JP4611023B2 - 医学的検査システム - Google Patents

Description

本発明は、医学的検査装置と、医学的検査装置を動作させるための制御装置と、を有する医学的検査システムであって、制御装置が、識別コードを伴う制御信号を含む信号を伝送し、検査装置が、識別コードを検証するための手段を備えるとともに、識別コードが正しいとき、対応する制御信号を受け入れ、識別コードが正しくないとき、対応する制御信号を拒否するように構成される医学的検査システムに関する。

このような医学的検査システムは、国際公開第００／３０４１６号パンフレットから知られている。既知のシステムにおいて、動作することが意図される医学的検査装置は、まず、制御装置に知られなければならない。これは、手動の結合動作によって、例えば医学的検査装置の前に制御装置を置くことによって又は前記装置間にケーブル接続を確立することによって、実施される必要がある。この結合の間、ワイヤレス操作のために必要な識別コードが伝送される。

必要な結合動作の手動の性質は、それが容易に忘れられうるので、潜在的な危険をもたらす。ワイヤレス制御装置は、それが検査室から持ち出されるとき、その検査室の医学的検査装置をなお動作させる。制御装置は、それが別の検査室に運び込まれるとき、同じ検査室内の医学的検査装置への必要な結合が確立されるまでは、以前の検査室内の医学的検査装置を動作させるであろう。明らかに、これは、潜在的に非常に危険な状況に至ることがある。可能性として、ある人が同じ検査室内の医学的検査装置を動作させようと無駄に試みる間にのみ、忘れられた結合動作が気付かれる。その間、人は、以前の検査室内の医学的検査装置を意図せずに動作させている。別の状況では、制御装置が、修理又はリチャージのために保管されているとき、制御装置が不注意にアクティブにされるたびに、潜在的に危険な状況が起こる。

本発明の目的は、この問題を解決する上述したタイプの装置を提供することである。

従って、本発明による医学的検査装置は、検査システムが更に、制御装置と検査装置との間で識別コードを自動的にやり取りする（通信する）ための手段を有することを特徴とする。

本発明による装置の第１の好ましい実施形態において、通信手段は、制御装置への伝送のために、医学的検査装置から識別コードを受け取るように構成される。

他の好ましい実施形態によれば、通信手段は、識別コードを周期的に伝送するように構成され、制御装置は、識別コードを一時的に記憶するためのメモリ手段を備える。有利には、制御装置は、それが通信手段の到達範囲外にあるとき、自動的に識別コードを忘れる。

好適には、通信手段は、赤外線送信器手段を有し、制御装置は、赤外線受信器手段を備える。赤外線通信手段は、限られた到達範囲を有し、従って、識別コードが、例えば検査装置が位置する検査室のような限られた領域内でのみ伝送されることができるようにする。

本発明による装置の第２の好ましい実施形態において、通信手段は、検査装置への伝送のために、制御装置から識別コードを受け取るように構成される。

実際の実施形態において、通信手段は、制御装置から識別コードを周期的に取り出すための呼びかけ（インターロゲーション、interrogation）手段を有する。

好適には、呼びかけ手段は、ＲＦＩＤリーダを有し、制御装置は、ＲＦＩＤタグを備える。ＲＦＩＤ手段は、限られた到達範囲を有し、従って、識別コードが、例えば検査装置が位置する検査室のような限られた領域内でのみ伝送されることができるようにする。

他の好ましい実施形態において、制御装置は、ラジオ周波数の送信器を備え、検査装置は、ラジオ周波数の受信器を備える。ラジオ周波数（ＲＦ）装置の使用は、信号が擾乱されずに伝わることを可能にし、それによってシステム全体の制御の高度な信頼性を確実にする。

洗練された実施形態において、識別コードは、検査装置が位置する部屋を識別する部屋識別コードを含む。

実際的な実施形態において、検査装置は、Ｘ線装置を有する。Ｘ線装置は、潜在的に人間の健康にとって危険であり、専門家の監視下においてのみ動作させられる必要があるので、本発明は、Ｘ線システムとの組み合わせにおいて非常に有用である。他の実際的な実施形態において、制御装置は、Ｘ線フットスイッチである。

本発明は更に、本発明の第１の実施形態による医学的検査システムにおいて、制御装置と医学的検査装置との間で識別コードを自動的にやり取りする方法であって、通信手段によって医学的検査装置から識別コードを受け取るステップと、通信手段によって制御装置に周期的に識別コードを伝送するステップと、制御装置のメモリ手段に識別コードを一時的に記憶するステップと、を含む方法に関する。

本発明は更に、本発明の第２の実施形態による医学的検査システムにおいて、制御装置と医学的検査装置との間で識別コードを自動的にやり取りする方法であって、識別コードを取り出すために、通信手段によって制御装置に周期的に呼びかけるステップと、通信手段によって検査装置に識別コードを伝送するステップと、を含む方法に関する。

本発明は、添付の図面によって更に説明される。

すべての図において、同じ対象物は、同じ参照数字によって示される。

図１は、本発明による医学的検査システムの第１の実施例を概略的に示す。医学的検査システム１は、この好ましい実施例においてＸ線装置２である医学的検査装置と、Ｘ線装置２の遠隔操作のためのワイヤレス制御装置３と、を有する。図示する例において、ワイヤレス制御装置は、バッテリ電源を備えるＸ線フットスイッチ３である。

フットスイッチ３は、Ｘ線装置２に、識別コードを伴う制御信号を含む信号を伝送するために、ラジオ周波数（ＲＦ）の送信器４を備える。Ｘ線装置２は、前記信号を受け取るために、ラジオ周波数の受信器５を備える。

検査システム１は、識別コードを自動的且つ周期的にフットスイッチ３に伝送するための赤外線送信器手段を有する通信手段６を更に備える。フットスイッチ３は、識別コードを受け取るための赤外線受信器手段７を備える。フットスイッチには、識別コードを一時的に記憶するためのメモリ手段８が存在する。イレーサ手段９は、予め規定された時間期間後にメモリ手段から識別コードを消去するために使用される。

Ｘ線装置２は、識別コードを供給するために送信器手段６に結合される。いかなるユニークなコードも、識別コードとして使用されることができる。好適には、識別コードは、Ｘ線装置２が位置する検査室Ａを識別する部屋識別コードを含む。

Ｘ線装置２は、識別コードを検証するための手段１０を備え、識別コードが正しいときは対応する制御信号を受け入れ、識別コードが正しくないときは対応する制御信号を拒否するように構成される。

図２は、本発明によるシステムの第１の実施例の動作を概略的に示す。２つの隣接する検査室Ａ及びＢが、壁Ｗによって隔てられていることが示されている。医学的検査システム１は、部屋Ａに位置する。部屋Ｂには、システム１と同様の構成要素を有する本発明による別の検査システム１１が位置する。システム１１の対応する構成要素は、１０だけインクリメントされた対応する参照数字によって示されている。システム１１は、ＲＦ受信器１５及び検証手段２０を有するＸ線装置１２と、通信手段１６とを有する。

システム１１は、ＲＦ送信器４、赤外線受信器手段７、メモリ手段８及びイレーサ手段９を備えるシステム１からのフットスイッチ３を使用する。

図３は、フットスイッチ３が部屋Ａから取り出され、部屋Ｂに運び入れられるときの、本発明によるシステムの動作を示すブロック図を示す。

ステップ１０において、部屋Ａ内のＸ線システム２は、通信手段６に部屋識別コードキーＡを送る。

ステップ２０において、通信手段６は、周期的に、部屋識別コードキーＡを、部屋Ａ内に存在するフットスイッチ３に送る。この例において、１つ又は複数の全方向赤外線送信器６が使用される。これは、壁及び他のオブジェクトからの反射によってマルチパス接続を提供するので、キーＡの信号は、オブジェクトを介することによってブロックされない。赤外線放射は壁を通り抜けないので、信号は、部屋Ａ内に制限される。

ステップ３０において、フットスイッチ３が、部屋識別コードキーＡを受け取り、それをメモリ手段８に一時的に記憶する。

ステップ４０において、フットスイッチ３が、部屋Ａから取り出される。

ステップ５０において、イレーサ手段９が、メモリ手段８からキーＡを消去する。イレーサ手段は、予め決められた時間期間後に自動的に動作する標準のデータイレーサ手段を有することができる。フットスイッチ３は部屋Ａの外に位置するので、もはやキーＡを受け取らない。

ステップ６０において、フットスイッチ３が、偶発的にアクティブにされ、有効な識別コードをもたないＲＦ制御信号を伝送する。

ステップ７０において、Ｘ線システム２及びＸ線システム１２は、ともにＲＦ信号を受け取ることができるが、検証手段１０、２０はそれぞれ、無効な識別コードのため、制御信号を拒否し、Ｘ線システム２及びＸ線システム１２は両方とも制御信号に応答しない。検証手段１０は、例えば、フットスイッチ３からの信号に付随する識別コードを、Ｘ線システム２がステップ１０において通信手段６に送出した部屋識別キーＡと比較するように構成されることができる。

ステップ８０において、フットスイッチ３が、部屋Ｂに運び入れられる。

ステップ９０において、通信手段１６は、部屋識別コードキーＢをフットスイッチ３に周期的に送る。好適には、１つ又は複数の全方向赤外線送信器１６が、キーＢ信号がオブジェクトを介することによってブロックされず、部屋Ｂに制限されることを確実にするために使用される。

ステップ１００において、フットスイッチ３は、部屋識別コードキーＢを受け取り、メモリ手段８にそれを一時的に記憶する。

ステップ９０は、予め決められた時間期間後に繰り返される。ステップ１００は、フットスイッチ３が部屋Ｂに位置する限り、実施される。

ステップ１１０において、フットスイッチ３がアクティブにされ、キーＢを伴う制御信号を伝送する。

ステップ１２０において、ＲＦ受信器１５が、信号を受け取り、検証手段２０は、キーＢを、正しい識別コードとして確認し、Ｘ線システム１２は、制御信号に従って動作する。

ステップ１３０において、ＲＦ受信器５が、信号を受け取り、検証手段１０は、キーＢを、誤った識別コードとして確認し、Ｘ線システム２は、制御信号によってアクティブにされない。

図４は、本発明によるシステムの第２の実施例を概略的に示している。医学的検査システム２１は、部分的に、システム１に対応する。システム２１の対応する構成要素は、２０だけインクリメントされた対応する参照数字によって示されている。システム２１は、ＲＦ受信器２５及び検証手段３０を有するＸ線装置２２と、ＲＦ送信器２４、ラジオ周波数識別（ＲＦＩＤ）タグ手段２７及びメモリ手段２８を有するフットスイッチ２３と、ＲＦＩＤリーダ２６を有する通信手段２６と、を備える。

フットスイッチ２３のメモリ手段２８に、識別コードキーＣが記憶される。同じ識別コードキーＣが、ＲＦＩＤタグ２７に記憶される。通信手段２６は、フットスイッチ２３から識別コードを周期的に取り出すための呼びかけ手段として構成される。呼びかけ手段は、ＲＦＩＤリーダ３１を有し、フットスイッチ２３は、ＲＦＩＤ装置２７を備える。ＲＦＩＤリーダは、ＲＦパルスを送り出し、ＲＦＩＤタグは、それに対して、フットスイッチ２３のユニークな識別コードキーＣを含むＲＦ信号を返すことによって応答する。ＲＦＩＤリーダがＲＦＩＤタグの応答を感知できる領域は、一般に、数平方メートルである。ＲＦＩＤリーダ２６は、Ｘ線装置２２に、識別コードを含むＲＦＩＤ応答信号を送る。この点に関して、ＲＦＩＤリーダ２６は、ケーブルによってＸ線装置２２に接続されている。

検証手段３０は、Ｘ線装置２２のためのそれぞれの入力制御信号に付随する識別コードを、キーＣと比較して検証するように構成され、従って、ユニークな識別コードとしてキーＣを有する制御装置から生じる制御信号のみを受け入れる。制御装置は、同じ検査室Ｃにおいてその存在を知られている。

当業者には、１つ又は複数のフットスイッチが、両方の実施例のシステムに付加されることができ、それによってシステムが、さまざまな異なる位置から動作させられることを可能にすることが明らかであろう。

更に、本発明による医学的検査システムは、２つの医学的検査システムが同じ検査室に位置する状況においても適切である。両方の実施例において、それぞれの制御装置は、部屋識別コードを伴う制御信号及び制御装置識別コードを、対応する検査装置に送信するように構成される。制御装置識別コードは、或る検査室の状況の中でユニークでなければならない。更に、前記制御装置識別コードは、対応する検査装置に知られるようにされなければならない。これは、当技術技術においてそれ自体知られている技法によって実施されることができる。検証手段は、部屋識別コード及び制御装置識別コードの両方が確認されるときのみ、制御信号を受け入れるように構成される。

第２の実施例２１において（図４参照）、ＲＦＩＤリーダ２６の限られた応答領域のため、ＲＦＩＤタグ２７によって送り出される部屋識別コードは、必然的に、ＲＦＩＤリーダ２６だけに届く。同様に、同じ検査室内の同様の付加のシステムのＲＦＩＤタグによって送り出される部屋識別コードは、必然的に、付加のシステムのＲＦＩＤリーダだけに届く。これは、制御装置識別コードの通信が失敗した場合に生じるエラーの機会を低減する。

しかしながら、本発明の第１の実施例１において、制御装置識別コードの通信に失敗する場合、起こりうるエラーは、実際の危険を防ぐために介入する可能性をもつ熟練した人員の直接的な監視下で、同じ検査室においてのみ生じる。

本発明は、要約すると、遠隔制御装置によって動作可能な医学的検査装置であって、制御装置及び／又は医学的検査装置に対して識別コードを自動的に割り当てるための手段が設けられ、前記コードが、制御装置によって医学的検査装置の動作のために必要である、装置に関する。

従って、本発明は、当然ながらここに説明し又は図示する実施例に限定されず、概して、前述の説明及び図面に照らして添付の特許請求の範囲内のいかなる実施例にも及ぶ。

本発明よる装置の第１の実施例を概略的に示す図。 第１の実施例の動作を概略的に示す図。 本発明による方法の第１の実施例のステップを示すブロック図。 本発明による装置の第２の実施例を概略的に示す図。

Claims (13)

1. 医学的検査装置及び該医学的検査装置を動作させるための制御装置を有する医学的検査システムであって、前記制御装置が、識別コードを伴う制御信号を含む信号を伝送し、前記検査装置が、前記識別コードを検証する手段を備えるとともに、前記識別コードが正しい場合、対応する前記制御信号を受け入れ、前記識別コードが正しくない場合、対応する前記制御信号を拒否するように構成される、医学的検査システムであって、
   前記医学的検査システムが更に、前記制御装置と前記検査装置との間で前記識別コードを自動的にやり取りする通信手段を有し、
   前記制御装置が、前記通信手段からの前記識別コードを一時的に記憶するメモリ手段と、予め決められた時間期間後に前記メモリ手段から前記識別コードを消去する消去手段と、を有することを特徴とする医学的検査システム。
2. 前記通信手段は、前記制御装置への伝送のために、前記医学的検査装置から前記識別コードを受け取るように構成される、請求項１に記載の医学的検査システム。
3. 前記通信手段は、前記識別コードを周期的に伝送するように構成される、請求項１又は請求項２に記載の医学的検査システム。
4. 前記通信手段は、赤外線送信器手段を有し、前記制御装置は、赤外線受信器手段を備える、請求項１、請求項２又は請求項３に記載の医学的検査システム。
5. 前記通信手段は、前記検査装置への伝送のために、前記制御装置から前記識別コードを受け取るように構成される、請求項１に記載の医学的検査システム。
6. 前記通信手段は、前記制御装置から前記識別コードを周期的に取り出すための呼びかけ手段を有する、請求項５に記載の医学的検査システム。
7. 前記呼びかけ手段は、ＲＦＩＤリーダを有し、前記制御装置は、ＲＦＩＤタグを備える、請求項６に記載の医学的検査システム。
8. 前記制御装置は、ラジオ周波数送信器を備え、前記検査装置は、ラジオ周波数受信器を備える、請求項１乃至請求項７のいずれか１項に記載の医学的検査システム。
9. 前記識別コードは、前記検査装置が位置する部屋を識別する部屋識別コードを含む、請求項１乃至請求項８のいずれか１項に記載の医学的検査システム。
10. 前記検査装置が、Ｘ線装置を有する、請求項１乃至請求項９のいずれか１項に記載の医学的検査システム。
11. 前記制御装置が、Ｘ線フットスイッチである、請求項１０に記載の医学的検査システム。
12. 請求項１乃至請求項４及び請求項８乃至請求項１１のいずれか１項に記載の医学的検査システムにおいて、制御装置と医学的検査装置との間で識別コードを自動的にやり取りする方法であって、
    ａ）前記通信手段によって、前記医学的検査装置から前記識別コードを受け取るステップと、
    ｂ）前記通信手段によって、前記制御装置に周期的に前記識別コードを伝送するステップと、
    ｃ）前記制御装置の前記メモリ手段に、前記識別コードを一時的に記憶するステップと、
    ｄ）予め決められた時間期間後に、前記メモリ手段から前記識別コードを消去するステップと、
    を含む方法。
13. 請求項５乃至請求項１１のいずれか１項に記載の医学的検査システムにおいて、制御装置と医学的検査装置との間で識別コードを自動的にやり取りする方法であって、
    ａ）前記識別コードを取り出すために、前記通信手段によって前記制御装置に周期的に呼びかけをするステップと、
    ｂ）前記通信手段によって、前記検査装置に前記識別コードを伝送するステップと、
    を含む方法。

Images