JP4604791B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式や静電記録方式等を採用した複写機やプリンタ等の画像形成装置に係り、特に、トナー像が担持搬送される像担持体上のトナー像を記録材に転写した後定着装置にて熱定着する態様の画像形成装置の改良に関する。
従来この種の画像形成装置として、中間転写型のカラー画像形成装置を例に挙げると、感光体ドラム等の像形成担持体に形成された各色成分トナー像を中間転写体に順次一次転写し、中間転写体上の多色トナー像を二次転写装置にて用紙等の記録材に一括転写するようにしたものが知られている。
このようなカラー画像形成装置では、近年、高速化、小型化、省電力化の要請が強く叫ばれると共に、ユーザーによる取り扱い性向上が求められている。
通常、画像を形成する作像エンジンは、記録材を供給する記録材供給トレイの上方に配置されており、作像エンジンでのジャム処理やトナー交換が行い易くなるという反面、記録材供給トレイへ記録材を補給する際、しゃがみ込んだり、腰を曲げる必要があったり、ユーザーにやさしい装置とは言い難い。
そのため、記録材供給トレイを作像エンジンの上方に配置して、ユーザーによる記録材補給が容易になる構成の画像形成装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2002−91105号公報(発明の実施の形態、図1)
しかしながら、この特許文献に記載の画像形成装置にあっては、図12に示すように、作像エンジン201の上方に記録材供給トレイを配設し、ここから供給された記録材を作像エンジン201の更に下方に搬送させて二次転写を行い、画像形成された記録材を記録材供給トレイ202の更に上方に配置された記録材排出トレイ203に排出するようにしたので、ユーザーでの取り扱い性は向上されるものの、記録材を供給して排出するまでの記録材搬送経路が非常に長くなり、最短プリント時間が長くなるという事態を発生する。尚、図12中の符号204は記録材上に転写されたトナー像を記録材に定着する定着装置であり、符号205は作像エンジン201等を制御する制御装置である。
そのため、記録材搬送経路を短くするためには、記録材にトナー像を転写する転写位置や、転写されたトナー像を定着する定着装置を作像エンジンの上方に配置するようにすれば、ユーザーの取り扱い性並びに最短プリント時間の双方を向上させることができる。そして、このような記録材搬送経路を実現するには、記録材に対し下向きにトナー像を転写し、そのままの状態で定着装置に搬送することが必要となる。
本発明は、以上の技術的課題を解決するためになされたものであって、記録材の補給作業性を良好に保ち、しかも、装置の小型化、高速化、省電力化という要請を容易に実現することができる画像形成装置を提供するものである。
すなわち、本発明は、図1(a)に示すように、像担持体1と共に記録材2をニップ搬送し且つ記録材2の下側面に像担持体1上のトナー像を転写する転写装置3と、この転写装置3より記録材搬送方向下流側に設けられ且つ当該転写装置3にて記録材2に転写されたトナー像を熱定着する定着装置4と、転写装置3と定着装置4との間にて両者とは非接触に設けられ、画像面が下向きの状態で記録材2を吸引しながら搬送を補助する搬送補助装置5とを備え、搬送補助装置5は、記録材搬送方向に交差する方向に複数に分割された部位を有する吸引管を具備すると共に、記録材搬送方向に沿った記録材2への吸引力のうち当該搬送補助装置5の入口側及び出口側の部位の吸引力がこれ以外の部位に比べて大きく設定されていることを特徴とする。
このような技術的手段において、本発明の画像形成方式としては、トナー像を形成するものであれば、電子写真方式に限らず静電記録方式等をも含み、また、単色、カラーいずれでも差し支えないが、カラーへの適用が好ましい。また、像担持体1としては、トナー像が担持できるものであればよく、例えばトナー像が形成担持される感光体の態様やトナー像が一時的に担持搬送される中間転写体の態様が挙げられる。
更に、転写装置3は、記録材2の下側面にトナー像を転写するものであればよく、代表的態様としては転写ロールが挙げられる。この場合、像担持体1が例えば中間転写体の態様にあっては、転写装置3がこの中間転写体に対向配置されればよく、更に、中間転写体がベルト部材の場合には、このベルト部材の裏側に転写装置3と対向配置されるバックアップ部材を設けるようにしてもよい。このように、転写装置3にて記録材2の下側面にトナー像を転写するようにすれば、像担持体1を転写装置3の下方に配置することも容易になり、最短プリント時間を短くすることが可能になると共に、転写装置3でのニップによる記録材搬送力を容易に利用することが可能になる。
一方、定着装置4は、記録材2に転写されたトナー像を熱定着するものであればよく、接触加熱方式、非接触加熱方式を問わず、加熱方式についても、加熱ランプ等のヒータ加熱方式や電磁誘導加熱方式など適宜選定して差し支えない。
そして、本発明では、転写装置3と定着装置4との間に搬送補助装置5を配設することで、転写装置3から定着装置4までの記録材搬送経路において、転写装置3にて記録材2に転写されたトナー像に傷等の欠陥を与えることなく、定着装置4による定着が可能となる。
また、搬送補助装置5は、記録材2を吸引するものであればよく、記録材2の搬送自体をこの搬送補助装置5が行ってもよいし、例えば記録材2の腰等を利用することで搬送補助装置5以外の装置による記録材搬送力を利用するようにしてもよい。
そのため、搬送補助装置5の代表的方式としては静電吸着ベルト等を利用する静電吸引方式やエアーで記録材2を吸引するエアー吸引方式が挙げられ、特にエアー吸引方式にあっては、転写装置3及び定着装置4によって記録材搬送力を得るようにすれば小型の搬送補助装置5が可能になる。尚、エアー吸引方式にて搬送補助装置5自体が記録材搬送力を有することも可能で、例えばエアー吸引装置の周りに無数の孔の開いたベルト部材を回動させるようにして、この孔を介して記録材2を吸引するようにしてもよい。
更に、本発明では、定着装置4は、加熱定着しながら記録材2がニップ搬送させられる一対の定着部材を備えていることが好ましく、このことにより、記録材2の下側面に形成されたトナー像を容易に定着することができるようになると共に搬送補助装置5から定着装置4までの距離を短くすることが可能になる。
そして、この場合、図1(b)に示すように、搬送補助装置5は、転写ニップ域下流端Aから搬送補助装置5の記録材吸引開始位置Bまでの距離L1が転写ニップ域通過後の記録材2先端が下方に垂れ下がっても当該記録材2先端が記録材吸引開始位置Bにて吸引可能な範囲になるように設定され、一方搬送補助装置5の記録材吸引解放位置Cから定着ニップ域上流端Dまでの距離L2が記録材吸引解放位置C通過後の記録材2先端が下方に垂れ下がっても定着ニップ域に到達可能な範囲であり且つ前記定着部材への接触による画像乱れが起きない範囲になるように設定されることが好ましい。
更に、搬送補助装置5はL1が0を超える35mm以下且つL2が0を超える25mm以下の範囲になるように設定されることが好ましく、このように、L1を35mm以下、L2を25mm以下とすることで、記録材2が搬送される際に、記録材2の先端及び後端での垂れ下がりによるトナー像(未定着トナー像)への影響を低減することができる。
尚、図1(b)中の転写装置3に対向配置されるロール部材3aは、像担持体1を模式的に示したものである。
また、転写ニップ域下流端Aと定着ニップ域上流端Dとの距離L3は、適用される記録材2の最小サイズ以下に設定されることが好ましく、この場合、転写ニップ域下流端Aと定着ニップ域上流端Dとの間隔を適用される記録材2が確実に超えることから、記録材2が少なくとも転写装置3又は定着装置4のいずれかにニップされるようになり、転写装置3又は定着装置4による記録材搬送力を利用できるため、搬送補助装置5への記録材搬送機能を除くことができ、エアー吸引方式をより有効に活用できるようになる。
そして、本発明におけるエアー吸引方式の搬送補助装置5としては、複数の吸引孔にて記録材2を吸引する吸引管と、この吸引管に接続され且つ記録材2を吸引するための負圧を発生させる排気ファンにて構成することが好ましく、このように吸引管によって記録材2を吸引するだけの構成とすれば、例えば静電吸着ベルト等のベルト部材を利用した方式に比べ、小型の搬送補助装置5が可能になる。
また、搬送補助装置5での記録材2の搬送状態から、記録材2の先端部及び後端部の影響を軽減し、安定した記録材搬送を行う観点から、吸引管の吸引孔は、記録材搬送方向に沿った方向で大きさが異なり、搬送補助装置5の入口側及び出口側の部位がこれ以外の部位より大きいことが好ましい。尚、「搬送補助装置5の外側」とは搬送補助装置5への記録材2の入口側(記録材吸引開始位置に相当する側)及び出口側(記録材吸引解放位置に相当する側)方向を意味する。
また、本発明においては、搬送補助装置5での記録材吸引力を安定させる観点から、印刷モード情報、記録材情報及び画像情報のうち少なくともいずれかの情報に基づいて、搬送補助装置5の記録材吸引力を制御する制御装置を備えることが好ましい。このような情報に基づいて吸引力を変えることで、記録材2の適正な吸引が一層可能になり、画像の安定性を確保できると共に、記録材2に対する損傷も防ぐことができる。
ここで、印刷モード情報としては、記録材2上に形成される画像倍率(印字倍率)、片面/両面印刷、薄紙/厚紙対応及び光沢の有無の情報のうち、少なくともいずれかの情報が含まれるものが好ましく、また、記録材情報としては、記録材サイズ、記録材搬送方向、記録材平滑度及び記録材坪量の情報のうち、少なくともいずれかの情報が含まれるものが好ましく、更に、画像情報は、少なくとも記録材2の先端近傍及び後端近傍を含む記録材サイズ内における画像密度の情報が含まれることが好ましい。
更に、搬送補助装置5の吸引力を制御して記録材2の搬送をより安定して行う観点から、上記画像情報からの画像密度情報により、使用されるトナー像を算出させる処理を制御装置にて行うことが好ましい。
また、制御装置にて、記録材2の坪量の情報並びに記録材2の先端近傍の画像密度の情報に基づいて先端縁消し処理あるいは下色除去処理を行うようにすることが好ましく、このようにすれば、搬送補助装置5の吸引力が制御され、記録材2の搬送を安定して行うことができるようになる。ここで、先端縁消し処理は、記録材2の先端が例えば坪量毎の所定の値より重くなった場合、画像を後方にずらすことで搬送補助装置5での吸引を確保するようにすることを意味する。また、下色除去(UCR:Under Color Removal)処理を行うことでトナー量を減少させ、搬送補助装置5での吸引力を確保できるようにすることを意味する。
更に、制御装置にて、記録材2の坪量の情報並びに記録材2の後端近傍の画像密度の情報に基づいて搬送補助装置5の記録材吸引力を変更するようにすることが好ましく、この場合、特に、上述した情報から記録材2の先端や後端が所定の値より垂れ下がる方向に予想されれば、吸引力を高めるようにして、記録材2の垂れ下がりの影響を軽減することが可能になる。
更にまた、制御装置にて、記録材2の坪量の情報並びに記録材2の先端近傍の画像密度の情報に基づいて定着装置4の定着条件を制御するようにすることが好ましく、このような制御を行うことで、定着条件を坪量並びに画像密度に合わせた適正な条件とすることができる。尚、具体的には、記録材2が厚くなったり、画像密度が高くなったりする方向に対し、定着温度を上昇させる等の処理が挙げられる。
そして、制御装置としては、事前に形成された画像面を有する記録材2がこの画像面を上向きにして搬送補助装置5に搬送される場合には、記録材2に事前に形成された画像面がない場合に比べ記録材2への吸引力を高めることが好ましい。このように、搬送補助装置5の記録材搬送面に、事前に形成された画像がくる場合には、画像がない場合に比べ吸引力を高く設定することで、事前に形成された画像のトナーの重量や画像面の凹凸に影響されることなく、記録材2への安定した吸引力を確保することができるようになる。
本発明によれば、像担持体と共に記録材をニップ搬送し且つ記録材の下側面にトナー像を転写する転写装置と、転写されたトナー像を加熱定着する定着装置との間に、両者とは非接触に設けられ、画像面が下向きの状態で記録材を吸引しながら搬送を補助する搬送補助装置を設け、搬送補助装置の記録材搬送方向に沿った記録材への吸引力のうち当該搬送補助装置の入口側及び出口側の部位の吸引力がこれ以外の部位より大きく設定されたので、転写装置から定着装置へ搬送される記録材に対し、転写された未定着トナー像に接触する部材を必要とせず、未定着トナー像を傷付ける虞もない。
また、搬送補助装置が、記録材搬送方向に交差する方向に複数に分割された部位を有する吸引管を具備したので、吸引力が安定するようになる。
更に、上述の配置により、例えば記録材を供給する記録材供給部から定着装置を経由して記録材排出部までの最短プリント時間を短縮することが可能になると共に、記録材供給部を像担持体の上方に配置することができ、記録材補給の際などにしゃがみこむ若しくは腰を曲げる必要がなく、ユーザーに無理な姿勢を要求せずに記録材の補給作業を行うことが可能になるという「人にやさしい」画像形成装置を提供することができる。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
◎実施の形態1
図2は本発明が適用された画像形成装置の実施の形態1を示す概要図である。
同図において、画像形成装置は中間転写型のタンデムマシンであり、画像形成装置筐体(以下必要に応じて装置筐体という)20内に、例えばイエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色成分トナー像を形成するための作像エンジン21と、この作像エンジン21の上方に配設されて記録材としての用紙Sを供給する上部供給トレイ22と、前記作像エンジンの下方に配設されて用紙Sを供給する下部供給トレイ23(本例では23a,23b)と、作像エンジン21と上部供給トレイ22との間に配設される定着装置25とを備えている。
また、本例の画像形成装置は、装置筐体20の上部に例えばスキャナからなる画像読取ユニット27を備えており、この画像読取ユニット27上に自動原稿送り装置28を配設したものである。
本実施の形態において、作像エンジン21は全体としてユニット化されており、図中左方向が上になるように傾斜配置されると共に、その図中右方向下端部に設けられた回転支軸(図示せず)を中心に揺動自在になっている。
そして、作像エンジン21は、各色成分トナー像形成用の電子写真方式の四つの画像形成ユニット30(30a〜30d)を並列に配設し、この各画像形成ユニット30に面した箇所に中間転写ベルト50を配設したものである。
特に、本例では、中間転写ベルト50は図中左方向が上になるように傾斜配置されており、各画像形成ユニット30は中間転写ベルト50の下部傾斜面に沿って互いに段差をもって配設されている。
各画像形成ユニット30は、所定方向に回転する感光体ドラム31を有し、この感光体ドラム31の周囲には、当該感光体ドラム31を帯電する帯電装置(本例では帯電ロール)32、帯電された感光体ドラム31上に静電潜像を書き込む露光装置33と、感光体ドラム31上の静電潜像を所定の色トナーにて現像する現像装置34と、感光体ドラム31上の残留トナーを清掃するドラムクリーナ35(本例ではブラシクリーニング方式を採用)とを備えている。
また、各画像形成ユニット30(30a〜30d)の各現像装置34にはトナー補給装置40(40a〜40d)が夫々付設されている。
このトナー補給装置40は、装置筐体20のうち中間転写ベルト50の上方領域に夫々カートリッジ受部を設け、各カートリッジ受部には各色成分(YMCK)トナーが収容されるトナーカートリッジ41を着脱自在に取付ける共に、カートリッジ受部に面した箇所にはトナーカートリッジ41内のトナーが一時的に収容されるリザーブタンク42を設け、このリザーブタンク42と各現像装置34のハウジングとの間をトナー補給ダクト43にて連通接続するようにしたものである。
特に、本実施の形態では、トナー補給装置40(40a〜40d)のうち、ブラック(K)用トナーカートリッジ41が他の色(YMC)用トナーカートリッジ41よりも大きく設定されており、YMCK用トナーカートリッジ41が中間転写ベルト50の上部傾斜面に沿って且つ定着装置25から離間した部位に並列配置されている。尚、トナーカートリッジ41の配設スペースについて、例えばK用トナーカートリッジ41が定着装置25に接近し過ぎる場合には、中間転写ベルト50の上部傾斜面に沿ってYMC用トナーカートリッジ41を並列配置すると共に、YMC用トナーカートリッジの上方で且つ定着装置25から離間した部位にK用トナーカートリッジ41を配置するようにしてもよい。
また、本実施の形態において、中間転写ベルト50は、例えばポリイミド樹脂に導電性カーボンブラックを混練し、体積抵抗率を10〜1012Ω・cm程度とした無端ベルトからなり、例えば3個の張架ロール51〜53に掛け渡されており、例えば張架ロール53を駆動ロールとし、張架ロール52をテンションロールとして、図の矢印方向に移動するようになっている。尚、符号57は、中間転写ベルト50上の残留トナー等を清掃するベルトクリーナである。
そして、各画像形成ユニット30の感光体ドラム31に対向する中間転写ベルト50の背面側には一次転写装置(本例では一次転写ロール)36が夫々配設されており、また、中間転写ベルト50の上端部である張架ロール51と対向する部位に二次転写装置(本例では二次転写ロール)60が配設されており、張架ロール51をバックアップロールとして、図示外の二次転写バイアスが印加されるようになっている。
更に、本実施の形態において、上部供給トレイ22は装置筐体20の上部領域にて図中左右幅方向に亘って配設されており、また、下部供給トレイ23(23a,23b)は装置筐体20の下部領域にて図中左右幅方向に亘って上下二段に配設されており、更に、装置筐体20の上部には用紙Sを排出収容する排出トレイ26が配設されている。
特に、本実施の形態では、上部供給トレイ22に使用頻度の高い用紙Sが収容され、一方、下部供給トレイ23(23a,23b)には使用頻度の低い用紙Sが収容されている。
そして、上部供給トレイ22及び下部供給トレイ23(23a,23b)は、用紙Sを送り出すフィーダ(71〜73)を備えており、このフィーダは、その送出方向側に一枚ずつ捌くピックアップロール71を有し、このピックアップロール71の用紙送出方向下流側には搬送力付与のためのフィードロール72及び用紙Sを一枚ずつ捌くリタードロール73を接触転動可能に対向配置したものである。
また、上部供給トレイ22及び下部供給トレイ23からの用紙Sの搬送経路24は、上部供給トレイ22から供給されて作像エンジン21により片面記録された用紙Sが排出トレイ26に至るまでの通常搬送経路24aと、この通常搬送経路24aに対してバイパスする反転搬送経路24bと、第1の下部供給トレイ23aからの用紙Sを通常搬送経路24aに導く接続搬送経路24cと、第2の下部供給トレイ23bからの用紙Sを接続搬送経路24cに導く接続搬送経路24dとを備えている。
ここで、通常搬送経路24aは、上部供給トレイ22の記録材送出方向側端部からUターン状に湾曲した後、上部供給トレイ22と作像エンジン21との間を略水平方向に横切る水平搬送経路部241を有し、K用トナーカートリッジ41を回避するように斜め上方に向かった後に上部供給トレイ22の用紙非送出方向側端部の背面を上方に向かって排出トレイ26へ至るものである。この通常搬送経路24aには適宜数の搬送ロール85が設けられており、この通常搬送経路24aの水平搬送経路部241のうち二次転写装置60の上流側直前には位置決め用のレジストロール80が配設されると共に、二次転写装置60の下流側には本件の特徴点である搬送補助装置120を介して定着装置25が設けられ、更に、水平搬送経路部241の下流側には正逆回転可能な反転搬送ロール82が配設され、通常搬送経路24aの排出トレイ26の直前には排出ロール84が配設されている。
一方、反転搬送経路24bは、通常搬送経路24aの反転搬送ロール82の配設部位にて分岐し、上部供給トレイ22と作像エンジン21との間を横切った後レジストロール80の上流側に至るものであり、この反転搬送経路24bにも適宜数の搬送ロール85が設けられている。
更に、接続搬送経路24cは第1の下部供給トレイ23aの用紙送出方向側端部から略鉛直方向に延び、通常搬送経路24aのレジストロール80の上流側に合流するものであり、更に、接続搬送経路24dは第2の下部供給経路23bの用紙送出方向側端部から略鉛直方向に延びて前記接続搬送経路24cに合流するものである。尚、接続搬送経路24cには適宜数の搬送ロール85が設けられている。
更にまた、本実施の形態では、装置筐体20の側方には手差しトレイ29が設けられ、この手差しトレイ29からの手差し搬送経路24eが通常搬送経路24aのレジストロール80の上流側に接続されている。尚、符号89は手差しトレイ29内の用紙を送出するためのフィーダである。
また、本例では、通常搬送経路24aの反転搬送ロール82の下流側は排出トレイ26へと延びているが、例えばこの通常搬送経路24aの一部に図示外の分岐搬送経路を図示外の切替ゲートにて切替可能に分岐配置し、上部供給トレイ22の背面側に位置する装置筐体20の側壁開口まで延ばし、この分岐搬送経路の下流端に図示外の側方排出トレイ又は図示外の後処理装置(ステープラ、パンチャ、折機構等の後処理ユニットを具備)等を設けるようにしても差し支えない。
また、本実施の形態において、定着装置25は、図2及び図3に示すように、水平搬送経路部241の二次転写装置60の下流側に配設されており、上部定着ユニット100及び下部定着ユニット110で構成されている。上部定着ユニット100は加圧ベルト101及びこの加圧ベルト101の周囲が覆われる遮熱カバー105を有し、また、下部定着ユニット110は内部にヒータ114が内蔵された加熱ロール111及びこの加熱ロール111の周囲が覆われる遮熱カバー115を有している。
ここで、加圧ベルト101としては例えばポリイミド製のエンドレスベルトが用いられ、この加圧ベルト101の背面側には弾性パッド102が支持ホルダ103を介して配置され、加圧ベルト101を加熱ロール111側に押圧付勢するようになっている。また、支持ホルダ103にはベルト走行ガイド104が設けられ、加圧ベルト101がスムーズに摺動回転できるようになっている。
一方、加熱ロール111は例えば芯金112の表面にウレタンゴム等の弾性層113を形成し、更に、この弾性層113の表面に図示外の離型層を形成した弾性ロールにて構成されている。そして、加圧ベルト101は加熱ロール111に接触転動可能に圧接配置されており、両者間には略水平方向に延びるニップ域が形成され、このニップ域にて加熱、加圧による熱定着部を構成するようになっている。尚、加圧ベルト101、加熱ロール111の構成については特にこれに限定されないことは勿論であり、加圧ベルト101を加圧ロールとして構成したり、逆に、加熱ロール111を加熱ベルトとして構成する等適宜選定して差し支えない。
また、遮熱カバー105,115は、加圧ベルト101又は加熱ロール111側に金属製の熱輻射板105a,115aを備え、その外側を真空断熱材105b,115bで覆い、更にその外装をプラスチックの外装カバー105c,115cで覆った構成を採っている。
更に、ヒータ114の温度制御については、加熱ロール111の表面温度を図示外の温度センサにて検知し、この検知情報を基づいてヒータ114をオンオフ制御するという方式が採用されている。
また、本例では、熱輻射板105a,115aとしては、例えば鏡面加工されたアルミニウム等の金属が用いられ、輻射率0.5以下の表面とすることで、表面での反射率が高くなるようになっている。また、真空断熱材105b,115bは、例えば熱伝導率0.03W/(m・K)以下の部材を厚さ3mm以上備えたもので構成されている。更に、外装カバー105c,115cは熱伝導率の小さいプラスチックによって構成されている。
また、本実施の形態では、加圧ベルト101及び加熱ロール111と夫々の遮熱カバー105,115とは、例えば3〜20mmの距離を隔てて配置され、遮熱カバー105,115が加圧ベルト101及び加熱ロール111を互いに上下方向から挟み込むような形となっている。そのため、加熱ロール111による熱が定着装置25外へ余分に漏れないようになっている。
そして、本実施の形態では、二次転写装置60と定着装置25との間に、下側面にトナー像が転写された用紙Sを下向きの状態で吸引しながら搬送を補助する搬送補助装置120が配設されている。
この搬送補助装置120は、図4に示すように、用紙Sが搬送される搬送面側に多数の吸引孔123〜126が開いた吸引部121aと、この吸引部121aに接続され、吸引部121aの吸引孔123〜126が開いた面とは異なる面側に排気口127が開き、この排気口127に排気するための排気ファン128が取り付けられた排気部121bとで構成されたエアーダクト121となっている。
また、吸引部121aは、その内部が用紙Sの搬送方向に交差する方向に3箇所の隔壁129によって4分割されており、排気部121bの排気ファン128によって夫々吸引されるようになっている。更に、この吸引部121aの吸引孔123〜126は、用紙搬送方向に対し、上流側と下流側の2箇所の吸引孔(入口側吸引孔と出口側吸引孔)123,126とその他の吸引孔124,125とで大きさが異なり、吸引孔123,126の方が大きくなっている。そのため、排気ファン128によってエアーダクト121が排気されると、夫々の吸引孔123〜126に負圧が生じ、この負圧によって用紙Sは吸引され、更に、外側(前記上流側と下流側)の吸引孔(入口側吸引孔と出口側吸引孔)123,126の方が内側の吸引孔124,125より大きな吸引力で用紙Sを吸引するようになる。
尚、図4及び図5では、吸引孔123〜126が用紙搬送方向に沿って4箇所設ける形を示したが、特にこの吸引孔の数は限定されず、いくつ設けてもよいことは云うまでもない。また、吸引孔のサイズも特に限定されず、同一の大きさであっても差し支えない。更に、排気ファン128は吸引孔123〜126に負圧を発生させる位置であればどこに配置されてもよいことは云うまでもない。
更に、本実施の形態における二次転写装置(二次転写ロール)60、搬送補助装置120及び定着装置25の加圧ベルト101の位置関係は、図5に示すようになっている。
同図は、これらの関係を装置筐体20(図2参照)の下方から見た概要図となっており、二次転写ロール60のニップ域下流端(図では便宜上中心を示している)と搬送補助装置120の入口側吸引孔123の中心(吸引開始位置に相当)との距離L1が35mm以下、搬送補助装置120の出口側吸引孔126の中心(吸引解放位置に相当)と加圧ベルト101のニップ域上流端(図では便宜上中心を示している)との距離L2が25mm以下、二次転写ロール60のニップ域下流端と加圧ベルト101のニップ域上流端との距離L3が148mm以下となるように設定されている。
そのため、用紙Sの先端及び後端の垂れ下がりによる画像乱れについても支障なく、また、用紙Sとしてはがき(タテ送り)を利用することもできるようになっている。
更にまた、本実施の形態では、図2に示すように、装置筐体20内に制御装置90を設けている。そのため、本実施の形態における作像エンジン21の制御及び二次転写から定着に至る制御系は図6に示すようになっている。
本実施の形態における制御装置90は、特に二次転写から定着に至る系を制御するものであり、画像制御装置91からの画像密度情報、センサ97からの用紙情報及び操作パネル(U/I:User Interface)96からの印字情報として、例えば設定される画像倍率等の情報が入力情報として取り込まれる。そして、この取り込まれた各種情報から、二次転写装置60での転写条件、搬送補助装置120での吸引条件及び定着装置25での定着条件を制御するようになっている。
また、制御装置90から下色除去処理(UCR処理)を行うために、墨量生成情報(例えば何%の墨量にするか)を画像制御装置91側にフィードバックするようになっている。尚、先端縁消し処理は、制御装置90から画像形成ユニット30に設けられた図示外のセレクタに接続され、所定の縁消し処理を行うようになっている。
一方、画像制御装置91は、画像読取ユニット27(図2参照)で読み取られた画像データをR,G,B情報として送出する画像入力装置92、R,G,B色のデータを画像処理し、Y,M,C,Kへ変換されたデータや画像の画像密度情報を送出する画像処理装置93、Y,M,C,Kのデータに対し階調補正等の処理を行う中間調処理94及びこの中間調処理94で確定された情報に基づいて作像エンジン21の各画像形成ユニット30(30a〜30d)を駆動制御する駆動ドライバ95にて構成されている。尚、例えばパソコン等の外部機器からの画像データの場合は、画像入力装置92を迂回して画像処理装置93にデータ入力されるようになっている。尚、本実施の形態では、制御装置90を画像制御装置91とは異なる態様を示したが、例えば同一の制御装置の中でこれらの制御を行うようにしてもよい。
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の作動について説明する。
今、図2に示すように、各色成分(イエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K))画像の画像データが各画像形成ユニット30(30a〜30d)の露光装置33に送出されると、各画像形成ユニット30の感光体ドラム31上には色成分毎の静電潜像が形成されると共に、対応する色トナーが収容された現像装置34にて静電潜像が顕像化され、感光体ドラム31上に未定着な各色成分トナー像が形成される。
そして、各色成分トナー像は、各感光体ドラム31と中間転写ベルト50とが接する一次転写部位において、一次転写ロール36によって中間転写ベルト50上に順次一次転写され、色重ねされる。
このようにして中間転写ベルト50上に一次転写された各色成分トナー像は、中間転写ベルト50の移動に伴って、二次転写位置(二次転写ロール60と張架ロール51によって構成される)へと移動する。
一方、上部供給トレイ22又は下部供給トレイ23(23a,23b)からは用紙Sが所定のタイミングにて通常搬送経路24aへ順次供給される。そして、この通常搬送経路24aに搬送された用紙Sは、レジストロール80によって位置合わせされた後に二次転写位置へ搬送され、二次転写ロール60によって中間転写ベルト50上の各色成分トナー像が用紙Sの下面側に一括転写(二次転写)される。
各色成分トナー像が一括転写された用紙Sは、搬送補助装置120によって用紙Sのトナー像面を下向きの状態で反対面が吸引されると共に、二次転写ロール60からのニップ力と用紙S自体の腰等の作用によって搬送補助装置120に吸引された状態で定着装置25に向かって搬送される。尚、このとき、搬送補助装置120の吸引力は用紙Sの腰を使った搬送に支障がないような吸引力であることは云うまでもない。
そして、搬送補助装置120から定着装置25に搬送された用紙Sは、この定着装置25にて未定着トナー像が定着される。
しかる後、定着装置25を通過した用紙Sは、搬送ロール85及び反転搬送ロール82を経由して排出ロール84に搬送され、排出トレイ26にフェイスアップ(トナー像が上向き)の状態で排出される。
また、本実施の形態において両面記録を行う場合には、定着装置25を通過した片面記録済みの用紙Sは、その後端部が通常搬送経路24aの反転搬送ロール82にニップされた状態で一旦停止し、反転搬送ロール82を逆転させることにより、反転搬送経路24b側に反転搬送された後に再度作像エンジン21の二次転写位置に戻される。このとき、作像エンジン21では裏面側の各色成分トナー像が形成され、二次転写位置にて用紙Sの裏面に転写される。この後、用紙Sは、搬送補助装置120を経て定着装置25に導かれ、定着装置25にて裏面トナー像を定着された後に例えば排出トレイ26へと導かれる。
このような作動を示す画像形成装置において、特に本件の特徴点である搬送補助装置120での用紙Sの搬送状態を、図5を中心に詳細に説明する。
搬送補助装置120は、図5に示すように構成されていることから、用紙Sの先端が二次転写ロール60のニップ域を越えて送り出されると、用紙Sの先端は用紙Sの重量や先端近傍に付着したトナーの重量によって下方に垂れ下がる。そのため、搬送補助装置120の入口側吸引孔123にて吸引されるまでは用紙Sは不安定な形状となり、画像への影響も懸念されるが、一旦搬送補助装置120に吸引されると用紙Sは安定して搬送されるようになる。尚、本実施の形態では、用紙Sの坪量や形成される画像の画像密度情報等に基づいて搬送補助装置120の吸引力を適正な値に変えることができるため、用紙Sの先端近傍の重量が所定の値より大きい場合であっても十分安定した吸引ができるため、画像乱れの発生を抑えることができるようになる。
また、この用紙Sの先端の動きは、搬送補助装置120から定着装置25の加圧ベルト101側に向かうときも同様であるが、定着装置25側では、加圧ベルト101に対向配置される加熱ロール111(例えば図3参照)側に垂れ下がるため、加圧ベルト101と加熱ロール111とのニップ域にそのまま搬送され易く、画像への支障は起こり難い。
一方、用紙Sの後端側では、二次転写ロール60と搬送補助装置120との間では、用紙Sは搬送補助装置120側に吸引されていることから、用紙Sの後端が垂れ下がった場合、二次転写ロール60の下方にある部材(本実施の形態では図2に示す中間転写ベルト50)に画像面が接触しないようになっていれば、画像上の特に大きな支障はない。
しかし、用紙Sの後端が搬送補助装置120と加圧ベルト101との間にある場合、大きな垂れ下がりが生じると、定着装置25の加熱ロール111(例えば図3参照)に画像面が接触し、画像乱れを起こす虞がある。
本実施の形態では、このような点も考慮して、搬送補助装置120の吸引力やレイアウトを決めているため、特に画像乱れを起こすことが抑えられる。
また、両面記録に際しては、片面に画像が形成された用紙Sを搬送補助装置120で吸引することが必要になるが、事前に形成されたトナーの重量によって用紙Sの重量が重くなっていたり、画像面にも多少の凹凸があることから、これらの影響をなくすため、その分吸引力を上げるようにしている。したがって、適正な吸引力が確保され、安定した用紙搬送を行うことができるようになる。
本実施の形態では、このような搬送補助装置120を使用することで、用紙Sの未定着トナー像面を下向きにして定着装置25に搬送することができ、別の新たな用紙保持手段や用紙搬送手段を用いることなく、用紙Sの先端や後端の垂れ下がりによって生じる画像乱れ等の画像欠陥を防ぐことができるようになる。
また、用紙Sの供給に上部供給トレイ22を利用することで、ユーザーが楽な姿勢で用紙補給を行うことができると共に、最短プリント時間も短くすることができる。更に、二次転写装置60から定着装置25までの距離を短くすることができるため、画像形成装置を小型化することが可能になると共に、定着装置25の前後の用紙搬送経路にスペースが確保できることから、ジャム等の不具合が発生した場合にも容易にジャム用紙の除去が可能になるなどメンテナンス性も向上する。
更にまた、用紙Sに形成する画像倍率、薄紙/厚紙対応あるいは光沢の有無等の印字モードや、用紙Sの種類やサイズや平滑度等の用紙情報、また、用紙の先端及び後端近傍を含んで形成される画像の画像密度等が異なる場合においても、安定した画像を形成することが可能になる。
◎実施の形態2
図7は、本発明に関連する参考発明が適用された画像形成装置で用いられる実施の形態2の搬送補助装置の概要を示す。本実施の形態は、実施の形態1の搬送補助装置120(例えば図5参照)と異なり、用紙の吸引力を循環移動する静電吸着ベルト131によって行い、この静電吸着ベルト131の移動に伴って吸引された用紙も移動するようにしたものである。尚、図中二次転写ロール60に対向する部位では、バックアップロールとしての張架ロール51を示し中間転写ベルトは省略している。また、実施の形態1と同様の構成要素には同様の符号を付し、ここではその詳細な説明は省略する。
本実施の形態における搬送補助装置120は、高絶縁性の静電吸着ベルト131を2個の張架ロール132,133に掛け渡し、例えば張架ロール133を駆動ロールとして図の矢印方向に循環移動させるように構成されている。また、この静電吸着ベルト131の張架ロール132に略対向する位置には、静電吸着ベルト131を帯電する帯電装置134が設けられ、図示外の帯電バイアスが印加されるようになっている。更に、本実施の形態では、張架ロール133の近傍には、静電吸着ベルト131に吸着(吸引)された用紙Sを剥離する図示外の剥離爪が配置され、静電吸着ベルト131から用紙Sが剥離しやすいようになっている。
そして、本実施の形態では、二次転写ロール60のニップ域下流端(図では便宜上中心を示している)と張架ロール132との中心(吸引開始位置に相当)との距離L1が35mm以下、張架ロール133の中心(吸引解放位置に相当)と定着装置25の加圧ベルト101のニップ域上流端(図では便宜上中心を示している)との距離L2が25mm以下となっている。
本実施の形態は、このような構成を採っていることから、用紙Sの先端及び後端の影響もなく、二次転写装置(二次転写ロール)60と定着装置25との間で画像面を下向きにしても安定した用紙搬送が可能になる。そのため、本実施の形態においても、実施の形態1と同様の効果を奏する。
尚、本実施の形態では、搬送補助装置120の長さ(張架ロール132と張架ロール133との間の距離)は自由に選択でき、実施の形態1のごとく、二次転写ロール60のニップ域下流端から加圧ベルト101のニップ域上流端までの距離は特に制約されない。
◎実施の形態3
図8(a)は、本発明が適用された画像形成装置で用いられる実施の形態3の搬送補助装置の概要を示す。本実施の形態は、実施の形態2の搬送補助装置120(図7参照)と略同様に構成されるが、静電吸着ベルトのように静電気力で用紙Sを吸着して搬送するものではなく、エアー吸引力で吸引して搬送させるようにしたものとなっている。また、(b)は(a)の搬送補助装置120の一部を上部から見た図である。尚、図中二次転写ロール60に対向する部位では、バックアップロールとしての張架ロール51を示し、中間転写ベルトは省略している。また、実施の形態2と同様の構成要素には同様の符号を付し、ここではその詳細な説明は省略する。
図8(a)に示すように、本実施の形態の搬送補助装置120は、通気性のあるエンドレスベルト(通気性があれば、目視できる穴が開いているかどうかは限定されない)141を2個の張架ロール142,143に掛け渡したもので、例えば張架ロール142を駆動ロールとして図の矢印方向に循環移動するようになっている。
更に、本実施の形態では、このエンドレスベルト141の内側には、エンドレスベルト141の内側に接するように、片面に多数の吸引孔145の開いたエアーダクト144が配設され、吸引孔145側がエンドレスベルト141に接するように配置されている。
そして、このエアーダクト144は、実施の形態1同様に(図5参照)、用紙Sの搬送方向に交差する方向に4個の吸引管144aに分割されており、夫々の一端から共通の排気ファン(図示せず)に導かれ、吸引管144a内を排気できるようになっている。尚、吸引孔145は外側(搬送補助装置120の入口側及び出口側)の方が大きくなっており、吸引力がその分大きくなるようになっている。
また、本実施の形態においても、実施の形態1同様、二次転写ロール60のニップ域下流端(図では便宜上中心を示している)とエアーダクト144の入口側吸引孔145の中心との距離L1が35mm以下、エアーダクト144の出口側吸引孔145の中心と定着装置25の加圧ベルト101のニップ域上流端(図では便宜上中心を示している)との距離L2が25mm以下となっている。
本実施の形態においても、このような構成を採っていることから、用紙Sの先端及び後端の影響もなく、二次転写装置(二次転写ロール)60と定着装置25との間で画像面を下向きにしても安定した用紙搬送が可能になる。そのため、本実施の形態においても、実施の形態1と同様の効果を奏する。
尚、本実施の形態においては、エアーダクト144の外側にエンドレスベルト141を張架する張架ロール142,143を設けたことにより、搬送補助装置120が大きくなり易いが、例えばエンドレスベルト141の張架部材を他の位置に設け、エアーダクト144の外側にはエンドレスベルト141が摺動する摺動面のみを形成することで、小型化することも可能である。
本実施例は、実施の形態1と略同様の構成において、使用する用紙の坪量(用紙の強さに相関する)によって、搬送補助装置の前後での用紙の垂れ下がりの影響を評価確認したものである。
本実施例では、図9に示すように、二次転写ロール60のニップ域下流端と搬送補助装置120の入口側(吸引開始位置に相当)との距離L1、搬送補助装置120の出口側(吸引解放位置に相当)と加圧ベルト101のニップ域上流端との距離L2とし、これらのL1,L2を夫々55mm、35mm、25mmと変えることによって用紙Sの先端及び後端の垂れ下がりが画像にどう影響するかを判断した。尚、二次転写ロール60のニップ域下流端と加圧ベルト101のニップ域上流端との距離は148mmとした。また、本実施例では、吸引孔127は同一の大きさとし、用紙搬送方向に沿って9箇所設けるようにした。更に、本実施例では、図10に示すように、用紙Sの先後端及び両サイドの余白量を夫々5mm設け、その内側に80mm×20mmの画像パッチを異なる画像密度で夫々先端側、後端側に3箇所ずつ配置した画像パターンにて評価した。
結果は、図11に示すように、用紙坪量56〜209gmsにおいて、用紙の先端及び後端の垂れ下がりが画像に影響を与えなかったものは、25mmであった。また、35mmでは先端の影響はないものの、70gms以下の用紙では用紙後端にて画像に影響が発生した。更に、55mmでは画像への影響が大きく、影響がないものは104gms以上の用紙での後端の垂れ下がりであった。
尚、図11中の評価は、○印は図10中の(A),(B),(C)の画像密度において用紙の垂れなし、△印は(B),(C)の画像密度において用紙の垂れは確認されるが画像への影響がないが、(A)において画像に影響を生じたもの、×印は(A),(B),(C)の画像密度において、用紙の垂れにより画像に影響を生じたものとした。
すなわち、用紙の先端は、35mm以下であればいずれの用紙においても問題ないが、用紙の後端は、坪量が小さくなると用紙の腰が減り、特に、定着装置側での加熱ロール111(図9参照)への接触による画像影響が発生するようになる。
また、L1,L2について、更に詳細に検討したところ、L1が35mm以下、L2が25mm以下であれば画像への問題がないことが確認された。
このことから、搬送補助装置のレイアウトでは、L1を35mm以下及びL2を25mm以下とすれば、通常使用される用紙(薄紙から厚紙まで含む)にて画像への影響を防ぐことが可能になり、本件の有効性が確認された。
(a)(b)は本発明に係る画像形成装置の概要を示す説明図である。 本発明が適用された画像形成装置の実施の形態1を示す説明図である。 実施の形態1で用いられる定着装置の詳細を示す説明図である。 実施の形態1で用いられる搬送補助装置のエアーダクトを示す説明図である。 実施の形態1のエアーダクトのレイアウトを示す説明図である。 実施の形態1の制御系を示す説明図である。 実施の形態2に係る搬送補助装置の概要を示す説明図である。 (a)(b)は実施の形態3に係る搬送補助装置の概要を示す説明図である。 実施例で用いられる搬送補助装置の概要を示す説明図である。 実施例の評価に用いた画像評価パターンを示す説明図である。 実施例の結果を示す説明図である。 従来例の画像形成装置を示す説明図である。
符号の説明
1…像担持体,2…記録材,3…転写装置,3a…ロール部材,4…定着装置,5…搬送補助装置

Claims (15)

  1. 像担持体と共に記録材をニップ搬送し且つ記録材の下側面に像担持体上のトナー像を転写する転写装置と、
    この転写装置より記録材搬送方向下流側に設けられ且つ当該転写装置にて記録材に転写されたトナー像を熱定着する定着装置と、
    転写装置と定着装置との間にて両者とは非接触に設けられ、画像面が下向きの状態で記録材を吸引しながら搬送を補助する搬送補助装置とを備え、
    前記搬送補助装置は、記録材搬送方向に交差する方向に複数に分割された部位を有する吸引管を具備すると共に、記録材搬送方向に沿った記録材への吸引力のうち当該搬送補助装置の入口側及び出口側の部位の吸引力がこれ以外の部位に比べて大きく設定されていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1記載の画像形成装置において、
    定着装置は、加熱定着しながら記録材がニップ搬送させられる一対の定着部材を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2記載の画像形成装置において、
    搬送補助装置は、転写ニップ域の下流端から搬送補助装置の記録材吸引開始位置までの距離L1が転写ニップ域通過後の記録材先端が下方に垂れ下がっても当該記録材先端が前記記録材吸引開始位置にて吸引可能な範囲になるように設定され、一方、搬送補助装置の記録材吸引解放位置から定着ニップ域上流端までの距離L2が前記記録材吸引解放位置通過後の記録材先端が下方に垂れ下がっても定着ニップ域に到達可能な範囲であり且つ前記定着部材への接触による画像乱れが起きない範囲になるように設定されていることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項3記載の画像形成装置において、
    転写ニップ域下流端と定着ニップ域上流端との距離L3は、適用される記録材の最小サイズ以下に設定されることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1記載の画像形成装置において、
    搬送補助装置は、複数の吸引孔にて記録材を吸引する吸引管、この吸引管に接続され且つ記録材を吸引するための負圧を発生させるファンにて構成されることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項記載の画像形成装置において、
    搬送補助装置の吸引管の吸引孔は、記録材搬送方向に沿った方向で大きさが異なり、搬送補助装置の入口側及び出口側の部位がこれ以外の部位より大きいことを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1記載の画像形成装置において、
    印刷モード情報、記録材情報及び画像情報のうち少なくともいずれかの情報に基づいて、搬送補助装置の前記吸引力を制御する制御装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項記載の画像形成装置において、
    印刷モード情報は、記録材上に形成される画像倍率、片面/両面印刷、薄紙/厚紙対応及び光沢の有無のうち、少なくともいずれかの情報が含まれるものであることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項記載の画像形成装置において、
    記録材情報は、記録材サイズ、記録材搬送方向、記録材平滑度及び記録材坪量のうち、少なくともいずれかの情報が含まれるものであることを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項記載の画像形成装置において、
    画像情報は、少なくとも記録材の先端近傍及び後端近傍を含む記録材サイズ内における画像密度の情報が含まれるものであることを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項10記載の画像形成装置において、
    制御装置は、前記画像密度の情報から使用されるトナー量を算出する処理を行うことを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項10記載の画像形成装置において、
    制御装置は、記録材の坪量の情報並びに記録材の先端近傍の画像密度の情報に基づいて定着装置の定着条件を制御することを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項10記載の画像形成装置において、
    制御装置は、記録材の坪量の情報並びに記録材の先端近傍の画像密度の情報に基づいて先端縁消し処理あるいは下色除去処理を行うようにすることを特徴とする画像形成装置。
  14. 請求項10記載の画像形成装置において、
    制御装置は、記録材の坪量の情報並びに記録材の後端近傍の画像密度の情報に基づいて搬送補助装置の記録材吸引力を変更することを特徴とする画像形成装置。
  15. 請求項記載の画像形成装置において、
    制御装置は、事前に形成された画像面を有する記録材がこの画像面を上向きにして搬送補助装置に搬送される場合には、記録材に事前に形成された画像面がない場合に比べ記録材への吸引力を高めることを特徴とする画像形成装置。
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