JP4606451B2 - 高濃度アンモニア含有臭気の脱臭装置 - Google Patents

高濃度アンモニア含有臭気の脱臭装置 Download PDF

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Description

本発明は、高濃度アンモニア含有臭気の脱臭装置に関するものである。
従来、家畜排せつ物処理設備や家畜糞の堆肥化処理設備等において発生するアンモニア含有臭気の脱臭方法として、土壌中にアンモニア含有臭気を導入し、土壌中の微生物のアンモニア分解作用によって脱臭する、いわゆる土壌脱臭法が提案されている。
しかし、一般に土壌中の微生物の分布量には制限があり、そのためアンモニア含有臭気が高濃度になるほど脱臭のために膨大な土壌面積が必要とされることから、適用場所が限定されるという問題点があり、さらに脱臭速度も極めて遅くなるという問題点があった。
この問題点を改善するため、多孔性の担体や繊維を造粒した担体に多量の微生物を含有させ、よりコンパクトな装置で脱臭する方法が提案されている(特許文献1,2参照)。
しかしこの方法では、たとえば数千ppmというような高濃度のアンモニア含有臭気を装置に導入すると微生物が大量に死滅し、脱臭能力が激減するという問題点があった。
微生物を用いずに高濃度のアンモニア含有臭気を脱臭する方法として、従来、大量の散水による洗浄法、水と酸性物質によりアンモニアを中和して脱臭する方法(特許文献3参照)、水とオゾンによる脱臭方法(特許文献4参照)が提案されている。
特開平10−211414号公報 特開2006−95500号公報 特開平7−213850号公報 特開平9−267023号公報
しかしながら、大量の散水による洗浄法では、アンモニア溶解後の大量の排出洗浄液の処理によりコストが増加するという問題点があった。
また、水と酸性物質によりアンモニアを中和して脱臭する方法では、大量に発生する中和塩の処理のための新たな環境対策が必要となり、これがコスト高の要因となるという問題点があった。
また、水とオゾンによる脱臭方法では、オゾンを発生させるための制御装置が必要になるためコストが増加し、さらに工程の煩雑さが避けられないという問題点があった。
本発明は、上記した従来技術の問題点を解消し、コンパクトであり、脱臭速度が速く、新たな環境対策を要せずコストを低減することができ、しかも簡易な工程で高濃度アンモニア含有臭気を効率的に脱臭することができる高濃度アンモニア含有臭気の脱臭装置を提供することを課題としている。
本発明は、上記の課題を解決するものとして、以下のことを特徴としている。
第1:第一の脱臭槽と第二の脱臭槽とを別体として備える、高濃度アンモニア含有臭気の脱臭装置であって、第一の脱臭槽は、平均粒子径の異なる少なくとも2種類の繊維造粒物からなる繊維造粒物混合体が充填密度250kg/m以上の密度に充填されたアンモニア除去層を有する向流式散水型であるとともに、第二の脱臭槽は、平均粒子径の異なる少なくとも2種類の繊維造粒物からなり微生物を含有する繊維造粒物混合体が充填密度250kg/m以上の密度に充填された微生物含有アンモニア除去層を有し、第一の脱臭槽内へ導入された高濃度アンモニア含有臭気は、アンモニア除去層へ散水された洗浄水に吸収溶解するとともに、残留アンモニアを含むアンモニア含有臭気は、第二の脱臭槽内へ導入されて、微生物含有アンモニア除去層によって分解され、脱臭気体として排気されることを特徴とする高濃度アンモニア含有臭気の脱臭装置。
第2:第一の脱臭槽は、下部に、高濃度アンモニア含有臭気の導入口と排液口を備えるとともに、上部に、第一の脱臭槽内を通過したアンモニア含有臭気の排気口を備え、第二の脱臭槽は、下部に、前記第一の脱臭槽の排気口と連通する導入口を備えるとともに、上部に、第二の脱臭槽内を通過した脱臭気体を大気中へ排出する排気口を備えることを特徴とする請求項1に記載の高濃度アンモニア含有臭気の脱臭装置。
第3:第一および第二の脱臭層に充填された繊維造粒物は、ロックウール、ガラス繊維、炭素繊維、およびフライアッシュ繊維から選ばれる少なくとも1種の繊維からなる。
第4:第一および第二の脱臭層に充填された繊維造粒物は、ロックウールである。
第5:繊維の平均太さが15μm以下である。
第6:繊維造粒物混合体は、平均粒子径5〜12mm、嵩密度0.15〜0.19g/mlの繊維造粒物Aと、平均粒子径1〜3mm、嵩密度0.19〜0.35g/mlの繊維造粒物Bとが容積比(繊維造粒物A:繊維造粒物B)=80:20〜50:50の割合で混合されたものである。
第7:第一および第二の脱臭層は、繊維造粒物混合体100質量部に対して50〜100質量部の水を含有させた後、この水を含有する繊維造粒物混合体を充填したものである。
本発明によれば、繊維造粒物混合体を高密度に充填することができ、繊維造粒物混合体を高密度に充填することで高濃度アンモニア含有臭気と水との接触面積を増加させ、接触反応頻度を増加させた第一の脱臭槽において、高濃度アンモニア含有臭気中のアンモニアの一部を迅速に除去すると共に、このアンモニア量が低減したアンモニア含有臭気を微生物を多量に含む繊維造粒物混合体を高密度に充填した第二の脱臭槽に導入することにより、コンパクトな装置構成で、高濃度アンモニア含有臭気からアンモニアを速い脱臭速度で効率的に除去して脱臭することができる。また、脱臭処理による排液量も少なく、新たな環境対策を要することがないためコストを低減することができ、しかも煩雑でなく簡易な工程で高濃度アンモニア含有臭気を脱臭することができる。
本発明は上記のとおりの特徴をもつものであるが、以下にその実施の形態について説明する。
本発明の脱臭装置における第一および第二の脱臭槽は、繊維造粒物混合体が高密度に充填されたものであり、繊維造粒物混合体は、平均粒子径の異なる少なくとも2種類の繊維造粒物から構成されている。
繊維造粒物に使用される繊維は、特に制限はないが、第二の脱臭槽に充填される繊維造粒物に使用される繊維には微生物が付着できるものが使用される。当該繊維としては、ロックウール、ガラス繊維、炭素繊維、およびフライアッシュ繊維が好ましく、特にロックウールが好ましい。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの繊維は繊維造粒物の製造が容易であり、さらに、均一に充填することが容易である。特にロックウールは高密度かつ均一な充填が可能である。
本発明では、適切な平均太さの繊維を使用すると共に、平均粒子径の異なる少なくとも2種類の繊維造粒物、特に、大きい平均粒子径をもつ繊維造粒物Aと、それよりも小さい平均粒子径をもつ繊維造粒物Bとの2種類の繊維造粒物を均一に混合した繊維造粒物混合体を使用することで、高密度な充填を可能としている。すなわち図3に示すように、大きい平均粒子径をもつ繊維造粒物A同士の間隙を繊維造粒物Bが埋めるようにして繊維造粒物A,Bが配置されることで、繊維造粒物間の間隙を極めて少なくすることでき、高密度な充填が可能とされる。
第一および第二の脱臭槽における繊維造粒物混合体の充填密度は、250kg/m以上、好ましくは250〜400kg/mである。充填密度が250kg/m未満であると、アンモニアの十分な脱臭速度が得られない。アンモニアの脱臭能力の点からは充填密度は高いほど好ましいが、実際的には繊維造粒物の平均粒子径や繊維の平均太さ等により充填密度の増加には制約がある。第一の脱臭槽では、高濃度アンモニア含有臭気中のアンモニアが微量の散水によって吸収溶解されるが、気体であるアンモニアが液体である水に吸収溶解される速度には、両者の接触面積、すなわち接触反応頻度が大きく影響する。本発明において脱臭速度が著しく速くなる詳細な機構や理由は定かではないが、第一の脱臭槽は繊維造粒物混合体が高密度に充填され、その空隙は極めて小さく均一であり、その中を流通する気体のアンモニアと液体の水との接触面積の増大が吸収溶解反応を促進させ、その結果として脱臭速度が速くなったものと考えられる。また、高濃度アンモニア含有臭気を導入する配管を冷却すると、より脱臭効果が高くなるので該冷却装備を設けることもできる。これは高濃度アンモニア含有臭気が冷却されると水への溶解度が上昇することに起因するものと考えられる。
本発明では特に、繊維造粒物混合体が、平均粒子径5〜12mm、嵩密度0.15〜0.19g/mlの繊維造粒物Aと、平均粒子径1〜3mm、嵩密度0.19〜0.35g/mlの繊維造粒物Bとが容積比(繊維造粒物A:繊維造粒物B)=80:20〜50:50の割合で混合されたものであることが好ましい。
ここで、繊維造粒物A,Bの平均粒子径は、ふるい振盪機による平均値である。典型的には、繊維造粒物A,Bの平均粒子径の比率と比較して有為に粒度分布が小さいものを製造して使用することができる。
嵩密度は、目盛り付き100mlのビーカーに繊維造粒物を14g入れ、非振動、非圧縮で容積V(ml)を測定し下式によって求めた値である。
嵩密度(g/ml)=14/V
平均粒子径が上記範囲外の繊維造粒物A,Bを用いた場合、繊維造粒物混合体の高密度な充填が困難となる。また、平均粒子径および嵩密度が上記範囲内である繊維造粒物A,Bを使用しても、その混合割合が上記範囲外であると、繊維造粒物混合体の高密度な充填が困難となる。
本発明で使用する繊維の平均太さは、好ましくは15μm以下、より好ましくは5〜10μmである。ここで、繊維の平均太さとは、JIS A 9504−2003 試験法6.7に従って測定された値を意味する。繊維の平均太さが15μmを超えると、第一の脱臭槽では微細な空間が形成されなくなるため脱臭速度が低下し、第二の脱臭槽では単位容量当たりの表面積が小さくなるため多量の微生物を存在させることが困難になる。繊維の平均太さが小さ過ぎると、繊維造粒物の形成が困難になる場合がある。
第一および第二の脱臭層は、繊維造粒物混合体100質量部に対して50〜100質量部の水を含有させた後に、この水を含有する繊維造粒物混合体を充填したものであることが好ましく、より好ましくは60〜80質量部の水を含有させた後に繊維造粒物混合体を充填する。このようにすることで、さらに高密度な充填が可能になる。水の含有量が50質量部未満であると、水を含有させることによる充填密度の向上効果が少なく、水の含有量が100質量部を超えると均一な充填が困難になる。
第二の脱臭槽は、上記したように繊維造粒物混合体が高密度に充填されており、単位容積当たりの繊維表面積が極めて大きい。そのため、従来の微生物脱臭設備と比較して、単位容積当たりの微生物付着量を大幅に増加させることができ、これにより高い脱臭能力が得られる。
微生物は、たとえば数千ppmという高濃度アンモニア含有臭気に直接接触させると死滅し、分解能力が激減するおそれがあるため、本発明では第一の脱臭槽で散水により高速脱臭してアンモニア濃度をある程度低減し、次いで残存したアンモニアを第二の脱臭槽で多量の微生物によりを除去することで脱臭を行うようにしている。
第二の脱臭槽は、微生物を含有する以外は第一の脱臭槽と同じ構成とすることができる。使用される微生物の起源は問わないが、家畜糞尿、工場やし尿処理設備からの活性汚泥、一般土壌などから採取できる。特に、本発明の脱臭装置の利用分野と密接に関係する家畜糞は微生物源として容易に利用できる。
第二の脱臭槽では、微生物の生存に必要な最小限の水分のみ定期的に散水すればよい。
本発明の脱臭装置において、第一の脱臭槽内に高濃度アンモニア含有臭気を導入する際および、第一の脱臭槽から排出されたアンモニア含有臭気を第二の脱臭槽内に導入する際には、脱臭槽下部から導入し、あるいは脱臭槽上部から導入するようにしてもよく、また、洗浄水は脱臭槽上部から散水し、あるいは脱臭槽下部から散水するようにしてもよいが、気体であるこれらのアンモニア含有臭気を脱臭槽下部から導入し、洗浄水を脱臭槽上部から散水する向流式にすることが好ましい。
第一の脱臭槽への洗浄水の散水量は、特に制限はないが、たとえば1800〜2300ppmの高濃度アンモニア含有臭気の脱臭を行う場合には、その導入量18m/分に対して好ましくは64〜240l/D、より好ましくは80〜160l/Dである。散水量が240l/Dを超えると大量の排出洗浄液の処理によるコスト増加が顕著になり、散水量が64l/D未満であるとアンモニアの吸収溶解能力の限界となって第二の脱臭槽に高濃度のアンモニアが導入されてしまい微生物が死滅するおそれがある。
第一の脱臭槽への洗浄水の散水は、一定量の洗浄水を連続的に散水するようにしてもよく、あるいは間欠的に分割して散水するようにしてもよいが、分割して散水することが好ましく、この場合には散水頻度48回/日以上に分割して散水することが好ましい。
図1は、本発明の一実施形態における高濃度アンモニア含有臭気の脱臭装置の概略構成を示した図、図2は、当該装置の脱臭槽に充填される繊維造粒物の混合状態を撮像した拡大写真である。
本実施形態の脱臭装置は、家畜糞堆肥化設備から排出された高濃度アンモニア含有臭気を脱臭するものであり、繊維造粒物混合体が充填された第一の脱臭槽2と、微生物を含有する繊維造粒物混合体が充填された第二の脱臭槽7を備えている。
第一の脱臭槽2は、繊維造粒物混合体が充填されたアンモニア除去層を内部に有しており、第一の脱臭槽2の上部からアンモニア除去層に洗浄水1が散水されるようになっている。
第一の脱臭槽2の下部には、高濃度アンモニア含有臭気の導入口3と、洗浄水1の排液口4が設けられている。さらに第一の脱臭槽2の上部には、第一の脱臭槽2内を通過したアンモニア含有臭気の排気口5が設けられている。
第二の脱臭槽7は、微生物を含有する第一の脱臭槽2と同様の繊維造粒物混合体が充填されたアンモニア除去層を内部に有しており、第二の脱臭槽7の上部からアンモニア除去層に洗浄水8が散水されるようになっている。
第二の脱臭槽7の下部には、第一の脱臭槽2の排出口5と連通し第一の脱臭槽2から排出されたアンモニア含有臭気を導入する導入口が設けられている。さらに第二の脱臭槽7の上部には、第二の脱臭槽7内を通過しアンモニアが除去された脱臭後の気体を大気中に排出する排気口9が設けられている。
家畜糞堆肥化設備から排出された高濃度アンモニア含有臭気は、第一の脱臭槽2の導入口3にファンなどで強制的に一定速度で導入される。高濃度アンモニア含有臭気は第一の脱臭槽2内に入ると直ちに、高密度に充填された図2に示す繊維造粒物の中を通過して上方へ拡散していく。
第一の脱臭槽2の上部からは一定量の洗浄水1が一定速度で、あるいは間欠的に散水される。この洗浄水1も第一の脱臭槽2内の高密度に充填された繊維造粒物の中を下方に向って拡散していく。
高濃度アンモニア含有臭気と洗浄水1の両者は、高密度に充填された繊維造粒物中の極めて微小な空間において高い接触頻度で接触し、高濃度アンモニア含有臭気中のアンモニアは急速に洗浄水1に吸収溶解される。また、アンモニアの洗浄水1への溶解速度が速いので、一定量の水に溶解するアンモニアの量も増加する。そのため、高濃度アンモニア含有臭気中のアンモニアの洗浄水1に対する溶解量をアンモニアの水に対する溶解度の上限に限りなく近づけることが可能となり、使用する洗浄水1の散水量を大幅に減少することができる。
第一の脱臭槽2内を通過し排気口5から排出されたアンモニア含有臭気は、第二の脱臭槽7の導入口6に導かれる。このアンモニア含有臭気中には第一の脱臭槽2で吸収溶解されなかった残留アンモニアが含まれているが、この残留アンモニアは第二の脱臭槽7内に高密度に充填された繊維造粒物混合体に付着した多量の微生物により分解されて、ほぼ無臭の気体となって排気口9から大気に放出される。第二の脱臭槽7では、微生物の生存に必要な最小限の水分8のみ第二の脱臭槽7の上部から定期的に散水すればよい。
本発明の脱臭装置は、家畜排せつ物処理設備、下水処理設備、し尿処理設備、肥料工場、食品工場、化学工場などにおいて発生する高濃度アンモニア含有臭気の脱臭に好適に用いることができ、特に、家畜糞の堆肥化処理設備において発生する高濃度アンモニア含有臭気の脱臭に好適に用いることができる。
そこで以下に実施例を示し、さらに詳しく説明する。もちろん、以下の例示によって発明が限定されることはない。
<実施例1>
平均繊維径7μm以下のロックウール(日東紡社製 ロックファイバー #42S)を繊維造粒設備((有)ヂー・エヌ・エス・テクノセールス社製)を用いて造粒し、平均粒子径9〜10mm、嵩密度0.16g/mlの繊維造粒物Aを700kg製造した。
また別途に、平均粒子径1〜2mm、嵩密度0.21g/mlの繊維造粒物Bを500kg製造した。
50容量%の繊維造粒物Aと、50容量%の繊維造粒物Bとを交互に少量ずつ混合して均一なものとし、全体で1080kgの繊維造粒物混合体を得た。この繊維造粒物混合体は嵩密度0.24g/mlであった。
この繊維造粒物混合体を断面積3.6mの第一の脱臭槽に高さ1mとなるように圧縮充填したところ、充填密度は300kg/mであり繊維造粒物混合体は高密度に充填された。
一方、第一の脱臭槽に充填したのと同じ繊維造粒物混合体1080kgと鶏糞162kgとを混合して断面積3.6mの第二の脱臭槽に高さ1mになるように充填した。充填密度は295kg/mであり繊維造粒物混合体は高密度に充填された。
この第一の脱臭槽に、豚糞堆肥化設備から発生した2000ppmの高濃度アンモニア含有臭気を脱臭槽下部からファンにより18m/分の速度で導入し、導入する配管には効果的な空冷が可能な特殊蛇腹仕様のトヨドレーン((株)電気化学工業製)を用い、85l/Dの洗浄水を間欠的に上部から散水した。
第一の脱臭槽から排出されて第二の脱臭槽へ導かれるアンモニア含有臭気中のアンモニア濃度を測定したところ、600ppmに減少していた。このアンモニア濃度への脱臭速度は、一般の土壌脱臭の場合と比較して5〜8倍に相当し、使用した洗浄水の量は5分の1程度と少ないものであった。
次に、この600ppmの未吸収未溶解アンモニアを含有するアンモニア含有臭気を第二の脱臭槽に導いて脱臭槽下部から導入し、脱臭槽上部から微生物生存のために必要な水分を補給しながら脱臭運転を行った。
第二の脱臭槽から排出された気体中のアンモニア濃度を測定したところ、2〜5ppmまで減少しており、排出気体には臭気は認められなかった。
<実施例2>
平均繊維径7μm以下のロックウール(日東紡社製 ロックファイバー #42S)を繊維造粒設備((有)ヂー・エヌ・エス・テクノセールス社製)を用いて造粒し、平均粒子径9〜10mm、嵩密度0.16g/mlの繊維造粒物Aを700kg製造した。
また別途に、平均粒子径1〜2mm、嵩密度0.21g/mlの繊維造粒物Bを500kg製造した。
50容量%の繊維造粒物Aと、50容量%の繊維造粒物Bとを交互に少量ずつ混合して均一なものとし、全体で1330kgの繊維造粒物混合体を得た。この繊維造粒物混合体は嵩密度0.24g/mlであった。これに水930kgを加え湿潤状態とし、断面積3.6mの第一の脱臭槽に高さ1mとなるように圧縮充填したところ、充填密度は370kg/mであり繊維造粒物混合体は高密度に充填された。
一方、第一の脱臭槽に充填したのと同じ繊維造粒物混合体1330kgと鶏糞200kgとを混合して断面積3.6mの第二の脱臭槽に高さ1mになるように充填した。充填密度は360kg/mであり繊維造粒物混合体は高密度に充填された。
この第一の脱臭槽および第二の脱臭槽に、実施例1と以下全く同様に豚糞堆肥化設備から発生した2000ppmの高濃度のアンモニア含有臭気を導入したところ、第一の脱臭槽から排出されて第二の脱臭槽へ導かれるアンモニア含有臭気中のアンモニア濃度は、550ppmに減少していた。このアンモニア濃度への脱臭速度は、一般の土壌脱臭の場合と比較して5〜8倍に相当し、使用した洗浄水の量は5分の1程度と少ないものであった。
さらにこの550ppmの未吸収未溶解アンモニアを含有するアンモニア含有臭気は、実施例1と全く同じ条件において第二の脱臭槽を通過させたところ、排出されたアンモニア濃度は、2〜3ppmまで減少しており、排出気体には臭気は認められなかった。
<実施例3>
平均繊維径7μm以下のロックウール(日東紡社製 ロックファイバー #42S)を繊維造粒設備((有)ヂー・エヌ・エス・テクノセールス社製)を用いて造粒し、平均粒子径5〜6mm、嵩密度0.18g/mlの繊維造粒物Aを製造した。また別途に、平均粒子径1〜2mm、嵩密度0.21g/mlの繊維造粒物Bを製造した。75容量%の繊維造粒物Aと、25容量%の繊維造粒物Bとを交互に少量ずつ混合して均一なものとし、全体で1040kgの繊維造粒物混合体を得た。この繊維造粒物混合体は嵩密度0.22g/mlであった。
この繊維造粒物混合体を断面積3.6mの第一の脱臭槽に高さ1mとなるように圧縮充填したところ、充填密度は280kg/mであり繊維造粒物混合体は高密度に充填された。
一方、第一の脱臭槽に充填したのと同じ繊維造粒物混合体1040kgと鶏糞168kgとを混合して断面積3.6mの第二の脱臭槽に高さ1mになるように充填した。充填密度は290kg/mであり繊維造粒物混合体は高密度に充填された。
この第一の脱臭槽および第二の脱臭槽に、実施例1と以下全く同様に豚糞堆肥化設備から発生した2000ppmの高濃度のアンモニア含有臭気を導入してところ、第一の脱臭槽から排出されて第二の脱臭槽へ導かれるアンモニア含有臭気中のアンモニア濃度は、750ppmに減少していた。このアンモニア濃度への脱臭速度は、一般の土壌脱臭の場合と比較して5〜8倍に相当し、使用した洗浄水の量は5分の1程度と少ないものであった。
さらにこの750ppmの未吸収未溶解アンモニアを含有するアンモニア含有臭気は、実施例1と全く同じ条件において第二の脱臭槽を通過させたところ、排出されたアンモニア濃度は、5〜8ppmまで減少しており、排出気体の臭気は著しく低減された。
<比較例1>
黒ボク土、腐葉土、おがくずからなる土壌に少量の鶏糞を加えた混合土壌を用いて、面積30m、高さ0.5mの微生物固定土壌脱臭槽を作成した。これに豚糞堆肥化設備から発生した高濃度アンモニア含有臭気を空気で希釈してアンモニア濃度を200ppmとした臭気を、脱臭槽下部からファンにより18m/分の速度で導入し運転を行った。微生物安定のために425l/Dの多量の水分の補給が必要であった。また30mという広い面積を用い、なおかつ200ppmという比較的低濃度のアンモニア含有臭気の導入にもかかわらず、除去速度が遅く、排出されるアンモニア濃度が15ppmまでにしか低減できなかった。
<比較例2>
平均繊維径18μmのガラスウールを繊維造粒設備((有)ヂー・エヌ・エス・テクノセールス社製)を用いて造粒し、平均粒子径10mmの繊維造粒物を650kg製造した。
これに鶏糞33kgを混合して微生物固定の繊維造粒物とし、断面積3.6mの脱臭槽に高さ1mとなるように圧縮充填したところ、充填密度は180kg/mであった。
脱臭槽に、豚糞堆肥化設備から発生した2000ppmの高濃度アンモニア含有臭気を脱臭槽下部からファンにより18m/分の速度で導入し、85l/Dの洗浄水を間欠的に上部から散水した。
脱臭槽から排出されるアンモニア含有臭気中のアンモニア濃度を測定したところ、900ppmに減少していたが、運転続行中に徐々に増加し以後1000ppmを下回ることはなかった。運転終了後の繊維造粒物の顕微鏡観察を行ったところ、微生物の生存の痕跡が得られず、高濃度のアンモニアにより微生物が死滅した可能性があることが認められた。
本発明の一実施形態における高濃度アンモニア含有臭気の脱臭装置の概略構成を示した図である。 繊維造粒物の混合状態を撮像した拡大写真である。 繊維造粒物混合体を充填した状態を示す概念図である。
符号の説明
1 洗浄水
2 第一の脱臭槽
3 高濃度アンモニア含有臭気の導入口
4 排液口
5 排気口
6 アンモニア含有臭気の導入口
7 第二の脱臭槽
8 水分
9 排気口

Claims (7)

  1. 第一の脱臭槽と第二の脱臭槽とを別体として備える、高濃度アンモニア含有臭気の脱臭装置であって、
    第一の脱臭槽は、平均粒子径の異なる少なくとも2種類の繊維造粒物からなる繊維造粒物混合体が充填密度250kg/m以上の密度に充填されたアンモニア除去層を有する向流式散水型であるとともに、第二の脱臭槽は、平均粒子径の異なる少なくとも2種類の繊維造粒物からなり微生物を含有する繊維造粒物混合体が充填密度250kg/m以上の密度に充填された微生物含有アンモニア除去層を有し、
    第一の脱臭槽内へ導入された高濃度アンモニア含有臭気は、アンモニア除去層へ散水された洗浄水に吸収溶解するとともに、残留アンモニアを含むアンモニア含有臭気は、第二の脱臭槽内へ導入されて、微生物含有アンモニア除去層によって分解され、脱臭気体として排気されることを特徴とする高濃度アンモニア含有臭気の脱臭装置。
  2. 第一の脱臭槽は、下部に、高濃度アンモニア含有臭気の導入口と排液口を備えるとともに、上部に、第一の脱臭槽内を通過したアンモニア含有臭気の排気口を備え、第二の脱臭槽は、下部に、前記第一の脱臭槽の排気口と連通する導入口を備えるとともに、上部に、第二の脱臭槽内を通過した脱臭気体を大気中へ排出する排気口を備えることを特徴とする請求項1に記載の高濃度アンモニア含有臭気の脱臭装置。
  3. 第一および第二の脱臭層に充填された繊維造粒物は、ロックウール、ガラス繊維、炭素繊維、およびフライアッシュ繊維から選ばれる少なくとも1種の繊維からなることを特徴とする請求項1または2に記載の高濃度アンモニア含有臭気の脱臭装置。
  4. 第一および第二の脱臭層に充填された繊維造粒物は、ロックウールであることを特徴とする請求項1または2に記載の高濃度アンモニア含有臭気の脱臭装置。
  5. 繊維の平均太さが15μm以下であることを特徴とする請求項3または4に記載の高濃度アンモニア含有臭気の脱臭装置。
  6. 繊維造粒物混合体は、平均粒子径5〜12mm、嵩密度0.15〜0.19g/mlの繊維造粒物Aと、平均粒子径1〜3mm、嵩密度0.19〜0.35g/mlの繊維造粒物Bとが容積比(繊維造粒物A:繊維造粒物B)=80:20〜50:50の割合で混合されたものであることを特徴とする請求項から5のいずれかに記載の高濃度アンモニア含有臭気の脱臭装置。
  7. 第一および第二の脱臭層は、繊維造粒物混合体100質量部に対して50〜100質量部の水を含有させた後、この水を含有する繊維造粒物混合体を充填したものであることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の高濃度アンモニア含有臭気の脱臭装置。
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