JP4594252B2 - 処理方法および剥離用組成物 - Google Patents

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Description

この発明は、基板に付着しているレジストまたはレジスト残渣を剥離除去する処理方法および該処理方法に適した剥離用組成物に関するものである。ここで、基板としては、半導体ウエハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、光ディスク用基板などが含まれる。
いわゆる写真製版法を用いたデバイス製造プロセスでは、レジストを用いて微細パターンを形成するが、パターン形成後に不要となるレジストやレジスト残渣を基板から剥離除去するための洗浄工程が必須工程となる。そこで、レジスト等を基板から剥離除去する処理方法のひとつとして、超臨界流体などの高圧流体を基板の表面に接触させて該基板からレジスト等を剥離除去する処理方法が提案されている(例えば特許文献1,2参照)。この特許文献1,2には、フッ化水素とアミン化合物と水とを高圧流体に混合させてレジスト等の剥離除去を行う処理方法が記載されている。
特開2005−54190号公報(段落0035,0059) 特表2003−513342号公報(段落0062,0064)
しかしながら、フッ化水素を用いた場合には次のような問題が生じることがあった。すなわち、近年、低誘電率層間絶縁膜(Low−k膜)を基板に形成する場合が多くなってきている。このLow−k膜を有する基板に対して処理流体(高圧流体+フッ化水素)により上記洗浄工程を実行すると、レジストおよびレジスト残渣のみならず、Low−k膜が処理流体によりエッチングされてダメージを受けてしまうことがあった。また、このような問題は、レジストの下地膜としてSiO膜が形成された基板についても上記と同様に発生することがあった。これらの問題に対して、上記従来の処理方法では有効に対処するのが困難であった。
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、基板にダメージを与えることなく、基板に付着しているレジストまたはレジスト残渣を良好に剥離することができる処理方法および剥離用組成物を提供することを目的とする。
本願発明者らは、基板に付着しているレジストおよびレジスト残渣を剥離させるのに好適な処理方法について鋭意検討した結果、フッ化テトラアルキルアンモニウムまたはフッ化コリンを含有する剥離用組成物を用いると、レジスト等の剥離性を高める上で優れていることを見出した。すなわち、従来のようにフッ化水素を用いる場合には、[HF]、[H]、[F]および[HF ]が主たる化学種として解離して存在し、それぞれ所定の存在比で平衡して存在している。これらの化学種のうちレジスト剥離に大きく寄与する化学種は[F]であるのに対し、SiO膜やLow−k膜などをエッチングする化学種は主に[HF ]である。ここで、レジストの剥離性を高めるべく化学種[F]を増加させようとすると、化学種[HF ]も増加してしまうこととなり、SiO膜やLow−k膜などのエッチングを回避するのが困難であった。
これに対して、本願発明者らは、フッ化水素に代えて、フッ化テトラアルキルアンモニウムまたはフッ化コリンを含有する剥離用組成物を用いると、解離平衡状態で化学種[HF ]が存在しないため、SiO膜やLow−k膜などのエッチングを回避することができることを見出した。
上記処理方法についてさらに詳しく検討した結果、本願発明者らは、上記剥離用組成物と水との混合物が3〜40重量%の水を含有するように構成すると、さらに良好にレジスト等を剥離除去できることを見出した。
なお、本発明にかかる処理方法において、フッ化テトラアルキルアンモニウムとしては、フッ化テトラメチルアンモニウム、フッ化テトラエチルアンモニウム、フッ化テトラプロピルアンモニウム、フッ化テトラブチルアンモニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種を用いることができる。
また、本発明にかかる処理方法において、「コリン」は通称で、正式名称は「トリメチル2ヒドロキシエチルアンモニウムハイドロオキサイド」である。また、その構造式は、
[(CH)−N−CH−CH−OH]OH
である。そして、「フッ化コリン」は、上記構造式中のOHがFに置換されたものである。
また、レジストおよびレジスト残渣を基板から良好に剥離させるためには、十分な濃度の[F]を処理流体中に存在させる必要があり、後述する実施例で示すように剥離用組成物中で0.01重量%以上のフッ化テトラアルキルアンモニウムまたはフッ化コリンを含有させることが好ましい。
また、本発明にかかる処理方法において、高圧流体に対する剥離用組成物と水との混合物の流量比は、1〜20%程度が望ましい。
また、本発明にかかる処理方法において、用いられる高圧流体としては、安全性、価格、超臨界状態にするのが容易、といった点で、二酸化炭素が好ましい。二酸化炭素以外には、水、アンモニア、亜酸化窒素、エタノール等も使用可能である。高圧流体を用いるのは、拡散係数が高く、溶解した汚染物質を媒体中に分散することができるためであり、その高圧流体を超臨界流体にした場合には、気体と液体の中間の性質を有するようになり、拡散係数は気体に近づき、微細なパターン部分にもよく浸透することができる。また、超臨界流体の密度は、液体に近く、気体に比べて遥かに大量の剥離用組成物を含むことができる。
ここで、本発明における高圧流体とは、1MPa以上の圧力の流体である。好ましく用いることのできる高圧流体は、高密度、高溶解性、低粘度、高拡散性の性質が認められる流体であり、さらに好ましいものは超臨界状態または亜臨界状態の流体である。二酸化炭素を超臨界流体とするには31゜C、7.4MPa以上とすればよく、特に洗浄工程には、5〜30MPaの亜臨界または超臨界流体(高圧流体)を用いることが好ましく、7.4〜20MPaでこれらの処理を行うことがより好ましい。
本発明にかかる処理方法では、フッ化テトラアルキルアンモニウムまたはフッ化コリンとアミン化合物とを含有する剥離用組成物と、水と、高圧流体とを混合して処理流体を生成し、その処理流体を基板に接触させて、レジストまたはレジスト残渣を剥離除去している。これによってレジスト等の剥離性を高めることができ、レジスト等を良好に剥離除去することができる。しかも、フッ化水素に代えてフッ化テトラアルキルアンモニウムまたはフッ化コリンを用いているため、基板へのダメージの主要因となる化学種[HF ]を存在しないようにすることができ、基板へのダメージ発生を防止することができる。このように、本発明によれば、基板にダメージを与えることなく、基板に付着しているレジストまたはレジスト残渣を良好に剥離することができる。
図1は、この発明にかかる処理方法を実施可能な高圧処理装置の一例を示す図である。この高圧処理装置は、圧力容器1の内部に形成される処理チャンバー11に超臨界二酸化炭素または超臨界二酸化炭素と薬液と水との混合物を処理流体として導入し、その処理チャンバー11において保持されている略円形の半導体ウエハなどの基板に対して所定の洗浄処理、リンス処理および乾燥処理を行う装置である。以下、その構成および動作について詳細に説明する。
この高圧処理装置は、大きく分けて3つのユニット、(1)処理流体を調製して処理チャンバー11に供給する処理流体供給ユニットAと、(2)圧力容器1を有し、圧力容器1の処理チャンバー11内で処理流体により基板に付着するレジスト等を剥離除去して基板を洗浄する洗浄ユニットBと、(3)洗浄処理に使用された高圧流体などを回収して貯留する貯留ユニットCを備えている。
これらのユニットのうち、処理流体供給ユニットAには、本発明の「高圧流体」として超臨界二酸化炭素(以下「SCF」という)を圧力容器1に向けて圧送する高圧流体供給部2と、レジストおよびレジスト残渣を剥離させるのに薬液を供給するための薬液供給部3と、純水(DIW)を供給するための純水供給部5とが設けられている。
この高圧流体供給部2は、高圧流体貯留タンク21と高圧ポンプ22を備えている。上記のように高圧流体としてSCFを用いる場合、高圧流体貯留タンク21には、通常、液化二酸化炭素が貯留されている。また、過冷却器(図示省略)で予め流体を冷却して、高圧ポンプ22内でのガス化を防止してもよい。そして、該流体を、高圧ポンプ22で加圧すれば高圧液化二酸化炭素を得ることができる。また、高圧ポンプ22の出口側は第1ヒータ23、高圧弁24および第2ヒータ25を介挿してなる高圧配管26により圧力容器1に接続されている。そして、装置全体を制御するコントローラ100からの開閉指令に応じて高圧弁24を開成することで、高圧ポンプ22で加圧された高圧液化二酸化炭素を第1ヒータ23により加熱して高圧流体としてSCFを得るとともに、このSCFを圧力容器1に直接的に圧送する。
なお、高圧弁24と第2ヒータ25との間で高圧配管26は分岐しており、その分岐配管31が薬液供給部3の薬液貯留タンク32と接続されている。また、分岐配管31はさらに分岐しており、その分岐配管51が純水供給部5の純水貯留タンク52と接続されている。そして、薬液供給部3から薬液が分岐配管31を介して高圧配管26に送り込まれるとともに、純水供給部5から純水が分岐配管51,31を介して高圧配管26に送り込まれる。これによってSCFと薬液と純水とが混合されて処理流体が調製される。混合後の処理流体は第2ヒータ25で所望のプロセス温度へと精密に制御され、圧力容器1に供給される。
薬液供給部3は、上記したようにレジスト等を剥離除去するための薬液を供給するものであり、薬液を貯留する薬液貯留タンク32を備えている。この実施形態では、薬液として、フッ化テトラメチルアンモニウムと、アミン化合物と、炭酸エステルと、有機溶媒とを含有した剥離用組成物を用いている。
本発明の剥離用組成物において、フッ化テトラメチルアンモニウム、フッ化テトラエチルアンモニウム、フッ化テトラプロピルアンモニウム、フッ化テトラブチルアンモニウムなどのフッ化テトラアルキルアンモニウムや、フッ化コリンは単独で使用しても良いが、2種以上を混合して使用しても良い。
また、アミン化合物としては、第3級アミンを用いることができ、例えばN,N,N',N'',N''−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N'−トリメチルアミノエチルエタノールアミン、N,N−ジメチルアミノエトキシエタノールを用いることができる。これらは単独で使用しても良いが、2種以上を混合して使用しても良い。
また、炭酸エステルとしては、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチルを挙げることができる。これらは単独で使用しても良いが、2種以上を混合して使用しても良い。これらの炭酸エステルもレジスト等の剥離を促進する上で好適に作用する。
また、有機溶媒としては、アルコール、ニトリル、ケトン等、SCF(高圧流体)とアミン化合物の溶解性が高いものが好ましい。ここで、有機溶媒のうち、アルコールを例示すると、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、メトキシエタノール、エトキシエタノール、プロポキシエタノール、ブトキシエタノール、メトキシプロパノール、エトキシプロパノール、プロポキシプロパノール、ブトキシプロパノール等が挙げられる。これらは単独で使用しても、2種類以上を混合して使用しても良い。
ニトリルを例示すると、アセトニトリル、プロピオニトリル、スクシノニトリル、ブチロニトリル、ベンゾニトリル、アジポニトリル等が挙げられる。これらは単独で使用しても、2種類以上を混合して使用しても良い。
ケトンを例示すると、アセトン、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘキサノン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、4−ヘプタノン、ジイソブチルケトン、アセトニルアセトン、イソホロン、シクロヘキサノン等が挙げられる。これらは単独で使用しても、2種類以上を混合して使用してもよい。
本発明の剥離用組成物は、金属防食剤、金属キレート剤を添加して使用することができる。本発明の剥離用組成物を剥離に用いる際、特にステンレス鋼による装置を用いる場合には、ステンレス鋼の防食剤を転嫁することができる。またステンレス鋼が腐食された場合に、その腐食溶出成分が半導体等の基体に付着することを抑制するため、さらにステンレス成分を溶解し得るキレート剤を添加することが好ましい。また半導体等の基体の配線材料に銅を用いた部材の付着物(被膜)を剥離する際には、銅の防食剤、及び銅用のキレート剤を添加することが好ましい。
本発明の剥離用組成物において、各成分の比率は成分の種類により変動するため一概に決めることはできないが、例えばアミン化合物が0.1〜30重量%、フッ化テトラアルキルアンモニウムまたはフッ化コリンが少なくとも0.01重量%、炭酸エステルが0.1〜30重量%、有機溶媒が少なくとも50重量%の範囲の中から適宜選択できる。アミン化合物が0.1重量%未満であるとレジスト等の剥離能力が低く、30重量%を越えると剥離速度が遅く工業的でなくなる。フッ化テトラアルキルアンモニウムまたはフッ化コリンは0.01重量%未満であるとレジスト等の剥離速度が遅く工業的でなくなる。炭酸エステルは0.1重量%未満でも、30重量%を越えても剥離速度が低下し、有機溶媒は50重量%未満であると、剥離能力が低下してしまう。
なお、本発明の剥離用組成物中にあらかじめ水を含有させても何ら問題ない。
この剥離用組成物を用いることの作用効果については「課題を解決するための手段」の項で説明した通りである。
また、純水供給部5は、上記したように純水(DIW)を供給するものであり、純水を貯留する純水貯留タンク52を備えている。なお、上記薬液貯留タンク32に薬液と純水(DIW)との混合物を貯留してもよく、その場合には純水供給部が不要になり、装置構成を簡素化できる。
上記したような組成を有する薬液(剥離用組成物)を貯留する薬液貯留タンク32は分岐配管31により高圧配管26と接続されている。また、この分岐配管31には、送給ポンプ33および高圧弁34が介挿されている。また、純水(DIW)を貯留する純水貯留タンク52は分岐配管51,31により高圧配管26と接続されている。また、この分岐配管51には、送給ポンプ53および高圧弁54が介挿されている。このため、コントローラ100からの開閉指令にしたがって高圧弁34,54の開閉動作を制御することで、薬液貯留タンク32内の薬液および純水貯留タンク52内の純水が高圧配管26に送り込まれて処理流体(SCF+薬液+純水)が調製される。そして、処理流体が圧力容器1の処理チャンバー11に供給される。
洗浄ユニットBでは、圧力容器1が高圧配管12により貯留ユニットCの貯留部4と連通されている。また、この高圧配管12には圧力調整弁13が介挿されている。このため、圧力調整弁13を開くと、圧力容器1内の処理流体などが貯留部4に排出される一方、圧力調整弁13を閉じると、圧力容器1に処理流体を閉じ込めることができる。また、圧力調整弁13の開閉制御により処理チャンバー11内の圧力を調整することも可能である。
貯留ユニットCの貯留部4としては、例えば気液分離容器等を設ければ良く、気液分離容器を用いてSCFを気体部分と液体部分とに分離し、別々の経路を通して廃棄する。あるいは、各成分を回収(および必要により精製)して再利用してもよい。なお、気液分離容器により分離された気体成分と液体成分は、別々の経路を通して系外へ排出してもよい。また、この実施形態では、高圧処理装置が貯留ユニットC(貯留部4)を備えているが、装置が貯留ユニット(貯留部)を備えずに、例えば装置外に設けられた貯留ユニット(貯留部)を利用するようにしてもよい。
次に、上記のように構成された高圧処理装置による処理方法について図2を参照しつつ説明する。図2は本発明にかかる処理方法の一実施形態を示すフローチャートである。この装置の初期状態では、すべての弁13,24,34,54は閉じられるとともに、ポンプ22,33,53も停止状態にある。
そして、産業用ロボット等のハンドリング装置や搬送機構により被処理体たる基板が1枚、処理チャンバー11にローディングされる(ステップS1)と、処理チャンバー11を閉じて処理準備を完了する(ステップS2)。それに続いて、高圧弁24を開いてSCFを高圧流体供給部2から処理チャンバー11に圧送可能な状態にした後、高圧ポンプ22を作動させて処理チャンバー11へのSCF圧送を開始する(ステップS3)。これによりSCFが処理チャンバー11に圧送されていき、処理チャンバー11内の圧力が徐々に上昇していく。このとき、圧力調整弁13をコントローラ100からの開閉指令に応じて開閉制御することで処理チャンバー11内の圧力が一定、例えば20MPa程度に保たれる。なお、この開閉制御による圧力調整は後で説明する減圧処理が完了するまで継続される。さらに処理チャンバー11の温度調整が必要な場合は圧力容器1の近傍に設けた加熱器(図示省略)により、表面処理に適した温度に設定する。
次いで、送給ポンプ33,53を稼動させる。これによって、レジストおよびレジスト残渣を剥離するための薬液(剥離用組成物)が薬液貯留タンク32から分岐配管31を介して高圧配管26に送り込まれるとともに、純水が純水貯留タンク52から分岐配管51,31を介して高圧配管26に送り込まれ、SCFへの薬液および純水の混合により処理流体が調製(生成工程)され、この処理流体が処理チャンバー11に供給されて基板に接触(洗浄工程)される(ステップS4)。このとき、送給ポンプ33,53の動作と高圧弁34,54の開閉動作を制御することで、薬液および純水の混合量を調整することができる。このように高圧弁34,54の開閉を用いた場合には、微量の薬液および純水の混合も制御可能となり、SCFに対する薬液および純水の混合物の流量比を例えば5%程度に設定することも可能となる。
このように薬液・純水送給の開始により洗浄工程が始まるが、このときSCFや薬液および純水の送給は連続的に行う。こうして処理流体(SCF+薬液+純水)が処理チャンバー11に供給されて基板の表面に処理流体が接触し、基板に付着しているレジスト、レジスト残渣などの不要物質が剥離除去される。また、不要物質を随伴させた処理流体は高圧配管12を通じて貯留ユニットCの貯留部4へ送られる。
そして、洗浄工程が完了する(ステップS5でYES)と、高圧弁34,54を閉じ、さらに送給ポンプ33,53を停止する。これによって、薬液・純水の送給を停止する(ステップS6)。しかしながら、SCFの圧送についてはそのまま継続され、SCFのみが処理チャンバー11に供給されてSCFによるリンス工程が実行される。なお、この実施形態では、SCFのみによるリンス工程を実行しているが、メタノールなどのアルコール成分や水をSCFに混合させてリンス工程を行うように構成してもよい。
このリンス工程が完了する(ステップS7でYES)と、高圧ポンプ22を停止してSCF圧送を停止する(ステップS8)。そして、圧力調整弁13の開閉を制御することで処理チャンバー11内を常圧に戻す(ステップS9)。この減圧過程において、処理チャンバー11内に残留するSCFは気体になって蒸発するので、基板表面にシミ等が発生するなどの不具合を発生させることなく、基板を乾燥させることができる。しかも、近年、基板表面に微細パターンが形成されることが多く、乾燥処理の際に微細パターンが破壊されるという問題がクローズアップされているが、減圧乾燥を用いることで上記問題を解消することができる。
そして、処理チャンバー11が常圧に戻ると、処理チャンバー11を開き(ステップS10)、産業用ロボット等のハンドリング装置や搬送機構により洗浄処理済みの基板をアンロードする(ステップS11)。こうして、一連の表面処理、つまり洗浄処理(レジスト剥離除去処理)+リンス処理+乾燥処理が完了する。そして、次の未処理基板が搬送されてくると、上記動作が繰り返されていく。
以上のように、この実施形態にかかる処理方法によれば、アミン化合物とフッ化テトラメチルアンモニウムとを含有する剥離用組成物を純水とともにSCFに混合させて処理流体を生成し、この処理流体を基板に接触させてレジスト等を基板から剥離除去しているため、基板に付着しているレジストまたはレジスト残渣を良好に剥離することができる。すなわち、フッ化水素に代えてフッ化テトラメチルアンモニウムを用いているため、処理流体中に、基板へのダメージの主要因となる化学種[HF ]を存在しないようにすることができ、良好なレジスト等の剥離性を確保しながら、基板へのダメージを確実に防止することができる。このように、基板にダメージを与えることなく、基板に付着しているレジストまたはレジスト残渣を良好に剥離することができる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記実施形態では、基板を1枚ずつ処理する枚葉方式の処理装置に対して本発明を適用しているが、複数枚の基板を同時に処理する、いわゆるバッチ方式の処理装置に対しても本発明を適用することができる。
次に本発明の実施例を示すが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
実施例1〜14および比較例1
シリコンウエハを用意し、該シリコンウエハ上にLow−k膜を、また該Low−k膜上にSiO膜を形成する。そして、SiO膜上に市販のKrFポジ型フォトレジストを塗布し、プリベークした。次いで、マスクパターンを介して露光し、さらにテトラメチルアンモニウムヒドロキシドで現像してレジストパターンを形成した後、エッチングを行った。
こうしてパターニングされたシリコンウエハを基板サンプルとして上記した装置を用いて一連の処理(洗浄工程+リンス工程+減圧乾燥工程)を行った。すなわち、基板サンプルを処理チャンバー11にローディングし、処理チャンバー11を閉じた後、SCFを処理チャンバー11に圧送しながら圧力調整弁13を開閉制御して処理チャンバー11内の圧力を20MPaに調整する。次いで、表1に示した組成を有する剥離用組成物と純水との混合物をSCFに対して5重量%混合させた処理流体を処理チャンバー11に供給して基板サンプルの洗浄を行い、SCFのみによるリンスを行い、最後に減圧乾燥を行った。そして、こうした一連の処理を受けた基板サンプルを処理チャンバー11からアンローディングし、基板表面を走査型電子顕微鏡で観察し、レジスト層の剥離状況と、SiO膜およびLow−k膜のエッチング状況とを調べた。
なお、表1中の略記号「TMAEEA」はN,N,N'−トリメチルアミノエチルエタノールアミンを意味し、「TMAF」はフッ化テトラメチルアンモニウムを意味している。また、レジスト剥離状況と、SiO膜およびLow−k膜のエッチング状況とについては、それぞれ以下のように評価した。
[レジスト剥離状況]
○:レジストおよびレジスト残渣がどこにも認められない
×:大部分が残存している
[SiO膜およびLow−k膜のエッチング状況]
○:形状変化がなく、エッチング残渣も認められない
×:エッチングされて残渣が認められる
Figure 0004594252
いずれの実施例1〜14においても、SiO膜およびLow−k膜に対してダメージを与えることなく、レジスト等を良好に剥離除去することができ、優れた洗浄効果が得られる。すなわち、実施例1〜6では、純水(DIW)の混合比を3〜40重量%に変化させたところ、いずれも良好な結果が得られた。ここで、純水の混合比が20重量%の実施例4の場合に最短時間で処理が完了したので最も好ましい。これに対して、純水の混合比が1重量%の比較例1では、レジスト等のみならずSiO膜およびLow−k膜をエッチングしてしまい、処理の終了後に大量の副生成物が基板表面に生成する結果となった。なお、表1では記載を省略しているが、純水の混合比が40重量%を超えると、洗浄は好適に行えるものの、減圧乾燥処理が終了しても基板の表面に水分が残ってしまい、実用上問題のある結果となった。
また、実施例7〜10では、TMAFの混合比を0.01〜1.0重量%に変化させたところ、いずれも良好な結果が得られた。なお、表1では記載を省略しているが、TMAFの混合比が0.01重量%未満になると、処理時間が長くなってしまい、実用上問題のある結果となった。また、TMAFの混合比が1.0重量%を超えても良好に洗浄が行えるが、TMAFを無駄に消費する結果になってしまうと考えられる。
また、実施例11,12では、炭酸エチレンの混合比を0.1,30重量%に変化させたところ、いずれも良好な結果が得られた。また、実施例13,14では、TMAEEAの混合比を0.1,30重量%に変化させたところ、いずれも良好な結果が得られた。なお、表1では記載を省略しているが、炭酸エチレンの混合比が30重量%を超えたり、TMAEEAの混合比が30重量%を超えると、十分なレジスト剥離が得られなかった。また、アセトニトリルの混合比が50重量%未満になると、十分なレジスト剥離が得られなかった。
また、表1に示す実施例では、剥離用組成物と純水との混合物をSCFに対して5重量%混合させて処理流体を生成したが、SCFに対する剥離用組成物と純水との混合物の流量比を1〜20%としても、良好な結果が得られた。ただし、5重量%とした上記実施例の場合に最短時間で処理が完了したため、最も好ましい。
レジストまたはレジスト残渣(ポリマー)が付着している基板に対し、高圧流体とレジスト剥離用の薬液(剥離用組成物)と水とを混合させた処理流体を接触させて洗浄処理を施す処理方法に適用される。なお、レジストとしては、例えばi線、g線、KrF、ArF用フォトレジストなどが含まれる。また、ビア埋め込み材、多層レジストも含まれる。更に反射防止塗料の剥離にも適用される。
本発明にかかる処理方法を実施可能な高圧処理装置の一例を示す図である。 本発明にかかる処理方法の一実施形態を示すフローチャートである。
符号の説明
1…圧力容器、2…高圧流体供給部、3…薬液供給部、5…純水供給部、11…処理チャンバー、21…高圧流体貯留タンク、32…薬液貯留タンク、52…純水貯留タンク

Claims (13)

  1. 基板に付着しているレジストまたはレジスト残渣を剥離する処理方法において、
    フッ化テトラアルキルアンモニウムまたはフッ化コリンとアミン化合物とを含有する剥離用組成物と、水と、高圧流体とを混合して処理流体を生成する生成工程と、
    前記処理流体を前記基板に接触させる洗浄工程と
    を備えたことを特徴とする処理方法。
  2. 前記剥離用組成物と水との混合物は、3〜40重量%の水を含有している請求項1記載の処理方法。
  3. 前記フッ化テトラアルキルアンモニウムは、フッ化テトラメチルアンモニウム、フッ化テトラエチルアンモニウム、フッ化テトラプロピルアンモニウム、フッ化テトラブチルアンモニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種を含んでいる請求項1または2記載の処理方法。
  4. 前記アミン化合物は、第3級アミンである請求項1ないし3のいずれかに記載の処理方法。
  5. 前記アミン化合物は、N,N,N',N'',N''−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N'−トリメチルアミノエチルエタノールアミン、N,N−ジメチルアミノエトキシエタノールからなる群より選ばれる少なくとも1種を含んでいる請求項4記載の処理方法。
  6. 前記剥離用組成物は、炭酸エステルをさらに含有する請求項1ないし5のいずれかに記載の処理方法。
  7. 前記炭酸エステルは、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ジメチルおよび炭酸ジエチルからなる群より選ばれる少なくとも1種を含んでいる請求項6記載の処理方法。
  8. 前記剥離用組成物は、有機溶媒をさらに含有する請求項1ないし7のいずれかに記載の処理方法。
  9. 前記有機溶媒は、アルコール、ニトリルおよびケトンからなる群より選ばれる少なくとも1種を含んでいる請求項8記載の処理方法。
  10. 前記剥離用組成物は、少なくとも0.01重量%の前記フッ化テトラアルキルアンモニウムまたは前記フッ化コリンと、0.1〜30重量%の前記アミン化合物と、0.1〜30重量%の前記炭酸エステルと、少なくとも50重量%の前記有機溶媒とを含有する請求項8または9記載の処理方法。
  11. 前記高圧流体に対する前記剥離用組成物と水との混合物の流量比は、1〜20%に設定されている請求項1ないし10のいずれかに記載の処理方法。
  12. フッ化テトラアルキルアンモニウムまたはフッ化コリン、少なくとも1種のアミン化合物、少なくとも1種の炭酸エステル、及び少なくとも1種の有機溶媒を含んでなる高圧流体と共に用いる剥離用組成物。
  13. フッ化テトラアルキルアンモニウムまたはフッ化コリン、N,N,N',N'',N''−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N'−トリメチルアミノエチルエタノールアミン、N,N−ジメチルアミノエトキシエタノールからなる群より選ばれる少なくとも1種のアミン化合物、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチルからなる群より選ばれる少なくとも1種の炭酸エステル、及びアルコール、ニトリル、ケトンからなる群より選ばれる少なくとも1種の有機溶媒を含んでなる高圧流体と共に用いる剥離用組成物。
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