JP4596568B2 - 開弁特性可変型内燃機関 - Google Patents

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Description

本発明は、燃焼室に設けられたバルブを開閉するエンジンの動弁装置に係り、特にコントロールシャフトの旋回によってバルブの開弁特性を変化させる技術に関する。
4サイクルガソリンエンジン(以下、単にエンジンと記す)では、出力および燃費の向上や有害排出ガス成分の低減等を図るべく、種々の開弁特性可変機構を搭載したものが多くなっている。開弁特性可変機構としては、運転状況に応じて低速型カムと高速型カムとを切り換えるものが従来より存在するが、近年では過渡特性の更なる向上やスロットルレス化等を実現すべく、カム位相とバルブリフトとを個別に可変制御するものが主流となってきている。
バルブリフトの可変制御に供されるバルブリフト可変装置としては、コントロールシャフトの回転位置に応じて弁体の開弁特性を変化させるバルブリフト可変機構において、コントロールシャフトに設けられた平歯ギヤに噛み合う平歯ギヤと、内燃機関上部に設けられたアクチュエータの駆動力を伝達するウォームホイルとが、同一平面内に配置されたバルブリフト可変装置が提案されている(特許文献1参照)。
また、カムとロッカアームとの間にバルブリフト可変用のコントロールアームやコントロールリンクを介装させ、コントロールアームの支点やコントロールリンクのジオメトリー等を変化させることによってバルブリフトを変更するものが提案されている(特許文献2,3参照)。
この種のバルブリフト可変装置を多気筒エンジンに搭載する場合、各気筒のバルブリフト可変機構を作動させるコントロールシャフト(旋回軸やカム軸、回転軸等)の外周や端部に動力伝達部材(例えば、セクタギヤ)を別体あるいは一体に形成し、この動力伝達部材をシリンダヘッドの中央部や端部に設置した電動アクチュエータによって駆動する構成が採られている。
特開2005−248874号公報 特開2004−521234号公報 特開2004−521235号公報
しかしながら、従来のバルブリフト可変装置では、コントロールシャフトの支持をカムホルダに行わせることにより、カムホルダの剛性不足が懸念されたり、コントロールシャフトを回転させるアクチュエータ(電動モータ等)の設置には、別個独立の設置用部材が必要となり、可変動弁機構の重量や体積が増すという課題があった。また特許文献1のように、平歯ギヤとウォームホイルとを同一平面に配することにより部材重量を軽減したとしても、アクチュエータの配置に制約を受けることにより、エンジンが大型化するという問題があった。さらに、コントロールシャフトへ駆動力を伝達する動力伝達部材の潤滑方法について提案されているものはなく、動力伝達部材の摩擦を考慮してアクチュエータに過大な出力のものを採用せねばならなかった。
本発明は、このような背景に鑑みなされたもので、開弁特性可変機構におけるアクチュエータの設置に必要な空間および部材点数を可能な限り少なくし、内燃機関の体積を低減し且つ重量を軽減するとともに、開弁特性可変機構の剛性を確保することを主な目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、シリンダヘッド上に間隔をおいて配置された複数のカムホルダと、該複数のカムホルダによって回転自在に支持されたカムシャフトと、該カムシャフトによって開閉駆動されるバルブとを備えた内燃機関であって、前記複数のカムホルダに旋回自在に支持され、その旋回によってバルブの開弁特性を変化させるコントロールシャフトと、前記コントロールシャフトの旋回駆動に供されるアクチュエータと、前記複数のカムホルダの上部をそれぞれ連結し、前記アクチュエータが載置されるベースプレートと、前記アクチュエータの駆動力を前記コントロールシャフトに伝達する動力伝達手段とを備え、前記動力伝達手段が、前記アクチュエータによって回転駆動されるドライブギヤと、前記コントロールシャフトを旋回自在に支持し、前記ドライブギヤに噛み合うドリブンギヤとを有し、前記ドリブンギヤを回動自在に支持するカムホルダの端面には、前記ドリブンギヤの回動を規制するストッパが形成されるように構成する。
また、本発明の一側面によれば、前記シリンダヘッドの上部を覆うとともに前記ベースプレートと重なる部位に抜き孔部を有し、当該抜き孔部の辺縁が前記ベースプレートに接続されたヘッドカバーを更に備えた構成とすることができる
また、本発明の一側面によれば、前記抜き孔部の辺縁と前記ベースプレートとの間にシール材が介装された構成とすることができる
また、本発明の一側面によれば、前記ドライブギヤが扇形を呈する構成とすることができる
また、本発明の一側面によれば、前記動力伝達手段が、前記アクチュエータによって回転駆動されるドライブギヤと、前記コントロールシャフトによって回転駆動されるドリブンギヤと、前記ドライブギヤと前記ドリブンギヤとの間に介装された少なくとも1つの中間ギヤとを有する構成とすることができる
また、本発明の一側面によれば、前記ギヤリンクに隣接する前記カムホルダには、前記ドライブギヤと前記ドリブンギヤとの噛み合い部位または前記ドライブギヤおよび前記ドリブンギヤと前記中間ギヤとの噛み合い部位に潤滑油を供給する潤滑油孔が形成された構成とすることができる
発明によれば、開弁特性可変型内燃機関において、カムホルダの上部がベースプレートによって互いに連結されて一体化されることにより、通常の下部のみがシリンダヘッドに固定されたものに比べて、各カムホルダの倒れに対する剛性を高くすることができる。また、アクチュエータの駆動力を伝達する動力伝達手段にギヤを用いて、ドリブンギヤを回動自在に支持するカムホルダの端面にドリブンギヤの回動を規制するストッパが形成されることにより、独立したストッパ部材を設置する必要がない。
本発明の一側面によれば、ベースプレートにヘッドカバーとしての機能を果たさせることにより、シリンダベッドの上部全面を覆うべきヘッドカバーの面積を小さくして、内燃機関全体の重量の軽量化を図ることが可能となる。また、本発明の一側面によれば、ヘッドカバーの外縁部だけでなく、内縁部、すなわちベースプレートとの接続部分にもシール材を介装させることにより、ヘッドカバーとベースプレートとの接続部からカム室内の飛沫オイルが漏洩することを防止することができる。また、本発明の一側面によれば、ドライブギヤの形状を円形ではなく扇形とすることにより、ドライブギヤ自体の重量を軽くするとともに、ドライブギヤの設置に必要な空間を小さくして内燃機関の小型化を図ることが可能となる。また、本発明の一側面によれば、中間ギヤを用いることで、アクチュエータの配置に自由度を与えるとともに、ドライブギヤに小径のギヤを用いることによってエンジンの小型化を図ることができる。さらに多段ギヤに減速ギヤを用いることにより、アクチュエータの最大出力を下げることが可能となり、アクチュエータを小型化および軽量化することもできる。また、本発明の一側面によれば、潤滑油により、ドライブギヤとドリブンギヤとの噛み合い部またはドライブギヤおよびドリブンギヤと中間ギヤとの噛み合い部の摩擦が小さくなるため、同様にアクチュエータの小型化および軽量化を図ることが可能となる。
以下、本発明の一実施形態およびその一部変形例を、図面を参照しながら説明する。
[実施形態]
≪実施形態の構成≫
図1は実施形態に係るエンジンの上部の要部斜視を示し、図2はヘッドカバーを透視して図1に示すエンジンの上部の要部斜視を示し、図3は実施形態に係るVLC機構の要部の斜視を示し、図4は図3中の要部を一部破断してIV矢視を示している。
図1に示すエンジンE(開弁特性可変型内燃機関)は自動車用の4サイクル直列4気筒ガソリンエンジンであり、そのシリンダヘッド1には、図2〜図4に示すように、各気筒Cにつき2つずつの排気バルブ2と吸気バルブ3とを備え、これらバルブ2,3を排気カムシャフト4と吸気カムシャフト5(図2には図示せず)とによって駆動するDOHC4バルブ型の動弁機構が設けられている。なお、排気バルブ2と排気カムシャフト4との間には排気ロッカアーム6が介装され、吸気バルブ3と吸気カムシャフト5との間には吸気ロッカアーム7が介装されている。また、排気バルブ2および吸気バルブ3は、バルブスプリング9,10によって閉鎖方向に常時付勢されている。
シリンダヘッド1の上面には5つのカムホルダ11〜15が締結されており、これらカムホルダ11〜15によって両カムシャフト4,5や両ロッカアーム6,7が回転自在に支持されている。なお、本実施形態では、各カムホルダ11〜15のうち、右端のものをフロントカムホルダ11、中央のものをセンタカムホルダ13、左端のものをリヤカムホルダ15、その他の2つをミドルカムホルダ12,14とそれぞれ記す。図3に示すように、センタカムホルダ13は排気側に左右一対の支持壁16,17を有しており、これら支持壁16,17によって排気カムシャフト4の軸方向中央部分が支持されている。また図4に示すように、各カムホルダ11〜15の上面には平板状のベースプレート18が設置されており、このベースプレート18とヘッドカバー19とによって動弁機構が覆われている。
本実施形態のエンジンEには、開弁特性可変機構として、両カムシャフト4,5の角度位相を可変制御する2つのVTC(Variable valve Timing Control)機構41,42と、排気バルブ2のリフト量を可変制御するVLC(Variable valve Lift Control)機構20とが搭載されている。
<VLC機構>
図3,図4に示すように、VLC機構20は、ベースプレート18(図3には示さず)の上面に両カムシャフト4,5と平行に設置された電動モータ(アクチュエータ)21と、電動モータ21のシャフト21aに取り付けられた扇状のドライブギヤ22と、円弧状のドリブンギヤ部23aとシャフトホルダ部23bとを有するギヤリンク(ドリブンギヤ)23と、ギヤリンク23のシャフトホルダ部23bに回動自在に支持されたコントロールシャフト24と、コントロールシャフト24がその基端に嵌挿されたローラリンク25と、ローラリンク25の先端にローラシャフト26を介して回動自在に支持されたローラ27と、ローラ27を排気カムシャフト4側に常時付勢するスプリングユニット28とを主要構成要素としている。なお、図1,図2中に符号29で示す部材はドライブギヤ22の回転角度を検出するセンサ(ロータリエンコーダ)であり、図示しないエンジンECUは、このセンサ29の検出信号に基づきコントロールシャフト24の位置を判定し、電動モータ21への供給電流をフィードバック制御する。
図5はセンタカムホルダ13とギヤリンク23との連結部位の斜視を示し、図6はセンタカムホルダ13とギヤリンク23との連結部位の回転断面を示している。図4〜図6に示すように、ギヤリンク23は、支持ピン31を介してセンタカムホルダ13の左右支持壁16,17に回動自在に支持されており、ドリブンギヤ部23aに噛み合ったドライブギヤ22によって回転駆動される。なお、支持ピン31は、その左右端面が排気カムシャフト4に形成されたスラストフランジ4a,4bによって係止されている。
図5,図6に示すように、支持ピン31の外周面には軸方向に沿って油溝31aが形成される一方、センタカムホルダ13の左右支持壁16,17には油孔16a,17aが穿設されており、排気カムシャフト4に形成された油孔4cからのエンジンオイルがこれら油孔16a,17aと油溝31aとを介して支持ピン31の外周面に供給される。また、センタカムホルダ13とベースプレート18とには、排気カムシャフト4の油孔4cからのエンジンオイルを上方に噴出させるための油孔16b,17b,18aが穿設されている。
図8はVLC機構の作動範囲を示しており、ギヤリンク23は、図8中に実線で示す位置(最小リフト位置)と破線で示す位置(最大リフト位置)との間で無段階に回動し、これによって、コントロールシャフト24(すなわち、シャフトホルダ部23b)が支持ピン31を中心に旋回することになる。センタカムホルダ13における左右支持壁16,17の端面には、ギヤリンク23の反時計回りへの回動を規制する上部ストッパ部13aと、ギヤリンク23の時計回りへの回動を規制する下部ストッパ部13bとが形成されている。すなわち、本実施形態では、ギヤリンク23の回動範囲の規制は、独立したストッパ部材を設置するのではなく、センタカムホルダ13にストッパ部13a,13bを形成することによってなされている。なお、ギヤリンク23は、最小リフト位置と最大リフト位置との間でのみ回動するため、通常作動時においてシャフトホルダ部23bやストッパ部13a,13bに接触による摩耗等は生じない。そして、何らかの原因によりギヤリンク23が最小リフト位置や最大リフト位置からオーバランすると、シャフトホルダ部23bが上部ストッパ部13aまたは下部ストッパ部13bに係止される。
コントロールシャフト24は、センタカムホルダ13以外のカムホルダ11,12,14,15にも、フロントリンクホルダ33やミドルリンクホルダ34、リヤリンクホルダ35を介して旋回自在に支持されている。フロントリンクホルダ33はフロントカムホルダ11の端面に軸支されているが、ミドルリンクホルダ34は、図3に示すように、保持部34aから延設された左右の腕部34b,34cでミドルカムホルダ12,14を挟むかたちで軸支されている。
ミドルリンクホルダ34はピン38によってミドルカムホルダ12,14に連結され、ピン38の脱落はC形止め輪39によって防止されている。また、図示はしないが、リヤリンクホルダ35も、ミドルリンクホルダ34と同様の形態でリヤカムホルダ15に軸支されている。なお、ミドルカムホルダ11,12やリヤカムホルダ15にも、センタカムホルダ13と同様に、ミドルリンクホルダ34やリヤリンクホルダ35の反時計回りへの回動を規制する上部ストッパ部と、ミドルリンクホルダ34やリヤリンクホルダ35の時計回りへの回動を規制する下部ストッパ部が形成されている。
図8に示すように、ローラリンク25は、ギヤリンク23が最小リフト位置にある場合には最小リフト点P1を中心に揺動し、ギヤリンク23が最大リフト位置にある場合には最大リフト点P2を中心に揺動する。ローラ27は、ローラリンク25に形成された左右一対のリンクレバー25a,25bによって挟持され、排気カムシャフト4のカムローブ4dに転接している。また、ローラシャフト26は、排気ロッカアーム6に形成された円弧面6aに転接している。なお、円弧面6aは、最小リフト点P1の斜め上方内側に中心P3を有している。
<ベースプレート>
図2に示すように、カムホルダ11〜15の上面には、平板状のベースプレート18が架け渡されるように設置されており、ボルト通し孔18bにボルトを通して各カムホルダに締結されることにより、カムホルダ11〜15の上部がそれぞれ連結固定されている。ベースプレート18は、カムホルダ11〜15の倒れに対する剛性補強部材として機能するとともに、上面に電動モータがボルト固定されてモータベースとしての役割を果たしている。またベースプレート18は、燃料デリバリーパイプ等が収容された燃料パイプ固定部材43がその上面に固定され、燃料パイプを固定するベースともなっており、さらに、後述するようにシリンダヘッド1のヘッドカバーとしての機能をも果たしている。
ベースプレート18は電動モータ21が載置される平面領域を有しており、この平面領域の外側にはヘッドカバー19をボルト固定するためのねじ孔18cが形成されている。図1に示すように、ヘッドカバー19にはボス孔19cが形成され、これらにボルトを通してねじ孔18cに締結することにより、ヘッドカバーがシリンダヘッド1の上部に固定されている。また、図3,図5では省略しているが図6に示すように、ベースプレート18のセンタカムホルダ13との連結部には、支持壁16,17に穿設された油孔16b,17bと連通してエンジンオイルを上方に噴出させるための2つの油孔18aが穿設されている。
<ヘッドカバー>
図4にはヘッドカバー19の横断面が、図7にはヘッドカバー19の縦断面がそれぞれ示されている。両図に示すように、ヘッドカバー19は、ベースプレート18と重なる部位に抜き穴部19aが形成されており、抜き孔部19aの縁辺はベースプレート18の平面領域に接続されている。縁辺には下方に向かって開口するシール用溝19bが全周に亘って形成されており、弾性材料からなる環状のシール材19dは、その下面がシール用溝19bから突出するように嵌め込まれている。
ヘッドカバー19は前述した通り、ボス孔19cにボルト(図示せず)を通して下方に締め付けることにより固定されるため、抜き穴部19aの縁辺は隙間なくベースプレート18に接続される。同様に、ヘッドカバー19の外周辺にもシール材を嵌め込むためのシール用溝が形成されており、シール用溝に嵌め込まれたシール材がシリンダヘッド1などに密着してシリンダヘッド19内部を液密状態に保っている。このように、ベースプレート18とヘッドカバー19とによって動弁機構が覆われている。なお、ヘッドカバー19は本実施形態では環状を呈しているが、コの字形や鉤形であってもよく、すなわち、ここで言う抜き穴部は全周をヘッドカバーに囲まれているもののみを意味するのではなく、ベースプレートと重なる部位のヘッドカバーの切欠きを意味するものである。
≪実施形態の作用効果≫
以下に本実施形態における作用効果について説明する。図9は最大リフト位置におけるVLC機構の作動を示し、図10は最小リフト位置におけるVLC機構の作動を示している。自動車のエンジンEが始動されると、図示しないエンジンECUは、運転者によるスロットルペダルの踏込量や冷却水温等、種々の運転情報に基づき排気バルブ2の目標リフト量を設定し、VLC機構20の電動モータ21に駆動電流を出力する。すると、電動モータ21のシャフト21aに取り付けられたドライブギヤ22が回転し、ドライブギヤ22にドリブンギヤ部23aで噛み合ったギヤリンク23が正逆いずれかの方向に回転駆動される。
圧縮着火可能な内部EGR量を増大させる燃焼状態を得る場合、エンジンECUは、図9に示すように、ギヤリンク23を最小リフト位置に回動させ、最小リフト点P1を中心にローラリンク25を揺動させるようにする。これにより、カムローブ4dによってローラ27が押し下げられても、図9中に矢印で示すように円弧面6aに沿ってローラシャフト26が転動することにより、排気ロッカアーム6の揺動量(すなわち、排気バルブ2のリフト量)が最小となる。また、通常の燃焼状態とする場合、エンジンECUは、図10に示すように、ギヤリンク23を最大リフト位置に回動させ、最大リフト点P2を中心にローラリンク25を揺動させるようにする。これにより、カムローブ4dによってローラ27が押し下げられると、円弧面6aに沿ったローラシャフト26の転動が殆ど起こらないことから、排気バルブ2のリフト量が最大となる。
ドライブギヤ22によってギヤリンク23が駆動される際、ギヤリンク23にはドライブギヤ22とドリブンギヤ部23aとの噛み合いによって、下方への比較的大きな付勢力が作用する。ところが、本実施形態では、ギヤリンク23がセンタカムホルダ13の左右支持壁16,17によって支持されているため、ギヤリンク23が排気カムシャフト4の軸方向中央に位置することも相俟って、ギヤリンク23およびコントロールシャフト24に微少な傾きや捩れが生じることがなくなる。また、ギヤリンク23を支持する支持ピン31には、左右支持壁16,17との間だけでなく、前述した油溝31aによってギヤリンク23との間にもエンジンオイルが流入し、さらにドリブンギヤ部23aとドライブギヤ22との噛み合い部位にもエンジンオイルを噴出するため、長期間に亘る運転が行われても各摺動面の摩耗等が起こり難くなる。
さらにこのようにドライブギヤ22とドリブンギヤ部23aとの噛み合い部の摩擦が小さくなるため、電動モータ21の最大出力をコントロールシャフト24の旋回に最低限必要な程度に下げることが可能となり、電動モータ21の小型化および軽量化が図られている。
またカムホルダ11〜15は、カムシャフト4,5やロッカアーム6,7のみならず、ギヤリンク23やコントロールシャフト24も支持するため、様々な力の作用を受けるが、ベースプレート18がカムホルダ11〜15の上部を連結固定することにより、特に倒れに対する剛性が高められる。したがってカムホルダの厚さを薄くして軽量化を図ることが可能となる。さらに、ヘッドカバー19とベースプレート18との接続部にシール材19dが介装されているため、当該接続部からカム室内の飛沫オイルが漏洩することが防止されてベースプレート18がヘッドカバーとしての機能を果たしている。これにより、ヘッドカバー19に抜き孔部19aを形成することが可能となってエンジンEの軽量化が図られている。
一方、電動モータ21の駆動力を伝達するドライブギヤ22の形状を、ギヤリン23を回転させるのに最小限必要な円弧部分を残した扇形とすることによっても、部品自体の重量を軽くするとともに、ドライブギヤ22の設置に必要な空間を小さくしてエンジンEの軽量化、小型化が図られている。
[一部変形例]
図11は一部変形例に係るヘッドカバーを透視してエンジンの上部の要部斜視を示し、図12は一部変形例に係るVLC機構の要部断面を示している。図11,図12に示すように、一部変形例も上述した実施形態と略同様の構成を採っているが、電動モータ21とギヤリンク23との間の動力伝達方法等が異なっている。すなわち、一部変形例では、実施形態で用いた扇状のドライブギヤ22に代えて、小径で円形状のドライブギヤ50と多段ギヤ列51(中間ギヤ)とが採用されている。
図12に示すように、ドライブギヤ50は、歯数の少ない比較的小径の平ギヤであり、電動モータ21のシャフト21aに取り付けられている。多段ギヤ列51は、3枚のギヤ(第1中間ギヤ52〜第3中間ギヤ54)によって構成されている。第1中間ギヤ52は、ドライブギヤ50に噛み合う大ギヤ部52aと、第2ギヤ53に噛み合う小ギヤ部52bとを有する段付ギヤである。また、第2中間ギヤ53は、第1中間ギヤ52と第3中間ギヤ54との間に介在するアイドラギヤであり、センサ29が連結されている。また、第3中間ギヤ54は、第2中間ギヤ53に噛み合う小ギヤ部54aと、ギヤリンク23のドリブンギヤ部23aに噛み合う大ギヤ部54bとを有する段付ギヤである。
一部変形例では、このような構成を採ったことにより、ドライブギヤ50の径を小さくできるため、エンジンEを小型化することができた。また、電動モータ21の回転が比較的大きな減速比をもってギヤリンク23に伝達されるようになり、電動モータ21として発生トルクや体格の小さいものを採用できた。また、電動モータ21やセンサ29を比較的低い位置に設置できるため、実施形態のものに較べてエンジンEの重心や全高が低くなり、自動車の運動性能やエンジンEの搭載性等を向上させることもできた。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、上記実施形態は本発明を排気バルブ側のリフト量のみを可変制御する直列4気筒DOHCガソリンエンジンに適用したものであるが、吸気バルブ側のリフト量も可変制御するものや、V型エンジンやSOHCエンジン、ディーゼルエンジン等にも当然に適用可能である。また、上記実施形態ではアクチュエータによる動力伝達部材の駆動に平歯車機構を採用したが、ウォーム減速機構やチェーン駆動機構、カム機構等を採用してもよい。また、開弁特性可変機構の具体的構成等についても、本発明の主旨を逸脱しない範囲であれば適宜変更可能である。
実施形態に係るエンジンの上部を示す要部斜視図 実施形態に係るエンジンの上部を示す要部透視斜視図 実施形態に係るVLC機構の要部を示す斜視図 図3の要部破断IV矢視図 センタカムホルダとギヤリンクとの連結部位を示す斜視図 センタカムホルダとギヤリンクとの連結部位を示す回転断面図 ベースプレートとヘッドカバーとの接合状態を一部破断して示す正面図 VLC機構の作動範囲を示す図 最大リフト位置におけるVLC機構の作動説明図 最小リフト位置におけるVLC機構の作動説明図 一部変形例に係るエンジンの上部を示す要部透視斜視図 一部変形例に係るVLC機構を示す要部断面図
符号の説明
1 シリンダヘッド
2 排気バルブ
3 吸気バルブ
4 排気カムシャフト
5 吸気カムシャフト
6 排気ロッカアーム
11〜15 カムホルダ
13 センタカムホルダ
16 支持壁
16b 油孔(潤滑油孔)
17 支持壁
17b 油孔(潤滑油孔)
18 ベースプレート
19 ヘッドカバー
19a 抜き穴部
19d シール材
20 VLC機構
21 電動モータ(アクチュエータ)
22 ドライブギヤ
23 ギヤリンク(ドリブンギヤ)
23a ドリブンギヤ部
24 コントロールシャフト
50 ドライブギヤ
51 多段ギヤ列(中間ギヤ)
52 第1中間ギヤ
53 第2中間ギヤ
54 第3中間ギヤ
C 気筒
E エンジン(開弁特性可変型内燃機関)

Claims (1)

  1. シリンダヘッド上に間隔をおいて配置された複数のカムホルダと、該複数のカムホルダによって回転自在に支持されたカムシャフトと、該カムシャフトによって開閉駆動されるバルブとを備えた内燃機関であって、
    前記複数のカムホルダに旋回自在に支持され、その旋回によってバルブの開弁特性を変化させるコントロールシャフトと、
    前記コントロールシャフトの旋回駆動に供されるアクチュエータと、
    前記複数のカムホルダの上部をそれぞれ連結し、前記アクチュエータが載置されるベースプレートと、
    前記アクチュエータの駆動力を前記コントロールシャフトに伝達する動力伝達手段と
    を備え、
    前記動力伝達手段が、前記アクチュエータによって回転駆動されるドライブギヤと、前記コントロールシャフトを旋回自在に支持し、前記ドライブギヤに噛み合うドリブンギヤとを有し、
    前記ドリブンギヤを回動自在に支持するカムホルダの端面には、前記ドリブンギヤの回動を規制するストッパが形成されたことを特徴とする開弁特性可変型内燃機関。
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