JP4603307B2 - 活性汚泥処理装置およびその運転方法 - Google Patents

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Description

本発明は、膜ユニットにより下水や廃水等の有機物を含有する原水と活性汚泥とが混合されてなる被処理水をろ過して透過水を得る活性汚泥処理装置およびその運転方法に関するものである。
下水や廃水等の有機物を含有する原水を活性汚泥処理し、処理した被処理水をろ過して透過水を得、そして得た透過水を河川等に放流するようにした活性汚泥処理装置が知られている。この活性汚泥処理装置の膜ユニットを構成する浸漬膜(膜エレメント)は、使用の継続により懸濁物質(活性汚泥)が付着したり、詰まったりして分離能力が低下する。
そのため、浸漬膜の膜面に付着したり、詰まったりした懸濁物質を洗浄することにより、浸漬膜の分離能力を確保するようにしている。浸漬膜の膜面を洗浄するようにしたものとしては、例えば後述する構成になる活性汚泥処理装置が公知である。以下、この従来例に係る活性汚泥処理装置を、その模式的全体断面図の図3と、図3のA1−A1断面図の図4と、図3のA2−A2断面図の図5とを参照しながら説明する。
図に示す符号51は活性汚泥処理装置の反応槽である。この活性汚泥処理装置の反応槽51内には廃水(以下、原水という。)52が充満しており、この原水52中には、膜ユニット53を収納するケーシング54が浸漬配置されている。また、膜ユニット53の下部のケーシング54内には粗大気泡散気装置55が設置されると共に、この粗大気泡散気装置55の下側に微細気泡散気装置56が設置されている。膜ユニット53は、4枚の平板状の膜エレメント57で構成され、その膜面が互いに平行になるように適当な間隔をおいて並列にケーシング54内に収納されてユニット化されている。粗大気泡散気装置55は、気孔径5〜10mmの散気孔を複数個有する散気管58が5本並列に、かつ膜エレメント57の長手方向と直交するように配置されている。また、微細気泡散気装置56は、気孔径0.5〜0.2mm程度に形成されたメンブレン式散気板59からなり、前記粗大気泡散気装置55の下側に板面を水平にして配置されている。
上記構成になる活性汚泥処理装置では、粗大気泡散気装置55からの粗大気泡は主として膜エレメント57の膜面洗浄に利用され、二次的に生物処理に必要な酸素供給が行われる。また、微細気泡散気装置56からの微細気泡は主として生物処理に必要な酸素供給に利用され、二次的に膜エレメント57の膜面洗浄が行われることになる。従って、この活性汚泥処理装置によれば、粗大気泡と微細気泡が相互に膜面洗浄と酸素供給の作用を補完しあうので、粗大気泡のみの場合と異なり、微細気泡により効果的に生物処理に必要な酸素供給が図れるから散気量を低減することができ、全体として反応槽51内への散気量を、粗大気泡のみの場合よりも少なくして効率よく原水52の活性汚泥処理を行うことができる(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−224685号公報
ところで、膜エレメントの膜面に付着したり、詰まったりする懸濁物質は、有機物と無機物とからなっている。アンモニアの硝化や有機物の分解には酸素が使用されるため、上記従来例に係る活性汚泥処理装置の場合には膜エレメントの膜面に付着したり、詰まったりしている有機物の除去にはそれなりの効果があるから、膜エレメントの分離能力の延長に寄与することができると考えられる。しかしながら、膜エレメントの膜面に付着したり、詰まったりしている有機物を完全に除去することができないから、有機物の付着量が次第に多くなるのに加えて、無機物を除去することができない。従って、膜エレメントの分離能力が次第に低下し、原水の処理能力が低下するため、膜エレメントを定期的に洗浄、例えば硝酸水(硝酸の濃度は1〜2%である。)で洗浄して無機物を除去すると共に、次亜塩素酸ソーダ溶液や苛性ソーダ溶液により洗浄して有機物を除去しなければならない。
つまり、活性汚泥処理装置のランニングコストの低減のために、膜エレメントの洗浄頻度を少なくしたいという要望があるにもかかわらず、膜エレメントの洗浄頻度を低減することができなかった。
また、膜エレメント自体も高価であり、イニシャルコストが高かった。つまり、より長期間に亘って所定範囲内の分離能力を発揮することができ、そして洗浄頻度が同じであって、かつ単位時間当たりの原水の処理能力が同じであれば、膜エレメントをより小型にし得る活性汚泥処理装置の実現が望まれていた。なお、膜エレメントが平板状でなく、中空糸膜である場合、膜面に付着したり、詰まったりしている懸濁物質を除去するために、内部から清澄水を逆流させて洗浄するという手段も採用される。
従って、本発明の目的は、より長期間に亘って所定範囲内の分離能力を発揮することができ、そして洗浄頻度が同じであって、かつ単位時間当たりの原水の処理能力が同じであれば、膜エレメントをより小型にし得る活性汚泥処理装置およびその運転方法を提供することである。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、従って、上記課題を解決するために、本発明の請求項1に係る活性汚泥処理装置が採用した手段は、有機物を含有する原水が供給される反応槽内の原水と活性汚泥とが混合されてなる被処理水をろ過して透過水を得る浸漬膜ユニットが設置されると共に、被処理水中に曝気用の空気を気泡として供給する散気装置が設けられており、且つ前記浸漬膜ユニットは散気装置の上方に、被処理水中に浸漬状態で設置されてなる活性汚泥処理装置において、前記反応槽は、原水流入側の第1好気槽と、下流側の第2好気槽に分割され、これら第1好気槽と第2好気槽とのそれぞれに、被処理水をろ過して透過水を得る浸漬膜ユニットと散気装置とが個別に設けられてなり、前記第1好気槽の汚泥濃度が第2好気槽の汚泥濃度よりも低く設定されると共に、前記第1好気槽の前記浸漬膜ユニットの膜を透過する透過水の膜透過流束が第2好気槽の前記浸漬膜ユニットの膜を透過する透過水の膜透過流束よりも高く設定され、さらに前記第2好気槽から前記第1好気槽に第2好気槽内の活性汚泥を供給する活性汚泥供給ラインを設けると共に、前記第2好気槽から余剰汚泥を引き抜く余剰汚泥引き抜きラインを設けて構成されてなることを特徴とするものである。
本発明の請求項2に係る活性汚泥処理装置の運転方法が採用した手段は、請求項1に記載の活性汚泥処理装置の運転方法において、前記第1好気槽と第2好気槽に設けられた前記浸漬膜ユニットと散気装置により被処理水に曝気用の空気を気泡として供給しながら被処理水をろ過し、前記第1好気槽の汚泥濃度が第2好気槽の汚泥濃度よりも低く設定すると共に、前記第1好気槽の前記浸漬膜ユニットの膜を透過する透過水の膜透過流束が第2好気槽の前記浸漬膜ユニットの膜を透過する透過水の膜透過流束よりも高く設定し、さらに前記第2好気槽の汚泥濃度を1〜2%とし且つ前記第1好気槽における汚泥濃度を第2好気槽の汚泥濃度より低濃度に維持する範囲内で活性汚泥供給ラインにより前記第1好気槽に第2好気槽内の活性汚泥を供給すると共に、第2好気槽内の余剰汚泥を余剰汚泥引き抜きラインにより適宜引き抜くことを特徴とするものである。
本発明の請求項1に係る活性汚泥処理装置、または本発明の請求項2に係る活性汚泥処理装置の運転方法では、前記第1好気槽と第2好気槽に設けられた前記浸漬膜ユニットと散気装置により被処理水に曝気用の空気が気泡として供給されながら被処理水がろ過され、原水流入側の第1好気槽と、下流側の第2好気槽に分割された反応槽の前記第2好気槽の汚泥濃度および浸漬膜ユニットの膜を透過する透過水の膜透過流束が通常の膜分離活性汚泥法における濃度、および流束になるように、前記第1好気槽の汚泥濃度が低く設定されると共に、前記浸漬膜ユニットの膜を透過する透過水の膜透過流束が高く設定され、さらに前記第2好気槽の汚泥濃度が1〜2%に維持され且つ前記第1好気槽における汚泥濃度が第2好気槽の汚泥濃度より低濃度に維持される範囲内で活性汚泥供給ラインにより前記第1好気槽に第2好気槽内の活性汚泥が供給されると共に、第2好気槽内の余剰汚泥は余剰汚泥引き抜きラインにより適宜引き抜かれる
従って、本発明の請求項1に係る活性汚泥処理装置、本発明の請求項2に係る活性汚泥処理装置の運転方法によれば、第1好気槽と第2好気槽との汚泥濃度および浸漬膜ユニットの膜を透過する透過水の膜透過流束が通常の膜分離活性汚泥法における濃度、および流束になる場合に比較して、第1好気槽に配設されている浸漬膜ユニットに対する単位時間当たりの懸濁物質の付着量が少なくなるから、浸漬膜ユニット全体からすれば洗浄頻度が削減されると見なすことができる。また、浸漬膜ユニットの洗浄頻度が同じであって、かつ単位時間当たりの原水の処理能力が同じであれば、第1好気槽に配設されている浸漬膜ユニットをより小型化することができるので、浸漬膜ユニット全体からすれば小型化されたと見なすことができる。さらに、本発明の請求項1に係る活性汚泥処理装置、本発明の請求項2に係る活性汚泥処理装置の運転方法によれば、前記活性汚泥供給ライン及び余剰汚泥引き抜きラインにより前記第2好気槽の汚泥濃度を1〜2%に維持して且つ前記第1好気槽における汚泥濃度を第2好気槽の汚泥濃度より低濃度に維持される範囲内で第2好気槽内の活性汚泥を前記第1好気槽に供給することができ、第1好気槽への原水供給による希釈化に伴う第1好気槽内の活性汚泥の濃度低下を防止することができる。
以下、本発明の運転方法を実施する形態1に係る活性汚泥処理装置を、添付図面を参照しながら説明する。図1は本発明の形態1に係り、下水や廃水からなる原水をろ過して浄化する活性汚泥処理装置の模式的構成説明図である。
図1に示す符号1は活性汚泥処理装置である。この活性汚泥処理装置1は、下水や廃水からなる原水が供給される反応槽2を備えている。この反応槽2は、この反応槽2の底部から下端が所定の間隔を隔てると共に、上端が水面より突出する隔壁2bが設けられて、原水流入側の第1好気槽5と、下流側の第2好気槽8に分割されている。前記第1好気槽5は、原水と活性汚泥との混合物である被処理水をろ過して透過水を得る第1透過水排出装置6を備えている。この第1透過水排出装置6は、第1好気槽5内の被処理水中に浸漬される膜ユニット6aと、この膜ユニット6aに一端が連結され、介装されてなる吸引ポンプ6cによって吸引して透過させた透過水を、例えば河川に導いて放流する放水ライン6bとから構成されている。
また、前記第1好気槽5には、被処理水中に曝気用の空気を気泡として供給する第1散気装置7が設けられている。この第1散気装置7は、前記膜ユニット6aと第1好気槽5の底部との間に設けられ、被処理水中に曝気用の空気を気泡として供給する第1散気装置7の空気供給ヘッダー7aと、基端部に設けられたブロア7cから空気供給ヘッダー7aに空気を導く空気供給ライン7bとから構成されている。
第1好気槽5で透過水が取出されて活性汚泥の濃度が高くなった被処理水が、この第1好気槽5から隔壁2bの下端の下方に形成された流路を流れて流入する第2好気槽8は、活性汚泥の濃度が高くなった被処理水をろ過して透過水を得る第2透過水排出装置9を備えている。この第2透過水排出装置9は、第2好気槽8内の被処理水中に浸漬される膜ユニット9aと、この膜ユニット9aに一端が連結され、介装されてなる吸引ポンプ9cによって吸引して透過させた透過水を、例えば河川に導いて放流する放水ライン9bとから構成されている。
また、前記第2好気槽8には被処理水中に曝気用の空気を気泡として供給する第2散気装置10が設けられている。この第2散気装置10は、膜ユニット10aと第2好気槽8の底部との間に設けられ、被処理水中に曝気用の空気を気泡として供給する第2散気装置10の空気供給ヘッダー10aと、基端部に設けられたブロア10cから空気供給ヘッダー10aに空気を導く空気供給ライン10bとから構成されている。
そして、前記第1好気槽5の底部には前記第2好気槽8の底部から、活性汚泥を含む被処理水を移送する汚泥ポンプ11aが介装され、前記第2好気槽8内の活性汚泥を第1好気槽5に供給する活性汚泥供給ライン11が連通している。前記第2好気槽8から前記第1好気槽5に活性汚泥を供給するのは、第1好気槽5には活性汚泥、つまりMLSSを含まない原水が供給され、希釈により活性汚泥の濃度が低くなるからである。なお、前記第2好気槽8から前記第1好気槽5に供給される活性汚泥の量は、通常の膜分離活性汚泥法における濃度(例えば、1〜2%である。)より低濃度を維持し得る量である。また、汚泥ポンプ11aには余剰汚泥引き抜きライン11bが設けられており、第2好気槽8の汚泥濃度を所定範囲(例えば、1〜2%)に維持するように、余剰汚泥引き抜きライン11bから適宜汚泥を引き抜けるように構成されている。
より具体的には、本発明の形態1に係る活性汚泥処理装置1では、上記のとおり、下流側の第2好気槽8の汚泥濃度および第2透過水排出装置9の膜ユニット9aの膜を透過する透過水の膜透過流束が通常の膜分離活性汚泥法における濃度、および流束になるように、前記第1好気槽5の汚泥濃度が低く設定(例えば2500〜8000mg/リットル)されると共に、前記第1透過水排出装置6の膜ユニット6aの膜を透過する透過水の膜透過流束が高く設定される。
従って、本発明の形態1に係る活性汚泥処理装置1によれば、第1好気槽5と第2好気槽8の汚泥濃度および膜ユニット6a,9aの膜を透過する透過水の膜透過流束が通常の膜分離活性汚泥法における濃度および流束になる場合に比較して、第1好気槽5に配設されている膜ユニット6aに対する単位時間当たりの懸濁物質の付着量が少なくなる。従って、膜ユニット全体からすれば、この膜ユニットの洗浄頻度が削減されると見なすことができる。また、膜ユニットの洗浄頻度が同じであって、かつ単位時間当たりの原水の処理能力が同じであれば、第1好気槽5に配設されている膜ユニット6aをより小型化することができるので、膜ユニット全体からすれば小型化されたと見なすことができる。
以下、英文字を用いた式により、膜ユニットをより小型化し得ることを、図1に記載の英文字を参照しながら説明する。ここで、各英文字(大文字)および各英文字(小文字)の添字を下記のとおり定義する。
(1)英文字(大文字)
Q;原水、被処理水、放水される透過水等の流量(m3/d)
F;膜透過流束(m/d)
S;活性汚泥の微生物(MLSS)濃度(mg/リットル)
V;反応槽の容積(m3
(2)英文字(小文字)
i;流入
e;透過水
a;第1好気槽
b;第2好気槽
r;返送
いま、原水中の微生物量が0であり、簡単のために微生物が増殖しない(余剰汚泥引き抜きもしない)ものと仮定すると、第1好気槽の微生物収支は下記のとおりである。
Qi×Si+Qr×Sb=Qae×Sae+Qa×Sa
上英文字式において、Si=0、Sae=0であるから、Qr×Sb=Qa×Saとなる。これより、下記(1)式が得られる。
Sb/Sa=Qa/Qr=Rr‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(1)
また、第1透過水排出装置6取出される透過水量(Qae;分子)と第2透過水排出装置9から取出される透過水量(Qbe;分母)の比がReであるとすると、下記(2)式のとおりとなる。
Qae/Qbe=Re‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(2)
ここで、反応槽の水量収支を考える。即ち、Qi=Qae+Qbeであるから、この英文字式のQaeに上記(2)式から求めたQae=Re×Qbeを代入してQbeで整理すると、槽全体の水量収支はQi=(Re+1)×Qbeとなる。
一方、第2好気槽の水量収支はQbe=Qa−Qrである。この英文字式のQaに、上記(2)式から求めたRr×Qrを代入してQrで整理すると、この第2好気槽の水量収支Qbeは、下記(3)式のとおりである。
Qbe=(Rr−1)×Qr‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(3)
また、第1好気槽の水量収支はQi+Qr=Qae+Qaであり、これをQiについて整理すると、Qi=Qae+Qa−Qrとなる。この英文字式のQaeに(2)式から求めたQae=Re×Qbeを代入し、Qaの(1)式から求めたQa=Rr×Qrを代入するとQi=Re×Qbe+Rr×Qr−Qrとなる。この英文字式のQbeに(3)式から求めたQbe=(Rr−1)×Qrを代入すると、Qi=Re×(Rr−1)×Qr+(Rr−1)×Qrとなり、この英文字式を因数分解するとQi=(Re+1)×(Rr−1)×Qrとなるから、QiとQrとの比は、下記(4)式のとおりとなる。
Qi/Qr=(Re+1)×(Rr−1)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(4)
いま、膜ユニットを透過する透過水の膜透過流束が微生物(MLSS)濃度に反比例すると仮定する。すると、第1透過水排出装置6の膜ユニット6aの膜透過流束Faeと、第2透過水排出装置9の膜ユニット9aの膜透過流束Fbeとの比、Fae/Fbe=Sb/Saである。従って、上記(1)式からFae/Fbe=Rrとなるから、膜ユニットの膜面積の縮小率Yは下記(5)式のとおりとなる。
Y=(Qae/Fae+Qbe/Fbe)/(Qi/Fbe)
=(Re+Rr)×Qbe/(Qi×Rr)‥‥(5)
ここで、Rr=4、Re=4である場合、Qi=100であるとすると、(4)式から
Qr=6.7、(1)式からQa=26.7、(3)式からQbe=20、(2)式からQae=80、(1)式からSb=13000mg/リットルのときSa=3000mg/リットルが求められるから、これらを(5)に代入すれば、膜ユニットの膜面積の縮小率Y=60%となる。つまり、膜ユニットを大幅に小型化することができる。
次に、本発明の運転方法を実施する形態2に係る活性汚泥処理装置を、添付図面を参照しながら説明する。図2は本発明の形態2に係り、水や廃水からなる原水をろ過して浄化する活性汚泥処理装置の模式的構成説明図である。なお、本形態2に係る活性汚泥処理装置が上記形態1に係る活性汚泥処理装置と相違するところは、上記形態1に係る活性汚泥処理装置の第1好気槽5の上流側に、無酸素槽3が設けられている点にある。そして、これ以外の構成は、上記形態1に係る活性汚泥処理装置と全く同構成であるから、同一のものには同一付して、主としてその相違する点について説明する。
図2に示す符号1は、本発明の形態2に係る活性汚泥処理装置で、後述する構成になる反応槽2を備えている。この活性汚泥処理装置1の反応槽2は、前記第1好気槽5の原水の流入側に、この反応槽2の底部に下端が固着されると共に、上端が水面より没する隔壁2aが設けられて仕切られ、脱窒後の被処理水を、前記隔壁2aを超えて前記第1好気槽5に流入させる無酸素槽3を備えている。
この無酸素槽3には、流入する原水と活性汚泥とを混合するための攪拌装置4が設けられている。この攪拌装置4は攪拌翼駆動モータ4cで回転される攪拌翼支持字軸4bと、この攪拌翼支持字軸4bの被処理水中に水没する部分における上下方向の2個所に設けられ、流入する原水と活性汚泥とを攪拌する2セットの攪拌翼4aとから構成されている。
なお、攪拌装置4により、流入する原水と活性汚泥とを攪拌するのは、硝酸を効果的に分解するためである。
前記無酸素槽3の底部には、第1好気槽5の底部と、第2好気槽8の底部とから、被処理水と活性汚泥との混合物からなる硝化液を循環させる活性汚泥供給ライン9が連通しており、第1好気槽5と第2好気槽8とから、この無酸素槽3における脱窒に必要なQnの量の硝化液が供給されるように構成されている。この場合、第1好気槽5からは汚泥ポンプ11a′によりQanの量の硝化液が、また第2好気槽8からは汚泥ポンプ11aによりQrの量の硝化液が送られることになるが、第1好気槽5からの硝化液の量QanはQn−Qrによって決定される。なお、この形態2の場合にあっても、形態1の場合と同様に、汚泥ポンプ11aには余剰汚泥引き抜きライン11bが連通しており、第2好気槽8の汚泥濃度を所定範囲(例えば、1〜2%である。)に維持するために、適宜汚泥を引き抜けるように構成されている。
本形態2に係る活性汚泥処理装置1によれば、前記無酸素槽3から第1好気槽5に脱窒後の被処理水、つまり流入する原水と、第1好気槽5と第2好気槽8とから循環される硝化液の量Qnを加えた量の被処理水が流入する。そして、本発明の形態2に係る活性汚泥処理装置1では、下流側の第2好気槽8の汚泥濃度および第2透過水排出装置9の膜ユニット9aの膜を透過する透過水の膜透過流束が通常の膜分離活性汚泥法における濃度、および流束になるように、前記第1好気槽5の汚泥濃度が低く設定(例えば2500〜8000mg/リットル)される。さらに、第1透過水排出装置6の膜ユニット6aの膜を透過する透過水の膜透過流束が高く設定される。
従って、本発明の形態2に係る活性汚泥処理装置1によれば、第1好気槽5と第2好気槽8との汚泥濃度および膜ユニット6a,9aの膜を透過する透過水の膜透過流束が通常の膜分離活性汚泥法における濃度および流束になる場合に比較して、第1好気槽5に配設されている膜ユニット6aに対する単位時間当たりの懸濁物質の付着量が少なくなるから、本形態2係る活性汚泥処理装置1は上記形態1に係る活性汚泥処理装置1と同等の機能を発揮することができる。
なお、上記形態1または2に係る活性汚泥処理装置の構成は、具体例に過ぎず、例えば膜ユニットが、反応槽外に設置された場合であってもよく、また本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内における設計変更等は自由自在であるから、上記形態1または2に係る活性汚泥処理装置の構成に限定されるものではない。
本発明の形態1に係り、水や廃水からなる原水をろ過して浄化する活性汚泥処理装置の模式的構成説明図である。 本発明の形態2に係り、水や廃水からなる原水をろ過して浄化する活性汚泥処理装置の模式的構成説明図である。 従来例に係る活性汚泥処理装置の模式的全体断面図である。 図3のA1−A1断面図である。 図3のA2−A2断面図である。
符号の説明
1…活性汚泥処理装置
2…反応槽,2a…隔壁,2b…隔壁
3…無酸素槽
4…攪拌装置,4a…攪拌翼,4b…攪拌翼支持軸,4c…攪拌翼駆動モータ
5…第1好気槽
6…第1透過水排出装置,6a…膜ユニット,6b…放水ライン,6c…吸引ポンプ
7…第1散気装置,7a…空気供給ヘッダー,7b…空気供給ライン,7c…ブロア
8…第2好気槽
9…第2透過水排出装置,9a…膜ユニット,9b…放水ライン,9c…吸引ポンプ
10…第2散気装置,10a…空気供給ヘッダー,10b…空気供給ライン,10c…ブロア
11…活性汚泥供給ライン,11a…汚泥ポンプ,11a′…汚泥ポンプ,11b…余剰汚泥引き抜きライン

Claims (2)

  1. 有機物を含有する原水が供給される反応槽内の原水と活性汚泥とが混合されてなる被処理水をろ過して透過水を得る浸漬膜ユニットが設置されると共に、被処理水中に曝気用の空気を気泡として供給する散気装置が設けられており、且つ前記浸漬膜ユニットは散気装置の上方に、被処理水中に浸漬状態で設置されてなる活性汚泥処理装置において、前記反応槽は、原水流入側の第1好気槽と、下流側の第2好気槽に分割され、これら第1好気槽と第2好気槽とのそれぞれに、被処理水をろ過して透過水を得る浸漬膜ユニットと散気装置とが個別に設けられてなり、前記第1好気槽の汚泥濃度が第2好気槽の汚泥濃度よりも低く設定されると共に、前記第1好気槽の前記浸漬膜ユニットの膜を透過する透過水の膜透過流束が第2好気槽の前記浸漬膜ユニットの膜を透過する透過水の膜透過流束よりも高く設定され、さらに前記第2好気槽から前記第1好気槽に第2好気槽内の活性汚泥を供給する活性汚泥供給ラインを設けると共に、前記第2好気槽から余剰汚泥を引き抜く余剰汚泥引き抜きラインを設けて構成されてなることを特徴とする活性汚泥処理装置。
  2. 前記第1好気槽と第2好気槽に設けられた前記浸漬膜ユニットと散気装置により被処理水に曝気用の空気を気泡として供給しながら被処理水をろ過し、前記第1好気槽の汚泥濃度が第2好気槽の汚泥濃度よりも低く設定すると共に、前記第1好気槽の前記浸漬膜ユニットの膜を透過する透過水の膜透過流束が第2好気槽の前記浸漬膜ユニットの膜を透過する透過水の膜透過流束よりも高く設定し、さらに前記第2好気槽の汚泥濃度を1〜2%とし且つ前記第1好気槽における汚泥濃度を第2好気槽の汚泥濃度より低濃度に維持する範囲内で活性汚泥供給ラインにより前記第1好気槽に第2好気槽内の活性汚泥を供給する一方、第2好気槽内の余剰汚泥を余剰汚泥引き抜きラインにより適宜引き抜くことを特徴とする請求項1に記載の活性汚泥処理装置の運転方法。
JP2004218916A 2004-07-27 2004-07-27 活性汚泥処理装置およびその運転方法 Expired - Fee Related JP4603307B2 (ja)

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