JP4606155B2 - 壁式鉄筋コンクリート構造物 - Google Patents
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Description
壁板1と床板2とで構成される壁式鉄筋コンクリート構造物10において、前記壁板1と床板2との接合部に、高強度コンクリートから成るプレキャストコンクリート部材4が設置され、当該プレキャストコンクリート部材4と壁板1及び床板2との一体的結合が行われていること、
前記プレキャストコンクリート部材4は、壁板1厚さの1.5〜4倍の幅を有しており、当該幅方向には、前記プレキャストコンクリート部材4を貫通する床主筋5が所定の長さ突き出して設けられていること、
前記床主筋5とほぼ平行に補強筋6が内蔵され、前記床主筋5に生じる引張力は高強度コンクリートを介して当該補強筋6に伝達させる構成とされていることを特徴とする。
I)前記プレキャストコンクリート部材4を貫通して配筋される床主筋5の定着を十分に図ることができる。よって、地震力を受けた場合でも、当該床主筋5の端部が壁床接合部3(プレキャストコンクリート部材4)から抜け出す虞はなく、長期的に所要の大きな耐力を発揮できる。
II)前記壁床接合部3のせん断設計を容易に成立させることができる。よって、地震力を受けた場合でも、前記壁床接合部3にひび割れが生じて破壊する虞はなく、長期的に所要の大きな耐力を発揮できる。
III)壁板1や床板2の板厚を大きくして強度を高める必要がなく、壁床接合部3にハンチを設けたり、複雑な配筋を施す必要もない。よってシンプルな架構形式で実施することができ、施工性と経済性に優れている。
IV)床板2のスパンを小さくしたり、構造物10の階数を制約する等して、壁床接合部3に生じる応力を小さくする工夫を施す必要が一切ないし、床板2の長スパン化、構造物の高層化を図ることができる。また、壁板1と直角方向に耐震補強用の壁板を配設する必要がない。よって、居室空間や建物規模に対する設計の自由度を向上させることができる。
V)壁板1及び床板2にはそもそも、壁床接合部3に必要とされるような高強度のコンクリートが必要でないため、壁床接合部3のみに高強度のコンクリートをすることは極めて合理的且つ経済的である。
VI)さらに、本発明に係る壁式鉄筋コンクリート構造物によれば、応力が集中する壁床接合部3(プレキャストコンクリート部材4)に、床主筋5とほぼ平行に補強筋6を内蔵して床主筋5に生じる引張力は高強度コンクリート8を介して当該補強筋6に伝達させる構成で実施することにより、当該補強筋6に床主筋5の引張力を分散させて床主筋5の負担が軽減される結果、床主筋5の降伏の進行が防止され、所謂床主筋5の抜け出しを防止できる。よって、先の特願2004−31923号と比して、補強筋6の作用効果により、コンクリート強度をできるだけ抑えて実施できるので、非常に経済的である。
また、プレキャストコンクリート部材4内部の鉄筋量が適度に多く、接合する床板2よりコンクリート強度が高いため、床の塑性ヒンジがプレキャストコンクリート部材4内部へ食い込んで形成される虞は皆無である。よって、当該プレキャストコンクリート部材4が大地震を受けて大きく変形しても、壁床接合部3での床主筋5と補強筋6との間でスムーズに応力(引張力)が行われるので、床主筋3の抜け出しを防止する機能を損なう虞はない。
この壁式鉄筋コンクリート構造物10は、壁板1と床板2とで構成され、前記壁板1と床板2との接合部(以下、壁床接合部という。)3に、高強度コンクリート8から成るプレキャストコンクリート部材4(図2の網線部分)が設置され、当該プレキャストコンクリート部材4と壁板1及び床板2との一体的結合が行われている。前記プレキャストコンクリート部材4は、壁板1厚さの1.5〜4倍の幅を有しており、当該幅方向には、前記プレキャストコンクリート部材4を貫通する床主筋5が所定の長さ突き出して設けられている。また、図3に示したように、前記床主筋5とほぼ平行に補強筋6が内蔵され、前記床主筋5に生じる引張力は高強度コンクリート8を介して当該補強筋6に伝達させる構成とされている(請求項1記載の発明)。
2 床板
3 壁床接合部
4 プレキャストコンクリート部材
5 床主筋
6 補強筋
7 横筋
8 高強度コンクリート
9 縦筋
10 壁式鉄筋コンクリート構造物
Claims (8)
- 壁板と床板とで構成される壁式鉄筋コンクリート構造物において、前記壁板と床板との接合部に、高強度コンクリートから成るプレキャストコンクリート部材が設置され、当該プレキャストコンクリート部材と壁板及び床板との一体的結合が行われていること、
前記プレキャストコンクリート部材は、壁板厚さの1.5〜4倍の幅を有しており、当該幅方向には、前記プレキャストコンクリート部材を貫通する床主筋が所定の長さ突き出して設けられていること、
前記床主筋とほぼ平行に補強筋が内蔵され、前記床主筋に生じる引張力は高強度コンクリートを介して当該補強筋に伝達させる構成とされていることを特徴とする、壁式鉄筋コンクリート構造物。 - プレキャストコンクリート部材は、その断面形状が壁板と床板との接合部に適合する方形状、十字形状、T字形状に製作されていることを特徴とする、請求項1に記載した壁式鉄筋コンクリート構造物。
- プレキャストコンクリート部材は、壁板及び床板に使用するコンクリートの強度よりも2倍以上の強度を有する高強度コンクリートから成ることを特徴とする、請求項1又は2に記載した壁式鉄筋コンクリート構造物。
- プレキャストコンクリート部材は、金属系或いは有機・無機系の短繊維を混入して補強されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載した壁式鉄筋コンクリート構造物。
- プレキャストコンクリート部材は、奥行き方向に分割された複数個から成り、分割された個々のプレキャストコンクリート部材は、隣り合うプレキャストコンクリート部材同士を当接させて設置されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一に記載した壁式鉄筋コンクリート構造物。
- プレキャストコンクリート部材は、奥行き方向に分割された複数個から成り、分割された個々のプレキャストコンクリート部材は、隣り合うプレキャストコンクリート部材同士が緊結されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一に記載した壁式鉄筋コンクリート構造物。
- 壁板は、床板に対して一方向にのみ平行な配置に設置されていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一に記載した壁式鉄筋コンクリート構造物。
- 床板は、プレストレスを導入した長スパン床板として構成され、又はトラス筋などの補強材で補強されたプレキャストコンクリートにより長スパン床板として構成されていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一に記載した壁式鉄筋コンクリート構造物。
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