JP4607419B2 - キノキサリン系化合物またはその塩、および、工業用殺菌組成物 - Google Patents

キノキサリン系化合物またはその塩、および、工業用殺菌組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、細菌、かび、酵母または藻などの有害微生物に対する防除効果を発現する新規なキノキサリン系化合物またはその塩、および、そのキノキサリン系化合物またはその塩を含有する工業用殺菌組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、各種の工業製品には、細菌、かび、酵母、藻などの有害微生物が繁殖しやすく、生産性や品質の低下、悪臭の発生などの原因となっている。そのため、このような有害微生物の繁殖を防除すべく、工業製品には、抗菌、防かび、防腐、防藻効果などを発現する種々の工業用殺菌組成物を添加することが、広く実施されている。
【0003】
このような工業用殺菌組成物の有効成分としては、例えば、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンなどのイソチアゾリン系化合物や、3−ヨード−2−プロピニルブチルカルバメートなどのハロアセチレン系化合物などがよく知られている。
【0004】
また、従来より、例えば、特開平7−53533号公報などに記載されるように、キノメチオネート6−メチル−1,3−ジチオロ[4,5−b]キノキサリン−2−オン6などのキノキサリン系化合物に殺菌効果があることが知られている。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−53533号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した公知のキノキサリン系化合物は、他の有効成分との併用において殺菌効果を満足するものであり、また、イソチアゾリン系化合物やハロアセチレン系化合物などの公知の有効成分では殺菌効果が発現できない耐性菌なども現われており、新規な有効成分の開発が望まれている。
【0006】
そこで、本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、細菌、かび、酵母または藻などの有害微生物に対する優れた防除効果を発現する新規な有効成分、および、その有効成分を含有する工業用殺菌組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明者らは、新規な有効成分について鋭意検討したところ、新規なキノキサリン系化合物またはその塩が、細菌、かび、酵母または藻などの有害微生物に対する優れた防除効果を発現する知見を見い出し、さらに研究を進めた結果、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、
(1) 2,3−ジn−ペンチルオキシ−6−ニトロキノキサリン、2,3−ジn−ヘキシルオキシ−6−ニトロキノキサリン、2,3−ジn−ヘプチルオキシ−6−ニトロキノキサリン、2,3−ジn−オクチルオキシ−6−ニトロキノキサリンからなる2,3−ジアルコキシ−6−ニトロキノキサリンまたはその塩から選ばれることを特徴とする、キノキサリン系化合物またはその塩、
(2) 2−n−プロポキシ−6−ニトロキノキサリン、2−n−ブトキシ−6−ニトロキノキサリン、2−n−ペンチルオキシ−6−ニトロキノキサリン、2−n−ヘキシルオキシ−6−ニトロキノキサリン、2−n−ヘプチルオキシ−6−ニトロキノキサリン、2−n−オクチルオキシ−6−ニトロキノキサリンからなる2−アルコキシ−6−ニトロキノキサリンまたはその塩から選ばれることを特徴とする、キノキサリン系化合物またはその塩、
(3) 2,3−ジ(N−n−プロピルアミノ)−6−ニトロキノキサリン、2,3−ジ(N−n−ブチルアミノ)−6−ニトロキノキサリン、2,3−ジ(N−n−ペンチルアミノ)−6−ニトロキノキサリンからなる2,3−ジ(N−アルキルアミノ)−6−ニトロキノキサリンまたはその塩から選ばれることを特徴とする、キノキサリン系化合物またはその塩、
(4) 2,3−ジn−プロポキシ−6−アミノキノキサリン、2,3−ジn−ブトキシ−6−アミノキノキサリンからなる2,3−ジアルコキシ−6−アミノキノキサリンまたはその塩から選ばれることを特徴とする、キノキサリン系化合物またはその塩、
(5) 一般式(1)
【0009】
【化3】
Figure 0004607419
(式中、R、ニトロ基を表し、RおよびRは、ともにフェノキシ基を表す。)
で示されるキノキサリン系化合物またはその塩、
(6) 一般式(2)
【0010】
【化4】
Figure 0004607419
(式中、環Aは、トリル基を表し、RおよびRは、一方が水素で他方がC1−24アルコキシル基であるか、または、同一または異なってともにC1−24アルコキシル基を表す。)
で示されるキノキサリン系化合物またはその塩、
(7)前記(1)に記載のキノキサリン系化合物またはその塩を含有することを特徴とする、工業用殺菌組成物
(8)前記(2)に記載のキノキサリン系化合物またはその塩を含有することを特徴とする、工業用殺菌組成物、
(9)前記(3)に記載のキノキサリン系化合物またはその塩を含有することを特徴とする、工業用殺菌組成物、
(10)前記(4)に記載のキノキサリン系化合物またはその塩を含有することを特徴とする、工業用殺菌組成物、
(11)前記(5)に記載のキノキサリン系化合物またはその塩を含有することを特徴とする、工業用殺菌組成物、
(12)前記(6)に記載のキノキサリン系化合物またはその塩を含有することを特徴とする、工業用殺菌組成物
を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明は、2,3−ジアルコキシ−6−ニトロキノキサリンの具体的な化合物である、2,3−ジn−ペンチルオキシ−6−ニトロキノキサリン、2,3−ジn−ヘキシルオキシ−6−ニトロキノキサリン、2,3−ジn−ヘプチルオキシ−6−ニトロキノキサリン、2,3−ジn−オクチルオキシ−6−ニトロキノキサリンを含んでいる。
【0012】
これらは、下記一般式(3)で示される2,3−ジアルコキシ−6−ニトロキノキサリンのうち、R4およびR5がともにn−ペンチル基である化合物が、2,3−ジn−ペンチルオキシ−6−ニトロキノキサリンであり、R4およびR5がともにn−ヘキシル基である化合物が、2,3−ジn−ヘキシルオキシ−6−ニトロキノキサリンであり、R4およびR5がともにn−ヘプチル基である化合物が、2,3−ジn−ヘプチルオキシ−6−ニトロキノキサリンであり、R4およびR5がともにn−オクチル基である化合物が、2,3−ジn−オクチルオキシ−6−ニトロキノキサリンである。
【0013】
【化5】
Figure 0004607419
これら2,3−ジアルコキシ−6−ニトロキノキサリンの合成は、特に限定されないが、例えば、下記の反応式(I)に示すように、公知化合物である2,3−ジクロロ−6−ニトロキノキサリン(A)(CAS.No.2379−60−4,G.W.H.Cheeseman,J.Chem.Soc.,1170(1962);K.Tanaka,J.Heterocyclic Chem.,29,777(1992)に記載される方法により合成することができる。)から、2,3−ジアルコキシ−6−ニトロキノキサリン()を合成すればよい。
【0014】
【化6】
Figure 0004607419
この合成では、反応式(I)に示すように、2,3−ジクロロ−6−ニトロキノキサリン(A)を、種々のアルコールとアルカリ金属とから調製されるアルコキシドと常法により反応させることにより、2,3−ジクロロ−6−ニトロキノキサリン(A)の塩素原子を、対応するアルコキシル基に変換する。
【0015】
より具体的には、2,3−ジクロロ−6−ニトロキノキサリン(A)を、少量のN,N−ジメチルホルムアミド(以下、DMFと省略する。)に溶解した後、上記一般式(3)のR4およびR5に対応するアルコール溶媒中、すなわち、n−ペンチルアルコール、n−ヘキシルアルコール、n−ヘプチルアルコールまたはn−オクチルアルコール中で、水素化ナトリウムを添加して調製される0.1〜3.8当量、好ましくは、2.0〜2.2当量のナトリウムアルコキシドと、常圧下、0〜80℃、好ましくは、10〜50℃で、30分〜24時間反応させればよい。
【0016】
なお、この反応は、加熱下に攪拌するかあるいは加熱還流してもよく、また、反応に関与しない溶媒(例えば、ジメチルスルホキシドなどの極性溶媒)を適宜添加してもよい。また、大気雰囲気あるいは不活性ガス(窒素ガス、アルゴンガス)雰囲気のいずれにおいても実施できる。
【0017】
また、2,3−ジクロロ−6−ニトロキノキサリン(B)を、上記一般式(3)のR4およびR5に対応するアルコール溶媒中、ナトリウムを添加して調製されるナトリウムアルコキシドと反応させてもよい。
【0018】
また、本発明は、2−アルコキシ−6−ニトロキノキサリンの具体的な化合物である、2−n−プロポキシ−6−ニトロキノキサリン、2−n−ブトキシ−6−ニトロキノキサリン、2−n−ペンチルオキシ−6−ニトロキノキサリン、2−n−ヘキシルオキシ−6−ニトロキノキサリン、2−n−ヘプチルオキシ−6−ニトロキノキサリン、2−n−オクチルオキシ−6−ニトロキノキサリンを含んでいる。
【0019】
これらは、下記一般式(4)で示される2−アルコキシ−6−ニトロキノキサリンのうち、R4がn−プロピル基である化合物が、2−n−プロポキシ−6−ニトロキノキサリンであり、R4がn−ブチル基である化合物が、2−n−ブトキシ−6−ニトロキノキサリンであり、R4がn−ペンチル基である化合物が、2−n−ペンチルオキシ−6−ニトロキノキサリンであり、R4がn−ヘキシル基である化合物が、2−n−ヘキシルオキシ−6−ニトロキノキサリンであり、R4がn−ヘプチル基である化合物が、2−n−ヘプチル−6−ニトロキノキサリンであり、R4がn−オクチル基である化合物が、2−n−オクチル−6−ニトロキノキサリンである。
【0020】
【化7】
Figure 0004607419
これら2−アルコキシ−6−ニトロキノキサリンの合成は、特に限定されないが、例えば、下記の反応式(II)に示すように、公知化合物である2−クロロ−6−ニトロキノキサリン(C)(CAS.No.6272−25−9,D.W.Rangnekar and P.V.Tagdiwala,Dyes andPigments,8,151(1987)に記載される方法により合成することができる。)から、2−アルコキシ−6−ニトロキノキサリン(D)を合成すればよい。
【0021】
【化8】
Figure 0004607419
この合成では、2−クロロ−6−ニトロキノキサリン(C)を、種々のアルコールとアルカリ金属とから調製されるアルコキシドと常法により反応させることにより、2−クロロ−6−ニトロキノキサリン(C)の塩素原子を、対応するアルコキシル基に変換する。
【0023】
より具体的には、例えば、一般式(4)で示される2−アルコキシ−6−ニトロキノキサリンにおいて、R4がプロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基である場合には、2−クロロ−6−ニトロキノキサリン(C)を、少量のDMFに溶解した後、上記一般式(4)のR4に対応するアルコール溶媒中、すなわち、n−プロパノール、n−ブタノール、n−ペンチルアルコール、n−ヘキシルアルコール、n−ヘプチルアルコール、n−オクチルアルコール中で、水素化ナトリウムを添加して調製されるナトリウムアルコキシドと反応させればよい。
【0024】
また、この反応は、0.1〜1.9当量、好ましくは、1.0〜1.2当量のナトリウムアルコキシドと、常圧下、0〜80℃、好ましくは、10〜50℃で、30分〜24時間反応させればよい。
【0025】
なお、この反応は、加熱下に攪拌するかあるいは加熱還流してもよく、また、反応に関与しない溶媒(例えば、ジメチルスルホキシドなどの極性溶媒)を適宜添加してもよい。また、大気雰囲気あるいは不活性ガス(窒素ガス、アルゴンガス)雰囲気のいずれにおいても実施できる。
【0026】
また、本発明は、2,3−ジ(N−アルキルアミノ)−6−ニトロキノキサリンの具体的な化合物である、2,3−ジ(N−n−プロピルアミノ)−6−ニトロキノキサリン、2,3−ジ(N−n−ブチルアミノ)−6−ニトロキノキサリン、2,3−ジ(N−n−ペンチルアミノ)−6−ニトロキノキサリンを含んでいる。
【0027】
これらは、下記一般式(5)で示される2,3−ジ(N−アルキルアミノ)−6−ニトロキノキサリンのうち、R6およびR7がともにn−プロピルである化合物が、2,3−ジ(N−n−プロピルアミノ)−6−ニトロキノキサリン、R6およびR7がともにn−ブチルである化合物が、2,3−ジ(N−n−ブチルアミノ)−6−ニトロキノキサリンであり、R6およびR7がともにn−ペンチルである化合物が、2,3−ジ(N−n−ペンチルアミノ)−6−ニトロキノキサリンである。
【0028】
【化9】
Figure 0004607419
これら2,3−ジ(N−アルキルアミノ)−6−ニトロキノキサリンの合成は、特に限定されないが、上記した2,3−ジクロロ−6−ニトロキノキサリン(A)から、下記の反応式(III)に示すように、2,3−ジ(N−アルキルアミノ)−6−ニトロキノキサリン(E)を合成すればよい。
【0029】
【化10】
Figure 0004607419
この合成では、反応式(III)に示すように、2,3−ジクロロ−6−ニトロキノキサリン(A)を、種々のアルキルアミンと常法により反応させることにより、2,3−ジクロロ−6−ニトロキノキサリン(A)の塩素原子を、対応するN−アルキルアミノ基に変換する。より具体的には、2,3−ジクロロ−6−ニトロキノキサリン(A)を、少量のDMFに溶解した後、0.1〜3.8当量、好ましくは、2.0〜2.2当量の上記一般式(5)のR6およびR7に対応するアルキルアミン、すなわち、n−プロピルアミン、n−ブチルアミンまたはn−ペンチルアミンと、常圧下、−10〜80℃、好ましくは、−5〜20℃で、1分〜24時間反応させればよい。
【0030】
なお、この反応は、加熱下に攪拌するかあるいは加熱還流してもよく、また、反応に関与しない溶媒(例えば、ジメチルスルホキシドなどの極性溶媒)を適宜添加してもよい。また、大気雰囲気あるいは不活性ガス(窒素ガス、アルゴンガス)雰囲気のいずれにおいても実施できる。
【0031】
また、本発明は、2,3−ジアルコキシ−6−アミノキノキサリンの具体的な化合物である、2,3−ジn−プロポキシ−6−アミノキノキサリン、2,3−ジn−ブトキシ−6−アミノキノキサリンを含んでいる。
【0032】
これらは、下記一般式(6)で示される2,3−ジアルキル−6−アミノキノキサリンのうち、R4およびR5がともにn−プロピルである化合物が、2,3−ジn−プロポキシ−6−アミノキノキサリン、R4およびR5がともにn−ブチルである化合物が、2,3−ジn−ブトキシ−6−アミノキノキサリンである。
【0033】
【化11】
Figure 0004607419
これら2,3−ジアルコキシ−6−アミノキノキサリンの合成は、特に限定されないが、まず、上記した2,3−ジクロロ−6−ニトロキノキサリン(A)から、上記の反応式(I)において、対応するアルコール溶媒としてn−プロパノール、n−ブタノールを用いて、R4およびR5がともにn−プロピルまたはn−ブチルである2,3−ジアルコキシ−6−ニトロキノキサリン(B)を合成する。この合成では、より具体的には、反応式(I)において、2,3−ジクロロ−6−ニトロキノキサリン(A)を、n−プロパノールまたはn−ブタノール中で、水素化ナトリウムを添加して調製されるナトリウムアルコキシドと、上記と同様の反応条件で反応させればよい。
【0034】
そして、下記の反応式(IV)に示すように、得られた2,3−ジアルコキシ−6−ニトロキノキサリン(B)から、2,3−ジアルコキシ−6−アミノキノキサリン(F)を合成すればよい。
【0035】
【化12】
Figure 0004607419
この合成では、反応式(IV)に示すように、2,3−ジアルコキシ−6−ニトロキノキサリン(B)のニトロ基を還元することにより、対応するアミノ基に変換する。より具体的には、2,3−ジアルコキシ−6−ニトロキノキサリン(B)を、アルコール溶媒(例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノールなどの炭素数1〜4の低級アルコールや前記したアルコールなど)中、水素雰囲気下、−10〜70℃、好ましくは、−5〜40℃で、30分〜24時間、攪拌下に、Pd−C(パラジウムカーボン触媒)などの還元触媒を用いて接触還元すればよい。
【0036】
なお、還元触媒としては、その他に、パラジウムアセテート、錫−塩酸、鉄−塩酸、テトラヒドロホウ酸ナトリウムなどを用いることができ、また、還元触媒の添加量は、2,3−ジアルコキシ−6−ニトロキノキサリン(B)100重量部に対して、例えば、0.1〜50重量部、好ましくは、5〜10重量部である。
【0037】
また、本発明は、一般式(1)
【0038】
【化13】
Figure 0004607419
(式中、R、ニトロ基を表し、RおよびRは、ともにフェノキシ基を表す。)
で示されるキノキサリン系化合物を含んでいる。
【0052】
このような、一般式(1)で示されるキノキサリン系化合物(後述する一般式(2)で示されるキノキサリン系化合物を含む。)の製造は、特に制限されないが、例えば、Cheesemanらの方法(G.W.H.Cheeseman,J.Chem.Soc.,1170−1176(1962);K.Tanaka,J.Heterocyclic Chem.,29,771−777(1992)、A.Katoh,Chemistry Letters 1996,369−370に記載された化合物を用い、これらに記載の方法に従い、あるいは、これらの方法に準じて、または、自体公知の方法に従って製造することができる。
【0053】
まず、下記の反応式(V)または反応式(VI)に示すように、公知化合物である下記一般式(7)で示される2,3−ジオキソ−6−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロキノキサリンから、2,3−ジクロロ−6−ニトロキノキサリン(H)を合成する。
【0054】
【化14】
Figure 0004607419
【0055】
【化15】
Figure 0004607419
【化16】
Figure 0004607419
この合成は、反応式(V)に示すように、反応に関与しない溶媒(例えば、ジオキサンとDMFとの10:1混合溶媒、ジオキサン、DMF、ジオキサンとN,N’−ジメチルプロピレン尿素(以下、DMPUと省略する。)との10:1混合溶媒、DMPUなど)中で、2,3−ジオキソ−6−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロキノキサリン(G)に塩化チオニルを、例えば、25〜130℃、好ましくは、90〜100℃で、攪拌下に、例えば、0.1〜20時間、好ましくは、1〜5時間反応させるか、あるいは、反応式(VI)に示すように、2,3−ジオキソ−6−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロキノキサリン(G)を、オキシ塩化リン中で、例えば、50〜150℃、好ましくは、100〜130℃で加熱還流させればよい。
【0056】
次いで、例えば、RおよびRがともにフェノキシ基である2,3−ジフェノキシ−6−ニトロキノキサリン(I)を合成する場合には、特に制限されないが、例えば、2,3−ジクロロ−6−ニトロキノキサリン(H)を、フェノールとアルカリ金属とから調製されるフェノキシドと常法により反応させることにより、2,3−ジクロロ−6−ニトロキノキサリン(H)の塩素原子を、フェノキシ基に変換する。
【0057】
より具体的には、下記の反応式(VII)に示すように、例えば、2,3−ジクロロ−6−ニトロキノキサリン(H)を、例えば、アセトン、塩化メチレン、クロロホルム、メチルエチルケトンなどの有機溶媒中、2,3−ジクロロ−6−ニトロキノキサリン(H)の2倍モル以上のフェノール、炭酸カリウムなどのアルカリ金属塩および18−クラウン−6などの金属錯体形成化合物を添加して調製される0.1〜3.0当量、好ましくは、2.0〜2.8当量のカリウムフェノキシドと、常圧下、0〜80℃、好ましくは、5〜40℃で、30分〜24時間反応させればよい。
【0058】
【化17】
Figure 0004607419
また、2,3−ジフェノキシ−6−ニトロキノキサリン(I)は、例えば、2倍モル以上のフェノールに、ナトリウムやカリウムを添加して調製されるフェノキシドと反応させることによっても合成することができる。
【0077】
また、本発明は、一般式(2)
【0078】
【化18】
Figure 0004607419
(式中、環Aは、トリル基を表し、RおよびRは、一方が水素で他方が1−24アルコキシル基であるか、または、同一または異なってともにC 1−24 アルコキシル基を表す。)
で示されるキノキサリン系化合物を含んでいる。
【0080】
また、RおよびRで表されるC 1−24アルコキシル基としては、例えば、炭素数C 1−24 の直鎖または分枝鎖のアルキルオキシ基が挙げられ、より具体的には、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、n−へキシルオキシ基、n−へプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、イソオクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−デシルオキシ基、イソデシルオキシ基、n−ドデシルオキシ基、n−テトラデシルオキシ基、n−ヘキサデシルオキシ基、n−オクタデシルオキシ基などが挙げられる。
【0081】
このような一般式(2)で示されるキノキサリン系化合物には、例えば、RおよびRがともに 1−24 アルコキシル基である2,3−ジ(C 1−24 アルコキシル)−6−p−トルエンスルホニルアミノキノキサリン、例えば、RおよびRのいずれか一方が 1−24 アルコキシル基であり、他方が水素原子である2−(C 1−24 アルコキシル)−6−p−トルエンスルホニルアミノキノキサリンまたは3−(C 1−24 アルコキシル)−6−p−トルエンスルホニルアミノキノキサリンなどが含まれる。
【0082】
このような一般式(2)で示されるキノキサリン系化合物の合成は、特に制限されないが、例えば、一般式(2)で示されるキノキサリン系化合物として、RおよびRがともにアルコキシル基である2,3−ジアルコキシ−6−p−トルエンスルホニルアミノキノキサリンを合成する場合には、まず、公知化合物である上記した2,3−ジクロロ−6−ニトロキノキサリン(A)を、上記の反応式(I)と同様に、2,3−ジクロロ−6−ニトロキノキサリン(A)の塩素原子を、対応するアルコキシル基に変換することによって、2,3−ジアルコキシ−6−ニトロキノキサリン(B)を合成する。
【0083】
次いで、上記の反応式(IV)と同様に、2,3−ジアルコキシ−6−ニトロキノキサリン(B)のニトロ基を還元することにより、対応するアミノ基に変換することによって、2,3−ジアルコキシ−6−アミノキノキサリン(F)を合成する。
【0084】
その後、この2,3−ジアルコキシ−6−アミノキノキサリン(F)を、下記の反応式(XV)に示すように、ピリジンなどの塩基性溶媒中、0.1〜1.9モル、好ましくは、1.0〜1.2モルのp−トルエンスルホニルクロライドと、0〜80℃、好ましくは、10〜40℃で、30分〜24時間、攪拌下、反応させることにより、2,3−ジアルコキシ−6−p−トルエンスルホニルアミノキノキサリン(Q)を合成すればよい。なお、反応式(XV)において、RおよびRは、上記した一般式(2)のRおよびRで表されるアルコキシル基のアルキル基と同意義を表す。
【0085】
【化19】
Figure 0004607419
そして、このようにして合成される一般式(2)で示される2,3−ジアルコキシ−6−トルエンスルホニルアミノキノキサリンの具体例としては、例えば、2,3−ジn−プロピル−6−N−p−トルエンスルホニルアミノキノキサリン、2,3−ジn−ブチル−6−N−p−トルエンスルホニルアミノキノキサリンなどが挙げられる。
【0086】
そして、このようにして合成されたキノキサリン系化合物は、例えば、濃縮、減圧濃縮、蒸留、分留、溶媒抽出、液性変換、転溶、クロマトグラフィー、結晶化、再結晶などの公知の手段によって、単離精製することができる。
【0087】
また、このようにして合成されたキノキサリン系化合物は、所望により塩にすることもできる。好ましい塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩などの無機塩、例えば、酢酸塩、クエン酸塩などの有機酸塩などを挙げられる。
【0088】
そして、このような本発明のキノキサリン系化合物またはその塩は、細菌、かび、酵母または藻などの有害微生物に対する防除効果を発現するため、工業用殺菌組成物の有効成分として用いることができる。
【0089】
本発明のキノキサリン系化合物またはその塩を、工業用殺菌組成物として用いる場合には、特に制限されず、上記したキノキサリン系化合物またはその塩の1種類のみを単独で配合してもよく、また、2種類以上を併用して配合してもよく、種々の剤型に調製することができる。
【0090】
本発明の工業用殺菌組成物の製剤化は、特に制限されることなく、その目的および用途に応じて、例えば、液剤(水懸濁剤および油剤を含む。)、ペースト剤、粉剤、粒剤、マイクロカプセルなどの公知の種々の剤型に製剤化することができる。また、包接化合物として調製してもよく、さらに、層状ケイ酸塩などのモンモリロナイト(スメクタイト類など)などに担持させ、あるいは、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルクなどに吸着させることにより調製することもできる。
【0091】
また、本発明のキノキサリン系化合物またはその塩は、剤型、目的および用途などに応じて、工業用殺菌組成物に対して、0.1〜99重量%の範囲から適宜選択して配合することができる。より具体的には、例えば、本発明の工業用殺菌組成物を液剤として製剤化する場合には、液剤に対してキノキサリン系化合物またはその塩を、例えば、0.1〜50重量%の範囲で配合することができる。また、ペースト剤として製剤化する場合には、ペースト剤に対してキノキサリン系化合物またはその塩を、例えば、5〜70重量%の範囲で配合することができる。また、粉剤、粒剤として製剤化する場合には、粉剤、粒剤に対してキノキサリン系化合物またはその塩を、例えば、20〜100重量%の範囲で配合することができる。
【0092】
また、液剤として調製する場合など、本発明のキノキサリン系化合物またはその塩の溶解を向上させる観点より、溶媒を配合してもよい。
【0093】
溶媒としては、例えば、水、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、3−メチル−3−メトキシブタノールなどのアルコール系溶媒、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒、例えば、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素系溶媒、例えば、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリルなどの極性溶媒、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコール系溶媒、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、3−メチル−3−メトキシブチルアセテートなどのエステル系溶媒、例えば、キシレン、メチルナフタレン、ジメチルナフタレン、エチルビフェニル、ソルベントナフサ、ミネラルスピリットなどの芳香族系溶媒などが挙げられる。これら溶媒は、単独または2種以上併用してもよく、好ましくは、グリコール系溶媒や芳香族系溶媒が挙げられる。
【0094】
溶媒の配合割合は、工業用殺菌組成物1重量部に対して、通常、1〜100重量部である。なお、キノキサリン系化合物またはその塩の種類や、後述する添加剤の種類によっては、溶媒の比率を大幅に変えて調製することもできる。
【0095】
さらに、本発明の工業用殺菌組成物には、その目的、用途などに応じて、公知の添加剤、例えば、防藻剤および/または防かび剤、界面活性剤、酸化防止剤、光安定剤などを添加してもよい。
【0096】
防藻剤および/または防かび剤としては、例えば、イソチアゾリン系化合物、ニトロアルコール系化合物、ジチオール系化合物、チオフェン系化合物、ハロアセチレン系化合物、フタルイミド系化合物、ハロアルキルチオ系化合物、ピリチオン系化合物、フェニルウレア系化合物、トリアジン系化合物、グアニジン系化合物、トリアゾール系化合物、ベンズイミダゾール系化合物、四級アンモニウム塩系化合物などが挙げられる。
【0097】
イソチアゾリン系化合物としては、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4−クロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4,5−トリメチレン−4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンツイソチアゾリン−3−オン、N−n−ブチル−1,2−ベンツイソチアゾリン−3−オンが挙げられる。
【0098】
ニトロアルコール系化合物としては、例えば、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、2,2−ジブロモ−2−ニトロ−1−エタノールなどが挙げられる。
【0099】
ジチオール系化合物としては、例えば、4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オンがなど挙げられる。
【0100】
チオフェン系化合物としては、例えば、3,3,4−トリクロロテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシド、3,3,4,4−テトラクロロテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシドなどが挙げられる。
【0101】
ハロアセチレン系化合物としては、例えば、N−ブチル−3−ヨードプロピオール酸アミド、3−ヨード−2−プロピニルブチルカルバメートなどが挙げられる。
【0102】
フタルイミド系化合物としては、例えば、N−1,1,2,2−テトラクロロエチルチオ−テトラヒドロフタルイミド(Captafol)、N−トリクロロメチルチオ−テトラヒドロフタルイミド(Captan)、N−ジクロロフルオロメチルチオフタルイミド(Fluorfolpet)、N−トリクロロメチルチオフタルイミド(Folpet)などが挙げられる。
【0103】
ハロアルキルチオ系化合物としては、例えば、N−ジメチルアミノスルホニル−N−トリル−ジクロロフルオロメタンスルファミド(Tolylfluanide)、N−ジメチルアミノスルホニル−N−フェニル−ジクロロフルオロメタンスルファミド(Dichlofluanide)などが挙げられる。
【0104】
ピリチオン系化合物としては、例えば、ナトリウムピリチオン、ジンクピリチオンなどが挙げられる。
【0105】
フェニルウレア系化合物としては、例えば、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレアなどが挙げられる。
【0106】
トリアジン系化合物としては、例えば、2−メチルチオ−4−t−ブチルアミノ−6−シクロプロピルアミノ−s−トリアジンなどが挙げられる。
【0107】
グアニジン系化合物としては、例えば、1,6−ジ−(4’−クロロフェニルジグアニド)−ヘキサン、ポリヘキサメチレンビグアニジン塩酸塩などが挙げられる。
【0108】
トリアゾール系化合物としては、例えば、α−[2−(4−クロロフェニル)エチル]−α−(1,1−ジメチルエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−エタノール(慣用名:テブコナゾール)、1−[[2−(2,4−ジクロロフェニル)−4−n−プロピル−1,3−ジオキソラン−2−イル]メチル]−1H−1,2,4−トリアゾール(慣用名:プロピコナゾール)、1−[[2−(2,4−ジクロロフェニル)−1,3−ジオキソラン−2−イル]メチル]−1H−1,2,4−トリアゾール(慣用名:アザコナゾール)、α−(4−クロロフェニル)−α−(1−シクロプロピルエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−エタノール(慣用名:シプロコナゾール)などが挙げられる。
【0109】
ベンズイミダゾール系化合物としては、例えば、メチル 2−ベンズイミダゾールカルバメート、エチル 2−ベンズイミダゾールカルバメート、2−(4−チアゾリル)ベンズイミダゾールなどが挙げられる。
【0110】
四級アンモニウム塩系化合物としては、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、塩化ベンザルコニウム、ジ−n−デシル−ジメチルアンモニウムクロライド、1−ヘキサデシルピリジニウムクロライドなどが挙げられる。
【0111】
また、他の防藻剤および/または防かび剤として、その他に、例えば、ジヨードメチル−p−トルイルスルホン、p−クロロフェニル−3−ヨードプロパルギルフォルマールなどの有機ヨウ素系化合物、例えば、テトラメチルチウラムジスルフィドなどのチオカーバメート系化合物、例えば、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリルなどのニトリル系化合物、例えば、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルフォニル)ピリジンなどのピジリン系化合物、例えば、2−(4−チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾールなどのベンゾチアゾール系化合物、例えば、3−ベンゾ[b]チエン−2−イル−5,6−ジヒドロ−1,4,2−オキサチアジン−4−オキサイドなどのオキサチアジン系化合物、例えば、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロパンアミドなどのシアノアセトアミド系化合物、例えば、メチレンビスチオシアネートなどのチオシアネート系化合物などが挙げられる。
【0112】
これら防藻剤および/または防かび剤は、単独または2種以上併用してもよく、好ましくは、イソチアゾリン系化合物(2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、N−n−ブチル−1,2−ベンツイソチアゾリン−3−オン)、ハロアセチレン系化合物(3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート)、ピリチオン系化合物(ジンクピリチオン)、フェニルウレア系化合物(3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア)、トリアジン系化合物(2−メチルチオ−4−t−ブチルアミノ−6−シクロプロピルアミノ−s−トリアジン)トリアゾール系化合物(α−[2−(4−クロロフェニル)エチル]−α−(1,1−ジメチルエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−エタノール(慣用名:テブコナゾール))、ベンズイミダゾール系化合物(メチル 2−ベンズイミダゾールカルバメート)と併用することで、相乗的な微生物の防除効果を発現させることができる。
【0113】
また、防藻剤および/または防かび剤の配合割合は、剤型、目的および用途によって適宜選択されるが、例えば、工業用殺菌組成物100重量部に対して、1〜9000重量部、好ましくは、3〜8000重量部である。
【0114】
界面活性剤としては、例えば、石鹸類、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両イオン界面活性剤、高分子界面活性剤など公知の界面活性剤が挙げられる。これら界面活性剤は、単独または2種以上併用してもよく、好ましくは、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤が挙げられる。
【0115】
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシアルキレンアリールフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、酸化エチレンと酸化プロピレンブロック共重合物などが挙げられる。
【0116】
また、アニオン系界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸金属塩、アルキルナフタレンスルホン酸金属塩、ポリカルボン酸型界面活性剤、ジアルキルスルホコハク酸エステル金属塩、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテルサルフェートアンモニウム塩、リグニンスルホン酸金属塩、リグニンスルホン酸金属塩などが挙げられ、金属塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩などが挙げられる。
【0117】
これら、界面活性剤は、単独または2種以上併用してもよく、その配合割合は、特に制限されず、剤型、目的および用途によって適宜選択されるが、例えば、液剤として製剤化される場合には、その液剤100重量部に対して0.1〜5重量部添加される。
【0118】
酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,2’−メチレンビス[4−メチル−6−t−ブチルフェノール]などのフェノール系酸化防止剤、例えば、アルキルジフェニルアミン、N,N’−ジ−s−ブチル−p−フェニレンジアミンなどのアミン系酸化防止剤などが挙げられる。
【0119】
これら、酸化防止剤は、単独または2種以上併用してもよく、その配合割合は、特に制限されず、剤型、目的および用途によって適宜選択されるが、例えば、液剤として製剤化される場合には、その液剤100重量部に対して0.1〜5重量部添加される。
【0120】
また、光安定剤としては、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートなどのヒンダードアミン系光安定剤などが挙げられる。光安定剤は、単独または2種以上併用してもよく、その配合割合は、特に制限されず、剤型、目的および用途によって適宜選択されるが、例えば、液剤として製剤化される場合には、その液剤100重量部に対して0.1〜10重量部添加される。
【0121】
このような、本発明のキノキサリン系化合物またはその塩を有効成分として含有する本発明の工業用殺菌組成物は、優れた、抗菌、防かび、防腐、防藻作用などを発現し、細菌、かび、酵母、藻などに対する防除剤(微生物防除剤)として用いることができる。
【0122】
そのため、本発明の工業用殺菌組成物は、例えば、製紙工程における用水、工業用冷却水、金属加工用潤滑油、水性エマルジョン、塗料、建材、紙、木材、合板、糊、パルプ、繊維などの各種工業製品などの有害微生物の防除の用途において有効に用いることができる。
【0123】
なお、本発明の工業用殺菌組成物は、適用対象、微生物の種類(細菌類、かび類、酵母、藻類など)や防除期間に応じて、添加量を適宜選択すればよいが、例えば、スライムコントロール剤として用いる場合には、0.1〜500mg(有効成分)/kg(製品)、好ましくは、0.5〜100mg(有効成分)/kg(製品)、防腐剤として用いる場合には、1〜5000mg(有効成分)/kg(製品)、好ましくは、10〜1000mg(有効成分)/kg(製品)、防かびまたは防藻剤として用いる場合には、10〜50000mg(有効成分)/kg(製品)、好ましくは、100〜10000mg(有効成分)/kg(製品)となるように添加すればよい。
【0124】
【実施例】
以下に実施例および比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は何ら実施例に限定されるものではない。なお、以下の説明において、特に言及しない限り、部数および%は、重量基準である。
【0125】
また、以下で合成されるa)〜v)までの化合物の構造式を表3に示す。
【0126】
1)キノキサリン系化合物の合成
1−1)2,3−ジアルコキシ−6−ニトロキノキサリンの合成
実施例1
a)2,3−ジn−ペンチルオキシ−6−ニトロキノキサリン:
水素化ナトリウム(60%in oil,162mg,4.0mol)をヘキサンで洗浄し、n−ペンチルアルコール(20ml)を滴下した。攪拌しながら、これに、2,3−ジクロロ−6−ニトロキノキサリン(411mg,1.7mmol)のDMF溶液(10ml)を加え、室温で2時間攪拌した。溶媒を減圧留去し、水(200ml)に溶解させた。クロロホルム(400ml)で抽出し、無水硫酸マグネシウムで脱水乾燥した。無水硫酸マグネシウムをろ過し、溶媒を減圧留去した後、残留物をエタノールから再結晶し、2,3−ジn−ペンチルオキシ−6−ニトロキノキサリンを黄色の固体として得た。
【0127】
収率:100%
融点:47−48℃
IR(KBr):3000−2800cm−1(νC−H),1519,1346cm−1(νNO),1490−1450cm−1(δC−H),1211cm−1(νC―O−C),972cm−1(νC―O−C)
H−NMR(δ,CDCl,400MHz):0.95ppm(6H,t,J=6.8Hz,O−(CH−CH),1.35−1.55ppm(8H,m,−O−(CH−(CH),1.91ppm(4H,quint,J=6.8Hz,−O−CH−CH),4.55ppm(2H,t,J=6.8Hz,3−O−CH),4.56ppm(2H,t,J=6.8Hz,2−O−CH),7.79ppm(1H,d,J=9.0Hz,8−H),8.26ppm(1H,dd,J=2.4,9.0Hz,7−H),8.62ppm(1H,d,J=2.4Hz,5−H)
実施例2〜4
n−ペンチルアルコールの代わりに、n−ヘキシルアルコール、n−ヘプチルアルコール、n−オクチルアルコールをそれぞれ用いて、表1に示す条件により実施例1と同様の操作によって、2,3−ジn−ヘキシルオキシ−6−ニトロキノキサリン、2,3−ジn−ヘプチルオキシ−6−ニトロキノキサリン、2,3−ジn−オクチルオキシ−6−ニトロキノキサリンを固体としてそれぞれ得た。
【0128】
【表1】
Figure 0004607419
b)2,3−ジn−ヘキシルオキシ−6−ニトロキノキサリン:
収率:77%
融点:52−54℃
IR(KBr):3000−2800cm−1(νC−H),1520,1346cm−1(νNO),1500−1400cm−1(δC−H),1209cm−1(νC−O−C),995cm−1(νC−O−C)
H−NMR(δ,CDCl3,400MHz):0.92ppm(6H,t,J=6.8Hz,O−(CH−CH),1.30−1.55ppm(12H,m,O−(CH−(CH−),1.89ppm(4H,quint,J=6.8Hz,O−CH−CH−),4.55ppm(2H,t,J=6.8Hz,3−O−CH−),4.56ppm(2H,t,J=6.8Hz,2−O−CH−),7.80ppm(1H,d,J=9.0Hz,8−H),8.26ppm(1H,dd,J=2.4,9.0Hz,7−H),8.62ppm(1H,d,J=2.4Hz,5−H)
EA Calcd for C2029:C63.98,H7.79,N11.19%
Found:C63.82,H7.72,N11.24%
c)2,3−ジn−ヘプチルオキシ−6−ニトロキノキサリン:
収率:64%
融点:54−56℃
IR(KBr):3000−2800cm−1(νC−H),1520,1346cm−1(νNO),1500−1400cm−1(δC−H),1209cm−1(νC−O−C),995cm−1(νC−O−C)
H−NMR(δ,CDCl,400MHz):0.90ppm(6H,t,J=6.8Hz,O−(CH−CH),1.25−1.55ppm(16H,m,O−(CH−(CH−),1.90ppm(4H,quint,J=6.8Hz,O−CH−CH−),4.54ppm(2H,t,J=6.8Hz,3−O−CH−),4.56ppm(2H,t,J=6.8Hz,2−O−CH−),7.79ppm(1H,d,J=9.0Hz,8−H),8.26ppm(1H,dd,J=2.7,9.0Hz,7−H),8.62ppm(1H,d,J=2.7Hz,5−H)
EA Calcd for C2233:C65.48,H8.24,N10.41%
Found:C65.60,H8.35,N10.32%
d)2,3−ジn−オクチルオキシ−6−ニトロキノキサリン:
収率:87%
融点:54−56℃
H−NMR(δ,CDCl,400MHz):0.89ppm(6H,t,J=6.8Hz,O−(CH−CH),1.25−1.55ppm(20H,m,O−(CH−(CH−),1.89ppm(4H,quint,J=6.8Hz,O−CH−CH−),4.54ppm(2H,t,J=6.8Hz,3−O−CH−),4.56ppm(2H,t,J=6.8Hz,2−O−CH−),7.80ppm(1H,d,J=9.0Hz,8−H),8.26ppm(1H,dd,J=2.4,9.0Hz,7−H),8.63ppm(1H,d,J=2.4Hz,5−H)
EA Calcd for C2437:C66.85,H8.90,N9.81%
Found:C66.85,H8.90,N9.81%
1−2)2−アルコキシ−6−ニトロキノキサリンの合
【0130】
実施例
)2−n−プロポキシ−6−ニトロキノキサリン:
水素化ナトリウム(60%in oil,80mg,2.0mol)をヘキサンで洗浄し、n−プロパノール(20ml)を滴下した。攪拌しながら、これに、2−クロロ−6−ニトロキノキサリン(211mg,1.0mmol)のDMF溶液(10ml)を加え、室温で19時間攪拌した。溶媒を減圧留去し、水(200ml)に溶解させた。クロロホルム(400ml)で抽出し、無水硫酸マグネシウムで脱水乾燥した。無水硫酸マグネシウムをろ過し、溶媒を減圧留去した後、残留物をエタノールから再結晶し、2−n−プロポキシ−6−ニトロキノキサリンを固体として得た。
【0131】
収率:58%
融点:91℃
IR(KBr):3000−2860cm−1(νC−H),1527,1346cm−1(νNO),1456−1415cm−1(δC−H),1227cm−1(νC−O−C),1005cm−1(νC−O−C)
H−NMR(δ,CDCl,400MHz):1.10ppm(3H,t,J=7.1Hz,O−(CH−CH),1.91ppm(2H,sext,J=7.1Hz,−O−CH−CH),4.50ppm(2H,t,J=7.1Hz,−O−CH),7.92ppm(1H,d,J=9.0Hz,8−H),8.47ppm(1H,dd,J=2.4and9.0Hz,7−H),8.59ppm(1H,s,3−H),8.92ppm(1H,d,J=2.4Hz,5−H)
EA Calcd for C1111:C56.65,H4.75,N18.02%
Found:C56.45,H4.69,N17.99%
実施例6〜10
n−プロパノールの代わりに、n−ブタノール、n−ペンチルアルコール、n−ヘキシルアルコール、n−ヘプチルアルコール、n−オクチルアルコールをそれぞれ用いて、表2に示す条件により実施例と同様の操作によって、2−n−ブトキシ−6−ニトロキノキサリン、2−n−ペンチルオキシ−6−ニトロキノキサリン、2−n−ヘキシルオキシ−6−ニトロキノキサリン、2−n−ヘプチルオキシ−6−ニトロキノキサリン、2−n−オクチルオキシ−6−ニトロキノキサリンを固体としてそれぞれ得た。
【0132】
【表2】
Figure 0004607419
)2−n−ブトキシ−6−ニトロキノキサリン:
収率:45%
融点:97−99℃
IR(KBr):2960−2870cm−1(νC−H),1529,1346cm−1(νNO),1458cm−1(δC−H),1414cm−1(δC−H),1381cm−1(δC−H),1227cm−1(νC−O−C),947cm−1(νC−O−C)
H−NMR(δ,CDCl,400MHz):1.02ppm(3H,t,J=6.6Hz,O−(CH−CH),1.54ppm(2H,sept,J=6.6Hz,−O−(CH−CH),1.87ppm(2H,quint,J=6.6Hz,O−CH−CH),4.54ppm(2H,t,J=6.6Hz,O−CH),7.92ppm(1H,d,J=9.0Hz,8−H),8.46ppm(1H,dd,J=2.7,9.0Hz,7−H),8.92ppm(1H,d,J=2.7Hz,5−H)
EA Calcd for C1213:C58.29,H5.30,N17.00%
Found:C58.51,H5.17,N17.01%
)2−n−ペンチルオキシ−6−ニトロキノキサリン:
収率:68%
融点:78−79℃
H−NMR(δ,CDCl,400MHz):0.96ppm(3H,t,J=7.1Hz,O−(CH−CH),1.38−1.58ppm(4H,m,−O−(CH−CH−CH),1.88ppm(2H,quint,J=6.7Hz,−O−CH−CH),4.53ppm(2H,t,J=6.7Hz,−O−CH),7.93ppm(1H,d,J=9.0Hz,8−H),8.45ppm(1H,dd,J=2.4,9.0Hz,7−H),8.58ppm(1H,s,3−H),8.91ppm(1H,d,J=2.4Hz,5−H)
EA Calcd for C1315:C59.76,H5.79,N16.08%
Found:C59.80,H5.73,N16.24%
)2−n−ヘキシルオキシ−6−ニトロキノキサリン:
収率:60%
融点:74−75℃
H−NMR(δ,CDCl,400MHz):0.92ppm(3H,t,J=6.8Hz,−O−(CH−CH),1.36−1.40ppm(4H,m,−O−(CH−CH−CH),1.51ppm(2H,quint,J=7.0Hz,−O−(CH−CH),1.88ppm(2H,quint,J=7.0Hz,−O−CH−CH),4.53ppm(2H,t,J=7.0Hz,−O−CH),7.93ppm(1H,d,J=9.0Hz,8−H),8.46ppm(1H,dd,J=2.5,9.0Hz,7−H),8.58(1H,s,3−H),8.91ppm(1H,d,J=2.5Hz,5−H)
EA Calcd for C1417:C61.08,H6.22,N15.26%
Found:C61.13,H6.23,N15.27%
)2−n−ヘプチルオキシ−6−ニトロキノキサリン:
収率:77%
融点:64−65℃
H−NMR(δ,CDCl,400MHz):0.90ppm(3H,t,J=7.1Hz,O−(CH−CH),1.30−1.53ppm(8H,m,−O−(CH−CH),1.88ppm(2H,quint,J=6.9Hz,O−CH−CH),4.52ppm(2H,t,J=6.9Hz,O−CH),7.93ppm(1H,d,J=9.1Hz,8H),8.46ppm(1H,dd,J=2.5,9.1Hz,7H),8.58ppm(1H,s,3H),8.92ppm(1H,d,J=2.5Hz,5H)
)2−n−オクチルオキシ−6−ニトロキノキサリン:
収率:38%
融点:71−73℃
H−NMR(δ,CDCl,400MHz):0.89ppm(3H,t,J=6.8Hz,−O−(CH−CH),1.30−1.41ppm(8H,m,−O−(CH−(CH),1.50ppm(2H,quint,J=7.1Hz,−O−(CH−CH),1.88ppm(2H,quint,J=7.1Hz,−O−CH−CH),4.52ppm(2H,t,J=7.1Hz,−O−CH),7.98ppm(1H,d,J=9.0Hz,8−H),8.46ppm(1H,dd,J=2.4,9.0Hz,7−H),8.58ppm(1H,s,3−H),8.91ppm(1H,d,J=2.4Hz,5−H)
EA Calcd for C1621:C63.35,H6.98,N13.85%
Found:C63.34,H6.94,N13.65%
1−3)2,3−ジ(N−アルキルアミノ)−6−ニトロキノキサリンの合成
実施例11
)2,3−ジ(N−n−プロピルアミノ)−6−ニトロキノキサリン
2,3−ジクロロ−6−ニトロキノキサリン(420mg,1.72mmol)のDMF(14ml)溶液に、プロピルアミン(11ml)を加え、0℃で5分間攪拌した。水(100ml)を加え、析出した固体をろ過し、水(100ml)で洗浄し、2,3−ジ(N−n−プロピルアミノ)−6−ニトロキノキサリンをオレンジ色の固体として得た。
【0133】
収率:75%
融点:230℃
IR(KBr):3420cm−1(νN−H),2872−2960cm−1(νC−H),1560cm−1(δN−H),1505,1310cm−1(νNO
H−NMR(δ,CDOD,400MHz):1.05ppm(6H,sext,J=6.4Hz,2,3−NH−(CH−CH),1.75ppm(4H,m,2,3−NH−CH−CH),3.55ppm(4H,q,J=6.4Hz,2,3−NH−CH),7.52ppm(1H,d,J=9.0Hz,8−H),7.99ppm(1H,dd,J=2.7、9.0Hz,7−H),8.30ppm(1H,d,J=2.7Hz,5−H)
実施例12
)2,3−ジ(N−n−ブチルアミノ)−6−ニトロキノキサリン
2,3−ジクロロ−6−ニトロキノキサリン(395mg,1.62mmol)のDMF(14ml)溶液に、ブチルアミン(10ml)を加え、0℃で5分間攪拌した。水(100ml)を加え、析出した固体をろ過し、水(100ml)で洗浄し、2,3−ジ(N−n−ブチルアミノ)−6−ニトロキノキサリンを固体として得た。
【0134】
収率:76%
融点:189−190℃
IR(KBr):3428cm−1(νN−H),2957cm−1(νC−H),1558,1301cm−1(νNO
H−NMR(δ,CDCl,400MHz):1.00ppm(6H,t,J=7.2Hz,−NH−(CH−CH),1.49ppm(4H,sext,J=7.2Hz,−NH−(CH−CH−),1.72ppm(4H,quint,J=7.2Hz,−NH−CH−CH−),3.56−3.64ppm(4H,m,−NH−CH−),4.43ppm(1H,s,3−NH),4.67ppm(1H,s,2−NH),7.64ppm(1H,d,J=9.0Hz,8−H),8.10ppm(1H,dd,J=2.7,9.0Hz,7−H),8.51ppm(1H,d,J=2.7Hz,5−H)
実施例13
)2,3−ジ(N−n−ペンチルアミノ)−6−ニトロキノキサリン
2,3−ジクロロ−6−ニトロキノキサリン(400mg,1.64mmol)のDMF(14ml)溶液に、ペンチルアミン(10ml)を加え、0℃で5分間攪拌した。水(100ml)を加え、析出した固体をろ過し、水(100ml)で洗浄し、2,3−ジ(N−n−ペンチルアミノ)−6−ニトロキノキサリンを固体として得た。
【0135】
収率:74%
融点:173−174℃
IR(KBr):3423cm−1(νN−H),2861−2953cm−1(νC−H),1561cm−1(δN−H),1506,1301cm−1(νNO
H−NMR(δ,CDCl,400MHz):0.94ppm(6H,t,J=6.1Hz,2,3−NH−(CH−CH),1.43ppm(6H,m,2,3−NH−(CH−(CH−),1.73ppm(4H,m,2,3−NH−CH−CH−),3.59ppm(4H,m,2,3−NH−CH−),4.51ppm(1H,s,3−NH),4.76ppm(1H,s,2−NH),7.63ppm(1H,d,J=9.0Hz,8−H),8.10ppm(1H,dd,J=2.5,9.0Hz,7−H),8.50ppm(1H,d,J=2.5Hz,5−H)
1−4)2,3−ジアルコキシ−6−アミノキノキサリンの合成
)2,3−ジn−プロポキシ−6−ニトロキノキサリン:
水素化ナトリウム(60%in oil,162mg,4.0mol)をヘキサンで洗浄し、n−プロパノール(20ml)を滴下した。攪拌しながら、これに、2,3−ジクロロ−6−ニトロキノキサリン(411mg,1.7mmol)のDMF溶液(10ml)を加え、室温で2時間攪拌した。溶媒を減圧留去し、水(200ml)に溶解させた。クロロホルム(400ml)で抽出し、無水硫酸マグネシウムで脱水乾燥した。無水硫酸マグネシウムをろ過し、溶媒を減圧留去した後、残留物をエタノールから再結晶し、2,3−ジn−プロポキシ−6−ニトロキノキサリンを得た。
【0136】
収率:71%
IR(KBr):1515,1340cm−1(νNO
H−NMR(δ,CDCl,400MHz):1.08ppm(6H,t,J=6Hz),1.85−1.97ppm(4H,m),4.48−4.56ppm(4H,m),7.80ppm(1H,d,J=9.3Hz),8.26ppm(1H,dd,J=2.3,9.3Hz),8.62ppm(1H,d,J=2.3Hz)
)2,3−ジn−ブトキシ−6−ニトロキノキサリン:
水素化ナトリウム(60%in oil,162mg,4.0mol)をヘキサンで洗浄し、n−ブタノール(20ml)を滴下した。攪拌しながら、これに、2,3−ジクロロ−6−ニトロキノキサリン(411mg,1.7mmol)のDMF溶液(10ml)を加え、室温で2時間攪拌した。溶媒を減圧留去し、水(200ml)に溶解させた。クロロホルム(400ml)で抽出し、無水硫酸マグネシウムで脱水乾燥した。無水硫酸マグネシウムをろ過し、溶媒を減圧留去した後、残留物をエタノールから再結晶し、2,3−ジn−ブトキシ−6−ニトロキノキサリンを得た。
【0137】
収率:79%
IR(KBr):1518,1342cm−1(νNO
H−NMR(δ,CDCl,400MHz):1.08ppm(6H,t,J=6Hz),1.3−1.9ppm(8H,m),4.45−4.58ppm(4H,m),7.83ppm(1H,d,J=9Hz),8.27ppm(1H,dd,J=2,9Hz),8.64ppm(1H,d,J=2Hz)
実施例14
)2,3−ジn−プロポキシ−6−アミノキノキサリン:
上記で得られた2,3−ジn−プロポキシ−6−ニトロキノキサリン(716mg,2.46mmol)のメタノール(250ml)溶液に、10%−Pd−C(253mg)を加え、水素雰囲気下で2時間攪拌した。触媒を除去し、溶媒を減圧留去した。残留物をエタノールから再結晶し、2,3−ジn−プロポキシ−6−アミノキノキサリンを肌色の固体として得た。
【0138】
収率:97%
融点:100−102℃
H−NMR(δ,CDCl,400MHz):1.05ppm(6H,t,J=7.6Hz,O−CH−CH−CH),1.89ppm(4H,m,O−CH−CH),4.43ppm(4H,sext,J=3.9Hz,O−CH),3.83ppm(1H,s,NH),6.87ppm(1H,dd,J=2.4,8.8Hz,7−H),6.95ppm(1H,d,J=2.4Hz,5−H),7.51ppm(1H,d,J=8.8Hz,8−H)
EA Calcd for C1419:C64.35,H7.33,N16.08%
Found:C64.11,H7.40,N16.17%
実施例15
)2,3−ジn−ブトキシ−6−アミノキノキサリン:
上記で得られた2,3−ジn−ブトキシ−6−ニトロキノキサリン(623mg,1.95mmol)のメタノール(250ml)溶液に、10%−Pd−C(62mg)を加え、水素雰囲気下で2時間攪拌した。触媒を除去し、溶媒を減圧留去した。残留物をエタノールから再結晶し、2,3−ジn−ブトキシ−6−アミノキノキサリンを固体として得た。
【0139】
収率:92%
融点:62−64℃
H−NMR(δ,CDCl,400MHz):0.99ppm(6H,t,J=6.8Hz,O−(CH−CH),1.50ppm(4H,sext,J=6.8Hz,O−(CH−CH),1.85ppm(4H,quint,J=6.8Hz,O−CH−CH),4.46ppm(2H,t,J=6.8Hz,3−O−CH),4.49ppm(2H,t,J=6.8Hz,2−O−CH),6.88ppm(1H,dd,J=2.4,8.6Hz,7−H),6.96ppm(1H,d,J=2.4Hz,5−H),7.52ppm(1H,d,J=8.6Hz,8−H)
EA Calcd for C1623:C65.19,H8.07,N14.25%
Found:C65.10,H8.09,N14.00%
1−5)2,3−ジアリールオキシ−6−ニトロキノキサリンの合成
実施例16
)2,3−ジフェノキシ−6−ニトロキノキサリン:
アセトン(30ml)に2,3−ジクロロ−6−ニトロキノキサリン(395mg,1.62mmol)を溶解させた溶液に、フェノール(398mg,4.23mmol)、炭酸カリウム(896mg,6.5mmol)、18−クラウン−6(881mg,3.33mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応溶液をろ過し、溶媒を減圧留去し、残留物をクロロホルム(100ml)に溶解させ、水(150ml)で洗浄した後、有機層を無水硫酸マグネシウムで脱水乾燥した。無水硫酸マグネシウムをろ過し、溶媒を減圧留去した後、残留物をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/ヘキサン=1/1)により分離精製し、2,3−ジフェノキシ−6−ニトロキノキサリンを白色固体として得た。
【0140】
収率:67%
融点:178−180℃
IR(KBr):3073cm−1(νC−H),1536,1346cm−1(νNO),1456cm−1(δC−H),1208cm−1(νAr−O−C),770cm−1(δC−H)
H−NMR(δ,CDCl,400MHz):7.39ppm(5H,m,3−Ph),7.53ppm(5H,m,2−Ph),7.78ppm(1H,d,J=9.0Hz,8−H),8.26ppm(1H,dd,J=2.4,9.0Hz,7−H),8.57ppm(1H,d,J=2.4Hz,5−H)
1−6)2,3−ジアルコキシ−6−N−p−トルエンスルホニルアミノキノキサリンの合成
実施例17
)2,3−ジプロポキシ−6−N−p−トルエンスルホニルアミノキノキサリン
上記で得られた2,3−ジプロポキシ−6−アミノキノキサリン(125mg,0.48mmol)のピリジン(15ml)溶液に、p−トルエンスルホニルクロライド(95mg,0.50mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。水(100ml)を加え、クロロホルム(100ml)で抽出し、有機層を予め冷やしておいた4N−塩酸(50ml)、水(200ml)で洗浄し無水硫酸マグネシウムで脱水乾燥した。無水硫酸マグネシウムをろ過し、溶媒を減圧留去した後、残留物を酢酸エチルとヘキサンの混合溶媒から再結晶し、2,3−ジプロポキシ−6−N−p−トルエンスルホニルアミノキノキサリンをベージュの固体として得た。
【0141】
収率:97%
融点:153−154℃
IR(KBr):3255cm−1(νN−H),2883−2969cm−1(νC−H),1334、1155cm−1(νS=O)
H−NMR(δ,CDCl,400MHz):1.03−1.07ppm(6H,m,2,3−O−(CH−CH),1.89ppm(4H,sext,J=7.3Hz,2,3−O−CH−CH),2.35ppm(3H,s,6−CH),4.41−4.45ppm(4H,m,2,3−O−CH−),6.63ppm(1H,s,−NH−),7.19−7.22ppm(3H,m,7−H,6−(2,6H)),7.40ppm(1H,d,J=2.4Hz,5−H),7.57ppm(1H,d,J=8.3Hz,8−H),7.65ppm(2H,d,J=8.3Hz,6−(3,5−H))
実施例18
)2,3−ジブトキシ−6−N−p−トルエンスルホニルアミノキノキサリン上記で得られた2,3−ジブトキシ−6−アミノキノキサリン(311mg,1.07mmol)のピリジン(15ml)溶液に、塩化p−トルエンスルホニル(206mg,1.07mmol)を加え、室温で30分攪拌した。水(100ml)を加え、クロロホルム(100ml)で抽出し、有機層を予め冷やしておいた4N−塩酸(50ml)、水(200ml)で洗浄し無水硫酸マグネシウムで脱水乾燥した。無水硫酸マグネシウムをろ過し、溶媒を減圧留去した後、残留物を酢酸エチルとヘキサンの混合溶媒から再結晶し、2,3−ジブトキシ−6−N−p−トルエンスルホニルアミノキノキサリンを固体として得た。
【0142】
収率:94%
融点:129−131℃
IR(KBr):3256cm−1(νN−H),2871−2958cm−1(νC−H),1329,1159cm−1(νS=O)
H−NMR(δ,CDCl,400MHz):0.97−1.01ppm(6H,m,2,3−O−(CH−CH),1.44−1.54ppm(4H,m,2,3−O−(CH−CH−),1.85ppm(4H,sext,J=5.2Hz,2,3−O−CH−CH−),2.34ppm(3H,s,6−CH),4.47ppm(4H,sext,J=5.2Hz,2,3−O−CH−),7.06ppm(1H,s,−NH−),7.19−7.24ppm(3H,m,7−H,6−(2,6−H)),7.42ppm(1H,d,J=2.4Hz,5−H),7.56ppm(1H,d,J=8.8Hz,8−H)、7.68ppm(2H,d,J=8.3Hz,6−(3,5−H))
2)工業用殺菌組成物の調製
実施例1〜18で得られた各キノキサリン系化合物を有効成分として、各有効成分5gをエチレングリコール95gにそれぞれ溶解することによって、液剤100gからなる工業用殺菌組成物をそれぞれ調製した。
【0143】
3)評価(防かび効果試験) 胞子懸濁液として、Aspergillus niger,Penicillium citrinum,Cladosporium cladosporioides,Alternaria sp.の混合液を調製した。
【0144】
下記組成から成る塗料に、各工業用殺菌組成物を1.0%となるように添加した後、No.5定性濾紙上に、その塗料を均一に塗布し、乾操後、次の試験方法により防かび効力を評価した。
【0145】
Figure 0004607419
分散剤としては、ポリカルボン酸ナトリウム塩(商品名:オロタン850、ローム・アンド・ハース社製)、湿潤剤としては、アルキルエーテルサルフェート(商品名:トライトンCF−10、ユニオン・カーバイト社製)、消泡剤としては、鉱物油とポリエチレングリコール型非イオン化界面活性剤の混合物(商品名:ノプコ8043−L、サンノプコ(株)社製)、チタン白としては、ルチル型酸化チタン(商品名:TITANIX JR−900、テイカ(株)社製)、エマルジョンとしては、アクリル・スチレン系エマルジョン(商品名:ウルトラゾールC−62、ガンツ化成(株)社製)、造膜助剤としては、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート(商品名:CS−12、チッソ(株)社製)、増粘剤としては、ヒドキエチルセルロース(商品名:SP−600、ダイセル(株)社製)の2重量%水溶液を用いた。
【0146】
試験は、次の手順により実施した。
【0147】
1)塗料が塗布された濾紙を、30×30mmに切断して試験片とし、24時間自然乾燥した。
【0148】
2)試験片を、25℃、200mlの水に2日間浸漬し、その後、24時間自然乾燥した。
【0149】
3)オートクレーブで滅菌したグルコース寒天培地を直径9cmのペトリ皿中に注いで凝固させた寒天平板の中央に、試験片を貼付した。
【0150】
4)4種混合胞子懸濁液を噴霧した後、28℃で培養した。
【0151】
5)培養後、4週日に試験片上におけるかびの生育程度を判定した。
【0152】
その結果を表3に示す。なお、表3には、工業用殺菌組成物が添加されていない濾紙にて評価したもの(コントロール)を併せて示す。
【0153】
なお、表3において、判定基準は下記の通りである。 −:試験面にかびの生育が全く認められない。+++:試験面の2/3以上にかびの生育が認められた。
【0154】
【表3】
Figure 0004607419
【0155】
そして、本発明のキノキサリン系化合物またはその塩を有効成分として含有する本発明の工業用殺菌組成物は、優れた、抗菌、防かび、防腐、防藻作用などを発現し、細菌、かび、酵母、藻などに対する防除剤として用いることができる。

Claims (12)

  1. 2,3−ジn−ペンチルオキシ−6−ニトロキノキサリン、2,3−ジn−ヘキシルオキシ−6−ニトロキノキサリン、2,3−ジn−ヘプチルオキシ−6−ニトロキノキサリン、2,3−ジn−オクチルオキシ−6−ニトロキノキサリンからなる2,3−ジアルコキシ−6−ニトロキノキサリンまたはその塩から選ばれることを特徴とする、キノキサリン系化合物またはその塩。
  2. 2−n−プロポキシ−6−ニトロキノキサリン、2−n−ブトキシ−6−ニトロキノキサリン、2−n−ペンチルオキシ−6−ニトロキノキサリン、2−n−ヘキシルオキシ−6−ニトロキノキサリン、2−n−ヘプチルオキシ−6−ニトロキノキサリン、2−n−オクチルオキシ−6−ニトロキノキサリンからなる2−アルコキシ−6−ニトロキノキサリンまたはその塩から選ばれることを特徴とする、キノキサリン系化合物またはその塩。
  3. 2,3−ジ(N−n−プロピルアミノ)−6−ニトロキノキサリン、2,3−ジ(N−n−ブチルアミノ)−6−ニトロキノキサリン、2,3−ジ(N−n−ペンチルアミノ)−6−ニトロキノキサリンからなる2,3−ジ(N−アルキルアミノ)−6−ニトロキノキサリンまたはその塩から選ばれることを特徴とする、キノキサリン系化合物またはその塩。
  4. 2,3−ジn−プロポキシ−6−アミノキノキサリン、2,3−ジn−ブトキシ−6−アミノキノキサリンからなる2,3−ジアルコキシ−6−アミノキノキサリンまたはその塩から選ばれることを特徴とする、キノキサリン系化合物またはその塩。
  5. 一般式(1)
    Figure 0004607419
    (式中、Rは、ニトロ基を表し、RおよびRは、ともにフェノキシ基を表す。)
    で示されるキノキサリン系化合物またはその塩。
  6. 一般式(2)
    Figure 0004607419
    (式中、環Aは、トリル基を表し、RおよびRは、一方が水素で他方がC1−24アルコキシル基であるか、または、同一または異なってともにC1−24アルコキシル基を表す。)
    で示されるキノキサリン系化合物またはその塩。
  7. 請求項1に記載のキノキサリン系化合物またはその塩を含有することを特徴とする、工業用殺菌組成物。
  8. 請求項2に記載のキノキサリン系化合物またはその塩を含有することを特徴とする、工業用殺菌組成物。
  9. 請求項3に記載のキノキサリン系化合物またはその塩を含有することを特徴とする、工業用殺菌組成物。
  10. 請求項4に記載のキノキサリン系化合物またはその塩を含有することを特徴とする、工業用殺菌組成物。
  11. 請求項5に記載のキノキサリン系化合物またはその塩を含有することを特徴とする、工業用殺菌組成物。
  12. 請求項6に記載のキノキサリン系化合物またはその塩を含有することを特徴とする、工業用殺菌組成物。
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