JP4605440B2 - 車両姿勢制御装置 - Google Patents

車両姿勢制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4605440B2
JP4605440B2 JP2004123391A JP2004123391A JP4605440B2 JP 4605440 B2 JP4605440 B2 JP 4605440B2 JP 2004123391 A JP2004123391 A JP 2004123391A JP 2004123391 A JP2004123391 A JP 2004123391A JP 4605440 B2 JP4605440 B2 JP 4605440B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
braking
steering
force
vehicle
tire
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004123391A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005306121A (ja
Inventor
良平 葉山
史郎 中野
友保 嘉田
雅也 瀬川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JTEKT Corp
Original Assignee
JTEKT Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JTEKT Corp filed Critical JTEKT Corp
Priority to JP2004123391A priority Critical patent/JP4605440B2/ja
Publication of JP2005306121A publication Critical patent/JP2005306121A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4605440B2 publication Critical patent/JP4605440B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)
  • Power Steering Mechanism (AREA)

Description

この発明は、舵取り機構の制御による車両の姿勢制御と制動機構の制御による車両の姿勢制御とを併用した車両姿勢制御装置に関する。
たとえば、ステアリングホイールと舵取り用の車輪を転舵するための舵取り機構とを機械的に切り離し、ステアリングホイールの操作角を検出するとともに、その検出結果に基づいて、操舵アクチュエータからのトルクを舵取り機構に与えることにより、舵取り用の車輪の転舵を達成するようにしたシステム(いわゆるステア・バイ・ワイヤ(SBW)システム)が提案されている。
このような構成の車両用操舵装置においては、ステアリングホイールの操作と舵取り機構との動作の関係を、電気的制御によって自由に変更することができるので、舵取り機構による車両姿勢制御を行うことができる。たとえば、ステアリングホイールの操作角に対応する目標ヨーレートを求めて、車両姿勢に応じて変化するヨーレートを目標ヨーレートに近づけるように、舵取り機構の動作を制御することにより、舵取り機構による車両姿勢制御(ステアリング姿勢制御)を達成することができる。
一方、車両の姿勢制御のための別の手段として、4つの車輪の制動圧を個別制御する手法がある。たとえば、車両に生じているヨーレートに基づいて、各車輪の目標制動圧を求め、制動圧センサによって検出される各車輪の制動圧がそれぞれ目標制動力に近づくように、各車輪の制動圧を個別に制御することにより、各車輪の制動による車両姿勢制御(ブレーキ姿勢制御)を達成することができる。
特開2003−165317号公報
ところが、ステアリング姿勢制御とブレーキ姿勢制御とを併用した車両姿勢制御では、ステアリング姿勢制御とブレーキ姿勢制御とが適当なバランスで行われないために、車両の姿勢を良好に制御できないという問題があった。たとえば、車両がコーナーリング中であるために、タイヤの横方向(進行方向に直交する左右方向)のグリップに余裕が少ないにもかかわらず、ステアリング姿勢制御による制御量が大きく設定されると、車輪の横滑りを生じてしまう。
そこで、この発明の目的は、舵取り機構の制御による車両の姿勢制御と制動機構の制御による車両の姿勢制御とを併用しても、良好な車両姿勢制御を実現することができる車両姿勢制御装置を提供することである。
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、車両の舵取り機構(2,4,6,7)を制御することによって車両の姿勢を制御する舵取り姿勢制御手段(17)と、前記車両の制動機構(23,24)を制御することによって車両の姿勢を制御する制動姿勢制御手段(25)と、前記車両の所定の車輪に装着されたタイヤに作用する応力を検出する応力検出手段(14)と、前記応力検出手段によって検出される応力に基づいて、前記タイヤの横力余裕量(ΔFx)および制動力余裕量(ΔFy)を求める余裕量演算手段(29)と、前記余裕量演算手段によって求められた横力余裕量および制動力余裕量に基づいて、制動力余裕量が小さく、横力余裕量が大きい場合には、記舵取り姿勢制御手段による制御量が記制動姿勢制御手段による制御量よりも大きくなるように、記舵取り姿勢制御手段による制御量と記制動姿勢
制御手段による制御量との配分を決定する制御量配分決定手段(29)とを含み、前記余裕量演算手段は、前記応力検出手段によって検出される応力に基づいて、前記タイヤに作用している横力Fx、制駆動力Fyおよび摩擦の方向θを演算し、得られた横力Fx、制駆動力Fyおよび摩擦の方向θと、前記タイヤの限界力Fmaxとから、次式(a),(b)を用いて、前記タイヤの横力余裕量ΔFxおよび制動力余裕量ΔFyを演算することを特徴とする車両姿勢制御装置である。
ΔFx=Fmax・cosθ−Fx …(a)
ΔFy=Fmax・sinθ−Fy …(b)
上記横力余裕量は、タイヤの横方向(進行方向に直交する左右方向)に対するグリップの余裕量をいう。
上記制動力余裕量は、タイヤの制動方向に対するグリップの余裕量をいう。
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
請求項1記載の発明によれば、タイヤの横力余裕量および制動力余裕量に基づいて、舵取り姿勢制御手段による制御量と制動姿勢制御手段による制御量との配分が決定される。これにより、タイヤのグリップ性能を十分に利用した良好な姿勢制御を実現することができる。
動機構による制動中であるために、制動力余裕量が小さく、一方で横力余裕量が大きい場合には、舵取り姿勢制御手段による制御量が制動姿勢制御手段による制御量よりも大きくなるように制御量配分される。これにより、タイヤの進行方向へのスリップを生じず、タイヤのグリップ性能を十分に利用した良好な姿勢制御を達成することができる。また、車両がコーナリング中であるために、横力余裕量が小さく、制動力余裕量が大きい場合には、制動姿勢制御手段による制御量が舵取り姿勢制御手段による制御量よりも大きくなるように制御量を配分すれば、タイヤの横滑りなどを生じず、タイヤのグリップ性能を十分に利用した良好な姿勢制御を実現することができる。
なお、制御量配分決定手段による制御量の配分には、制動姿勢制御手段による制御量および舵取り姿勢制御手段による制御量の一方が零になる配分が含まれる。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る車両姿勢情報検出装置が備えられた車両用操舵装置の構成を説明するための概念図である。この車両用操舵装置は、ステアリングホイール1と舵取り機構との機械的な結合をなくし、ステアリングホイール1の回転操作に応じて駆動される操舵アクチュエータ2の動作を、ハウジング3に支持された転舵軸4の車幅方向の直線運動に変換し、この転舵軸4の直線運動を舵取り用の前部左右車輪5FL,5FRの転舵運動に変換することにより操舵を達成するようにした、いわゆるステア・バイ・ワイヤ(SBW)システムである。
操舵アクチュエータ2は、たとえば、ブラシレスモータ等の電動モータを含む構成である。この操舵アクチュエータ2の駆動力(出力軸の回転力)は、転舵軸4に関連して設けられた運動変換機構(たとえば、ボールねじ機構)により、転舵軸4の軸方向(車幅方向)の直線運動に変換される。この転舵軸4の直線運動は、転舵軸4の両端から突出して設けられたタイロッド6に伝達され、さらにタイロッド6を介してキングピンPに連結されたナックルアーム7の回動を引き起こす。これにより、ナックルアーム7に支持された車輪5FL,5FRの転舵が達成される。転舵軸4、タイロッド6およびナックルアーム7などにより、舵取り用の車輪5FL,5FRを転舵するための舵取り機構が構成されている。
ステアリングホイール1は、車体に対して回転可能に支持された回転シャフト8に連結されている。この回転シャフト8には、ステアリングホイール1に操作反力を与えるための反力アクチュエータ9が付設されている。反力アクチュエータ9は、回転シャフト8と一体の出力シャフトを有するブラシレスモータ等の電動モータを含む。
回転シャフト8のステアリングホイール1とは反対側の端部には、渦巻きばね等の弾性部材10が車体との間に結合されている。この弾性部材10は、反力アクチュエータ9がステアリングホイール1にトルクを付加していないときに、その弾性力によって、ステアリングホイール1を直進操舵位置に復帰させる。
ステアリングホイール1の操作入力値を検出するために、回転シャフト8に関連して、ステアリングホイール1の操作角を検出するための操作角センサ11が設けられている。また、回転シャフト8には、ステアリングホイール1に加えられた操作トルクを検出するためのトルクセンサ12が設けられている。
一方、操舵アクチュエータ2の出力値を検出するために、転舵軸4に関連して、舵取り用の車輪5FL,FRの転舵角(タイヤ角)を検出するための転舵角センサ13が設けられている。この転舵角センサ13は、操舵アクチュエータ2による転舵軸4の作動量を検出するポテンショメータなどで構成することができる。
さらに、前部左右の車輪5FL,5FRおよび後部左右の車輪5RL,5RRに装着された各タイヤWの内部には、応力検出手段としての複数の応力センサ14が設けられている。具体的には、図2に示すように、タイヤWは、路面に接触するトレッド部51と、このトレッド部51の両側部に結合された一対のサイドウォール部52とを備えている。そして、一方のサイドウォール部52(たとえば、外側のサイドウォール部52)の内部には、たとえば、16個の応力センサ14が円周上にほぼ等しい角度間隔(中心角22.5度)で配置されている。
各応力センサ14は、サイドウォール部52において当該応力センサ14が配置されている部分に作用する応力を検出するものであって、歪みゲージ等のセンサ部と、このセンサ部の検出信号を無線伝送するためのトランスポンダ部と、タイヤWの回転運動を電気エネルギーに変換して蓄電する蓄電部とを備えており、この蓄電部に蓄積された電気エネルギーによって動作するようになっている。
各応力センサ14が無線伝送する検出信号は、アンテナ15を介して、車両姿勢に応じて変化するヨーレートを検出するヨーレート検出装置16に受信されるようになっている。このヨーレート検出装置16は、たとえば、マイクロコンピュータを含む構成であって、後述するように、各応力センサ14によって検出される応力に基づいて、各タイヤWに作用している横力(タイヤWの進行方向に直交する左右方向の力)Fxおよび制駆動力(駆動方向または制動方向の力)Fyを検出する。そして、その検出した横力Fxおよび制駆動力Fyに基づいて、各タイヤWに作用している摩擦力の方向および大きさFを求め、さらに、その求めた各摩擦力の方向および大きさFに基づいて、車両に生じているヨーレートγを検出する。
ヨーレート検出装置16が検出するヨーレートγは、マイクロコンピュータを含む構成の電子制御ユニット(ECU)からなるステアリング系制御装置17(舵取り姿勢制御手段)に入力されるようになっている。ステアリング系制御装置17には、さらに、操作角センサ11、トルクセンサ12および転舵角センサ13の各検出信号ならびに車速を検出するための車速センサ18の検出信号が入力されるようになっている。
ステアリング系制御装置17は、操作角センサ11によって検出される操作角および/またはトルクセンサ12によって検出される操作トルク、ならびに後述する制御量配分に基づいて、目標ヨーレートを求め、さらに、この目標ヨーレートとヨーレート検出装置16によって検出されるヨーレートγとの偏差に基づいて、目標転舵角を演算する。そして、転舵角センサ13によって検出される転舵角が目標転舵角に近づくように、駆動回路19を介して操舵アクチュエータ2を制御することによって、車両の姿勢制御(ステアリング姿勢制御)を行う。
また、ステアリング系制御装置17は、操作角センサ11によって検出される操作角、トルクセンサ12によって検出される操作トルク、および車速センサ18によって検出される車速に基づいて、ステアリングホイール1の操作方向と逆方向の適当な反力が発生されるように、駆動回路20を介して、反力アクチュエータ9を制御する。
ブレーキペダル21の踏力に応じた制動圧は、マスターシリンダ22によって発生され、この制動圧は、制動圧制御ユニット23によって増幅されるとともに、各車輪5FL,5FR,5RL,5RRの各ブレーキ装置24に分配されて、各ブレーキ装置24が各車輪5FL,5FR,5RL,5RRに制動力を作用させるようになっている。そして、制動圧制御ユニット23が、マイクロコンピュータを含む構成の走行系制御装置25(制動姿勢制御手段)によって制御されることにより、各車輪5FL,5FR,5RL,5RRの制動圧が個別に制御されるようになっている。
走行系制御装置25には、各ブレーキ装置24による各車輪5FL,5FR,5RL,5RRの制動圧を個別に検出する制動圧センサ26と、各車輪5FL,5FR,5RL,5RRの各回転速度(車輪速)を個別に検出する車輪速センサ27とが接続されている。
また、走行系制御装置25は、ライン28を介して、ステアリング系制御装置17に接続されている。
走行系制御装置25は、ライン28を介して、ステアリング系制御装置17からヨーレートγおよび車速の各検出値を取得し、その取得したヨーレートγおよび車速の検出値、各車輪速センサ27によって検出される車輪速、ならびに後述する制御量配分に基づいて、各車輪5FL,5FR,5RL,5RRの目標制動圧を求める。そして、各制動圧センサ26によって検出される各制動圧が各目標制動圧に近づくように、制動圧制御ユニット23を制御し、各車輪5FL,5FR,5RL,5RRの制動圧を個別に制御することによって、車両の姿勢制御(ブレーキ姿勢制御)を行う。なお、制動圧制御ユニット23は、ブレーキペダル21の操作がなされていない場合でも、内蔵のポンプにより制動圧を発生することができるように構成されている。
また、ヨーレート検出装置16が検出する各タイヤWに作用している摩擦力の方向および大きさFは、マイクロコンピュータを含む構成の制御量配分装置29(余裕量演算手段、制御量配分決定手段)に入力されるようになっている。制御量配分装置29は、所定のタイヤWに作用している摩擦力の方向および大きさFに基づいて、ステアリング系制御装置17のステアリング姿勢制御による制御量と走行系制御装置25のブレーキ姿勢制御による制御量との配分を決定する。そして、ステアリング系制御装置17および走行系制御装置25は、それぞれ制御量配分装置29によって決定された制御量の配分に応じた目標ヨーレートおよび目標制動圧を求める。
図3は、ヨーレート検出装置16の構成を示すブロック図である。ヨーレート検出装置16は、各応力センサ14から無線伝送される検出信号を受信する受信部161と、この受信部161で受信した検出信号に基づいて、各タイヤWに作用している横力Fxを検出する横力検出部162と、受信部161で受信した検出信号に基づいて、各タイヤWに作用している制駆動力Fyを検出する制駆動力検出部163と、横力検出部162によって検出される横力Fxおよび制駆動力検出部163によって検出される制駆動力Fyに基づいて、車両に生じているヨーレートγを演算するヨーレート演算部164とを備えている。
横力検出部162および制駆動力検出部163は、各タイヤWに配置されている各応力センサ14によって検出される応力に基づいて、各タイヤWごとに、それぞれタイヤWに作用している横力Fxおよび制駆動力Fyを求める。
ヨーレート演算部164は、各タイヤWごとに、横力検出部162によって検出される横力Fxと制駆動力検出部163によって検出される制駆動力Fyとに基づいて、タイヤWに作用している摩擦力の方向および大きさFを求め、さらに、各タイヤWに作用している摩擦力の大きさFに基づいて、車両に生じているヨーレートγを求める。
すなわち、タイヤWに作用している摩擦力は、タイヤWの進行方向に直交する左方向または右方向の横力FxのベクトルとタイヤWの進行方向または後退方向の制駆動力Fyのベクトルとの合成ベクトルとなるので、図4に示すように、横力Fxを横軸にとり、制駆動力Fyを縦軸にとって、横力Fxの右方向および制駆動力Fyの進行方向(駆動方向)をそれぞれ正方向とし、横力Fxの左方向および制駆動力Fyの後退方向(制動方向)をそれぞれ負方向とすると、タイヤWに作用している摩擦力が横軸正方向に対して反時計回りになす角度θは、
Fy>0: θ=tan-1(Fy/Fx)<180° ・・・(1-1)
Fy<0: θ=tan-1(Fy/Fx)>180° ・・・(1-2)
Fy=0,Fx>0: θ=0 ・・・(1-3)
Fy=0,Fx<0: θ=180° ・・・(1-4)
に従って求めることができる。また、摩擦力の大きさFは、
F=(Fx2+Fy21/2 ・・・(2)
に従って求めることができる。ヨーレート演算部164では、上記式(1-1)〜(1-4),(2)に従って、各タイヤWに作用している摩擦力の方向および大きさFが求められる。そして、下記式(3)に従って、車両に生じているヨーレートγが求められる。
γ=[Lf(F1+F2)−Lr(F3+F4)]/I ・・・(3)
ここで、図5に示すように、Lfは、前部左右の車輪5FL,5FRの回転中心と車両の重心Gとの間の車両進行方向に沿った距離であり、Lrは、後部左右の車輪5RL,5RRの回転中心と車両の重心Gとの間の車両進行方向に沿った距離である。また、F1,F2,F3,F4は、それぞれ車輪5FL,5FR,5RL,5RRに装着されたタイヤWに作用している摩擦力の大きさである。Iは、ヨーモーメントである。
タイヤWに作用する応力は、車両姿勢とほぼ同時に変化するので、応力センサ14によって検出される応力に基づいて求められるヨーレートγは、車両姿勢の変化に対して遅れることなく変化する。言い換えれば、ヨーレート検出装置16は、車両姿勢に応じて変化するヨーレートγを遅延なく検出することができる。よって、その検出されたヨーレートγに基づいて、ステアリング系制御装置17によって操舵アクチュエータ2が制御されることにより、車両姿勢の変化に対する応答性に優れたステアリング姿勢制御を実現することができる。
図6は、制御量配分装置29の機能を説明するための図である。制御量配分装置29は、たとえば、ヨーレート検出装置16から、前部車輪5FLまたは5FRに装着されているタイヤWに作用している摩擦力の方向θおよび大きさFを取得し、これに基づいて、横力余裕量ΔFxおよび制動力余裕量ΔFyを求める。
具体的には、タイヤWに加わる荷重とタイヤWの限界力(路面に対してタイヤWが滑り始める時の力)Fmaxとの関係が予め求められて、制御量配分装置29を構成しているマイクロコンピュータの内蔵メモリに記憶されている。制御量配分装置29では、前部車輪5FLまたは5FRに装着されているタイヤWの荷重に応じた限界力Fmaxが読み出され、それぞれ下記式(4),(5)に基づいて、横力余裕量ΔFxおよび制動力余裕量ΔFyが求められる。
ΔFx=Fmax・cosθ−F・cosθ(=Fmax・cosθ−Fx) ・・・(4)
ΔFy=Fmax・sinθ−F・sinθ(=Fmax・sinθ−Fy) ・・・(5)
このようにして求めた横力余裕量ΔFxおよび制動力余裕量ΔFyに基づいて、制御量配分装置29は、ステアリング系制御装置17のステアリング姿勢制御による制御量と走行系制御装置25のブレーキ姿勢制御による制御量との配分を決定する。たとえば、ブレーキ装置24による制動中であるために、制動力余裕量ΔFyが小さく(たとえば、タイヤWに作用している制動力(タイヤWの後退方向の制駆動力)FyがタイヤWの限界制動力Fmax・sinθの70%以上)、一方で横力余裕量ΔFxが大きい場合(たとえば、タイヤWに作用している横力FxがタイヤWの限界横力Fmax・cosθの20%未満)には、ステアリング姿勢制御による制御量がブレーキ姿勢制御による制御量よりも大きくなるように(たとえば、ステアリング姿勢制御による制御量とブレーキ姿勢制御による制御量との比が6:4となるように目標制御量×0.6,0.4として)制御量を配分する。
以上のように、この実施形態によれば、横力余裕量ΔFxおよび制動力余裕量ΔFyに基づいて、ステアリング姿勢制御による制御量とブレーキ姿勢制御による制御量との配分が決定されることにより、タイヤWのグリップ性能を十分に利用した良好な姿勢制御を実現することができる。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は、他の形態で実施することもできる。たとえば、上記の実施形態では、横力余裕量ΔFxおよび制動力余裕量ΔFyに基づいて、ステアリング姿勢制御による制御量とブレーキ姿勢制御による制御量との配分が決定されるとしているが、たとえば、横力余裕量ΔFxおよび制動力余裕量ΔFyに基づいて、ステアリング姿勢制御とブレーキ姿勢制御とが切り替えられて、より有効な姿勢制御のみが選択的に行われるようにしてもよい。すなわち、ブレーキ装置24による制動中であるために、制動力余裕量ΔFyが小さく、横力余裕量ΔFxが大きい場合には、ステアリング系制御装置17によるステアリング姿勢制御を行い、車両がコーナリング中であるために、横力余裕量ΔFxが小さく、制動力余裕量ΔFyが大きい場合には、走行系制御装置25によるブレーキ姿勢制御を行うようにしてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
この発明の一実施形態に係る車両姿勢情報検出装置が備えられた車両用操舵装置の構成を説明するための概念図である。 応力センサの配置を説明するための図である。 ヨーレート検出装置の構成を示すブロック図である。 タイヤに作用している摩擦力の方向および大きさの求め方を説明するための図である。 ヨーレートの演算手法を説明するための図である。 横力余裕量および制動力余裕量の演算手法を説明するための図である。
符号の説明
2 操舵アクチュエータ(舵取り機構)
4 転舵軸(舵取り機構)
5FL,5FR,5RL,5RR 車輪
6 タイロッド(舵取り機構)
7 ナックルアーム(舵取り機構)
14 応力センサ
16 ヨーレート検出装置
17 ステアリング系制御装置
23 制動圧制御ユニット(制動機構)
24 ブレーキ装置(制動機構)
25 走行系制御装置
29 制御量配分装置
W タイヤ

Claims (1)

  1. 車両の舵取り機構を制御することによって車両の姿勢を制御する舵取り姿勢制御手段と
    前記車両の制動機構を制御することによって車両の姿勢を制御する制動姿勢制御手段と、
    前記車両の所定の車輪に装着されたタイヤに作用する応力を検出する応力検出手段と、
    前記応力検出手段によって検出される応力に基づいて、前記タイヤの横力余裕量および制動力余裕量を求める余裕量演算手段と、
    前記余裕量演算手段によって求められた横力余裕量および制動力余裕量に基づいて、制動力余裕量が小さく、横力余裕量が大きい場合には、期舵取り姿勢制御手段による制御量が記制動姿勢制御手段による制御量よりも大きくなるように、記舵取り姿勢制御手段による制御量と記制動姿勢制御手段による制御量との配分を決定する制御量配分決定手段とを含み、
    前記余裕量演算手段は、前記応力検出手段によって検出される応力に基づいて、前記タイヤに作用している横力Fx、制駆動力Fyおよび摩擦の方向θを演算し、得られた横力Fx、制駆動力Fyおよび摩擦の方向θと、前記タイヤの限界力Fmaxとから、次式(a),(b)を用いて、前記タイヤの横力余裕量ΔFxおよび制動力余裕量ΔFyを演算することを特徴とする車両姿勢制御装置。
    ΔFx=Fmax・cosθ−Fx …(a)
    ΔFy=Fmax・sinθ−Fy …(b)
JP2004123391A 2004-04-19 2004-04-19 車両姿勢制御装置 Expired - Fee Related JP4605440B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004123391A JP4605440B2 (ja) 2004-04-19 2004-04-19 車両姿勢制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004123391A JP4605440B2 (ja) 2004-04-19 2004-04-19 車両姿勢制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005306121A JP2005306121A (ja) 2005-11-04
JP4605440B2 true JP4605440B2 (ja) 2011-01-05

Family

ID=35435375

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004123391A Expired - Fee Related JP4605440B2 (ja) 2004-04-19 2004-04-19 車両姿勢制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4605440B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104080671B (zh) 2012-01-25 2016-08-24 日产自动车株式会社 车辆的控制装置和车辆的控制方法
JP6630386B2 (ja) 2018-03-07 2020-01-15 株式会社Subaru 車両の制御装置及び車両の制御方法
JP7219649B2 (ja) * 2019-03-25 2023-02-08 株式会社Subaru 車両の制御装置及び車両の制御方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10300481A (ja) * 1997-04-25 1998-11-13 Toyota Motor Corp 地図データ利用車両走行制御装置及び地図データ利用車両走行制御方法
JPH10310042A (ja) * 1997-05-13 1998-11-24 Denso Corp 車両制御装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10300481A (ja) * 1997-04-25 1998-11-13 Toyota Motor Corp 地図データ利用車両走行制御装置及び地図データ利用車両走行制御方法
JPH10310042A (ja) * 1997-05-13 1998-11-24 Denso Corp 車両制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005306121A (ja) 2005-11-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6476235B2 (ja) 三輪自動車のための操舵および制御システム
EP0858942B1 (en) Steering apparatus for vehicle
KR101225876B1 (ko) 전기식 스티어링 시스템에 있어서의 타이어 횡력 측정
US7703571B2 (en) Determination of the absolute position of a steering system through a linear sensor on the rack
JP2006327550A (ja) 路面摩擦推定装置
US20180118220A1 (en) Vehicle attitude control system
JP2008037323A (ja) 操舵制御装置、操舵制御システムおよび操舵制御プログラム
JP2013082268A (ja) 車両用姿勢制御装置
JP3655172B2 (ja) 車両用制動装置
JP5540641B2 (ja) タイヤ状態推定装置
JP4605440B2 (ja) 車両姿勢制御装置
JPH01237265A (ja) 前後輪操舵車両
JP2005306120A (ja) 車両姿勢情報検出装置
JP5045244B2 (ja) タイヤ挙動演算方法
JP5040302B2 (ja) 車両用制御装置
JP4850435B2 (ja) 車両の操舵制御装置
JP4524641B2 (ja) 車両操舵装置
US20080015749A1 (en) Method for determining a torque on a steering train
JP3665725B2 (ja) 車両用操舵装置
JP7247950B2 (ja) 車両用ステアリングシステム
JP4069925B2 (ja) 車両用操舵装置および車両用姿勢制御装置
CN108516038B (zh) 平衡车及其控制方法
JP2007276689A (ja) 車輪可動装置
JP4730577B2 (ja) 車両用操舵装置
JP2005193779A (ja) 車両用操舵装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070326

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090417

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090910

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091106

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100415

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100607

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100909

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100922

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4605440

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131015

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees