JP4608123B2 - 積層シート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、コンソールパネル、センタークラスター、スイッチベースなどの自動車内装部品、塗装模様のサイドマットガード、バンパー、ホイルキヤップやモールなどの自動車外装部品、その他家電・携帯電話、建材などを加飾するために用いられる積層シートに関する。
【0002】
【従来技術】
従来、立体感のある視覚効果を発揮する意匠、例えば幾何学的模様などを積層シートを用いて表現する手段としては、透明な基体シートの一面に金属層を有し、他面にカーボンクロス柄を呈するインキパターン層を有する積層シート(特開平10-44186)を用いるものがある。この積層シートは、金属層で反射する光線がカーボンクロス柄を呈するインキパターン層の隙間を通して縞状に見えるため、本物のカーボン繊維の如き立体感を表現できるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来は、次のような課題があった。
(1)透明な基体シートの「裏面」の金属層の反射光線のみで光沢を出していたので、光沢度の強度や質感を調節しにくく、インキパターン層の立体感の強弱を出しにくかった。
【0004】
(2)透明な基体シートの「厚み」により光沢の見え方を異ならせて、カーボンクロス柄の立体感を増大させていたが、基体シートの厚みをあまりに大きくすると光沢度が落ちてしまうので、基体シートの厚みを大きくするには限界があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、この発明の積層シートは、次のように構成した。請求項1に記載の発明は、偏光フレークを含むインキパターン層、基体シート、および金属層がこの順に配置された積層シートであって、基体シートが、25×10−3mm〜300×10−3mmの厚みを有し、かつ、JIS−K6734における100℃での熱収縮率(%)(MD方向をam、TD方向をatとする。)が関係式 0.01<am<3.00、−2.00<at<1.00を満たすものであるとともに、金属層が、積層シートを加熱して立体形状に変形させることによりマイクロクラックが発生可能なものであることを特徴とする積層シートである。請求項2に記載の発明は、積層シートを加熱して立体形状に変形させることにより、金属層にマイクロクラックを発生させた前記の積層シートである。請求項3に記載の発明は、金属層が、融点T(℃)、ヤング率b(N/平方m)をパラメーターとして関係式 1<b/108T<1.5を満たすような金属を用いて蒸着により形成された層である前記の積層シートである。請求項4に記載の発明は、インキパターン層の画線部が、積層シートの全面積のうち10%〜100%を占めるように形成されている前記の積層シートである。請求項5に記載の発明は、金属層上に、射出成形樹脂と相溶性のある無延伸シートが積層された前記の積層シートである。
【0006】
【発明の実施の形態】
この発明の積層シートは、偏光フレークを含むインキパターン層1、基体シート2、および金属層3がこの順に配置された積層シートであって、基体シート2が、25×10−3mm〜300×10−3mmの厚みを有し、かつ、JIS−K6734における100℃での熱収縮率(%)(MD方向をam、TD方向をatとする。)が関係式 0.01<am<3.00、−2.00<at<1.00を満たすものであるとともに、金属層3が、積層シートを加熱して立体形状に変形させることによりマイクロクラックが発生可能なものである。
【0007】
偏光フレーク4を含むインキパターン層1、基体シート2、および金属層3がこの順に配置された積層シートとあるのは、インキパターン層1、基体シート2、および金属層3の各層が直接密着していてもよいし、各層間に別のインキ層などが介在してもよいことを意味する。
【0008】
以下、説明の便宜上、金属層3、基体シート2、インキパターン層1の順に説明する。
【0009】
金属層3は、積層シートを加熱して立体形状に変形させることによりマイクロクラックを発生可能なものである。金属層3の材質としては、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)などがある。金属層3の形成方法としては、真空蒸着法、イオンプレーティング(IP)法などがある。金属層3の膜厚としては、100〜700×10−3mm(100〜700Å)がある。この膜厚であると、積層シートを立体形状に変形させることにより金属層3に均一なマイクロクラックを発生させやすくなる。金属層3に形成されるマイクロクラックの程度は、最大外径が10〜200×10−3mm(10〜200μm)の破片が形成されるようにすることができる。破片が10×10−3mmより小さいと光の散乱性が低くなりやすい。200×10−3mmを超えると意匠性が低くなりやすい。特に、偏光フレーク4による光線と有効に干渉させるためには、破片の最大外径は30〜100×10−3mm(30〜100μm)がよい。
【0010】
金属層3は、融点T(℃)、ヤング率b(N/平方m)をパラメーターとして関係式1<b/108T<1.5を満たすような金属を用いて蒸着により形成された層であってもよい。
【0011】
「b/108T」の導出理由は、金属の融点とヤング率のバランスがある一定の比例定数のもとで直線を描くものについては、より均一なマイクロクラックを発生させることができるからである。
【0012】
下限を「1」とした理由は、ヤング率は金属の弾性に起因する数値であるため、b/108Tが1より小さいと、積層シートを加熱して立体形状に変形させることにより金属層3にマイクロクラックを発生させにくくなるからである。
【0013】
【0014】
上限を「1.5」とした理由は、金属の分子運動が、積層シートの加熱時に全域に活発になるようにしてムラなくマイクロクラックを発生させるためである。
【0015】
「融点T(℃)」とは、一定気圧(1atm)のもとで固相状態の物質が液相と平衡を保つ時の温度のことである。例えば、「金」の融点は1064.4℃であり、「チタン」の融点は1660℃である。
【0016】
「ヤング率b」とは、一様な太さの棒の一端を固定し、他端を軸方向に押す(または引く)場合、棒の断面に働く応力をT、単位長さあたりの伸び(または縮み)をεとすれば、比例限界内でT=Eεという関係式が成り立ち、このときの比例定数E=T/εをヤング率という。弾性率の一種で伸び弾性率ともいう。例えば、「金」のヤング率は80×109N/平方mであり、「チタン」のヤング率は116×109N/平方mである。
【0017】
各種金属のb/108Tの値を表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】
金属層3上には、射出成形樹脂と相溶性のある無延伸シートを積層してもよい。真空蒸着法等により形成される層は一般に射出成形樹脂と接着しにくいので、積層シートと射出成形樹脂とを確実に一体化接着させるためである。このような無延伸シートとしては、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂などがある。積層方法としては既知の熱ラミネート、押出しラミネート、ドライラミネート、ホットメルト等を使用することができる。
【0020】
基体シート2は、25×10−3mm〜300×10−3mmの厚みを有し、かつ、JIS−K6734における100℃での熱収縮率(%)(MD方向をam、TD方向をatとする。)が関係式 0.01<am<3.00、−2.00<at<1.00を満たすものである。基体シート2の材質としては、アクリル樹脂、ABS樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などがある。基体シート2の透明度としては、JIS−K7105の測定方法において0.3〜12の数値を示す透明度とすることができる。より好ましくは、金属層3による散乱光線と偏光フレーク4を有するパターン層による散乱光線とをより有効に干渉させるためには、透明度は0.3〜4.5の数値がよい。
【0021】
基体シート2の「厚み」が25×10−3mmより小さいと、金属層3による散乱光線と偏光フレーク4を有するパターン層による散乱光線とが干渉しないので、インキパターン層1の立体感の強弱を確保しにくくなる。厚みが、300×10−3mmより大きいと、基体シート2を加熱したときに基体シート2内を熱が伝導しにくくなり、一枚の基体シート2に収縮率の異なるエリアが併存しやすくなる。このため、金属層3のマイクロクラックの破片の細かさがエリア毎に異なったり、クラックの発生する密度が異なることにより、光沢度にムラが発生する。
【0022】
基体シート2の「熱収縮率」は、JIS−K6734における測定方法において、100℃での関係式が、0.01<am<3.00、−2.00<at<1.00を満たすものである。なお、MD方向をam、TD方向をatとする。ここでMD方向とは、基体シート2を巻取る際の巻き取り方向のことをいい、TD方向とは、基体シート2を巻取る際の幅方向のことをいう。
【0023】
am≦0.01、at≦−2.00の場合は、専らТD方向の大きな伸びのみによって金属層3にクラックを発生させることになるので、金属層3の破片が大きくなりすぎることになる。
【0024】
am≦0.01、at≧1.00の場合は、専らТD方向の大きな縮みのみによって金属層3にクラックを発生させることになるので、金属層3が皺状になりやすくなり、光の散乱が細かくなりすぎる。
【0025】
am≧3.00、at≦−2.00の場合は、ТD方向、MD方向ともに変形が大き過ぎて、歪んだ破片が全面に形成されやすくなり、光の散乱が安定しにくい。
【0026】
am≧3.00、at≧1.00の場合は、前記am≦0.01、at≧1.00の場合よりもさらに金属層3が皺状になりやすく、光の散乱が細かくなりすぎる。
【0027】
金属層3の材質と基体シート2の材質の組合せで、最も良いのは、基体シート2がアクリル系樹脂よりなり、金属層3の材質がクロムの場合である。アクリル系樹脂よりなる基体シート2は、透明性・立体加工性・耐光性・表面硬度に優れ、クロムは、耐腐蝕性に優れており、意図的にマイクロクラックを発生させても耐性劣化は発生しないなどの理由による。
【0028】
インキパターン層1は、偏光フレーク4を樹脂バインダーに含有させたインキでパターン状に形成した層である。インキパターン層1の膜厚としては、1〜10×10−3mm(1〜10μm)がある。インキパターン層1の形成方法は、オフセット、グラビア、スクリーン、フレキソなどの通常の印刷法がある。偏光フレーク4の材質としては、リーフィングタイプのアルミペーストやノンリーフィングタイプのアルミペーストやパール顔料などがある。ノンリーフィングタイプの偏光フレーク4は樹脂バインダー中への分散が容易である。偏光フレーク4の形状としては、球状、粒状、角状、鱗片状や小判状の形状などがある。偏光フレーク4の大きさとしては、最大径36×10−3mm(36μm)で最大厚み10×10−3mm(10μm)の粒状のものや、最大径25×10−3mm(25μm)で最大厚み5×10−3mm(5μm)の鱗片状のものがある。
偏光フレーク4の含有率としては、重量比で樹脂バインダー100に対し、5〜40部となる含有率がある。5部より小さいと偏光が低くなり金属層3からの光線との干渉性が低くなるため、インキパターン層1の立体感の強弱を確実に出しにくくなる。40部より大きいとインキパターン層1が凝集破壊を起こしやすくなるため物性が不安定となり、インキパターン層1が割れたり、隣接する層との密着性が落ちたりする。
【0029】
特に、マイクロクラックを有する金属層3からの光線と有効に干渉させるための上記各要素(材質、形状、大きさ、含有率)の組合せとして、材質がノンリーフィングタイプのアルミペーストで、形状が鱗片状、大きさが20〜40×10−3mm(20〜40μm)、含有率が重量比で樹脂バインダー100に対し10〜20部の組合せの条件とするとよい。
【0030】
樹脂バインダーとしては、ポリビニル系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂などがある。溶剤としては、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、メタノール、イソプロパノール、アセトンなどがある。
【0031】
インキパターン層1は、最外層となるため、高度の耐光性、耐薬品性等が要求される場合は、紫外線吸収剤を混入させたり、熱硬化型あるいは紫外線硬化型の樹脂でインキパターン層1を覆ったりすることができる。
【0032】
インキパターン層1の画線部は、基体シート2の全面積のうち10%〜100%の面積を占めるように形成してもよい。
【0033】
面積の占有率が10%より小さくなると、インキパターン層1による散乱光線が弱くなり、金属層3のみで光が乱反射するため、干渉性が低くなるからである。
【0034】
面積の占有率が100%でも構わないのは、マイクロクラックを発生させた金属層3の光沢度が高く、金属層3による散乱光線と偏光フレーク4の有するパターン層による散乱光線とが干渉を生じるからである。なお、インキパターン層1中の偏光フレーク4の添加量を調節すれば、偏光フレーク4間に隙間を生じさせることによって、前記干渉に変化を生じさせることもできる。
【0035】
【実施例1】
以下のようにして、自動車内装用のセンタークラスターを作製した。
厚さ125×10−3mm(125μm)の三菱レイヨン製アクリルフィルムHBXN−47を基体シートとして使用し、グラビア印刷にて幾何学模様のインキパターン層を印刷した。基体シートのJIS−K6734における100℃での熱収縮率(%)(MD方向をam、TD方向をatとする。)はam=1.0、at=−0.2であった。インキパターン層のグラビア印刷で使用した樹脂バインダーはポリメタクリレート樹脂であった。偏光フレークはアルミフレークであった。偏光フレークの含有率は、重量比で、ポリメタクリレート樹脂:偏光フレーク=10:1であった。画線部が、基体シートの全面積のうち35%の面積を占めていた。
【0036】
次に、基体シートのインキパターン層と逆の面にCrを用いて蒸着を行ない、金属層を形成した。さらに、積層シートの金属層側が射出成形樹脂と接着しやすくするために、金属層上に接着層をグラビア印刷にて印刷し積層シートとした。金属層の(b/108T)は、1.33であった。なお、Crの融点T(℃)は1860℃、ヤング率b(N/平方m)は248×109である。接着層はアクリル系樹脂にて印刷を行った。
【0037】
次にこの積層シートを300℃に保たれた熱源で接着層側より10秒間加熱し射出成形金型内で真空吸引を行ないセンタークラスターの立体形状に変形させた。この際、金属層にはマイクロクラックが形成された。真空吸引直前の積層シートの表面温度は163℃であった。
【0038】
その後型締めをし、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン系樹脂を樹脂温220℃で射出した。成形品表面は、積層シートの変形により全面に渡って均一にマイクロクラックが発生した金属層による散乱光線と、インキパターン層のアルミフレークによる散乱光線とが干渉し、立体感のある幾何学模様を有する成形品を得た。金属層による偏光とインキパターン層による偏光との2種の偏光現象により縞干渉が発生した立体感のある成形品であった。
【0039】
【実施例2】
以下のようにして、自動車内装用のスイッチベースを作製した。
厚さ130×10−3mm(130μm)の帝人化成製ポリカーボネートフィルムパンライト130を基体シートとして使用し、スクリーン印刷にて幾何学模様のインキパターン層を印刷した。基体シートのJIS−K6734における100℃での熱収縮率(%)(MD方向をam、TD方向をatとする。)はam=0.1、at=−0.05であった。インキパターン層のスクリーン印刷で使用した樹脂バインダーはポリカーボネート樹脂であった。偏光フレークはパール顔料であった。偏光フレークの含有率は、重量比で、ポリカーボネート樹脂:偏光フレーク=10:1.5であった。画線部が、基体シートの全面積のうち100%の面積を占めていた。
【0040】
次にインキパターン層と逆の面にイオンプレーティング法にてニッケルの金属層を形成した。さらに、グラビア印刷にて接着層を印刷し、金属層側が射出成形樹脂と接着しやすくするために、接着層上に無延伸シートを積層した。接着層の樹脂バインダーは2液硬化型ウレタン系樹脂であり、無延伸シートはポリプロピレン樹脂シートで、厚みが0.3mmであった。金属層の(b/108T)は、1.43であった。なお、ニッケルの融点T(℃)は1450℃、ヤング率b(N/平方m)は207×109である。接着層はアクリル系樹脂にて印刷を行った。
【0041】
次にこの積層シートを300℃に保たれた熱源で接着層面側より20秒間加熱し真空成形用金型内で真空吸引を行ない立体形状に変形させた。この際、金属層にはマイクロクラックが形成された。真空吸引直前の積層シートの表面温度は172℃であった。
【0042】
その後、真空成形用金型より脱型し、所定の形状に打ち抜きを行い、射出成形金型にセットし、型締めをし、ポリプロピレン樹脂を樹脂温200℃で射出した。成形品表面は、積層シートの変形により全面に渡って均一にマイクロクラックが発生した金属層による散乱光線と、インキパターン層のアルミフレークによる散乱光線とが干渉し、立体感のある幾何学模様を有する成形品を得た。
【0043】
【発明の効果】
この発明の積層シートは、偏光フレークを含むインキパターン層、基体シート、および金属層がこの順に配置された積層シートであって、基体シートが、25×10−3mm〜300×10−3mmの厚みを有し、かつ、JIS−K6734における100℃での熱収縮率(%)(MD方向をam、TD方向をatとする。)が関係式 0.01<am<3.00、−2.00<at<1.00を満たすものであるとともに、金属層が、積層シートを加熱して立体形状に変形させることによりマイクロクラックが発生可能なものである。
【0044】
つまり、基体シートの一方側に「偏光フレーク」を有するインキパターン層を配置しているので、次の効果を奏する。
【0045】
(1)偏光フレークの量や大きさ、形状などを変えることにより、光沢度の強度や質感を任意に調節できる。(2)基体シートを厚くして立体感を増大させた場合でも、偏光フレークの光沢作用により、光沢度の低下を防ぐことができる。
【0046】
また、基体シートが特定の熱収縮率を有するので、金属層にマイクロクラックを確実に発生させることができるという効果を奏する。
【0047】
また、基体シートの一面に金属層を形成し、他面にインキパターン層を形成しているので、次の作用効果を奏する。
【0048】
金属層による散乱光線と偏光フレークを有するパターン層による散乱光線とを干渉させることを可能とし、また、偏光フレークの量や大きさや形状などと、金属層に発生したマイクロクラックの大きさによりもたらされる前記干渉の度合いや基体シートの厚みの変化により、インキパターン層の立体感の強弱を確実に出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の積層シートの一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 インキパターン層
2 基体シート
3 金属層
4 偏光フレーク
Claims (4)
- 偏光フレークを含むインキパターン層、基体シート、および金属層がこの順に配置され、加熱され立体形状に変形され、その変形により前記金属層にマイクロクラックが形成された積層シートであって、
前記変形の前の基体シートが、25〜300μmの厚みを有し、かつ、JIS−K6734における100℃での熱収縮率(%)(MD方向をam、TD方向をatとする。)が関係式 0.01<am<3.00、−2.00<at<1.00を満たすものであり、
前記変形の前の前記金属層は、厚みが100〜700Åに設定され、融点T(℃)、ヤング率b(N/平方m)をパラメーターとして関係式1<b/108T<1.5を満たし、
前記マイクロクラックの破片の最大外形は、30〜100μmであり、
前記変形の前の前記偏光フレークの含有率は、重量比で樹脂バインダー100部に対し、5〜40部である、積層シート。 - 前記インキパターン層の画線部が、前記基体シートの全面積のうち10%〜100%を占めるように形成されている、請求項1記載の積層シート。
- 前記金属層側が射出成形樹脂に接着される請求項1又は2記載の積層シートであって、
前記金属層上に積層された、前記射出成形樹脂と相容性のある無延伸シートを更に備えた、請求項1又は2記載の積層シート。 - 前記基体シートの材質がアクリル系樹脂であり、前記金属層の材質がクロムである、請求項1から3のいずれかに記載の積層シート。
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