JP4603275B2 - 室内用防犯折戸 - Google Patents
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Description
空き巣の家屋侵入の手口には、ピッキング等で玄関から侵入する場合の他、窓ガラスを割って、クレセント等を開錠して侵入する場合も多い。段上への足場があれば、2階等のベランダからも室内に侵入してくるケースもある。
このような社会情勢に対応するため、サッシメーカーとしての出願人は、防風、防雨、防犯、プライバシーの保護の機能を保持させつつ、通風性、採光性を発揮できる構造の開口部外装装置を社会に提供している(例えば、特許文献1参照)
また、1組の折戸とは2枚の戸を折畳み可能に取付けたもので、建物の開口部のサイズに合わせて、2組以上とするなど、その組数を加減することができる。
また、1組の複数枚のスラットとは、後述の揺動機構により同時にスラットの開閉動作が可能な単位を意味するが、折戸の上下框間の中框の上下にそれぞれ1組等、2組以上でもよい。
また、施錠した状態でスラットを開閉できるので、採光性、通風性、日照調整、外部からの視線の遮断などのプライバシー保護を確保することができる。
また、ガラス障子の室内側に配置されるので、窓からの防犯対策が不充分なマンション等に取付けることで、防犯機能を高めることができる。
さらに、前記開口部の下ガイド部を移動可能なガイドストッパーの先端部を出没可能に軸支持するピボット受けと、前記開口部の上ガイド部を移動可能なハングローラーに対し、前記ピボット受けに芯合わせするハングローラーストッパーを設けたので、折畳まれる折戸の位置を開口部の何れか一方の一端に任意に選択することができ、使い勝手に優れた折戸となっている。
本発明に係る室内用防犯折戸について、先ず4枚の戸からなる折戸の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は同折戸の室内側からの外観図、図2は同折戸の縦断面図、図3は同折戸の要部縦断面図、図4は同折戸の横断面図、図5は同折戸の竪框の要部斜視図、図6は同折戸の揺動機構の分解斜視図、図7(a)〜(c)は同揺動機構の要部断面図、図8は同揺動機構の動作説明図、図9(a)〜(c)は同折戸を構成するハングローラーの正面図、側面図及び平面図、図10(a)及び(b)は同折戸を構成するガイドストッパーの正面図及び断面図、図11はピボット受けの取付状態図、図12はハングローラーを規制するハングローラーストッパーの取付状態図である。
上記各図及び後述の各図において、略同一の構成は同一の符号を用いて詳細な説明を省略する。
前記各戸1と1A、戸8と8Aは、それぞれ略同一に構成されているので、以下の実施形態では、戸1Aを戸1に代表させて説明し、また戸8Aを戸8に代表させて説明する。
本体枠B10に対し調整枠B12は、上下方向に高さ幅が調整可能に構成され、前記開口部Bの寸法に所定の幅で対応できるようになっている。
一方、下ガイド部B2にはレール溝B20が形成され、このレール溝B20に沿ってガイドストッパーB5の先端部(詳細は後述)が移動可能となっている。
前記内框121の中空部121aには、前記揺動機構Cを構成する第1、第2の伝達部材5、6が収納されている。
この遮光片121cは、前記スラット2を閉じたときに、室内側の光が室外に、室外側の光が室内に通過することを防ぐもので、その詳細を図5に示す。
即ち、同図に示したように、前記遮光片121cは、前記スラット2の回転軸を前記内框121の中空部121aに臨ませるための孔121dの部分を切欠いて、内框121の上下方向に沿って形成されている。
上下に隣接する前記スラット2を閉じた場合には、各スラット2の回転軸の上方のスラット端部が前記孔121dの上方の遮光片121cに当接し、前記回転軸の下方のスラット端部が前記孔121dの下方の遮光片121cに当接し、遮光できるようになっている。
なお、図3において符号「9」は折戸の折畳時等に使用される取手を示す。
即ち、前記左右竪框82、83には前記遮光片121cと同様な遮光片821c、831cが突設されている。
前記中央中空部20は、縦長の略ロ字状に形成されており、中央中空部20の両端が塞がれて前記回転軸21が形成されている。この回転軸21は前記スラット2の重心位置に略一致しているので、前記操作スライダー15の左右のスライドにより、スラット2が軽快に回転するようになっている。
前記羽根22、23は、前記回転軸21について点対称的に形成されている。前記羽根22の先端は、室外側に略90度に折れ曲がって形成され、また、前記羽根23の先端は室内側に略90度で折れ曲がって形成され、上下方向に隣接する上下羽根の先端を係合させる係合片24が設けられている。
なお、前記羽根22の両端部には、前記遮光片121c、131cに当接する後当羽根部220が形成され、前記羽根23の両端部には、前記遮光片121c、131cに当接する前当羽根部230が形成されている(図6参照)。
前記揺動機構Cは、前記操作スライダー15のスライド力を回転力に変換させるねじりバー3と、その回転力をバー部材4に伝達する第1の伝達部材5と、そのバー部材4の回転力を各スラット2に伝達する第2の伝達部材6からなっている。
前記孔153の内部には、その略中央に前記孔153の開口を狭める壁156、156と、これらの壁156、156の先端間に形成されるスリット状の口157を備えている。
このスリット状の口157の幅は、前記ねじりバー3の厚さと略同一である。
例えば、図6に示したように、前記ねじりバー3の一端30から他端31までの長さLに対し、他端の回転角度は約210度のように成形してもよい。同じ寸法Lにおいて、回転角度を大きく設定すればするほど、スラット2の開閉角度を大きくすることができるが、大きなスライド力を付与しなければならず操作性は重くなる。一方、回転角度を小さく設定すればするほど、スラット2の開閉角度が小さくなり、操作性が軽くなる。また、同じ回転角度において、ねじりバー3の取付長さを調整することにより、操作スライダー15のスライド幅に応じてスラット2の開閉角度を調整することができる。
一方、前記バー部材4の孔41に対応するように、前記第1の伝達部材5と略同一の形状に成形された第2の伝達部材6の一端60が、後述のスラットホルダ7を介して前記内框121内に回転可能に配置されている。この第2の伝達部材6の他端61は、前記バー部材4の前記各孔41に空転可能に配置されており、第2の伝達部材6は、その一端60を中心にして前記第1の伝達部材5と同調して回転する。
なお、前記スラット2の他端を回転可能に保持するスラットホルダ7A(図4参照)は、前記竪框13に取付けられており、前記スラットホルダ7と同様に構成されている。
折畳機構は図1に示したように、戸1の竪框12と竪框82の上下部にそれぞれ取付けられた左右のハングローラーB4、B4及び左右のガイドストッパーB5、B5と、前記左ガイドストッパーB5を出没可能に軸支持するピボット受けB6と、前記左ハングローラーB4と前記ピボット受けB6とを芯合わせするハングローラーストッパーB7とからなる。
そして、略コ字状の形成されたストッパー片B71を介して、前記上ガイド部B1の端部に固定されている。
この施錠構成は、前記ガイドストッパーB5と略同一構成の締りストッパーB9からなり、締りストッパーB9は、図1に示したようにその操作部B53が前記竪框13の中部及び上部にそれぞれ配置され、一方、それぞれの先端部B50が前記上下ガイド部B1、B2のレール溝B20に出没可能に構成されている(図2参照)。なお、前記竪框13の中部に配置された前記操作部B53は前記取手9と兼用させてもよい。
まず前記スラット2の開閉操作であるが、前記操作スライダー15をスライドさせると、そのスライド力は、ねじりバー3、回転軸32、第1の伝達部材5、バー部材4、第2の伝達部材6、スラットホルダ7を介してスラット2に伝達され、各スラット2が前記操作スライダー15のスライド幅に応じた角度で開放される。
また、前記ねじり状の孔152をねじりバー3の「ねじれ」にそって忠実に形成すると、操作スライダー15を操作する際に、「ガタ」が生じ、一方、全てのねじりバー3に全く同一の「ねじれ」を形成させることの困難性が解消する。
なお、各スラット2を閉じるときには、前記操作スライダー15を反対方向にスライドさせればよい
その1つは、図13に示したようなに、戸1と8、戸1Aと8Aをそれぞれ開口部Bの左右に折畳む態様である。
この態様では、先ず前記戸1の締りストッパーB9の操作部B53をスライドさせて、各先端部B50を前記上下のガイド部B1、B2から解除する。
次に、前記取手9を手前側(室内側)に引くと、前記左ハングローラーB4の回動軸B42、前記左ガイドストッパーB5のロッド部B51及びこれらの延長線が中心軸となって、戸1が回転すると共に、前記右ガイドストッパーB5の先端部B50が下ガイド部B2のレール溝B20に沿って移動しつつ、ヒンジEを中心に折畳まれる。
戸1Aと8Aについても同様な操作を行うことで、折畳むことができる。
この態様では、先ず上記手順と同様の手順で、戸1Aと8Aを開口部Bの右端に折畳む。
次に戸1の左ガイドストッパーB5の操作部B53をスライドさせて、先端部B50を前記ピボット受けB6から解除する。
そのまま戸1と8を図14の図面上右方向に若干スライドさせた後、左ガイドストッパーB5の操作部B53を逆方向にスライドさせて、その先端部B50を再び前記下ガイド部B2に差込むようにして、戸1と8のフラツキを防ぐ。
引続き戸1と8を右端にスライドさせた後、前記戸1の締りストッパーB9の操作部B53をスライドさせて、各先端部B50を前記上下のガイド部B1、B2から解除し、前記取手9を手前側(室内側)に引くことで、ヒンジEを中心に折畳まれる。
この態様では、上記態様とは逆に、戸1と8を折畳んだ後、戸1Aと8Aを上記手順と同一の手順で行えばよい。
第2に、マンションのような集合住宅のように建物の外観に影響を与える製品の設置に制約がある場合でも、折戸Aは設置の制約に抵触することなく、窓からの防犯対策が不充分なマンション等のテラスサッシ窓部の防犯機能を高めることができる。
第3に室内への、通気性、採光量が確保される。特に、夏季等、ガラス障子Gを開放しても、折戸Aの施錠をしておけば、外部からの侵入を心配することなく、通気を確保でき、外部からの視線も遮断できる。
第4に、前記操作スライダー15は、前記スライダー本体151に「ガタツキ」が生じることなく、スムーズにスライドさせることができ、ねじりバー3と同様にもコストを低減化させることかできる。
第5に、前記左右の内框121,131に遮光片121c,131cが形成されているので、この点からもプライバシー保護や防犯性に優れている。
第6に、戸1と8及び戸1Aと8Aを開口部Bの何れか一端に折畳むことができるので、開口部の位置環境に対応させることができる。
また、折戸Aは、室内用のサッシであることから、上記構成の内、強度、水密及び気密性を高める部分は、省くようにしてもよい。例えば、消音部材等である。
図15及び図16のように、戸1と戸8により、玄関折戸の2枚折戸A1としてもよい。
この2枚折戸では、前記ピボット受けB6と前記ハングローラーストッパーB7を開口部Bの何れか一端側に配置すればよい。また締りストッパーB9は1箇所でもよい。
なお、前記右竪框13と左竪框83間にはクッションとなる緩衝材9Aが配置されている。
また前記中框14には、郵便物等を投函できるようなポスト口9Bが取り付けられている。
その他の構成は、上記4枚折戸の戸1と8と略同一であるので、詳細な説明は省略する。
前記開口部の下ガイド部を移動可能なガイドストッパーに対し、出没可能に軸支持するピボット受けと、前記開口部の上ガイド部を移動可能なハングローラーに対し、前記ピボット受けに芯合わせするハングローラーストッパーを設けたので、折畳まれる折戸の位置を開口部の何れか一方の一端に任意に選択することができ、使い勝手に優れた折戸となっている。
よって、6枚折戸、8枚折戸のように、開口部の大きさに合わせて折戸の組数を増やすこともできる。
B 開口部
B1 上ガイド部 B2 下ガイド部
B4 ハングローラー B5 ガイドストッパー
B6 ピボット受け B7 ハングローラーストッパー
B9 締りストッパー
G ガラス障子
1 8 1A 8A 戸 2 スラット
3 ねじりバー 4 バー部材
5 第1の伝達部材 6 第2の伝達部材
7 7A スラットホルダ 10 上框
11 下框 12 竪框
13 竪框 14 中框(桟状部)
15 操作スライダー 30 一端
31 他端 32 回転軸
33 軸受 40 41 孔
50 第1の伝達部材の一端 51 他端
60 第2の伝達部材の一端 61 他端
70 回転軸
71 鍔部 72 楔部
9 取手 9A 緩衝部
120 外框 121 内框
121a 中空部
121b 対向する側面
121c 131c 遮光片
121d 孔
150 摘み片 151 ストッパー片
142 スライド枠
152 スライダー本体 153 孔
154 凹部 155 孔
156、156 壁
157 スリット状の口
320 固定円柱部 321 回転部
322 4角孔 323 段差
Claims (2)
- 建物の開口部を開閉する開閉装置に対し、その室内側に配置される少なくとも2組の折戸であって、各組の折戸の各戸は、それぞれ框と、框内に開閉可能に配置される少なくとも1組の複数のスラットと、前記框の上部に配置され、且つ、前記開口部の上部の上ガイド部に沿って移動可能なハングローラーと、前記框の下部に配置され、且つ、前記開口部の下部の下ガイド部に沿って移動可能なガイドストッパーを備え、前記各組の折戸の何れか一方の戸は、各戸の折畳みを規制する締りストッパーを備えると共に、前記ガイドストッパーの先端部を出没可能に軸支持するピボット受けが、前記開口部の下部の両端に配置され、前記ハングローラーを前記ピボット受けに芯合わせするハングローラーストッパーが、前記開口部の上部の両端に配置されている室内用防犯折戸において、
前記各戸の左右竪框の対向側面には、前記スラットの回転軸を前記各框に臨ませるための孔の部分を切欠いて、各框の上下方向に沿って形成されている遮光片を備え、前記遮光片は、上下に隣接する前記スラットを閉じた場合には、各スラットの回転軸の上方のスラット端部が前記孔の上方の遮光片に当接し、前記回転軸の下方のスラット端部が前記孔の下方の遮光片に当接することを特徴とする室内用防犯折戸。 - 建物の開口部を開閉する開閉装置に対し、その室内側に配置される1組の折戸であって、該折戸の各戸は、それぞれ框と、框内に開閉可能に配置される少なくとも1組の複数のスラットと、前記框の上部に配置され、且つ、前記開口部の上部の上ガイド部に沿って移動可能なハングローラーと、前記框の下部に配置され、且つ、前記開口部の下部の下ガイド部に沿って移動可能なガイドストッパーを備え、前記折戸の何れか一方の戸は、各戸の折畳みを規制する締りストッパーを備えると共に、前記ガイドストッパーの先端部を出没可能に軸支持するピボット受けが、前記開口部の下部の何れか一端に配置され、前記ハングローラーを前記ピボット受けに芯合わせするハングローラーストッパーが、前記開口部の上部に配置されている室内用防犯折戸において、
前記各戸の左右竪框の対向側面には、前記スラットの回転軸を前記各框に臨ませるための孔の部分を切欠いて、各框の上下方向に沿って形成されている遮光片を備え、前記遮光片は、上下に隣接する前記スラットを閉じた場合には、各スラットの回転軸の上方のスラット端部が前記孔の上方の遮光片に当接し、前記回転軸の下方のスラット端部が前記孔の下方の遮光片に当接することを特徴とする室内用防犯折戸。
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