JP4595788B2 - 免震ゴム積層体 - Google Patents

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本発明は、免震ゴム積層体に係り、例えば土木や建築用等の構造物(特に橋梁)を支承する支承体として、また、各種構造物における免震ダンパとして、好適に用いられる免震ゴム積層体に関するものである。
従来から、土木や建築等の分野においては、金属板等の剛性を有する硬質板とゴム層とが交互に積層せしめられてなる構造の免震ゴム積層体が、建物の防振支持乃至は免震支持や橋梁の荷重支持、更には免震支持等を行なうための支承体として、広く用いられている。また、近年では、支承体としてのみならず、各種構造物における上部構造体と下部構造体との間に介在せしめられる免震ダンパとしても、用いられるようになっている。
具体的に、そのような免震ゴム積層体は、図1に例示される如き構造を呈するものである。そこにおいて、免震ゴム積層体10は、ゴムブロック12内に、硬質板としての金属板14の複数枚が所定間隔を隔てて埋設されることによって、そのような金属板14と、それら金属板14、14間に位置するゴムブロック12部分であるゴム層16とが、交互に、一体的に積層されてなる構造を有していると共に、ゴムブロック12の上部及び下部には、それぞれ、金属製の上部取付板18及び下部取付板20が固着せしめられた構造となっているのである。
そして、そのような免震ゴム積層体10は、例えば構造物を支承する支承体として用いられる場合には、その上部取付板18及び下部取付板20において、橋梁等の上部構造体と橋脚等の下部構造体との間に挟持、配置されて、固定せしめられ、コンクリート橋脚等の大なる重量の上部構造体を支持するようになっているのであり、以て、免震ゴム積層体としての本来の機能が奏せしめられ得るようになっている。即ち、地震、強風、或いは橋上を通過する車両等による重量や加速度の影響によって生じる撓み及び変位が、ゴム積層体の剪断方向の緩衝作用によって吸収され、また、上下方向の振動も、ゴム積層体の緩衝作用によって吸収され得るようになっている。
ところで、上記の如き構造の免震ゴム積層体は、本来的に、高減衰特性を有するものであることが望ましいことは勿論、その設置場所からして、低温度から高温度に至る広い温度領域に晒されやすく、特に、橋梁の橋脚への支承のために使用される橋梁用支承体にあっては、氷点下の温度から30℃を遥かに超える温度に至る、厳しい自然環境下に置かれることとなるところから、弾性係数の温度依存性が少ないものであることが、望ましいのである。
このため、本発明者等にあっては、先に、特開2000−97270号公報(特許文献1)等において、天然ゴム(NR)やジエン系合成ゴム等を主成分とするゴム材料に対して、SAFの如きカーボンブラックの所定割合を配合せしめ、更に、アスファルト類、タール類及びピッチ類のうちの少なくとも1種からなる減衰特性向上成分を、所定割合において配合してなるゴム組成物を用いて、免震ゴム積層体のゴム層を形成することにより、弾性特性における温度依存性を小さく保ちつつ、減衰特性を有利に向上せしめ得ることを明らかにしたのであり、また、そこでは、そのような減衰特性向上成分による温度依存性に対する影響を効果的に緩衝して、温度依存性を可及的に小さく為すべく、可塑剤を添加することが良いことも、明らかにされている。
しかしながら、そのような免震ゴム積層体を寒冷地において用いるためには、現状よりも更に温度依存性の改良が要請されており、また、それが適用される橋梁全体の低コスト設計を実現する上においては、免震ゴム積層体の減衰特性の向上が有効な手段として考えられており、そのため、更なる温度依存性の改良と減衰特性の向上とが必要とされてきている。そして、そのような要請に応えるべく、従来からの認識に従って、アスファルト類等の減衰特性向上成分の配合量を増量させれば、減衰特性は向上せしめられ得るものの、温度依存性が悪化してしまうという問題が惹起されることとなる。そして、この温度依存性が悪化すると、橋等の構造物の設計にも困難を来たすようになるのである。
また、この減衰特性を向上せしめる他の手法としては、SAFより更に小粒子のカーボンブラックを使用したり、或いはカーボンブラックを高充填したりすることも考えられるが、その場合、従来のゴム組成物にあっては、得られるゴム組成物の加工性が悪化し、焼け(スコーチ)が惹起されやすい材料となってしまう問題があり、その結果、目的とする免震ゴム積層体の作製時において、ゴム/金属間の接着剥がれや、ゴム/ゴム割れが惹起されやすいという問題を内在していた。
さらに、減衰特性を向上せしめる手法として、シリカ(二酸化ケイ素)の微粉末を配合することも考えられるのであるが、一般的なシリカは、ゴム組成物中において分散性が悪く、凝集塊を生じ易いものであるため、シリカ微粉末の配合によって更なる減衰特性の向上を図ることは困難である。また、シリカ微粉末を多量に配合すると、練り加工性が悪化し、焼けやすい材料になるという問題もあった。
特開2000−97270号公報
ここにおいて、本発明は、かくの如き事情を背景にして為されたものであって、その解決すべき課題とするところは、金属板等の剛性を有する硬質板とゴム層とが交互に積層せしめられてなる積層体構造の免震ゴム積層体において、弾性特性の温度依存性の改善を図ると共に、より一層の高減衰特性を実現することにある。
そして、本発明にあっては、そのような課題を有利に解決するために、剛性を有する硬質板とゴム層とが交互に積層せしめられて構成されてなる免震ゴム積層体にして、前記ゴム層が、天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムを主成分とするゴム材料を用い、該ゴム材料の100重量部に対して、窒素吸着比表面積が70〜230m2 /gであるカーボンブラックの60〜120重量部と、アルコキシシラン変性フェノール樹脂の5〜60重量部とをそれぞれ配合せしめてなるゴム組成物を用いて、形成されていることを特徴とする免震ゴム積層体を、その要旨とするものである。
このように、本発明に従う免震ゴム積層体にあっては、そのゴム層を形成するゴム組成物が、天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムを主体とするゴム材料に、所定の窒素吸着比表面積を有するカーボンブラック、及びアルコキシシラン変性フェノール樹脂を配合せしてなるものであることから、それら配合成分により、弾性特性の温度依存性を何等悪化させることなく、その減衰特性を一段と向上せしめ得ることとなったのであり、以て、本発明の免震ゴム積層体は、例えば寒冷地において、建物の防振支持乃至は免震支持や橋梁の荷重支持、更には免震支持等を行なう支承体として、また、建物等の免震ダンパとして、有利に用いられ得るのである。
ところで、かかる本発明に従う免震ゴム積層体は、代表的には、例えば、先に触れたように、図1に示される如き構造を呈するものであって、ゴムブロック12内に、剛性を有する硬質板として、複数の金属板14を、所定の間隔を隔てて埋設配置せしめ、それら金属板14、14間にゴム層16を形成してなる構造とされ、以て、それら金属板14とゴム層16とが交互に積層せしめられてなる積層体構造とされているものである。そして、そこにおいて、そのような免震ゴム積層体10を構成するゴムブロック12、具体的にはゴム層16が、本発明に従って、特定のゴム組成物を用いて形成されているのである。
すなわち、そのようなゴム組成物は、天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムを主成分とするゴム材料を用い、このゴム材料の100重量部に対して、窒素吸着比表面積が70〜230m2 /gであるカーボンブラックの60〜120重量部と、アルコキシシラン変性フェノール樹脂の5〜60重量部とをそれぞれ配合せしめてなるものであって、そこに、本発明の大きな技術的特徴が存しているのである。
そして、そこでは、先ず、かかるゴム組成物を与える主要成分たるゴム材料は、天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムを主体とするポリマーにて構成されるものである。なお、ジエン系合成ゴムとしては、従来より免震ゴム積層体の製造に用いられているものであれば如何なるものであっても用いることが可能であり、例えば、合成ポリイソプレンゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレン・ブタジエンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム等を挙げることが出来る。このようなジエン系合成ゴム及び天然ゴムのうちの少なくとも1種を主成分としたゴム材料が、本発明において用いられる。
そのようなゴム材料に配合せしめられるカーボンブラックは、窒素吸着比表面積が70〜230m2 /gの範囲内の粒状物である。この窒素吸着比表面積が70m2 /gよりも低くなると、得られる免震ゴム積層体において高減衰特性が有利に発揮され得なくなる恐れがあり、その一方、窒素吸着比表面積が230m2 /gよりも高くなると、免震ゴム積層体の作製時に、ゴム組成物の粘度が上昇して、加工性が悪化し、練り混合時に発熱が大きくなって、ポリマーが分解したりする等の問題を惹起する恐れがある。
かかる所定の窒素吸着比表面積を有するカーボンブラックは、前記したゴム材料の100重量部に対して、60〜120重量部の割合において、配合せしめられる。かかる配合量が少な過ぎると、高減衰特性の発現が不充分となる恐れがあり、また、その配合量が多過ぎると、加工性が悪化する等の問題を惹起する恐れがあるからである。
そして、本発明においては、減衰特性の向上を図る成分として、上記したカーボンブラックと共に、アルコキシシラン変性フェノール樹脂が配合されるのである。
ここにおいて、本願明細書におけるアルコキシシラン変性フェノール樹脂とは、フェノール樹脂にアルコキシシラン化合物が化学的に結合してなる構造を呈するものであって、その末端に、ゾル−ゲル硬化反応によってメタノールを副生しながらシロキサン結合(シリカ)を形成し得るアルコキシシリル基を有する変性フェノール樹脂である。
そのようなアルコキシシラン変性フェノール樹脂をゴム材料に配合してなるゴム組成物を用いて、免震ゴム積層体を作製すると、アルコキシシラン変性フェノール樹脂分子におけるアルコキシシリル基は、ゴム組成物中の水分等により加水分解されてシラノール基となり、このシラノール基が、他のアルコキシシラン変性フェノール樹脂分子中に生じたシラノール基との間において脱水縮合反応することにより、ナノオーダーのシリカ微粒子とフェノール樹脂とが結合してなる化合物(フェノール樹脂−シリカハイブリッド)を生成する。かかるフェノール樹脂−シリカハイブリッドは、天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムとの相溶性に優れたフェノール樹脂部を有することから、ゴムブロック12(ゴム層16)内において良好に分散することとなるのであり、フェノール樹脂が本来的に有する粘性減衰効果と相俟って、微細なシリカ部と、天然ゴム及び又はジエン系合成ゴムを主体とするポリマーとの界面において、摩擦減衰が効果的に発現し、以て、加工性や弾性特性の温度依存性を何等悪化させることなく、その減衰特性を一段と向上せしめた免震ゴム積層体10が得られるのである。
ここで、減衰特性向上成分たるアルコキシシラン変性フェノール樹脂の配合量としては、目的とする減衰特性に鑑みて適宜に決定されることとなるが、その配合において充分な減衰特性の向上を発揮せしめるためには、ゴム材料の100重量部に対して、少なくとも5重量部以上、好ましくは10重量部以上、配合せしめることが必要となる。また、その余りにも多量の配合は、形成されるゴムブロック12における弾性特性の温度依存性を悪化せしめる恐れもあるところから、ゴム材料の100重量部に対して、60重量部以下、好ましくは50重量部以下の配合割合とされる。
また、本発明におけるアルコキシシラン変性フェノール樹脂としては、従来より公知の各種手法に従って製造されたものであれば、如何なる構造を呈するものであっても用いられ得るのであり、例えば、商品名:コンポセランP(コンポセランは登録商標、荒川化学工業株式会社製)等が有利に用いられる。
なお、本発明においては、凝固点が−30℃以下である可塑剤を、上記したカーボンブラックとアルコキシシラン変性フェノール樹脂に組み合わせて、配合せしめることによって、それらカーボンブラック及びアルコキシシラン変性フェノール樹脂によって奏される効果的な機能を維持しつつ、それらの成分(特にカーボンブラック)による温度依存性に対する影響を効果的に緩衝して、かかる温度依存性を小さくすることに有利に寄与せしめることも可能である。そのような可塑剤としては、例えば、ジブチルフタレート(DBP)、ジオクチルフタレート(DOP)等のフタレート系可塑剤;ジオクチルアジペート(DOA)、ジイソデシルアジペート(DIDA)、ジブチルグリコールアジペート、ジブチルカルビトールアジペート等のアジペート系可塑剤;ジオクチルセバケート(DOS)、ジブチルセバケート(DBS)等のセバケート系可塑剤;トリクレジルフォスフェート(TCP)、クレジルフェニルフォスフェート(CDP)、トリブチルフォスフェート(TBP)、トリオクチルフォスフェート(TOP)、トリブトキシエチルフォスフェート(TBXP)等のフォスフェート系可塑剤の他、ジ−2−エチルへキシルアゼレート(DOZ)、ジ−2−エチルヘキシルドデカンジオエート(DODN)等を挙げることが出来、それらの1種或いは2種以上が組み合わされて、用いられることとなる。
また、そのような性質を有する可塑剤にあっては、ゴム材料の100重量部に対して、1〜50重量部の割合において、より好適には、2〜25重量部の割合において配合せしめられるものである。蓋し、その配合量があまりにも少ないと、温度依存性の改善効果を充分に発現し得なくなり、その一方、配合量が多過ぎる場合にあっては、相溶性が悪化するため、本発明に係る免震ゴム積層体10において、可塑剤がゴムブロック12(ゴム層16)の外表面から滲み出る、所謂、ブリードの如き問題を惹起するようになる。
そして、上述の如き、天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムを主成分とするゴム材料に対して、特定のカーボンブラックやアルコキシシラン変性フェノール樹脂が、所定割合において配合せしめられ、また可塑剤が所定割合にて配合されてなるゴム組成物には、従来と同様に、硫黄の如き加硫剤が添加され、更に、必要に応じて、適当な加硫促進剤、ステアリン酸や亜鉛華等の加硫促進助剤、オイル等の軟化剤、ワックス、老化防止剤等の公知の各種のゴム用配合剤が、通常の範囲内において配合せしめられ、目的とするゴム層16を与えるゴムブロック12の形成に用いられることとなるのである。
また、かくの如きゴム組成物を用いて、本発明に従う免震ゴム積層体を製造するに際しては、従来から公知の各種の手法が適宜に採用され、例えば、図1に示される如き免震ゴム積層体10を得るには、密閉式混練り機等により、所定のゴム組成物の混練りを行なった後において、加硫成形金型を用いて、所定の金属板14或いはそれと共に、上部及び下部取付板18、20の存在下、所定のゴム組成物を注入して、ゴムブロック12を加硫成形せしめることにより、金属板14、14の間にゴム層16が介在せしめられて、一体的に加硫接着されてなる構造とする方法や、適当な接着剤を用いて、金属板14とゴム組成物から形成されたゴム層16とを交互に積層接着せしめて、一体化することにより、積層体と為す方法等が、採用されることとなる。
なお、本発明に従う免震ゴム積層体において、剛性を有する硬質板として用いられる金属板14としては、耐圧縮性に優れた鉄板や鋼板が好適に用いられ得るものであるが、他の金属材質のものであっても、何等差支えなく、更には、硬質プラスチック板材等であっても、耐圧縮性に優れたものであれば、同様に使用可能である。
また、かかる免震ゴム積層体10の全体形状としては、その設置形態に応じた適宜の形状が採用され、例えば、平面形態において、四角形形状や円板形状の他に、楕円形状や五角形、六角形等の多角形形状とすることも可能であり、更に、金属板14やゴム層16の積層数にあっても、免震ゴム積層体の用途に応じて、適宜に決定されることとなる。
以下に、本発明の実施例を示し、本発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないところである。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には、上記の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加え得るものであることが、理解されるべきである。
先ず、下記表1及び表2に示される各種配合組成のゴム組成物(本発明例1〜6及び比較例1〜3)を調製した。なお、かかるゴム組成物の調製に際して、ゴム材料としては、合成イソプレンゴム(IR)及び合成ブタジエンゴム(BR)を用いると共に、減衰特性向上成分たるアルコキシシラン変性フェノール樹脂としては、商品名:コンポセランP501及び同:コンポセランP502(コンポセランは登録商標、荒川化学工業株式会社製)を用いた。また、カーボンブラックとしては、窒素吸着比表面積が171m2 /gのものを用いた。なお、この窒素吸着比表面積は、JIS−K−6217−1997に準拠して、測定されたものである。また、表1及び表2において、アルコンP90とは、荒川化学工業株式会社製の脂環族飽和炭化水素樹脂の商品名であり、従来より、減衰特性向上成分として広く用いられているものであり、更に、DOAは、可塑剤としてのジオクチルアジペートであり、MSA及びTBTは、それぞれ、加硫促進剤としてのN−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド及びテトラブチルチウラムジスルフィドを示している。
次いで、上記で得られた各種ゴム組成物を用いて、150℃×30分の加硫条件を採用して、JIS−K−6394(1998)「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの動的性質試験法」に規定されている金具付円柱状の剪断方法用試験片を作製した。その後、得られた各試験片を用いて、JIS−K−6394(1998)に規定される「6.大型試験装置による動的性質試験」に従って、試験温度:−10℃、20℃又は40℃、試験振動数:0.5Hz、歪み振幅(剪断):250%の条件下において、それぞれ、荷重/撓み曲線を11回連続して測定した。
そして、得られた2回目から11回目までの計10回の荷重/撓み曲線から、各測定温度での等価剛性:Keq(−10℃)、Keq(40℃及び20℃)での等価減衰定数:Heqを求めた。また、得られた等価剛性を用い、以下の式から、G(温度依存性)をそれぞれ算出した。そして、それら得られた結果から、減衰特性については、17%以上を○とする一方、17%未満を×とし、また、温度依存性については、1.6以下を○とする一方で、1.6を超えるものを×として、○、×の2段階評価を行い、それらの結果を表1及び表2に併せ示した。
G(温度依存性)=Keq(−10℃)/Keq(40℃)
また、上述の如くして得られた減衰特性と温度依存性の結果から、それらのバランスが良好であるものを○、それ以外のものを×として、総合的な評価を行ない、その結果を、下記表1及び表2に示した。
Figure 0004595788
Figure 0004595788
かかる表1及び表2の結果から明らかなように、本発明例1〜6に係るゴム組成物は、何れも、温度依存性の影響をあまり受けることなく、減衰特性のより一層の向上に効果があることが認められると共に、比較例1〜3のゴム組成物に比べて、減衰特性と温度依存性のバランスにおいて、優れていることが認められたのである。
本発明が適用される免震ゴム積層体の代表的な一例を示す一部切欠き説明図である。
符号の説明
10 免震ゴム積層体
12 ゴムブロック
14 金属板
16 ゴム層
18 上部取付板
20 下部取付板

Claims (1)

  1. 剛性を有する硬質板とゴム層とが交互に積層せしめられて構成されてなる免震ゴム積層体にして、前記ゴム層が、天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムを主成分とするゴム材料を用い、該ゴム材料の100重量部に対して、窒素吸着比表面積が70〜230m2 /gであるカーボンブラックの60〜120重量部と、アルコキシシラン変性フェノール樹脂の5〜60重量部とをそれぞれ配合せしめてなるゴム組成物を用いて、形成されていることを特徴とする免震ゴム積層体。
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