JP4606200B2 - 石材埋設型ブロックの製造方法 - Google Patents
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Description
より詳しくは、石材の下面に空孔が発生することがない上、作業性の低下や作製時間の迅速化の妨げとならないような(作業効率も向上する)石材埋設型ブロックの製造方法に関する。
例えば、特許文献1に記載の製造方法は、骨組を型枠内に配設し、骨組上に玉石を載置し、玉石の上面をコンクリート上面より上に露出した状態に、型枠内にコンクリートを打設し、養成後にブロックを型枠から上方へ取り出すようにしたものである。
また、玉石をセット状態で型枠にコンクリートを充填することから、玉石の下面が凸凹している場合にはそこに空気が溜まり易く、空孔が形成され、コンクリートブロック自体の強度が弱くなるという問題があった。
また、骨組は玉石の全重量を支える必要があり、玉石の全重量に耐えうる程度に強固な構造である必要があった。
また、寒天の全てを回収再利用することが困難であることから、寒天混合液及び水のコストが必要となる。
また、1次コンクリートを半固化させてから2次コンクリートを充填しなければならず、すなわちコンクリートを2度充填しなければならず、全体として養成時間が長くなり、コンクリートブロックが製造されるまでの時間が長くなるという問題があった。
さらに、1次コンクリートと2次コンクリートの間にいわゆるコールドジョイントを発生させる恐れもあった。
すなわち、本発明は、型枠内に水平にコンクリートを充填でき、石材の下面に空孔が発生しにくく、作業効率も高い(作業性の低下や作製時間の迅速化の妨げとならないような)石材埋設型ブロックの製造方法を提供することを目的とする。
そのため石材を、適宜、動かしながら埋め込むことが容易に可能である。
また、石材には浮力が生じるため、深さ調整部材は強固な構造のものを使用する必要が無い。
そのため、石材埋設型ブロック中に空孔等が発生するのを極力防止することができる。
更に、コンクリートを充填してから石材を埋設するので、石材埋設に要する時間をコンクリートの硬化時間の中に含めることができ、作業時間の短縮化を図ることができる。
なお、石材を押し入れる際に型枠を振動させると、石材表面の微細な凸凹にコンクリートが入り込み微細な空孔の発生をも防止することができる。
同様に、石材を押し入れる際に、既に充填されているコンクリートに振動を与えることによっても同様な効果が発揮できる。
図1は本発明の一実施形態に係る石材埋設型ブロックの製造方法のフローチャートを示している。
図2(a)は、型枠1内に石材埋設深さ調整部材2を設置した状態を側面側から見た場合の断面図であり、図2(b)は平面図である。
この場合、鉄棒が垂直に安定して立設できるように、台部4はコンクリート製のものを使うことが好ましい。
石材埋設深さ調整部材2としては、コンクリートKに埋め込まれて補強用としても機能するものである。
従って、石材埋設深さ調整部材2は、石材を一定高さに支持するための機能及び補強機能の両方を満たすようなものが採用される。
この場合、コンクリートKは流動性があるので全体的に上面が自重により水平に充填される。
そして、コンクリートKが固化しないうちに、ステップS3において、図4に示すように、石材Sを、型枠1の上方からコンクリート表面に向けて押し入れ、その一部を埋め込む(石材埋設工程)。
ここで石材Sとしては、例えば自然石や人工的な石を用いることができ、その表面に装飾や色彩を施したものも採用可能である。
この押し入れる際には、石材Sに必然的に浮力が生じるために、その重さが軽減されて、押入れの作業がし易いものとなる。
しかも、軽くなることで石材Sを把持した状態で回動や揺れ等の調整動を与えることが容易に可能であり、深さ調整部材自体強固な構造のものでなくて良い。
このように回動や揺動等を与えながら押し込むことにより、石材表面の摩擦力によりコンクリートKが巻き込まれて、石材Sの下面が凸凹状となっていても、その凸凹状の部分に流動性のあるコンクリートKを積極的に入り込ませることができる。
そのため石材埋設型ブロック中に空孔が発生しにくい。
コンクリートKが固化したら、ステップS5において、図7に示すように、型枠1を開放し、型枠1から石材埋設型ブロックBを取り出す。
ここで、図に示した型枠は模式的なものであり、実際には、適宜、石材埋設型ブロックの形状を設定するに応じた構造のものが採用される。
また、石材を回転又は揺動を与える場合で説明したが、直接に振動を与えることも当然可能である。
また例えば、上述した一実施形態では、石材埋設深さ調整部材2としてコ字状に形成された鉄パイプ3の両端に円錐台状の台部4を設けたものについて説明したが、本発明に用いる石材埋設深さ調整部材はこれに限らず、石材Sを載置でき且つコンクリート中に埋設されて石材埋設ブロックBを補強できるものであれば良い。
図8(A)は、上述した台部4を有する石材埋設深さ調整部材2の複数が連結されたものを示している。
図8(B)は、足杆22を有する基部21に下方に向けた足杆22を備えた石材埋設深さ調整部材2であり、この基部21の上に石材が載置される。
図8(C)は、基部21に上方に向けた多数の足杆22を備えた石材埋設深さ調整部材2であり、同様に足杆22の上に石材が載置される。
図8(D)は、下方に足杆22を備えた基枠21が格子状になっている石材埋設深さ調整部材2であり、同様に基部21の上に石材が載置される。
2 石材埋設深さ調整部材
21 基部
22 足杆
3 鉄棒
4 台部
B 石材埋設型ブロック
K コンクリート
S 石材
Claims (3)
- コンクリートブロックに石材が埋設された石材埋設型ブロックの製造方法において、
石材埋設深さ調整部材を型枠内に設置するための調整部材設置工程と、
前記石材埋設深さ調整部材より一定の距離上方までコンクリートを前記型枠内に充填するコンクリート充填工程と、
該充填されたコンクリートに前記石材の一部分を浮力を利用して埋め込む石材埋設工程と、
を有する石材埋設型ブロックの製造方法であって、
前記石材埋設工程において前記石材を押し入れる際に、石材自体に回転又は揺動等の調整動を与え押し入れることを特徴とする石材埋設型ブロックの製造方法。 - 前記石材埋設工程において前記石材を押し入れる際に、前記型枠を振動させて押し入れることを特徴とする、請求項1記載の石材埋設型ブロックの製造方法。
- 前記石材埋設深さ調整部材は、コ字状に形成された鉄棒の両端に台部を設けたものとしたことを特徴とする請求項1記載の石材埋設型ブロックの製造方法。
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