本実施形態の構成を説明する前に、本実施形態を適用するLBPの構成を図1を参照して説明する。
図1は、本発を適用可能な印刷装置の内部構造を示す断面図であり、プリンタエンジンがレーザビームプリンタエンジン(LBP)の場合に対応し、該LBPは、データ源として外部に接続されているホストコンピュータ(図2に示すホストコンピュータ201)から文字パターンの登録やフォームデータ(定型書式)等の登録が行なえるように構成されている。
図において、100はLBP本体(LBP)であり、外部に接続されているホストコンピュータ(図2の201)から供給される文字情報(文字コード)やフォーム情報あるいはマクロ命令等を入力して記憶するとともに、それらの情報に従って対応する文字パターンやフォームパターン等を作成し、記録媒体である記録用紙上に像を形成する。
113は操作パネルで、操作のためのスイッチ及びプリンタの状態を表示するLED表示器やLCD表示器等が配されている。101はプリンタ制御ユニットで、LBP100全体の制御及びホストコンピュータから供給される文字情報等を解析する。このプリンタ制御ユニット101は、主に文字情報を対応する文字パターンを生成し、該生成された文字パターンに対応するビデオ信号に変換してレーザドライバ102に出力する。
レーザドライバ102は、半導体レーザ103を駆動するための回路であり、入力されたビデオ信号に応じて半導体レーザ103から発射されるレーザ光104をオン/オフ切替する。レーザ光104は回転多面鏡105で左右方向に振られて静電ドラム106上を走査する。
これにより、静電ドラム106上には文字パターンの静電潜像が形成される。この潜像は静電ドラム106周囲の現像ユニット(トナーカートリッジ)107によって現像された後、記録用紙に転写される。
なお、上記記録用紙にはカットシートを用い、カットシート記録紙はLBPに装着した給紙カセット108に収納され、給紙ローラ109及び搬送ローラ110と111とにより装置内に取り込まれて静電ドラム106方向に給送される。
また、給紙カセット108とは別に給紙トレイ114から用紙の送り方向を,例えば給紙カセット108から搬送される用紙の送り方向とは異なる送り方向に変更して給紙を行なうことも可能である。
112は定着器であり、記録用紙に転写されたトナー(粉末インク)を熱と圧力により記録用紙に固定する。
図2は、本発明の第1実施形態を示す印刷制御装置を適用可能な印刷システムの構成を説明するブロック図であり、図1と同一のものには同一の符号を付してあり、特に、図1に示したプリンタ制御ユニット101の詳細構成に対応する。
図において、201はホストコンピュータで、所定のインタフェースあるいはネットワークを介してLBPと通信可能に接続され、LBP101に対する印刷情報の発生源として機能する。
この際、LBP101は、ホストコンピュータ201より送られてきた文字コードや、外字フォントあるいはフォーム情報またはマクロ登録情報等からなるデータ213とを受信し、ページ単位で文書情報等を印刷するようにしている。
202は入出力インタフェース部で、ホストコンピュータ201と各種情報を所定のプロコトルとでやり取りする。203は入力バッファメモリ(入力バッファ)で、入出力インタフェース部202を介して入力された各種情報を一時記憶する。
204は文字パターン発生器で、文字の幅や高さ等の属性や実際の文字パターンのアドレスが格納されているフォント情報部217と文字パターン自身が格納されている文字パターン部218を有し、ROM214に格納された読み出し制御プログラムに基づいて文字パターンの読み出しが制御される。
なお、ROM214に格納された読み出し制御プログラムには、文字コードを入力するとそのコードに対応する文字パターンのアドレスを算出するコードコンバート機能をも有している。
205はRAMで、文字パターン発生器204より出力された文字パターンを記憶するフォントキャッシュ領域207,ホストコンピュータ201より送られてきた外字フォントやフォーム情報及び現在の印刷環境等を記憶する記憶領域206を含んでいる。
このように、一旦文字パターンに展開したパターン情報をフォントキャッシュとしてフォントキャッシュ領域207に記憶しておくことにより、同じ文字を印刷する時に再度同じ文字を復号してパターン展開する必要がなくなるため、文字パターンへの展開が速くなる。
208は前記LBP101の制御系全体を制御するためのCPUで、ROM214あるいは図示しない外部メモリに記憶されたCPU208の制御プログラムにより装置全体の制御を行なっている。209は中間バッファで、入力データ213に基づいて生成される内部的なデータ群(いわゆる、中間データであってオブジェクト情報となるデータ)を保持する。
210はフレームバッファで、1ページ分のデータの受信が完了し、それらがよりシンプルな内部データに変換されて中間バッファ209に蓄えられた後、印刷イメージとして記憶する。なお、フレームバッファ210は、少なくともフルペイントの場合は、1ページ分、パーシャルペイントの場合は2バンド分の印刷イメージを記憶することができる。
211は出力インタフェース部で、フレームバッファ210よりのパターン情報に対応したビデオ信号を発生し、プリンタ部212との間でインタフェース制御を実行している。プリンタ部212は、出力インタフェース部211よりのビデオ信号を受信し、このビデオ信号に基づいた画像情報をページ単位に印刷処理する印刷機構部分に対応する。
215は一般のEEPROM等で構成する不揮発性メモリであり、以後NVRAM(Non Volatile RAM)と称す。該NVRAM215には、図1に示した操作パネル113で指定されたパネル設定値が記憶される。216はLBPからホストコンピュータ201に送信されるデータである。
なお、ROM214にはホストコンピュータ201から入力されるデータ(PDLデータを含む)の解析を行なうプログラムが含まれており、通常このプログラムはトランスレータと称される。
また、LBP101では印刷すべき用紙サイズはホストコンピュータ201から入力されるデータ内で選択されるが、ここで選択される用紙サイズとは用紙の搬送方向までを含むものではなく、単に論理的なページフォーマットを意味する。これにより、印刷データの座標系は論理的なものとなり、デバイス非依存性を維持している。以後、この用紙サイズを論理用紙サイズと呼ぶものとする。
従って、論理用紙サイズが選択されると、まず最初にそれを縦送りで処理するか横送りで処理するかを決定し、印刷データの論理座標系を印刷装置の物理座標系に置き換える必要がある。
図3は、図1に示したプリンタ部212による印刷出力形態例を示す模式図であり、(a)は、301は用紙で、搬送方向に対して縦送り(ポートレート)で印刷データDATAを処理した場合の印刷結果の例であり、(b)は、302は用紙で、搬送方向に対して横送り(ポートレイト)で同じ印刷データDATAを処理した場合の印刷結果の例である。
このように論理用紙サイズ(印刷データの座標系に依存する)に対して、プリンタ部212における記録媒体の搬送方向(図中の矢印方向)を考慮して座標系を物理座標系に置き換えたものを物理用紙サイズと呼ぶものとする。
以下、論理用紙サイズを物理用紙サイズに置き換え、描画処理を行なうための制御手順について図4に示すフローチャートを参照して説明する。
図4は、本発明に係る印刷制御装置における第1のデータ処理手順の一例を示すフローチャートであり、論理用紙サイズを物理用紙サイズに置き換え、描画処理を行なうための制御手順に対応する。なお、(1)〜(16)は各ステップを示す。
まず、ステップ(1)で、印刷機構本体がサポートする物理用紙サイズを取得する。本実施形態の印刷装置がサポートする物理用紙サイズは「A3縦」,「B4縦」,「A4縦」,「B5縦」,「A4横」,「B5横」の6種類であるものとする。
次に、ステップ(2)で入力された論理用紙サイズに対応する物理用紙サイズがサポートされるか否かを判断し、対応する物理用紙がサポートされない、即ち入力された論理用紙サイズが「A3」,「B4」,「A4」,「B5」のいずれでもないと判定した場合には、ステップ(15)で、操作パネル113上のLCD表示器に、図5の(a)に示すエラーメッセージE501(## ヨウシハツカエマセン)を表示して処理を停止し、オペレータのキー操作待ちになる。
なお、「##」は用紙サイズを示し、例えばA5用紙の場合は 「A5」である。
そして、オペレータのキー操作による処理再開指示があると、論理用紙サイズを本印刷装置のデフォルトの論理用紙サイズである「A4」に置き換えて処理を継続する。
一方、ステップ(3)で、論理用紙サイズに対応する物理用紙サイズが縦/横共にサポートされるか否かを判断する。本実施形態における印刷装置では、論理用紙サイズが「A4」,「B5」のいずれかであれば、対応する物理用紙サイズが縦/横共にサポートされることになる。
ステップ(3)で、物理用紙サイズが縦/横共にサポートされていると判断した場合には、ステップ(4)に進み、全給紙口(給紙カセット108及び給紙トレイ114)の物理用紙サイズから目的とする論理用紙サイズの検索を行い、ステップ(5)で、目的とする論理用紙サイズの検索が成功したかどうかを判断し、検索に失敗したと判断した場合は、即ち要求された用紙サイズがどの給紙口にも装着されていないと判断された場合には、ステップ(14)に進んで、操作パネル113上のLCD表示器上に、図5の(b)に示すように、エラーメッセージE502(## ヨウシガ アリマセン)を表示後、ステップ(4)に戻って要求する用紙が装着されるまで検索を繰り返す。なお、図5の(b)中で、「##」は用紙サイズを示し、例えばA4用紙の場合は「A4」と表示される。
一方、ステップ(5)で、検索が成功したと判断された場合には、ステップ(6)で、もし、ステップ(14)で表示したエラーが残っていればエラーを解除して、ステップ(7)へ進み、検索された物理用紙サイズに合わせて座標系を決定し、以降、この座標系(一致した給紙口の用紙の向きで)で描画処理を開始する。
一方、ステップ(3)で、対応する物理用紙サイズが縦/横いずれか一方しか存在しないと判断された場合には、ステップ(16)に進み、対応する物理用紙サイズに合わせて座標系を決定し、ステップ(8)以降、この座標系で描画処理を行なう。
次に、ステップ(8)で、1ページ分の描画コマンドを解釈して中間コードに変換し、中間バッファ209に出力する。そして、1ページ分のコマンド解析が終了すると、ステップ(9)に進み、全給紙口から目的とする用紙サイズを再度検索する。
なお、ステップ(4)の検索との違いは、必要としている用紙サイズが論理用紙サイズではなく、その搬送方向まで決まっている物理用紙サイズであることである。
次に、ステップ(10)で、ステップ(9)による検索で、検索が成功したかどうかを判断し、失敗した、即ち要求された用紙サイズがどの給紙口にも装着されていないと判断された場合には、ステップ(13)に進んで、操作パネル113上のLCD表示器上に、図5の(b)に示したエラーメッセージE502を表示後、ステップ(9)に戻って、要求する用紙が装着されるまで検索を繰り返す。
一方、ステップ(10)で検索が成功したと判断された場合には、ステップ(11)に進み、もし、ステップ(13)で表示したエラーが残っていればエラーを解除して、ステップ(12)へ進み、中間バッファ209に蓄えられている中間コードをドットデータに展開してフレームバッファ210に出力し、出力インタフェース部211を介してプリンタ部(印刷機構部)212に出力後、ステップ(8)に戻って、次のページのコマンド解釈処理を行なう。
なお、印刷機構部212に出力されたデータは用紙に記録されるが、その際に選択される給紙口は、ステップ(9)で検索した給紙口である。
このように本実施形態におけるLBP100ではデバイスに依存しない論理的な用紙サイズを、給紙口にセットされている用紙に応じて自動的に物理的な用紙サイズに変換するため、給紙カセット108及び給紙トレイ114に対して任意の用紙を任意の組合せでセットすることが可能となる。つまり、ユーザは用紙を好みの向きに応じて、印刷出力の向きも自動的に変更されるのである。具体的には、A4の用紙を横に置いても縦に置いても、印刷結果は同じなるように制御されている。
〔第2実施形態〕上記第1実施形態では、給紙カセット108と給紙トレイ114に向きが異なる同じサイズの用紙をセットした場合、どちらの給紙口の用紙に合わせて物理用紙が決定されるかは特定できなかった。
例えば給紙カセット108には「A4」のコピー用紙を印刷速度を優先するために横向き(図3の(b)参照)に装着した状態で、一方、給紙トレイ114には「A4」ポートレート(図3の(a)参照)のプレプリント紙をセットする場合を考える。
つまり、ポートレートのプレプリント紙をセットする場合、セットすべき用紙の向きは一般に横送りよりは、縦送りの方が直観的に判り易いため、給紙トレイ114は「A4」縦で使用されることが多い。
この場合、給紙カセット108は「A4」横送り、給紙トレイ114は「A4」縦送りで使用することになるが、第1実施形態のLBP100では「A4」の用紙に印刷する場合、給紙カセット108と給紙トレイ114のいずれが選択されるかは不定であり、期待する用紙が選択されない場合がある。
本実施形態では同一サイズの用紙でありながら種類が異なる複数の用紙を区別して選択できるようにするために、給紙口の用紙をサイズと名称の2つの属性で検索するようにする。
本実施形態においても本発明をLBPに適応し図面を用いて説明するが、その構成は第1実施形態の図1及び図2を用いて説明したものと同じであるので説明は省略する。
なお、本実施形態におけるLBP100は任意の数の用紙名称(文字列)をNVRAM215に記憶することが可能であり、更に給紙カセット108と給紙トレイ114の各々に対して記憶されている用紙名称の1つを割り付けることができ、各給紙口に対する用紙名称の割り付け情報もNVRAM215に記憶される。
以下、用紙名称の登録及び給紙口への割り付けを行なうための制御手順を説明図6を参照して説明する。
なお、本実施形態では、用紙名称の登録及び給紙口への割り付けはホストコンピュータ201からの操作により行なうが、その権限はシステム管理者に限られるものとする。すなわち、勝手に登録した用紙名称が変更されてしまうことを防止するためである。
そこで、システム管理者がホストコンピュータ201上で用紙名称登録アプリケーションを起動すると、アプリケーションはLBP100に対して登録されている用紙名称の一覧の取得要求を発行する。LBP100に登録されている用紙名称の一覧を取得するためのコマンドは、例えば、「{ec}%−GET:PaperNameList{st}」とする。このコマンド中で、{ec}は16進数の「IB」、{st}は同じく「9C」を意味する。
LBP100は上記コマンドを受けとると、CPU215は、NVRAM215に記憶している用紙名称の一覧をホストコンピュータ201に応答する。
例えば、NVRAM215に「Plain」,「Pre−Printed」,「Pre−Punched」,「OHP−Sheet」の4つの用紙名称が記憶されている場合、「{ec}%−:Plain:Pre−Printed:Pre−Punched:OHP−Sheet{st}」のフォーマットで用紙名称の一覧をホストコンピュータ201に応答する。
そして、LBP100から応答があると、次にホストコンピュータ201上のアプリケーションはLBP100に対して給紙カセット108に割り付けられている用紙名称の取得要求を発行する。給紙カセット108に割り付けられている用紙名称の一覧を取得するためのコマンドは、例えば「{ec}%−GET:CassettePaperName{st}」であり、LBP100は、該コマンドを受けとると、NVRAM215から給紙カセット108に割り付けられている用紙名称を読み出し、ホストコンピュータ201に対して下記の応答する。例えば、「Plain」が割り付けられている場合、「{ec}%−CassettePaperName:Plain{st}」のフォーマットで給紙カセット108に割り付けられている用紙名称をホストコンピュータ201に応答する。
そして、LBP100から応答があると、次にホストコンピュータ201上のアプリケーションは、LBP100に対して給紙トレイ114に割り付けられている用紙名称の取得要求を発行する。
給紙トレイ114に割り付けられている用紙名称の一覧を取得するためのコマンドは、{ec}%−GET:TrayPaperName{st}」であり、LBP100はこのコマンドを受けとると,CPU208は、NVRAM215から給紙トレイ114に割り付けられている用紙名称を読み出し、ホストコンピュータ201に応答する。例えば、「Pre−Printed」が割り付けられている場合、「{ec}%−TrayPaperName:Pre−Printed{st}」のフォーマットで給紙トレイ114に割り付けられている用紙名称をホストコンピュータ201に応答する。
このようにして、ホストコンピュータ201のアプリケーションは用紙名称一覧及び各給紙口に割り付けられている用紙名称を取得すると、図6に示す用紙名称登録ウィンドウ600をディスプレイ上に表示し、取得した用紙名称一覧をフィールド604に、給紙カセット108の用紙名称をフィールド606に、給紙トレイ114の用紙名称をフィールド608に各々表示する。
図6は、本発明の第2実施形態を示すデータ処理装置におけるプリンタ用紙名称登録画面の一例を示す図であり、図2に示したホストコンピュータ上に備えられる表示装置に表示されるものとする。
図において、フィールド604に表示されている用紙名称の内の1つをポインティングデバイス(図示しない)で選択すると、選択された用紙名称が白黒反転して表示される。
現在、図中では、例えば「Pre−Punched」が選択されている状態であるが、この状態で削除ボタン603をクリックすると、用紙名称の一覧を表示すフィールド604から選択されてる用紙名称「Pre−Punched」が削除される。
また、この状態でカセット用紙名称選択ボタン605をクリックすると、選択されてる「Pre−Punched」がカセット給紙口の用紙名称を示すフィールド606に上書きされる。
さらに、この状態でトレイ用紙名称選択ボタン607をクリックすると、選択されてる「Pre−Punched」 がトレイ給紙口の用紙名称を示すフィールド608に上書きされる。
また、フィールド602にはキーボード(図示しない)より任意の文字列を入力することが可能であり、例えば図6に示すように「Recycled」が入力された状態で、追加ボタン601をクリックすると用紙名称の一覧を表示するフィールド604に「Recycled」が追加される。なお、名称は、アルファベットに限るものではなく、英数字,カタカナ,ひらがな,漢字等あるいはこれらの組み合わせとするユーザが意図するユニークな名称を登録することが可能に構成されているものとする。
以上の操作により用紙名称に関する編集を行ない、登録実行ボタン609をクリックすると、編集された内容がLBP100に送信され、実際にNVRAM215の所定領域に対して登録が行なわれる。なお、キャンセルボタン610をクリックすれば、何もせずにアプリケーションを終了することができる。
例えば図6に示す表示画面状態で登録実行ボタン609をクリックすると、用紙名称一覧の登録、カセット用紙名称の登録、トレイ用紙名称の登録を行なうために次の3つのコマンド「{ec}%−SET:PaperNameList:Plain:Pre−Printed:Pre−Punched:OHP−Sheet−{st}」,「{ec}%−SET:CassettePaperName:Plain{st}」,「{ec}%−SET:TrayPaperName:Pre−Printed{st}」が送信される。
そして、LBP100側はこのコマンドを受信するとその内容を解釈し、NVRAM215に記憶する。
次に、一般ユーザが用紙名称を指定して印刷を実行する場合の制御手順を説明図7及び図8を参照して説明する。
図7,図8は、図2に示したホストコンピュータ201の表示装置に表示される印刷設定画面の一例を示す図である。
図において、700はキーボード又はポインティングデバイスを用いて印刷条件の設定及び印刷実行指示を行なうためのウィンドウで、ホストコンピュータ201のディスプレイ上に表示される。
701はフィールドで、文書を印刷する際の処理解像度を設定するためのフィールドであり、ファイン又はクイックが排他的に選択され、ファインは,例えば「600」dpiで、クイックは「300」dpiで処理される。
なお、現在、図7に示す画面上では「ファイン」が選択されている状態を示しているが、ポインティングデバイスを用いて「クイック」を選択することもできる。
702は印刷に使用する用紙の用紙名称を指定するためのフィールドであり、ウィンドウ700が起動する際には、LBP100より用紙名称の一覧を取得し、その先頭の用紙名称が表示される。用紙名称の一覧を取得する手順については先に説明した通りであるので説明は省略する。
フィールド702に設定される用紙名称の変更はポインティングデバイスでフィールド702をクリックして、図8に示す用紙名称一覧メニュー703をウインドウ700内に表示させ、その中からひとつを選択することで変更することもできる。なお、メニュー703に表示される用紙名称一覧はウィンドウ700が起動する際に取得したものである。
また、フィールド701及びフィールド702に入力された設定値は、ポインティングデバイスで印刷実行ボタン704をクリックすることにより、印刷データのヘッダ情報として付加され、LBP100に送信される。
印刷データに付加されるヘッダ情報は、{ec}%−HEAERと{ec}%−ENDで括られ、例えば解像度=ファイン,用紙名称=「Plain」が設定されている場合には、{ec}%−HEADER#RESOLUTION=FINE#PAPER−NAME=Plain{ec}%−ENDのようなヘッダ情報が付く。
なお、ポインティングデバイスでキャンセルボタン705をクリックすれば、印刷実行指示を行なわずにウィンドウ700を閉じることができる。
次に、ホストコンピュータ201から送信された印刷データをLBP100で処理するための制御手順を図4を参照して説明するが、各ステップにおける処理は第1実施形態で説明したものと殆んど同じであるので、異なる部分のみを説明する。
図4に示したステップ(2)で、入力された論理用紙サイズに対応する物理用紙サイズがサポートされていないと判断された場合、ステップ(15)において操作パネル113上のLCD表示器にエラーメッセージを表示して処理を停止し、オペレータのキー操作待ちになるが、その際に表示するエラーメッセージは図9の(a)に示すエラーメッセージE901(## ヨウシハ ツカエマセンPre−Printed)である。なお、第1実施形態との違いは、LCD表示器の上段に用紙サイズを表示することに加え、下段に用紙名称を表示することである。
特に、図9の(a)に示すエラーメッセージE901は、用紙名称として「Pre−Printed」が指定されている場合の表示例である。更に、オペレータのキー操作による処理再開指示があると、論理用紙サイズを本印刷装置のデフォルトの論理用紙サイズである「A4」に置き換えて処理を継続するが、用紙名称は要求されたものがそのまま有効となる。
また、ステップ(4)及びステップ(9)での給紙口の検索は、要求されている用紙に加えて要求されている用紙名称も検索の条件として行なう。さらに、ステップ(5)又はステップ(10)で検索が失敗した、即ち要求された用紙のサイズと名称に一致する給紙口が存在しないと判断された場合には、ステップ(14)又はステップ(13)に進んで、操作パネル113上のLCD表示器にエラーメッセージを表示後、ステップ(4)又はステップ(9)に戻って要求する用紙が装着されるまで検索を繰り返すが、その際に表示するエラーメッセージは図9の(b)に示すエラーメッセージE902(## ヨウシハ アリマセン Pre−Printed)である。
この際における第1実施形態と第2実施形態とのエラー表示の違いは、LCD表示器の上段に用紙サイズを表示することに加え、下段に用紙名称を表示することである。特に、図9の(b)に示すエラーメッセージE902は用紙名称として「Pre−Printed」が指定されている場合の表示例である。
また、ステップ(14)又はステップ(13)ではエラーメッセージを表示すると共に、オペレータのキー操作による処理継続指示の有無を調べ、処理継続指示を検知した場合には要求している用紙名称の用紙がカレント給紙口にセットされたものと判断する。
この場合、NVRAM215に記憶されているカレント給紙口(給紙カセット108又は給紙トレイ114のいずれか)の用紙名称は要求された用紙名称に書き換えられ、用紙サイズさえ一致していれば検索は成功することになり、処理が再開されることになる。
このように、本実施形態で説明した処理によれば、給紙口の検索は用紙サイズと用紙名称で検索されるため、任意の用紙を任意の用紙搬送方向で使用することが可能となるだけでなく、物理的な給紙口の数以上の用紙の種類を使用することができるという効果がある。
更に、その用紙名称はLBP100内のNVRAM215で一元管理され、システム管理者のみが変更できるという形態をとっているため、複数のユーザが様々な用紙を使用するネットワーク環境下では特に有効である。
〔第3実施形態〕上記第2実施形態では、各給紙口に割り付けられる用紙名称は、プリンタ制御ユニット101上のNVRAM215に記憶されるため、用紙名称の不一致による用紙交換を行なう場合には、オペレータは用紙カセットを交換した後に操作パネル113からのキー操作により処理の続行を指示する必要があるので、LBP100においては、給紙トレイ114に割り付けられる用紙名称はプリンタ制御ユニット101上のNVRAM215に記憶するが、給紙カセット108に割り付けられる用紙名称は給紙カセット側に内蔵される不揮発性メモリ(不図示)に記憶するように構成してもよい。それ以外は、第2実施形態と同じであるので詳細な説明は省略する。
本実施形態で説明した手法によれば、給紙カセットに割り付けられる用紙名称はLBP本体ではなく給紙カセット側に記憶されるので、給紙可能に装着されている給紙カセットの用紙名称が要求されているものと一致しない場合には、オペレータは操作パネル113上のLCD表示器に表示されるメッセージに従って必要な給紙カセットを装着するだけで印刷処理が再開されるという効果がある。
以下、各実施形態の特徴的構成について図2等を参照して説明する。
上記のように構成された所定の記録媒体を縦送りあるいは横送りのいずれからも通紙可能な複数の給紙口(トレイ114,カセット108に対応する給紙口)を有する印刷機構(図1に示したLBP100)の印刷処理を制御する印刷制御装置であって、入力される印刷情報中で指定される記録媒体の属性に基づき印刷すべき記録媒体の搬送方向を前記縦送りあるいは横送りのいずれかに決定する第1の決定手段(CPU208がROM214あるいは図示しない外部メモリに記憶された制御プログラムを実行して、ホストコンピュータ201から入力される印刷情報中の論理用紙サイズ等を解析して決定する)と、前記第1の決定手段により決定されたいずれかの用紙搬送方向と通紙可能な記録媒体の送り方向とに基づいて前記印刷情報を印刷すべき座標系を決定する第2の決定手段(CPU208がROM214あるいは図示しない外部メモリに記憶された制御プログラムを実行して、プリンタ部212の通紙可能な記録媒体の送り方向を検出してホストコンピュータ201から入力される印刷情報中の論理用紙サイズ等を展開すべき座標系を決定処理する)と、前記第2の決定手段により決定された前記印刷すべき座標系に基づいて通紙される記録媒体に対する前記印刷情報を描画する描画手段(CPU208がROM214あるいは図示しない外部メモリに記憶された制御プログラムを実行して、フレームバッファ210上に描画処理する)とを有するので、印刷情報中の論理用紙サイズと同サイズの記録媒体を縦送りあるいは横送りの双方から通紙可能な場合において、通紙可能な送り方向に基づいて印刷情報を展開すべき座標系を決定でき、暫定的な座標系を決定してしまう場合に比べて、印刷情報を展開した後、回転等の処理が不要となるばかりか、メモリ使用量も節約でき、入力される印刷情報に対する印刷結果を短時間に得ることができる。また、印刷情報中の論理用紙サイズと同サイズの記録媒体が通紙可能ならば、いずれの送り方向からも記録媒体を通紙可能となり、印刷機構の通紙方向の制限を解除して、印刷機構の資源を有効に活用することができる。
さらに、前記第1の決定手段(CPU208による)は、入力される印刷情報中で指定される記録媒体の属性に一致する記録媒体が通紙可能な方向に基づいて前記縦送りあるいは横送りのいずれかに決定するので、印刷情報中の属性を示す論理用紙サイズと同属性、例えば同サイズの記録媒体を縦送りあるいは横送りの双方から通紙可能な場合において、通紙可能な送り方向に基づいて印刷情報を展開すべき座標系を決定でき、暫定的な座標系を決定してしまう場合に比べて、印刷情報を展開した後、回転等の処理が不要となるばかりか、メモリ使用量も節約でき、入力される印刷情報に対する印刷結果を短時間に得ることができる。
また、前記第1の決定手段(CPU208による)は、入力される印刷情報中で指定される記録媒体の属性に一致する記録媒体が通紙可能な給紙口を検索して、前記縦送りあるいは横送りのいずれかに決定するので、いずれか一方に属性、例えば記録媒体のサイズが一致する記録媒体が通紙可能な方向を送り方向に決定することができ、送り方向に制限されることなく属性に一致する給紙口から記録媒体を通紙することができる。
さらに、前記第1の決定手段(CPU208による)は、入力される印刷情報中で指定される記録媒体に対する複数の属性に一致する記録媒体が通紙可能な方向に基づいて前記縦送りあるいは横送りのいずれかに決定するので、入力される印刷情報中で指定される記録媒体の属性に一致する記録媒体が通紙可能な給紙口を検索した際に、複数の給紙口が検索される事態が発生しても、ユーザが意図する縦送りあるいは横送りのいずれか1つの送り方向を記録媒体の通紙の送り方向として決定することができる。
また、前記属性は、記録媒体のサイズと各給紙口に設定される用紙名称(図6参照)とするので、入力される印刷情報中で指定される記録媒体の属性に一致する記録媒体が通紙可能な給紙口を検索した際に、複数の給紙口が検索される事態が発生しても、ユーザが意図するサイズで、かつ、用紙名称の一致する縦送りあるいは横送りのいずれか1つの送り方向を記録媒体の通紙の送り方向として決定することができる。
さらに、各給紙口に設定される用紙名称を設定する設定手段(操作部のキーによる)と、前記設定手段により設定された各給紙口の用紙名称を記憶する記憶手段(NVRAM215)を有し、前記第1の決定手段は、入力される印刷情報中で指定される記録媒体に対するサイズと給紙口の用紙名称とに一致する記録媒体が通紙可能な方向に基づいて前記縦送りあるいは横送りのいずれかに決定するので、ユーザに設定された用紙名称を属性として記憶管理して、ユーザに身近な用紙名称を指定することにより、通紙すべき送り方向を確実に決定することができる。
また、前記記憶手段は、不揮発性記憶媒体(NVRAM215)で構成したので、登録した用紙名称を随時読み出して管理でき、新規設定された用紙名称を用紙名称データとして使用したり、不要となった用紙名称を容易に削除することができる。
さらに、前記印刷機構は、読み出し可能な固有の用紙名称が記憶された記憶部を備える給紙手段(図示しない)を前記各給紙口に着脱自在に構成したので、印刷制御装置側における不揮発性メモリ容量を節減できる。
また、前記データ処理装置で編集された各給紙口に対する用紙名称データを取得して前記記憶手段に登録する登録手段(CPU208がホストコンピュータ201から取得したコマンドを解析して用紙名称データをNVRAM215に登録処理する)を有するので、データ処理装置側から編集された用紙名称一覧を一括して登録管理することができる。
さらに、前記用紙名称は、同一の給紙口に対して異なる用紙名称を複数設定可能とするので、ユーザが意図する用紙名称を設定でき、誤りなく、かつ容易に識別可能な用紙名称を指定することができる。
また、前記データ処理装置からの属性情報の取得要求に基づいて前記記憶手段に登録された用紙名称の一覧を転送する転送手段(CPU208がホストコンピュータ201から取得したコマンドを解析して用紙名称データをNVRAM215読み出して転送処理する)を有するので、データ処理装置からの要求に応じて管理している用紙名称一覧の確認や、編集が可能となる。
さらに、入力される印刷情報中で指定される記録媒体に対するサイズに一致する給紙口の用紙名称を表示する表示手段(操作部)を有するので、要求されている用紙名称を印刷装置側で容易に確認することができる。
また、所定の通信媒体を介して印刷制御装置と通信可能なデータ処理装置(ホストコンピュータ201で,例えば図10に示すハード構成を備える)であって、前記印刷制御装置に登録された用紙名称の一覧を取得する取得手段と(図10に示すCPU1がROM3,外部メモリ11に記憶される制御プログラムを実行して取得処理する)、前記取得手段により取得された用紙名称の一覧を表示する表示手段(CRT10)と、前記表示手段により表示された用紙名称の一覧から所望の用紙名称を選択する選択手段(ポインティングデバイス等を含むKB9による)と、前記選択手段により選択されたいずれかの用紙名称を転送する印刷情報に指定する指定手段(ポインティングデバイス等を含むKB9による)とを有するので、印刷設定時に、印刷制御装置側で設定されている用紙名称を表示して、ユーザが意図する用紙名称を誤りなく指定することができるユーザインタフェースを構築することができる。
さらに、前記表示手段に表示される用紙名称の一覧に所望の用紙名称を入力する入力手段(KB9による)と、前記入力手段により入力された用紙名称に基づいて前記印刷制御装置から取得した用紙名称の一覧を編集する編集手段(図10に示すCPU1がROM3,外部メモリ11に記憶される制御プログラムを実行して編集処理する)と、前記編集手段により編集された前記用紙名称の一覧を前記印刷制御装置に転送する転送手段(図10に示すCPU1がROM3,外部メモリ11に記憶される制御プログラムを実行して転送処理する)とを有するので、ユーザが意図する新たな用紙名称を自在に入力して印刷制御装置に登録することができる。
また、入力される識別情報があらかじめ登録されたパスワードと一致するかどうかを判定する判定手段(図10に示すCPU1がROM3,外部メモリ11に記憶される制御プログラムを実行して判定処理する)と、前記判定手段によりパスワードと一致する場合は、前記入力手段による入力を有効とし、パスワードと一致しない場合は、前記入力手段による入力を無効とする用紙名称管理手段(図10に示すCPU1がROM3,外部メモリ11に記憶される制御プログラムを実行して管理処理する)とを有するので、用紙名称の管理セキュリティを確保して、以前に登録された用紙名称が不用意に書き替えられたり、削除されてしまう等の事態を確実に回避して有用な用紙名称を一元管理することができる。
図10は、本発明に係る印刷制御装置,データ処理装置を適用可能な印刷システムの構成を説明するブロック図である。なお、ここでは、レーザビームプリンタを例にして説明する。また、本発明の機能が実行されるのであれば、単体の機器であっても、複数の機器からなるシステムであっても、LAN等のネットワークを介して処理が行われるシステムであっても本発明を適用できることは言うまでもない。
図において、3000はホストコンピュータで、ROM3のプログラム用ROMに記憶された文書処理プログラム等に基づいて図形,イメージ,文字,表(表計算を含む)等が混在した文書処理を実行するCPU1を備え、システムバス4に接続される各デバイスをCPU1が総括的に制御する。
また、このROM3のプログラム用ROMには、図11,図12に示すフローチャートで示されるようなCPU1の制御プログラム等を記憶し、ROM3のフォント用ROMには上記文書処理の際に使用するフォントデータ等を記憶し、ROM3のデータ用ROMは上記文書処理等を行う際に使用する各種データ(例えば、各種ページ記述言語のプログラムやフォントのラスタライズ用データなど)を記憶している。
2はオプションRAM等により拡張可能なRAMで、CPU1の主メモリ,ワークエリア等として機能する。5はキーボードコントローラ(KBC)で、キーボード9や不図示のポインティングデバイスからのキー入力を制御する。
6はCRTコントローラ(CRTC)で、CRTディスプレイ(CRT)10の表示を制御する。6はCRTコントローラ(CRTC)で、CRTディスプレイ(CRT)10の表示を制御する。7はディスクコントローラ(DKC)で、ブートプログラム,種々のアプリケーション,フォントデータ,ユーザファイル,編集ファイル等を記憶するハードディスク(HD)、フロッピーディスク(FD)等の外部メモリ11とのアクセスを制御する。
8はネットワークインタフェース(NetI/F)で、ネットワーク21を介してプリンタ1500に接続されて、プリンタ1500との通信制御処理を実行する。なお、CPU1は、例えばRAM2の上に設定された表示情報RAM領域へのアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行し、CRT10上でのWYSIWYGを可能としている。
また、CPU1は、CRT10上の不図示のマウスカーソル等で指示されたコマンドに基づいて登録された種々のウインドウを開き、種々のデータ処理を実行する。
プリンタ1500において、12はプリンタCPU(CPU)で、ROM13のプログラム用ROMに記憶された制御プログラム等あるいは外部メモリ14に記憶された制御プログラム等に基づいてシステムバス15に接続される各種のデバイスとのアクセスを総括的に制御し、印刷部インタフェース16を介して接続される印刷部(プリンタエンジン)17に出力情報としての画像信号を出力する。
また、このROM13のプログラムROMには、図4のフローチャートで示されるようなCPU12が実行可能な制御プログラム等を記憶する。さらに、ROM13のフォント用ROMには上記出力情報を生成する際に使用するフォントデータ(アウトラインフォントデータを含む)等を記憶し、ROM13のデータ用ROMにはハードディスク等の外部メモリ14が無いプリンタの場合には、ホストコンピュータ3000上で利用される情報等を記憶している。
CPU12はネットワークボード18を介してホストコンピュータ3000との通信処理が可能となっており、プリンタ1500内の情報等をホストコンピュータ3000に通知可能に構成されている。
19はRAMで、主としてCPU12の主メモリ,ワークエリア等として機能し、図示しない増設ポートに接続されるオプションRAMによりメモリ容量を拡張することができるように構成されている。
なお、RAM19は、出力情報展開領域,環境データ格納領域,NVRAM等に用いられる。前述したハードディスク(HD),ICカード等の外部メモリ14は、ディスクコントローラ(DKC)20によりアクセスが制御される。外部メモリ14は、オプションとして接続され、フォントデータ(ホストコンピュータ3000等からダウンロードされるフォントデータを含む),エミュレーションプログラム(ホストコンピュータ3000等からダウンロードされるエミュレーションプログラムを含む),フォームデータ(ホストコンピュータ3000等からダウンロードされる)等を記憶する。
また、1501は操作パネルで、操作のためのスイッチおよびLED表示器等が配されている。
また、前述した外部メモリは、1個に限らず、少なくとも1個以上備え、内蔵フォントに加えてオプションフォントカード,言語系の異なるプリンタ制御言語を解釈するプログラムを格納した外部メモリを複数接続できるように構成されていても良い。さらに、図示しないNVRMを有し、操作パネル1501からのプリンタモード設定情報をユーザ別,グループ別に記憶するようにしても良い。
以下、図11,図12に示すフローチャートを参照して、ホストコンピュータ3000側の用紙名称設定処理等を説明する。
図11は、本発明に係るデータ処理装置におけるデータ処理手順の一例を説明するフローチャートであり、プリンタ1500に用紙名称を設定する際のホストコンピュータ3000の処理手順に対応する。なお、(1)〜(9)は各ステップを示す。
まず、ステップ(1)において、ホストコンピュータ3000のユーザにより用紙名称を設定するプログラムが起動され、そのプログラムに基づいてCPU1がCRT10上に図6に示したような用紙名称設定画面を表示する。このプログラムはユーザが名称を設定したプリンタのプリンタドライバを起動するか、またはプリンタの設定を可能とするユーティリティプログラムを起動することにより表現する。
続いて、ステップ(2)では、プリンタ1500で設定されている用紙名称と用紙タイプを含む用紙情報を要求する用紙情報要求をプリンタ1500もしくはプリントサー(図示しない)に出力する。この用紙情報要求に対して後述するように、プリンタ1500もしくはプリンタサーバ2000から用紙情報が出力され、ステップ(3)で該用紙情報を取得し、用紙名称対応リストを作成してRAM2に格納する。
次に、ステップ(4)において、図6に示した用紙名称設定画面における「追加」を示すボタン601が指示されているかどうかを判定して、ボタン601以外のボタン610が指示されている場合には、名称設定処理を終了する。
一方、ステップ(4)で、ボタン610が指示されていると判定した場合は、ステップ(5)で、KB9または図示しないマウス等のポインティングデバイスを用いてユーザがフィールド605,607を指定するのを待つ。そして、フィールド605,607が指定されたら、次に、ステップ(7)で、用紙名称がKB9から入力し、ステップ(8)で、用紙タイプ(厚紙,普通紙,再生紙,裏紙等)を入力する。なお、用紙名称や用紙タイプはどんな名称(ユーザが意図するユニークな名称)を入力してもよい。
次に、ステップ(8)で、ユーザにより入力された用紙名称等を登録するためのボタン609が指示されているかどうかを判断し、ボタン609以外のボタンが指示されていると判定した場合には、処理を終了する。
一方、ステップ(8)で、ボタン609が指示されていると判断した場合には、ステップ(9)で、入力されたカセット用紙名称,トレイ用紙名称,用紙タイプ等を上述したコマンドに基づきプリンタ1500に送信出力して、処理を終了する。これにより、プリンタ1500のNVRAM上に登録される。
図12は、本発明に係る印刷制御装置における第2のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、(1)〜(10)は各ステップを示す。
ステップ(1)で、ホストコンピュータ3000からあるいは操作部1501からの入力を待機し、ホストコンピュータ3000からあるいは操作部1501から入力があると、ステップ(2)で、その入力がホストコンピュータ3000からの用紙情報(給紙部1508のそれぞれの給紙カセット(用紙カセットやトレイ等)に対して設定された用紙名称や用紙タイプ(種類)が含まれる設定情報)かどうかを判断し、用紙情報であると判断された場合には、ステップ(3)で、用紙名称等がNVRAM等の外部メモリ14に記憶される。具体的には、設定されているリストに用紙情報としての用紙名称,用紙タイプを登録して、外部メモリ14にDKC20により記憶する。もちろん、すでに用紙情報が設定されている場合でも、入力された用紙情報を優先させるため上書きされることは言うまでもない。
続いて、ステップ(4)で、用紙情報の設定が完了したことをネットワークボード18を介して用紙情報の送信元,例えばホストコンピュータ3000や図示しないプリントサーバー2000に通知して、処理を終了する。また、操作部1501より用紙情報が入力された場合には、操作パネル上に設定完了を示す表示を行う。
一方、ステップ(2)で、入力された情報が用紙情報でないと判定された場合には、ステップ(5)で、ホストコンピュータ3000から名称要求に対応するコマンドかどうかを判定し、名称要求するコマンドであると判定した場合には、ステップ(6)で、外部メモリ14に格納されている用紙情報をネットワークボード18を介して名称要求の送信元,例えばホストコンピュータ3000やプリントサーバに出力して、処理を終了する。なお、ステップ(5)で、名称要求が操作部1501からの要求であると判断した場合には、操作パネル部に用紙情報を表示する処理を行う。
一方、ステップ(5)で、名称要求でないと判定された場合には、ステップ(7)で、入力された情報が印刷指示を示すコマンドであるかどうかを判断し、それ以外のコマンドであると判定した場合には、ステップ(10)で、エラー表示を処理を行い、処理を終了する。
一方、ステップ(7)で、印刷指示を示すコマンドであると判定した場合には、ステップ(8)で、属性(用紙サイズ,用紙名称)が一致する給紙口を給紙先と決定し、該決定された給紙口から用紙を給紙して、ステップ(9)で、印刷処理を行い、処理を終了する。
以下、各実施形態の特徴的構成について、図4,図11,図12等に示すフローチャートを参照して説明する。
上記のように構成された所定の記録媒体を縦送りあるいは横送りのいずれからも通紙可能な複数の給紙口を有する印刷機構の印刷処理を制御する印刷制御装置のデータ処理方法であって、入力される印刷情報中で指定される記録媒体の属性に基づき印刷すべき記録媒体の搬送方向を前記縦送りあるいは横送りのいずれかに決定する第1の決定工程(図4のステップ(3),(4))と、前記第1の決定工程により決定されたいずれかの用紙搬送方向と通紙可能な記録媒体の送り方向とに基づいて前記印刷情報を印刷すべき座標系を決定する第2の決定工程(図4のステップ(7))と、前記第2の決定工程により決定された前記印刷すべき座標系に基づいて通紙される記録媒体に対する前記印刷情報を描画する描画工程(図4おステップ(7))とを有するので、印刷情報中の論理用紙サイズと同サイズの記録媒体を縦送りあるいは横送りの双方から通紙可能な場合において、通紙可能な送り方向に基づいて印刷情報を展開すべき座標系を決定でき、暫定的な座標系を決定してしまう場合に比べて、印刷情報を展開した後、回転等の処理が不要となるばかりか、メモリ使用量も節約でき、入力される印刷情報に対する印刷結果を短時間に得ることができる。
また、印刷情報中の論理用紙サイズと同サイズの記録媒体が通紙可能ならば、いずれの送り方向からも記録媒体を通紙可能となり、印刷機構の通紙方向の制限を解除して、印刷機構の資源を有効に活用することができる。
さらに、前記第1の決定工程は、入力される印刷情報中で指定される記録媒体の属性に一致する記録媒体が通紙可能な方向に基づいて前記縦送りあるいは横送りのいずれかに決定するので、印刷情報中の属性を示す論理用紙サイズと同属性、例えば同サイズの記録媒体を縦送りあるいは横送りの双方から通紙可能な場合において、通紙可能な送り方向に基づいて印刷情報を展開すべき座標系を決定でき、暫定的な座標系を決定してしまう場合に比べて、印刷情報を展開した後、回転等の処理が不要となるばかりか、メモリ使用量も節約でき、入力される印刷情報に対する印刷結果を短時間に得ることができる。
また、前記第1の決定工程は、入力される印刷情報中で指定される記録媒体の属性に一致する記録媒体が通紙可能な給紙口を検索して、前記縦送りあるいは横送りのいずれかに決定するので、いずれか一方に属性、例えば記録媒体のサイズが一致する記録媒体が通紙可能な方向を送り方向に決定することができ、送り方向に制限されることなく属性に一致する給紙口から記録媒体を通紙することができる。
さらに、前記第1の決定工程は、入力される印刷情報中で指定される記録媒体に対する複数の属性に一致する記録媒体が通紙可能な方向に基づいて前記縦送りあるいは横送りのいずれかに決定するので、入力される印刷情報中で指定される記録媒体の属性に一致する記録媒体が通紙可能な給紙口を検索した際に、複数の給紙口が検索される事態が発生しても、ユーザが意図する縦送りあるいは横送りのいずれか1つの送り方向を記録媒体の通紙の送り方向として決定することができる。
また、前記属性は、記録媒体のサイズと各給紙口に設定される用紙名称(図6参照)とするので、入力される印刷情報中で指定される記録媒体の属性に一致する記録媒体が通紙可能な給紙口を検索した際に、複数の給紙口が検索される事態が発生しても、ユーザが意図するサイズで、かつ、用紙名称の一致する縦送りあるいは横送りのいずれか1つの送り方向を記録媒体の通紙の送り方向として決定することができる。
さらに、各給紙口に設定される用紙名称を設定する設定工程(図11のステップ(6))と、前記設定工程により設定された各給紙口の用紙名称をメモリに登録する登録工程(図12のステップ(3))を有し、前記第1の決定工程は、入力される印刷情報中で指定される記録媒体に対するサイズと給紙口の用紙名称とに一致する記録媒体が通紙可能な方向に基づいて前記縦送りあるいは横送りのいずれかに決定するので、ユーザに設定された用紙名称を属性として記憶管理して、ユーザに身近な用紙名称を指定することにより、通紙すべき送り方向を確実に決定することができる。
また、前記メモリは、不揮発性記憶媒体(NVRAM215)で構成したので、登録した用紙名称を随時読み出して管理でき、新規設定された用紙名称を用紙名称データとして使用したり、不要となった用紙名称を容易に削除することができる。
さらに、前記印刷機構は、読み出し可能な固有の用紙名称が記憶された記憶部を備える給紙手段を前記各給紙口に着脱自在に構成したので、印刷制御装置側における不揮発性メモリ容量を節減できる。
また、前記データ処理装置で編集された各給紙口に対する用紙名称データを取得して前記メモリに登録する登録工程(図12のステップ(3))を有するので、データ処理装置側から編集された用紙名称一覧を一括して登録管理することができる。
さらに、前記用紙名称は、同一の給紙口に対して異なる用紙名称を複数設定可能とするので、ユーザが意図する用紙名称を設定でき、誤りなく、かつ容易に識別可能な用紙名称を指定することができる。
また、前記データ処理装置からの属性情報の取得要求に基づいて前記メモリに登録された用紙名称の一覧を転送する転送工程(図12のステップ(6))を有するので、データ処理装置からの要求に応じて管理している用紙名称一覧の確認や、編集が可能となる。
さらに、入力される印刷情報中で指定される記録媒体に対するサイズに一致する給紙口の用紙名称を表示部に表示(図6参照)する表示工程(図示しない)を有するので、要求されている用紙名称を印刷装置側で容易に確認することができる。
また、所定の通信媒体を介して印刷制御装置と通信可能なデータ処理装置のデータ処理方法であって、前記印刷制御装置に登録された用紙名称の一覧を取得する取得工程(図11のステップ(3))と、前記取得工程により取得された用紙名称の一覧を表示部に表示する表示工程(図示しない)と、前記表示工程により表示された用紙名称の一覧から所望の用紙名称を選択する選択工程(図11のステップ(5))と、前記選択工程により選択されたいずれかの用紙名称を転送する印刷情報に指定する指定工程(図11のステップ(9))とを有するので、印刷設定時に、印刷制御装置側で設定されている用紙名称を表示して、ユーザが意図する用紙名称を誤りなく指定することができるユーザインタフェースを構築することができる。
さらに、前記表示手段に表示される用紙名称の一覧に所望の用紙名称を入力する入力工程(図11のステップ(6))と、前記入力工程により入力された用紙名称に基づいて前記印刷制御装置から取得した用紙名称の一覧を編集する編集工程(図11のステップ(6))と、前記編集工程により編集された前記用紙名称の一覧を前記印刷制御装置に転送する転送工程(図11のステップ(9))とを有するので、ユーザが意図する新たな用紙名称を自在に入力して印刷制御装置に登録することができる。
また、入力される識別情報があらかじめ登録されたパスワードと一致するかどうかを判定する判定工程(図示しない)と、前記判定手段によりパスワードと一致する場合は、前記入力手段による入力を有効とし、パスワードと一致しない場合は、前記入力手段による入力を無効とする用紙名称管理工程(図示しない)とを有するので、用紙名称の管理セキュリティを確保して、以前に登録された用紙名称が不用意に書き替えられたり、削除されてしまう等の事態を確実に回避して有用な用紙名称を一元管理することができる。
以下、図13に示すメモリマップを参照して本発明に係る印刷制御装置を適用可能な印刷システムで読み出し可能なデータ処理プログラムの構成について説明する。
図13は、本発明に係る印刷制御装置を適用可能な印刷システムで読み出し可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体のメモリマップを説明する図である。
なお、特に図示しないが、記憶媒体に記憶されるプログラム群を管理する情報、例えばバージョン情報,作成者等も記憶され、かつ、プログラム読み出し側のOS等に依存する情報、例えばプログラムを識別表示するアイコン等も記憶される場合もある。
さらに、各種プログラムに従属するデータも上記ディレクトリに管理されている。また、各種プログラムをコンピュータにインストールするためのプログラムや、インストールするプログラムが圧縮されている場合に、解凍するプログラム等も記憶される場合もある。
本実施形態における図4に示す機能が外部からインストールされるプログラムによって、ホストコンピュータにより遂行されていてもよい。そして、その場合、CD−ROMやフラッシュメモリやFD等の記憶媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記憶媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピーディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROM,EEPROM等を用いることができる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
上記実施形態によれば、様々な用紙の種類の用紙をサポートすると共にその用紙搬送方向に合わせて座標系を決定するため、縦と横の用紙を混在して使用することが可能となる。また使用する用紙は予めセットしておく必要もなく、印刷実行指示後に必要に応じてLBPの指示に従ってセットするだけで良い。
更に、用紙の名称はLBP側で一元管理するため複数のユーザが様々な種類の用紙を使用するネットワーク環境下で特に効果がある。
また、給紙口毎に通紙可能な任意の用紙サイズ/任意の用紙搬送方向を設定できので、データ処理時には給紙口の用紙に合わせて用紙搬送方向を決定することができる。
また、各給紙口に用紙の名称を設定できるので、同じ用紙サイズでも用紙を区別できるる。用紙を選択する際にもサイズだけでなく用紙の名称でも指定できるので、同じ用紙サイズの給紙口が複数存在する場合でも確実に目的とする給紙口の用紙が選択される。
更に、用紙名称はシステム管理者が予め印刷装置に登録しておき、一般ユーザがホストコンピュータから用紙名称を指定する際には印刷装置から印刷装置が保持している用紙名称の一覧を取得し、ユーザはその一覧の中からひとつを選択する。選択された用紙名称は印刷データの一部として印刷装置に送信される。