JP2018140388A - 排水処理装置 - Google Patents

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Mikako Ishii
三香子 石井
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Abstract

【課題】硝化槽における硝化菌の濃度を向上させる。
【解決手段】排水処理装置100は、排水HSと活性汚泥とを収容して第1処理後水SAを生成する脱窒槽を有する脱窒部110と、脱窒部110から排出された第1処理後水SAと活性汚泥とを収容する硝化槽と、酸素を含むガスを硝化槽内に供給する散気部と、硝化槽から外部に排出される第2処理後水SBが通過する、目開きが10μm以上200μm以下の範囲内のフィルタとを有する硝化部120と、を備える。
【選択図】図1

Description

本開示は、排水に含まれる有機物および窒素化合物を分解する排水処理装置に関する。
従来、排水に含まれる有機物および窒素化合物を浄化する技術として、活性汚泥処理装置が用いられている。活性汚泥処理装置は、下水処理場等で利用されている。活性汚泥処理装置として、循環式硝化脱窒装置が広く採用されている。
循環式硝化脱窒装置は、脱窒槽と、硝化槽とを含んで構成される(例えば、特許文献1)。循環式硝化脱窒装置は、浮遊状態の活性汚泥を、脱窒槽と、硝化槽とに循環させる。脱窒槽は、無酸素状態で活性汚泥を収容する。脱窒槽には、排水源から供給された排水と、硝化槽から排出された処理後水とが導入される。硝化槽は、好気状態(曝気状態)で活性汚泥を収容する。硝化槽には、脱窒槽から排出された処理後水が導入される。
硝化槽において、脱窒槽から排出された処理後水に含まれるアンモニア態窒素は、活性汚泥に含まれる硝化菌(独立栄養細菌)によって、硝酸態窒素に酸化される。脱窒槽において、硝化槽から導入された処理後水に含まれる硝酸態窒素は、活性汚泥に含まれる脱窒菌(従属栄養細菌)と、排水に含まれる有機物(水素供与体)とによって、窒素ガスに還元される。
特開2007−50312号公報
上記従来の循環式硝化脱窒装置は、硝化菌および脱窒菌を両方とも含む活性汚泥を、硝化槽と、脱窒槽とに循環させている。したがって、硝化菌が脱窒槽に流出したり、脱窒菌が硝化槽に流出したりする。脱窒菌は、硝化槽の環境(好気状態)では増殖できない。つまり、硝化槽に流出した分の脱窒菌は増殖されない。このため、脱窒槽における脱窒菌の濃度の向上には限界がある。同様に、硝化菌は、脱窒槽の環境(無酸素状態)では増殖できない。つまり、脱窒槽に流出した分の硝化菌は増殖されない。このため、硝化槽における硝化菌の濃度の向上には限界がある。特に硝化菌は、脱窒菌と比較して増殖速度が低い。したがって、硝化槽における硝化菌の濃度を向上する技術の開発が希求されている。
本開示は、このような課題に鑑み、硝化槽における硝化菌の濃度を向上させることが可能な排水処理装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係る排水処理装置は、排水と活性汚泥とを収容して第1処理後水を生成する脱窒槽を有する脱窒部と、脱窒部から排出された第1処理後水と活性汚泥とを収容する硝化槽と、酸素を含むガスを硝化槽内に供給する散気部と、硝化槽から外部に排出される第2処理後水が通過する、目開きが10μm以上200μm以下の範囲内のフィルタとを有する硝化部と、を備える。
また、硝化部のフィルタを通過した第2処理後水を貯留する沈殿池を備えてもよい。
また、硝化槽におけるフィルタの上流の固液混合物を脱窒槽に返送する返送部をさらに備えてもよい。
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係る他の排水処理装置は、排水と活性汚泥とを収容する硝化槽と、酸素を含むガスを硝化槽内に供給する散気部と、硝化槽から外部に排出される処理後水が通過する、目開きが10μm以上200μm以下の範囲内のフィルタとを有する硝化部と、硝化部から排出された処理後水と、活性汚泥とを収容する脱窒槽を有する脱窒部と、を備える。
硝化槽における硝化菌の濃度を向上させることが可能となる。
排水処理装置を説明する図である。 脱窒部を説明する図である。 硝化部を説明する図である。 第1の変形例の排水処理装置を説明する図である。 第2の変形例の排水処理装置を説明する図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の実施形態について詳細に説明する。実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本開示を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。また本開示に直接関係のない要素は図示を省略する。
(排水処理装置100)
図1は、排水処理装置100を説明する図である。排水処理装置100は、例えば、下水等の排水に含まれる有機物および窒素化合物(アンモニア態窒素、硝酸態窒素)を分解する。図1に示すように、排水処理装置100は、脱窒部110と、硝化部120と、返送部130とを含んで構成される。
脱窒部110は、活性汚泥に含まれる脱窒菌のグラニュールを保持する。グラニュールは、複数の菌の集合体を主体とする大きさ0.2mm〜2mm程度の塊状の粒子である。脱窒部110には、排水源から供給された排水HS、および、返送部130によって返送された第2処理後水SBが導入される。脱窒部110は、脱窒菌によって、排水HSに含まれる有機物と、第2処理後水SBに含まれる硝酸態窒素とを窒素ガスに分解する(脱窒反応)。脱窒部110において処理された第1処理後水SAは硝化部120に導入される。
硝化部120は、活性汚泥に含まれる硝化菌のフロックを保持する。フロックは、複数の菌の集合体を主体とする、グラニュールより小さい粒子である。硝化部120には、第1処理後水SAが導入される。硝化部120は、硝化菌によって、第1処理後水SAに含まれるアンモニア態窒素を硝酸態窒素に変換する。硝化部120において生成された第2処理後水SBに含まれる有機物および窒素化合物は、放流基準値未満となる。そして、第2処理後水SBの一部は、返送部130によって脱窒部110に返送される。これにより、第2処理後水SBに含まれる硝酸態窒素を脱窒部110に供給することができる。また、残りの第2処理後水SBは、外部に排出される。返送部130は、例えば、ポンプで構成される。
なお、脱窒部110を構成する脱窒槽210(図2参照)と、硝化部120を構成する硝化槽310(図3参照)とは、水頭差が設けられている。したがって、脱窒部110から硝化部120へは、重力による自然流下によって第1処理後水SAが流れる。
以下、脱窒部110および硝化部120の具体的な構成について説明する。
(脱窒部110)
脱窒部110は、活性汚泥に含まれる脱窒菌を保持する。上記したように、脱窒部110には、排水HSおよび第2処理後水SBが導入される。脱窒部110に保持された脱窒菌は、第2処理後水SBに含まれる硝酸態窒素を還元する。脱窒菌は、硝酸態窒素を還元する際に、水素供与体として、排水HSに含まれる有機物を用いる。つまり、脱窒菌は、硝酸態窒素および有機物を窒素ガスに分解する。
図2は、脱窒部110を説明する図である。本実施形態の図2では、垂直に交わるX軸(水平方向)、Y軸(水平方向)、Z軸(鉛直方向)を図示の通り定義している。また、理解を容易にするために、図2中、反応槽を透明で、液面(液体と気体の界面)を破線で、グラニュール層GLの界面を一点鎖線で示す。さらに、図2中、グラニュールを黒丸で、ガスを白丸で示す。
脱窒部110は、所謂USB(Upflow Sludge Blanket)方式の装置である。図2に示すように、脱窒部110は、脱窒槽210と、導入管220と、仕切板222と、越流部230と、第1処理後水流通部240と、排出口242と、気固液分離部250と、ガス排出管272と、を備える。
脱窒槽210は、脱窒菌のグラニュールと、排水HSと、第2処理後水SBとを収容する。以下、排水HSおよび第2処理後水SBを纏めて被処理水と呼ぶ場合がある。グラニュールは、被処理水より質量密度が大きい。このため、グラニュールは、脱窒槽210の下部に沈降している。したがって、脱窒槽210の下部に、グラニュールで構成されるグラニュール層GLが形成される。
導入管220は、一部が脱窒槽210内に配され、他部が脱窒槽210外に配された配管である。導入管220の一部は、脱窒槽210におけるグラニュール層GLの下部、または、グラニュール層GLの下方に配される。導入管220の一部には、複数の開口が形成されている。複数の開口は、上方に臨んでいる。被処理水は、導入管220を通じて脱窒槽210内に導入される。
仕切板222は、脱窒槽210内に配される。仕切板222は、鉛直方向(図2中、Z軸方向)に延在した板である。仕切板222は、脱窒槽210における上端からグラニュール層GLの上方まで延在した板である。仕切板222には、ガス排出口224が形成される。
越流部230は、脱窒槽210におけるグラニュール層GLの上方であって、仕切板222に仕切られた一方の領域222Aに設けられる。導入管220から導入された被処理水は、グラニュール層GLを通って、最終的に越流部230に到達する。上記したように脱窒菌は、有機物を水素供与体として硝酸態窒素を窒素ガスに還元する。このため、導入管220から導入された被処理水が、グラニュール層GLを通過する過程で、被処理水に含まれる硝酸態窒素は窒素ガスに還元され、有機物は脱窒反応のために消費される。
したがって、越流部230には、グラニュール層GLで処理(硝酸態窒素および有機物の分解処理)された被処理水(第1処理後水SA)が到達する。越流部230は、第1処理後水SAを第1処理後水流通部240に越流させる。つまり、被処理水や第1処理後水SAは、上昇流となって脱窒槽210内を移動する。第1処理後水流通部240に到達した第1処理後水SAは、排出口242を通じて、硝化部120へ排出される。
気固液分離部250は、領域222Aに設けられる。気固液分離部250は、上端から下端に向かうに従って鉛直下方に傾斜した傾斜部252を有する。気固液分離部250は、上端と下端との間に、ガス排出口224が位置するように、仕切板222に接触して設けられる。つまり、気固液分離部250は、グラニュール層GLから越流部230に向かう第1処理後水SAの上昇経路上に設けられる。気固液分離部250は、第1処理後水SAの上昇を阻止する(第1処理後水SAを迂回させる)。気固液分離部250は、浮上グラニュールを、窒素ガスとグラニュールに分離する。浮上グラニュールは、窒素ガスとグラニュールの集合体である。
気固液分離部250によって分離された窒素ガスは、ガス排出口224を通って、ガス貯留領域270に移動する。ガス貯留領域270は、仕切板222に仕切られた他方の領域222Bに形成されている。ガス貯留領域270に貯留された窒素ガスは、ガス排出管272を通じて外部へ排出される。
以上説明したように、本実施形態の脱窒部110は、被処理水の流れを上昇流とすることで、脱窒菌の自己造粒作用を利用し、脱窒菌をグラニュールとして保持することができる。つまり、浮遊状態の脱窒菌を保持する従来技術と比較して、脱窒部110は、外部への脱窒菌の流出を抑制することが可能となる。これにより、脱窒部110は、脱窒菌の濃度を向上させることができる。したがって、脱窒部110を小型化することが可能となる。
(硝化部120)
図3は、硝化部120を説明する図である。本実施形態の図3では、垂直に交わるX軸(水平方向)、Y軸(水平方向)、Z軸(鉛直方向)を図示の通り定義している。また、理解を容易にするために、図3中、液面(液体と気体の界面)を一点鎖線で示す。硝化部120は、活性汚泥に含まれる硝化菌を保持する。上記したように、硝化部120には、第1処理後水SAが導入される。硝化部120に保持された硝化菌は、第1処理後水SAに含まれるアンモニア態窒素を酸化して硝酸態窒素に変換する。
図3に示すように、硝化部120は、硝化槽310と、導入管312と、排出管314と、仕切壁320と、支持板330と、フィルタ340と、散気部350と、空気配管352とを含んで構成される。
硝化槽310は、硝化菌のフロックと、第1処理後水SAとを収容する。導入管312は、一端が脱窒槽210に接続され、他端の開口が硝化槽310内に臨んで設けられた配管である。第1処理後水SAは、導入管312を通じて硝化槽310内に導入される。排出管314は、硝化槽310における、図3中X軸方向に位置する側壁310aに接続された配管である。硝化槽310において生じた第2処理後水SBは、排出管314を通じて外部に排出される。
仕切壁320は、硝化槽310内における、導入管312の開口が臨む箇所と、側壁310aとの間に設けられる。仕切壁320は、鉛直方向(図3中Z軸方向)に延在した板である。仕切壁320は、硝化槽310の底面から上端まで延在した板である。仕切壁320の上端から下方に向けて、切り欠き324が設けられている。切り欠き324は、U字形状である。切り欠き324は、第1処理後水SAの水面上から水面下に亘って設けられている。
支持板330は、硝化槽310における導入管312の開口が臨む箇所と、仕切壁320との間に設けられる。支持板330は、鉛直方向(図3中Z軸方向)に延在した板である。支持板330は、硝化槽310の上端から下方に延在した板である。支持板330の下端は、硝化槽310の底面と離隔している。支持板330は、仕切壁320と平行に設けられる。支持板330の上端から下方に向けて、切り欠き334が設けられている。切り欠き334は、切り欠き324と同じ形状、同じ大きさである。切り欠き324および切り欠き334は、上方に向けて開放されている。切り欠き324および切り欠き334は、図3中X軸方向から見て同じ位置に設けられている。
フィルタ340は、一連の布状(シート状)の部材で構成される。フィルタ340は、柔構造の袋形状のフィルタである。フィルタ340は、仕切壁320の切り欠き324の縁部と支持板330の切り欠き334の縁部に接するよう設けられる。換言すれば、フィルタ340は、切り欠き324と切り欠き334に沿うように設置されている。なお、切り欠き324の縁部におけるフィルタ340の上方、切り欠き334の縁部におけるフィルタ340の上方には、不図示の固定部(例えば、押さえ板)が設けられる。固定部は、切り欠き324の縁部および切り欠き334の縁部と同じ形状で断面サイズがわずかに小さいU字形状の構造物である。固定部を備えることにより、フィルタ340を仕切壁320および支持板330に固定することができる。
フィルタ340は、仕切壁320とともに、硝化槽310を上流側領域322Aと、下流側領域322Bとに区画する。上流側領域322Aは、第1処理後水SAまたは第2処理後水SBの流れ方向の上流側に配される。下流側領域322Bは、第1処理後水SAまたは第2処理後水SBの流れ方向の下流側に配される。下流側領域322Bの容積は、上流側領域322Aの容積よりも小さい。
仕切壁320およびフィルタ340は、上流側領域322Aから下流側領域322Bへ流下する第2処理後水SBの全量(または、ほぼ全量)が、フィルタ340を通過するように構成されている。上記したように、フィルタ340は、仕切壁320に密接しており、上流側領域322A内の第1処理後水SAおよび第2処理後水SBに対し、フィルタ340の一方側の面(上流側の面)のみが接触するように設けられている。
フィルタ340は、上方に向けて開放されている。フィルタ340は上流側領域322Aから下流側領域322Bに亘って、図3中X軸方向に延在している。フィルタ340は、図3中YZ断面がU字形状となっている。フィルタ340は、フィルタ340のZ軸方向の高さの途中に、水面が位置するように、仕切壁320(切り欠き324)および支持板330(切り欠き334)に支持される。
具体的に説明すると、フィルタ340は、上流端部342と、中間部344と、下流端部346とを含む。上流端部342、中間部344、下流端部346は、連続している。上流端部342は、フィルタ340のうち、支持板330の上流側に位置する部分である。中間部344は、フィルタ340のうち、支持板330と仕切壁320との間に位置する部分である。下流端部346は、フィルタ340のうち、仕切壁320の下流側、すなわち、仕切壁320と側壁310aとの間に位置する部分である。
フィルタ340は、水面上に位置する上面340aと、下流端部346の開放部346aとにおいてのみ開放されている。フィルタ340の上流端部342、中間部344は、フィルタ340の縁部がすべて水面上に位置するように、支持板330および仕切壁320に取り付けられている。したがって、フィルタ340と仕切壁320を上流側から通過する第2処理後水SBは、すべてフィルタ面を通って下流側領域322Bに流入する。なお、フィルタ340に囲繞された空間は、フィルタ340の外側に比べて低圧になる傾向がある。このため、フィルタ340が潰れないよう、例えば、筒状の網などの透水性のスペーサ(不図示)が設けられていてもよい。
フィルタ340は、例えば、織布で形成される。フィルタ340の目開きは、精密濾過膜の孔径よりも大きい。フィルタ340の目開きは、例えば、10μm以上200μm以下の範囲内である。フィルタ340の目開きは、好ましくは、20μm以上50μm以下の範囲内である。フィルタ340の目開きは、部位に拘わらず、ほぼ一定である。すなわち、フィルタ340は、均一な目開きを有する。フィルタ340の繊維は、一層であり、不織布のように複雑に入り組んだ隙間はない。フィルタ340は、樹脂製である。フィルタ340は、例えば、ポリエステル、ポリエチレン、および、ナイロンの群から選択される1または複数で形成される。
散気部350は、上流側領域322Aの底部近傍に設けられる。散気部350には、空気配管352の一端が接続されている。空気配管352の他端には、不図示のブロワが接続されている。ブロワは、空気配管352に空気を吹き込む。そうすると、散気部350を通じて、上流側領域322A内に空気(酸素)が供給される。また、散気部350が供給する空気によって、上流側領域322A内が攪拌される。散気部350は、例えば、円筒形状の散気管で構成される。したがって、散気部350によって上流側領域322A内に旋回流が生じる。これにより、上流側領域322A内がより攪拌される。
散気部350が空気を供給することにより、上流側領域322Aに収容された硝化菌によるアンモニア態窒素の酸化反応を促進させることができる。また、散気部350が空気を供給することにより、硝化菌を増殖させることが可能となる。さらに、散気部350によって、上流側領域322A内が攪拌されることにより、硝化菌と酸素とを効率よく接触させることができる。これにより、硝化菌によるアンモニア態窒素の酸化反応をより促進させることが可能となる。また、硝化菌をより増殖させることができる。
散気部350が空気を供給することにより、硝化菌によってアンモニア態窒素が硝酸態窒素に変換された第2処理後水SBは、仕切壁320に形成された切り欠き324を通じて下流側領域322Bに流入する。
また、散気部350は、フィルタ340の上流端部342、中間部344の下方に設けられる。フィルタ340の上流端部342、中間部344と、散気部350とは、水平方向の位置(図3中XY平面の位置)が等しくなるように硝化槽310に設けられる。つまり、フィルタ340のフィルタ面が、散気部350の上方に位置することになる。これにより、散気部350から供給された空気によってフィルタ面に付着した活性汚泥(硝化菌)を洗浄することができる。したがって、フィルタ340をメンテナンスする頻度を低減することが可能となる。
下流側領域322Bに流入した第2処理後水SBは、排出管314を通じて外部に排出される。なお、排出管314は、下流側領域322Bにおける水面付近に設けられている。排出管314は、自然流下により、硝化槽310の第2処理後水SBを外部に排出する。また、排出管314の基端(流出口)は、切り欠き324からできる限り離隔した位置に設けられている。すなわち、フィルタ340は、下流側領域322Bにおける図3中Y軸方向の一端部側に設けられ、排出管314は、下流側領域322Bにおける図3中Y軸方向の他端部側に設けられている。
以上説明したように、本実施形態の硝化部120は、フィルタ340を備える。フィルタ340は、上流側領域322Aから流出しようとする硝化菌のフロックを捕捉する。このため、フィルタ340は、硝化菌のフロックを上流側領域322A内に留めておくことができる。これにより、硝化部120は、フィルタ340を備えない従来技術と比較して、硝化菌の濃度を向上させることができる。したがって、フィルタ340を備えない従来技術と比較して、硝化部120を小型化することが可能となる。
また、従来の循環式硝化脱窒装置では、脱窒槽および硝化槽における活性汚泥の濃度を維持するために、硝化槽から流出した活性汚泥を回収する沈殿池と、沈殿池によって回収した活性汚泥を脱窒槽に返送する返送機構が必須であった。これに対し、本実施形態の脱窒部110は、上記したように脱窒菌(活性汚泥)をグラニュールとして保持することができる。また、本実施形態の硝化部120は、フィルタ340によって硝化菌(活性汚泥)のフロックを硝化槽310内に留めておくことができる。このため、硝化部120から流出する硝化菌(活性汚泥)はほとんどない。したがって、排水処理装置100は、沈殿池および返送機構を省略することができる。その結果、排水処理装置100自体を小型化することが可能となる。
また、上記したように、フィルタ340は、目開きが、10μm以上200μm以下の範囲内であり、精密濾過膜の孔径よりも大きい。したがって、硝化菌のフロックによるフィルタ340の目詰まりや、濾過抵抗を低減することができる。これにより、精密濾過膜でフロックを分離する従来技術と比較して、フィルタ340を洗浄するためのコストを低減することが可能となる。
また、フィルタ340の目開きが、10μm以上200μm以下の範囲内であるため、ポンプ等で吸引せずとも、自然流下で第2処理後水SBを通過させることができる。このため、硝化部120は、精密濾過膜でフロックを分離する従来技術と比較して、設備コストを低減することが可能となる。また、精密濾過膜でフロックを分離する従来技術と比較して、フィルタ340は、透過流束が大きい。したがって、従来技術と比較して、硝化部120は、第1処理後水SAの処理速度を向上させることが可能となる。
さらに、上記したように、フィルタ340は、織布で構成されているため、フィルタ340の目開きは、不織布とは異なり一定である。これにより、所望する硝化菌の濃度に応じて、目開きを予め容易に設定することができる。また、織布は不織布と比較して、複雑に入り組んだ隙間がない。したがって、フィルタ340は、洗浄が容易となる。
(第1の変形例)
上記実施形態の排水処理装置100は、脱窒部110の下流側に硝化部120が配される構成を例に挙げて説明した。排水源から送出された排水HSに含まれる有機物が相対的に多い場合、排水処理装置100を用いれば、効率よく排水HSに含まれる有機物および窒素化合物を浄化(分解)できる。しかし、排水HSに含まれる有機物が相対的に少ない場合、脱窒部110の上流側に硝化部120を配してもよい。
図4は、第1の変形例の排水処理装置400を説明する図である。図4に示すように、排水処理装置400は、硝化部120と、脱窒部110とを含んで構成される。なお、上記した排水処理装置100と実質的に等しい構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
排水処理装置400は、硝化部120の下流側に脱窒部110が配される。具体的に説明すると、排水HSは、硝化部120に導入される。硝化部120から排出された第2処理後水SBは、脱窒部110に導入される。脱窒部110から排出された第1処理後水SAは外部に排出される。
排水処理装置400においても、脱窒部110、硝化部120を小型化しつつ、排水HSに含まれる有機物および窒素化合物を効率よく分解することができる。また、排水処理装置400は、排水処理装置100と比較して、返送部130を省略することができる。なお、排水HSに含まれる有機物が極めて少ない場合には、脱窒部110に有機物(水素供与体)を添加してもよい。また、脱窒部110において、活性汚泥が増殖しすぎた場合に、脱窒槽210の下部から余剰汚泥を排出してもよい。
(第2の変形例)
図5は、第2の変形例の排水処理装置500を説明する図である。図5に示すように、排水処理装置500は、脱窒部510と、硝化部120と、返送部530と、沈殿池540とを含む。なお、上記した排水処理装置100と実質的に等しい構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
脱窒部510は、脱窒槽512と、攪拌機514とを含む。脱窒槽512は、活性汚泥(主に脱窒菌)を収容する。脱窒槽512には、導入管220が接続される。脱窒槽512には、導入管220を通じて、排水源から供給された排水HS、および、後述する返送部530によって返送された固液混合物SLが導入される。したがって、脱窒槽512は、活性汚泥、排水HS、および、固液混合物SLの懸濁液を収容する。
攪拌機514は、攪拌羽根514aと、回転軸514bと、駆動部514cとを含む。攪拌羽根514aは、脱窒槽512内(懸濁液中)に設けられる。回転軸514bは、攪拌羽根514aに接続される。駆動部514cは、例えば、モータで構成される。駆動部514cは、回転軸514bに接続される。駆動部514cは、回転軸514bを回転させて攪拌羽根514aを回転させる。これにより、懸濁液が攪拌され、活性汚泥(脱窒菌)が液中に浮遊された状態となる。
このようにして、脱窒部510は、排水HSに含まれる有機物と、固液混合物SLに含まれる硝酸態窒素とを、脱窒菌によって窒素ガスに分解する。脱窒部510において処理された第1処理後水SAは硝化部120に導入される。
返送部530は、返送管532と、ポンプ534とを含む。返送管532は、硝化部120の硝化槽310の上流側領域322A(フィルタ340の上流側)と、導入管220とを接続する。返送管532は、仕切壁320、もしくは、硝化槽310における仕切壁320の近傍に接続される。返送管532は、硝化槽310における、導入管312の開口から離隔した位置に接続される。つまり、硝化槽310における返送管532の接続箇所と仕切壁320との距離は、硝化槽310における返送管532の接続箇所と導入管312の開口との距離より短い。なお、返送管532は、硝化槽310における仕切壁320の近傍の底部に接続されてもよい。
ポンプ534は、返送管532に設けられる。したがって、返送部530は、上流側領域322Aの固液混合物SLを脱窒部510に返送する。固液混合物SLは、第1処理後水SA、第2処理後水SB、および、活性汚泥の混合物である。
沈殿池540は、硝化部120から排出された第2処理後水SBを一時的に貯留する。これにより、第2処理後水SBに含まれる活性汚泥が沈降分離される。こうして、生成された第3処理後水SCは、外部に放流される。また、沈殿池540で沈降分離された活性汚泥は、余剰汚泥ESとして廃棄される。
以上説明したように、第2の変形例の排水処理装置500は、返送部530が、硝化槽310におけるフィルタ340の上流の固液混合物SLを脱窒槽512に返送する。これにより、フィルタ340の下流の第2処理後水SBを引き抜く場合と比較して、フィルタ340の透過流束を低減することができる。したがって、活性汚泥等の固形物によるフィルタ340の目詰まりを抑制することが可能となる。
また、返送部530は、活性汚泥を脱窒槽512に返送することができる。したがって、返送部530は、脱窒槽512における脱窒菌の濃度を向上させることが可能となる。これにより、返送部530は、脱窒部510において脱窒反応を促進させることができる。
さらに、沈殿池540に流出する活性汚泥の量を低減することができる。これにより、沈殿池540において脱窒反応を抑制することが可能となる。つまり、沈殿池540において窒素ガスの生成量を低減することができる。したがって、沈殿池540において、活性汚泥への窒素ガスの付着による、活性汚泥の浮上を抑制することが可能となる。これにより、沈殿池540において、活性汚泥を効率よく沈降分離させることができる。
以上、添付図面を参照しながら実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上述した実施形態および第1の変形例において、脱窒部110は、脱窒菌をグラニュールとして保持する構成を例に挙げて説明した。しかし、脱窒部110は、脱窒槽210において脱窒菌を保持することができれば構成に限定はない。例えば、脱窒部110は、第2の変形例において説明した脱窒部510であってもよい。また、脱窒部110、510は、排水HSを収容する脱窒槽と、脱窒槽内に設けられ、活性汚泥(脱窒菌)を担持した担持体(例えば、スポンジ等の多孔質体)とで構成されてもよい。
また、上記実施形態において、排水処理装置100が沈殿池を備えない構成を例に挙げて説明した。しかし、第2処理後水SBに含まれる活性汚泥の、要求される濃度によっては、沈殿池を備えてもよい。この場合、沈殿池は、硝化部120から排出された第2処理後水SBを一時的に貯留する。沈殿池を備える構成により、第2処理後水SBから活性汚泥を沈降分離することができる。したがって、沈殿池から排出される処理水に含まれる活性汚泥の濃度を低減することが可能となる。
また、上記実施形態において、排水処理装置100の返送部130が、硝化部120のフィルタ340を通過した第2処理後水SBを脱窒部110に返送する構成を例に挙げて説明した。しかし、排水処理装置100が返送部130に代えて、返送部530を備えてもよい。つまり、排水処理装置100において、硝化槽310の上流側領域322Aの固液混合物SLが脱窒部110に返送されてもよい。
また、上記実施形態において、散気部350が空気を供給する構成を例に挙げて説明した。しかし、散気部350は、少なくとも酸素を含むガスを供給すればよい。
本開示は、排水に含まれる有機物および窒素化合物を分解する排水処理装置に利用することができる。
100 排水処理装置
110 脱窒部
120 硝化部
210 脱窒槽
310 硝化槽
340 フィルタ
350 散気部
400 排水処理装置
500 排水処理装置
530 返送部
540 沈殿池

Claims (4)

  1. 排水と活性汚泥とを収容して第1処理後水を生成する脱窒槽を有する脱窒部と、
    前記脱窒部から排出された前記第1処理後水と前記活性汚泥とを収容する硝化槽と、酸素を含むガスを前記硝化槽内に供給する散気部と、前記硝化槽から外部に排出される第2処理後水が通過する、目開きが10μm以上200μm以下の範囲内のフィルタとを有する硝化部と、
    を備える排水処理装置。
  2. 前記硝化部の前記フィルタを通過した前記第2処理後水を貯留する沈殿池を備える請求項1に記載の排水処理装置。
  3. 前記硝化槽における前記フィルタの上流の固液混合物を前記脱窒槽に返送する返送部をさらに備える請求項1または2に記載の排水処理装置。
  4. 排水と活性汚泥とを収容する硝化槽と、酸素を含むガスを前記硝化槽内に供給する散気部と、前記硝化槽から外部に排出される処理後水が通過する、目開きが10μm以上200μm以下の範囲内のフィルタとを有する硝化部と、
    前記硝化部から排出された前記処理後水と、前記活性汚泥とを収容する脱窒槽を有する脱窒部と、
    を備える排水処理装置。
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