JP4597885B2 - 縦列型駐車設備の中間扉装置 - Google Patents
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Description
上述したトラバーサ式の駐車設備にあっては、閉位置にある中間扉と前側駐車シャフトの車両パレットとの間にピットに臨む隙間が存在してしまうことから、特許文献1の駐車設備は前記隙間への落下を防ぐための可動式のカバー、即ち、可動床を備えており、この可動床は各中間扉の下端に取り付けられている。
本発明は上述の事情に基づいてされたもので、その目的とするところは、上述した隙間を簡単な構成にして塞ぐことができるばかりでなく強度的な耐性をも十分に備え、更には既存の縦列型駐車設備にも容易に適用することができる縦列型駐車設備の中間扉装置を提供することにある。
そして、請求項1の中間扉装置の場合、延出ベースは、各中間扉にそれぞれ備えられ、ピットの側壁側に基端が支持され、且つ、先端が中間扉の閉開方向に伸縮可能な支持部材と、中間扉のスカート及び対応する側の支持部材の一方に設けられ、これらスカート及び支持部材を機械的に係合することにより中間扉の閉開に連動した支持部材の伸縮を可能にし、且つ、スカートを支持部材に支持させる係合部材とを含み、また、係合部材及びスカートの一方は緩衝部材を有し、この緩衝部材を介して係合部材及びスカートの他方に係合する。
係合部材及びスカートの一方は、中間扉の閉開方向に転がるようにして係合部材及びスカートの他方に転接するローラを有することができ(請求項3)、このようなローラは中間扉の開閉を円滑にする。
また、隙間がスカートにより塞がれているとき、スカートは係合部材を介して延出ベースに支持されているから、万一、ユーザがスカートに乗って、スカートに上方から荷重を加えても、この荷重負荷に十分に耐え得る機械的強度を発揮し、スカートの破損や、この破損に起因するユーザの落下事故を確実に防止することができる。
また、延出ベースは、伸縮可能な支持部材と、係合部材から構成されているので、中間扉装置の構造が簡単となり、安価な中間扉装置の提供が可能となり、そして、緩衝部材は中間扉の閉開時、支持部材と係合部材の係合に伴う異音の発生を防止する。
請求項3のローラは中間扉の閉開時、支持部材と係合部材との引っ掛かりを防止し、支持部材の円滑な伸縮を保証する。
駐車設備は、プラットホーム2上に構築された駐車シャフト4,6を備え、これら駐車シャフト4,6は前後に併設されている。前述した特許文献1からも明らかなように駐車シャフト4,6は、鉛直に延びるゲージスペースと、このゲージスペース内に配置された無端状チェーン(図示しない)と、この無端チェーンの走行によりゲージスペース内を上下方向に循環する多数のケージ(図示しない)を備え、個々のケージは車両パレット8を介して車両Vの受け取りが可能となっている。
また、プラットホーム2には前側及び後側駐車シャフト4,6の下方にピット12が形成されている。このピット12は駐車シャフト4,6に跨っており、その内部にトラバーサ14を備えている。トラバーサ14は前後の駐車シャフト4,6間を往復動し、これら駐車シャフト4,6間にて車両パレット8を介して車両の移動を行うために使用される。このため、前後の駐車シャフト4,6の下部は中間入出口16を通じて互いに連通しており、中間入出口16は車両の通過を許容する大きさを有する。
より詳しくは、中間入出口16の上方には扉ガイド梁20が配置され、この扉ガイド梁20はピット12を横断する方向に延び、一対の中間扉18を水平方向に往復動自在に吊持している。扉ガイド梁20には一対の中間扉18のための駆動装置が内蔵されており、この駆動装置は例えば、扉ガイド梁20内の左右に配置された無端状チェーン22を備え、これら無端状チェーン22は一対のスプロケット24間に架け回され、対応する中間扉18に連結されている。一対の無端状チェーン22は駆動モータ(図示しない)からの動力を受けて互いに逆向きに走行され、これにより、一対の中間扉18が互いに連動して接離することにより、中間入出口16の開閉がなされる。なお、図3では、左側の中間扉18は閉位置にある状態で示され、右側の中間扉18は開位置にある状態で示されている。
なお、図3及び図4に示されているように、各中間扉18は前側駐車シャフト4側の面にミラー28を有しており、これらミラー28は一対の中間扉18が閉じられた状態で、ユーザが前側駐車シャフト4の車両パレット8上に車両を乗り入れる際、車両と中間扉18の間の間隔を把握するために利用される。
左右の延出ベース30は同一の構造を有することから、ここでは、一方の側の延出ベース30について図5を参照しながら説明する。
なお、図5に示されているように、一方のスライドレール32の先端側にはストライカ46が取り付けられ、そして、そのスライドレール32の基端側又はベースブラケット34にはリミットスイッチ48が取り付けられている。一対のスライドレール32が図示の伸長状態からベースブラケット34に向けて収縮すると、これに応じてストライカ46もまたリミットスイッチ48に向けて移動し、リミットスイッチ48をオン作動させることができる。
スカート受け38の上壁44には2つのローラブラケット52が取り付けられており、これらローラブラケット52は中間扉18の開閉方向に離間して配置されている。なお、図6には、一方のローラブラケット52のみが示されている。
更に、中間扉18の開閉方向でみて、スカート受け38の両端縁には弾性を有した緩衝部材56がそれぞれ取り付けられており、これら緩衝部材56は図7から明らかなようにスカート26の天井面との間に所望のギャップを存し、スカート受け38の両端縁のほぼ全長に亘って延びている。
逆に、中間扉18が閉位置から開位置に向けて移動されても、スカート26はスカート受け38のローラ54に円滑に案内されながら、その他方の側のインナサイド壁50がスカート受け38に緩衝部材56を介して当接(係合)し、延出ベース30の一対のスライドレール32は伸長状態から収縮する。
それ故、一対の中間扉18が閉位置にあって、これら中間扉18のスカート26が前側駐車シャフト4の車両パレット8と中間扉18との間の隙間を閉塞しているとき、万一、車両のユーザの足がスカート26に乗っかってスカート26に荷重が加わるとしても、スカート26の損傷を確実に防止でき、そして、この破損に起因した落下事故を回避することができる。
延出ベース30、即ち、一対のスライドレール32の伸縮は中間扉18の閉開に機械的に連動して行われるから、スライドレール32の伸縮のための駆動源を別に設ける必要はなく、上述した一実施例の中間扉装置を既存の縦列型駐車設備にも容易に適用することができる。
例えば、一実施例では、延出ベース30のスライドレール32にスカート受け38を取り付けているが、スカート26にスカート受け38に相当する係合部材を設け、スライドレール32に一対のインナサイド壁50に相当する受け部材を設けるようにしてもよい。この場合、緩衝部材56はスカート26側の係合部材に取り付けてもよいし、ローラ54もまたスカート26又は係合部材に取り付けてもよい。
8 車両パレット
12 ピット
14 トラバーサ
16 中間入出口
18 中間扉
26 スカート
30 延出ベース
32 スライドレール(支持部材)
38 スカート受け(係合部材)
54 ローラ
56 緩衝部材
Claims (3)
- 複数の駐車シャフトを前後に併設し、これら駐車シャフトの下方にトラバーサを備えたピットを設ける一方、前後の駐車シャフトの下部を中間入出口により相互に連通させ、前記トラバーサの前後方向の往復動により、前側駐車シャフトと後側駐車シャフトとの間にて車両パレットを介して車両を移動させ、前記後側駐車シャフトに対する車両の入出庫を可能にした縦列型駐車設備において、
水平方向に互いに接離し、前記中間入出口を閉開可能な左右一対の中間扉と、
前記前側駐車シャフト内に面した前記各中間扉の下部からそれぞれ張り出して設けられ、前記中間扉が閉じられたときには前側駐車シャフト内の最下位の車両パレットと前記中間扉との間に存在する隙間を閉塞するスカートと、
前記中間扉の閉開に対し機械的に連動して前記中間扉の閉開方向に進退し、前記中間扉が閉位置にあるときにスカートを支持する延出ベースと
を具備し、
前記延出ベースは、
前記各中間扉にそれぞれ備えられ、前記ピットの側壁側に基端が支持され、且つ、先端が前記中間扉の閉開方向に伸縮可能な支持部材と、
前記中間扉の前記スカート及び対応する側の前記支持部材の一方に設けられ、これらスカート及び前記支持部材を機械的に係合することにより前記中間扉の閉開に連動した前記支持部材の伸縮を可能にし、且つ、前記スカートを前記支持部材に支持させる係合部材と
を含み、
前記係合部材及び前記スカートの一方は緩衝部材を有し、この緩衝部材を介して前記係合部材及び前記スカートの他方に係合することを特徴とする縦列型駐車設備の中間扉装置。 - 前記支持部材は伸縮可能なスライドレールからなり、
前記係合部材は、前記スカートに対して前記中間扉の閉開方向に遊びを存して係合されていることを特徴とする請求項1に記載の縦列型駐車設備の中間扉装置。 - 前記係合部材及び前記スカートの一方は、前記中間扉の閉開方向に転がるようにして前記係合部材及び前記スカートの他方に転接するローラを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の縦列型駐車設備の中間扉装置。
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