JP2008004716A - 高圧処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板上に形成されたドープガラス層と酸化物層のうちドープガラス層を選択的に、しかも良好にエッチング除去することができる高圧処理方法を提供する。
【解決手段】フッ化水素(HF)とフッ化アンモニウム(NHF)からなる洗浄成分と、メタノール(第1溶剤)と、純水とからなる洗浄組成物がSCCO2に供給されて処理流体が調製される。そして、この処理流体が処理チャンバーに供給される。このため、処理チャンバーでは、メタノールの比誘電率に対応する比誘電率環境で洗浄成分(HF+NHF)が基板に接触してエッチング除去が行われる(第1洗浄工程)。また、第1洗浄工程に続く第2洗浄工程においても、メタノールを含む環境調整剤をSCCO2に混合してなる処理流体が処理チャンバーに供給されるため、処理チャンバー内がメタノール(第2溶剤)に対応する比誘電率環境に整えられている。
【選択図】図4

Description

この発明は、圧力容器の処理チャンバー内でドープガラス層と酸化物層とを有する基板に対して洗浄処理を施して前記ドープガラス層を選択的にエッチング除去する高圧処理方法に関するものである。ここでは、基板としては、例えば半導体ウエハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、光ディスク用基板などの各種基板(以下、単に「基板」という)が含まれる。
半導体装置や液晶表示装置などに代表される精密機器の製造においては、選択エッチング工程が必要となっている。例えば、半導体ウエハなどの基板上に、ボロンリンガラス膜(BPSG)、ボロンガラス膜(BSG)、リンガラス膜(PSG)などのドープガラス層と、熱酸化膜(THOX)やテトラエチルオルトシリケート膜(TEOS)などの酸化物層とがそれぞれ形成されることがある。そして、選択エッチング工程では、選択エッチャント(洗浄成分)を用いて選択エッチングが実行される。この選択エッチャントはドープガラス層と酸化物層との間で大きなエッチング選択性、例えばエッチングレート比(=BPSG/熱酸化膜)が25゜Cで10以上であるという特性を有している。したがって、選択エッチャントを基板表面に供給することによって酸化物層を残存させつつドープガラス層のみがエッチング除去される。
しかしながら、従来の選択エッチング工程は薬液(選択エッチャント)を基板表面に供給して洗浄処理を行う、いわゆるウエット処理であるため、処理対象物が限定されてしまう。というのも、次のような問題が発生していたからである。選択エッチャントには有機系や無機系の化合物が用いられてきたが、薬液の表面張力や粘度が高い等の原因によって、微細化されたパターンの凹部に選択エッチャントを浸透させることができないことがあった。また、選択エッチャントによる洗浄処理を実行した後に、アルコールや超純水によってリンスする必要がある。そして、選択エッチャントやリンス液を乾燥させる際に、気液界面に生じる毛管力や乾燥の際の加熱による体積膨張等によってパターンの凸部が倒壊してしまうことがあった。
そこで、このような問題を解消するために、最近では、例えば超臨界二酸化炭素のような低粘度の高圧流体を用いて下地をエッチング除去することなく、洗浄対象物のみをエッチング除去する技術が提案されている(特許文献1および2を参照)。
特表2003−513342号公報(図6) 特開2004−47980号公報
ところで、これらの特許文献1および2に記載された発明は、微細パターンを形成した後に基板上に残存するフォトレジストおよび残渣を除去するものであり、基板上に形成されている下地層に対して重大なダメージを与えることなく、フォトレジストおよび残渣を選択的に除去している。これらの発明はフォトレジストおよび残渣を選択的に除去するものであり、ドープガラス層と酸化物層のうち前者のみを選択的に除去する技術とは本質的に相違する。つまり、従来においては、超臨界二酸化炭素のような高圧流体に洗浄組成物を混合した処理流体を用いてドープガラス層と酸化物層のうち前者のみを選択的にエッチング除去する洗浄方法が確立されていなかった。
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、基板上に形成されたドープガラス層と酸化物層のうちドープガラス層を選択的に、しかも良好にエッチング除去することができる高圧処理方法を提供することを目的とする。
本発明は、圧力容器の処理チャンバー内でドープガラス層と酸化物層とを有する基板に対して洗浄処理を施してドープガラス層を選択的にエッチング除去する高圧処理方法であって、上記目的を達成するために、以下の構成を採用している。
本発明の第1態様では、洗浄処理は、比誘電率が25゜Cにおいて30以上である第1溶剤と下記の洗浄成分とを必須的に含む洗浄組成物を高圧流体に混合して第1処理流体を調製するとともに、該第1処理流体を処理チャンバーに供給して第1溶剤に対応する比誘電率環境で洗浄成分を基板に接触させてドープガラス層を選択的にエッチング除去する第1洗浄工程と、第1洗浄工程に続いて、比誘電率が25゜Cにおいて30以上である第2溶剤を必須的に含む環境調整剤を高圧流体に混合して第2処理流体を調製するとともに、該第2処理流体を処理チャンバーに供給して第2溶剤に対応する比誘電率環境で処理チャンバーから洗浄成分をパージする第2洗浄工程とを備えている。ここで、洗浄成分としては、(a)第2級アミン、第3級アミンおよび第4級アミンからなる群から選択される少なくとも1種以上の窒素化合物と、洗浄組成物に対して0.001〜3重量%のフッ化水素との混合物、(b)アンモニア、アミン化合物、アルキル化合物、コリン、メチルアミノエタノール、ペンタメチルジエチレントリアミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、トリイソプロピルアミン、ジグリコールアミン、ジエチレングリコールアミン、ジイソプロピルアミンおよびモノエタノールアミンからなる群から選択される少なくとも1種以上の窒素化合物と、洗浄組成物に対して0.001〜3重量%のフッ化水素との混合物、(c)フッ化アンモニウム、アルキルフッ化物およびコリンフッ化物からなる群から選択される少なくとも1種以上の化合物、(d)上記化合物(c)と、洗浄組成物に対して0.001〜3重量%のフッ化水素との混合物、のいずれかを用いることができる。
このように構成された発明の第1態様では、高圧流体に対して上記洗浄成分のみならず、比誘電率が25゜Cにおいて30以上である第1溶剤が混合されて第1処理流体が調製される。そして、該第1処理流体が処理チャンバーに供給されてエッチング除去が実行される(第1洗浄工程)。この第1洗浄工程においては、第1溶剤に対応する比誘電率環境で洗浄成分が基板に接触してエッチング除去が行われるため、ドープガラス層が選択的に、しかも良好にエッチング除去される。なお、このように酸化物層に比べてドープガラス層が選択的にエッチング除去されるという特性(優れたエッチング選択性)は後述するように比誘電率環境に大きく影響されるが、この点に関しては後で詳述する。
また、第1洗浄工程に続いて第2洗浄工程が実行される。この第2洗浄工程では、処理チャンバー内の洗浄成分を取り除くために高圧流体が処理チャンバーに供給されるが、全ての洗浄成分が処理チャンバーからパージされるまでの間に、残存洗浄成分によるエッチング除去が進行する。そこで、本発明の第1態様では、第2洗浄工程においても比誘電率が25゜Cにおいて30以上である第2溶剤を必須的に含む環境調整剤が高圧流体に混合されて第2処理流体が調製されるとともに、該第2処理流体が処理チャンバーに供給される。これにより第2洗浄工程は第2溶剤に対応する比誘電率環境で実行される。その結果、第1洗浄工程と同様に、優れたエッチング選択性が維持されてドープガラス層が選択的に、しかも良好にエッチング除去される。
本発明の第2態様では、洗浄処理は、比誘電率が25゜Cにおいて21以下である第1溶剤とフッ化水素とを必須的に含む洗浄組成物を高圧流体に混合して第1処理流体を調製するとともに、該第1処理流体を処理チャンバーに供給して第1溶剤に対応する比誘電率環境でフッ化水素を基板に接触させてドープガラス層を選択的にエッチング除去する第1洗浄工程と、第1洗浄工程に続いて、比誘電率が25゜Cにおいて21以下である第2溶剤を必須的に含む環境調整剤を高圧流体に混合して第2処理流体を調製するとともに、該第2処理流体を処理チャンバーに供給して第2溶剤に対応する比誘電率環境で処理チャンバーから洗浄成分をパージする第2洗浄工程とを備えている。
このように構成された発明の第2態様では、高圧流体に対して洗浄成分たるフッ化水素のみならず、比誘電率が25゜Cにおいて21以下である第1溶剤が混合されて処理流体が調製される。そして、該処理流体が処理チャンバーに供給されてエッチング除去が実行される(第1洗浄工程)。この第1洗浄工程においては、第1溶剤に対応する比誘電率環境でフッ化水素が基板に接触してエッチング除去が行われるため、ドープガラス層が選択的に、しかも良好にエッチング除去される。なお、洗浄成分としてフッ化水素を用いる場合も、本発明の第1態様と同様に、エッチング選択性は後述するように比誘電率環境に大きく影響される。この点に関しても後で詳述する。
また、第1態様と同様に、第1洗浄工程に続いて第2洗浄工程が実行され、全てのフッ化水素(洗浄成分)が処理チャンバーからパージされる。そして、洗浄成分のパージが完了するまでの間に、残存洗浄成分によるエッチング除去が進行する。そこで、本発明の第2態様では、第2洗浄工程においても比誘電率が25゜Cにおいて21以下である第2溶剤を必須的に含む環境調整剤が高圧流体に混合されて第2処理流体が調製されるとともに、該第2処理流体が処理チャンバーに供給される。これにより第2洗浄工程は第2溶剤に対応する比誘電率環境で実行される。その結果、第1洗浄工程と同様に、優れたエッチング選択性が維持されてドープガラス層が選択的に、しかも良好にエッチング除去される。
なお、本発明にかかる高処理方法において用いられる高圧流体としては、安全性、価格、超臨界状態にするのが容易、といった点で、二酸化炭素が好ましい。高圧流体を用いるのは、拡散係数が高く、溶解した汚染物質を媒体中に分散することができるためであり、その高圧流体を超臨界流体にした場合には、気体と液体の中間の性質を有するようになり、拡散係数は気体に近づき、微細なパターン部分にもよく浸透することができる。また、超臨界流体の密度は、液体に近く、気体に比べて遥かに大量の剥離用組成物を含むことができる。
ここで、本発明における高圧流体とは、1MPa以上の圧力の流体である。好ましく用いることのできる高圧流体は、高密度、高溶解性、低粘度、高拡散性の性質が認められる流体であり、さらに好ましいものは超臨界状態または亜臨界状態の流体である。二酸化炭素を超臨界流体とするには31゜C、7.4MPa以上とすればよく、特に洗浄工程には、5〜30MPaの亜臨界または超臨界流体(高圧流体)を用いることが好ましく、7.4〜20MPaでこれらの処理を行うことがより好ましい。
以上のように、この発明によれば、第1溶剤に対応する比誘電率環境で洗浄成分が基板に接触して第1洗浄工程が行われる。すなわち、優れたエッチング選択性で第1洗浄工程が実行される。また、第1洗浄工程に続く第2洗浄工程においても、処理チャンバー内が第2溶剤に対応する比誘電率環境に整えられているため、優れたエッチング選択性がそのまま維持される。その結果、基板上に形成されたドープガラス層と酸化物層のうちドープガラス層を選択的に、しかも良好にエッチング除去することができる。
<エッチング選択性と洗浄環境との関係>
ドープガラス層や酸化物層をウエット処理によりエッチング除去する場合、洗浄成分として従来よりフッ化水素(HF)、あるいはフッ化アンモニウム(NHF)とフッ化水素(HF)との混合物などが用いられている。したがって、これらを超臨界二酸化炭素に混合して処理流体を調製するとともに、該処理流体を基板表面に接触させることによって基板表面に形成されたドープガラス層や酸化物層をエッチング除去して基板洗浄を行うことが考えられる。そこで、本願発明者は処理流体によるエッチング選択性に関して種々の検討を行ったところ、エッチング選択性が洗浄環境、特に圧力容器内での比誘電率の影響を強く受けるとの知見を得た。すなわち、洗浄成分としてフッ化水素を用いた処理流体ではフッ化水素濃度が同一であったとしても、比誘電率が低くなるにしたがってエッチング選択性が高くなる、つまりドープガラス層が選択的にエッチングされる。逆に、フッ化アンモニウム(NHF)とフッ化水素(HF)との混合物を洗浄成分とする処理流体では比誘電率が高くなるにしたがってエッチング選択性が高くなる。このことを次のような条件でシリコン基板上に形成されるドープガラス層および酸化物層をエッチング除去する際のエッチング速度により説明する。
ここでは、フッ化アンモニウム(NHF)とフッ化水素(HF)との混合物にさらに溶剤を加えた洗浄組成物を、超臨界二酸化炭素(以下「SCCO2」と称する)に混合して処理流体を調製し、該処理流体を用いて熱酸化膜とボロンリンガラス膜(BPSG)をそれぞれエッチングした際のエッチング選択性を調べた。また、圧力容器内での比誘電率環境を変化させるために、互いに比誘電率の異なる溶剤について、上記エッチング選択性を調べた。その結果、図1の1点鎖線に示すような相関関係が得られた。すなわち、溶剤の比誘電率が高くなるに伴ってエッチング選択性は高くなり、熱酸化膜(酸化物層)に対してボロンリンガラス膜(ドープガラス層)が選択的にエッチングされる。しがたって、本願発明者は、SCCO2などの高圧流体に対して洗浄成分としてフッ化アンモニウム(NHF)とフッ化水素(HF)との混合物を用いる場合には、高圧流体に対して高誘電率の溶剤をさらに加えて圧力容器内の比誘電率をコントロールすることによって、圧力容器内でのエッチング選択性を高めることができるとの知見を得た。なお、ここではフッ化アンモニウム(NHF)とフッ化水素(HF)との混合物について説明したが、以下の洗浄成分についても、該混合物と同様の結果が得られる。
(a)第2級アミン、第3級アミンおよび第4級アミンからなる群から選択される少なくとも1種以上の窒素化合物と、洗浄組成物に対して0.001〜3重量%のフッ化水素との混合物、
(b)アンモニア、アミン化合物、アルキル化合物、コリン、メチルアミノエタノール、ペンタメチルジエチレントリアミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、トリイソプロピルアミン、ジグリコールアミン、ジエチレングリコールアミン、ジイソプロピルアミンおよびモノエタノールアミンからなる群から選択される少なくとも1種以上の窒素化合物と、洗浄組成物に対して0.001〜3重量%のフッ化水素との混合物、なお、アルキル化合物には、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)、水酸化テトラエチルアンモニウム(TEAH)、水酸化テトラプロピルアンモニウム(TPAH)および水酸化テトラブチルアンモニウム(TBAH)が含まれる、
(c)フッ化アンモニウム、アルキルフッ化物およびコリンフッ化物からなる群から選択される少なくとも1種以上の化合物、なお、アルキルフッ化物には、フッ化テトラメチルアンモニウム(TMAF)、フッ化テトラエチルアンモニウム(TEAF)、フッ化テトラプロピルアンモニウム(TPAF)、フッ化テトラブチルアンモニウム(TBAF)が含まれる、
(d)上記化合物(c)と、洗浄組成物に対して0.001〜3重量%のフッ化水素との混合物。
なお、要求されるエッチング選択性は半導体装置等の製品スペックや製造プロセスに応じて異なるが、現時点において要望されているエッチング選択性を満足するためには、溶剤の比誘電率がε2(≒30)以上であることが要求される。このような条件を満足する溶剤としては、例えばメタノール、アセトニトリル、ホルムアミド、メチルホルムアミド、ジメチルホルムアミド、メチルアセトアミド、ジメチルアセトアミドおよび炭酸エチレンなどを用いることができる。
また、本発明者は、SCCO2に対してフッ化水素と溶剤を混合した処理流体により、熱酸化膜とボロンリンガラス膜(BPSG)をそれぞれエッチングした際のエッチングレート選択比(=BPSG/熱酸化膜)を調べた。また、圧力容器内での比誘電率環境を変化させるために、互いに比誘電率の異なる溶剤について、上記エッチング選択性を調べた。その結果、図1の実線に示すような相関関係が得られた。その相関関係はフッ化アンモニウム(NHF)とフッ化水素(HF)との混合物を洗浄成分とする場合と全く逆の関係となった。すなわち、溶剤の比誘電率が低くなるに伴ってエッチング選択性は高くなり、熱酸化膜(酸化物層)に対してボロンリンガラス膜(ドープガラス層)が選択的にエッチングされる。しがたって、本願発明者は、SCCO2などの高圧流体に対して洗浄成分としてフッ化水素(HF)を用いる場合には、高圧流体に対して低誘電率の溶剤をさらに加えて圧力容器内の比誘電率をコントロールすることによって、圧力容器内でのエッチング選択性を高めることができるとの知見を得た。ただし、現時点において要望されているエッチング選択性を満足するためには、溶剤の比誘電率がε1(≒21)以下であることが要求される。このような条件を満足する溶剤としては、プロパノール、ブタノール、酢酸、テトラヒドロフラン、アセトンなどを用いることができる。
本願発明者は、このようなエッチング選択性と洗浄環境との関係に基づき、酸化物層に対しドープガラス層を選択的に、しかも良好にエッチング除去する技術を創作した。以下、実施形態を通じて本発明を詳述する。
<実施形態>
図2は本発明にかかる高圧処理方法の一実施形態を実施可能な高圧処理装置を示す図である。また、図3は図2の高圧処理装置を制御するための電気的構成を示すブロック図である。この高圧処理装置100は、フッ化アンモニウム(NHF)とフッ化水素(HF)との混合物を洗浄成分として用いて半導体ウエハなどの基板Wの表面上に形成されたボロンリンガラス膜(BPSG)を選択的にエッチング除去する装置である。以下、その構成および動作について詳細に説明する。
この高圧処理装置100は、大きく分けて3つのユニット、(1)処理流体を調製して処理チャンバー11に供給する処理流体供給ユニットAと、(2)圧力容器1を有し、圧力容器1の処理チャンバー11内で処理流体により洗浄処理を実行する洗浄ユニットBと、(3)洗浄処理に使用された二酸化炭素などを回収して貯留する貯留ユニットCを備えている。
これらのユニットのうち、処理流体供給ユニットAには、SCCO2を圧力容器1に向けて圧送する高圧二酸化炭素供給部2と、フッ化水素(HF)を供給するためのフッ化水素供給部3と、フッ化アンモニウム(NHF)を供給するためのフッ化アンモニウム供給部4と、DIW(=deionized water)などの純水を供給する純水供給部5と、メタノールを供給するためのメタノール供給部6とが設けられている。
この高圧二酸化炭素供給部2は、二酸化炭素貯留タンク21と高圧ポンプ22を備えている。上記のように高圧二酸化炭素として、SCCO2を用いる場合、二酸化炭素貯留タンク21には、通常、液化二酸化炭素が貯留されている。また、過冷却器(図示省略)で予め流体を冷却して、高圧ポンプ22内でのガス化を防止してもよい。そして、該流体を、高圧ポンプ22で加圧すれば高圧液化二酸化炭素を得ることができる。また、高圧ポンプ22の出口側は第1ヒータ23、高圧弁24および第2ヒータ25を介挿してなる高圧配管26により圧力容器1の注入口IPに接続されている。そして、装置全体を制御するコントローラ10からの開閉指令に応じて高圧弁24を開成することで、高圧ポンプ22で加圧された高圧液化二酸化炭素を第1ヒータ23により加熱して高圧二酸化炭素としてSCCO2を得るとともに、このSCCO2を圧力容器1に直接的に圧送する。これにより、SCCO2を含む処理流体が注入口IPを介して圧力容器1の内部、つまり処理チャンバー11に供給される。なお、高圧弁24と第2ヒータ25との間で高圧配管26は4本の分岐配管31,41,51,61を分岐している。そして、分岐配管31がフッ化水素供給部3のフッ化水素貯留タンク32と接続され、分岐配管41がフッ化アンモニウム供給部4のフッ化アンモニウム貯留タンク42と接続され、分岐配管51が純水供給部5の純水貯留タンク52と接続され、分岐配管61がメタノール供給部6のメタノール貯留タンク62と接続されている。
フッ化水素供給部3は、フッ化水素の水溶液もしくはフッ化水素にメタノールを加えた希釈液を貯留するフッ化水素貯留タンク32を備えている。このフッ化水素貯留タンク32は分岐配管31により高圧配管26と接続されている。また、この分岐配管31には、送給ポンプ33および高圧弁34が介挿されている。このため、コントローラ10からの開閉指令にしたがって高圧弁34の開閉動作を制御することで、フッ化水素貯留タンク32内のフッ化水素が高圧配管26に送り込まれてSCCO2に対してフッ化水素を混合可能となっている。
また、フッ化アンモニウム供給部4は、フッ化アンモニウムの水溶液もしくはフッ化アンモニウムにメタノールを加えた希釈液を貯留するフッ化アンモニウム貯留タンク42を備えている。このフッ化アンモニウム貯留タンク42は分岐配管41により高圧配管26と接続されている。また、この分岐配管41には、送給ポンプ43および高圧弁44が介挿されている。このため、コントローラ10からの開閉指令にしたがって高圧弁44の開閉動作を制御することで、フッ化アンモニウム貯留タンク42内のフッ化アンモニウムが高圧配管26に送り込まれてSCCO2に対してフッ化アンモニウムを混合可能となっている。なお、この実施形態では、フッ化水素とフッ化アンモニウムとを個別に高圧配管26に送り込むように構成しているが、フッ化水素とフッ化アンモニウムの供給形態はこれに限定されない。例えば、予め所定比率でフッ化水素とフッ化アンモニウムとを混合した混合物を貯留タンクに貯留しておき、該タンクから混合物を高圧配管26に送り込むように構成してもよい。
また、純水供給部5は、純水を貯留する純水貯留タンク52を備えている。この純水貯留タンク52は分岐配管51により高圧配管26と接続されている。また、この分岐配管51には、送給ポンプ53および高圧弁54が介挿されている。このため、コントローラ10からの開閉指令にしたがって高圧弁54の開閉動作を制御することで、純水貯留タンク52内の純水が高圧配管26に送り込まれてSCCO2に対して純水を混合可能となっている。なお、この実施形態では、純水を純水貯留タンク52から供給しているが、工場の用力を用いてもよい。
さらに、メタノール供給部6は、この実施形態において本発明の「第1溶剤」および「第2溶剤」として機能するメタノール(25゜Cにおける比誘電率ε=32.6)を貯留するメタノール貯留タンク62を備えている。このメタノール貯留タンク62は分岐配管61により高圧配管26と接続されている。また、この分岐配管61には、送給ポンプ63および高圧弁64が介挿されている。このため、コントローラ10からの開閉指令にしたがって高圧弁64の開閉動作を制御することで、メタノール貯留タンク62内のメタノールが高圧配管26に送り込まれてSCCO2に対してメタノールを混合可能となっている。
洗浄ユニットBでは、圧力容器1の排出口OPが高圧配管12により貯留ユニットCの貯留部8と連通されている。また、この高圧配管12には圧力調整弁13が介挿されている。このため、コントローラ10からの開閉指令に応じて圧力調整弁13を開くと、圧力容器1内、つまり処理チャンバー11の処理流体などが排出口OPから貯留部8に排出される一方、圧力調整弁13を閉じると、圧力容器1に処理流体を閉じ込めることができる。また、圧力調整弁13の開閉制御により処理チャンバー11内の圧力を調整することも可能である。
貯留ユニットCの貯留部8としては、例えば気液分離容器等を設ければ良く、気液分離容器を用いてSCCO2を気体部分と液体部分とに分離し、別々の経路を通して廃棄する。あるいは、各成分を回収(および必要により精製)して再利用してもよい。なお、気液分離容器により分離された気体成分と液体成分は、別々の経路を通して系外へ排出してもよい。
次に、上記のように構成された高圧処理装置100による洗浄処理について図4を参照しつつ説明する。図4は本発明にかかる高圧処理方法の一実施形態を示すフローチャートである。なお、この装置の初期状態では、すべての弁13,24,34,44,54,64は閉じられるとともに、ポンプ22,33,43,53,63も停止状態にある。
産業用ロボット等のハンドリング装置や搬送装置により、基板Wが1枚、処理チャンバー11にローディングされる(ステップS1)と、処理チャンバー11を閉じて処理準備を完了する。この実施形態では、基板Wの表面に熱酸化膜とボロンリンガラス膜(BPSG)とが形成されており、これらのうちボロンリンガラス膜を装置100は選択的にエッチング除去する。
処理準備に続いて、高圧弁24を開いてSCCO2を高圧二酸化炭素供給部2から処理チャンバー11に圧送可能な状態にした後、高圧ポンプ22を作動させて処理チャンバー11へのSCCO2の圧送を開始する(ステップS2)。これによりSCCO2が処理チャンバー11に圧送されていき、処理チャンバー11内の圧力が徐々に上昇していく。このとき、圧力調整弁13をコントローラ10からの開閉指令に応じて開閉制御することで処理チャンバー11内の圧力が一定に保たれる。なお、この開閉制御による圧力調整は後で説明する減圧処理が完了するまで継続される。さらに処理チャンバー11の温度調整が必要な場合は圧力容器1の近傍に設けた第2ヒータ25により、表面処理に適した温度に精密に調整する。このように、本実施形態では、SCCO2の圧力や温度に関するプロセス条件を制御可能となっており、圧力、温度およびSCCO2流量を
圧力…13.5MPa、
温度…60゜C、
SCCO2流量…200kg/時間、
に制御している。
次いで、コントローラ10からの制御指令に応じてフッ化水素(HF)とフッ化アンモニウム(NHF)を洗浄成分として高圧配管26に送り込む。また、洗浄成分以外に「第1溶剤」としてメタノールを高圧配管26に送り込む。さらに、純水を高圧配管26に送り込む。こうして洗浄成分、第1溶剤および純水からなる洗浄組成物のSCCO2への供給が開始される(ステップS3)。これにより洗浄組成物がSCCO2に混合されて第1処理流体が調製され、注入口IPを介して処理チャンバー11に供給される。なお、この実施形態では、洗浄組成物におけるフッ化水素、フッ化アンモニウム、純水およびメタノールの組成比を、
フッ化水素…0.1重量%、
フッ化アンモニウム…0.1重量%、
純水…0.2重量%、
メタノール…99.6重量%、
に調整している。また、SCCO2に対する洗浄組成物の比率が5重量%となるように第1処理流体を調製している。
第1処理流体の供給により、処理チャンバー11内が第1溶剤たるメタノールの比誘電率に対応する比誘電率環境で洗浄成分(HF+NHF)が基板Wに接触してエッチング除去が行われる(第1洗浄工程)。つまり、この実施形態では、メタノールの比誘電率(=32.6)と同一あるいは同等の比誘電率環境となっている。そのため、「エッチング選択性と洗浄環境との関係」の項で説明したように、ボロンリンガラス膜が選択的に、しかも良好にエッチング除去される。
このように第1処理流体の処理チャンバー11への供給開始により第1洗浄工程が始まるが、このとき処理流体(SCCO2+フッ化水素+フッ化アンモニウム+純水+メタノール)を処理チャンバー11に供給し、処理チャンバー11内に封止して第1洗浄工程を継続させてもよい。また、SCCO2や洗浄組成物の送込は連続的に行いつつ、圧力調整弁13の開閉を制御して処理チャンバー11内の圧力状態を一定に維持したまま第1洗浄工程を行ってもよい。ただし、洗浄処理に伴って洗浄成分が減少することを考慮すると、後者のように処理流体を常時流通させるのが望ましい。
第1洗浄工程の開始から所定時間が経過すると、SCCO2への洗浄成分の送込を停止する(ステップS4)。このとき、純水とメタノールについては送込を継続させている。このため、純水とメタノールからなる環境調整剤がSCCO2に送り込まれて第2処理流体が調製される(ステップS5)。そして、該第2処理流体が、処理チャンバー11に供給されて第2洗浄工程が開始される。このように、本実施形態では、メタノールが第1洗浄工程に続いてSCCO2に混合されて第2処理流体が調製される。このようにメタノールは本発明の「第2溶剤」としても機能し、処理チャンバー11内の比誘電率環境を第1洗浄工程時と同一に維持する。なお、この実施形態では、環境調整剤における純水およびメタノールの組成比を、
純水…5重量%、
メタノール…95重量%、
に調整している。また、SCCO2に対して環境調整剤が5重量%となるように第2処理流体を調製している。
この第2洗浄工程では、洗浄成分を含まない第2処理流体を処理チャンバー11に供給することによって処理チャンバー11内の洗浄成分を取り除いているが、全ての洗浄成分が処理チャンバー11からパージされるまでの間に、残存洗浄成分によるエッチング除去は進行する。すなわち、パージ期間中においてエッチング処理が進行する。そこで、この実施形態では、SCCO2に環境調整剤を混合させている。このため、メタノールの比誘電率(=32.6)と同一あるいは同等の比誘電率環境でエッチングが実行される。したがって、第1洗浄工程と同様に、ボロンリンガラス膜が選択的に、しかも良好にエッチング除去される。そして、処理チャンバー11から洗浄成分が完全にパージされると、環境調整剤(純水とメタノール)の送込を停止して第2洗浄工程を終了する(ステップS6)。
一方、環境調整剤の送込停止後も、SCCO2の圧送についてはそのまま継続され、SCCO2のみが処理チャンバー11に供給される(ステップS7)。これにより、基板表面および処理チャンバー11内に存在する環境調整剤は高圧配管12および圧力調整弁13を介して貯留部8に排出される(リンス処理)。そして、環境調整剤のすべてが基板表面および処理チャンバー11から排出されると、高圧ポンプ22を停止してSCCO2の圧送を停止する。そして、圧力調整弁13の開閉を制御することで処理チャンバー11内を常圧に戻す(ステップS8)。この減圧過程において、処理チャンバー11内に残留するSCCO2は気体になって蒸発するので、基板表面にシミ等が発生するなどの不具合を発生させることなく、基板Wを乾燥させることができる。しかも、近年、基板表面に微細パターンが形成されることが多く、乾燥処理の際に微細パターンが破壊されるという問題がクローズアップされているが、減圧乾燥を用いることで上記問題を解消することができる。
そして、処理チャンバー11が常圧に戻ると、処理チャンバー11を開き、産業用ロボット等のハンドリング装置や搬送装置により洗浄処理済みの基板Wをアンロードする(ステップS9)。こうして、一連の表面工程、つまり洗浄処理+リンス処理+乾燥処理が完了する。そして、次の未処理基板Wが搬送されてくると、上記動作が繰り返されていく。
以上のように、この実施形態によれば、第1洗浄工程においてはメタノール(第1溶剤)に対応する比誘電率環境で洗浄成分(HF+NHF)による基板Wの洗浄処理が行われる。このため、第1洗浄工程は優れたエッチング選択性で実行される。また、第1洗浄工程に続く第2洗浄工程においても、処理チャンバー11内がメタノール(第2溶剤)に対応する比誘電率環境に整えられているため、優れたエッチング選択性がそのまま維持される。その結果、ボロンリンガラス膜を選択的に、しかも良好にエッチング除去することができる。
なお、上記実施形態では、フッ化水素(HF)とフッ化アンモニウム(NHF)からなる混合物を洗浄成分として用いているが、以下のものを洗浄成分として用いて選択エッチングを行う高圧処理方法に対しても同様に適用することができる。すなわち、他の洗浄成分としては、
(a)第2級アミン、第3級アミンおよび第4級アミンからなる群から選択される少なくとも1種以上の窒素化合物と、洗浄組成物に対して0.001〜3重量%のフッ化水素との混合物、
(b)アンモニア、アミン化合物、アルキル化合物、コリン、メチルアミノエタノール、ペンタメチルジエチレントリアミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、トリイソプロピルアミン、ジグリコールアミン、ジエチレングリコールアミン、ジイソプロピルアミンおよびモノエタノールアミンからなる群から選択される少なくとも1種以上の窒素化合物と、洗浄組成物に対して0.001〜3重量%のフッ化水素との混合物、なお、アルキル化合物には、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)、水酸化テトラエチルアンモニウム(TEAH)、水酸化テトラプロピルアンモニウム(TPAH)および水酸化テトラブチルアンモニウム(TBAH)が含まれる、
(c)フッ化アンモニウム、アルキルフッ化物およびコリンフッ化物からなる群から選択される少なくとも1種以上の化合物、なお、アルキルフッ化物には、フッ化テトラメチルアンモニウム(TMAF)、フッ化テトラエチルアンモニウム(TEAF)、フッ化テトラプロピルアンモニウム(TPAF)、フッ化テトラブチルアンモニウム(TBAF)が含まれる、
(d)上記化合物(c)と、洗浄組成物に対して0.001〜3重量%のフッ化水素との混合物、
が含まれる。
また、第1洗浄工程におけるSCCO2に対する洗浄組成物の比率は5重量%に限定されるものではないが、1〜20重量%に調整するのが望ましい。
また、上記実施形態では、第1溶剤および第2溶剤としてメタノールが共通的に用いられているが、第1溶剤と第2溶剤とを互いに異なるものを用いてもよい。また、上記実施形態と同様の作用効果を得るためには、第1溶剤と第2溶剤の比誘電率εがともに25゜Cにおいて30以上であることが要求される。これらの溶剤としては、メタノール(ε=32.6)、アセトニトリル(ε=37.5)、ホルムアミド(ε=111)、メチルホルムアミド(ε=182)、ジメチルホルムアミド(ε=36.2)、メチルアセトアミド(ε=78)、ジメチルアセトアミド(ε=37.5〜39)、炭酸エチレン(ε=90)を用いることができる。これらは単独で使用しても良いが、2種以上を混合して使用しても良い。
また、第1洗浄工程における洗浄組成物中での洗浄成分剤の含有量は0.2重量%(=HF0.1重量%+NHF0.1重量%)に限定されるものではないが、0.001〜3重量%に設定するのが望ましい。
また、上記実施形態では、第1洗浄工程において純水を洗浄組成物に含めているが、これは必須ではない。ただし、純水を洗浄組成物に含める場合には、洗浄組成物中での純水の含有量が0.1〜10重量%となるように調整するのが望ましい。また、第2洗浄工程においても純水を環境調整剤に含めているが、これも必須ではない。ただし、純水を環境調整剤に含める場合には、環境調整剤中での純水の含有量が0.1〜10重量%となるように調整するのが望ましい。
また、上記実施形態の第2洗浄工程におけるSCCO2に対する環境調整剤の比率は5重量%に限定されるものではないが、1〜20重量%に設定するのが望ましい。
さらに、上記実施形態では、フッ化水素、フッ化アンモニウム、純水およびメタノールを互いに異なる供給ラインから個別に供給して高圧配管26で混合させているが、それらを予め所定の比率で混合させた薬液を準備しておき、該混合液を供給するように構成してもよい。すなわち、供給部の個数を2個に削減するとともに、残った2つの供給部、例えば供給部3、4から混合液(フッ化水素+フッ化アンモニウム+純水+メタノール)、混合液(純水+メタノール)をそれぞれ高圧配管26に供給してもよい。この場合、供給部3の貯留タンク32には混合薬液(フッ化水素+フッ化アンモニウム+純水+メタノール)を洗浄組成物として貯留することができる。そして、コントローラ10からの開閉指令にしたがって高圧弁の開閉動作を制御することで、貯留タンク32内の混合薬液が高圧配管26に送り込まれて第1処理流体(SCCO2+フッ化水素+フッ化アンモニウム+純水+メタノール)が調製される。一方、供給部4の貯留タンク42には混合薬液(純水+メタノール)を環境調整剤として貯留することができる。そして、コントローラ10からの開閉指令にしたがって高圧弁の開閉動作を制御することで、貯留タンク42内の混合薬液が高圧配管26に送り込まれて第2処理流体(SCCO2+純水+メタノール)が調製される。
そして、第1洗浄工程(ステップS3)では、コントローラ10からの制御指令に応じて高圧弁34を開いて貯留タンク32内の混合薬液(フッ化水素+フッ化アンモニウム+純水+メタノール)を配管31を介して高圧配管26に送り込む。また、第2洗浄工程(ステップS5)では、コントローラ10からの制御指令に応じて高圧弁44を開いて貯留タンク42内の混合薬液(純水+メタノール)を配管41を介して高圧配管26に送り込む。
図5は本発明にかかる高圧処理方法の他の実施形態を実施可能な高圧処理装置を示す図である。また、図6は図5の高圧処理装置を制御するための電気的構成を示すブロック図である。この高圧処理装置100は、フッ化水素(HF)を洗浄成分として用いて半導体ウエハなどの基板Wの表面上に形成されたボロンリンガラス膜(BPSG)を選択的にエッチング除去する装置である。以下、その構成および動作について詳細に説明する。
この実施形態は先の実施形態と大きく相違する点は、洗浄成分および環境調整剤の組み合わせである。したがって、以下の説明においては、相違点を中心に説明し、同一構成および動作については説明を省略する。
この実施形態では、処理流体供給ユニットAには、SCCO2を圧力容器1に向けて圧送する高圧二酸化炭素供給部2と、フッ化水素(HF)を供給するためのフッ化水素供給部3と、イソプロピルアルコール(IPA)を供給するためのIPA供給部7とが設けられている。このうちIPA供給部7は、本発明の「第1溶剤」および「第2溶剤」として機能するイソプロピルアルコール(25゜Cにおける比誘電率ε=18.3〜19.9)を供給するものであり、イソプロピルアルコールを貯留するIPA貯留タンク72を備えている。このIPA貯留タンク72は分岐配管71により高圧配管26と接続されている。また、この分岐配管71には、送給ポンプ73および高圧弁74が介挿されている。このため、コントローラ10からの開閉指令にしたがって高圧弁74の開閉動作を制御することで、IPA貯留タンク72内のイソプロピルアルコールが高圧配管26に送り込まれてSCCO2に対してイソプロピルアルコールを混合可能となっている。なお、フッ化水素供給部3のHF貯留タンクには、フッ化水素の水溶液もしくはフッ化水素にIPAを加えた希釈液が貯留されている。
次に、上記のように構成された高圧処理装置100による洗浄処理について図4を参照しつつ説明する。なお、この装置の初期状態では、すべての弁13,24,34,74は閉じられるとともに、ポンプ22,33,73も停止状態にある。
産業用ロボット等のハンドリング装置や搬送装置により、基板Wが1枚、処理チャンバー11にローディングされる(ステップS1)と、先の実施形態と同様に、処理チャンバー11を閉じた後に処理チャンバー11へのSCCO2の圧送を開始する(ステップS2)。これによりSCCO2が処理チャンバー11に圧送されていき、処理チャンバー11内の圧力が徐々に上昇していく。この実施形態では、先の実施形態と同一条件
圧力…13.5MPa、
温度…60゜C、
SCCO2流量…200kg/時間、
に制御している。
次いで、コントローラ10からの制御指令に応じてフッ化水素(HF)を洗浄成分として高圧配管26に送り込む。また、洗浄成分以外に「第1溶剤」としてイソプロピルアルコールを高圧配管26に送り込む。これにより、洗浄成分および第1溶剤からなる洗浄組成物のSCCO2への供給が開始される(ステップS3)。そして、洗浄組成物がSCCO2に混合されて第1処理流体が調製され、注入口IPを介して処理チャンバー11に供給される。なお、この実施形態では、洗浄組成物におけるフッ化水素およびイソプロピルアルコール(IPA)の組成比を、
フッ化水素…0.1重量%、
IPA…99.9重量%、
に調整している。また、SCCO2に対する洗浄組成物の比率が5重量%となるように第1処理流体を調製している。
第1処理流体の供給により、処理チャンバー11内が第1溶剤たるイソプロピルアルコールの比誘電率に対応する比誘電率環境で洗浄成分(HF)が基板Wに接触してエッチング除去が行われる(第1洗浄工程)。つまり、この実施形態では、イソプロピルアルコールの比誘電率(=18.3〜19.9)と同一あるいは同等の比誘電率環境となっている。そのため、「エッチング選択性と洗浄環境との関係」の項で説明したように、ボロンリンガラス膜が選択的に、しかも良好にエッチング除去される。
このように第1処理流体の処理チャンバー11への供給開始により第1洗浄工程が始まるが、このとき処理流体(SCCO2+フッ化水素+イソプロピルアルコール)を処理チャンバー11に供給し、処理チャンバー11内に封止して第1洗浄工程を継続させてもよい。また、SCCO2や洗浄組成物の送込は連続的に行いつつ、圧力調整弁13の開閉を制御して処理チャンバー11内の圧力状態を一定に維持したまま第1洗浄工程を行ってもよい。ただし、洗浄処理に伴って洗浄成分が減少することを考慮すると、後者のように処理流体を常時流通させるのが望ましい。
第1洗浄工程の開始から所定時間が経過すると、SCCO2への洗浄成分の送込を停止する(ステップS4)。このとき、イソプロピルアルコールについては送込を継続させている。このため、イソプロピルアルコールが本発明の「環境調整剤」としてSCCO2に送り込まれて第2処理流体が調製される(ステップS5)。この実施形態では、SCCO2に対して環境調整剤が5重量%となるように第2処理流体を調製している。そして、該処理流体が、処理チャンバー11に供給されて第2洗浄工程が開始される。このように、本実施形態では、イソプロピルアルコールが第1洗浄工程に続いてSCCO2に混合されて処理流体が調製される。このようにイソプロピルアルコールは本発明の「第2溶剤」としても機能し、処理チャンバー11内の比誘電率環境を第1洗浄工程時と同一に維持する。
この第2洗浄工程では、洗浄成分を含まない第2処理流体を処理チャンバー11に供給することによって処理チャンバー11内の洗浄成分を取り除いているが、全ての洗浄成分が処理チャンバー11からパージされるまでの間に、残存洗浄成分によるエッチング除去は進行する。すなわち、パージ期間中においてエッチング処理が進行する。そこで、この実施形態では、SCCO2に環境調整剤を混合させている。このため、イソプロピルアルコールの比誘電率(=19.9)と同一あるいは同等の比誘電率環境でエッチングが実行される。したがって、第1洗浄工程と同様に、ボロンリンガラス膜が選択的に、しかも良好にエッチング除去される。そして、処理チャンバー11から洗浄成分が完全にパージされると、環境調整剤(イソプロピルアルコール)の送込を停止して第2洗浄工程を終了する(ステップS6)。
一方、環境調整剤の送込停止後も、SCCO2の圧送についてはそのまま継続され、SCCO2のみが処理チャンバー11に供給される(ステップS7)。これにより、基板表面および処理チャンバー11内に存在する環境調整剤は高圧配管12および圧力調整弁13を介して貯留部8に排出される(リンス処理)。そして、環境調整剤のすべてが基板表面および処理チャンバー11から排出されると、高圧ポンプ22を停止してSCCO2の圧送を停止する。そして、圧力調整弁13の開閉を制御することで処理チャンバー11内を常圧に戻す(ステップS8)。この減圧過程において、処理チャンバー11内に残留するSCCO2は気体になって蒸発するので、基板表面にシミ等が発生するなどの不具合を発生させることなく、基板Wを乾燥させることができる。しかも、近年、基板表面に微細パターンが形成されることが多く、乾燥処理の際に微細パターンが破壊されるという問題がクローズアップされているが、減圧乾燥を用いることで上記問題を解消することができる。
そして、処理チャンバー11が常圧に戻ると、処理チャンバー11を開き、産業用ロボット等のハンドリング装置や搬送装置により洗浄処理済みの基板Wをアンロードする(ステップS9)。こうして、一連の表面工程、つまり洗浄処理+リンス処理+乾燥処理が完了する。そして、次の未処理基板Wが搬送されてくると、上記動作が繰り返されていく。
以上のように、この実施形態によれば、第1洗浄工程においてはイソプロピルアルコール(第1溶剤)に対応する比誘電率環境で洗浄成分(HF)による基板Wの洗浄処理が行われる。このため、第1洗浄工程は優れたエッチング選択性で実行される。また、第1洗浄工程に続く第2洗浄工程においても、処理チャンバー11内がイソプロピルアルコール(第2溶剤)に対応する比誘電率環境に整えられているため、優れたエッチング選択性がそのまま維持される。その結果、ボロンリンガラス膜を選択的に、しかも良好にエッチング除去することができる。
なお、この実施形態の第1洗浄工程におけるSCCO2に対する洗浄組成物(HF)の比率は5重量%に限定されるものではないが、1〜20重量%に調整するのが望ましい。
また、上記実施形態では、第1溶剤および第2溶剤としてイソプロピルアルコールが共通的に用いられているが、第1溶剤と第2溶剤とを互いに異なるものを用いてもよい。また、上記実施形態と同様の作用効果を得るためには、第1溶剤と第2溶剤の比誘電率εはともに25゜Cにおいて21以下である必要がある。これらの溶剤としては、プロパノール(ε=18.3〜19.9)、ブタノール(ε=11.4〜18.0)、酢酸(ε=6.15)、テトラヒドロフラン(ε=7.6)、アセトン(ε=20.7)を用いることができる。これらは単独で使用しても良いが、2種以上を混合して使用しても良い。
また、上記実施形態の第1洗浄工程における洗浄組成物中でのフッ化水素の含有量は0.1重量%に限定されるものではないが、0.001〜3重量%に調整するのが望ましい。
また、上記実施形態の第1洗浄工程において洗浄組成物に純水をさらに含めてもよく、洗浄組成物中での水の含有量が0.0001〜1重量%となるように調整するのが望ましい。また、第2洗浄工程においても純水を環境調整剤に含めることができるが、純水を環境調整剤に含める場合には、環境調整剤中での純水の含有量が0.0001〜1重量%となるように調整するのが望ましい。
さらに、上記実施形態の第2洗浄工程におけるSCCO2に対する環境調整剤の比率は5重量%に限定されるものではないが、1〜20重量%に設定するのが望ましい。
ところで、上記したフッ化水素(HF)を洗浄成分として用いた実施形態では、低比誘電率環境で第1洗浄工程および第2洗浄工程を実行しているため、HF成分によってボロンリンガラス膜(BPSG)などのドープガラス層がエッチングされる際に、該エッチングにより副生成物が発生することがある。そして、低比誘電率環境下では副生成物を十分に除去することができず、その結果、副生成物が基板表面に残留してしまう可能性がある。そこで、フッ化水素(HF)を洗浄成分として用いた実施形態においては、第2洗浄工程が完了した(ステップS6)後で、且つSCCO2を用いたリンス処理(ステップS7)を実行する前に、次に説明する第3洗浄工程を追加的に実行してもよい。
この第3洗浄工程は、比誘電率εが25゜Cにおいて30以上である溶剤もしくは該溶剤と純水との混合物を使用薬液として用いる。すなわち、使用薬液を高圧配管26に送り込んでSCCO2と混合して処理流体を調製し、処理チャンバー11に供給することができる。これにより副生成物を基板表面から効果的に洗浄除去することができる。
なお、上記溶剤としては、メタノール(ε=32.6)、アセトニトリル(ε=37.5)、ホルムアミド(ε=111)、メチルホルムアミド(ε=182)、ジメチルホルムアミド(ε=36.2)、メチルアセトアミド(ε=78)、ジメチルアセトアミド(ε=37.5〜39)、炭酸エチレン(ε=90)、もしくはこれらを2種以上を混合したものを使用しても良い。また、第3洗浄工程におけるSCCO2に対する使用薬液の比率については1〜20重量%に調整するのが望ましい。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、洗浄組成物や環境調整剤に対して、1価アルコール、多価アルコール、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドンおよびプロピレンカーボネートからなる群より選ばれる少なくとも1種をさらに含めてもよい。なお、1価アルコールにはエタノール、プロバノール、ブタノールが含まれ、多価アルコールにはエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリメチレングリコール、ジプロピレングリコール、オクチレングリコール、ブタンジオール、ペンタメチレングリコールが含まれる。
また、上記実施形態では、基板を1枚ずつ処理する枚葉方式の高圧処理方法に対して本発明を適用しているが、複数枚の基板を同時に処理する、いわゆるバッチ方式の高圧処理方法に対しても本発明を適用することができる。
本発明は、ドープガラス層と酸化物層とを有する基板に対して洗浄処理を施してドープガラス層を選択的にエッチング除去する高圧処理方法全般に適用することができる。
圧力容器内の比誘電率環境とエッチング選択性との関係を示すグラフである。 本発明にかかる高圧処理方法の一実施形態を実施可能な高圧処理装置を示す図である。 図2の高圧処理装置を制御するための電気的構成を示すブロック図である。 本発明にかかる高圧処理方法の一実施形態を示すフローチャートである。 本発明にかかる高圧処理方法の他の実施形態を実施可能な高圧処理装置を示す図である。 図5の高圧処理装置を制御するための電気的構成を示すブロック図である。
符号の説明
1…圧力容器
2…高圧二酸化炭素供給部
3…フッ化水素供給部
4…フッ化アンモニウム供給部
5…純水供給部
6…メタノール供給部
7…IPA供給部
11…処理チャンバー
W…基板

Claims (18)

  1. 圧力容器の処理チャンバー内でドープガラス層と酸化物層とを有する基板に対して洗浄処理を施して前記ドープガラス層を選択的にエッチング除去する高圧処理方法であって、
    前記洗浄処理が、
    比誘電率が25゜Cにおいて30以上である第1溶剤と下記の洗浄成分とを必須的に含む洗浄組成物を高圧流体に混合して第1処理流体を調製するとともに、該第1処理流体を前記処理チャンバーに供給して前記第1溶剤に対応する比誘電率環境で前記洗浄成分を前記基板に接触させて前記ドープガラス層を選択的にエッチング除去する第1洗浄工程と、
    前記第1洗浄工程に続いて、比誘電率が25゜Cにおいて30以上である第2溶剤を必須的に含む環境調整剤を高圧流体に混合して第2処理流体を調製するとともに、該第2処理流体を前記処理チャンバーに供給して前記第2溶剤に対応する比誘電率環境で前記処理チャンバーから前記洗浄成分をパージする第2洗浄工程と
    を備えたことを特徴とする高圧処理方法。
    前記洗浄成分は、
    (a)第2級アミン、第3級アミンおよび第4級アミンからなる群から選択される少なくとも1種以上の窒素化合物と、前記洗浄組成物に対して0.001〜3重量%のフッ化水素との混合物、
    (b)アンモニア、アミン化合物、アルキル化合物、コリン、メチルアミノエタノール、ペンタメチルジエチレントリアミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、トリイソプロピルアミン、ジグリコールアミン、ジエチレングリコールアミン、ジイソプロピルアミンおよびモノエタノールアミンからなる群から選択される少なくとも1種以上の窒素化合物と、前記洗浄組成物に対して0.001〜3重量%のフッ化水素との混合物、
    (c)フッ化アンモニウム、アルキルフッ化物およびコリンフッ化物からなる群から選択される少なくとも1種以上の化合物、
    (d)上記化合物(c)と、前記洗浄組成物に対して0.001〜3重量%のフッ化水素との混合物、
    のいずれかである。
  2. 前記第1洗浄工程における、前記高圧流体に対する前記洗浄組成物の比率は1〜20重量%である請求項1記載の高圧処理方法。
  3. 前記第1溶剤および前記第2溶剤がともに同一組成である請求項1または2記載の高圧処理方法。
  4. 前記第1溶剤および前記第2溶剤の各々は、メタノール、アセトニトリル、ホルムアミド、メチルホルムアミド、ジメチルホルムアミド、メチルアセトアミド、ジメチルアセトアミドおよび炭酸エチレンからなる群より選ばれる少なくとも1種を含んでいる請求項1ないし3のいずれかに記載の高圧処理方法。
  5. 前記第1洗浄工程における、前記洗浄組成物中での前記洗浄成分の含有量が0.001〜3重量%である請求項1ないし4のいずれかに記載の高圧処理方法。
  6. 前記第1洗浄工程における、前記洗浄組成物は水をさらに含み、前記洗浄組成物中での水の含有量が0.1〜10重量%である請求項1ないし5のいずれかに記載の高圧処理方法。
  7. 前記第2洗浄工程における、高圧流体に対する前記環境調整剤の比率は1〜20重量%である請求項1ないし6のいずれかに記載の高圧処理方法。
  8. 前記第2洗浄工程における、前記環境調整剤は水をさらに含み、前記環境調整剤中での水の含有量が0.01〜10重量%である請求項1ないし7のいずれかに記載の高圧処理方法。
  9. 圧力容器の処理チャンバー内でドープガラス層と酸化物層とを有する基板に対して洗浄処理を施して前記ドープガラス層を選択的にエッチング除去する高圧処理方法であって、
    前記洗浄処理が、
    比誘電率が25゜Cにおいて21以下である第1溶剤とフッ化水素とを必須的に含む洗浄組成物を高圧流体に混合して第1処理流体を調製するとともに、該第1処理流体を前記処理チャンバーに供給して前記第1溶剤に対応する比誘電率環境で前記フッ化水素を前記基板に接触させて前記ドープガラス層を選択的にエッチング除去する第1洗浄工程と、
    前記第1洗浄工程に続いて、比誘電率が25゜Cにおいて21以下である第2溶剤を必須的に含む環境調整剤を高圧流体に混合して第2処理流体を調製するとともに、該第2処理流体を前記処理チャンバーに供給して前記第2溶剤に対応する比誘電率環境で前記処理チャンバーから前記フッ化水素をパージする第2洗浄工程と
    を備えたことを特徴とする高圧処理方法。
  10. 前記第1洗浄工程における、高圧流体に対する前記洗浄組成物の比率が1〜20重量%である請求項9記載の高圧処理方法。
  11. 前記第1溶剤および前記第2溶剤がともに同一組成である請求項9または10記載の高圧処理方法。
  12. 前記第1溶剤および前記第2溶剤の各々は、プロパノール、ブタノール、酢酸、テトラヒドロフランおよびアセトンからなる群より選ばれる少なくとも1種を含んでいる請求項9ないし11のいずれかに記載の高圧処理方法。
  13. 前記第1洗浄工程における、前記洗浄組成物中での前記フッ化水素の含有量が0.001〜3重量%である請求項9ないし12のいずれかに記載の高圧処理方法。
  14. 前記第1洗浄工程における、前記洗浄組成物は水をさらに含み、前記洗浄組成物中での水の含有量が0.0001〜1重量%である請求項9ないし13のいずれかに記載の高圧処理方法。
  15. 前記第2洗浄工程における、高圧流体に対する前記第2溶剤の比率が1〜20重量%である請求項9ないし14のいずれかに記載の高圧処理方法。
  16. 前記第2洗浄工程における、前記環境調整剤は水をさらに含み、前記環境調整剤中での水の含有量が0.0001〜1重量%である請求項9ないし15のいずれかに記載の高圧処理方法。
  17. 前記第1洗浄工程における、前記洗浄組成物は1価アルコール、多価アルコール、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドンおよびプロピレンカーボネートからなる群より選ばれる少なくとも1種をさらに含んでいる請求項1ないし16のいずれかに記載の高圧処理方法。
  18. 前記第2洗浄工程における、前記環境調整剤は1価アルコール、多価アルコール、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドンおよびプロピレンカーボネートからなる群より選ばれる少なくとも1種をさらに含んでいる請求項1ないし17のいずれかに記載の高圧処理方法。
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