JP4601038B2 - インドリルマレイミド類 - Google Patents

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JP4601038B2 JP2004085992A JP2004085992A JP4601038B2 JP 4601038 B2 JP4601038 B2 JP 4601038B2 JP 2004085992 A JP2004085992 A JP 2004085992A JP 2004085992 A JP2004085992 A JP 2004085992A JP 4601038 B2 JP4601038 B2 JP 4601038B2
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本発明は、血管内皮細胞増殖因子(Vascular endothelial Cell Growth Factor:VEGF)受容体の一つであるFlt(fms-like tyrosine kinase)-1のチロシンキナーゼに対して優れた阻害活性を有し、血管新生阻害作用及び抗癌効果を有する新規インドリルマレイミド類及びこれを有効成分とする医薬に関する。
癌細胞は強い増殖能を有することから、栄養や酸素を得るために血管新生作用も強力である。また癌細胞はVEGF産生能を有する。このVEGFが、血管内皮細胞に存在する受容体であるFlt-1に結合することにより、当該Flt-1プロテインキナーゼが活性化され、その結果細胞内情報伝達系が作用し、血管内皮細胞の増殖がおこり、血管新生が生じる。従って、チロシンキナーゼ等のプロテインキナーゼ阻害活性を有する化合物は、血管新生を阻害し、優れた癌治療薬として期待されている。
一方、ブラジル海鞘(Brazilian ascidian)から発見されたインドール−イミダゾール−マレイミド環を含むグラニュラートイミド(Granulatimide:式(A))及び粘菌(Slime mould)含有の色素成分から見出されたビスインドリルマレイミド類の一つであるアルシリアシアニンA(Arcyriacyanin A:式(B))は、細胞周期のG2チェックポイント阻害作用を有することが知られている(非特許文献1〜3)。しかし、これらの化合物についてのプロテインキナーゼ阻害作用や血管新生阻害作用については、全く知られていない。
Figure 0004601038
Cancer Res., 58(24), 5701-5706(1998) Chem. Pharm. Bull., 48, 81(2000) Chem. Pharm. Bull., 50, 872(2002)
本発明の目的は、プロテインキナーゼを阻害し、血管新生を阻害すること、及びトポイソメレースを阻害することにより抗癌作用を有する、癌予防治療薬として有用な化合物を提供することにある。
そこで本発明者は、インドリルマレイミド骨格を有する化合物を化学合成し、その薬理作用を検討してきたところ、後記一般式(1)で表される化合物が優れたFlt-1のチロシンキナーゼ阻害作用及びトポイソメレース阻害作用を有し、かつ抗癌活性を有することから癌予防治療薬として有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は次の一般式(1)
Figure 0004601038
(式中、R1はイミダゾール環の一の窒素原子上の置換基であり、水素原子、アルキル基又はアルコキシアルキル基を示し、R2は、水素原子、アルキル基又はアルコキシアルキル基を示す)
で表される化合物、その塩又はそれらの溶媒和物、及びその製造法を提供するものである。
また、本発明は上記インドリルマレイミド類の合成中間体として有用な、次の一般式(2−1)又は(2−2)
Figure 0004601038
(式中、R4はアルキル基又はアルコキシアルキル基を示し、R3は水素原子又はアミノ保護基を示し、破線はこの部分が二重結合であってもよいことを示す)
で表される化合物、その塩又はそれらの溶媒和物を提供するものである。
また本発明は上記一般式(1)で表される化合物、その塩又はそれらの溶媒和物を含有するFlt-1キナーゼ阻害剤を提供するものである。
また本発明は上記一般式(1)で表される化合物、その塩又はそれらの溶媒和物を含有する血管新生阻害剤を提供するものである。
また本発明は上記一般式(1)で表される化合物、その塩又はそれらの溶媒和物を含有するトポイソメレース阻害剤を提供するものである。
また本発明は上記一般式(1)で表される化合物、その塩又はそれらの溶媒和物を有効成分とする医薬を提供するものである。
本発明によれば、優れたFlt-1のチロシンキナーゼ阻害作用を有し、血管新生抑制作用、及びトポイソメレース阻害作用に基づく癌予防治療薬として有用な化合物を提供することができる。
一般式(1)中、R1及びR2で示されるアルキル基としては、炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が好ましく、特に炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が好ましい。これらのアルキル基の具体例としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。アルコキシアルキル基としては、C1-6アルコキシ−C1-6アルキル基が好ましく、特にC1-4アルコキシ−C1-4アルキル基が好ましい。これらのアルコキシアルキル基の具体例としては、メトキシメチル基、エトキシエチル基等が挙げられる。
一般式(1)において、R1はイミダゾール環の一の窒素原子上の置換基であり、部分構造
Figure 0004601038
はイミダゾール環を示す。従って、一般式(1)の化合物には、R1の置換位置により次の2つの構造がある。
Figure 0004601038
(式中、R1及びR2は前記と同じ)
一般式(1)において、R1及びR2が同一又は異なって水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基である化合物がより好ましい。また、一般式(1)において、R1が水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であり、R2が水素原子である化合物がさらに好ましい。
本発明化合物(1)の塩としては、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩等の鉱酸塩、酢酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩等の有機酸塩が挙げられる。
本発明化合物(1)には、R1及びR2の置換基の種類によって各種異性体が存在することがあり、本発明にはこれらの各種異性体及びその混合物が含まれる。また、本発明化合物(1)又はその塩には、水和物等の溶媒和物も含まれる。
本発明化合物(1)又はその塩は、例えば次に示す方法に従って製造することができる。
Figure 0004601038
(式中、R4はアルキル基又はアルコキシアルキル基を示し、X1、X2及びX3はハロゲン原子を示し、R2及びR3は前記と同じ)
すなわち、イミダゾール類(3)とテトラヒドロインドール類(4)とをグリニャール反応に付して化合物(5)とし、これを脱水反応に付すことにより化合物(6)を得、これを酸化することにより化合物(7)とし、当該化合物(7)からアミノ保護基を脱離させれば化合物(8)が得られる。当該化合物(8)にアルキルマグネシウムハライド次いで化合物(9)を反応させることにより本発明化合物(1a)が製造される。
イミダゾール類(3)とテトラヒドロインドール類(4)とのグリニャール反応は、例えばイミダゾール類(3)にエチルマグネシウムブロミド等のアルキルマグネシウムハライドを反応させてイミダゾールマグネシウムハライドとし、次いで、これにテトラヒドロインドール類(4)を反応させることにより行なわれる。式(3)中のX3としてはヨウ素原子が好ましい。式(4)中、R3で示されるアミノ保護基としては、p−トルエンスルホニル基、メタンスルホニル基等のスルホニル保護基等の加水分解反応により脱離する基が好ましい。グリニャール反応に用いられるアルキルマグネシウムハライドとしては、メチルマグネシウムブロミド、エチルマグネシウムブロミド等が挙げられる。このグリニャール反応は、通常のグリニャール試薬とケトンとの反応に準じて行なうことができる。
化合物(5)の脱水反応は、例えば化合物(5)に塩酸等の酸を反応させることにより行なわれる。反応は、例えばジクロロメタン等の溶媒中、酸を加えて撹拌することにより容易に行なわれる。なお、前記のグリニャール反応と脱水反応は、化合物(5)を単離せず、連続して行なうのが好ましい。
化合物(6)の酸化反応は、例えば化合物(6)に2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン(DDQ)、活性二酸化マンガン等の脱水素試薬を反応させることにより行なわれる。反応は、ベンゼン等の溶媒中で0℃〜100℃の温度で30分〜3時間行なえばよい。
化合物(7)のR3で示されるアミノ保護基の脱離反応は、加水分解反応が好ましい。加水分解反応は、例えば炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリの存在下に行なうのが好ましい。
化合物(8)とアルキルマグネシウムハライド及び化合物(9)の反応は、例えば化合物(8)にアルキルマグネシウムハライドを加え、次いで化合物(9)を加えてテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ベンゼン、トルエン等の溶媒中、0℃〜100℃の温度で2時間〜24時間撹拌すればよい。
Figure 0004601038
Figure 0004601038
(式中、R2、R3、R4、X1及びX2は前記と同じ)
すなわち、イミダゾール類(10)にアルキルリチウムを反応させ、次いでテトラヒドロインドール類(4)を反応させて化合物(11)とし、これを脱水反応に付すことにより化合物(12)を得、これを酸化することにより化合物(13)とし、当該化合物(13)からアミノ保護基を脱離させれば化合物(15)が得られる。当該化合物(15)にアルキルマグネシウムハライドを反応させ、次いで化合物(9)を反応させることにより化合物(16)が得られ、これを還元すれば本発明化合物(1b)が製造される。
また化合物(15)は、化合物(12)のアミノ保護基を脱離させた後に酸化することによっても得られる。
アルキルリチウムとしては、ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウムが挙げられる。イミダゾール類(10)とアルキルリチウムとの反応は、n−ヘキサン、テトラヒドロフラン、n−ペンタン、シクロヘキサン等の溶媒中−80〜−50℃の低温下で行なわれる。また続くテトラヒドロインドール類との反応は、テトラヒドロフラン、n−ペンタン、シクロヘキサン等の溶媒中、室温〜100℃の温度で行なえばよい。
化合物(11)の脱水反応、化合物(12)及び化合物(14)の酸化反応、並びに化合物(12)及び化合物(13)のアミノ保護基の脱離反応は、前述と同様にして行なうことができる。また、化合物(15)と化合物(9)の反応は、前述と同様の反応後さらにメタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール中で50〜200℃に加熱することにより行なうのが好ましい。
化合物(16)の還元反応は、ラネーニッケル触媒等を用いることにより行なわれる。例えばメタノール、エタノール等の溶媒中でラネーニッケル触媒の存在下反応させればよい。
また、式(1)中、R1が水素原子である化合物(1d)は、次の反応式に従って製造できる。
Figure 0004601038
(式中、R2aは水素原子又はアルキル基を示し、R4aはイミダゾール環の一の窒素原子上の置換基であり、アルコキシアルキル基を示す)
すなわち、化合物(1c)を加水分解すれば化合物(1d)が製造できる。この反応は、例えば塩酸、硫酸等の鉱酸の存在下に行なうのが好ましい。
前記の反応において、反応混合物から目的物を単離するには、洗浄、再結晶、各種クロマトグラフィー等の通常の手段を用いることができる。
前記の反応式から明らかなように、前記一般式(2−1)及び(2−2)で表されるインドリルイミダゾール類又はその塩は、本発明化合物(1)又はその塩の合成中間体として有用である。
本発明化合物(1)又はその塩は、血管内皮細胞に存在する受容体であるFlt-1のチロシンキナーゼ阻害作用を有し、Flt-1キナーゼ阻害剤、血管新生阻害剤として有用である。また、本発明化合物(1)又はその塩は、癌細胞増殖抑制作用も有する。従って、本発明化合物(1)又はその塩は、ヒトを含む動物の癌予防及び/又は治療薬として有用である。
本発明化合物を人体用の医薬として使用する場合、投与量は成人一日当たり1mg〜1g、好ましくは10mg〜300mgの範囲である。また動物用としての投与量は、投与の目的(治療或いは予防)、処置すべき動物の種類や大きさ、感染した病原菌の種類、程度によって異なるが、一日量として一般的には動物の体重1kg当たり0.1mg〜200mg、好ましくは0.5mg〜100mgの範囲である。この一日量を1日1回、或いは2〜4回に分けて投与する。また一日量は必要によっては上記の量を超えてもよい。
本発明化合物を含有する医薬組成物は投与法に応じ適当な製剤を選択し、通常用いられている各種製剤の調製法にて調製できる。本発明化合物を主剤とする医薬組成物の剤形としては例えば錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤や、液剤、シロップ剤、エリキシル剤、油性ないし水性の懸濁液等を経口用製剤として例示できる。
注射剤としては製剤中に安定剤、防腐剤、溶解補助剤を使用することもあり、これらの補助剤を含むこともある溶液を容器に収納後、凍結乾燥等によって固形製剤として用時調製の製剤としてもよい。また一回投与量を一の容器に収納してもよく、また多投与量を一の容器に収納してもよい。
固形製剤としては本発明化合物とともに薬学上許容されている添加物を含み、例えば充填剤類や増量剤類、結合剤類、崩壊剤類、溶解促進剤類、湿潤剤類、潤滑剤類等を必要に応じて選択して混合し、製剤化することができる。
液体製剤としては溶液、懸濁液、乳液剤等を挙げることができるが添加剤として懸濁化剤、乳化剤等を含むこともある。
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は何らこれに限定されるものではない。
実施例1
(1)4−(1−トシル−6,7−ジヒドロインドール−4−イル)−1−(メトキシメチル)イミダゾール
マグネシウム144mg及びエチルブロミド1.3gをテトラヒドロフラン3mLに加え室温下、窒素雰囲気下に撹拌してエチルマグネシウムブロミド溶液を調製した。4−ヨード−1−メトキシメチルイミダゾール1.19gの塩化メチレン(5mL)溶液を、上記のエチルマグネシウムブロミド溶液に加え、5分間撹拌した。これに4−オキソ−1−トシル−4,5,6,7−テトラヒドロインドール1.44gの塩化メチレン(5mL)溶液を滴下し、一晩撹拌した。反応混合物に10%塩酸水溶液を加え塩化メチレンで抽出した。有機相を生理食塩水で洗浄し、濃縮乾固した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル)に付し、酢酸エチルから再結晶し、白色粉末として標題化合物1.58g(収率82%)を得た。
mp 162-164℃
IR(KBr)cm-1:3434, 3088, 2946, 2590, 1451, 1371, 1173, 1130, 1087, 1059, 852, 814, 690, 664, 611, 572, 535.
1H-NMR(CDCl3, 300MHz)δ:2.40(3H, s, Ts-Me), 2.45(2H, dt, J=4.8Hz, 9.2Hz, -CH2-), 2.91(2H, t, J=9.2Hz, -CH2-), 3.28(3H, s, O-Me), 5.22(2H, s, N-CH2-), 6.19(1H, t, J=4.8Hz, インドールオレフィン-H), 6.54(1H, d, J=3.5Hz, インドール H-3), 7.11(1H, s, イミダゾール H-5), 7.21(1H, d, J=3.5Hz, インドール H-2), 7.28(2H, d, J=8.5Hz, Ts Ar-H), 7.59(1H, s, イミダゾール H-2), 7.70(2H, d, J=8.5Hz, Ts Ar-H).
13C-NMR(CDCl3, 75.45MHz)δ:20.6, 21.6, 23.9, 56.2, 77.8, 109.8, 114.9, 118.9, 120.4, 122.3, 126.8(x2), 127.1, 129.5, 130.0(x2), 136.2, 137.1, 141.3, 144.9.
LR-MS m/z:383 [M+].
HR-MS m/z:383.1330 [M+] (Calcd for C20H21N3O3S, 383.1298).
(2)4−(1−トシルインドール−4−イル)−1−(メトキシメチル)イミダゾール
4−(1−トシル−6,7−ジヒドロインドール−4−イル)−1−(メトキシメチル)イミダゾール1.53g及び97%DDQ 1.0gを乾燥ベンゼン30mL中、室温で1時間撹拌した。10%NaOH水溶液を添加後、塩化メチレンで抽出した。抽出液をNa2SO4で乾燥し、減圧下に蒸発乾固した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)に付し、無色油状物として標題化合物1.31g(収率86%)を得た。
IR(KBr)cm-1:3124, 2934, 1595, 1365, 1175, 1127, 1108, 753, 675, 557.
1H-NMR(CDCl3, 300MHz)δ:2.32(3H, s, Ts-Me), 3.32(3H, s, O-Me), 5.28(2H, s, N-CH2-), 7.19(2H, d, J=8.6Hz, Ts Ar-H), 7.28(1H, dd, J=0.7Hz, 3.7Hz, インドール H-3), 7.32 (1H, t, J=7.9Hz,インドール Ar-H), 7.37(1H, d, J=1.3Hz,イミダゾール H-5), 7.59(1H, dd, J=0.9Hz, 7.9Hz, インドール Ar-H), 7.61(1H, d, J=3.7Hz, インドール H-2), 7.72(1H d, J=1.3Hz, イミダゾール H-2), 7.75(2H, d, J=8.6Hz, Ts Ar-H), 7.92(1H, d, J=8.3Hz,インドール Ar-H).
13C-NMR(CDCl3, 75.45MHz)δ:21.5, 56.3, 78.0, 109.3, 112.4, 116.0, 121.1, 124.7, 126.4, 126.7(x2), 126.8, 127.8, 129.8(x2), 135.2, 135.5, 137.4, 141.8, 144.9.
LR-MS m/z:381 [M+].
HR-MS m/z:381.1181 [M+] (Calcd for C20H19N3O3S, 381.1142).
(3)4−(1H−インドール−4−イル)−1−(メトキシメチル)イミダゾール
4−(1−トシルインドール−4−イル)−1−(メトキシメチル)イミダゾール1.31g及びK2CO3 1.42gをメタノール(35mL)−水(15mL)の溶液に加え、24時間加熱還流した。反応混合物を濃縮し、残留固体を濾過し、水で洗浄後乾燥し、酢酸エチルから再結晶し、白色粉末として標題化合物740mg(収率95%)を得た。
mp 210-211℃
IR(KBr)cm-1:3090, 2912, 1502, 1437, 1390, 1342, 1271, 1201, 1185, 1105, 1081, 1029, 985, 921, 888, 813, 788, 748, 731, 629.
1H-NMR(DMSO-d6, 500MHz)δ:3.27(3H, s, O-Me), 5.37(2H, s, N-CH2-), 6.93-6.94(1H, m, インドール H-3), 7.10(1H, t, J=7.6Hz, インドール Ar-H), 7.30(1H, d, J=7.9Hz, インドール Ar-H), 7.38(1H, t, J=2.8Hz, インドール H-2), 7.56(1H, dd, J=0.9Hz, 7.3Hz, インドール Ar-H), 7.82(1H, d, J=1.2Hz, イミダゾール H-5), 7.90(1H, d, J=1.2Hz, イミダゾール H-2), 11.13(1H, s, インドール NH).
13C-NMR(DMSO-d6, 125.65MHz)δ:55.5, 76.8, 101.3, 109.9, 116.0, 116.6, 120.8, 123.9, 125.1, 125.8, 136.5, 137.8, 141.2.
LR-MS m/z:227 [M+].
HR-MS m/z:227.1067 [M+] (Calcd for C13H13N3O, 227.1056).
(4)4−(メトキシメチル)−イミダゾ[4″,5″:4,5]ピロロ[3′,4′:6,7]シクロヘプト[1,2,3−cd]インドール−1,3−ジオン(式(1)中、R1=-CH2OCH3,R2=H)
4−(1H−インドール−4−イル)−1−(メトキシメチル)イミダゾール113mg、Mg36mg及びテトラヒドロフラン5mLの溶液に、エチルブロミド327mgを加え、Mgが溶解するまで撹拌した。これに3,4−ジブロモマレイミド127mg及びテトラヒドロフラン2mLの混合液を滴下し、一晩撹拌した。反応混合物に塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、生理食塩水で洗浄後蒸発乾固した。残渣をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)に付し、アセトン−n−ヘキサンから再結晶して、青色粉末として標題化合物73mg(収率46%)を得た。
mp >300℃
IR(KBr)cm-1:3202, 1754, 1701, 1585, 1483, 1347, 1186, 1098, 740.
1H-NMR(DMSO-d6, 300MHz)δ:3.19(3H, s, O-Me), 5.68(2H, s, -CH2-), 6.85-6.95(2H, m, インドール Ar-H), 7.15(1H, dd, J=6.9Hz, 1.3Hz, インドール Ar-H), 7.76(1H, d, J=2.8Hz, インドール H-2), 7.93(1H, s, イミダゾール H-2), 10.94(1H, br, CO-NH-CO), 11.55(1H, br, インドール NH).
13C-NMR(DMSO-d6, 75.45MHz)δ:55.3, 79.1, 109.7, 110.9, 114.7, 120.0, 121.5, 124.5(x2), 130.2, 130.5, 135.1, 137.4, 144.0, 145.1, 169.9, 170.2.
LR-MS m/z:320 [M+].
HR-MS m/z:320.0932 [M+] (Calcd for C17H12N4O3, 320.0907).
実施例2
2−メチル−4−(メトキシメチル)−イミダゾ[4″,5″:4,5]ピロロ[3′,4′:6,7]シクロヘプト[1,2,3−cd]インドール−1,3−ジオン(式(1)中、R1=-CH2OCH3、R2=CH3
4−(1H−インドール−4−イル)−1−(メトキシメチル)イミダゾール56mg及びN−メチル−3,4−ジブロモマレイミド67mgを用い、実施例1(4)と同様に反応させて、アセトン−n−ヘキサンから再結晶して青色粉末として標題化合物34mg(収率41%)を得た。
mp >300℃
IR(KBr)cm-1:3196, 1754, 1692, 1583, 1483, 1438, 1385, 1184, 1103, 1076, 975, 716.
1H-NMR(DMSO-d6, 300MHz)δ:2.88(3H, s, N-Me), 3.12(3H, s, O-Me), 5.63(2H, s, N-CH2-), 6.78-6.88(2H, m, インドール Ar-H), 7.08(1H, dd, J=7.0Hz, 1.3Hz, インドール Ar-H), 7.72(1H, d, J=2.9Hz, インドール H-2), 7.86(1H, s, イミダゾール H-2), 11.50(1H, br, インドール NH).
13C-NMR(DMSO-d6, 75.45MHz)δ:23.7, 55.3, 79.1, 109.9, 111.0, 114.7, 119.2, 121.6, 124.6(x2), 130.2, 130.5, 134.7, 137.5, 144.1, 145.0, 168.6, 169.0.
LR-MS m/z:334 [M+].
HR-MS m/z:334.1048 [M+] (Calcd for C18H14N4O3, 334.1063).
実施例3
1H−イミダゾ[4″,5″:4,5]ピロロ[3′,4′:6,7]シクロヘプト[1,2,3−cd]インドール−1,3−ジオン(式(1)中、R1=R2=H)
実施例1(4)で得た化合物32mgに10%塩酸水溶液4mLを加え、100℃に2時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、NaHCO3 水溶液を加えて液性を塩基性にした。残存した固形物を採取し、アセトン−n−ヘキサンから再結晶して青色粉末として、標題化合物24mg(収率87%)を得た。
mp >300℃
IR(KBr)cm-1:3356, 1749, 1697, 1632, 1523, 1353, 1334, 1177, 1104, 739, 529.
1H-NMR(DMSO-d6, 300MHz)δ:6.73-6.82(2H, m, インドール Ar-H), 7.00(1H, dd, J=6.6Hz, 1.5Hz, インドール Ar-H), 7.48(1H, s, イミダゾール H-2), 7.55(1H, d, J=2.6Hz, インドール H-2), 10.80(1H, s, CO-NH-CO), 11.35 (1H, s, インドール NH), 11.73(1H, s, イミダゾール NH).
13C-NMR(DMSO-d6, 75.45MHz)δ:110.5, 110.8, 113.5, 118.8, 120.9, 122.8, 124.5, 129.4, 130.4, 130.6, 137.9, 139.4, 142.7, 170.9, 171.3.
LR-MS m/z:276 [M+].
HR-MS m/z:276.0668 [M+] (Calcd for C15H8N4O2, 276.0646).
実施例4
2−メチル−1H−イミダゾ[4″,5″:4,5]ピロロ[3′,4′:6,7]シクロヘプト[1,2,3−cd]インドール−1,3−ジオン(式(1)中、R1=H、R2=CH3
実施例3で得た化合物23mgを実施例3と同様に10%塩酸水溶液(2mL)で処理し、アセトン−n−ヘキサンから再結晶して標題化合物を青色粉末として17mg(収率85%)得た。
mp >300℃
IR(KBr)cm-1:3356, 1751, 1690, 1631, 1438, 1383, 1328, 1175, 1102, 737.
1H-NMR(DMSO-d6, 300MHz)δ:2.88(3H, s, N-Me), 6.73-6.81(2H, m, インドール Ar-H), 7.00(1H, d, J=6.8Hz, インドール Ar-H), 7.49(1H, s, イミダゾール H-2), 7.56(1H, s, インドール H-2), 11.35(1H, s, インドール NH), 11.76(1H, s, イミダゾール NH).
13C-NMR(DMSO-d6, 75.45MHz)δ:23.4, 110.6, 110.8, 113.5, 118.2, 120.9, 122.7, 124.6, 129.4, 129.9, 130.6, 138.0, 139.5, 142.6, 169.6, 169.9.
LR-MS m/z:290 [M+].
HR-MS m/z:290.0785 [M+] (Calcd for C16H10N4O2, 290.0802).
実施例5
(1)4−(1−トシル−6,7−ジヒドロインドール−4−イル)−1−メチルイミダゾール
実施例1(1)と同様に4−ヨード−1−メチルイミダゾール3.56gをエチルマグネシウムブロミドと反応させ、次いで4−オキソ−1−トシル−4,5,6,7−テトラヒドロインドール4.91gを反応させて、酢酸エチルから再結晶させて標題化合物を白色粉末として5.42g(収率90%)得た。
mp 136-137℃
IR(KBr)cm-1:3352, 3116, 1632, 1594, 1361, 1173, 1125, 813, 698, 666, 615, 574, 536.
1H-NMR(CDCl3, 300MHz)δ:2.39(3H, s, Ts-Me), 2.42(2H, dt, J=9.2Hz, 4.8Hz, -CH2-), 2.89(2H, t, J=9.2Hz, -CH2-), 3.67(3H, s, N-Me), 6.11(1H, t, J=4.8Hz, インドールオレフィン-H), 6.53(1H, d, J=3.4Hz, インドール H-3), 6.93(1H, s, イミダゾール H-5′), 7.20(1H, d, J=3.4Hz, インドール H-2), 7.28(2H, d, J=8.2Hz, Ts Ar-H), 7.40(1H, s, イミダゾール H-2), 7.69(2H, d, J=8.2Hz, Ts Ar-H).
13C-NMR(CDCl3, 75.45MHz)δ:20.6, 21.6, 23.9, 33.4, 109.9, 116.4, 118.2, 120.4, 122.6, 126.8(x2), 127.4, 129.4, 129.9(x2), 136.2, 137.4, 140.7, 144.8.
LR-MS m/z:353 [M+].
HR-MS m/z:353.1198 [M+] (Calcd for C19H19N3O2S, 353.1193).
(2)4−(1−トシルインドール−4−イル)−1−メチルイミダゾール
実施例1(2)と同様に、実施例5(1)で得た化合物1.06gにDDQ 749mgを反応させて、油状物として標題化合物825mg(収率78%)を得た。
IR(KBr)cm-1:3124, 2946, 1595, 1365, 1181, 1127, 752, 674, 577.
1H-NMR(CDCl3, 300MHz)δ:2.31(3H, s, Ts-Me), 3.73(3H, s, N-Me), 7.18(2H, d, J=7.5Hz, Ts Ar-H), 7.20(1H, s, イミダゾール H-5), 7.28(1H, dd, J=3.7Hz, 0.7Hz, インドール H-3), 7.30(1H, t, J=7.9Hz,インドール Ar-H), 7.52(1H, s, イミダゾール H-2), 7.55(1H, dd, J=7.5Hz, 0.9Hz, インドール Ar-H), 7.60(1H, d, J=3.7Hz, インドール H-2), 7.74(2H, d, J=8.3Hz, Ts Ar-H), 7.90(1H, d, J=8.3Hz,インドール Ar-H).
13C-NMR(CDCl3, 75.45MHz)δ:21.5, 33.5, 109.4, 112.1, 117.5, 120.9, 124.7, 126.3, 126.8(x2), 127.48, 127.8, 129.8(x2), 135.2, 135.5, 137.8, 141.3, 114.8.
LR-MS m/z:351 [M+].
HR-MS m/z:351.1055 [M+] (Calcd for C19H17N3O2S, 351.1037).
(3)4−(1H−インドール−4−イル)−1−メチルイミダゾール
実施例1(3)と同様に、実施例5(2)で得た化合物819mgにK2CO3 952mgを反応させ、酢酸エチルから再結晶して無色針状晶として標題化合物420mg(収率93%)を得た。
mp 283-285℃
IR(KBr)cm-1:3140, 2916, 1510, 1418, 1342, 1220, 1078, 990, 889, 823, 748, 619.
1H-NMR(DMSO-d6, 500MHz)δ:3.72(3H, s, N-Me), 6.91-6.92(1H, m, インドール H-3), 7.08(1H, t, J=7.9Hz, インドール Ar-H), 7.26(1H, d, J=7.9Hz, インドール Ar-H), 7.35(1H, t, J=2.8Hz, インドール H-2), 7.50(1H, d, J=7.6Hz, インドール Ar-H), 7.65(1H, s, イミダゾール H-5), 7.66(1H, s, イミダゾール H-2), 11.10(1H, s, インドール NH).
13C-NMR(DMSO-d6, 125.65MHz)δ:32.9, 101.4, 109.5, 115.7, 117.7, 120.8, 123.8, 124.9, 126.3, 136.5, 137.7, 140.8.
LR-MS m/z:197 [M+].
HR-MS m/z:197.0956 [M+] (Calcd for C12H11N3, 197.0951).
(4)4−メチル−イミダゾ[4″,5″:4,5]ピロロ[3′,4′:6,7]シクロヘプト[1,2,3−cd]インドール−1,3−ジオン(式(1)中、R1=CH3、R2=H)
実施例1(4)と同様に、実施例5(3)で得た化合物49mgにエチルマグネシウムブロミドを反応させ、次いで3,4−ジブロモマレイミド63mgを反応させ、アセトン−n−ヘキサンから再結晶して、青色粉末として標題化合物15mg(収率21%)を得た。
mp >300℃
IR(KBr)cm-1:3182, 2922, 1756, 1707, 1584, 1489, 1464, 1342, 1183, 736.
1H-NMR(DMSO-d6, 300MHz)δ:3.76(3H, s, N-Me), 6.83-6.92(2H, m, インドール Ar-H), 7.13(1H, dd, J=1.5Hz, 6.6Hz, インドール Ar-H), 7.70(1H, d, J=1.8Hz, イミダゾールH-2), 7.76(1H, d, J=2.6Hz, インドール H-2), 10.88(1H, s, CO-NH-CO), 11.50(1H, s, インドール NH).
13C-NMR(DMSO-d6, 75.45MHz)δ:35.9, 109.9, 110.5, 114.3, 119.9, 123.3, 124.1, 124.4, 130.3, 130.5, 134.9, 137.3, 144.1, 170.06, 170.09.
LR-MS m/z:290 [M+].
HR-MS m/z:290.0815 [M+] (Calcd for C16H10N4O2, 290.0802).
実施例6
2,4−ジメチル−イミダゾ[4″,5″:4,5]ピロロ[3′,4′:6,7]シクロヘプト[1,2,3−cd]インドール−1,3−ジオン(式(1)中、R1=R2=CH3
実施例1(4)と同様に、実施例5(3)で得た化合物49mgにエチルマグネシウムブロミドを反応させ、次いでN−メチル−3,4−ジブロモマレイミド67mgを反応させ、アセトン−n−ヘキサンから再結晶して青色粉末として標題化合物26mg(収率34%)を得た。
mp 246-248℃
IR(KBr)cm-1:3160, 2896, 1757, 1697, 1586, 1439, 1385, 1180, 1071, 736.
1H-NMR(DMSO-d6, 500MHz)δ:2.89(3H, s, CO-NMe-CO), 3.71(3H, s, N-Me), 6.80(1H, d, J=8.2Hz, インドール Ar-H), 6.84(1H, t, J=8.2Hz, インドール Ar-H), 7.06(1H, d, J=7.3Hz, インドール Ar-H), 7.66(1H, s, イミダゾール H-2), 7.73(1H, s, インドール H-2), 11.48(1H, s, インドール NH).
13C-NMR(DMSO-d6, 125.65MHz)δ:23.6, 35.9, 110.0, 110.5, 114.2, 119.1, 123.3, 124.1, 124.5, 130.2, 130.4, 134.3, 137.4, 144.0, 144.1, 168.8, 168.9.
LR-MS m/z:304 [M+].
HR-MS m/z:304.0997 [M+] (Calcd for C17H12N4O2, 304.0958).
実施例7
(1)1−メチル−2−(フェニルチオ)イミダゾール
−78℃、窒素雰囲気下、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(2.6M,40mL)を1−メチルイミダゾール(8.2g)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液にゆっくり加え、30分間撹拌した。次いでジフェニルジスルフィド(24g)のテトラヒドロフラン溶液を加え、室温までゆっくりあたため、一晩撹拌した。反応混合物にNH4Cl水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、生理食塩水で洗浄後蒸発乾燥した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(アセトン:n−ヘキサン=1:2)に付し、無色油状物として標題化合物17.2g(収率90%)を得た。
IR(KBr)cm-1:2948, 1476, 1454, 1278, 1121, 1079, 686.
1H-NMR(CDCl3, 300MHz)δ:3.62(3H, s, N-Me), 7.07(1H, d, J=1.1Hz, H-5), 7.11-7.28(5H, m, SPh-H), 7.18(1H, d, J=1.3Hz, H-4).
13C-NMR(CDCl3, 75.45MHz)δ:33.8(N-Me), 123.8(C-5), 126.4(SPh-C), 127.8(SPh-C), 129.1(SPh-C), 130.1(C-4), 134.8(SPh-C), 137.9(C-2).
LR-MS m/z:190 [M+].
HR-MS m/z:190.0596 [M+] (Calcd for C10H10N2S, 190.0566).
(2)5−(4−ヒドロキシ−1−トシル−4,5,6,7−テトラヒドロインドール−4−イル)−1−メチル−2−(フェニルチオ)イミダゾール
−78℃、窒素雰囲気下、1−メチル−2−(フェニルチオ)イミダゾール(19g)のテトラヒドロフラン溶液(100mL)にn−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(2.5M、40mL)を加え、混合物を15分間撹拌した。これに、4−オキソ−1−トシル−4,5,6,7−テトラヒドロインドール(28.9g)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液を滴下し、室温までゆっくりあたため、一晩撹拌した。反応混合物にNH4Cl水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を生理食塩水で洗浄し蒸発乾固した。残渣をメタノールで再結晶し、白色固体として標題化合物33.1g(収率69%)を得た。
mp 116-118℃
IR(KBr)cm-1:3210, 3128, 2936, 1443, 1367, 1175, 1123, 1094, 701, 677, 659, 577.
1H-NMR(CDCl3, 300MHz)δ:1.69-1.71(2H, m, -CH2-), 1.93-1.98(2H, m, -CH2-), 2.40(3H, s, Ts-Me), 2.60(1H, dt, J=5.9Hz, 17.3Hz, -CH2-), 2.79(1H, dt, J=5.9Hz, 17.2Hz, -CH2-), 3.56(3H, s, N-Me), 6.19(1H, d, J=3.5Hz, インドール H-3), 6.60(1H, s, イミダゾール H-4), 7.07-7.25(6H, m, インドール H-2 and SPh-H), 7.29(2H, d, J=8.3Hz, Ts Ar-H), 7.67(2H, d, J=8.3Hz, Ts-Ar-H).
13C-NMR(CDCl3, 75.45MHz)δ:19.6, 21.6, 22.7, 32.9, 36.7, 69.2, 109.8, 121.8, 126.6, 126.7, 126.8(SPh-C), 128.0(SPh-C), 129.2(Ts-C), 129.7, 130.1(Ts-C), 131.0, 134.7, 135.9, 138.5, 139.8, 145.3.
LR-MS m/z:461 [M-OH2]+.
FAB-MS m/z:480 [M+H]+.
HR-FAB-MS m/z:480.1398 [M+H]+ (Calcd for C25H26N3O3S2, 480.1418).
(3)5−(1−トシル−6,7−ジヒドロインドール−4−イル)−1−メチル−2−(フェニルチオ)イミダゾール
5−(4−ヒドロキシ−1−トシル−4,5,6,7−テトラヒドロインドール−4−イル)−1−メチル−2−(フェニルチオ)イミダゾール(4.79g)とp−トルエンスルホン酸(17mg)をベンゼン(100mL)に加え、ディーンスタークチューブ中で窒素雰囲気下1時間加熱還流した。次いで、溶媒を減圧下に留去し、残渣を酢酸エチルで洗浄した。有機層を生理食塩水で洗浄し、蒸発乾固した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1)、油状物として標題化合物4.25g(収率92%)を得た。
IR(KBr)cm-1:2948, 1594, 1477, 1442, 1370, 1175, 1127, 1087, 1002, 812, 743, 696, 666, 614, 572, 537.
1H-NMR(CDCl3, 300MHz)δ:2.42(3H, s, Ts-Me), 2.50(2H, dt, J=9.4Hz, 4.6Hz, インドール H-6 -CH2-), 2.96(2H, t, J=9.4Hz, インドール H-7 -CH2-), 3.41(3H, s, N-Me), 5.70(1H, t, J=4.6Hz, インドール H-5 オレフィン-H), 5.93(1H, d, J=3.3Hz, インドール H-3), 7.09(1H, s, イミダゾール H-4), 7.14-7.30(6H, m, インドール, H-2 and SPh-H), 7.32(2H, d, J=8.1Hz, Ts Ar-H), 7.72(2H, d, J=8.4Hz, Ts Ar-H).
13C-NMR(CDCl3, 75.45MHz)δ:20.4, 21.6, 24.2, 32.4, 108.9, 120.9, 122.5, 123.9, 124.3, 126.6, 126.8(SPh-C), 128.0(SPh-C), 128.6, 128.9, 129.2(Ts-C), 130.1(Ts-C), 134.4, 134.9, 135.9, 138.4, 145.2.
LR-MS m/z:461 [M+].
HR-MS m/z:461.1249 [M+] (Calcd for C25H23N3O2S2, 461.1234).
(4)5−(1−トシルインドール−4−イル)−1−メチル−2−(フェニルチオ)イミダゾール
5−(1−トシル−6,7−ジヒドロインドール−4−イル)−1−メチル−2−(フェニルチオ)イミダゾール(1.84g)とDDQ(1.09g)をベンゼン(50mL)中に添加し、室温下3時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、残渣をクロロホルムに溶解し、有機層を5%K2CO3水溶液で洗浄し、蒸発乾固した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン=2:1)に付し油状物として標題化合物1.3g(収率70%)を得た。
IR(KBr)cm-1:2952, 1954, 1475, 1442, 1371, 1288, 1210, 1188, 1166, 1129, 1087, 999, 812, 753, 673, 573.
1H-NMR(CDCl3, 300MHz)δ:2.35(3H, s, Ts-Me), 3.48(3H, s, N-Me), 6.55(1H, d, J=3.7Hz, インドール H-3), 7.16(1H, d, J=7.5Hz, インドール H-5), 7.20-7.32(8H, m, Ts Ar-H, SPh-H and イミダゾール H-4), 7.37(1H, dd, J=7.5Hz, 8.3Hz, インドール H-6), 7.62(1H, d, J=3.7Hz, インドール H-2), 7.80(2H, d, J=8.5Hz, Ts Ar-H), 8.03(1H, d, J=8.5Hz, インドール H-7).
13C-NMR(CDCl3, 75.45MHz)δ:21.6, 32.5, 107.7, 113.7, 122.7, 124.2, 124.5, 126.8, 126.9(SPh-C), 127.1, 128.3(SPh-C), 129.3(Ts-C), 129.8, 130.0(Ts-C), 130.1, 134.0, 134.5, 134.9, 135.1, 139.3, 145.2.
LR-MS m/z:459 [M+].
HR-MS m/z:459.1089 [M+] (Calcd for C25H21N3O2S2, 459.1077).
またこの化合物は、次の方法によっても得られた。
すなわち、5−(4−ヒドロキシ−1−トシル−4,5,6,7−テトラヒドロインドール−4−イル)−1−メチル−2−(フェニルチオ)イミダゾール2.4g及びDDQ 1.36gを用いてベンゼン100mL中、ディーンスタークチューブ中窒素雰囲気で2時間加熱還流した。その後上記と同様に処理して標題化合物1.06g(収率46%)を得た。
(5)5−(1H−インドール−4−イル)−1−メチル−2−(フェニルチオ)イミダゾール
5−(1−トシルインドール−4−イル)−1−メチル−2−(フェニルチオ)イミダゾール3.12g及びK2CO3(3.75g)をメタノール(80mL)−水(32mL)混液に加え、一晩加熱還流した。溶媒を留去し、残渣を採取した。得られた固形物をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)に付し、メタノールから再結晶して無色針状晶として標題化合物1.55g(収率75%)を得た。
mp 162-164℃
IR(KBr)cm-1:3422, 3178, 1442, 1399, 1340, 1107, 895, 752, 738, 684, 585.
1H-NMR(CDCl3, 300MHz)δ:3.55(3H, s, N-Me), 6.39-6.41(1H, m, インドール H-3), 7.06(1H, dd, J=0.9Hz, 7.4Hz, インドール H-5), 7.17-7.32(7H, m, インドール, H-6 and SPh-H), 7.38(1H, s, イミダゾール H-4), 7.46(1H, d, J=8.3Hz, インドール H-7), 9.17(1H, br, NH).
13C-NMR(CDCl3, 75.45MHz)δ:32.6, 101.6, 111.8, 121.0, 121.66, 121.73, 125.3, 126.6, 127.3, 127.9(SPh-C), 129.3(SPh-C), 129.4, 135.2, 136.0, 136.1, 138.3.
LR-MS m/z:305 [M+].
HR-MS m/z:305.0980 [M+] (Calcd for C18H15N3S, 305.0989).
この化合物は、次の方法によっても得られた。後記の5−(6,7−ジヒドロ−1H−インドール−4−イル)−1−メチル−2−(フェニルチオ)イミダゾール1.53g及びDDQ 1.36gをベンゼン中室温で6時間撹拌した。その後前記(4)と同様に後処理して標題化合物794mg(収率50%)を無色針状晶として得た。
(6)5−(6,7−ジヒドロ−1H−インドール−4−イル)−1−メチル−2−(フェニルチオ)イミダゾール
5−(4−ヒドロキシ−1−トシル−4,5,6,7−テトラヒドロインドール−4−イル)−1−メチル−2−(フェニルチオ)イミダゾール9.58g及びK2CO3 11gをメタノール(100mL)−水(40mL)の混液中で3日間加熱還流した。反応混合物を濃縮し、固形物を採取し、無色針状晶として標題化合物5.32g(収率86%)を得た。
mp 154-156℃
IR(KBr)cm-1:3100, 2952, 2892, 1577, 1475, 1436, 1070, 897, 832, 794, 736, 683.
1H-NMR(CDCl3, 300MHz)δ:2.55(2H, td, J=4.6Hz, 8.5Hz, インドール H-6-CH2-), 2.77(2H, t, J=8.6Hz, インドール H-7-CH2-), 3.50(3H, s, N-Me), 5.59(1H, t, J=4.6Hz, インドール H-5 オレフィン-H), 5.85(1H, t, J=2.6Hz, インドール H-3), 6.58(1H, t, J=2.6Hz, インドール H-2), 7.12-7.18(2H, m, SPh-H), 7.19(1H, s, イミダゾール H-4), 7.23-7.30(3H, m, SPh-H), 8.66(1H, s, NH).
13C-NMR(CDCl3, 75.45MHz)δ:20.9, 24.5, 32.6, 104.9, 115.8, 116.9, 120.9, 125.3, 126.3, 127.6(SPh-C), 127.7, 128.7, 129.2(SPh-C), 135.4, 135.9, 137.7.
LR-MS m/z:307 [M+].
HR-MS m/z:307.1119 [M+] (Calcd for C18H17N3S, 307.1145).
(7)2,6−ジメチル−5−フェニルチオ−イミダゾ[4″,5″:5,4]ピロロ[3′,4′:6,7]シクロヘプト[1,2,3−cd]インドール−1,3−ジオン
エチルブロミド(654mg)とマグネシウム48mgをテトラヒドロフラン(2mL)に加えてエチルマグネシウムブロミド溶液を調製した。
5−(1H−インドール−4−イル)−1−メチル−2−(フェニルチオ)イミダゾール305mgのテトラヒドロフラン(3mL)溶液をエチルマグネシウムブロミド溶液に加え、室温で窒素雰囲気下15分撹拌した。次いでこれに、3,4−ジブロモ−1−メチルマレイミド269mgのテトラヒドロフラン(3mL)溶液を滴下し、室温で一晩撹拌した。反応混合物にNH4Cl水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を生理食塩水で洗浄し蒸発乾固した。残渣をメタノールに溶解し、100℃に3日間加熱した。溶媒を留去し、残渣をアセトンから再結晶し青色粉末として標題化合物89mg(収率22%)を得た。
mp 222-224℃
IR(KBr)cm-1:3360, 1754, 1689, 1622, 1513, 1432, 1383, 1189, 1135, 740, 687.
1H-NMR(DMSO-d6, 300MHz)δ:2.84(3H, s, CO-N-Me), 3.79(3H, s, N-Me), 6.86(1H, t, J=7.7Hz, インドール H-6), 6.92(1H, d, J=6.8Hz, インドール H-5), 6.97(1H, d, J=7.7Hz, インドール H-7), 7.20-7.28(3H, m, SPh-H), 7.33-7.39(2H, m, SPh-H), 7.75(1H, d, J=2.8Hz, インドール H-2), 11.55(1H, s, インドール NH).
13C-NMR(DMSO-d6, 75.45MHz)δ:23.4, 36.1, 110.2, 112.3, 115.7, 122.3, 124.0, 124.5, 125.5, 126.7, 127.3(SPh-C), 129.6(SPh-C), 130.5, 132.4, 133.9, 134.6, 136.6, 138.2, 141.7, 167.8, 169.3.
LR-MS m/z:412 [M+].
HR-MS m/z:412.1010 [M+] (Calcd for C23H16N4O2S, 412.0996).
(8)6−メチル−5−フェニルチオ−イミダゾ[4″,5″:5,4]ピロロ[3′,4′:6,7]シクロヘプト[1,2,3−cd]インドール−1,3−ジオン
5−(1H−インドール−4−イル)−1−メチル−2−(フェニルチオ)イミダゾール76mgを(7)と同様に、エチルマグネシウムブロミド及び3,4−ジブロモマレイミド(63mg)で処理した。混合物をメタノールに溶解し、100℃に3日間加熱した。溶媒を減圧留去し、残渣をアセトンから再結晶し、青色粉末として標題化合物10mg(収率10%)を得た。
mp >300℃
IR(KBr)cm-1:3392, 1711, 1629, 1533, 1518, 1441, 1349, 738.
1H-NMR(DMSO-d6, 300MHz)δ:3.79(3H, s, N-Me), 6.86(1H, t, J=7.7Hz, インドール H-6), 6.94(1H, d, J=6.8Hz, インドール H-5), 6.98(1H, d, J=7.2Hz, インドール H-7), 7.19-7.27(3H, m, SPh-H), 7.33-7.38(2H, m, SPh-H), 7.74(1H, d, J=2.8Hz, インドール H-2), 10.58(1H, s, CO-NH-CO), 11.57(1H, s, インドール NH).
13C-NMR(DMSO-d6, 75.45MHz)δ:36.1, 110.0, 112.4, 115.8, 122.8, 124.1, 124.4, 125.4, 126.7, 127.2(SPh-C), 129.6(SPh-C), 130.6, 132.9, 134.0, 134.5, 136.7, 138.1, 141.6, 169.0, 170.6.
(9)2,6−ジメチル−イミダゾ[4″,5″:5,4]ピロロ[3′,4′:6,7]シクロヘプト[1,2,3−cd]インドール−1,3−ジオン
エタノールに懸濁したラネーニッケル(4mL)を2,6−ジメチル−5−フェニルチオ−イミダゾ[4″,5″:5,4]ピロロ[3′,4′:6,7]シクロヘプト[1,2,3−cd]インドール−1,3−ジオン(82mg)のメタノール溶液(20mL)に加え、一晩加熱撹拌した。反応混合物をセライトで濾過し、DMFで洗浄した。濾液を蒸発させ、残渣をアセトンから再結晶し青色粉末として標題化合物22mg(収率36%)を得た。
mp >300℃
IR(KBr)cm-1:3410, 3202, 1754, 1690, 1629, 1527, 1437, 1385, 1127, 736, 642.
1H-NMR(DMSO-d6, 500MHz)δ:2.84(3H, s, CO-N-Me), 3.81(3H, s, N-Me), 6.80-6.92(3H, m, インドール H-5, H-6, H-7), 7.58(1H, s, イミダゾール H-2), 7.69(1H, s, インドール H-2), 11.61(1H, br, インドール NH).
13C-NMR(DMSO-d6, 125.65MHz)δ:23.4, 36.2, 110.5, 111.9, 114.2, 123.1, 123.4, 124.4, 126.2, 130.3, 131.3, 133.2, 134.0, 138.4, 143.4, 168.1, 169.5.
LR-MS m/z:304 [M+].
HR-MS m/z:304.0968 [M+] (Calcd for C17H12N4O2, 304.0962).
(10)6−メチル−イミダゾ[4″,5″:5,4]ピロロ[3′,4′:6,7]シクロヘプト[1,2,3−cd]インドール−1,3−ジオン
エタノールに懸濁したラネーニッケル(1mL)を6−メチル−5−フェニルチオ−イミダゾ[4″,5″:5,4]ピロロ[3′,4′:6,7]シクロヘプト[1,2,3−cd]インドール−1,3−ジオン(40mg)のテトラヒドロフラン溶液(40mL)に加え、一晩加熱還流した。反応混合物をセライトで濾過し、DMFで洗浄した。濾液を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムグラフィー(酢酸エチル)に付し、メタノールから再結晶し、標題化合物3.7mg(収率12.7%)を得た。
mp >300℃
IR(KBr)cm-1:3482, 1704, 1562, 1421, 1359, 738.
1H-NMR(DMSO-d6, 500MHz)δ:3.82(3H, s, N-Me), 6.81(1H, t, J=7.94Hz, インドール H-6), 6.88(1H, d, J=7.23Hz, インドール H-5), 6.92(1H, d, J=8.24Hz, インドール H-7), 7.58(1H, s, イミダゾール H-2), 7.66(1H, s, インドール H-2), 10.54(1H, s, CO-NH-CO), 11.69(1H, s, インドール NH).
13C-NMR(DMSO-d6, 125.65MHz)δ:36.2(N-Me), 110.2(インドール C-3), 111.7(インドール C-7), 114.2(インドール C-5), 123.1(インドール C-2), 123.5(マレイミド C-3 or C-4), 124.3(インドール C-6), 126.0(インドール C-4), 130.1(インドール C-3a), 131.8(マレイミド C-3 or C-4), 133.2(イミダゾール C-5), 133.7(イミダゾール C-4), 138.1(インドール C-7a), 143.4(イミダゾール C-2), 170.0(マレイミド C-2 or C-5), 170.0(マレイミド C-2 or C-5), 170.8(マレイミド C-2 or C-5).
LR-MS m/z:290 [M+].
HR-MS m/z:290.0817 [M+] (Calcd for C16H10N4O2, 290.0804).
試験例1
Flt-1遺伝子を組み込んだバキュウロウイルス(東大医科研、渋谷教授作成)を昆虫細胞Tn5に感染させ、細胞を蔗糖バッファーで破砕し、除核後、超遠心により膜画分を集め、酵素液とする。これに、検体と[γ-32P]ATPを加え、25℃、10分間反応する。反応停止後、リン酸化されたFlt-1をSDS-PAGE、オートラジオグラフィーで解析する。
活性の評価:検体は最終濃度0.1mg/mLになるように加え、リン酸化阻害の有無と阻害パターンを判定する。
その結果、表1に示すように実施例3及び5(4)の化合物は、優れたFlt-1のチロシンキナーゼ阻害作用を有することが判明した。
Figure 0004601038
試験例2
ヒト癌細胞パネルによる抗癌効果を検定した。すなわち、癌細胞を96ウェルプレートにまき込み、翌日サンプル溶液を添加、2日間培養後、細胞増殖をスルホローダミンBによる比色定量で測定する。データは、個々のがん細胞に対する薬剤の有効濃度偏差を視覚的に表現したFinger Printとして表示する。これにより、サンプルが相対的にどの癌細胞株の増殖を抑えるかを明らかにするものである。
その結果、表2に示すように実施例3及び5(4)の化合物は、多くのヒト癌細胞に対して優れた増殖抑制作用を示した。
Figure 0004601038
試験例3
組換えヒト・トポイソメレースI及びトポイソメレースIIαを用いて本発明化合物(実施例3の化合物)の酵素活性阻害の有無を検定した。
トポI活性はカンプトテシン(camptothecin, CPT)を陽性対照として、スーパーコイル(超ラセン)を持った環状プラスミドDNAの弛緩(relaxation)反応で、トポII活性はICRF-193を陽性対照として、連環状(catenated)DNAである原生動物トリパノゾーマのキネトプラストDNA(kDNA)の脱連環(decatenation)反応で酵素活性を測定した。300,100,30μMの濃度でサンプルを反応液に加え、反応を行った。反応後、反応液を平板アガロースゲル電気泳動を行い、ゲルをEthidium Bromide(EB)染色後、反応生成物のDNA量の変化から、50%阻害濃度(IC50)を求めた。サンプルの酵素阻害活性の強度は以下のように表現し、その結果を表3に示した。
++:IC50 ≦ 30(μM,以下同様); +:30 < IC50 ≦ 100; ±:100 < IC50 < 300; −:IC50 ≧ 300
Figure 0004601038

Claims (16)

  1. 次の一般式(1)
    Figure 0004601038
    (式中、R1はイミダゾール環の一の窒素原子上の置換基であり、水素原子、アルキル基又はアルコキシアルキル基を示し、R2は水素原子、アルキル基又はアルコキシアルキル基を示す)
    で表される化合物、その塩又はそれらの溶媒和物。
  2. 1及びR2が、同一又は異なって水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基である請求項1記載の化合物、その塩又はそれらの溶媒和物。
  3. 1が水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であり、R2が水素原子である請求項1又は2記載の化合物、その塩又はそれらの溶媒和物。
  4. 次の一般式(2−1)
    Figure 0004601038
    (式中、R4はアルキル基又はアルコキシアルキル基を示し、R3は水素原子、p−トルエンスルホニル基又はメタンスルホニル基を示し、破線はこの部分が二重結合であってもよいことを示す)
    で表される化合物、その塩又はそれらの溶媒和物。
  5. 一般式(2−2)
    Figure 0004601038
    (式中、R4はアルキル基又はアルコキシアルキル基を示し、R3は水素原子、p−トルエンスルホニル基又はメタンスルホニル基を示し、破線はこの部分が二重結合であってもよいことを示す)
    で表される化合物、その塩又はそれらの溶媒和物。
  6. 一般式(8)
    Figure 0004601038
    (式中、R4はアルキル基又はアルコキシアルキル基を示す)
    で表される化合物にアルキルマグネシウムハライドを反応させ、次いで一般式(9)
    Figure 0004601038
    (式中、R2は水素原子、アルキル基又はアルコキシアルキル基を示し、X1及びX2はハロゲン原子を示す)
    で表される化合物を反応させることを特徴とする一般式(1a)
    Figure 0004601038
    (式中、R4はアルキル基又はアルコキシアルキル基を示し、R2は前記と同じ)
    で表される化合物、その塩又はそれらの溶媒和物の製造法。
  7. 次の一般式(15)
    Figure 0004601038
    (式中、R4はアルキル基又はアルコキシアルキル基を示す)
    で表される化合物にアルキルマグネシウムハライドを反応させ、次いで一般式(9)
    Figure 0004601038
    (式中、R 2 は水素原子、アルキル基又はアルコキシアルキル基を示し、X 1 及びX 2 はハロゲン原子を示す)
    で表される化合物を反応させて一般式(16)
    Figure 0004601038
    (式中、 2 及び4は前記と同じ)
    で表される化合物とし、次いでこれを還元することを特徴とする一般式(1b)
    Figure 0004601038
    (式中、 2 及び4は前記と同じ)
    で表される化合物、その塩又はそれらの溶媒和物の製造法。
  8. 次の一般式(1c)
    Figure 0004601038
    (式中、R2aは水素原子又はアルキル基を示し、R4aはイミダゾール環の一の窒素原子上の置換基であり、アルコキシアルキル基を示す)
    で表される化合物を加水分解することを特徴とする一般式(1d)
    Figure 0004601038
    (式中、R2aは前記と同じ)
    で表される化合物、その塩又はそれらの溶媒和物の製造法。
  9. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物、その塩又はそれらの溶媒和物を含有するFlt(fms-like tyrosine kinase)-1キナーゼ阻害剤。
  10. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物、その塩又はそれらの溶媒和物を含有する血管新生阻害剤。
  11. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物、その塩又はそれらの溶媒和物を含有するトポイソメレース阻害剤。
  12. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物、その塩又はそれらの溶媒和物を含有する癌予防及び/又は治療剤。
  13. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物、その塩又はそれらの溶媒和物を有効成分とする医薬。
  14. 癌予防及び/又は治療薬である請求項13に記載の医薬。
  15. 血管新生阻害薬である請求項13に記載の医薬。
  16. トポイソメレース阻害薬である請求項13に記載の医薬。
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