JP4606381B2 - 配管内無線通信構造 - Google Patents

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本発明は,送信したい情報を電磁波に載せ,工場その他ビル内や各種の施設内にある配管内を伝搬させることにより,離れた場所間で通信するための技術に関するものである。
従来から,建物に設けられた空調ダクト内に送受信機のアンテナを配置し,該空調ダクトを電磁波の導波管として利用することにより上記送受信機間で無線通信を行う技術が知られている(例えば,特許文献1参照)。
ここに,図7は,従来の配管内無線通信に用いられる配管内無線通信構造Zを説明するための図である。
図7に示すように,従来の配管内無線通信構造Zでは,空調ダクト等の金属製の配管100内に,無指向性のダイポールアンテナ(以下「アンテナ」と略称する)101,102が挿入されている。そして,上記アンテナ101から出力される電磁波は,上記配管100内を該配管100の軸に沿って上記アンテナ102まで伝搬される。
特開2004−228691号公報
しかしながら,上記配管内無線通信構造Zでは,上記アンテナ101から出力された無指向性の電磁波が,上記アンテナ102に向けた一方向だけではなく,該アンテナ102と逆方向や上記配管100の内壁部方向にも伝搬されるため,該逆方向や該内壁部方向に伝搬される電磁波の分だけ電力が無駄になるという問題がある。
ところで,上記配管100内では,上記アンテナ101から出力された電磁波を,最も電力減衰が少ない所謂基本伝搬モードで伝搬することが望ましい。
しかしながら,上記アンテナ101から出力された電磁波が,上記配管100の断面形状の変化などにより,基本伝搬モードだけではなく該基本伝搬モードよりも電力減衰の多い高次の伝搬モードで伝搬されることがある。
この場合には,上記アンテナ101から出力された電磁波の上記配管100内における電力減衰が大きくなり伝搬効率が悪くなるという問題が生じる。
従って,本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その第1の目的は,配管内で電磁波を伝搬する配管内無線通信構造において,上記配管内に入力された電磁波の無駄を防止することにあり,第2の目的は,上記配管内に入力された電磁波の伝搬効率を向上させることにある。
上記第1の目的及び上記第2の目的を共に達成するために本発明は,配管内に入力された電磁波を該配管の長手方向の一方向に伝搬する配管内無線通信構造に適用されるものであって,上記配管内における上記電磁波の入力位置に対して上記一方向と逆方向の位置に,上記配管の縦断面方向に見て上記電磁波の電界の向きと略同一方向に配置される少なくとも一以上の金属棒が設けられてなり,上記配管内における上記電磁波の入力位置よりも上記一方向側の位置に,上記配管の縦断面方向に見て上記電磁波の電界の向きと略垂直方向に配置される少なくとも1以上の金属棒が設けられてなることを特徴とする配管内無線通信構造として構成される。このとき,上記金属棒は,例えば両端を上記配管の内壁にできるだけ近づけて,或いは上記配管の内壁間を接続(短絡)するように配置すればよい。
本発明では,上記配管内における上記電磁波の入力位置に対して上記一方向と逆方向の位置に設けられた上記金属棒により,上記電磁波の電界の向きと略同一方向上の上記配管の内壁間が高周波的に短絡に近い状態,或いは短絡状態になることになり,上記電磁波から見れば上記配管内に上記金属棒によって電気的な遮蔽壁が形成されていることになる。そのため,従来は上記配管内に入力されて上記逆方向に伝搬されていた電磁波が,上記一方向と逆方向の位置に設けられた上記金属棒によって上記一方向に反射されて伝搬されるため,該電磁波の無駄が防止され,上記一方向に伝搬される電磁波を強めることができる。なお,上記逆方向に伝搬される電磁波には,上記配管の内壁部方向に出力され,該内壁部で反射して上記逆方向に進む電磁波も含まれる。
また,上記配管内における上記電磁波の入力位置よりも上記一方向側の位置に設けられた上記金属棒により,上記電磁波の電界の向きと略垂直方向上の上記配管の内壁間が高周波的に短絡に近い状態,或いは短絡状態になることになる。したがって,上記配管内で伝搬される電磁波において高次の伝搬モードが発生していても,上記一方向側の位置に設けられた上記金属棒によってその高次の伝搬モードを電力減衰が最も小さい基本伝搬モードに変換することができ,該電磁波の伝搬効率を向上させることができる。
なお,上記金属棒は,上記配管の縦断面に対して平行或いは傾斜した状態で設ければよい。このとき,上記電磁波の反射効率や高次の伝搬モードから基本伝搬モードへの変換効率は,上記金属棒の傾斜角によって異なるため,上記金属棒の傾斜角が調整可能である構成が望ましい。このような構成では,例えば上記一方向における上記電磁波の強度を測定しつつ,上記金属棒の傾斜角を調整することにより,最適な上記反射効率を発揮し得るように上記金属棒を配置することができる。また,例えば上記一方向における上記電磁波の強度を測定しつつ,上記金属棒の傾斜角を調整することにより,最適な上記変換効率を発揮し得るように上記金属棒を配置することができる。
具体的には,上記配管に,上記金属棒の外径よりも開口寸法の大きい該金属棒の挿入口を設けておくことにより,該金属棒を上記配管の縦断面に対して平行或いは傾斜した状態で挿入することが可能である。
本発明によれば,従来は上記配管内に入力されて上記逆方向に伝搬されていた電磁波を,上記電磁波反射手段によって上記一方向に反射させることにより該電磁波の無駄を防止することや,上記配管内で伝搬される電磁波において高次の伝搬モードが発生していても,その高次の伝搬モードを電力減衰が最も小さい基本伝搬モードに変換することにより該電磁波の伝搬効率を向上させることができる。
以下添付図面を参照しながら,本発明の実施の形態について説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施の形態は,本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
ここに,図1は本発明の第1の実施形態に係る配管内無線通信構造X1の概略構成を示す模式図,図2は上記配管内無線通信構造X1の配管1を断面方向に見た模式図,図3は上記配管内無線通信構造X1の変形例の概略構成を示す模式図,図4は本発明の第2の実施形態に係る配管内無線通信構造X2の概略構成を示す模式図,図5は上記配管内無線通信構造X2の配管21を断面方向に見た模式図,図6は上記配管内無線通信構造X2の変形例の概略構成を示す模式図ある。
まず,図1を用いて,本発明の第1の実施形態に係る配管内無線通信構造X1の概略構成について説明する。
図1に示すように,上記配管内無線通信構造X1には,空調ダクト等に用いられる縦断面が円形状の配管1と,該配管1に挿入された無指向性のダイポールアンテナ(以下,「アンテナ」と略称する)2及び3と,該アンテナ2から出力される電磁波を反射させるための反射柵4(電磁波反射手段の一例)と,上記アンテナ2から出力される電磁波の伝搬モードを基本伝搬モードに変換して伝搬するための金属棒5a,5bとが設けられている。
上記配管内無線通信構造X1では,上記アンテナ2から上記配管1内に入力された電磁波が,上記配管1の長手方向(中心軸方向)に沿って,上記アンテナ3が設けられた方向,即ち図1に示す矢印R方向(以下「電磁波伝搬方向R」という)に伝搬されることにより,上記アンテナ2−3間で無線通信が行われる。
上記反射柵4は,上記配管1内に挿入された上記アンテナ2の位置,即ち上記配管1内における上記電磁波の入力位置に対して上記電磁波伝搬方向Rと逆方向の位置に設けられている。
図2に示すように,上記反射柵4は,上記配管1の縦断面方向に見て上記アンテナ2から出力される電磁波が伝搬されるときの電界の向き(図示する矢印S方向)と略同一方向に配置された複数の金属棒4aを有している。なお,上記金属棒4aとしては,断面が円形状や矩形状のものや平板状など,各種の形状のものを用いればよい。
上記金属棒4aは,上記配管1の内壁部と交差する位置において該内壁部間に接続されている。したがって,上記反射柵4の金属棒4aによって上記配管1の上面と下面とが電気的に短絡されることにより,上記電磁波から見れば,上記電磁波伝搬方向Rと逆方向が閉じられたような状態となり,該電磁波は上記電磁波伝搬方向Rに反射されることになる。なお,上記金属棒4aは,必ずしも上記配管1の内壁間を接続して短絡状態とするものである必要はなく,例えば,両端を上記配管1の内壁に近接した状態で配置することにより上記内壁間を短絡に近い状態とするように配置されてもかまわない。
このように,上記配管内無線通信構造X1では,従来のように上記アンテナ2から出力されて上記電磁波伝搬方向Rと逆方向に進むことにより無駄になっていた電磁波を,上記反射柵4によって上記電磁波伝搬方向Rに反射させることにより,該電磁波伝搬方向Rへの電磁波の電力を増大させることができる。しかも,上記反射柵4の金属棒4aは,上記配管1内に流通する空気などの流通を大きく妨げるものでもない。
なお,上記反射柵4の金属棒4aは,多いほど電磁波の反射効率を向上させることができるが,一方で上記配管1内に流通する空気などの流体の抵抗となるため,その本数は上記配管1の用途などに応じて適宜設定すればよい。
また,上記反射柵4の金属棒4a各々は,上記配管1の上面に設けられた挿入口1a各々から該配管1内に挿入された後,溶接などにより固定されている。この挿入口1a各々は,上記金属棒4aの外径よりも大きい開口寸法を有しており,上記金属棒4aを傾斜させた状態で挿入させること,即ち上記配管1の縦断面に対して平行だけではなく,該縦断面に対して傾斜させた状態で挿入させることが可能である。ここに,上記挿入口1aが傾斜角調整手段に相当する。
したがって,上記配管内無線通信構造X1では,上記金属棒4aを挿入する際に,上記アンテナ2よりも上記電磁波伝搬方向R側において電磁波の強度を測定しながら,上記金属棒4aの傾斜角を調整することにより,該電磁波の強度を調整することができる。例えば,図1に示すように,上記アンテナ2が上記配管1に垂直に挿入されている場合には,該アンテナ2の挿入方向,即ち電界の向きに平行に上記反射柵4の金属棒4aを配置することで,上記電磁波伝搬方向Rに進む電磁波の高い強度を得ることができる。
一方,上記金属棒5a,5bは,上記配管1内に挿入された上記アンテナ2の位置,即ち上記配管1内における上記電磁波の入力位置よりも上記電磁波伝搬方向R側の位置に設けられている。
図2に示すように,上記金属棒5a,5bは,上記配管1の縦断面方向に見て上記アンテナ2から出力される電磁波が伝搬されるときの電界の向き(図示する矢印S方向)と略垂直方向に配置されている。なお,上記金属棒5a,5bとしては,断面が円形状や矩形状のものや平板状など,各種の形状のものを用いればよい。
上記金属棒5a,5bは,上記配管1の内壁部と交差する位置において該内壁部間に接続されている。したがって,上記金属棒5a,5bによって上記配管1の左側面と右側面とが電気的に短絡されることにより,電界の向きが図2に示す矢印S方向である伝搬モード,いわゆる基本伝搬モードで伝搬される電磁波だけが該金属棒5a,5bを通過する。そのため,上記基本伝搬モードよりも電力減衰の大きい高次の伝搬モードで伝搬される電磁波は,上記基本伝搬モードに変換されて上記金属棒5a,5bを通過することになる。なお,上記金属棒5a,5bは,必ずしも上記配管1の内壁間を接続して短絡状態とするものである必要はなく,例えば,両端を上記配管1の内壁に近接した状態で配置することにより上記内壁間を短絡に近い状態とするように配置されてもかまわない。
このように,上記配管内無線通信構造X1では,従来のように上記アンテナ2から出力されて上記電磁波伝搬方向Rに進む電磁波の伝搬モードに,高次の伝搬モードが混在する場合に比べて電力減衰を低下させることができ,電磁波の伝搬効率を向上させることができる。したがって,より長距離の無線通信が可能となる。しかも,上記金属棒5a,5bは,上記配管1内に流通する空気などの流通を大きく妨げるものでもない。
なお,上記金属棒5a,5bは,多いほど電磁波の高次の伝搬モードから基本伝搬モードへの変換効率を向上させることができるが,一方で上記配管1内に流通する空気などの流体の抵抗となるため,その本数は上記配管1の用途などに応じて適宜設定すればよい。
また,上記金属棒5a,5b各々は,上記配管1の側面に設けられた挿入口1b各々から該配管1内に挿入された後,溶接などにより固定されている。この挿入口1b各々は,上記金属棒5a,5bの外径よりも大きい開口寸法を有しており,上記金属棒5a,5bを傾斜させた状態で挿入させること,即ち上記配管1の縦断面に対して平行或いは傾斜させた状態で挿入させることが可能である。ここに,上記挿入口1bが傾斜角調整手段に相当する。
したがって,上記配管内無線通信構造X1では,上記金属棒5a,5bを挿入する際に,上記アンテナ2よりも上記電磁波伝搬方向R側において電磁波の強度を測定しながら,上記金属棒5a,5bの傾斜角を調整することにより,該電磁波の強度を調整することができる。例えば,図1に示すように,上記アンテナ2が上記配管1に垂直に挿入されている場合には,該アンテナ2の挿入方向,即ち電界の向きに垂直に上記金属棒5a,5bを配置することで,上記電磁波伝搬方向Rに高い効率で電磁波を伝搬させることができる。
ところで,ここでは上記配管1の縦断面が円形上である場合について説明したが,図3に示すように,縦断面が矩形状である配管11を用いる場合にも同様に構成することができる。
具体的には,図3に示すように,上記配管11内に挿入された上記アンテナ2の位置,即ち上記配管11内における上記電磁波の入力位置に対して上記電磁波伝搬方向Rと逆方向の位置に反射柵14が設けられており,上記配管1内に挿入された上記アンテナ2の位置,即ち上記配管1内における上記電磁波の入力位置よりも上記電磁波伝搬方向R側の位置に金属棒15a,15bが設けられている。このような構成によっても,上記電磁波を上記反射柵14で反射させると共に,上記金属棒15a,15bを同様の効果を得ることができる。
例えば,上記配管11が400mm×300mmの矩形状,上記金属棒14aがφ30mm×二本,上記金属棒15a,15bがφ30mm,上記アンテナ2から出力される電磁波の周波数が2.45GHz帯である場合について実験を行った結果,上記反射柵14や上記金属棒15a,15bが設けられていない場合に比べて,上記電磁波伝搬方向Rに伝搬される電磁波の電力が6dB増加したという実験結果が得られている。
(第2の実施形態)
次に,図4〜図6を用いて,本発明の第2の実施形態に係る配管内無線通信構造X2について説明する。
図4に示すように,上記配管内無線通信構造X2には,空調ダクト等に用いられる縦断面が円形状の配管21と,上記配管21に接続されて該配管21に電磁波を導く導波管22と,上記導波管22内に設けられた指向性アンテナ(以下,「アンテナ」と略称する)23,24と,該アンテナ23から出力されて上記導波管22から上記配管21に入力された電磁波を反射させるための反射柵25(電磁波反射手段の一例)と,上記アンテナ23から出力されて上記導波管22から上記配管21に入力された電磁波の伝搬モードを基本伝搬モードに変換して伝搬するための金属棒26a,26bとが設けられている。なお,上記アンテナ23は,ダイポールアンテナなどの無指向性のアンテナであってもよい。
上記配管内無線通信構造X2では,上記アンテナ23から出力されて上記導波管22から上記配管21に入力された電磁波が,上記配管21の軸に沿って,上記アンテナ24が設けられた方向,即ち図4に示す電磁波伝搬方向Rに伝搬されることにより,上記アンテナ23−24間で無線通信が行われる。
上記反射柵25は,上記配管21に接続された上記導波管22から上記配管21への電磁波の入力位置に対して上記電磁波伝搬方向Rと逆方向の位置に設けられている。
図5に示すように,上記反射柵25は,上記配管21の縦断面方向に見て上記導波管22から入力される電磁波が伝搬されるときの電界の向き(図示する矢印S方向)と略同一方向に配置された複数の金属棒25aを有している。なお,上記金属棒25aとしては,断面が円形状や矩形状のものや平板状など,各種の形状のものを用いればよい。
上記金属棒25aは,上記配管21の内壁部と交差する位置において該内壁部間を接続している。したがって,上記反射柵25の金属棒25aによって上記配管21の上面と下面とが電気的に短絡されることにより,上記電磁波から見れば,上記電磁波伝搬方向Rと逆方向が閉じられたような状態となり,該電磁波は上記電磁波伝搬方向Rに反射されることになる。なお,上記金属棒25aは,必ずしも上記配管21の内壁間を接続して短絡状態とするものである必要はなく,例えば,両端を上記配管21の内壁に近接した状態で配置することにより上記内壁間を短絡に近い状態とするように配置されてもかまわない。
このように,上記配管内無線通信構造X2では,従来,上記導波管22から上記配管21内に入力された後,上記電磁波伝搬方向Rと逆方向に進むことにより無駄になっていた電磁波を,上記反射柵25によって上記電磁波伝搬方向Rに反射させることにより,該電磁波伝搬方向Rへの電磁波の電力を増大させることができる。しかも,上記反射柵25の金属棒25aは,上記配管21内に流通する空気などの流通を大きく妨げるものでもない。
なお,上記反射柵25の金属棒25aは,多いほど電磁波の反射効率を向上させることができるが,一方で上記配管21内に流通する空気などの流体の抵抗となるため,その本数は状況に応じて適宜設定すればよい。
また,上記反射柵25の金属棒25a各々は,上記配管21の上面に設けられた挿入口21a各々から該配管21内に挿入された後,溶接などにより固定されている。この挿入口21a各々は,上記金属棒25aの外径よりも大きい開口寸法を有しており,上記金属棒25aを傾斜させた状態で挿入させること,即ち上記配管21の縦断面に対して平行或いは傾斜させた状態で挿入させることが可能である。ここに,上記挿入口21aが傾斜角調整手段に相当する。
したがって,上記配管内無線通信構造X2では,例えば上記導波管22の接続角度,即ち上記配管21への電磁波の入力角度が決定された際に,上記電磁波の入力位置よりも上記電磁波伝搬方向R側において電磁波の強度を測定しながら,上記金属棒25aの傾斜角を調整することにより,該電磁波の強度を調整することができる。例えば,図4に示すように,上記導波管22が上記配管21に傾斜して接続されている場合には,該導波管22の傾斜方向に平行に上記反射柵25の金属棒25aを配置することで,上記電磁波伝搬方向Rに進む電磁波の高い強度を得ることができる。
一方,上記金属棒26a,26bは,上記配管21に接続された上記導波管22の位置,即ち上記配管21内における上記電磁波の入力位置よりも上記電磁波伝搬方向R側の位置に設けられている。
図5に示すように,上記金属棒26a,26bは,上記配管21の縦断面方向に見て上記導波管22から入力される電磁波が伝搬されるときの電界の向き(図示する矢印S方向)と略垂直方向に配置されている。なお,上記金属棒26a,26bとしては,断面が円形状や矩形状のものや平板状など,各種の形状のものを用いればよい。
上記金属棒26a,26bは,上記配管21の内壁部と交差する位置において該内壁部間を接続している。したがって,上記金属棒26a,26bによって上記配管21の左側面と右側面とが電気的に短絡されることにより,電界の向きが図5に示す矢印S方向である伝搬モード,いわゆる基本伝搬モードで伝搬される電磁波だけが該金属棒26a,26bを通過する。そのため,上記基本伝搬モードよりも電力減衰の大きい高次の伝搬モードで伝搬される電磁波は,上記基本伝搬モードに変換されて上記金属棒26a,26bを通過することになる。なお,上記金属棒26a,26bは,必ずしも上記配管21の内壁間を接続して短絡状態とするものである必要はなく,例えば,両端を上記配管21の内壁に近接した状態で配置することにより上記内壁間を短絡に近い状態とするように配置されてもかまわない。
このように,上記配管内無線通信構造X2では,従来のように上記導波管22から上記配管21に入力されて上記電磁波伝搬方向Rに進む電磁波の伝搬モードに,高次の伝搬モードが混在する場合に比べて電力減衰を低下させることができ,電磁波の伝搬効率を向上させることができる。したがって,より長距離の無線通信が可能となる。しかも,上記金属棒26a,26bは,上記配管21内に流通する空気などの流通を大きく妨げるものでもない。
なお,上記金属棒26a,26bは,多いほど電磁波の伝搬モードの変換効率を向上させることができるが,一方で上記配管21内に流通する空気などの流体の抵抗となるため,その本数は状況に応じて適宜設定すればよい。
また,上記金属棒26a,26b各々は,上記配管21の側面に設けられた挿入口21b各々から該配管21内に挿入された後,溶接などにより固定されている。この挿入口21b各々は,上記金属棒26a,26bの外径よりも大きい開口寸法を有しており,上記金属棒26a,26bを傾斜させた状態で挿入させること,即ち上記配管21の縦断面に対して平行或いは傾斜させた状態で挿入させることが可能である。ここに,上記挿入口21bが傾斜角調整手段に相当する。
したがって,上記配管内無線通信構造X2では,上記金属棒26a,26bを挿入する際に,上記導波管22よりも上記電磁波伝搬方向R側において電磁波の強度を測定しながら,上記金属棒26a,26bの傾斜角を調整することにより,該電磁波の強度を調整することができる。
ところで,上記配管21の縦断面が円形上である場合について説明したが,図6に示すように,縦断面が矩形状である配管31を用いる場合にも同様に構成することができる。
具体的には,図6に示すように,上記配管31に接続された上記導波管22の位置,即ち上記配管31内における上記電磁波の入力位置に対して上記電磁波伝搬方向Rと逆方向の位置に反射柵35が設けられており,上記配管31に接続された上記導波管22の位置,即ち上記配管31内における上記電磁波の入力位置よりも上記電磁波伝搬方向R側の位置に金属棒36a,36bが設けられている。このような構成によっても同様の効果を得ることができる。
本発明の第1の実施形態に係る配管内無線通信構造X1の概略構成を示す模式図。 本発明の第1の実施形態に係る配管内無線通信構造X1の配管1を断面方向に見た模式図。 本発明の第1の実施形態に係る配管内無線通信構造X1の変形例の概略構成を示す模式図。 本発明の第2の実施形態に係る配管内無線通信構造X2の概略構成を示す模式図。 本発明の第2の実施形態に係る配管内無線通信構造X2の配管21を断面方向に見た模式図。 本発明の第2の実施形態に係る配管内無線通信構造X2の変形例の概略構成を示す模式図。 従来の配管内無線通信に用いられる配管内無線通信構造Zを説明するための図。
符号の説明
1,11,21,31…配管
1a,1b,21a,21b…挿入口
2,3,23,24…ダイポールアンテナ
4,14,25,35…反射柵(電磁波反射手段の一例)
4a,5a,5b,25a,26a,26b,36a,36b…金属棒

Claims (4)

  1. 配管内に入力された電磁波を該配管の長手方向の一方向に伝搬する配管内無線通信構造であって,
    上記配管内における上記電磁波の入力位置に対して上記一方向と逆方向の位置に,上記配管の縦断面方向に見て上記電磁波の電界の向きと略同一方向に配置される少なくとも一以上の金属棒が設けられてなり,
    上記配管内における上記電磁波の入力位置よりも上記一方向側の位置に,上記配管の縦断面方向に見て上記電磁波の電界の向きと略垂直方向に配置される少なくとも1以上の金属棒が設けられてなることを特徴とする配管内無線通信構造。
  2. 上記金属棒が,上記配管の縦断面に対して平行或いは傾斜した状態で設けられてなる請求項に記載の配管内無線通信構造。
  3. 上記金属棒の傾斜角を調整するための傾斜角調整手段を更に備えてなる請求項に記載の配管内無線通信構造。
  4. 上記傾斜角調整手段が,上記配管に設けられた上記金属棒の外径よりも開口寸法の大きい該金属棒の挿入口である請求項に記載の配管内無線通信構造。
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