JP4607042B2 - 油展ゴムの製造方法およびそれにより得られる油展ゴム - Google Patents
油展ゴムの製造方法およびそれにより得られる油展ゴム Download PDFInfo
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(エマルションAの作製)
大豆油50重量部(日清オイリオグループ(株)製の大豆白絞油)、イオン交換水46重量部およびポリオキシエチレンラウリルエーテル(花王(株)製のエマルゲン105、n:5)4重量部を、ホモジナイザーにより6000rpmで1時間撹拌させ、エマルションAを作製した。
オイルとして、エポキシ化大豆油を使用した以外はエマルションAと同様に、エマルションBを作製した。
<生ゴムシートの作製>
(参考例1の生ゴムシートの作製)
エポキシ化天然ゴムラテックス(ゴム分:約30%、エポキシ化率:25モル%)を333.3重量部(うち、ゴム成分100重量部)およびエマルションA10重量部(うち、油分5重量部)を、通常の撹拌機により300rpmで30分間撹拌させることによって混合し、その後、室温で16時間放置して混合物を熟成させた。
エマルションAを30重量部含有した以外は、参考例1と同様に、参考例2の生ゴムシートを作製した。
エマルションとして、エマルションBを用いた以外は、参考例1と同様にして実施例3の生ゴムシートを作製した。
エポキシ化天然ゴムラテックスに対して、150℃の水蒸気を吹き込んで凝固させた。このようにして得られたゴムの水分を切って、さらに、純水に1時間浸漬した。その後、3%アンモニア水に5時間浸漬し、その後、表面に溝を切ったロールの間を通しながら水洗してシート状に成形し、50℃で3日間乾燥させることで、比較例1の生ゴムシートを作製した。
エポキシ化天然ゴムラテックス333.3重量部を通常の撹拌翼により、300rpmでゆっくり撹拌しながら、大豆油15重量部をゆっくり添加した。そして、大豆油の添加後、300rpmで24時間撹拌を続けた。さらに、その1時間後、添加した油の大半が分離してきたため、この分離した油を除去したうえで、参考例1と同様にゴムを凝固させて、シート状にして、比較例1の生ゴムシートを作製した。つぎに、熟成させた混合物に対して、150℃の水蒸気を吹き込んで凝固させた。このようにして得られたゴムの水分を切って、さらに、純水に1時間浸漬した。その後、3%アンモニア水に5時間浸漬し、その後、表面に溝を切ったロールの間を通しながら水洗してシート状に成形し、50℃で3日間乾燥させることで、比較例2の生ゴムシートを作製した。
比較例1で得たENR1000gを容量1.7Lの混練機を用いて、回転数77rpmおよび50℃の条件下で、2分間混練し、その後混練を続けながら徐々にと大豆油50gを添加した。この際、大豆油が完全に吸収されてトルクが上がるまで3分間以上要した。
大豆油を150g添加した以外は、比較例3と同様に、比較例4の生ゴムシートを作製した。この際8分経過しても大豆油が完全に吸収されず、試験を中断した。
JIS K 6300「未加硫ゴムの試験方法」に準じて、1分間の予熱によって熱せられた100℃の温度条件にて、小ローターを回転させ、4分間経過した時点での未加硫ゴム組成物のムーニー粘度を測定した。なお、ムーニー粘度が小さいほど、加工性に優れ、ムーニー粘度が60以下であれば、素練りが不要であることを示す。
生ゴムシートをアセトン中に96時間浸漬させ、浸漬前のゴムシートの重量に対する浸漬後の重量比率を算出し、アセトン抽出量を測定した。なお、アセトン抽出量は、実際に取り込まれたオイル量がわかる。
参考例1、2および実施例3の生ゴムシート(油展ENR)、シリカ(デグッサ社製のULTRASIL VN3)、大豆油(大豆白絞油)、エポキシ化大豆油、酸化亜鉛およびステアリン酸を、それぞれ表2に示す配合量添加して、バンバリーミキサーにて常法により混練りし、さらに、硫黄、加硫促進剤TBBS(N−tert−ブチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド)および加硫促進剤ジフェニルグアニジンをそれぞれ表2に示す配合量添加して、オープンロールにて混練りした。その後、加硫をおこない、参考例1、2および実施例3の加硫ゴムシートを作製した。
比較例1の生ゴムシート(ENR)を用い、バンバリーミキサーにて混練りする前に、ENRを2分間素練りした以外は参考例1、2および実施例3と同様に、比較例5および6の加硫ゴムシートを作製した。
得られた加硫ゴムシートからダンベル3号サンプルを作製し、JIS K6251の引張試験法に基づいて、破断強度(TB)および破断時伸び(EB)を測定した。
デュロメータ(A型)硬度計を用いて、加硫ゴムシートの硬度(Hs)を測定した。
ランボーン摩耗試験機を用いて、荷重2.5kg、スリップ率40%および試験時間2分間の条件下でランボーン摩耗量を測定した。さらに、測定したランボーン摩耗量から容積損失量を計算し、比較例1のランボーン摩耗指数を100とし、下記計算式により、各配合の容積損失量を指数表示した。なお、ランボーン摩耗指数が大きいほど、耐摩耗性に優れることを示す。
(ランボーン摩耗指数)=(比較例1の容積損失量)
÷(各配合の容積損失量)×100
Claims (8)
- (a)エポキシ化植物油を界面活性剤で乳化することにより水中油滴型エマルションを作製する工程、
(b)該エマルションおよび改質天然ゴムラテックスを混合したのち熟成させる工程、および
(c)工程(b)により得られた混合物を凝固させる工程を含む油展ゴムの製造方法。 - 改質天然ゴムラテックスが、エポキシ化率が10〜60モル%のエポキシ化天然ゴムラテックスである請求項1記載の油展ゴムの製造方法。
- エポキシ化植物油が、エポキシ化大豆油、エポキシ化パーム油およびエポキシ化あまに油からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1または2記載の油展ゴムの製造方法。
- 界面活性剤が、非イオン系界面活性剤である請求項1、2または3記載の油展ゴムの製造方法。
- 界面活性剤が、親水性部分(A)と親油性部分(B)とを有しており、
該親水性部分(A)が、オキシエチレンの繰り返し単位を2〜40個有する請求項1、2、3または4記載の油展ゴムの製造方法。 - 界面活性剤の親油性部分(B)がアルキルエーテルまたはアルケニルエーテル構造である請求項5記載の油展ゴムの製造方法。
- 界面活性剤が、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルおよびポリオキシエチレン硬化ヒマシ油からなる群から選ばれる少なくとも1種の界面活性剤である請求項1、2、3、4、5または6記載の油展ゴムの製造方法。
- 請求項1、2、3、4、5、6または7記載の油展ゴムの製造方法により得られる油展ゴム。
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