JP4607506B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置に係り、特に高電子移動度トランジスタ(HEMT)等の半導体装置に関する。
スイッチング素子などの電力用半導体装置、もしくは、高周波パワー半導体装置等には、
高い臨界電界を有する材料を用いるのが有効である。このため、高い臨界電界を有する窒化物半導体材料を用いることが、電力用半導体装置、もしくは、高周波パワー半導体装置
にとって有効である。
図12に示した窒化物系半導体装置は、キャリア走行層1をInXGa1-XN(0≦X≦1)膜、障壁層2をInYAlZGa1-Y-ZN(0≦Y≦1、0≦Z≦1)膜で形成している。キャリア走行層1と比べ、障壁層2の格子定数が小さいとき、障壁層2に歪みが生じて、ピエゾ効果によりキャリア走行層1と障壁層2の界面に二次元電子ガスが形成される。AlN膜は、GaN膜より格子定数が小さいのに対して、InN膜はGaN膜より格子定数が大きい。このため、障壁層2にInYAlZGa1-Y-ZN膜を用いて、障壁層2のAlの組成比Yと、障壁層2のIn組成比Zを制御することで、障壁層2に加わる歪みの量を制御し、二次元電子系のキャリア密度を制御することが可能である。GaN膜からなるキャリア走行層1とInN膜とAlN膜からなる障壁層2の界面に平行な軸(a軸)方向の格子定数の関係から、Z−4.66×(Y−X)=0を満たすとき、キャリア走行層1と障壁層2の格子定数が一致する(特許文献1参照)。
また、窒化物半導体装置、もしくは、砒化ガリウム半導体装置において、ドレイン電極4、もしくは、ソース電極5における接触抵抗を下げる方法として、障壁層2の一部を除去することにより形成されるリセス構造を採用する方法が知られている。図13に示した窒化物半導体装置は、キャリア走行層1にGaN膜、障壁層2にAlGa1−ZN膜で形成されている。ゲート電極3の下周辺の障壁層2を除去することでリセス構造を形成している。また、ドレイン電極4とソース電極5と、障壁層2との間にコンタクト層6を形成している。例えば、コンタクト層6を障壁層2より高い不純物濃度をもつ半導体材料で形成することで、ソース抵抗とドレイン抵抗を下げることができる。窒化物半導体においては、キャリア走行層1にGaN膜、障壁層2にAlGa1−ZN膜を用いたときに関して、障壁層の膜厚に対して、二次元電子系のキャリア密度が報告されている(非特許文献1参照。)。ニ次元電子ガスのキャリア密度を求めると、図3のグラフのようになる。このことから、リセス構造を用いたとき、ゲート電極3の下の二次元電子系のキャリア密度は、障壁層のAl組成比Zとゲート電極3の下の障壁層2の膜厚に依存する。
また、図3に示されるように、障壁層2の膜厚が臨界膜厚以上になるとキャリアが発生する。非特許文献1によれば、この臨界膜厚Tは、T=16.4×(1−1.27×Z)/Zと表される。
特開2000−223697公報 ジェイ・ピー・イベットソン(J. P. Ibbetson)、他 著、「アプライド・フィジクス・レターズ、第77巻、2号 (Appl. Phys. Lett. vol.77 Issue 2) 」、2000年、p.250
電力用半導体装置、もしくは、高周波パワー半導体装置等として、高い絶縁破壊耐圧を有する窒化物半導体は有望である。しかし、従来の技術では、以下のように、低いオン抵抗を有するノーマリーオフ型半導体装置を作製するのは困難であった。
エピタキシャル結晶成長装置を用いて、図12に示すようなキャリア走行層にInXGa1-XN(0≦X≦1)膜、障壁層にInYAlZGa1-Y-ZN(0≦Y≦1、0≦Z≦1)膜を形成した際、Z−4.66×(Y−X)<0という条件を満たした場合、障壁層のa軸の格子定数がキャリア走行層のa軸の格子定数より大きくなる。このとき、ピエゾ効果による二次元電子系のキャリアが発生しない。このため、ゲート電極とドレイン電極とソース電極を障壁層の上に形成することにより、ゲート電圧が0Vでオフ状態である半導体装置が実現できる。しかし、このとき、ゲート電極の下以外にも、ゲート電極とドレイン電極との間、ゲート電極とソース電極との間、ソース電極の下、ドレイン電極の下のキャリア走行層と障壁層の界面にも二次元電子ガスのキャリアがなくなる。このため、ドレイン電極とソース電極との間の抵抗が大きくなり、半導体装置のオン抵抗に著しい劣化を招く。
また、障壁層がAlGa1−ZN膜で形成されている半導体装置において、二次元電子系の実現に必要なキャリア走行層と障壁層の伝導帯のエネルギーの差を考慮すると、Zは0.2以上が望ましく、このとき、障壁層の臨界膜厚Tは、約60Å以下である。このため、図13に示すようなリセス構造を用いて、ノーマリーオフ型半導体装置を実現するためには、エピタキシャル結晶成長装置を用いて、キャリア走行層と障壁層とコンタクト層を順次形成した後、障壁層の一部の膜厚を60Å以下に制御して除去する加工が必要であった。このため、加工精度の問題から、歩留まりよくノーマリーオフ型半導体装置の作製は困難であった。
上記問題点を鑑み、本発明は、低いオン抵抗を有するノーマリーオフ型半導体装置を歩留まりよく作製できる窒化物系半導体装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の半導体装置は、InGa1−XN(0≦X≦1)からなるキャリア走行層と、前記キャリア走行層上に積層され、その一部を除去することで形成されたリセス構造を有するInAlGa1−Y―Z(0<Y<1、0<Z<1)からなる障壁層と、前記リセス構造領域内の前記障壁層上に形成されたゲート電極と、前記リセス構造領域外の前記障壁層上に形成されたドレイン電極及びソース電極とを有する電界効果トランジスタにおいて、前記リセス構造における障壁層膜厚が、16.4×(1−1.27×Z+0.68×(Y−X))/(Z−4.66×(Y−X))以下であることを特徴とする
本発明によれば、障壁層にリセス構造を形成し、この障壁層のリセス構造における膜厚を上述の式で導出される数値以下とすることにより、低いオン抵抗を有するノーマリーオフ型半導体装置を歩留まりよく作製することが可能な窒化物半導体装置を提供することができる。
次に、図面を参照して、本発明の実施例1〜4を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
本発明の実施例1に係る窒化物系半導体装置は、図1に示すように、アンドープInXGa1-XN膜(0≦X≦1)からなり、膜厚が2μm程度のキャリア走行層1と、そのキャリア走行層1上に配置され、アンドープInAlGa1−Y−ZN膜(0<Y<1、0<Z<1)からなり、膜厚が30nm程度の障壁層2と、その障壁層の一部を除去することで形成され、幅が3μm程度のリセス構造10と、そのリセス構造10上に形成されたゲート電極3と、リセス構造10領域以外の障壁層2上に形成されたドレイン電極4とソース電極5とを備えている。リセス構造10領域における障壁層2の膜厚dは16.4×(1−1.27×Z+0.68×(Y−X))/(Z−4.66×(Y−X))以下である。この理由について以下に示す。
窒化物半導体装置では、障壁層2の歪みによるピエゾ効果により、キャリア走行層1と障壁層2の界面に二次元電子ガスが形成される。キャリア走行層1と障壁層2の界面に垂直な方向の伝導帯のエネルギーは、ゲート電圧が0Vのとき、模式的に図2のように表すことができる。図中に示す数字は、1がキャリア走行層における伝導帯のエネルギーポテンシャル、2が障壁層における伝導帯のエネルギーポテンシャル、3がゲート電極における伝導帯のエネルギーポテンシャルをそれぞれ示している。ピエゾ効果により障壁層2の伝導帯のエネルギーは位置に対して傾きをもち、ゲート電極3におけるエネルギーより、キャリア走行層1におけるエネルギーが低くなるとき、ゲート電極3から供給された電子がキャリア走行層1の界面に溜まり、二次元電子系が形成される。このため、二次元電子系のキャリア密度は、キャリア走行層1と障壁層2の組成比と障壁層2の膜厚で決まる。キャリア走行層1にGaN膜、障壁層2にAlGa1−ZN膜で形成されるとき、キャリア密度が図3のようになることが報告されている。図3によれば、Zによらず、キャリア密度が有限の値をもつためには、ある厚さ(臨界膜厚)以上の厚さが必要であることがわかる。図4が、障壁層2のAlの組成比に対する臨界膜厚である。
GaNの格子定数に対して、AlNの格子定数は小さく、InNの格子定数は大きいので、障壁層をAlGaN膜からInAlGaN膜にすることで、障壁層2の歪を緩和でき、障壁層2の格子定数をキャリア走行層1の格子定数に近づけることができる。これにより、障壁層2の歪みの量が小さくなり、図5に示されるように障壁層2における電界の傾きが小さくなる。これにより、障壁層2がAlGaN膜であるときと比較して、障壁層2がInAlGaN膜であるとき、障壁層2の臨界膜厚が増加する。InN膜とGaN膜の格子定数の差が、AlN膜とGaN膜の格子定数の差の4.66倍であることと、バンドギャップの差の75%が伝導帯のエネルギーの差になると考えると、キャリア走行層1がInXGa1-XN膜、障壁層2がInAlGa1−Y−ZN膜であるとき、臨界膜厚は16.4×(1−1.27×Z+0.68×(Y−X))/(Z−4.66×(Y−X))と導くことができる。よって、キャリア走行層1がInXGa1-XN膜、障壁層2がInAlGa1−Y−ZN膜で構成され、障壁層2の一部を除去することでリセス構造10を形成したとき、リセス構造10領域における障壁層2の膜厚が16.4×(1−1.27×Z+0.68×(Y−X))/(Z−4.66×(Y−X))以下であるとき、ノーマリーオフ型半導体装置が実現できる。
図6は、キャリア走行層1がGaN膜のとき、障壁層2がAlGa1−ZN 膜、もしくは、In0.03 Al Ga0.97-ZN膜での臨界膜厚の比較である。Alの組成比が0.2のとき、AlGaN膜では、従来約60Åであった臨界膜厚は、In0.03 Al Ga0.97-ZN膜では、上式より約210Åに増加する。障壁層2のリセス形成前の膜厚が300Åであるとき、障壁層2の一部を除去し、リセス構造10を形成するプロセスにおいて、障壁層2がAlGaN膜では、240Å以上300Å未満の加工が必要であり、±10%の加工精度が要求されるに対し、In0.03 Al Ga0.97-ZN膜では、90Å以上300Å未満の加工が必要であり、±50%の加工精度があればよい。よって、障壁層2にInAlGaN膜を用いて、リセス構造10を形成し、ノーマリーオフ型半導体装置を作製するときの大幅な歩留まりの向上が可能となる。
Inは、AlとGaと比較して、蒸気圧が高いため、AlN膜とGaN膜に対して、InN膜は成膜温度が低い。また、InN膜は、AlN膜とGaN膜に対して大きく格子定数が異なる。このため、AlGaN膜に高い組成比でInを含む膜を成膜することは難しい。従来技術の障壁層2にInAlGaN膜を用いて、ノーマリーオフ型半導体装置を作製するには、キャリア走行層1と格子定数を合わせるため、障壁層2に高いIn組成が必要であったが、本発明により、障壁層2の格子定数がキャリア走行層1の格子定数より小さい値であっても、ノーマリーオフ型半導体装置が実現可能である。例えば、キャリア走行層1がGaN膜、障壁層2がAl0.23Ga0.77N膜である場合、従来技術では、In組成比が4%以上必要であったのに対し、本発明によれば、In組成比2%で、リセス領域における障壁層の膜厚を85Å以下にすることでノーマリーオフ型半導体装置が実現できる。このように、障壁層2のIn組成比を下げることができることは、成膜における歩留まりの向上、または、膜質の向上が期待できる。
また、図6に示されるように、障壁層2がAlGaN膜においても、Al組成比を下げることにより、臨界膜厚を下げることができる。しかし、障壁層のAl組成比を下げることにより、キャリア走行層1と障壁層2のバンドギャップの差が小さくなり、二次元電子系の閉じ込めが弱くなり、二次元電子系が実現できなくなる。このため、ノーマリーオフ型半導体装置においても、キャリア走行層1と障壁層2のバンドギャップの差が大きいほうが望ましい。InN膜とGaN膜の格子定数の差に対するAlN膜とGaN膜の格子定数の差との比は、4.66に対して、InN膜とGaN膜のバンドギャップの差に対するAlN膜とGaN膜のバンドギャップの差との比は、1.87である。このため、障壁層にInAlGaN膜を用いることで、同じ臨界膜厚に対して、より大きなキャリア走行層1と障壁層2のバンドギャップの差を得ることができる。図7は、キャリア走行層1がGaN膜であるとき、臨界膜厚に対するキャリア走行層1と障壁層2のバンドギャップの差を表しているが、障壁層のIn組成比0%に対して、In組成比3%である方が、キャリア走行層1と障壁層2のバンドギャップの差を大きくすることが可能である。
以上のように、キャリア走行層1にInGa1−XN(0≦X≦1)層からなるキャリア走行層と、このキャリア走行層上に積層されたノンドープもしくはn型のInAlGa1−Y―Z(0<Y<1、0<Z<1)層からなる障壁層2と、この障壁層2の一部を除去することで形成したリセス構造10を有する電界効果トランジスタにおいて、前記リセス構造10領域における障壁層膜厚dが、16.4×(1−1.27×Z+0.68×(Y−X))/(Z−4.66×(Y−X))以下であることにより、キャリア走行層1と障壁層2のバンドギャップの差を大きく取りながら、高い歩留まりで、ノーマリーオフ型半導体装置を実現することが可能となる。
本発明の実施例2に係わる窒化物系半導体装置につき、図8を用いて説明する。図8に示すように、アンドープInXGa1-XN(0≦X≦1)からなり、膜厚が2μm程度のキャリア走行層1と、そのキャリア走行層1上に配置され、アンドープInAlGa1−Y−ZN(0<Y1、01)からなり膜厚が30nm程度の障壁層2と、その障壁層2の一部を除去することで形成され、幅が3μm程度のリセス構造10と、障壁層2のリセス構造10上に形成されたゲート電極3と、障壁層2上にリセス構造10領域以外に形成された障壁層2よりバンドギャップが小さい、もしくは、InY´AlZ´GaN1−Y´−Z´(Y´>Y、Z´<Z)で表される、不純物濃度の高い半導体により構成されるコンタクト層6と、そのコンタクト層上に形成されるドレイン電極4とソース電極5とを備えている。リセス構造10領域における障壁層2の膜厚dは16.4×(1−1.27×Z+0.68×(Y−X))/(Z−4.66×(Y−X))以下である。
本発明の実施例2に係る窒化物系半導体装置によれば、コンタクト層6を障壁層2とドレイン電極4との間、及び、障壁層2とソース電極5との間に配置することにより、ドレイン電極4、及び、ソース電極5の接触抵抗を1ケタ程度下げることができる。これにより、ノーマリーオフ型半導体素子において、オン抵抗を下げる効果がある。
本発明の第3の実施の形態に係わる窒化物系半導体装置は、図9に示すように、アンドープInXGa1-XN(0≦X≦1)からなり、膜厚が2μm程度のキャリア走行層1と、そのキャリア走行層1上に配置され、アンドープInAlGa1−Y−Z(0<Y<1、0<Z<1)からなり、膜厚が30nm程度の障壁層2と、その障壁層2の一部を除去することで形成され、幅が3μm程度のリセス構造10と、そのリセス構造10上面10−1に形成されたゲート電極3と、リセス構造10領域以外に形成されたドレイン電極4とソース電極5と、障壁層2上に形成された絶縁膜7と、その絶縁膜7上に形成されるフィールドプレート電極8とを備えている。障壁層2のリセス構造10領域における障壁層2の膜厚dは16.4×(1−1.27×Z+0.68×(Y−X))/(Z−4.66×(Y−X))以下である。フィールドプレート電極のドレイン電極4側の端部は、リセス構造10領域内にある。
本発明の第3の実施の形態に係る窒化物系半導体装置によれば、ドレイン電極4とソース電極の間に電圧を印加したとき、ゲート電極3のドレイン端近傍に集中する電界をフィールドプレート電極8により緩和することにより、高耐圧なノーマリーオフ型半導体装置を実現することができる。
図10に本発明の第3の実施の形態の変形例に係る窒化物系半導体装置を示す。フィールドプレート電極8のドレイン電極4側の端部は、リセス構造10領域外にある点が図9と異なる。リセス構造10のように、構造上に角がある場合、そこに電界が集中しやすく、本願の窒化物系半導体装置全体の耐圧を下げる原因になり得る。そこで、図10に示すように、フィールドプレート電極でリセス構造10における電界を緩和することで高耐圧なノーマリーオフ型半導体装置を実現することができる。このように、フィールドプレート電極8のドレイン電極4側の端部はゲート電極3とドレイン電極4との間で自由に配置することができる。
本発明の第4の実施の形態に係わる窒化物系半導体装置は、図11に示すように、アンドープInXGa1-XN(0≦X≦1)からなり、膜厚が2μm程度のキャリア走行層1と、そのキャリア走行層1上に配置され、アンドープInAlGa1−Y−Z(0<Y<1、0<Z<1)からなり、膜厚が30nm程度の障壁層2と、その障壁層2の一部を除去することで形成され、幅が3μm程度のリセス構造10と、そのリセス構造10上に形成された絶縁膜9と、その絶縁膜上に形成されたゲート電極3と、リセス構造10領域以外に形成されたドレイン電極4とソース電極5とを備えている。障壁層2リセス構造10領域における障壁層2の膜厚dは16.4×(1−1.27×Z+0.68×(Y−X))/(Z−4.66×(Y−X))以下である。
図1のように、ゲート電極3が障壁層2に直接接しているショットキー性の接触では、ゲート電極に正バイアスを印加するとき、ショットキー障壁高さ以下の電圧しか印加できない。ショットキー障壁高さは、障壁層2の電子親和力とゲート電極3の金属の仕事関数の差が最大である。窒化物半導体装置においては、ゲート電極3にどのような金属を選択しても、ショットキー障壁高さは2V以下である。これより、ゲート電圧0Vでオフするノーマリーオフ型半導体装置では、オン状態でのゲート電圧の最大振幅は2V以下となる。このため、半導体装置の最大電流が小さくなる。
本発明の第4の実施の形態に係る窒化物系半導体装置によれば、図11に示すように障壁層2とゲート電極3との間に絶縁膜9を挿入することで、ゲート電極2に高い正バイアスを印加することが可能になる。これにより、ゲート電極3の下の二次元電子系のキャリア密度を増やすことができ、最大電流の大きなノーマリーオフ型半導体装置を実現することができる。
なお、上述した各実施例は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を実施例に開示されたもののみに特定するものではない。本発明はその要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することができるものである。
本発明の第1の実施の形態に係る窒化物系半導体装置の構成を示す模式的な断面図である。 伝導帯のエネルギーの模式的な図である。 障壁層の膜厚とキャリア密度の関係を示すグラフである。 障壁層のAlの組成比と臨界膜厚の関係を示すグラフである。 伝導帯のエネルギーの模式的な図である。 障壁層のAlの組成比と臨界膜厚の関係を示すグラフである。 臨界膜厚とキャリア走行層と障壁層のバンドギャップの差の関係を示すグラフである。 本発明の第2の実施の形態に係る窒化物系半導体装置の構成を示す模式的な断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る窒化物系半導体装置の構成を示す模式的な断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る変形例の窒化物系半導体装置の構成を示す模式的な断面図である。 本発明の第4の実施の形態に係る窒化物系半導体装置の構成を示す模式的な断面図である。 従来の窒化物系半導体装置の構成を示す模式的な断面図である。 従来の窒化物系半導体装置の構成を示す模式的な断面図である。
符号の説明
1 … キャリア走行層
2 … 障壁層
3 … ゲート電極
4 … ドレイン電極
5 … ソース電極
6 … コンタクト層
7 … 絶縁膜
8 … フィールドプレート電極
9 … 絶縁膜
10 … リセス構造
10−1 … (リセス構造の)上面

Claims (5)

  1. InGa1−XN(0≦X≦1)からなるキャリア走行層と、
    前記キャリア走行層上に積層され、その一部を除去することで形成されたリセス構造を有するInAlGa1−Y―Z(0<Y<1、0<Z<1)からなる障壁層と、
    前記リセス構造領域内の前記障壁層上に形成されたゲート電極と、
    前記リセス構造領域外の前記障壁層上に形成されたドレイン電極及びソース電極とを有する電界効果トランジスタにおいて、
    前記リセス構造における障壁層膜厚が、16.4×(1−1.27×Z+0.68×(Y−X))/(Z−4.66×(Y−X))以下であることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記リセス構造を除く前記障壁層上に形成され、前記障壁層よりバンドギャップが小さい、もしくは不純物濃度の高い半導体により構成されるコンタクト層をさらに備え、
    前記コンタクト層上に前記ドレイン電極と前記ソース電極を備えることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記コンタクト層はInY´AlZ´GaN1−Y´−Z´(Y´>Y、Z´<Z)からなることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
  4. 少なくとも前記障壁層上に形成された絶縁膜と、
    この絶縁膜上にフィールドプレート電極と
    をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
  5. 前記リセス構造内に形成された絶縁膜をさらに備え、
    前記絶縁膜上に前記ゲート電極が形成されたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の半導体装置。
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