JP4597499B2 - タルク粉末の製造方法 - Google Patents

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Description

この発明はタルク粉末の製造方法に関し、更に詳細には、従来のタルク粉末とは異なり、タク原鉱石の結晶構造に由来する薄片形状および滑り性を保持しながら、アニオン系分子の吸着をなし得るタルク粉末または該アニオン系分子を吸着させたタルク粉末を得る製造方法に関するものである。
一般にタルク原鉱石は、そのモース硬度が1と極めて柔らかい鉱物であり、また滑りが良いことから「滑石」、「ソープストーン」と俗に呼称されている。そして前記タルク原鉱石の鉱脈は、世界中に広く分布し、またその加工が容易であることから、古くから様々な用途に用いられ、かつその利用範囲も極めて多岐に渡るものである。
一般的なタルク粉末の製造工程を以下に概略的に述べる。従来、前記タルク原鉱石は、乾燥状態から直にアトマイザー等の粉砕機によって粉砕され、得られた乾燥粉砕物を篩い等を用いて分級することで製造されてい。そして製造されたタルク粉末は、工業用フィラー、製紙用添加剤、化粧品、医薬品原料用その他の用途に利用されている。タルク粉末は、乾燥状態のままで粉砕、分級等の処理を行なう乾式粉砕法により、多量かつ安価に製造されている。
しかし前記乾式粉砕法は、粉砕時に加えられる衝突による過剰なエネルギー等によって、タルク原鉱石の結晶構造に由来する薄片形状および滑り性等損なわれる。また、乾式粉砕法では、得られるタルク粉末の表面性を親水性に改質できない。このよう疎水性を示すタルク粉末、他のアニオン系分子に代表される水溶性物質等との混和が困難なことを意味し、これにより工業用フィラー、化粧品または医薬品添加剤としての使用時における利用範囲を大幅に縮小させる不利益になるという大きな問題が指摘される。
一般に前記カチオン系分子およびアニオン系分子は、電気的にプラス・マイナスとなっているだけであり、双方に略同一の機能等を発現する分子が存在する。しかし前記カチオン系分子はアニオン系分子に較べて、そのプラス電荷故に人体に対する有害性が指摘されており、同じ機能を発現する分子を使用する場合、該アニオン系分子の採用が安全上望まれることは云うまでもない。殊に前記タルク粉末が、化粧品または医薬品添加剤等の人体への影響が大きい用途に使用される場合においては、前記アニオン系分子を使用することにより獲得される安全性は大きな意味を持つ。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本発明に係るタルク粉末の製造方法は、
得るべきタルク粉末の原料に対して、該原料を湿潤状態下に保持するための所定量の水を加え、
前記原料を前記水による湿潤状態下で、所定時間に亘って粉砕した後に常温まで放冷するサイクルを繰り返すことで、アニオン系分子を吸着し得るタルク粉末を製造するようにしたことを特徴とする。
以上に説明した如く、本発明に係るタルク粉末の製造方法によれば、原料を水による湿潤状態下で、所定時間に亘って粉砕した後に常温まで放冷するサイクルを繰り返して、親水性に改質するようにしたことで、得られるタルク粉末の表面に人体に悪影響を及ぼす可能性が非常に小さい有用なアニオン系分子の吸着を許容するタルク粉末、そして該アニオン系分子吸着させたタルク粉末を製造し得る。また本発明に係るタルク粉末の製造方法は、良質なタルク粉末に関する製品製造に大きく貢献することに留まらず、タルク粉末有する親水性により発現される吸水性や、前記タルク原鉱石自体が有する独特の滑りの良い触感等を生かすことで、タルクの利用範囲を大きく広げ、工業原料、医薬品または化粧品等の多数の業界に大きく貢献するものである。
次に、本発明に係るアニオン系分子を吸着し得るタルク粉末を、その製造方法と併せ、かつ好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下説明する。前記アニオン系分子吸着させたタルク粉末およびその製造方法については後述([0031])する。本願の発明者は、タルク原鉱石から所定粒径のタルク粉末を得る際に、湿潤状態下において粉砕を実施することで、または従来用いられている乾式粉砕の後、水に対する馴染み(以下、馴染み処理と云う)を発現させる所要の処理を実施することで、該タルク原鉱石が本来有する薄片形状および滑り性等を保持しつつタルク粉末を親水性に改質してアニオン系分子の吸着をなし得ることを知見したものである。なお、湿式粉砕または乾式粉砕による本発明のタルク粉末の製造は、その工程上差違があるため、以下に夫々別々に説明する。なお本発明の請求項および以下の説明において用いられる「界面活性剤」とは、界面活性剤の原液と、所要量の水とが混合された状態を指すものである。また原液状態の界面活性剤については、予め所要量の水と混合することで使用可能となるため、本発明においても採用可能である。
なお、本発明における湿潤状態下における粉砕とは、具体的には湿式粉砕法を指し、該粉砕法は水を被粉砕物であるタルク原鉱石と共に存在させつつ粉砕を実施する方法である。そしてこの水の介在により、前記タルク原鉱石の粉砕時において、該原鉱石をなす粒子同士または該粒子と破砕機との衝突によって生じる衝突エネルギーを、従来の乾式粉砕法に比較して極めて小さくすることが可能となっている。これは、前記タルク原鉱石の結晶構造に由来する薄片形状および滑り性等保持した粉砕可能であることを意味している。
本発明の好適な理解に資するため、タルクに関する基本的な知見を以下に説明する。本発明で説明されるタルクの基本的な化学構造式は、Mg3Si4O10(OH)2であり、分子量が379.27、その内訳はSiO2:63.5%、MgO:31.7%、H2O:4.8%であり、単斜晶系結晶構造を有する。そして中心にSi(ケイ素)が存在する面体4個と、中心にMg(マグネシウム)が存在する面体3個とから形成されており、基本的に電荷は帯びていない。タクは、Si−O結合を4つ有する面体からなるシート2枚が、Mg−OまたはMg−OHの結合を6つ有する面体からなるシートを上下に挟む形で1層になる所謂2:1型粘土鉱物構造を有している。そして、前記2:1型粘土鉱物構造においては、該構造中のSi原子は、より価数の低い金属原子に置換される同型置換が起こるため、その層状表面が微弱にマイナスに帯電することがあり、その結果、カチオン系分子の吸着は容易になされることが知られている。
また前記タルク原鉱石と該原鉱石から得られるタルク粉末との物性が異なるのは、粉砕時に加えられる衝突による過剰なエネルギー等によって、該タルク原鉱石が部分的に高温となる等のためと推察される。このタルク原鉱石粉砕時に発生する過剰エネルギーを抑制すれば、前記タルク原鉱石の物性、すなわち独特の滑りの良い触感等を保持しつつ、親水性に表面改質することでアニオン系分子の吸着能を有したタルク粉末が得られることになる。従って本願では、前記タルク原鉱石の粉砕時に発生する衝突エネルギー等の効果的な抑制をなし得る水の存在下での粉砕、すなわち湿式粉砕を実施することとしたものである。
これに対し、本発明に係る製造方法により製造されたタルク粉末は以下の理由により、図1に示す如く、該タルク粉末表面がプラスに帯電する結果、前記アニオン系分子の吸着をなし得ると考えられる。すなわち、(1)その表面上に前述した同型置換で生じたマイナスの電荷を相殺するように、該粉末を構成する凝集二次粒子([0030]参照)の層状表面以外の部分、すなわち該二次粒子の外縁部分がプラスに帯電する、(2)また該タルク粉末表面で該同型置換によりプラスに帯電している部分と、水を構成する水酸基とが接触し、(−Si−O−)n、所謂シロキサン結合が形成され、この結合端部に水素イオンが結合することでプラスに帯電する。更に詳細には、(−Si−O−)nはタルク粉末破断面においては分断され、Si+やO−−Siと云った状態になっていると考えられる。基本的にタルク粉末がアニオン系分子を吸着し得るためには、先ず該タルク粉末分子とアニオン系分子とが接触する必要があるが、この接触は該タルク粉末表面の親水性によってなされる。そして接触した前記タルク粉末とアニオン系分子とは、電気的な力により吸着されると共に、その状態に維持されることになる。
なお、前記タルク粉末の粒子構造は薄片状であり、該薄片状態の一次粒子が凝集して二次粒子を構成し、該二次粒子が一般的な粒子の最小構成単位となっている。そして本発明においてタルク粉末の表面とは、該タルク粉末の外表面だけでなく、該タルク粉末を構成する薄片状態の一次粒子の間、すなわち層間も含むものとする。
(湿式状態下での粉砕によるアニオン系分子を吸着し得るタルク粉末の製造)
本発明に係るタルク粉末は、図2および図5に示す如く、基本的に水分混合工程SW1、湿式粉砕工程SW2、分級・乾燥工程SW3および最終工程SEを実施することで基本的に製造される。そして前記分級・乾燥工程SW3および最終工程SEの間に、必要に応じて機能化工程SAを実施することも可能である。前記機能化工程SAについては、本発明に係るタルク粉末を製造するための必須的な工程ではなく、例えば食品添加物または化粧品等としての特定の機能を発現し得る第3成分を該タルク粉末に対して付与する場合や、該タルク粉末を中間的な生成物として、更なる粉砕(二次粉砕)等を実施して高いアスペクト比を有する、所謂薄片剥離型のタルク粉末を得る際に実施される工程である。そして、後述([0039])する「乾式状態下での粉砕によるタルク粉末の製造」においても同様に採用され得るので、双方の製造の説明の後に別途説明する。
前記水分混合工程SW1は、粉砕すべきタルク原鉱石と、該原鉱石粉砕時に発生する衝突エネルギーを緩和する緩衝剤としての役割を果たす水とを混合する工程である前記タルク原鉱石を湿潤状態として粉砕することで、該粉砕によりタルク原鉱石、すなわち粉砕によって生じ、得るべきタルク粉末に与えられる不要なエネルギー等を抑制し、これにより該タルク原鉱石の有用な物性を保持しつつタルク粉末を親水性に改質するには、本工程SW1は必要不可欠な工程といえる。なお、ここでは水分として水を挙げているが、温度的な制限はないため、熱湯であっても問題はない。
前記水分混合工程SW1においては、水が好適に使用されているが、この他、タルク原鉱石に対して加えた場合に容易に馴染む程度の低い粘度と、粉砕時の衝突エネルギーを効率良く吸収等し得る高い比熱を有する液体も使用可能である。また得るべきタルク粉末の使用用途によっては、この他、各種油類や各種有機溶媒等の使用も可能である。前記水の添加量については、粉砕すべきタルク原鉱石が充分に浸潤状態となる程度、具体的には該タルク原鉱石100重量部に対して、少なくとも5重量部以上に設定することが好適である。なお、この水については、その量が100重量部を越えると、粉砕効率の低下が顕著に表れるため、実際使用上においてはタルク原鉱石100重量部に対して、5〜100重量部の範囲に設定することが望ましい。またこの添加量は、粉砕して得るタルク粉末の粒径、すなわち粉砕時間等の各要素によって変動するので、適宜変更する必要がある。また後述([0053])する如く、前記タルク原鉱石を湿潤状態とする界面活性剤を使用する場合、該界面活性剤が有する浸透作用等により、該タルク原鉱石100重量部に対して、1重量部以上の添加量で充分な作用が期待できる。
前記湿式粉砕工程SW2は、所定量の前記水を加えられた前記タルク原鉱石に対して、ピンミル、ハンマーミル、ロールミルその他従来の乾式粉砕に使用される公知の粉砕手段による粉砕を実施してタルク粉末を得る工程である。ここで使用される粉砕手段や、該手段による粉砕時間等は、得るべきタルク粉末の粒子径により略決定される。また前述の如く、緩衝材として作用する水の添加量によっても、前記粉砕時間は変動し、該添加量に比例して長時間の粉砕が必要となるが、前記タルク原鉱石100重量部に対して、100重量部の水を使用する場合、使用する粉砕手段の規模および該タルク原鉱石量にもよるが、2〜5時間程度の処理が必要とされる。
また湿式下で好適な粉砕等を実施する水流を利用した、所謂水流粉砕機や水中攪拌機等による粉砕も採用可能である。この水流粉砕機や水中攪拌機等の使用による粉砕は、後述([0036])する前記分級・乾燥工程SW3における分級の同時実施もなし得るものであり、処理により一次粒子毎に分離したタルク粉末を得ることができる。
前記分級・乾燥工程SW3は、湿式粉砕工程SW2の実施により得られたタルク粉末を使用用途に応じた粒径に揃えると共に、該粉砕に使用した水を除去等するための乾燥を施す工程である。この工程SW3において実施される分級は、最終的に得るべきタルク粉末の粒径を考え、該粒径に対応したメッシュを有する通常の篩いによる分級等、従来公知の方法が適宜採用可能である。
前記分級・乾燥工程SW3における乾燥は、一般的に使用される熱風循環恒温乾燥炉等の従来公知の手段を使用することで実施され、またこのほか、例えば流動層乾燥機等の従来公知の乾燥機も使用し得る。なお、この乾燥によって加えられる熱量はさほど大きなものではなく、120〜160℃程度に設定される。この温度が高過ぎると、得られたタルク粉末の親水性等の有用な物性が失われる場合があるので注意が必要である。また、乾燥時間は90〜180分程度の製造効率を阻害しない範囲内で適宜選択的に設定される。また前記湿式粉砕工程SW2の実施により、充分に製品としての粒度となっている場合等は、必ずしも本工程SW3を実施する必要はない。
前記最終工程SEは、前述の各工程SW1〜SW3を経ることで製造されたタルク粉末に対して、出荷に必要な計量、包装その他様々な検査等を実施する工程である。そして本工程SEの終了後にタルク粉末は出荷等される。またアニオン系分子を吸着させたタルク粉末を製造するには、前記分級・乾燥工程SW3の直後またはアニオン系分子を付与しない場合の機能化工程SA(後述[0046])直後に吸着すべきアニオン系分子と混合すればよい。
(乾式状態下での粉砕によるアニオン系分子を吸着し得るタルク粉末の製造)
本発明に係るタルク粉末は、図3および図5に示す如く、基本的に乾式粉砕工程SD1、馴染み処理(親水化)・分級・乾燥工程SD2および最終工程SEを実施することで基本的に製造される。そして前記親水化・分級・乾燥工程SD2および最終工程SEの間に、前記機能化工程SAを必要に応じて実施することも可能である。
前記乾式粉砕工程SD1は、従来技術と同様の方法、すなわち前記タルク原鉱石を、汎用のピンミル、ハンマーミル、ロールミルその他従来公知の粉砕手段による粉砕を実施してタルク粉末を得る工程である。ここで使用される粉砕手段や、該手段による粉砕時間等は、前述の湿式粉砕時と同様に得るべきタルク粉末の粒子径により略決定される。
前記馴染み処理・分級・乾燥工程SD2は、乾式粉砕工程SD1の実施により得られたタルク粉末に対して、所定の処理を施して該タルク粉末の原鉱石と同様の物性、具体的には親水性を付与すると共に、使用用途に応じた粒径に揃え、かつ親水化に使用した水を除去等するための乾燥を施す工程である。そして前記親水化および乾燥に係る処理と、分級に係る処理とは個別に実施されることが一般的であるが、その順序については殊に限定されず、何れの処理を先に実施するようにしてもよい。
本工程SD2における馴染み処理、すなわち親水化は、基本的に前記乾式粉砕工程SD1で得られたタルク粉末を水に一定時間以上含浸させることで達成される。これは、前記タルク粉末の表面に水を接触させることで、水に対する馴染みを発現させ、タルク粉末に親水性を付与するものである。この処理に際しては、前記タルク粉末と水との効率的な接触や、該タルク粉末に対する水の浸透度合いが大きな方が、水に対する馴染みをより良好に発現させ得るため、以下のような各方法の併用等が考えられる。すなわち、(1)使用される水を加熱し、煮沸状態とする、(2)前記タルク粉末を水に含浸させるに先立ち、該タルク粉末とエタノール等の該水に対して分散し得る性質を有する物質とを混合し、該タルク粉末と水との接触面積を大きくする、(3)使用される水を硫酸、硝酸、塩酸および/または酢酸等の酸に代表される、各種金属塩を含有し得る液体を使用する。
本工程SD2における乾燥は、基本的に前述の湿式粉砕におけるタルク粉末の製造方法と同様であり、一般的に使用される熱風循環恒温乾燥炉等の従来公知の手段を使用することで実施される。またこの他、例えば流動層乾燥機等の従来公知の乾燥機も使用し得る。なお、この乾燥によって加えられる熱量はさほど大きなものではなく、300℃未満、好適には120〜160℃程度に設定される。この温度が高過ぎると、得られたタルク粉末が保持している表面付着水が揮発してしまい、その結果、タルク粉末の親水性等の有用な物性が失われる場合があるので注意が必要である。また、乾燥時間は90〜180分程度の製造効率を阻害しない範囲内で適宜選択的に設定される。なお、馴染み処理に酸等を使用した場合には、従来公知の中性化処理等、施した処理に対応する無害化処理を適宜実行する必要がある。
本工程SD2において実施される分級は、基本的に前述の湿式粉砕におけるタルク粉末の製造方法と同様であり、最終的に得るべきタルク粉末の粒径を考え、該粒径に対応したメッシュを有する通常の篩いによる分級等、従来公知の方法が適宜採用可能である。
前記最終工程S4は、基本的に前述の湿式粉砕におけるタルク粉末の製造方法と同様であり、前述の各工程SD1およびSD2を経ることで製造されたタルク粉末に対して、出荷に必要な計量、包装その他様々な検査等を実施する工程である。そして本工程SEの終了後にタルク粉末は出荷等される。また前述した湿式状態下での粉砕によるアニオン系分子を吸着し得るタルク粉末の製造方法と同様に、アニオン系分子を吸着させたタルク粉末を製造するには、前記馴染み処理・分級・乾燥工程SD2の直後またはアニオン系分子を付与しない場合の機能化工程SA(後述[0046])直後に吸着すべきアニオン系分子と混合すればよい。
(機能化工程SAについて)
前記機能化工程SAは、得られたタルク粉末に対して、該タルク粉末が有する物性、すなわち親水性・アニオン系分子の吸着性を利用することで、所要の機能を発現する第3成分たるアニオン系分子を吸着させたタルク粉末を製造したり、該吸着現象自体を利用して、更に形状的に機能化させたタルク粉末を製造する付加的な工程である。この工程SAを経ることで、アニオン系分子を吸着し得るタルク粉末は、アニオン系分子を吸着させたタルク粉末となる。
本発明に係るタルク粉末は、前述の如く、その原料であるタルク原鉱石が有する各種物性を損なうことなく親水性を有しているため、これまでのタルク粉末には実施し得なかった、所謂第3成分の付与が容易に可能となっている。具体的には、本発明に係るタルク粉末は、前記アニオン系分子を吸着可能であり、該タルク粉末間が電荷を帯びていることを示唆されている。前記第3成分としては、生薬または薬草等の有効成分、殺虫、殺菌または抗菌成分、防臭または消臭成分、透湿、吸水、透湿抑制または防水成分、感温、保温、蓄熟、発熱または吸収成分、発光、蛍光または着色をなし得る色素成分或いは撥水または吸油成分等が挙げられ、発現させる機能に応じて適宜選択して使用される。
また本発明に係るタルク粉末は、その親水性の度合いを示す指標の1つである接触角(内角)が、少なくとも30°以下(外角で150°以上)となる高い親水性を発現する。前記接触角(内角)とは、固体、液体、気体の三相の界面で液滴の接線と固体面とのなす角のことをいい、液体が表面に馴染み易くなるにつれて該接触角は小さくなる。従って、前記接触角が小さい程、吸水性は高いといえる。
前記親水性、具体的には親水性の発現による吸水性を利用した第3成分の付与については、例えば着色成分たる染料等が挙げられる。前記染料は、基本的に水等の溶媒に溶解させた状態で存在するため、被付与物が吸水性を有する場合、その付与が極めて容易に実施可能となる。そしてその際の溶解度および他色との混合を制御することで、色合い等を容易に制御し得る。これは、前記タルク粉末に吸収され得る溶媒に溶解可能な第3成分全てについて実施可能である。なお本発明に係るタルク粉末は、吸水性に限らず吸油にも優れている。このような吸水性と後述する荷電性とにより、溶解等させることによりイオン化し得る物質分子を、該粉末の表面に吸着することも可能となっている。
また荷電性を利用したアニオン系分子の吸着・付与も容易である。一般的に、例えば天然粘土鉱物の1つであるモンモリロナイトは、その層間が負電荷を帯びていることからカチオン系分子を吸着することが、本発明に係るタルク粉末の基となるタルク原鉱石についても、前述([0027])した同型置換によりカチオン系分子を吸着することが知られている。これに対して本発明に係るタルク粉末は、従来の乾式粉砕によるタルク粉末はもとより、本来のタルク原鉱石も吸着し得ないアニオン系分子を吸着することが確認されている。前記アニオン系分子は、前述の如く、人体に対する悪影響、すなわち毒性がカチオン系分子に較べて非常に小さく、実用上において極めて利用価値が高い機能といえる。
従って、本発明に係るタルク粉末においては、前記第3成分として、人体に対して有益な効果を発現するアニオン系有機色材等に代表される染料色素や、界面活性剤等の吸着を好適に行ない得る。殊に前記界面活性剤を電荷により前記タルク粉末をなす粒子間に吸着させることで、図4に示す如く、凝集二次粒子として存在する該タルク粒子(図4(a)参照)を、界面活性剤の介在下に衝撃エネルギー等を加えて(図4(b)参照)、容易に層状の一次粒子(図4(c)参照)にまで粉砕・剥離することも可能である。このような粉砕を実施することで、前記タルク粉末をなす粒子は、そのアニオン系分子の吸着性はそのままに、該粒子のアスペクト比を従来の10未満程度から、少なくとも10以上、好ましくは20以上の高い値とし得る。また前記界面活性剤を使用した粉砕を実施しないタルク粉末においても、その粉砕方法および粉砕時間等の諸条件によっては、前述した10以上のアスペクト比を備えることもある。
一般に前記凝集二次粒子である前記タルク粒子は、一次粒子の状態にまで分離させることが困難である。前記タルク粒子を、前述の一次粒子の状態とすることで、例えば該一次粒子層間に存在する重金属、炭酸カルシウムまたはクレー等の自然界から産出される原鉱石中に含まれる各不純物の存在量を大きく低減し得ると共に、非常に微細な粒子とし得る効果を奏する。この場合、前記機能化工程SAにて、粉砕済みのタルク粉末に対して所定の界面活性剤を加え、更に前述の湿式粉砕工程SW2と同様の湿潤状態下における粉砕を行ない、二次粉砕物とすればよい。
また、ここでは湿式または乾式による一次粉砕により得られたタルク粉末に対して、別途界面活性剤を混合して改めて粉砕、すなわち二次粉砕を実施する方法を記載したが、本発明はこれに限定されるものではない。具体的には、図5の一部に示す如く、前記湿式粉砕時にタルク原鉱石に対して界面活性剤を混合し、一次粉砕だけで高いアスペクト比を有するタルク粉末を製造する方法や、乾式粉砕して得られたタルク粉末に水に対する馴染みを与える水に代えて界面活性剤を使用し、同じく一次粉砕だけで高いアスペクト比を有するタルク粉末を製造する方法が挙げられる。そしてその一方で、前記二次粉砕だけを機能化工程SAで実施し、アニオン系分子の吸着については、前記湿式状態下での粉砕によるタルク粉末の製造における湿式粉砕工程SW2の直後や、前記乾式状態下での粉砕によるタルク粉末の製造における馴染み処理(親水化)・分級・乾燥工程SD2の直後に別途実施するようにしてもよい。
このようにして得られる本発明に係るタルク粉末は、様々な機能を発現し、人体に対して安全性の高いアニオン系分子からなる第3成分の吸着・付与が可能であるので、食品衛生上または医薬上の安全性の高い色素等をタルク粉末の表面に容易に吸着させ得る。すなわち、安全性の高い色材料として使用し得るタルク粉末を製造・供給し得る。これにより、食器類や幼児用玩具等の幅広い利用が期待されるものである。この他、タルク原鉱石が有する触感の良さを生かして化粧品原料用途や、生薬・薬液等の医薬品や殺虫剤・殺菌剤等の物質の吸着による医療関係品原料用途その他、前述([0047])した多様な物質を付与させた様々な用途にも好適に採用し得る。また、前述の吸着能を生かして、重金属等の水溶性物質または有害荷電物質の除去用途にも採用し得る。
更に本発明により得られるタルク粉末の層間に、更なる該タルク粉末の粉砕、すなわち薄片剥離化を容易に行ない得る界面活性剤等を付与して粉砕することにより、好適には20以上の高いアスペクト比を有する薄片状の剥離したタルク粉末の如き、これまでにその製造が困難であったタルク粉末を製造することが可能となる。これによりタルク粉末の利用範囲を大幅に拡大するに留まらず、例えば触感の向上や、前記第3成分に対する親和性の向上等の有用性の高い効果を引き出すことが可能になった。
(実験例)
以下に本発明に係るタルク粉末の実験例につき説明するが、本発明に係るタルク粉末はこれに限定されるものではない。
(実験1) タルク原鉱石を湿潤状態下において粉砕したタルク粉末について
中国産タルク原鉱石400gに対して、水80g(タルク原鉱石に対して20%)を加え、粉砕機1(ピンミル)または粉砕機2(ボールミル)を使用して3分間粉砕−常温まで放冷のサイクルを繰り返しつつ計1時間実施後、100メッシュ通過粉末を濾紙で吸引濾過、温度110℃、時間180分の条件で乾燥機を使用して乾熱乾燥し、更に100メッシュを通過させて実施例に係るタルク粉末を得た。また比較例として、同原鉱石を同手法で水を加えず(乾式粉砕)に粉砕して得たタルク粉末を夫々製造した。そして、得られたタルク粉末について、以下の各測定を実施して評価を行った。
製造されたタルク粉末に実施した測定は、以下の通りである。
1.親水性・疎水性について
(1) 目視観察
得られた各タルク粉末5gを50mlの脱イオン水表面に乗せて5分間静置することでその挙動の観察を行なった。
(2) 接触角測定
得られた各タルク粉末に25Mpaの圧力を加えて加圧成形してペレット状(φ30×8mm)とし、該ペレット表面上に飽和食塩水をマイクロシリンジにて100μl滴下し、その際の接触角測定を行なった。
2.その他物性について
(1) 走査電子顕微鏡観察
得られた各タルク粉末について、更に250メッシュによる篩いを実施した通過粉末の表面状態の差違を走査電子顕微鏡観察により観察した。
(2) 真比重測定
得られた各タルク粉末5g(W1)を正確に秤量し、脱イオン水25mlと共に比重瓶(50ml)中に入れ、超音波処理によって脱気した後、更に脱イオン水を継ぎ足して比重瓶を満たして秤量(W)する。一方、前記タルク粉末を入れず脱イオン水だけを満たした比重瓶の秤量(W0)を得て、下記計算式を用いて真比重を算出した。
真比重=W1 /(W1―(W−W0))
使用した(後述の実験2、実験3および実験4について使用される機器も含む)機器等は、以下の通りである。
製造時使用機器
・粉砕機1:商品名 Blender Model 3813L52;Waring Commercial USA製(Highレベルで使用)
・粉砕機2:商品名 ANZ-50S;日東科学製(直径10mmおよび5mmのボールを使用)
・乾熱乾燥機:商品名 DRYING OVEN DS−44;ヤマト科学製
・真空乾燥機:商品名 PHIL DQ−80S;佐藤真空製
物性等測定時使用機器
・走査電子顕微鏡:商品名 S-2400;日立製
・分光光度計:商品名 MultiSpec−1500;島津製作所製
・粒度分布測定機:商品名 マイクロトラックMT−3000;日機装製
(実験1の結果)
1.親水性・疎水性について
(1) 目視観察
本発明の実験1に係るタルク粉末は、吸水して沈殿していることが観察され、一方、乾式に粉砕した従来の比較例に係るタルク粉末は、表面に浮上した。このことから本発明に係るタルク粉末の表面は親水性を示し、また従来のタルク粉末は疎水性を示すことが夫々確認された。
(2) 接触角測定
本発明の実験1に係るタルク粉末は、飽和食塩水の水滴を一瞬にして吸水したことから測定不能であり、極めて高い親水性を示していることが確認された。一方、乾式粉砕した従来の比較例に係るタルク粉末は、接触半径4.2mm、接触角(内角)137.5度であり、その粉末表面は疎水性を示していることが確認された。
2.その他物性について
(1) 走査電子顕微鏡観察
本発明の実験1に係るタルク粉末は、従来の比較例に係るタルク粉末に較べて、その表面は滑らかで側面についても滑らかさを保ちながら薄くなっていることが確認された。また、本発明の実験1に係るタルク粉末のアスペクト比は30であった。
(2) 真比重測定
本発明の実験1に係るタルク粉末は、比重2500と異常な値を記録したが、乾式に粉砕した従来の比較例に係るタルク粉末に関しては、一般に知られているタルク比重2.7〜2.8と一致した。これは、本発明の実験1に係るタルク粉末が水和して該タルク粉末の液中占有体積が極端に小さくなり、その結果、比重値が高くなったためと考えられる。すなわち水に対する馴染みが良好なことを示している。
(実験2) 湿潤状態下での粉砕で得られたタルク粉末の界面活性剤存在下での二次粉砕を実施したタルク粉末について
実験1で得られたタルク粉末を、アニオン系界面活性剤(ラウリン酸ナトリウム0.1%溶液)2リットルに10時間浸漬、撹拌し、濾紙上で吸引濾過して界面活性剤を除去し、得られたスラリー状となっているタルク粉末を2リットルの脱イオン水に懸濁撹拌させて洗浄した後、濾紙上で吸引濾過して得られたタルクスラリーを再度同様に洗浄し、温度110℃、時間180分の条件で乾燥機を使用して乾熱乾燥させて実験2に係るタルク粉末を得た。
(実験2の結果)
1.親水性・疎水性について
(1) 目視観察
本発明の実験2に係るアニオン系界面活性剤を吸着させたタルク粉末は、吸水して沈殿していることが観察され、実験1のタルク粉末と同様にその粉末表面は親水性を示すことが確認された。
(2) 接触角測定
本発明の実験2に係るアニオン系界面活性剤を吸着させたタルク粉末は、実験1のタルク粉末と同様に、飽和食塩水の水滴を一瞬にして吸水したことから測定不能であり、極めて高い親水性を示していることが確認された。
2.その他物性について
(1) 走査電子顕微鏡観察
本発明の実験2に係るアニオン系界面活性剤を吸着させたタルク粉末のアスペクト比は、55であった。また実験1のタルク粉末に較べて、更にその表面は滑らかで側面についても滑らかさを保ちながら薄くなっていることが確認された。
(2) 真比重測定
本発明に係る湿式粉砕をなされたタルク粉末およびアニオン系界面活性剤を吸着させたタルク粉末は、比重2500と異常な値を記録したが、乾式粉砕した従来のタルク粉末に関しては一般に知られているタルク比重2.7〜2.8と一致した。これは、本発明に係るタルク粉末が水和して該タルク粉末の液中占有体積が極端に小さくなり、その結果、比重値が高くなったためと考えられる。
(実験3) 湿潤状態下での粉砕で得られたタルク粉末を使用した着色タルク粉末について
原料として、実験1で実施例として製造された湿式粉砕タルク粉末1kgを用い、ここに染料として赤色−201号(Lithol Rubine B)10g、青色−1号(Brilliant Blue)3gまたは黄色−4号(Tartrazine)3gを夫々脱イオン水5lに溶解して染料水溶液として調整したものを混合した。なお、赤色−201号染料水溶液に関しては鮮明な赤色を呈するように、100mmol・リン酸3カリウム溶液としてアルカリ性溶液とした。そして前記タルク粉末と、各色の染料水溶液とを混合し、5時間攪拌・静置後、濾紙吸引濾過により該染料水溶液を除去し、濾液が透明になるまで脱イオン水洗浄・濾過を繰り返し、更に温度105℃、時間4時間の条件で乾熱乾燥を実施した。また、黄色−4号に係る染料水溶液に関しては染料溶出が大きいことから、24時間攪拌後に明礬20gを加えて更に1時間攪拌すると共に、洗浄液として50mmol明礬水溶液を用いた。そして染色行程中において、目視により随時タルク粉末の染色状況を調べると共に、分光光度計によってタルク粉末との混合前後の染料水溶液の吸光度(吸収スペクトル)測定を行なった。そして更に各色の染料浸漬済みタルク粉末1gを、n−ヘキサン、アセトン、酢酸エチルまたはプロピールアルコール等の各種有機溶媒10ml或いは脱イオン水10mlに超音波によって分散させ、縣濁後に濾過して得られた濾液についても吸光度(吸収スペクトル)測定を行なった。
(実験3の結果)
このようにして得られた赤、青または黄色の着色タルク粉末に係る各染料水溶液等の分光光度計の結果を、以下の表1に記す。この表1に記載の結果および目視の結果から、実験1に係るタルク粉末は染料を容易かつ充分に吸収することが確認された。またn−ヘキサン、アセトン、酢酸エチルまたはプロピールアルコール等の有機溶媒に対する染料の溶出は認められず、また脱イオン水には若干の溶出が見られるものの、大部分の染料はタルク粉末に残存することが確認された。また本発明によれば、タルク原鉱石産地の別に関係なく、着色タルク粉末を得ることができる。更にこの着色(染色)タルク粉末の乾燥品をn−ヘキサン中で湿潤させ、これに3%のシリコン剤:ジメチルポリシロキサン(商品名 TSF−484;GE東芝シリコーン製)およびアニオン系界面活性剤(ラウリン酸ナトリウム試薬;和光純薬製)を混合してミキサーで攪拌後、温度60℃の条件で真空乾燥した。このようにして得られた染色による着色タルク粉末の表面は疎水化し、水、メチルアルコールまたはエチルアルコール等の各種溶媒に対して染料溶出をしない着色タルク粉末が得られた。
Figure 0004597499
本発明は、前述した従来の技術に内在している前記欠点に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、原料に所要の処理を施すことで、得られるタルク粉末の表面や該粉末間にアニオン系分子の吸着を許容し、これまでのタルク粉末で発現し得なかった物性を有するタルク粉末および該アニオン系分子吸着させたタルク粉末を製造する方法を提供することができる。
本発明の好適な実施例に係るタルク粉末を構成する凝集二次粒子を模式的に示す概略図である。 実施例に係るタルク粉末を湿式下に製造する製造方法を示す工程図である。 実施例に係るタルク粉末を乾式下に製造する製造方法を示す工程図である。 実施例に係るタルク粉末を、界面活性剤の存在下に粉砕する際の該タルク粉末をなすタルク粒子の様子を模式的に示す概略図である。 本発明に係るタルク粉末を製造する各製造方法の関係を示す概略工程図である。

Claims (5)

  1. 得るべきタルク粉末の原料に対して、該原料を湿潤状態下に保持するための所定量の水を加え、
    前記原料を前記水による湿潤状態下で、所定時間に亘って粉砕した後に常温まで放冷するサイクルを繰り返すことで、アニオン系分子を吸着し得るタルク粉末を製造するようにした
    ことを特徴とするタルク粉末の製造方法
  2. 前記原料は、タルク原鉱石、タルク原鉱石を乾燥状態下に粉砕した粉末またはタルク原鉱石を湿潤状態下に粉砕した粉末が用いられる請求項1記載のタルク粉末の製造方法
  3. 前記原料を前記水による湿潤状態下で所定時間に亘って粉砕した後に常温まで放冷するサイクルを繰り返すことで得られたタルク粉末と界面活性剤とを混合し、該界面活性剤を吸着させた後に吸着済みタルク粉末を前記水による湿潤状態下で二次粉砕することで、前記アニオン系分子を吸着し得ると共に、そのアスペクト比が少なくとも10以上に設定されるタルク粉末を製造する請求項1または2記載のタルク粉末の製造方法
  4. 湿潤状態下で粉砕して得られたタルク粉末に、所要のアニオン系分子を混合することで、該アニオン系分子を吸着させたタルク粉末を製造する請求項1〜3の何れか一項に記載のタルク粉末の製造方法
  5. 前記原料に界面活性剤を混合して粉砕することで、アニオン系分子を吸着し得ると共に、そのアスペクト比を少なくとも10以上に設定したタルク粉末を製造する請求項1記載のタルク粉末の製造方法
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