JP4601307B2 - 水性エマルジョン組成物 - Google Patents

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Description

この発明は、ノニオン性の水性エマルジョン組成物に関する。
近年、塗料組成物は、用途によっては、そのまま塗布するだけではなく、水溶性樹脂等の他の樹脂との複合化が図られたり、セメント等と混和したりして使用する場合がある。
特に近年、環境等の観点から、塗料の分野において、溶剤系から水系への転換が検討されている。しかし、水性塗料組成物を上記水溶性樹脂等の他の樹脂やセメント等と混和する場合、この水性塗料組成物には、耐塩性が、また、この組成物から得られる塗膜には耐水性が必要となる。
これに対し、水性塗料組成物から得られる塗膜の耐水性を向上させるため、カルボニル基含有モノマーと不飽和モノマーとを構成成分とする重合体及びヒドラジドを含有する水性分散体が知られている(特許文献1,2参照)。
特開平10−265729号公報 特開平11−172168号公報
しかしながら、上記水性分散体は、重合安定性が不十分な場合があり、粒径が大きくなったり、あるいは、塗工前にゲル化等が生じる場合がある。
そこで、この発明は、耐水性や耐塩性が良好な、重合安定性のよい水性エマルジョン組成物を提供することを目的とする。
この発明は、(A)ヒドラジド基と反応可能な官能基を有する重合体、及び(B)複数のヒドラジド基を有する化合物を、反応性ノニオン界面活性剤によって乳化分散させた、水性エマルジョン組成物を用いることにより、上記課題を解決したのである。
(A)成分及び(B)成分を有する水性エマルジョン組成物を用いるので、耐水性や耐塩性を向上させることができる。また、乳化剤として反応性ノニオン界面活性剤を用いるので、得られる水性エマルジョン組成物の重合安定性、耐水性、耐塩性及び高温での貯蔵安定性を向上させることができる。
この発明にかかる水性エマルジョン組成物は、ヒドラジド基と反応可能な官能基を有する重合体からなる(A)成分、及び複数のヒドラジド基を有する化合物からなる(B)成分を、反応性ノニオン界面活性剤によって乳化分散させた組成物である。
上記(A)成分であるヒドラジド基と反応可能な官能基を有する重合体とは、ヒドラジド基と反応可能な官能基を有する単量体(以下、「ヒドラジド基反応型単量体」と称する。)を構成単位に含む重合体をいう。上記(A)成分が、ヒドラジド基と反応可能な官能基を有するので、後述するように、得られる水性エマルジョン組成物を塗工・乾燥することにより、(A)成分と(B)成分との結合が生じ、耐水性が生じる。
上記ヒドラジド基と反応可能な官能基としては、ヒドラジド基と反応して結合を生成する官能基であればよく、例として、ケト基に基づくカルボニル基、アルド基に基づくカルボニル基、又はエポキシ基等があげられる。
上記ヒドラジド基反応型単量体中のヒドラジドと反応可能な官能基の数は、得られる水性エマルジョン組成物の耐水性を生じさせることができれば、少なくとも1個あればよく、好ましくは1〜3個、さらに好ましくは1〜2個含有すればよい。
上記ヒドラジド基反応型単量体に含有されるヒドラジドと反応可能な官能基が分子中に複数個含まれる場合、これらすべてがケト基に基づくカルボニル基、アルド基に基づくカルボニル基、及びエポキシ基から選ばれる1種類のみであってもよく、2種類又は3種類を含んでもよい。
また、上記ヒドラジド基反応型単量体に含有される重合性二重結合の数は、通常1〜2個である。重合性二重結合の数が2個以上のものは、得られる水性エマルジョン組成物の重合安定性を有する範囲(通常、全不飽和単量体に対して1%以下の範囲)で使用される。
このようなヒドラジド基反応型単量体としては、ジアセトン(メタ)アクリレート、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル系単量体、アクロレイン、ジアセトンアクリルアミド、ホルミルスチロール、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソブチルケトン等があげられる。これらは単独で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのうちでは、(メタ)アクリル系単量体、特に、ジアセトン(メタ)アクリルアミドやグリシジル(メタ)アクリレートが、後述するように、ヒドラジド基と反応可能な官能基を有する重合体を構成するヒドラジド基反応型単量体以外の他の不飽和単量体との共重合性の点から好ましい。なお、この発明において、「(メタ)アクリル」との表記は、「アクリル又はメタクリル」を意味する。
上記のヒドラジド基と反応可能な官能基を有する重合体は、上記ヒドラジド基反応型単量体に、他の不飽和単量体を共重合させて製造される。この他の不飽和単量体は、得られる水性エマルジョン組成物の水分散性、塗膜形成性、塗膜の可撓性、耐水性、密着性等の付与・調整をしたり、重合体の水分散性を高めたりするために使用される成分であり、上記ヒドラジド基反応型単量体と共重合可能なものが好ましい。
上記他の不飽和単量体に含有される重合性二重結合の数は、上記ヒドラジド基反応型単量体の場合と同様に、通常1〜2個である。
このような他の不飽和単量体としては、(メタ)アクリル酸鎖状アルキルエステル類、(メタ)アクリル酸脂環式アルキルエステル類等の(メタ)アクリル系化合物、芳香族基を有する重合性二重結合含有単量体、ビニルエステル類、複素環式ビニル化合物、ハロゲン化ビニリデン化合物、α−オレフィン類、ジエン類、ハロゲン化ビニル化合物、シアノ基含有単量体、ビニルエーテル類等の疎水性単量体や、カルボキシル基を有する重合性二重結合含有単量体、ヒドロキシル基を有する重合性二重結合含有単量体等の親水性単量体等があげられる。
上記(メタ)アクリル酸鎖状アルキルエステル類としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等の炭素数1〜8のアルキル基残基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル等があげられる。さらに、(メタ)アクリル酸脂環式アルキルエステル類としては、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等があげられる。
また、上記芳香族基を有する重合性二重結合含有単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン等があげられる。さらにまた、上記ビニルエステル類としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸と、メチルアルコール、エチルアルコール、アリルアルコール等との各種不飽和ジカルボン酸エステル類や、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル等があげられる。
また、上記複素環式ビニル化合物としては、ビニルピロリドン等があげられ、上記ハロゲン化ビニリデン化合物としては、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン等があげられ、上記α−オレフィン類としては、エチレン、プロピレン等があげられる。
さらに、上記ジエン類としては、ブタジエン等があげられ、上記ハロゲン化ビニル化合物としては、塩化ビニル等があげられ、上記シアノ基含有単量体としては、(メタ)アクリロニトリル等があげられ、ビニルエーテル類としては、メチルビニルエーテル等があげられる。
さらにまた、上記カルボキシル基を有する重合性二重結合含有単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、2−アクリロイルオキシプロピオン酸等があげられる。
また、ヒドロキシル基を有する重合性二重結合含有単量体としては、ヒドロキシルエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシイソプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基含有(メタ)アクリル系化合物、グリセリンモノアリルエーテル、トリメチロールプロパンモノアリルエーテル、アリルアルコール等があげられる。
ところで、上記カルボキシル基を有する重合性二重結合含有単量体を共重合させた重合体は、通常、塩基性物質で中和して使用される。中和に用いる塩基性物質としては、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール等のアミン化合物、アンモニア等があげられる。これらは単独で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記他の不飽和単量体を使用する場合、疎水性単量体と親水性単量体とを組み合わせて用いるのが、塗膜の可撓性、耐水性、密着性の付与・調整を行ない、かつ、水分散性を高める点から好ましい。上記疎水性単量体は単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。上記疎水性単量体のうちでも、上記芳香族基を有する重合性二重結合含有単量体、(メタ)アクリル系化合物が、上記ヒドラジド基反応型単量体との共重合性及び塗膜の耐水性、密着性の点から好ましく、さらには(メタ)アクリル系化合物が好ましく、アルコール残基の炭素原子数が2〜20の(メタ)アクリル酸エステルを用いるのがより好ましい。一方、上記親水性単量体も単独で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
したがって、上記(A)成分として、ヒドラジド基と反応可能な官能基を有する(メタ)アクリル系重合体を用いるのが特に好ましい。上記他の不飽和単量体として(メタ)アクリル系化合物を用いることにより、共重合性が良好で、所望の重合体を得やすい。
上記他の不飽和単量体として、アルコール残基の炭素原子数が2〜20の(メタ)アクリル酸エステルを用いる場合、上記アルコール残基の炭素原子数が2〜20の(メタ)アクリル酸エステルを構成するアルコール残基が脂環式アルキル基を有すると、耐水性及び耐候性の点で好ましい。
アルコール残基に脂環式アルキル基を有する、上記アルコール残基の炭素原子数が2〜20の(メタ)アクリル酸エステルの使用量は、上記アルコール残基の炭素原子数が2〜20の(メタ)アクリル酸エステルの全体に対して、20〜80重量%が好ましく、40〜60重量%がより好ましい。20重量%より少ないと、耐水性、耐候性が悪化する傾向がある。一方、80重量%より多いと、耐水性が悪化する傾向がある。
上記ヒドラジド基反応型単量体、及び上記他の不飽和単量体、より好ましくは(メタ)アクリル系化合物、特に好ましくはアルコール残基の炭素原子数が2〜20の(メタ)アクリル酸エステルの混合比は、ヒドラジド基反応型単量体/他の不飽和単量体=0.1〜20/99.9〜80(重量比)が好ましく、2〜10/98〜90(重量比)がより好ましい。
ヒドラジド基反応型単量体の使用量が0.1重量部より少ないと、耐水性が悪化する傾向がある。一方、20重量部より多いと、エマルジョンの安定性が低下する傾向がある。
上記(A)成分は、上記ヒドラジド基反応型単量体、及び上記他の不飽和単量体を含む各重合成分を乳化重合させることによって製造することができる。
上記乳化重合は、常法によって行なえばよく、例えば、あらかじめ適量の水や界面活性剤を仕込んだ反応容器内に、上記重合成分及び重合開始剤、連鎖移動剤等を一括、分割又は連続して仕込み、撹拌しながら乳化状態下、所定の反応条件で重合させることにより、製造することができる。
上記重合時における重合成分の濃度を、15〜60重量%、好ましくは30〜50重量%とすると、得られる乳化物の粘度が低くなり、取扱い性の面から好ましい。
上記界面活性剤の具体例としては、アルキルサルフェート、アルキルベンゼンスルホネート、ポリオキシエチレンアルキルサルフェート、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェート、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミンエーテル、エチレンオキサイド−プロピオンオキサイドブロックコポリマー、ソルビタン誘導体、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル等のノニオン性界面活性剤、ステアリルアミン硫酸塩、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、トリメチルオクタドデシルアンモニウムクロライド等のカチオン性界面活性剤、ラウリルベタイン等の両イオン性界面活性剤、ラウリルジメチルアミンオキサイド等の分極タイプの界面活性剤、分子内に界面活性基とアリル基、(メタ)アクリル基、マレイン酸基等の重合性二重結合とを含有する反応性界面活性剤等があげられる。これらの界面活性剤は単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
上記界面活性剤の使用量は、上記重合成分100重量部に対して0.2〜30重量部が好ましい。
特に、乳化重合時に反応性ノニオン界面活性剤を用いると、(B)成分と複合化して、この発明の水性エマルジョン組成物を調整するのに好都合であり、かつ、耐塩性も高くなるので好ましい。
上記重合開始剤としては、一般に用いられるラジカル重合開始剤を用いることができ、その代表例としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩、2,2−アゾビスイソブチルニトリル、2,2−アゾビス(2,4−ジメチル)バレロニトリル等のアゾ化合物、t−ブチルヒドロキシルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド等の過酸化物等があげられる。これらは単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
上記重合開始剤の使用量は、上記重合成分100重量部に対して0.01〜3重量部が好ましい。
上記(A)成分を製造する際の反応温度は、20〜95℃が好ましく、また、反応時間は、2〜8時間が好ましい。
上記(B)成分である複数のヒドラジド基を有する化合物とは、化合物中にヒドラジド基を複数有する化合物をいう。この複数のヒドラジド基を有する化合物として、末端にヒドラジド基を複数有する化合物とケトン類とを反応させて、各ヒドラジドの末端をブロックしたブロック体を用いることもできる。
上記ブロック体は、水が多量に存在する環境下では、この発明にかかる水性エマルジョン組成物中の(A)成分のヒドラジド基と反応可能な官能基と反応しにくく、この発明にかかる水性エマルジョン組成物が安定な組成物として存在しやすいが、水が少ない環境下では、上記ブロック体中のケトン類と上記(A)成分のヒドラジド基と反応可能な官能基との交換反応がおこりやすくなり、交換反応により生成した揮発性のケトン類は系外に除去されやすいため、架橋がおこると考えられる。
すなわち、上記ブロック体は、この発明にかかる水性エマルジョン組成物中に含有されるヒドラジド基と反応可能な官能基との架橋反応において、初期の脱水造膜時には架橋を遅延させ、そののち経時的にブロック化剤であるケトン類等が解離して架橋が促進されるものと考えられる。
したがって、このようにすると、水性エマルジョン組成物は、エマルジョン状態では(A)成分と(B)成分とは反応が起こりにくく、貯蔵安定性を保持でき、一方、塗料等として塗工すると、水分が減少し、(A)成分と(B)成分との架橋反応が生じて、耐水性が向上すると考えられる。
上記(B)成分としては、ヒドラジド化合物(下記式(1))、又はいわゆるケチミン構造を有するブロック体(下記式(2))が好ましい。
Figure 0004601307
Figure 0004601307
なお、上記式(1)、(2)中、Rは、直接結合、炭素数1〜8の2価の炭化水素基(例えば、アルキレン基、アルケニレン基等)、又は下記式(3)で表される基を示す。
Figure 0004601307
また、R1〜R4は、相互に同一でも異なっていてもよく、−CH3、−C25、又は下記式(4)で示される基のいずれかを示す。
Figure 0004601307
上記末端にヒドラジド基を複数有する化合物としては、分子中に2個ヒドラジド基を有するヒドラジン誘導体があげられる。具体的には、シュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジド等のジカルボン酸ジヒドラジド、1,3−ビス(ヒドラジノカルボエチル)−5−イソプロピルヒダントイン等があげられる。これらは単独で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、アジピン酸ジヒドラジド及び1,3−ビス(ヒドラジドカルボエチル)−5−イソプロピルヒダントインが水への溶解性が良好である点から好ましく、さらにアジピン酸ジヒドラジドが好ましい。
また、上記ケトン類としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルブチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、エチルブチルケトン、メチルヘキシルケトン、イソブチルケトン、ジアセトンアルコール、アセトニルアセトン、アセトンアルコール、アセトエチルアルコール等があげられる。中でも、水への溶解性と低沸点で乾燥しやすいことから、アセトン、メチルエチルケトンが好適である。また、適度の乾燥速度を有するジアセトンアルコール等の水より高沸点、好ましくは110℃以上で200℃以下の沸点を有するものも好ましい。
なお、上記水への溶解性が大きく、水より高沸点のケトン類の具体例としては、ジアセトンアルコール(bp:164℃、水と任意の割合で混合)、アセトニルアセトン(bp:188℃、水と任意の割合で混合)、アセトンアルコール(bp:145℃、水に可溶)、アセトエチルアルコール(bp:109〜110℃/30mmHg、水に可溶)等があげられる。これらのうちでは、ジアセトンアルコールが硬化後の塗膜の耐水性が良好である点から好ましい。
上記式(2)で表わされる化合物の具体例としては、アジピン酸ジヒドラジドの両端をアセトン、ジアセトンアルコール等でブロックしたもの、1,3−ビス(ヒドラジノカルボエチル)−5−イソプロピルヒダントインの両端をアセトン、ジアセトンアルコール等でブロックしたもの等があげられる。
上記ブロック体は、たとえばアジピン酸ジヒドラジド、1,3−ビス(ヒドラジノカルボエチル)−5−イソプロピルヒダントインの水溶液中で、1.2〜2当量倍のアセトン、ジアセトンアルコール等を添加し、水溶液から析出した結晶を分離濾過して得たり、アジピン酸ジヒドラジド、1,3−ビス(ヒドラジノカルボエチル)−5−イソプロピルヒダントインに、1.2〜2当量倍のアセトン、ジアセトンアルコール等を直接添加し、結晶物又は液状物として得たりすることができる。
この発明にかかる水性エマルジョン組成物への(B)成分の添加量は、この発明にかかる水性エマルジョン組成物に含まれる(A)成分中のヒドラジドと反応可能な官能基1当量に対し、ヒドラジド基0.05〜2当量が好ましく、0.1〜1当量がより好ましい。上記添加量が0.05当量未満では、本発明の目的とする効果が十分に得られず、2当量より多く配合しても密着性、耐水性は向上せず、かえって低下する傾向が生じる。
この発明にかかる水性エマルジョン組成物は、上記(A)成分及び(B)成分を反応性ノニオン界面活性剤で乳化分散させることによって得られる。上記反応性ノニオン界面活性剤を用いることにより、得られる水性エマルジョン組成物の重合安定性及び耐塩性をより向上させることができる。
上記反応性ノニオン界面活性剤としては、α−ヒドロ−ω−(1−アルコキシメチル−2−(2−プロペニルオキシ)エトキシ)−ポリ(オキシ−1,2−エタンジイル))(旭電化工業(株)製:アデカリアソープER−10,ER−20,ER−30,ER−40)、ポリオキシエチレンアルキルプロペニルフェニルエーテル(第一工業製薬(株)製:アクアロンRN−20,RN−30,RN−50)等があげられる。
上記水性エマルジョン組成物中の(A)成分及び(B)成分の合計量(固形分)の割合は、25〜60重量%が好ましく、30〜50重量%がより好ましい。25重量%より少ないと、塗膜形成時の乾燥に長時間を要する傾向がある。一方、60重量%より多いと、得られるエマルジョンの粘度が高くなり、作業性が劣る場合がある。
この発明にかかる水性エマルジョン組成物には、さらに顔料などの着色剤、必要に応じてワックス、消泡剤、可塑剤、成膜助剤などを、この発明の効果を阻害しない範囲内で添加することができる。
以下、本発明を、実施例を用いてより詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例によって限定されるものではない。まず、実施例及び比較例で行った試験及び評価方法並びに使用した原材料について説明する。
[試験及び評価方法]
<耐アルカリ温水性>
実施例や比較例で得られた水性エマルジョン組成物を、アプリケーター(0.2mm)を用いて、試験板(スレート板)に塗布し、50℃、3時間で乾燥させた。その後、このスレート板を、pH11.5に調整した60℃の温水に8時間浸漬して、皮膜の白化の程度を下記の基準で判定した。
5…白化なし
4…白化部分の面積が、浸漬部分の面積の25%以下
3…白化部分の面積が、浸漬部分の面積の25%を超え50%以下
2…白化部分の面積が、浸漬部分の面積の50%を超え75%以下
1…白化部分の面積が、浸漬部分の面積の75%を超える
<耐温水性>
実施例や比較例で得られた水性エマルジョン組成物を、アプリケーター(0.075mm)を用いて、ガラス板に塗布し、100℃、2分間で乾燥させた。その後、このガラス板を60℃の温水に8時間浸漬して、浸漬前後の皮膜の白化を色彩色差計(ミノルタカメラ(株)製;CR−300)を用いて、明暗度(ΔL)を測定した。
<耐塩析性>
実施例や比較例で得られた水性エマルジョン組成物10g(有姿)に、35重量%塩化カルシウム水溶液1.3gを添加し、凝集物を200メッシュの金網でろ過し、その残渣を測定した。乾燥後のろ過残量より、塩析率(重量%、対仕込固形分量)を算出した。
<貯蔵安定性>
実施例や比較例で得られた水性エマルジョン組成物を、80℃の乾燥機に24時間放置した。その後、ゲル化の状態を目視で観察し、下記の基準で評価した。
○:ゲル化・増粘がみられない
△:若干、増粘がみられる
×:ゲル化した
[使用原材料]
(1)ヒドラジド基反応型単量体
・ジアセトンアクリルアミド…日本化成(株)製:N−(1,1−ジメチル−3−オキソブチル)アクリルアミド、以下、「DAAM」と略する。
・メタクリル酸グリシジル…三菱ガス化学(株)製、以下、「GMA」と略する。
(2)他の不飽和単量体
・シクロヘキシルメタクリレート…旭化成(株)製、以下、「CHMA」と略する。
・スチレンモノマー…三菱化学(株)製、以下、「SM」略する。
・メチルメタクリレート…旭化成(株)製、以下、「MMA」略する。
・ブチルアクリレート…三菱化学(株)製、以下、「BA」と略する。
・ブチルメタクリレート…三菱レイヨン(株)製、以下、「BMA」と略する。
・アクリル酸…大阪有機化学工業(株)製、以下、「AA」と略する。
・メタクリル酸…三菱ガス化学(株)製、以下、「MAA」と略する。
(3)反応性界面活性剤
・旭電化工業(株)製:アデカリアソープER−30(ノニオン型)(α−ヒドロ−ω−(1−アルコキシメチル−2−(2−プロペニルオキシ)エトキシ)−ポリ(オキシ−1,2−エタンジイル))、以下、「ER−30」と略する。
・旭電化工業(株)製:アデカリアソープSR−10(アニオン型)(α−スルホ−ω−(1−アルコキシメチル−2−(2−プロペニルオキシ)エトキシ)−ポリ(オキシ−1,2−エタンジイル))アンモニウム塩)、以下、「SR−10」と略する。
[(A)成分の製造]
(実施例1)
撹拌機、還流冷却機及び原料投入口を備えた1Lのフラスコ内に、イオン交換水76.6g、及び界面活性剤としてER−30(反応性ノニオン性界面活性剤)6.0gを仕込み、その内温を75℃に保ちながら重合開始剤として2,2−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.3gを添加した後、イオン交換水50gとER−30 6gとの混合液に表1に記載のヒドラジド基反応型単量体及び他の不飽和単量体を表1に記載の量ずつ混合した乳化混合物を3時間かけて滴下した。
滴下終了後、内温を80℃に昇温し、1時間後に、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル(ADVN)0.1gを添加した後、引き続き内温80℃で2時間熟成した。得られた乳化物を30℃に冷却し、pH4.5、固形分45.7%の水分散性樹脂乳化物を得た。
(実施例3〜7,比較例1,2,5〜7
単量体の種類及び組成比を表1に記載した通りに変更した以外は、実施例1と同様にして反応を行った。得られた水分散性樹脂乳化物のpH及び固形分は表1に示すとおりとなった。
(比較例3)
界面活性剤として、アニオン系反応性アニオン性乳化剤であるSR−10 4.3g(内、1.8gは乳化混合物の調製に使用した。)を用いた以外は、実施例1と同様にして反応・熟成をし、pH4.0、固形分45.0%の水分散性樹脂乳化物を得た。
(比較例4)
表1に示す単量体の種類で、実施例1と同様にして単量体の乳化混合物を3時間かけて滴下した後、内温を80℃に昇温し、1時間後に熟成剤としてADVN0.1gを、熟成2時間後に中和剤として25%アンモニア水溶液0.23gを添加し、合計3時間熟成した。得られた乳化物を30℃に冷却し、pH8.7、固形分45.0%の水分散性樹脂乳化物を得た。
[(B)成分(ブロック体)の製造]
(実施例2)
撹拌機、還流冷却機、及び温度計を備えた1Lのフラスコ内にイオン交換水450g、アジピン酸ジヒドラジド(以下、「ADH」と略する。)50gを仕込み、その内温を40℃に保ち撹拌しながらジアセトンアルコール50gを滴下し、2時間反応させた。そののち冷却して析出した結晶物を濾過し、乾燥させてアジピン酸ジヒドラジドのジアセトンアルコールブロック体(mp 179℃、以下、「ブロック体」と称する。)を得た。
[水性エマルジョン組成物の製造]
上記(A)成分に、(B)成分であるADH(但し、実施例2においては、上記方法で調製したブロック体を使用した。)を、表1に示す割合で加え、水性エマルジョン組成物を製造した。得られた水性エマルジョン組成物を用いて、上記の評価を行った。その結果を表1に併せて示す。
Figure 0004601307

Claims (1)

  1. (A)ヒドラジド基と反応可能な官能基を有する重合体、及び(B)複数のヒドラジド基を有する化合物を、反応性ノニオン界面活性剤によって乳化分散させた組成物であり、
    上記(A)成分は、ヒドラジド基と反応可能な官能基を有する(メタ)アクリル系重合体であり、
    上記(A)成分のヒドラジド基と反応可能な官能基が、ケト基若しくはアルド基に基づくカルボニル基又はエポキシ基であり、
    上記(A)成分が、ヒドラジド基と反応可能な官能基を分子中に少なくとも1個含有する重合性二重結合含有単量体0.1〜20重量部と、アルコール残基の炭素原子数が2〜20の(メタ)アクリル酸エステル80〜97重量部との共重合体であり、
    上記アルコール残基の炭素原子数が2〜20の(メタ)アクリル酸エステルの20〜60重量%が脂環式アルキル基を有し、
    上記反応性ノニオン界面活性剤が、ポリエチレンオキシド構造を有する化合物であり、
    上記(B)成分が、下記式(1)又は(2)に示す化合物の少なくとも1種であり、
    上記(B)成分を、上記(A)成分中のヒドラジド基と反応可能な官能基に対して、0.05〜2当量含有する水性エマルジョン組成物。
    Figure 0004601307
    Figure 0004601307
    (上記式(1)、(2)中、Rは、直接結合、炭素原子数1〜8の2価の炭化水素基、又は下記式(3)で表される基を示し、
    Figure 0004601307
    また、R 〜R は、相互に同一でも異なっていてもよく、−CH 、−C 、又は下記式(4)で示される基
    Figure 0004601307
    のいずれかを示す。)
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