは困難である。すなわち、適正化するのに必要
な、十分長い校正周期でのドリフトの実データがない以
上、第1公知例の方法を適用することは不可能である。
【0018】本発明の目的は、計器に対してもっとも適
した校正周期を設定することのできる校正周期適正化方
法を提供することにある。
した校正周期を設定することのできる校正周期適正化方
法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の特徴は、校正周期に従って計器の校正を行い、前記
校正を行う前および前記校正を行った後の前記計器の出
力を校正記録として記憶し、前記校正記録に基づいてド
リフト量を算出し、前記ドリフト量に基づいて前記ドリ
フト量の時間的変化を予測するモデルを作成し、このモ
デルを用いて将来のドリフト量分布を予測し、予測され
た前記ドリフト量分布に基づいて、前記ドリフト量が前
記ドリフト量に対して設定されたドリフト量許容範囲を
逸脱する確率を予測し、その予測結果に基づいて前記校
正周期を決定することにある。ドリフト量の許容範囲逸
脱確率に基づいて校正周期を決定することにより、校正
周期を伸長可能であると判定された計器に対しては、校
正の頻度が減少することから校正作業の合理化が実現で
きる。また、校正周期を短い周期に設定すべきであると
判定された計器に対しては、実際のドリフト量がドリフ
ト量許容範囲を逸脱する確率を低減できることから計器
の信頼性が向上する。
明の特徴は、校正周期に従って計器の校正を行い、前記
校正を行う前および前記校正を行った後の前記計器の出
力を校正記録として記憶し、前記校正記録に基づいてド
リフト量を算出し、前記ドリフト量に基づいて前記ドリ
フト量の時間的変化を予測するモデルを作成し、このモ
デルを用いて将来のドリフト量分布を予測し、予測され
た前記ドリフト量分布に基づいて、前記ドリフト量が前
記ドリフト量に対して設定されたドリフト量許容範囲を
逸脱する確率を予測し、その予測結果に基づいて前記校
正周期を決定することにある。ドリフト量の許容範囲逸
脱確率に基づいて校正周期を決定することにより、校正
周期を伸長可能であると判定された計器に対しては、校
正の頻度が減少することから校正作業の合理化が実現で
きる。また、校正周期を短い周期に設定すべきであると
判定された計器に対しては、実際のドリフト量がドリフ
ト量許容範囲を逸脱する確率を低減できることから計器
の信頼性が向上する。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
例を詳細に説明する。
例を詳細に説明する。
【0021】図1は、本発明の好適な一実施例である校
正周期適正化システムを示す。本実施例の校正周期適正
化システムは、情報処理装置1,計器校正記録データベ
ース2,入力装置3および出力装置4を備える。情報処
理装置1は、ドリフト量の分布を予測し、その予測結果
に基づいて計器の校正周期を適正化する。また、計器校
正記録データベース2は、各計器の校正記録情報,ドリ
フト情報および仕様情報を記憶する。
正周期適正化システムを示す。本実施例の校正周期適正
化システムは、情報処理装置1,計器校正記録データベ
ース2,入力装置3および出力装置4を備える。情報処
理装置1は、ドリフト量の分布を予測し、その予測結果
に基づいて計器の校正周期を適正化する。また、計器校
正記録データベース2は、各計器の校正記録情報,ドリ
フト情報および仕様情報を記憶する。
【0022】次に、図1の校正周期適正化システムにお
ける各部の動作および信号の流れを説明する。
ける各部の動作および信号の流れを説明する。
【0023】まず、入力装置3において、ユーザにより
校正周期の適正化を行う計器が1つ選択される。計器の
選択は、ユーザが計器の名称を直接入力するか、あるい
は予め選択可能な計器を出力装置4に提示しておき、そ
の中からユーザが入力装置3を用いて選択すればよい。
選択された計器の名称は、情報処理装置1に出力され
る。なお本実施例では、選択される計器の数が1つの場
合について説明するが、一度に複数の計器を選択しても
構わない。複数の計器を選択する場合には、計器の集合
を示すような検索式を入力することにより計器を選択す
る方法が考えられる。また、ユーザが選択した計器が存
在しないものであった場合には、ユーザに再入力を促す
ような機能があってもよい。更に、データ数が十分にあ
る等の条件をあらかじめ設定しておき、条件を満たすよ
うな計器を情報処理装置1により自動的に選択するよう
にしてもよい。この場合、ユーザは計器の選択をしなく
ても良い。
校正周期の適正化を行う計器が1つ選択される。計器の
選択は、ユーザが計器の名称を直接入力するか、あるい
は予め選択可能な計器を出力装置4に提示しておき、そ
の中からユーザが入力装置3を用いて選択すればよい。
選択された計器の名称は、情報処理装置1に出力され
る。なお本実施例では、選択される計器の数が1つの場
合について説明するが、一度に複数の計器を選択しても
構わない。複数の計器を選択する場合には、計器の集合
を示すような検索式を入力することにより計器を選択す
る方法が考えられる。また、ユーザが選択した計器が存
在しないものであった場合には、ユーザに再入力を促す
ような機能があってもよい。更に、データ数が十分にあ
る等の条件をあらかじめ設定しておき、条件を満たすよ
うな計器を情報処理装置1により自動的に選択するよう
にしてもよい。この場合、ユーザは計器の選択をしなく
ても良い。
【0024】図6のフローチャートを用いて、情報処理
装置1における処理について説明する。情報処理装置1
は、入力装置3から出力された計器の名称を取り込む
(ステップ101)。
装置1における処理について説明する。情報処理装置1
は、入力装置3から出力された計器の名称を取り込む
(ステップ101)。
【0025】次に、取り込んだ計器の名称に基づいて、
計器の校正周期を適正化するために必要となる計器ドリ
フト情報を、計器校正記録データベース2より取り込む
(ステップ102)。図3は、計器校正記録データベー
ス2に記憶される計器ドリフト情報を示す。図に示すよ
うに、計器ドリフト情報は、計器ID(名称),ドリフ
ト量許容範囲,逸脱確率許容値およびドリフトモデルと
そのパラメータ1〜nからなる。ここで、ドリフト量許
容値とは計器に生じうるドリフト量が収まっていること
を期待される許容範囲を示し、逸脱確率許容値とは計器
の供用期間中においてドリフト量許容範囲をドリフト量
が逸脱する確率を示す。また、ドリフトモデルとは、計
器のドリフトが時間的に進展するモデルであり、パラメ
ータ1〜nはそのモデルにおける各パラメータである。
この計器ドリフト情報は、各計器に対応して複数記憶さ
れている。なお、この校正記録情報や後述する計器ドリ
フト情報および計器仕様情報は、入力装置3や出力装置
4を利用して入力される。また、入力装置3や出力装置
4を用いて、計器校正記録データベース2に記憶されて
いる情報を閲覧することも可能である。情報処理装置1
は、入力された計器の名称を複数の計器ドリフト情報に
おける計器IDの中から検索し、検索された計器IDに
対応するドリフト量許容範囲,逸脱確率許容範囲、およ
びドリフトモデルを取り込む。なお、検索された情報を
デフォルト値としてユーザにその計器ドリフト情報に関
するデフォルト値を更新できるようにしてもよい。
計器の校正周期を適正化するために必要となる計器ドリ
フト情報を、計器校正記録データベース2より取り込む
(ステップ102)。図3は、計器校正記録データベー
ス2に記憶される計器ドリフト情報を示す。図に示すよ
うに、計器ドリフト情報は、計器ID(名称),ドリフ
ト量許容範囲,逸脱確率許容値およびドリフトモデルと
そのパラメータ1〜nからなる。ここで、ドリフト量許
容値とは計器に生じうるドリフト量が収まっていること
を期待される許容範囲を示し、逸脱確率許容値とは計器
の供用期間中においてドリフト量許容範囲をドリフト量
が逸脱する確率を示す。また、ドリフトモデルとは、計
器のドリフトが時間的に進展するモデルであり、パラメ
ータ1〜nはそのモデルにおける各パラメータである。
この計器ドリフト情報は、各計器に対応して複数記憶さ
れている。なお、この校正記録情報や後述する計器ドリ
フト情報および計器仕様情報は、入力装置3や出力装置
4を利用して入力される。また、入力装置3や出力装置
4を用いて、計器校正記録データベース2に記憶されて
いる情報を閲覧することも可能である。情報処理装置1
は、入力された計器の名称を複数の計器ドリフト情報に
おける計器IDの中から検索し、検索された計器IDに
対応するドリフト量許容範囲,逸脱確率許容範囲、およ
びドリフトモデルを取り込む。なお、検索された情報を
デフォルト値としてユーザにその計器ドリフト情報に関
するデフォルト値を更新できるようにしてもよい。
【0026】情報処理装置1は、取り込んだ計器の名称
に基づいて、その計器のドリフト量に関する統計量を計
算するために必要となる計器の集合を、計器校正記録デ
ータベース2に記憶されている校正記録情報あるいは計
器仕様情報を用いて設定する(ステップ103)。図2
は、計器校正記録データベース2に記憶される校正記録
情報を示し、図4は、計器校正記録データベース2に記
憶される計器仕様情報を示す。校正記録情報は、計器I
D、校正した定検回や校正年月日等の時間を示す定検
回、計器を検査した際に採取した調整前校正データおよ
び計器を調整した際に採取した調整後校正データからな
る。なお、調整前校正データおよび調整後校正データ
は、各校正ポイントにおける校正データである。一方、
計器仕様情報は、計器ID、計器の保守管理に必要な情
報を番号で示す計器番号、計器が導入されているプラン
ト名を示すプラント名、計器の型式を示す計器型式およ
び計器が計測する計測点の名称を示す計測点名称等から
なる。情報処理装置1は、取り込んだ計器の名称を校正
記録情報の計器IDの中から検索し、検索した計器ID
に対応して記憶されている定検回、調整前校正データお
よび調整後校正データを読み込む。また、計器仕様情報
においても同様に、計器の名称を計器IDの中から検索
し、検索した計器IDに対応して記憶されている計器番
号,プラント名,計器型式および計測点名称等を読み込
む。運転員は読み込まれた各情報のうちの一つあるいは
複数を規定する。情報処理装置1は、その規定された情
報と同じ値や類似した値を持つ計器を校正記録情報およ
び機器仕様情報から抽出し、抽出された計器の集合を統
計量を計算するために必要となる計器の集合として設定
する。
に基づいて、その計器のドリフト量に関する統計量を計
算するために必要となる計器の集合を、計器校正記録デ
ータベース2に記憶されている校正記録情報あるいは計
器仕様情報を用いて設定する(ステップ103)。図2
は、計器校正記録データベース2に記憶される校正記録
情報を示し、図4は、計器校正記録データベース2に記
憶される計器仕様情報を示す。校正記録情報は、計器I
D、校正した定検回や校正年月日等の時間を示す定検
回、計器を検査した際に採取した調整前校正データおよ
び計器を調整した際に採取した調整後校正データからな
る。なお、調整前校正データおよび調整後校正データ
は、各校正ポイントにおける校正データである。一方、
計器仕様情報は、計器ID、計器の保守管理に必要な情
報を番号で示す計器番号、計器が導入されているプラン
ト名を示すプラント名、計器の型式を示す計器型式およ
び計器が計測する計測点の名称を示す計測点名称等から
なる。情報処理装置1は、取り込んだ計器の名称を校正
記録情報の計器IDの中から検索し、検索した計器ID
に対応して記憶されている定検回、調整前校正データお
よび調整後校正データを読み込む。また、計器仕様情報
においても同様に、計器の名称を計器IDの中から検索
し、検索した計器IDに対応して記憶されている計器番
号,プラント名,計器型式および計測点名称等を読み込
む。運転員は読み込まれた各情報のうちの一つあるいは
複数を規定する。情報処理装置1は、その規定された情
報と同じ値や類似した値を持つ計器を校正記録情報およ
び機器仕様情報から抽出し、抽出された計器の集合を統
計量を計算するために必要となる計器の集合として設定
する。
【0027】ここで、運転員による情報規定の方法の一
例を説明する。例えば、ステップ102で取り込んだモ
デルが、ある型式の計器に有効なものであるときには、
計器型式を規定することにより、計器型式が同一の計器
の集合をドリフト量に関する統計量を計算するのに必要
な計器の集合として設定することができる。また、ステ
ップ103で設定する計器の集合は要素数が1であって
もよい。すなわち、校正周期適正化の対象となっている
計器そのものの校正記録情報だけを用いてドリフト量の
統計量を算出してもよい。例えば、校正周期適正化の対
象となっている計器の校正を、これまでの十分に長い期
間にわたって回数を重ねて実施してきた校正記録情報が
ある場合には、校正周期適正化の対象となっている計器
そのものの校正記録情報だけを用いてドリフト量の統計
量を算出することができる。なお、計器集合設定はユー
ザが行っても、情報処理装置が行ってもどちらでもよ
い。
例を説明する。例えば、ステップ102で取り込んだモ
デルが、ある型式の計器に有効なものであるときには、
計器型式を規定することにより、計器型式が同一の計器
の集合をドリフト量に関する統計量を計算するのに必要
な計器の集合として設定することができる。また、ステ
ップ103で設定する計器の集合は要素数が1であって
もよい。すなわち、校正周期適正化の対象となっている
計器そのものの校正記録情報だけを用いてドリフト量の
統計量を算出してもよい。例えば、校正周期適正化の対
象となっている計器の校正を、これまでの十分に長い期
間にわたって回数を重ねて実施してきた校正記録情報が
ある場合には、校正周期適正化の対象となっている計器
そのものの校正記録情報だけを用いてドリフト量の統計
量を算出することができる。なお、計器集合設定はユー
ザが行っても、情報処理装置が行ってもどちらでもよ
い。
【0028】情報処理装置1は、ステップ103で設定
された計器の集合について、各計器の校正記録情報を計
器校正記録データベース2から検索し、検索した校正記
録情報に基づいてドリフト量の統計量を計算する(ステ
ップ104)。情報処理装置1は、まずステップ103
で設定された計器の集合に対する校正記録情報を計器校
正記録データベース2から検索する。次に、検索された
校正記録情報の中から計器IDが同一であって、かつ定
検回が連続するような校正記録情報を抽出する。本実施
例では、そのような校正記録情報を、定検回がkである
ものと、定検回がk+1であるものと表して説明する。
例えばkを3とすると、定検回がkであるものは「第3
回定検」の校正記録情報であり、定検回がk+1である
ものは「第4回定検」の校正記録情報を表す。続いて情
報処理装置1は、定検回がk+1である校正記録情報の
調整前校正データから、定検回がkである校正記録情報
の調整後校正データを対応した校正ポイントごとに差し
引き、各校正ポイント毎に定検回kからk+1の間に生
じたドリフト量を算出する。情報処理装置1は、算出さ
れたドリフト量をもとに平均値や分散等の統計量の算出
や、これら標本平均や標本分散の信頼区間や、ドリフト
量のヒストグラム作成等の各種統計処理を行う。この各
種統計処理の具体的な処理内容に関しては従来周知であ
り、統計学に関する成書を参照すればよい。
された計器の集合について、各計器の校正記録情報を計
器校正記録データベース2から検索し、検索した校正記
録情報に基づいてドリフト量の統計量を計算する(ステ
ップ104)。情報処理装置1は、まずステップ103
で設定された計器の集合に対する校正記録情報を計器校
正記録データベース2から検索する。次に、検索された
校正記録情報の中から計器IDが同一であって、かつ定
検回が連続するような校正記録情報を抽出する。本実施
例では、そのような校正記録情報を、定検回がkである
ものと、定検回がk+1であるものと表して説明する。
例えばkを3とすると、定検回がkであるものは「第3
回定検」の校正記録情報であり、定検回がk+1である
ものは「第4回定検」の校正記録情報を表す。続いて情
報処理装置1は、定検回がk+1である校正記録情報の
調整前校正データから、定検回がkである校正記録情報
の調整後校正データを対応した校正ポイントごとに差し
引き、各校正ポイント毎に定検回kからk+1の間に生
じたドリフト量を算出する。情報処理装置1は、算出さ
れたドリフト量をもとに平均値や分散等の統計量の算出
や、これら標本平均や標本分散の信頼区間や、ドリフト
量のヒストグラム作成等の各種統計処理を行う。この各
種統計処理の具体的な処理内容に関しては従来周知であ
り、統計学に関する成書を参照すればよい。
【0029】続いて情報処理装置1は、ステップ104
で得られたドリフト量の統計量をもとに、ステップ10
2で取り込んだドリフトモデルが妥当であるかどうかを
検定し、モデルを変更するか否かを判断する(ステップ
105)。ドリフトモデルは、校正を実施した時点を時
刻0とし、時刻tからt+1(tは0以上)の間に生じ
るドリフト量を確率変数Wとすると、(数1)であらわ
される。
で得られたドリフト量の統計量をもとに、ステップ10
2で取り込んだドリフトモデルが妥当であるかどうかを
検定し、モデルを変更するか否かを判断する(ステップ
105)。ドリフトモデルは、校正を実施した時点を時
刻0とし、時刻tからt+1(tは0以上)の間に生じ
るドリフト量を確率変数Wとすると、(数1)であらわ
される。
【0030】
【数1】 Xn+1=Xn+W …(数1) ここで確率変数Xn は校正周期nにおけるドリフト量を
表し、確率変数Xn は校正周期n+1におけるドリフト
量を表す。このドリフトモデルの意味するところは、校
正周期が1単位時刻過ぎた後(例えば1サイクル後や1
年後等)のドリフト量Xn+1 は、現校正周期でのドリフ
ト量Xn に対してある一定のドリフト量が加算されてい
くということを示している。情報処理装置1は、集成し
たドリフト量の分布が正規分布に従うかどうかをカイ二
乗検定等の検定手法によって検定し、正規分布に従うこ
とが妥当であると判断される場合には、モデルを妥当だ
と判断する。一方、モデルが妥当ではないと判断した場
合には、ユーザに対してドリフトモデルの変更を要求
し、再びステップ102からの処理を行う。
表し、確率変数Xn は校正周期n+1におけるドリフト
量を表す。このドリフトモデルの意味するところは、校
正周期が1単位時刻過ぎた後(例えば1サイクル後や1
年後等)のドリフト量Xn+1 は、現校正周期でのドリフ
ト量Xn に対してある一定のドリフト量が加算されてい
くということを示している。情報処理装置1は、集成し
たドリフト量の分布が正規分布に従うかどうかをカイ二
乗検定等の検定手法によって検定し、正規分布に従うこ
とが妥当であると判断される場合には、モデルを妥当だ
と判断する。一方、モデルが妥当ではないと判断した場
合には、ユーザに対してドリフトモデルの変更を要求
し、再びステップ102からの処理を行う。
【0031】ステップ105においてモデルが妥当だと
判断した場合、そのモデルにおけるパラメータ1〜nを
同定する(ステップ106)。ドリフトモデルのパラメ
ータ1〜nとしては、例えば確率変数Wが正規分布に従
うのであれば、その平均と分散をパラメータ1〜nとす
ればよい。よって、集成したドリフト量の標本平均をも
ってドリフトモデルのパラメータ1〜nの一つである平
均の同定値とし、同様に標本分散をもってモデルのパラ
メータ1〜nの分散の同定値とする。また、これらの同
定値に信頼区間を附記してもよい。
判断した場合、そのモデルにおけるパラメータ1〜nを
同定する(ステップ106)。ドリフトモデルのパラメ
ータ1〜nとしては、例えば確率変数Wが正規分布に従
うのであれば、その平均と分散をパラメータ1〜nとす
ればよい。よって、集成したドリフト量の標本平均をも
ってドリフトモデルのパラメータ1〜nの一つである平
均の同定値とし、同様に標本分散をもってモデルのパラ
メータ1〜nの分散の同定値とする。また、これらの同
定値に信頼区間を附記してもよい。
【0032】次に、情報処理装置1は、ドリフト量分布
の予測を行い、任意校正周期におけるドリフト量許容範
囲をドリフト量が逸脱する確率を算出する(ステップ1
07)。ステップ105,106においてドリフトモデ
ルとそのパラメータ1〜nが確定されているので、解析
的もしくはドリフトモデルをもとにしたモンテカルロシ
ミュレーションなどの周知の技術によって任意校正周期
におけるドリフト量分布を求めることができる。求めた
校正周期n(単位はサイクルや年等)におけるドリフト
量分布をfn(Xn)で表す。
の予測を行い、任意校正周期におけるドリフト量許容範
囲をドリフト量が逸脱する確率を算出する(ステップ1
07)。ステップ105,106においてドリフトモデ
ルとそのパラメータ1〜nが確定されているので、解析
的もしくはドリフトモデルをもとにしたモンテカルロシ
ミュレーションなどの周知の技術によって任意校正周期
におけるドリフト量分布を求めることができる。求めた
校正周期n(単位はサイクルや年等)におけるドリフト
量分布をfn(Xn)で表す。
【0033】ここで、校正周期nにおけるドリフト量分
布fn(Xn)をもとに、校正周期nにおいてドリフト量
がドリフト量許容範囲を逸脱する確率を求める方法につ
いて説明する。ドリフト量許容範囲の設定は例えば計器
の計測範囲の±0.5%や基準入力に対して±0.08
mA 等の記述で行う。ここではそれらの設定を±Lと
表記する。そして校正周期nにおけるドリフト量Xn の
ドリフト量許容範囲の逸脱確率Pn を(数2)で与え
る。
布fn(Xn)をもとに、校正周期nにおいてドリフト量
がドリフト量許容範囲を逸脱する確率を求める方法につ
いて説明する。ドリフト量許容範囲の設定は例えば計器
の計測範囲の±0.5%や基準入力に対して±0.08
mA 等の記述で行う。ここではそれらの設定を±Lと
表記する。そして校正周期nにおけるドリフト量Xn の
ドリフト量許容範囲の逸脱確率Pn を(数2)で与え
る。
【0034】
【数2】
【0035】この式に基づいて任意校正周期におけるド
リフト量許容範囲の逸脱確率Pn を算出する。算出の結
果は校正周期とその校正周期に対応する逸脱確率Pn を
表形式で与えてもよいし、例えば横軸が校正周期で縦軸
が逸脱確率Pn をとるようなグラフ形式であたえてもよ
いし、上記の式の形で与えてもよい。また、信頼区間を
附記する形態では、逸脱確率Pn の下限と上限を与える
ことができるため、逸脱確率Pn の下限値、逸脱確率P
n 、および逸脱確率Pn の上限値の3値を逸脱確率の算
出結果としてもよい。
リフト量許容範囲の逸脱確率Pn を算出する。算出の結
果は校正周期とその校正周期に対応する逸脱確率Pn を
表形式で与えてもよいし、例えば横軸が校正周期で縦軸
が逸脱確率Pn をとるようなグラフ形式であたえてもよ
いし、上記の式の形で与えてもよい。また、信頼区間を
附記する形態では、逸脱確率Pn の下限と上限を与える
ことができるため、逸脱確率Pn の下限値、逸脱確率P
n 、および逸脱確率Pn の上限値の3値を逸脱確率の算
出結果としてもよい。
【0036】続いて情報処理装置1は、ステップ107
で算出した逸脱確率Pn に基づいて、ステップ101で
選択した計器の校正周期を設定する(ステップ10
8)。
で算出した逸脱確率Pn に基づいて、ステップ101で
選択した計器の校正周期を設定する(ステップ10
8)。
【0037】ここで、ステップ107で得た校正周期n
での逸脱確率Pn とステップ102で読み込んだ逸脱確
率許容値に基づいて、校正周期を設定(適正化)する方
法について述べる。逸脱確率許容値は、校正周期適正化
の対象である計器が仮に1000あるとして、その1000
台のうちの何台までドリフト量許容範囲の逸脱を許すか
という観点で与えることができる。また、同一もしくは
類似の計器仕様である計器において、当該計器を使用す
る機会が1000回あったとして、そのうちの何回まで
ドリフト量許容範囲の逸脱を許すかという観点で与えて
もよい。このような観点で、例えば1000台のうち3
台は逸脱を許すという判断基準、もしくは、1000回
のうち3回は逸脱を許すという判断基準であれば、逸脱
確率許容値は0.003(=3/1000)である。もち
ろん逸脱確率許容値として0.003〜0.005のよう
な区間値が与えられていてもよい。
での逸脱確率Pn とステップ102で読み込んだ逸脱確
率許容値に基づいて、校正周期を設定(適正化)する方
法について述べる。逸脱確率許容値は、校正周期適正化
の対象である計器が仮に1000あるとして、その1000
台のうちの何台までドリフト量許容範囲の逸脱を許すか
という観点で与えることができる。また、同一もしくは
類似の計器仕様である計器において、当該計器を使用す
る機会が1000回あったとして、そのうちの何回まで
ドリフト量許容範囲の逸脱を許すかという観点で与えて
もよい。このような観点で、例えば1000台のうち3
台は逸脱を許すという判断基準、もしくは、1000回
のうち3回は逸脱を許すという判断基準であれば、逸脱
確率許容値は0.003(=3/1000)である。もち
ろん逸脱確率許容値として0.003〜0.005のよう
な区間値が与えられていてもよい。
【0038】次に、逸脱確率許容値から適切な校正周期
を設定する方法について述べる。ステップ107で得た
任意校正周期と逸脱確率Pn との関係に対して、逸脱確
率Pn に逸脱確率許容値を当てはめた場合の校正周期を
読み取り、計器に最も適した校正周期を得る。
を設定する方法について述べる。ステップ107で得た
任意校正周期と逸脱確率Pn との関係に対して、逸脱確
率Pn に逸脱確率許容値を当てはめた場合の校正周期を
読み取り、計器に最も適した校正周期を得る。
【0039】この方法は次のように表現することもでき
る。すなわち、校正周期と逸脱確率との間に関数関係F
が成立していることは(数3)で表される。
る。すなわち、校正周期と逸脱確率との間に関数関係F
が成立していることは(数3)で表される。
【0040】
【数3】 逸脱確率=F(校正周期) …(数3) 逸脱確率Pn の計算では、校正周期を変量としてそれに
対応する逸脱確率Pnを算出した。ここでは逆に、逸脱
確率許容値に対応する校正周期を(数4)に示すように
逆算する。
対応する逸脱確率Pnを算出した。ここでは逆に、逸脱
確率許容値に対応する校正周期を(数4)に示すように
逆算する。
【0041】
【数4】 校正周期=G(逸脱確率許容値) …(数4) ただし、GはFの逆関数である。なお、ある特定の校正
周期nに校正周期を設定可能かどうかを判断するという
のであれば、その特定の校正周期nに対応する逸脱確率
Pn を読み取り、その読み取った逸脱確率Pn と逸脱確
率許容値との大小を比較すればよい。例えば読み取った
逸脱確率Pn が設定された逸脱確率許容値よりも大きい
場合には、その校正周期で校正を実施すると、与えた逸
脱確率許容値よりも大きい確率でドリフト量がドリフト
量許容範囲を逸脱する可能性があるため、その校正周期
での校正は困難であるとの判断ができる。一方、読み取
った逸脱確率Pn が設定された逸脱確率許容値よりも小
さい場合には、その校正周期で校正をおこなってもドリ
フト量がドリフト量許容範囲を逸脱する確率は逸脱確率
許容値よりも小さいため、その校正周期での校正が可能
であるとの判断ができる。
周期nに校正周期を設定可能かどうかを判断するという
のであれば、その特定の校正周期nに対応する逸脱確率
Pn を読み取り、その読み取った逸脱確率Pn と逸脱確
率許容値との大小を比較すればよい。例えば読み取った
逸脱確率Pn が設定された逸脱確率許容値よりも大きい
場合には、その校正周期で校正を実施すると、与えた逸
脱確率許容値よりも大きい確率でドリフト量がドリフト
量許容範囲を逸脱する可能性があるため、その校正周期
での校正は困難であるとの判断ができる。一方、読み取
った逸脱確率Pn が設定された逸脱確率許容値よりも小
さい場合には、その校正周期で校正をおこなってもドリ
フト量がドリフト量許容範囲を逸脱する確率は逸脱確率
許容値よりも小さいため、その校正周期での校正が可能
であるとの判断ができる。
【0042】また、信頼区間を附記する場合には、例え
ば、逸脱確率Pn の下限値,逸脱確率Pn ,逸脱確率P
n の上限値の3値それぞれに対して上記の校正周期を設
定する方法を適用すればよい。この時、逸脱確率Pn の
上限値をもとに設定した校正周期は、短縮するに十分な
校正周期を表し、逸脱確率Pn の下限値をもとに設定し
た校正周期は、伸長する限界の校正周期を表す。この短
縮するに十分、伸長する限界という観点をもとに、例え
ば短縮するに十分な校正周期に対しては「この校正周期
での校正は十分に可能である」とし、伸長する限界の校
正周期に対しては「この校正周期での校正には慎重を要
する」というように、結果に対する評価を出力すること
も可能である。
ば、逸脱確率Pn の下限値,逸脱確率Pn ,逸脱確率P
n の上限値の3値それぞれに対して上記の校正周期を設
定する方法を適用すればよい。この時、逸脱確率Pn の
上限値をもとに設定した校正周期は、短縮するに十分な
校正周期を表し、逸脱確率Pn の下限値をもとに設定し
た校正周期は、伸長する限界の校正周期を表す。この短
縮するに十分、伸長する限界という観点をもとに、例え
ば短縮するに十分な校正周期に対しては「この校正周期
での校正は十分に可能である」とし、伸長する限界の校
正周期に対しては「この校正周期での校正には慎重を要
する」というように、結果に対する評価を出力すること
も可能である。
【0043】情報処理装置1は、ステップ108で得ら
れた校正周期に関する情報を、出力装置4に出力する
(ステップ109)。
れた校正周期に関する情報を、出力装置4に出力する
(ステップ109)。
【0044】以上説明したように、情報処理装置1は、
入力装置において運転員により選択された計器に対して
適切な校正周期を求め、出力装置4に出力する。
入力装置において運転員により選択された計器に対して
適切な校正周期を求め、出力装置4に出力する。
【0045】出力装置4は、情報処理装置1から入力さ
れた情報に基づいて、校正周期を適正化した結果や、そ
の処理過程を出力する。この出力には、校正周期の適正
化がいかなる根拠で出されたものかその理由を附して出
力することもできる。
れた情報に基づいて、校正周期を適正化した結果や、そ
の処理過程を出力する。この出力には、校正周期の適正
化がいかなる根拠で出されたものかその理由を附して出
力することもできる。
【0046】図7は、出力装置4における出力の一例を
示す。図に示すように、領域201には、運転員により
選択された計器に関する計器仕様情報が表示される。ま
た、領域202には、計器ドリフト情報のうちのドリフ
ト量許容範囲と逸脱確率許容値が表示される。加えて領
域203には、図6のステップ103において計器の集
合を設定するために規定された情報が表示される。領域
203の右端にある三角形の領域を指定することで、複
数の設定のリストを確認することができる。更に領域2
04には、選択されている校正ポイントが表示される。
各領域の項目は、図6のステップ101〜103にて設
定する情報に対応しているので、情報の表示だけでなく
入力として用いることも可能である。また、領域301
は図6のステップ104,105の処理結果が表示され
る。
示す。図に示すように、領域201には、運転員により
選択された計器に関する計器仕様情報が表示される。ま
た、領域202には、計器ドリフト情報のうちのドリフ
ト量許容範囲と逸脱確率許容値が表示される。加えて領
域203には、図6のステップ103において計器の集
合を設定するために規定された情報が表示される。領域
203の右端にある三角形の領域を指定することで、複
数の設定のリストを確認することができる。更に領域2
04には、選択されている校正ポイントが表示される。
各領域の項目は、図6のステップ101〜103にて設
定する情報に対応しているので、情報の表示だけでなく
入力として用いることも可能である。また、領域301
は図6のステップ104,105の処理結果が表示され
る。
【0047】グラフ領域400には、校正周期の適正化
に関する情報がグラフ表示される。このグラフでは横軸
が校正周期、縦軸がドリフト量許容範囲の逸脱確率を表
している。曲線とマーカからなるグラフ401は、図6
のステップ107で算出した校正周期と逸脱確率の関係
をグラフとして表示したものである。ポインタ402
は、設定した逸脱確率許容値が軸上のどの位置にあたる
のかを指示するものである。折れ線403は、ポインタ
402で指示された逸脱確率許容値に対応する校正周期
を読み取るために設けられている。ポインタ404は、
ポインタ402で指示される逸脱確率許容値に対応する
校正周期を指示するものである。このポインタ404に
よって指示されている校正周期をみることで、計器に適
した校正周期を設定することができる。ポインタ402
やポインタ404の近くに逸脱確率許容値や逸脱確率許
容値に対応する校正周期を表示させることや、これらの
ポインタの形状を変化させることでも可能である。
に関する情報がグラフ表示される。このグラフでは横軸
が校正周期、縦軸がドリフト量許容範囲の逸脱確率を表
している。曲線とマーカからなるグラフ401は、図6
のステップ107で算出した校正周期と逸脱確率の関係
をグラフとして表示したものである。ポインタ402
は、設定した逸脱確率許容値が軸上のどの位置にあたる
のかを指示するものである。折れ線403は、ポインタ
402で指示された逸脱確率許容値に対応する校正周期
を読み取るために設けられている。ポインタ404は、
ポインタ402で指示される逸脱確率許容値に対応する
校正周期を指示するものである。このポインタ404に
よって指示されている校正周期をみることで、計器に適
した校正周期を設定することができる。ポインタ402
やポインタ404の近くに逸脱確率許容値や逸脱確率許
容値に対応する校正周期を表示させることや、これらの
ポインタの形状を変化させることでも可能である。
【0048】信頼区間を附記する形態に関しては、例え
ば図8に示すような情報を提示することもできる。グラ
フ401aは逸脱確率の下限であり、グラフ401bは
逸脱確率であり、グラフ401cは逸脱確率の上限であ
る。点404aは逸脱確率の下限をもとにした校正周期
(伸長の限界を与える校正周期)であり、点404bは
逸脱確率をもとにした校正周期であり、点404cは逸
脱確率の上限をもとにした校正周期(短縮するに十分な
校正周期)である。シンボル群405は適正化の評価を
表すものであり、例えば、●は「この校正周期での校正
は十分に可能である」ことを示し、○は「この校正周期
での校正は可能である」ことを示し、△は「この校正周
期での校正には慎重を要する」ことを示し、×が「この
校正周期での校正は不可能である」ことを示す。もちろ
んこれらの適正化の評価は文字や数値で出力してもよい
し、色を用いてもよい。
ば図8に示すような情報を提示することもできる。グラ
フ401aは逸脱確率の下限であり、グラフ401bは
逸脱確率であり、グラフ401cは逸脱確率の上限であ
る。点404aは逸脱確率の下限をもとにした校正周期
(伸長の限界を与える校正周期)であり、点404bは
逸脱確率をもとにした校正周期であり、点404cは逸
脱確率の上限をもとにした校正周期(短縮するに十分な
校正周期)である。シンボル群405は適正化の評価を
表すものであり、例えば、●は「この校正周期での校正
は十分に可能である」ことを示し、○は「この校正周期
での校正は可能である」ことを示し、△は「この校正周
期での校正には慎重を要する」ことを示し、×が「この
校正周期での校正は不可能である」ことを示す。もちろ
んこれらの適正化の評価は文字や数値で出力してもよい
し、色を用いてもよい。
【0049】その他、グラフ領域400には、校正周期
適正化に関する各種情報処理の中で算出された様々な情
報を表示することができる。例えば図6のステップ10
6でモンテカルロシミュレーションを行ったような場合
には、シミュレーションで得たドリフト進展の軌跡のい
くつかを表示させることも可能である。
適正化に関する各種情報処理の中で算出された様々な情
報を表示することができる。例えば図6のステップ10
6でモンテカルロシミュレーションを行ったような場合
には、シミュレーションで得たドリフト進展の軌跡のい
くつかを表示させることも可能である。
【0050】これらの開始から終了までの一連の校正周
期の適正化に関わる情報処理は適宜繰り返されるように
なっている。
期の適正化に関わる情報処理は適宜繰り返されるように
なっている。
【0051】また、情報処理装置1における情報処理過
程と処理の結果の一部または全部を適正化処理を行った
ログとして計器校正記録データベース2に格納すること
も可能である。この場合は、例えば図6のステップ10
3と104の間に、ステップ101〜103の選択や入
力でなされたものと同一もしくは類似の校正周期の適正
化が行われたかどうかを適正化ログより検索し、そのよ
うなログがある場合にはその旨をユーザに通知し、その
ログをもって適正化の結果としてもよいかどうかをユー
ザに促し、ユーザの許可を得た場合には条件分岐をす
る。この条件分岐によって校正周期の適正化に関する情
報処理時間を短縮することができる。もっとも、十分な
計算処理能力を情報処理装置1が有している、適正化対
象計器が少ない、統計量計算用計器集合の要素数が小さ
い等の条件を分岐の条件にいれることも可能である。さ
らに、適正化ログや情報処理装置1の計算処理能力や適
正化対象計器の数や統計量計算用計器集合の要素数から
校正周期適正化に要する時間を算出しそれを分岐の条件
にいれることも可能である。
程と処理の結果の一部または全部を適正化処理を行った
ログとして計器校正記録データベース2に格納すること
も可能である。この場合は、例えば図6のステップ10
3と104の間に、ステップ101〜103の選択や入
力でなされたものと同一もしくは類似の校正周期の適正
化が行われたかどうかを適正化ログより検索し、そのよ
うなログがある場合にはその旨をユーザに通知し、その
ログをもって適正化の結果としてもよいかどうかをユー
ザに促し、ユーザの許可を得た場合には条件分岐をす
る。この条件分岐によって校正周期の適正化に関する情
報処理時間を短縮することができる。もっとも、十分な
計算処理能力を情報処理装置1が有している、適正化対
象計器が少ない、統計量計算用計器集合の要素数が小さ
い等の条件を分岐の条件にいれることも可能である。さ
らに、適正化ログや情報処理装置1の計算処理能力や適
正化対象計器の数や統計量計算用計器集合の要素数から
校正周期適正化に要する時間を算出しそれを分岐の条件
にいれることも可能である。
【0052】なお、本実施例で説明した情報処理装置
1,計器校正記録データベース2,入力装置3および出
力装置4をそれぞれ複数用意して、ネットワーク構成を
とってもよい。また、複数のプラントに校正周期適正化
システムを導入し、各プラント間のネットワークで計器
校正記録データベース2を結合してもよい。
1,計器校正記録データベース2,入力装置3および出
力装置4をそれぞれ複数用意して、ネットワーク構成を
とってもよい。また、複数のプラントに校正周期適正化
システムを導入し、各プラント間のネットワークで計器
校正記録データベース2を結合してもよい。
【0053】更に、従来技術であるところの計器保守管
理を行う計器保守管理システムを備えるプラントに校正
周期適正化システムを適用する場合には、計器保守管理
システムを有効利用するために、計器保守管理システム
とデータ等の授受を行うインタフェースを情報処理装置
に備えることが考えられる。
理を行う計器保守管理システムを備えるプラントに校正
周期適正化システムを適用する場合には、計器保守管理
システムを有効利用するために、計器保守管理システム
とデータ等の授受を行うインタフェースを情報処理装置
に備えることが考えられる。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、校正周期を伸長可能で
あると判定された計器に対しては、校正の頻度が減少す
ることから校正作業の合理化が実現できる。また、校正
周期を短い周期に設定すべきであると判定された計器に
対しては、実際のドリフト量がドリフト量許容範囲を逸
脱する確率を低減できることから計器の信頼性が向上す
る。
あると判定された計器に対しては、校正の頻度が減少す
ることから校正作業の合理化が実現できる。また、校正
周期を短い周期に設定すべきであると判定された計器に
対しては、実際のドリフト量がドリフト量許容範囲を逸
脱する確率を低減できることから計器の信頼性が向上す
る。
【図1】本発明の好適な一実施例である校正周期適正化
システムの構成図である。
システムの構成図である。
【図2】図1の計器校正記録データベース2に記憶され
る校正記録情報を示す図である。
る校正記録情報を示す図である。
【図3】図1の計器校正記録データベース2に記憶され
る計器ドリフト情報を示す図である。
る計器ドリフト情報を示す図である。
【図4】図1の計器校正記録データベース2に記憶され
る計器仕様情報を示す図である。
る計器仕様情報を示す図である。
【図5】従来技術における校正前データと校正後データ
の表示例である。
の表示例である。
【図6】図1の情報処理装置1における処理の流れを示
すフローチャートである。
すフローチャートである。
【図7】図1の出力装置4における出力表示の例を示す
図である。
図である。
【図8】図1の出力装置4における出力表示の例を示す
図である。
図である。
1…情報処理装置、2…計器校正記録データベース、3
…入力装置、4…出力装置。
…入力装置、4…出力装置。
Claims (4)
- 【請求項1】校正周期に従って計器の校正を行い、前記
校正を行う前および前記校正を行った後の前記計器の出
力を校正記録として記憶し、前記校正記録に基づいてド
リフト量を算出し、前記ドリフト量に基づいて前記ドリ
フト量の時間的変化を予測するモデルを作成し、このモ
デルを用いて将来のドリフト量分布を予測し、予測され
た前記ドリフト量分布に基づいて、前記ドリフト量が前
記ドリフト量に対して設定されたドリフト量許容範囲を
逸脱する確率を予測し、その予測結果に基づいて前記校
正周期を決定することを特徴とする校正周期適正化方
法。 - 【請求項2】前記校正周期の決定は、前記逸脱確率に対
して設定された逸脱確率許容値と、前記逸脱確率を比較
した結果に基づいて行うことを特徴とする請求項1記載
の校正周期適正化方法。 - 【請求項3】前記ドリフト量は、前記校正を行った後の
前記計器の出力から前記校正を行う前の前記計器の出力
を減算して求めることを特徴とする請求項1記載の校正
周期適正化方法。 - 【請求項4】前記逸脱確率は、前記ドリフト量分布を前
記ドリフト量許容範囲に従って積分して求めることを特
徴とする請求項1記載の校正周期適正化方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9243681A JPH1183536A (ja) | 1997-09-09 | 1997-09-09 | 校正周期適正化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9243681A JPH1183536A (ja) | 1997-09-09 | 1997-09-09 | 校正周期適正化方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1183536A true JPH1183536A (ja) | 1999-03-26 |
Family
ID=17107413
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9243681A Pending JPH1183536A (ja) | 1997-09-09 | 1997-09-09 | 校正周期適正化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1183536A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006250541A (ja) * | 2005-03-08 | 2006-09-21 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 検出器の校正支援装置及びその方法 |
CN111352396A (zh) * | 2018-12-20 | 2020-06-30 | 恩德莱斯和豪瑟尔咨询股份公司 | 确定直到需要服务动作为止的时间间隔的方法 |
CN111834025A (zh) * | 2020-07-07 | 2020-10-27 | 广东核电合营有限公司 | 核电厂安全相关仪表校验类监督项目周期延长的评价方法 |
CN115453440A (zh) * | 2022-09-26 | 2022-12-09 | 浙江华采科技有限公司 | 一种电流互感器的数字校准智能管理方法及系统 |
-
1997
- 1997-09-09 JP JP9243681A patent/JPH1183536A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006250541A (ja) * | 2005-03-08 | 2006-09-21 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 検出器の校正支援装置及びその方法 |
CN111352396A (zh) * | 2018-12-20 | 2020-06-30 | 恩德莱斯和豪瑟尔咨询股份公司 | 确定直到需要服务动作为止的时间间隔的方法 |
CN111352396B (zh) * | 2018-12-20 | 2024-05-28 | 恩德莱斯和豪斯集团服务股份公司 | 确定直到需要服务动作为止的时间间隔的方法 |
CN111834025A (zh) * | 2020-07-07 | 2020-10-27 | 广东核电合营有限公司 | 核电厂安全相关仪表校验类监督项目周期延长的评价方法 |
CN115453440A (zh) * | 2022-09-26 | 2022-12-09 | 浙江华采科技有限公司 | 一种电流互感器的数字校准智能管理方法及系统 |
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