JP4603355B2 - Nfカッパb誘導キナーゼ(nik)を阻害するためのピラゾロイソキノリン誘導体 - Google Patents

Nfカッパb誘導キナーゼ(nik)を阻害するためのピラゾロイソキノリン誘導体 Download PDF

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Description

本発明は新しいピラゾロイソキノリン誘導体、それを製造するための方法、医薬としてのその使用、特にNFκB誘導キナーゼ(NIK)を阻害するためのその使用に関する。従ってピラゾロイソキノリン誘導体は変形性関節症の治療のために使用できる。
NFκBはIL−1、IL−2、TNFαまたはIL−6のようなプロ炎症性サイトカインを特にコードする多数の遺伝子を活性化することができるヘテロ二量体転写因子である。NFκBは細胞のシトゾル内に存在し、そこで天然の阻害剤IκBと複合体化している。例えばサイトカインにより細胞を刺激すると、IκBはホスホリル化し、その後蛋白分解的に分解する。この蛋白分解的な分解はNFκBの活性化をもたらし、これが次に細胞の核内に移行し、そこで多数のプロ炎症性遺伝子を活性化する。
慢性関節リューマチ(炎症と関連)、骨関節炎または喘息のような疾患において、NFκBは正常な領域を超えて活性化される。リューマチの治療に用いられているグルココルチコイド、サリシレートまたは金塩のような医薬は種々の点においてNFκB活性化シグナル連鎖を抑制するか、または、遺伝子の転写を直接妨害することがわかっている。
IkNキナーゼ(IKK)はそれがIkBのホスホリル化を媒介することから、NFκBシグナル伝達経路において中枢的な機能を有する。IKKも同様にホスホリル化により活性化される。NFκB誘導キナーゼ(NIK)はSer/Theキナーゼであり、そしてIKKの活性化に関与する。細胞培養物中でNIKを過剰発現することにより、刺激非依存性の態様においてNFκB活性化レポーター遺伝子の発現またはNFκB誘導接着分子ICAM1の1L1−誘導発現を増強することが可能であった。NIKはこの作用を、IKKのIKKαサブユニットと相互作用してホスホリル化することにより、媒介する。一方、細胞培養物中の優性阻害NIK突然変異体を過剰発現することによりNFκB活性化レポーター遺伝子の発現および接着分子ICAM1の発現を抑制することが可能であった。IKKとの相互作用に関与するNIKのC末端ドメインを過剰発現することにより細胞培養物中のNFκB活性化レポーター遺伝子のTNFα誘導発現を抑制することが可能であった。NIKに対して指向された抑制活性を有するピラゾロイソキノリン誘導体も同様にLPS刺激性およびIL1ベータ刺激性のヒト末梢血リンパ球におけるTNFαの放出並びにLPS刺激ヒト全血におけるIL1β、TNFαおよびIL6の放出を抑制することができる。抗炎症活性を有するピラゾロイソキノリン化合物は公開された特許明細書GB2185255Aにおいて既に記載されている。
NFκB誘導キナーゼの増大した活性がその進行に関与している疾患を治療するための有効な化合物を得るための努力において、今回、本発明のピラゾロイソキノリン誘導体がNIKの強力で極めて特異的な阻害剤であり、そして、良好な水溶性を示すことを見いだした。
従って本発明は、下記式I
Figure 0004603355
[式中、
Aは
1.−(C1−C6)−アルキル、ここでアルキルは直鎖または分枝鎖であり、そして相互に独立して、
1.1 −O−R1または、
1.2 −C(O)−OR1、ここでR1は、
a)水素原子、または、
b)−(C1−C6)−アルキル、
であるもの、
により1回または2回置換されているもの、
2.−O−R1、
3.−C(O)−OR1、または、
4.環員5〜14個を有するヘテロアリール、ここでヘテロアリールは未置換であるか、または相互に独立してR2により1回、2回または3回置換されているもの、
であり、
Bは
1.共有結合、または、
2.−(C1−C4)−アルキレン、ここでアルキレンは直鎖または分枝鎖であり、そして相互に独立してR1により1回または2回置換されており、そしてR1は上記のとおり定義されるもの、
であり、
Dは
1.環員5〜14個を有するヘテロアリール、ここでヘテロアリールは未置換であるか、または相互に独立してR2により1回、2回または3回置換されているもの、
ここでR2は、
a)水素原子、
b)−(C1−C4)−アルキル、
c)−OH、
d)−O(C1−C4)−アルキル、
e)ハロゲン、または、
f)−N(R3)−R4、ここでR3およびR4は相互に独立して水素原子または−(
1−C4)−アルキルであるもの、
であるもの、
2.環員5〜12個を有する複素環、ここで複素環は未置換であるか、または相互に独立してR2により1回、2回または3回置換されているもの、ここでR2は上記のとおり定義されるもの、
3.−(C6−C14)−アリール、ここでアリールは未置換であるか、相互に独立してR
2により1回、2回または3回置換されているもの、ここでR2は上記のとおり定義されるもの、
4.−(C3−C6)−シクロアルキル、ここでシクロアルキルは未置換であるか、相互に独立してR2により1回、2回または3回置換されているもの、ここでR2は上記のとおり定義されるもの、
であり、
XおよびYは同じかまたは異なっていて、そして相互に独立して、
a)水素原子、
b)−(C1−C4)−アルキル、
c)−OH、
d)−O−(C1−C4)−アルキル、または、
e)ハロゲン、、
である]
の化合物および/または式Iの化合物の立体異性体形態および/または式Iの化合物の生理学的に許容される塩に関する。
本発明は更に、式Iの化合物であって、式中、
Aは
1.−(C1−C3)−アルキル、ここでアルキルは直鎖または分枝鎖であり、そして相互に独立して、
1.1 −O−R1または、
1.2 −C(O)−OR1、ここでR1は、
a)水素原子、または、
b)−(C1−C3)−アルキル、
であるもの、
により1回または2回置換されているもの、または、
2.−C(O)−OR1、
であり、
Bは共有結合であり、
Dは
1.フェニル、ここでフェニルは未置換であるか、または相互に独立してR2により1回、2回または3回置換されているもの、
ここでR2は、
a)水素原子、
b)−(C1−C4)−アルキル、または
c)−N(R3)−R4、ここでR3およびR4は相互に独立して水素原子または−(C1−C3)−アルキルであるもの、
であり、
2.ピリジル、ここでピリジルは未置換であるか、または相互に独立してR2により1回、2回または3回置換されているもの、ここでR2は上記のとおり定義されるもの、または、
3.−(C4−C6)−シクロアルキル、ここでシクロアルキルは未置換であるか、相互に独立してR2により1回、2回または3回置換されているもの、ここでR2は上記のとおり定義されるもの、
であり、
XおよびYは同じかまたは異なっていて、そして相互に独立して、水素原子またはハロゲンである、上記化合物に関する。
本発明は更にまた、下記の群:
3,5−ジフェニル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン、
5−(3−メトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン、
3−(3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン−5−イル)フェノー
ル、
5−(2−メトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン、
5−(2,3−ジメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン、
5−(2,4−ジメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン、
5−(2,6−ジメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン、
5−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン、
5−(3,5−ジメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン、
5−(2,3,4−トリメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン、
5−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン、
5−(3,4,5−トリメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン、
5−(2−エトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン、
5−(4−ジエチルアミノフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン、
3−メチル−5−ピリジン−4−イル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン、
3−メチル−5−ピリジン−3−イル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン、
3−メチル−5−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン、
5−ベンジル−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン、
3−メチル−5−フェネチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン、
3−メチル−5−(1−メチルピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン、
7,8−ジメトキシ−3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン、
7−メトキシ−3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン、
7,8−ジメトキシ−5−(3−メトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン、
7,8−ジメトキシ−3−メチル−5−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン、
7,8−ジメトキシ−3−メチル−5−ピリジン−3−イル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン、
7−メトキシ−5−(3−メトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン、
5−フェニル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン−3−カルボン酸、
メチル5−フェニル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン−3−カルボキシレート、
(5−フェニル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン−3−イル)メタノール、
2−(3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン−5−イル)フェノー
ル、
4−(3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン−5−イル)ベンゼン−2,4−ジオールまたは、
4−(3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン−5−イル)ベンゼン−1,2−ジオール、
から選択される式Iの化合物に関する。
「(C1−C6)−アルキル」という用語は炭素鎖が直鎖または分枝鎖であり、炭素原子1〜6個を含む炭化水素基、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、2,3−ジメチルブタンまたはネオヘキシルの意味とする。(C3−C6)−シクロアルキル基の例はシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルのような3〜6員の単環から誘導された化合物である。「ハロゲン」という用語はフッ素、塩素、臭素またはヨウ素の意味とする。
「(C6−C14)−アリール」という用語は環内に炭素原子6〜14個を有する芳香族炭化水素基の意味とする。(C6−C14)−アリール基の例は、フェニル、ナフチル、例えば1−ナフチルおよび2−ナフチル、ビフェニリル、例えば2−ビフェニリル、3−ビフェニリルおよび4−ビフェニリル、アントリルおよびフルオレニルである。ビフェニリル基、ナフチル基、および、特にフェニル基が好ましいアリール基である。
モノ置換フェニル基において、置換基は2位、3位または4位に位置することができる。2置換フェニルは2,3位、2,4位、2,5位、2,6位、3,4位または3,5位で置換されることができる。3置換フェニル基においては、置換基は2,3,4位、2,3,5位、2,4,5位、2,4,6位、2,3,6位または3,4,5位に位置することができる。
「環員5〜14個を有するヘテロアリール」という表現は、環員としてヘテロ原子1、2、3、4または5個を含む環員5〜14個を有する単環または多環の芳香族系の基を意味する。ヘテロ原子の例はN、OおよびSである。数個のヘテロ原子が存在する場合は、同じかまたは異なっていてよい。
特に好ましくは、ヘテロアリールは環員5〜10個を有する単環または2環の芳香族基、特に、N、OおよびSのシリーズから選択される同じかまたは異なるヘテロ原子1、2または3個、特に1または2個を含む5員〜6員の単環の芳香族基である。
「環員5〜12個を有する複素環」という表現は、部分飽和または完全飽和の単環または2環の5員〜12員の複素環を意味する。ヘテロ原子の例はN、OおよびSである。
「環員5〜14個を有するヘテロアリール」および「環員5〜12個を有する複素環」という用語の例は、アクリジニル、アザインドール、(1H−ピロロピリジニル)、アザベンズイミダゾイル、アザスピロデカニル、アゼピニル、アゼチジニル、アジリジニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾテトラゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンズイソチアゾリル、キナゾリン、キノリン、キノリジニル、キノキサリニル、カルバゾリル、4aH−カルバゾリル、カルボリニル、クロマニル、クロメニル、シンノリニル、デカヒドロキノリニル、4,5−ジヒドロオキサゾリリニル、ジオキサゾリル、ジオキサジニル、1,3−ジオキソラニル、1,3−ジオキソレニル、6H−1,5,2−ジチアジニル、ジヒドロフロ[2,3−b]テトラヒドロフラニル、フラニル、フラザニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、1H−インダゾ
リル、インドリニル、インドリジニル、インドリル、3H−インドリル、イソベンゾフラニル、イソキノリン、イソクロマニル、イソインダゾリル、イソインドリニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、イソチアゾリジニル、イソチアゾリニル、イソキサゾリル、イソキサゾリニル、イソキサゾリジニル、2−イソキサゾリニル、ケトピペラジニル、モルホリニル、ナフチリジニル、オクタヒドロイソキノリニル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2−オキサ−チエパニル、1,2−オキサチオラニル、1,4−オキサゼパニル、1,2−オキサジニル、1,3−オキサジニル、1,4−オキサジニル、オキサゾリジニル、オキサゾリニル、オキサゾリル、オキセタニル、オキソカニル、フェナントリジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサチイニル、フェノキサジニル、フタラジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、プテリジニル、プリニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドキサゾリル、ピリドイミダゾリル、ピリドチアゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリジノニル、ピロリニル、2H−ピロリル、ピロリル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロピラニル、1,4,5,6−テトラヒドロピリダジニル、テトラヒドロピリジニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラジニル、テトラゾリル、6H−1,2,5−チアジアジニル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、チアントレニル、1,2−チアジニル、1,3−チアジニル、1,4−チアジニル、1,3−チアゾリル、チアゾリル、チアゾリジニル、チアゾリニル、チエニル、チエタニル、チエノチアゾリル、チエノオキサゾリル、チエノイミダゾリル、チエタニル、チオモルホリニル、チオフェノリル、チオフェニル、チオピラニル、1,2,3−トリアジニル、1,2,4−トリアジニル、1,3,5−トリアジニル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,5−トリアゾリル、1,3,4−トリアゾリルおよびキサンテニルのような基である。
好ましい基はベンゾジオキソラン、ベンゾフラン、ベンゾチアゾール、ベンゾチオフェン、ベンズオキサゾール、β−カルボリン、キナゾリン、キノリン、キノキサリン、キノリン、シクロヘプタ[b]−5−ピロール、4,5−ジヒドロ−1,3−オキサゾール、ジヒドロピリジン、4,5−ジヒドロ−1,3−チアゾール、1,3−ジオキソラン、フラン、3−ヒドロキシピロ−2,4−ジオン、イミダゾール、2−イミダゾリン、イミダゾリジン、インダゾール、インドール、インドリン、イソキノリン、イソインドール、イソインドリン、イソオキサゾロン、イソチアゾール、イソオキサゾール、モルホリン、オキサジアゾリジンジオン、オキサジアゾロン、1,2,3,5−オキサチアジアゾール、2−オキシド、オキサゾール、1,3−オキサゾリジン、5−オキソ−1,2,4−チアジアゾール、パーヒドロアゼピン、パーヒドロ−1,4−ジオキサン、フタラジン、ピペラジン、ピペリジン、ピラジン、ピラゾール、ピリジン、ピリミジン、ピロール、ピロリジン、ピロリン、テトラヒドロフラン、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン、テトラヒドロピリジン、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン、テトラヒドロチオフェン、テトラゾール、1,3−チアゾール、チアゾリジン、チオモルホリン、チオフェン、トリアゾールおよびトリアゾロンから誘導可能なものである。
本発明は更に下記工程:
a)下記式IV:
Figure 0004603355
の化合物を下記式VaまたはVb:
Figure 0004603355
の化合物と反応させて下記式VI:
Figure 0004603355
の化合物とすること、そして、5酸化リンおよびオキシ塩化リンの存在下、後者を式Iの保護された化合物に変換すること、および、最終的に、保護基を除去すること、
b)方法a)に従って製造されており、そしてその化学構造によりエナンチオマー型として存在している式Iの化合物を、エナンチオマー的に純粋な酸または塩基の使用、キラル固定相上のクロマトグラフィー、または、アミノ酸のようなキラルのエナンチオマー的に純粋な化合物を用いた誘導体形成により、純粋なエナンチオマーに分割すること、得られたジアステレオマーを分離すること、および、キラルの副次的な基を除去すること、または、
c)方法a)またはb)に従って製造されている式Iの化合物を遊離の形態で単離するか、または、酸性または塩基性の基が存在する場合は、これを生理学的に許容される塩に変換すること、
を含む、式Iの化合物および/または式Iの化合物の立体異性体および/または式Iの化合物の生理学的に許容される塩の製造方法に関する。
使用される式IV、VaおよびVbの原料化合物および試薬は知られた方法により製造できるものであるか、市販のものである。
反応は例えば、3,5−置換1H−ピラゾール−4−イルアミン(式IVの化合物)をカルボジイミド法に従って酸(式Vaの化合物)と、または、酸クロリド(式Vbの化合物)と反応させることにより、相当するアミド(化合物VIの化合物)とする。
Figure 0004603355
式Iの保護された化合物は全て、5酸化リンおよびオキシ塩化リンの存在下、溶媒、例えば沸騰キシレン中で式VIの化合物から製造することができる。式Iの保護された化合物を官能基の脱保護およびその後の官能性付与のための原料化合物として用いる。
選択された合成においてジアスレテオマーまたはエナンチオマー型として生じるか、またはその混合物として存在する場合は、式Iの化合物は工程b)において、場合によりキラルな支持物質上のクロマトグラフィーによるか、または、式Iのラセミ化合物が塩形成できる場合は光学活性の塩基または酸を副次的物質として用いながら形成されるジアステレオマー塩の分別結晶を用いることにより、純粋な立体異性体に分離する。エナンチオマーの薄層またはカラムクロマトグラフィー分離のための好適なキラル固定相の例は変性シリカゲル支持体(Pirkle相と称する)および高分子量炭水化物、例えばトリアセチルセルロースである。分析目的のためには、当業者の知る適切な誘導体化の後に、キラル固定相上のガスクロマトグラフィーを使用することも可能である。ラセミ体のカルボン酸をエナンチオマーに分離するためには、光学活性の、原則として市販されている塩基、例えば(−)−ニコチン、(+)−または(−)−フェニルエチルアミン、キニン塩基、L−リジンまたはL−およびD−アルギニンを用いて溶解性の異なるジアステレオマー塩を形成し、その後、より低い溶解性の成分を固体として単離し、より容易に溶解するジアステレオマーを母液より分離し、このようにして得られたジアステレオマー塩から純粋なエナンチオマーを単離する。原理的に同様の方法において光学活性な酸、例えば(+)−10−カンファースルホン酸、D−およびL−酒石酸、D−およびL−乳酸および(+)−および(−)−マンデル酸を用いてアミノ基のような塩基性の基を含む式Iのラセミ体化合物を純粋なエナンチオマーに変換することも可能である。適切に活性化された、または場合によりN保護されたエナンチオマー的に純粋なアミノ酸を用いてアルコールまたはアミン官能基を含むキラル化合物をを相当するエステルまたはアミドに変換するか、または逆に、キラルカルボン酸を、カルボキシ保護エナンチオマー純粋アミノ酸を用いてアミドに、または、乳酸のようなエナンチオマー純粋ヒドロキシカルボン酸を用いて相当するキラルエステルに変換することも可能である。次に、エナンチオマー的に純粋な形態で導入されているアミノ酸またはアルコール基のキラル性を利用して、結晶化または好適な固定相上のクロマトグラフィーによりこの時点で存在するジアステレオマーを分離し、その後、再度、担持されたキラル分子部分を除去するための好適な方法を用いることにより異性体を分離することができる。
式Iの化合物の酸性または塩基性の生成物はそれらの塩または遊離の形態で存在できる。薬理学的に許容される塩、例えば、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩またはそれらの塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、ヘミ硫酸塩、全ての可能なリン酸塩およびアミノ酸、天然の塩基またはカルボン酸の塩が好ましい。
生理学的に許容される塩は自体公知の態様において、工程c)に従って、塩形成の可能なその立体異性体を含む式Iの化合物から製造する。式Iの化合物は水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、アルコキシドおよびアンモニアのような塩基性試薬、または有機塩基、例えばトリメチルアミンまたはトリエチルアミン、エタノールアミンまたはトリエタノールアミン、または、他の塩基性アミノ酸、例えばリジン、オルニチンまたはアルギニンと、安定なアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩または場合により置換されたアンモニウム塩を形成する。式Iの化合物が塩基性の基を有する場合は、安定な酸付加塩も強酸を用いて製造できる。無機および有機の酸、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、4−ブロモベンゼンスルホン酸、シクロヘキシルアミドスルホン酸、トリフルオロメチルスルホン酸、酢酸、シュウ酸、酒石酸、コハク酸およびトリフルオロ酢酸がこの目的のために適している。
本発明はまた、薬学的に適する、そして、生理学的に許容される担体物質、添加剤および/または他の活性化合物および副次的物質と共に式Iの化合物および/または式Iの化合物の生理学的に許容される塩および/または式Iの化合物の場合により立体異性体である形態の少なくとも1種の有効量を有することを特徴とする医薬に関する。
その生理学的特性のために、式Iの化合物は、NFκB誘導キナーゼの増大した活性がその進行過程に関与する全ての疾患の予防および治療のための医薬の製造のために適する。
本発明は更に、NFκB誘導キナーゼの増大した活性が進行過程に関与している疾患の全ての予防および治療のための医薬の製造のための、下記式II
Figure 0004603355
[式中、
Aは
1.−(C1−C6)−アルキル、ここでアルキルは直鎖または分枝鎖であり、そして相互に独立して、
1.1 −O−R1または、
1.2 −C(O)−OR1、ここでR1は、
a)水素原子、または、
b)−(C1−C6)−アルキル、
であるもの、
により1回または2回置換されているもの、
2.−O−R1、
3.−C(O)−OR1、または、
4.環員5〜14個を有するヘテロアリール、ここでヘテロアリールは未置換であるか、または置換されているもの、
5.−(C1−C6)−アルキル、ここでアルキルは直鎖または分枝鎖であるもの、または、
6.−(C6−C14)−アリール、ここでアリールは未置換であるか、または相互に独立してR2により1回、2回または3回置換されているものであり、
Bは
1.共有結合、または、
2.−(C1−C4)−アルキレン、ここでアルキレンは直鎖または分枝鎖であり、そして相互に独立してR1により1回または2回置換されており、そしてR1は上記のとおり定義されるもの、
であり、
Dは
1.環員5〜14個を有するヘテロアリール、ここでヘテロアリールは未置換であるか、または相互に独立してR2により1回、2回または3回置換されているもの、
ここでR2は、
a)水素原子、
b)−(C1−C4)−アルキル、
c)−OH、
d)−O(C1−C4)−アルキル、
e)ハロゲン、または、
f)−N(R3)−R4、ここでR3およびR4は相互に独立して水素原子または−(
1−C4)−アルキルであるもの、
であるもの、
2.環員5〜12個を有する複素環、ここで複素環は未置換であるか、または相互に独立してR2により1回、2回または3回置換されているもの、ここでR2は上記のとおり定義されるもの、
3.−(C6−C14)−アリール、ここでアリールは未置換であるか、相互に独立してR
2により1回、2回または3回置換されているもの、ここでR2は上記のとおり定義されるもの、
4.−(C3−C6)−シクロアルキル、ここでシクロアルキルは未置換であるか、相互に独立してR2により1回、2回または3回置換されているもの、ここでR2は上記のとおり定義されるもの、
であり、
XおよびYは同じかまたは異なっていて、そして相互に独立して、
1)水素原子、
2)−(C1−C4)−アルキル、
3)−OH、
4)−O−(C1−C4)−アルキル、または、
5)ハロゲン、、
である]
の化合物および/または式IIの化合物の立体異性体形態および/または式IIの化合物の生理学的に許容される塩の使用に関する。
本発明は更に、式IIの化合物で、式中、
Aは
1.−(C1−C3)−アルキル、ここでアルキルは直鎖または分枝鎖であり、そして、未置換であるか、または、相互に独立して、
1.1 −O−R1または、
1.2 −C(O)−OR1、
ここでR1は、
a)水素原子、または、
b)−(C1−C3)−アルキル、
であるもの、
により1回または2回置換されているもの、
2.フェニル、または、
3.−C(O)−OR1、
であり、
Bは共有結合であり、
Dは
1.フェニル、ここでフェニルは未置換であるか、または相互に独立してR2により1回、2回または3回置換されているもの、
ここでR2は、
a)水素原子、
b)−(C1−C4)−アルキル、
c)−N(R3)−R4、ここでR3およびR4は相互に独立して水素原子または−(C1−C3)−アルキルであるもの、
であるもの、
2.ピリジル、ここでピリジルは未置換であるか、または相互に独立してR2により1回、2回または3回置換されているもの、ここでR2は上記のとおり定義されるもの、または、
3.−(C4−C6)−シクロアルキル、ここでシクロアルキルは未置換であるか、相互に独立してR2により1回、2回または3回置換されているもの、ここでR2は上記のとおり定義されるもの、
であり、
XおよびYは同じかまたは異なっていて、そして相互に独立して、水素原子またはハロゲンであるもの、
の使用に関する。
進行過程にNFκB誘導キナーゼの増大した活性が関与している疾患には、例えば、骨関節炎および慢性関節リューマチのような変形性関節症が包含される。式IIの化合物は更に、喘息および移植時の治療、例えば、移植された臓器に対抗した身体の部分における拒絶反応または臓器が移植されている身体に対抗した移植された臓器の部分における拒絶反応の治療にも適している。
本発明の医薬は吸入による経口投与、直腸投与、または、経皮投与、または皮下、動脈内、腹腔内または静脈内注射により投与することができる。経口投与が好ましい。
本発明はまた式Iの化合物少なくとも1種を薬学的に適し、生理学的に許容される賦形剤、および、適宜、他の適当な活性化合物、添加剤または副次的物質と共に、投与のための適当な形態とすることを含む、医薬の製造方法に関する。
適当な固体または生薬の製剤形態の例は、顆粒、粉末、糖衣錠、錠剤、(マイクロ)カプセル、坐剤、シロップ剤、ジュース剤、懸濁液、乳液、ドロップ剤または注射溶液、および、長時間持続する活性化合物の放出を示す製剤であり、これらの製剤においては、慣用的な副次的物質、例えば単体物質、錠剤崩壊剤、バインダー、コーティング剤、膨潤剤、滑沢剤または潤滑剤、フレーバー剤および可溶化剤を使用する。例示される頻繁に使用される副次的物質は炭酸マグネシウム、二酸化チタン、乳糖、マンニトールおよび他の糖類、タルク、乳蛋白、ゼラチン、澱粉、セルロースおよびその誘導体、動物性および植物性の油、例えばタラ肝油、ヒマワリ油、ピーナツ油またはゴマ油、ポリエチレングリコールおよび溶媒、例えば滅菌水および1価または多価のアルコール、例えばグリセロールである。
医薬製剤は好ましくは投与単位において製造されて投与され、その際、各単位は活性成分として本発明の式Iの化合物の特定の用量を含有する。固体投与単位、例えば錠剤、カプセル、糖衣錠または坐剤の場合は、この用量は約1000mgまで、好ましくは約50mg〜300mgであり、そしてアンプル形態の注射溶液の場合は、約300mgまで、好ましくは約10mg〜100mgである。
式Iの化合物の活性に応じて、活性化合物約20mg」〜1000mg、好ましくは約100mg〜500mgの一日当たり用量が体重約70kgの成人患者の場合には適応される。しかしながら、より高用量または低用量の一日当たり用量もまた適切である場合がある。一日当たり用量は、単回投与単位、または、数個のより低用量の単位の形態で1回のみ投与するか、または、所定の時間間隔を置いた細分用量の複数回の投与により、投与できる。
原則として、質量スペクトル法(FAB−MS、ESI−MS)を最終生成物の測定のために使用し、主ピークを各場合において提示する。温度は摂氏で示し;RTは室温(22℃〜26℃)を示す。使用する略記法は説明するものであるか、または、慣用例に相当するものとする。
本発明を実施例により下記の通り詳述する。
〔調製実施例〕
実施例1 3,4−ジフェニル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(1)
a)N−(3,5−ジフェニル−1H−ピラゾール−4−イル)ベンジルアミン(2)
ヒドロキシベンゾトリアゾール574mgおよびジイソプロピルカルボジイミド822μlを塩化メチレン10ml中の安息香酸260mgの溶液に添加し、その後、アセトニトリル2ml中の3,5−ジフェニル−1H−ピラゾール−4−イルアミン500mgを0℃で滴加し;次に混合物を12時間室温で攪拌し、その後水を添加し、そして全体を酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウム上に乾燥し、減圧下に濃縮した。残存物は標題化合物を含有しており、更に精製することなく次の反応に使用した。
b)3,5−ジフェニル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(1)
五酸化リン201mgをキシレン10ml中のN−(3,5−ジフェニル−1H−ピラゾール−4−イル)ベンジルアミン(2)240mgの溶液に添加し、その後、オキシ塩化リン195μlを150℃で滴加した。反応溶液を4時間150℃で攪拌し、次に12時間室温で攪拌し;次に炭酸水素ナトリウム飽和溶液を添加し、全体を塩化メチレンで抽出した。有機層を硫酸マグネシウム上に乾燥し、減圧下に濃縮し、HPLC(Merk−Hibar−Lichrospher(R)100−RP−18、水(0.1%トリフルオロ酢酸)/アセトニトリル(0.1%トリフルオロ酢酸)=80/20→10/90)により精製した。以下のものが得られた:1.C22153(321.38)MS(ESI)322(M+H)
実施例2 5−(3−メトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(3)
a)3−メトキシ−N−(3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)ベンズアミド(4)
ヒドロキシベンゾトリアゾール311mgおよびジイソプロピルカルボジイミド445μlをジメチルホルムアミド10ml中の3−メトキシ安息香酸160mgの溶液に添加し、その後、3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−4−イルアミン200mgを添加し;次に混合物を12時間室温で攪拌し、その後、水を添加し、全体を塩化メチレンで抽出した。有機層を硫酸マグネシウム上に乾燥し、減圧下に濃縮し、そしてHPLC(Merk−Hibar−Lichrospher(R)100−RP−18、水(0.1%トリフルオロ酢酸)/アセトニトリル(0.1%トリフルオロ酢酸)=80/20→10/90)により精製した。以下のものが得られた:4.C171532(293.33)
MS(ESI)294(M+H)
b)5−(3−メトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキ
ノリン(3)
3−メトキシ−N−(3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)ベンズアミド(4)128mgをキシレン5mlに懸濁し、懸濁液を160℃で煮沸し;次に五酸化リン119mgを添加し、その後混合物を15分間160℃で攪拌した。オキシ塩化リン27μlを懸濁液に滴加し、次にこれを12時間160℃で攪拌し;次に炭酸水素ナトリウムの飽和溶液を添加し、全体を酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウム上に乾燥し、減圧下に濃縮し、そしてHPLC(Merk−Hibar−Lichrospher(R)100−RP−18、水(0.1%トリフルオロ酢酸)/アセトニトリル(0.1%トリフルオロ酢酸)=80/20→10/90)により精製した。以下のものが得られた:3.C18153O(298.34) MS(ESI)290(M+H)
実施例3 3−(3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン−5−イル)フェノール(5)
塩化メチレン中1Mの三臭化ホウ素の溶液380μlを塩化メチレン3ml中の5−(3−メトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(3)55mgの溶液に−78℃で滴加した。反応溶液を12時間室温で攪拌し、減圧下に濃縮し、、そしてHPLC(Merk−Hibar−Lichrospher(R)100−RP−18、水(0.1%トリフルオロ酢酸)/アセトニトリル(0.1%トリフルオロ酢酸)=80/20→10/90)により精製した。以下のものが得られた:5.C17133O(275.31) MS(ESI)276(M+H)
実施例4 5−(2−メトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(6)
a)2−メトキシ−N−(3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)ベンズアミド(7)
調製は実施例2a)と同様にして、2−メトキシ安息香酸175mgを原料として行った。以下のものが得られた:7.C181732(307.36) MS(ESI)308(M+H)
b)5−(2−メトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(6)
調製は実施例1b)と同様にして、2−メトキシ−N−(3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)ベンズアミド(7)90mgを原料として行った。以下のものが得られた:6.C181532(289.34) MS(ESI)290(M+H)
実施例5 5−(2,3−ジメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(8)
a)2,3−ジメトキシ−N−(3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)ベンズアミド(9)
調製は実施例2a)と同様にして、2,3−ジメトキシ安息香酸210mgを原料として行った。以下のものが得られた:9.C191933(337.38) MS(ESI338)(M+H)
b)5−(2,3−ジメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(8)
調製は実施例1b)と同様にして、2,3−ジメトキシ−N−(3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)ベンズアミド(9)40mgを原料として行った。以下のものが得られた:8.C191732(319.37) MS(ESI)320(M+H)
実施例6 5−(2,4−ジメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3
−c]イソキノリン(10)
a)2,4−ジメトキシ−N−(3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)ベンズアミド(11)
調製は実施例2a)と同様にして、2,4−ジメトキシ安息香酸210mgを原料として行った。以下のものが得られた:11.C191933(337.38) MS(ESI)338(M+H)
b)5−(2,4−ジメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(10)
調製は実施例1b)と同様にして、2,4−ジメトキシ−N−(3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)ベンズアミド(11)87mgを原料として行った。以下のものが得られた:10.C191732(319.37) MS(ESI)320(M+H)
実施例7 5−(2,6−ジメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(12)
a)2,6−ジメトキシ−N−(3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)ベンズアミド(13)
調製は実施例2a)と同様にして、2,6−ジメトキシ安息香酸210mgを原料として行った。以下のものが得られた:13.C191933(337.38) MS(ESI)338(M+H)
b)5−(2,6−ジメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(12)
調製は実施例1b)と同様にして、2,6−ジメトキシ−N−(3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)ベンズアミド(13)100mgを原料として行った。以下のものが得られた:12.C191732(319.37) MS(ESI)320(M+H)
実施例8 5−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(14)
a)3,4−ジメトキシ−N−(3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)ベンズアミド(15)
調製は実施例2a)と同様にして、3,4−ジメトキシ安息香酸210mgを原料として行った。以下のものが得られた:15.C191933(337.38) MS(ESI)338(M+H)
b)5−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(14)
調製は実施例1b)と同様にして、3,4−ジメトキシ−N−(3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)ベンズアミド(15)100mgを原料として行った。以下のものが得られた:14.C191732(319.37) MS(ESI)320(M+H)
実施例9 5−(3,5−ジメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(16)
a)3,5−ジメトキシ−N−(3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)ベンズアミド(17)
調製は実施例2a)と同様にして、3,5−ジメトキシ安息香酸210mgを原料として行った。以下のものが得られた:17.C191933(337.38) MS(ESI)338(M+H)
b)5−(3,5−ジメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(16)
調製は実施例1b)と同様にして、3,5−ジメトキシ−N−(3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)ベンズアミド(17)60mgを原料として行った。以下のものが得られた:16.C191732(319.37) MS(ESI)320(M+H)
実施例10 5−(2,3,4−トリメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(18)
a)2,3,4−トリメトキシ−N−(3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)ベンズアミド(19)
調製は実施例2a)と同様にして、2,3,4−トリメトキシ安息香酸244mgを原料として行った。以下のものが得られた:19.C202134(367.41) MS(ESI)368(M+H)
b)5−(2,3,4−トリメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(18)
調製は実施例1b)と同様にして、2,3,4−トリメトキシ−N−(3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)ベンズアミド(19)73mgを原料として行った。以下のものが得られた:18.C201933(349.39) MS(ESI)350(M+H)
実施例11 5−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(20)
a)2,4,6−トリメトキシ−N−(3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)ベンズアミド(21)
調製は実施例2a)と同様にして、2,4,6−トリメトキシ安息香酸244mgを原料として行った。以下のものが得られた:21.C202134(367.41) MS(ESI)368(M+H)
b)5−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(18)
調製は実施例1b)と同様にして、2,4,6−トリメトキシ−N−(3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)ベンズアミド(21)63mgを原料として行った。以下のものが得られた:20.C201933(349.39) MS(ESI)350(M+H)
実施例12 5−(3,4,5−トリメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(22)
a)3,4,5−トリメトキシ−N−(3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)ベンズアミド(23)
調製は実施例2a)と同様にして、3,4,5−トリメトキシ安息香酸244mgを原料として行った。以下のものが得られた:23.C202134(367.41) MS(ESI)368(M+H)
b)5−(3,4,5−トリメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(22)
調製は実施例2b)と同様にして、3,4,5−トリメトキシ−N−(3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)ベンズアミド(23)65mgを原料として行った。以下のものが得られた:22.C201933(349.39) MS(ESI)350(M+H)
実施例13 5−(2−エトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(24)
a)2−エトキシ−N−(3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)ベ
ンズアミド(25)
調製は実施例2a)と同様にして、2−エトキシ安息香酸191mgを原料として行った。以下のものが得られた:25.C191932(321.389) MS(ESI)322(M+H)
b)5−(2−エトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(24)
調製は実施例1b)と同様にして、2−エトキシ−N−(3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)ベンズアミド(25)60mgを原料として行った。以下のものが得られた:24.C19173O(303.37) MS(ESI)304(M+H)
実施例14 5−(4−ジエチルアミノフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(26)
a)4−ジエチルアミノ−N−(3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)ベンズアミド(27)
調製は実施例2a)と同様にして、4−ジエチルアミノ安息香酸222mgを原料として行った。以下のものが得られた:27.C21244O(348.45) MS(ESI)349(M+H)
b)5−(4−ジエチルアミノフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(26)
調製は実施例1b)と同様にして、4−ジエチルアミノ−N−(3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)ベンズアミド(27)130mgを原料として行った。以下のものが得られた:26.C21224(330.44) MS(ESI)331(M+H)
実施例15 3−メチル−5−ピリジン−4−イル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(28)
a)N−(3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)イソニコチンアミド(29)
塩酸イソニコチノイルクロリド205mgをピリジン2ml中の3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−4−イルアミン200mgの溶液に添加し、次に混合物を12時間室温で攪拌し;次に水を添加し、全体を塩化メチレンで抽出した。有機層を硫酸マグネシウム上に乾燥し、減圧下に濃縮し、そしてHPLC(Merk−Hibar−Lichrospher(R)100−RP−18、水(0.1%トリフルオロ酢酸)/アセトニトリル(0.1%トリフルオロ酢酸)=80/20→10/90)により精製した。以下の
ものが得られた:27.C16144O(278.32) MS(ESI)279(M+H)
b)3−メチル−5−ピリジン−4−イル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(28)
調製は実施例1b)と同様にして、N−(3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)イソニコチンアミド(29)110mgを原料として行った。以下のものが得られた:28.C16124(260.30) MS(ESI)261(M+H)
実施例16 3−メチル−5−ピリジン−3−イル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(30)
a)N−(3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)ニコチンアミド(31)
調製は実施例15a)と同様にして、塩酸ニコチノイルクロリド205mgを原料として行った。以下のものが得られた:31.C16144O(278.32) MS(ESI)279(M+H)
b)3−メチル−5−ピリジン−3−イル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(30)
調製は実施例1b)と同様にして、N−(3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)ニコチンアミド(31)140mgを原料として行った。以下のものが得られた:30.C16124(260.30) MS(ESI)261(M+H)
実施例17 3−メチル−5−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(32)
a)N−(3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)−ピリジン−2−カルボキシアミド(33)
調製は実施例15a)と同様にして、塩酸ピリジン−2−カルボニルクロリド205mgを原料として行った。以下のものが得られた:33.C16144O(278.32) MS(ESI)279(M+H)
b)3−メチル−5−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(32)
調製は実施例1b)と同様にして、N−(3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)−ピリジン−2−カルボキシアミド(33)110mgを原料として行った。以下のものが得られた:32.C16124(260.30) MS(ESI)261(M+H)
実施例18 5−ベンジル−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(34)
a)N−(3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)−2−フェニルアセトアミド(35)
調製は実施例15a)と同様にして、フェニルアセチルクロリド152mgを原料として行った。以下のものが得られた:35.C18173O(291.36) MS(ESI)292(M+H)
b)5−ベンジル−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(34)
調製は実施例1b)と同様にして、N−(3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)−2−フェニルアセトアミド(35)50mgを原料として行った。以下のものが得られた:34.C18153(273.34) MS(ESI)274(M+H)
実施例19 3−メチル−5−フェネチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(36)
a)N−(3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)−3−フェニルプロピオンアミド(37)
調製は実施例15a)と同様にして、3−フェニルプロピオニルクロリド172mgを原料として行った。以下のものが得られた:37.C19193O(305.38) MS(ESI)306(M+H)
b)3−メチル−5−フェネチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(36)
調製は実施例1b)と同様にして、N−(3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)−3−フェニルプロピオンアミド(37)110mgを原料として行った。以下のものが得られた:36.C18153(287.37) MS(ESI)288(M+H)
実施例20 3−メチル−5−(1−メチルピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(38)
a)N−(3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)−1−メチルピペリジン−4−カルボキシアミド(39)
調製は実施例2a)と同様にして、塩酸1−メチルピペリジン−4−カルボン酸207mgとジイソプロピルエチルアミン197μlを原料として行った。以下のものが得られた:39.C17224O(298.39) MS(ESI)299(M+H)
b)3−メチル−5−(1−メチルピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(38)
調製は実施例1b)と同様にして、N−(3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)−1−メチルピペリジン−4−カルボキシアミド(39)220mgを原料として行った。以下のものが得られた:38.C17204(280.38) MS(ESI)281(M+H)
実施例21 7,8−ジメトキシ−3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(40)
a)1−(3,4−ジメトキシフェニル)ブタン−1,3−ジオン(41)
水素下ナトリウム3.9gをまずシクロヘキサン150mlに導入し、酢酸エチル16.3ml中の1−(3,4−ジメトキシフェニル)エタノン15gの溶液を添加した。反応溶液を1時間80℃で煮沸し、その後酢酸を添加し、全体をMTBエーテルで抽出した。MTBエーテル相を硫酸マグネシウム上に乾燥し、ロータリエバポレーターに付した。残存物をシリカゲル上のクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘプタン 1/6)に付した。以下のものが得られた。41.C12144(222.24) MS(ESI)223(M+H)
b)1−(3,4−ジメトキシフェニル)ブタン−1,2,3−トリオン−2−オキシム(42)
1−(3,4−ジメトキシフェニル)ブタン−1,3−ジオン(41)5gをまず酢酸25mlに導入し、次に水5mlに溶解した亜硝酸ナトリウム1.71gを15℃で滴加した。反応溶液を1時間室温で攪拌し、次に、2時間放置した。氷50gを溶液に添加し、次に全体を12時間0℃で保存し、その間、生成物が析出した。生成物を吸引濾過し、乾燥オーブン中50℃で乾燥した。以下のものが得られた。42.C1213NO5(251.24) MS(ESI)252(M+H)
a)5−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール(43)
1−(3,4−ジメトキシフェニル)ブタン−1,2,3−トリオン−2−オキシム(42)6.77gを酢酸54mlに溶解し、その後ヒドラジン0.96gを室温で滴加し、そしてその後、混合物を2時間60℃で攪拌した。反応溶液に氷を添加し、次にこれを炭酸ナトリウムで中和し、MTBエーテルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウム上に乾燥し、ロータリエバポレーターに付した。以下のものが得られた。43.C121333(247.26) MS(ESI)248(M+H)
a)5−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾール−4−イルアミン(44)
5−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール(43)4.84gをエタノール80mlに溶解し、この溶液にPd/C0.5gを添加した。溶液を2時間水素下に振とうし、次に硫酸マグネシウムを通して濾過し、ロータリエバポレーターに付した。残存物をシリカゲル上のクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘプタン 3/1)に付した。以下のものが得られた:44.C121532(233.27)
MS(ESI)234(M+H)
e)N−[5−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル]ベンズアミド(45)
調製は実施例15a)と同様にして、5−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾール−4−イルアミン(44)500mgおよびベンゾイルクロリド280μlを原料として行った。以下のものが得られた:45.C191933(337.38) MS(ESI)338(M+H)
a)7,8−ジメトキシ−3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(40)
調製は実施例1b)と同様にして、N−[5−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル]ベンズアミド(45)187mgを原料として行った。以下のものが得られた:40.C191732(319.37) MS(ESI)320(M+H)
実施例22 7−メトキシ−3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(46)
a)1−(4−メトキシフェニル)ブタン−1,3−ジオン(47)
調製は実施例21a)と同様にして、1−(4−メトキシフェニル)エタノン15gを原料として行った。以下のものが得られた:47.C11123(192.22) MS(ESI)193(M+H)
b)1−(4−メトキシフェニル)ブタン−1,2,3−トリオン−2−オキシム(48)
調製は実施例21b)と同様にして、1−(4−メトキシフェニル)ブタン−1,3−ジオン(47)5gを原料として行った。以下のものが得られた:48.C1111NO4(221.21) MS(ESI)222(M+H)
a)5−(4−メトキシフェニル)−3−メチル−4−ニトロソ−1H−ピラゾール(49)
調製は実施例21c)と同様にして、1−(4−メトキシフェニル)ブタン−1,2,3−トリオン−2−オキシム(48)4.19gを原料として行った。以下のものが得られた:49.C111132(217.23) MS(ESI)218(M+H)
a)5−(4−メトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾール−4−イルアミン(50)
調製は実施例21d)と同様にして、5−(4−メトキシフェニル)−3−メチル−4−ニトロ−1H−ピラゾール(49)3.17gを原料として行った。以下のものが得られた:50.C11133O(203.25) MS(ESI)204(M+H)
e)N−[5−(4−メトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル]ベンズアミド(51)
調製は実施例15a)と同様にして、5−(4−メトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾール−4−イルアミン(50)500mgとベンゾイルクロリド315μlを原料として行った。以下のものが得られた:51.C181732(307.36) MS(ESI)308(M+H)
a)7−メトキシ−3−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(46)
調製は実施例1b)と同様にして、N−[5−(4−メトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル]ベンズアミド(51)230mgを原料として行った。以下のものが得られた:46.C18153O(289.34) MS(ESI)290(M+H)
実施例23 7,8−ジメトキシ−5−(3−メトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(52)
a)N−[5−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル]−3−メトキシベンズアミド(53)
調製は実施例15a)と同様にして、5−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾール−4−イルアミン(44)300mgおよび3−メトキシベンゾイルクロリド242mgを原料として行った。以下のものが得られた:53.C202134(367.41) MS(ESI)368(M+H)
b)7,8−ジメトキシ−5−(3−メトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(52)
調製は実施例1b)と同様にして、N−[5−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル]−3−メトキシベンズアミド(53)291mgを原料として行った。以下のものが得られた:52.C201933(349.39) MS(ESI)350(M+H)
実施例24 7,8−ジメトキシ−3−メチル−5−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(54)
a)N−[5−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル]ピリジン−2−カルボキシアミド(55)
調製は実施例15a)と同様にして、5−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾール−4−イルアミン(44)200mgおよび塩酸ピリジン−2−カルボニルクロリド168mgを原料として行った。以下のものが得られた:55.C181843(338.37) MS(ESI)339(M+H)
b)7,8−ジメトキシ−3−メチル−5−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(54)
調製は実施例1b)と同様にして、N−[5−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル]ピリジン−2−カルボキシアミド(55)160mgを原料として行った。以下のものが得られた:54.C201933(320.35) MS(ESI)321(M+H)
実施例25 7,8−ジメトキシ−3−メチル−5−ピリジン−3−イル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(56)
a)N−[5−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル]ニコチンアミド(57)
調製は実施例15a)と同様にして、5−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾール−4−イルアミン(44)200mgおよび塩酸ニコチノイルクロリド168mgを原料として行った。以下のものが得られた:57.C181843(338.37) MS(ESI)339(M+H)
b)7,8−ジメトキシ−3−メチル−5−ピリジン−3−イル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(56)
調製は実施例1b)と同様にして、N−[5−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル]ニコチンアミド(57)126mgを原料として行った。以下のものが得られた:56.C201933(320.35) MS(ESI)321(M+H)
実施例26 7−メトキシ−5−(3−メトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(58)
a)3−メトキシ−N−[5−(4−メトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル]ベンズアミド(59)
調製は実施例15a)と同様にして、5−(4−メトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾール−4−イルアミン(50)300mgおよび3−メトキシベンゾイルクロリド277mgを原料として行った。以下のものが得られた:59.C191933(337.38) MS(ESI)338(M+H)
b)7−メトキシ−5−(3−メトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(58)
調製は実施例1b)と同様にして、3−メトキシ−N−[5−(4−メトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル]ベンズアミド(59)263mgを原料として行った。以下のものが得られた:58.C191732(319.37) MS(ESI)320(M+H)
実施例27 5−フェニル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン−3−カルボン酸(60)
水36ml中の過マンガン酸カリウム2.1gをピリジン36ml中の5−フェニル−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン600mgの溶液に添加した。混合物を12時間40℃で攪拌した。得られた懸濁液をシリカゲルを通して吸引濾過し、その後、濾液を減圧下に濃縮し、残存物をHPLC(Merk−Hibar−Lichrospher(R)100−RP−18、水(0.1%トリフルオロ酢酸)/アセトニトリル(0.1%トリフルオロ酢酸)=80/20→10/90)により精製した。以下のものが得られた:60.C171132(298.30) MS(ESI)290(M+H)
実施例28 メチル5−フェニル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン−3−カルボキシレート(61)
チオニルクロリド18μlをまずメタノール0.5mlに導入し、混合物を30分間攪拌した。次にメタノール0.5ml中の5−フェニル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イ
ソキノリン−3−カルボン酸(60)19mgを滴加した。混合物を12時間室温で攪拌し、その後炭酸水素ナトリウムの飽和溶液を添加し、全体を酢酸エチルおよび塩化メチレンで各々1回抽出した。有機層をあわせ、硫酸マグネシウム上に乾燥し、減圧下に濃縮し、そして残存物をHPLC(Merk−Hibar−Lichrospher(R)100−RP−18、水(0.1%トリフルオロ酢酸)/アセトニトリル(0.1%トリフルオロ酢酸)=80/20→10/90)により精製した。以下のものが得られた:61.C181332(303.32) MS(ESI)304(M+H)
実施例29 (5−フェニル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン−3−イル)メタノール(62)
リチウムアルミニウムハイドライド7.5mgをまずテトラヒドロフラン1.5mlに導入し、そして混合物を10分間攪拌した。次にテトラヒドロフラン1.5ml中のメチル5−フェニル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン−3−カルボキシレート(61)6mgを滴加した。混合物を3時間80℃で攪拌し、その後水を添加し、全体を塩化メチレンで抽出した。有機層を硫酸マグネシウム上に乾燥し、減圧下に濃縮し、残存物をHPLC(Merk−Hibar−Lichrospher(R)100−RP−18、水(0.1%トリフルオロ酢酸)/アセトニトリル(0.1%トリフルオロ酢酸)=80/20→10/90)により精製した。以下のものが得られた:62.C171331(275.31) MS(ESI)276(M+H)
実施例30 2−(3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン−5−イル)フェノール(63)
調製は実施例3と同様にして、5−(2−メトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(6)210mgを原料として行った。以下のものが得られた:63.C17133O(275.31) MS(ESI)276(M+H)
実施例31 4−(3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン−5−イル)ベンゼン−2,4−ジオール(64)
調製は実施例3と同様にして、5−(3,5−ジメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(16)9mgを原料として行った。以下のものが得られた:64.C171332(291.31) MS(ESI)292(M+H)
実施例32 4−(3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン−5−イル)ベンゼン−1,2−ジオール(65)
調製は実施例3と同様にして、5−(2,3−ジメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン(8)40mgを原料として行った。以下のものが得られた:65.C171332(291.31) MS(ESI)292(M+H)
〔薬理学的実施例〕
本発明のピラゾロイソキノリン誘導体のNIKに対する阻害活性について種々のインビトロ試験系で調べた。これに関連して、ヒト末梢血リンパ球を種々の濃度の化合物と共に1時間予備インキュベートし、そして次にLPSまたはIL1βで24時間刺激した。その後、市販のELISAキットを用いて培養上澄み中のTNFαの放出を測定し、そして所定の化合物に関するIC50を求めた。細胞毒性は市販の試験キットを用いてLDHの放出により測定し、そして所定の化合物に関するLD50を求めた。別の試験において、ヘパリン処理したヒト全血を種々の濃度の化合物と共に1時間予備インキュベートし、そして次に24時間LPSで刺激した。市販の試験キットを用いて24時間後に上澄み中のIL1β、TNFαおよびIL6の放出を測定し、所定の化合物に関するIC50を求めた。
結果を以下の表1、2および3に示す。
Figure 0004603355
Figure 0004603355
Figure 0004603355

Claims (6)

  1. 下記式I
    Figure 0004603355
    [式中、
    Aは
    1.−(C1−C3)−アルキル(ここでアルキルは直鎖または分枝鎖であり、そして相互に独立して、
    1.1 −O−R1または、
    1.2 −C(O)−OR1、ここでR1は、
    a)水素原子、または、
    b)−(C1−C3)−アルキル、
    により1回または2回置換されている)、
    2.−O−R1、
    3.−C(O)−OR1、または
    4.−(C1−C3)−アルキル(ここでアルキルは直鎖または分枝鎖である)、
    であり、
    Bは
    1.共有結合、または、
    2.−(C1−C4)−アルキレン(ここでアルキレンは直鎖または分枝鎖である)、
    であり、
    Dは
    1.ピリジル(ここでピリジルは相互に独立してR2により1回、2回または3回置換されており、
    ここでR2は、
    a)−OH、
    b)−O(C1−C4)−アルキル、または
    c)−N(R3)−R4(ここでR3およびR4は相互に独立して水素原子または−(C1−C4)−アルキルである)、
    である)、
    2.ピペリジニル(ここでピペリジニルは相互に独立してR2により1回、2回または3回置換されており、そしてR2は上記のとおり定義される)、
    3.フェニル(ここでフェニルは相互に独立して、
    a)−OH、
    b)−O−(C1−C4)−アルキル、または
    c)−N(R3)−R4(ここでR3およびR4は相互に独立して水素原子または−(C1−C4)−アルキルである)、
    により1回、2回または3回置換されている)、または
    4.−(C4−C6)−シクロアルキル(ここでシクロアルキルは、相互に独立してR2により1回、2回または3回置換されており、そしてR2は上記のとおり定義される)、
    であり、
    XおよびZは同じかまたは異なっていて、そして相互に独立して、
    a)水素原子、
    b)−O−(C1−C4)−アルキル、または、
    c)ハロゲン、
    である]
    の化合物または式Iの化合物の立体異性体形態または式Iの化合物の生理学的に許容される塩。
  2. 式Iにおいて、
    Aは
    1.−(C1−C3)−アルキル(ここでアルキルは直鎖または分枝鎖であり、そして相互に独立して、
    1.1 −O−R1または、
    1.2 −C(O)−OR1(ここでR1は、
    a)水素原子、または、
    b)−(C1−C3)−アルキル、
    である)、
    により1回または2回置換されている)、または、
    2.−C(O)−OR1、
    であり、
    Bは共有結合であり、
    Dは
    1.フェニル(ここでフェニルは相互に独立してR2により1回、2回または3回置換されており、ここでR2は、−N(R3)−R4(ここでR3およびR4は相互に独立して水素原子または−(C1−C3)−アルキルである)、である)、
    2.ピリジル(ここでピリジルは相互に独立してR2により1回、2回または3回置換されており、そしてR2は上記のとおり定義される)、または、
    3.−(C4−C6)−シクロアルキル(ここでシクロアルキルは相互に独立してR2により1回、2回または3回置換されており、そしてR2は上記のとおり定義される)、
    であり、
    XおよびZは同じかまたは異なっていて、そして相互に独立して、水素原子またはハロゲンである、請求項1記載の式Iの化合物。
  3. 下記の群:
    5−(3−メトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン、
    3−(3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン−5−イル)フェノール、
    5−(2−メトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン、
    5−(2,3−ジメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン、
    5−(2,4−ジメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン、
    5−(2,6−ジメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン、
    5−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン、
    5−(3,5−ジメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン、
    5−(2,3,4−トリメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン、
    5−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン、
    5−(3,4,5−トリメトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン、
    5−(2−エトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン、
    5−(4−ジエチルアミノフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン、
    7,8−ジメトキシ−5−(3−メトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン、
    7−メトキシ−5−(3−メトキシフェニル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン、
    2−(3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン−5−イル)フェノール、
    4−(3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン−5−イル)ベンゼン−2,4−ジオール、および、
    4−(3−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−c]イソキノリン−5−イル)ベンゼン−1,2−ジオール
    から選択される請求項1記載の式Iの化合物。
  4. 下記工程:
    a)下記式IV:
    Figure 0004603355
    の化合物を下記式VaまたはVb:
    Figure 0004603355
    の化合物と反応させて下記式VI:
    Figure 0004603355
    (ここでX、Z、A、BおよびDは請求項1に記載の定義を有する)
    の化合物とすること、そして、五酸化リンおよびオキシ塩化リンの存在下で該化合物を式Iの化合物の保護された化合物に変換すること、および、最終的に、保護基を除去すること、
    b)方法a)に従って製造され、そしてその化学構造のためエナンチオマー型として存在する式Iの化合物を、エナンチオマー的に純粋な酸または塩基の使用による塩形成、キラル固定相上のクロマトグラフィー、または、アミノ酸のようなキラルのエナンチオマー的に純粋な化合物を用いた誘導体形成により、純粋なエナンチオマーに分割すること、得られたジアステレオマーを分離すること、および、キラルの副次的な基を除去すること、または、
    c)方法a)またはb)に従って製造された式Iの化合物を遊離の形態で単離するか、または、酸性もしくは塩基性の基が存在する場合は、これを生理学的に許容される塩に変換すること、
    を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の式Iの化合物の製造方法。
  5. 薬学的に適する、そして、生理学的に許容される担体物質、添加剤および/または他の活性化合物および補助剤と共に下記式II
    Figure 0004603355
    [式中、
    Aは
    1.ピリジル(ここでピリジルは未置換である)、
    2.−(C1−C3)−アルキル(ここでアルキルは直鎖または分枝鎖である)、または、
    3.フェニル(ここでフェニルは未置換である)、
    であり、
    Bは共有結合であり、
    Dは
    1.ピリジル(ここでピリジルは相互に独立してR2により1回、2回または3回置換されており、
    ここでR2は、
    a)−OH、または
    b)−O(C1−C4)−アルキル
    である)、
    2.フェニル(ここでフェニルはR2により1回、2回または3回置換されており、そしてR2は上記のとおり定義される)、
    であり、
    XおよびZは水素原子である]
    の化合物少なくとも1種の有効量を有する医薬。
  6. 骨関節炎または移植された臓器に対抗した身体の拒絶反応または身体に対抗した移植された臓器の拒絶反応の予防および治療のための医薬の製造のための、請求項5記載の式IIの化合物および/または式IIの化合物の立体異性体形態および/または式IIの化合物の生理学的に許容される塩の使用。
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