以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の第1の実施の形態の例を示すブロック図である。本発明による番組視聴システムは、2つの番組視聴装置10,30と、この2つの番組視聴装置10,30それぞれに着脱可能な可搬型の外部記憶媒体50とを備える。また、図1に示す番組視聴装置10,30は、それぞれ番組を録画および再生する録画再生装置としての役割も果たす。本実施の形態では、一方の番組視聴装置が、テレビジョン放送の受信機能を有する携帯電話機であり、他方の番組視聴装置が、テレビジョン放送の受信機能を有するパソコン(パーソナルコンピュータ)である場合を例にして説明する。携帯電話機10と、パソコン30とは、通信ネットワーク60を介して接続される。通信ネットワーク60は、例えば、インターネットや公衆電話網である。なお、パソコン30は、例えば、番組視聴システムの使用者の自宅等に設置される。携帯電話機10は、その使用者によって携帯される。
携帯電話機10には、外部記憶媒体50が装着される。そして、携帯電話機10は、視聴者の操作に従って、テレビジョン放送の番組の出力(映像出力および音声出力)を開始すると、その番組を放送する放送局を特定可能な情報を、通信ネットワーク60を介してパソコン30に送信する。以下、放送局を特定可能な情報を放送局特定情報と記す。放送局特定情報として、例えば、視聴者が視聴している受信チャンネルの情報、あるいは携帯電話機10が受信している放送の受信周波数の情報等を用いることができる。本実施の形態では、携帯電話機10が電子メールによって放送局特定情報を送信する場合を例にして説明する。
ただし、携帯電話機10とパソコン30との距離が離れた場合には、視聴者が視聴している番組の受信チャンネルや受信周波数を放送局特定情報として使用できない場合がある。例えば、パソコン30が東京の自宅に設置され、携帯電話機10を携帯している視聴者が九州にいるとする。同一番組であっても、東京と九州とでは異なる受信チャンネルや異なる周波数で放送される。このような場合、携帯電話機10は、予め、各地域における各受信チャンネル(あるいは各受信周波数)と、パソコン30が設置された地域における各受信チャンネル(あるいは各受信周波数)との対応関係を示す情報を保持しておけばよい。さらに、携帯電話機10は、GPS信号を受信するGPSアンテナと、GPS信号に基づいて現在位置を算出する位置算出手段とを備え、位置算出手段によって携帯電話機10がどの地域に存在しているのかを判定すればよい。そして、携帯電話機10は、携帯電話機10が存在する地域において視聴者に選択されている受信チャンネルの情報(あるいは携帯電話機10が受信している受信周波数の情報)を、パソコン30が設置された地域における対応する受信チャンネル(または受信周波数)に変換し、変換後の情報を放送局特定情報として送信すればよい。
パソコン30は、携帯電話機10から放送局特定情報を受信すると、放送局特定情報に基づいて放送局を特定し、その放送局が放送している番組の録画を開始する。
また、携帯電話機10は、携帯電話機10は、視聴者の操作に従って受信チャンネルを切り替えた場合、受信チャンネル切り替え後における放送局特定情報をパソコン30に送信する。パソコン30は、その放送局特定情報に基づいて放送局を特定し、録画対象の番組をその放送局が放送している番組に切り替える。
携帯電話機10は、視聴者の操作に従って、テレビジョン放送の受信および番組の出力を停止した場合、その停止時刻の情報を外部記憶媒体50に記憶させる。このとき、パソコン30は、番組の録画を継続する。パソコン30は、視聴者(携帯電話機10の使用者)による操作によって録画を停止する。パソコン30は、視聴者によって直接操作されて録画を停止してもよい。あるいは、遠隔操作されて録画を停止してもよい。
携帯電話機10で番組を視聴していた視聴者が番組の続きをパソコン30で視聴しようとする場合、携帯電話機10に装着されていた外部記憶装置50が取り外され、パソコン30に装着される。パソコン30は、外部記憶装置50が記憶している停止時刻の情報を読み取り、その停止時刻に対応する箇所から、録画した番組の再生を行う。
外部記憶媒体50としは、例えば、SDメモリカード等を用いることができる。ただし、ここで挙げたSDメモリカードは例示であり、外部記憶媒体50は、2つの番組視聴装置10,30それぞれに装着可能な記憶媒体であれば、SDメモリカードでなくてもよい。
図2は、携帯電話機10の構成例を示すブロック図である。制御部11は、記憶装置12が記憶するプログラムに従って携帯電話機10を制御し、番組の出力処理、パソコン30への放送局特定情報送信処理、外部記憶媒体50への停止時刻情報書込処理等を実行する。
アンテナ13は、通信ネットワーク60との間で情報を送受信するアンテナである。送受信回路14は、アンテナ13を介して通信ネットワーク60への情報送信(例えば、電子メール送信)および通信ネットワーク60からの情報受信(例えば、電子メール受信)を行う。
受信アンテナ15は、テレビジョン放送を受信する放送受信用のアンテナである。放送受信部16は、受信アンテナ15を介して、テレビジョン放送の番組の映像データおよび音声データを受信する。
記録媒体装着部20は、携帯電話機10とパソコン30それぞれに装着可能な外部記憶媒体50が装着される装着部である。記録媒体装着部20は、制御部11の制御により、外部記憶媒体50に対するデータの書き込みや、外部記憶媒体50からのデータの読み込みを行う。
表示装置17は、例えば、液晶表示装置等の表示装置である。表示装置17は、制御部11に従って画像を表示する。例えば、放送受信部16が受信した映像データに基づく映像を制御部11に従って表示する。スピーカ18は、音声を出力する音声出力装置である。スピーカ18は、制御部11に従って音声を出力する。例えば、放送受信部16が受信した音声データに基づく音声を制御部11に従って出力する。操作部21は、例えば、キーボードやテンキー等であり、携帯電話機10の使用者からの指示を受け付ける。
番組記録部19は、携帯電話機10が受信した番組を録画する際に、録画対象となる番組の映像データおよび音声データを記録する記録装置である。また、番組記録部19は、番組を録画するための記憶媒体が装着され、その記憶媒体に録画対象となる番組の映像データおよび音声データを記録する構成であってもよい。
また、携帯電話機10は、時刻を計時するタイマ(図示せず)を備える。
図3は、パソコン30の構成例を示すブロック図である。制御部31は、記憶装置32が記憶するプログラムに従ってパソコン30を制御し、電子メールの受信処理、録画の開始処理、外部記憶媒体50に書き込まれた停止時刻情報の読み取り処理、その停止時刻に対応する箇所からの番組再生処理等を実行する。
放送受信部36は、パソコン30の外部に設けられたテレビジョン放送受信用アンテナ(図示せず)を介して、テレビジョン放送の番組の映像データおよび音声データを受信する。
ネットワークインタフェース部33は、通信ネットワーク60とのインタフェースであり、通信ネットワーク60からの情報受信(例えば、電子メール受信)や通信ネットワーク60への情報送信(例えば、電子メール送信)を行う。
記録媒体装着部40は、携帯電話機10とパソコン30それぞれに装着可能な外部記憶媒体50が装着される装着部である。記録媒体装着部40は、制御部31の制御により、外部記憶媒体50に対するデータの書き込みや、外部記憶媒体50からのデータの読み込みを行う。
表示装置37は、例えば、液晶表示装置等の表示装置である。表示装置37は、制御部31に従って画像を表示する。例えば、録画された映像データに基づく映像を制御部31に従って表示する。スピーカ38は、音声を出力する音声出力装置である。スピーカ38は、制御部31に従って音声を出力する。例えば、録画された音声データに基づく音声を制御部31に従って出力する。操作部41は、例えば、キーボードやマウス等の入力装置であり、パソコン30の使用者からの指示を受け付ける。
番組記録部39は、放送受信部36が受信した番組を録画する際に、録画対象となる番組の映像データおよび音声データを記録する記録装置である。例えば、番組記録部39として、ハードディスク装置を用いることができる。また、番組記録部39は、番組を録画するための記憶媒体が装着され、その記憶媒体に録画対象となる番組の映像データおよび音声データを記録する構成であってもよい。例えば、番組記録部39は、DVD(Digital Versatile Disk)を記録媒体として装着し、そのDVDに番組の映像データおよび音声データを記録するDVD記録装置であってもよい。
また、パソコン30は、時刻を計時するタイマ(図示せず)を備える。
次に、動作について説明する。
図4は、携帯電話機10が使用されたときにパソコン30が番組の録画処理を実行する処理を示すフローチャートである。視聴者が携帯電話機10を用いて番組を視聴し始める前に、携帯電話機10の記憶媒体装着部20には外部記憶媒体50が装着される。図4に示す処理は、記憶媒体装着部20に外部記憶媒体50が装着された状態で開始される。
携帯電話機10の制御部11は、操作部21を介して視聴者からの指示(放送される番組を受信して出力する旨の指示)を入力される。また、制御部11は、操作部21を介して、番組の受信チャンネルの情報も入力される。そして、制御部11は、その指示に応じて、指定された受信チャンネルにおけるテレビジョン放送の番組受信を開始し、受信した番組の出力を開始する(ステップS1a)。ステップS1aにおいて、制御部11は、受信アンテナ15および放送受信部16を介して、指定された受信チャンネルの番組の映像データおよび音声データを受信する。そして、映像データに基づいて映像を表示装置17に表示させ、音声データに基づいて音声をスピーカ18から出力する処理を開始する。
ステップS1aに続いて、制御部11は、記憶媒体装着部20に装着されている外部記憶媒体50に放送局特定情報を記憶させる(ステップS2a)。本実施の形態では、携帯電話機10の使用者(視聴者)によって指定された受信チャンネルの情報を放送局特定情報として用いる場合を例に説明する。ステップS2aでは、制御部11は、視聴者によって指定された受信チャンネルの情報を放送局特定情報として、外部記憶媒体50に記憶させる。なお、既に説明したように、視聴者によって指定された受信チャンネルを、パソコン30が設置された地域における対応する受信チャンネルに変換し、変換後の受信チャンネルを放送局特定情報として外部記憶媒体50に記憶させてもよい。
また、制御部11は、放送局特定情報を記載した電子メールを、送受信回路14、アンテナ13、通信ネットワーク60を介してパソコン30に送信する(ステップS3a)。また、ステップS3aにおいて、制御部11は、録画開始を指示する旨の情報を所定の書式で電子メールに含める。例えば、「録画開始指示」等の所定の文字列を電子メールのタイトルにする。あるいは、「録画開始指示」等の所定の文字列を電子メール本文の所定の箇所(例えば、先頭行)に記載してもよい。録画開始を指示する旨の情報は、パソコン30が認識できるように、予め定められた所定の書式で電子メールに含まれていればよい。
また、制御部11は、録画開始を指示する旨の情報を含む電子メールを作成するときには、携帯電話機10の使用者のユーザ情報も電子メールに記載する。ユーザ情報は、テレビジョン放送の視聴者を他の者から識別するための情報である。制御部11は、予め、使用者が定めたユーザ情報を操作部21から入力され、そのユーザ情報を記憶装置12に記憶させておけばよい。そして、記憶装置12に記憶させたユーザ情報を電子メールに記載すればよい。また、使用者がユーザ情報を定めるのではなく、携帯電話機10に対して予め付与されている固有の情報(例えば、電話番号等)をユーザ情報として用いてもよい。
なお、ステップS3aにおいて送信先となる電子メールアドレスは、操作部21を介して使用者から入力され、記憶装置12に記憶しておけばよい。そして、ステップS3aにおいて、制御部11は、その電子メールアドレスを用いて電子メールを送信すればよい。
ステップS2aとステップS3aの処理順序は逆であってもよい。すなわち、制御部11は、放送局特定情報等を記載した電子メールを送信後に、放送局特定情報を外部記憶媒体50に記憶させてもよい。
パソコン30の制御部31は、携帯電話機10がステップS3aで送信した電子メールを、ネットワークインタフェース部33を介して受信する(ステップS4a)。ステップS4aの具体的な処理内容は以下のようになる。
携帯電話機10が送信した電子メールは、メールサーバ(図示せず)に送信される。パソコン30は、電子メールを受信しているか否かの問い合わせをメールサーバに対して行う(以下、この処理をメール受信確認処理と記す。)。そして、メールサーバが電子メールを受信しているのであれば、その電子メールをメールサーバからネットワークインタフェース部33を介して受信する。パソコン30の制御部31は、携帯電話機10が電子メールを送信する時刻と、パソコン30がその電子メールを受信する時刻との時間差が大きくならないように、所定時間毎にメール受信確認処理を実行する。この所定時間としては、例えば、1分を設定しておけばよい。メール受信確認処理の間隔を1分とした場合、パソコン30の制御部31は、携帯電話機10による電子メール送信後、1分以内にその電子メールを受信できる。
また、パソコン30は、携帯電話機10が送信した電子メールのみを受信するとは限らない。従って、パソコン30の制御部31は、ステップS4aにおいて、受信した各電子メールの中に、録画開始を指示する旨の情報、または後述する「受信チャンネル切り替えを指示する旨の情報」を含む電子メールがあるか否かを判定する。既に説明したように、録画開始を指示する旨の情報は、予め定められた所定の書式で電子メールに含まれているので、制御部31は、録画開始を指示する旨の情報を含む電子メールの有無を判定することができる。
なお、後述する「受信チャンネル切り替えを指示する旨の情報」も予め定められた所定の書式で電子メールに含まれるので、制御部31はその情報を含む電子メールの有無も判定することができる。
録画開始を指示する旨の情報を含む電子メールを受信したならば、パソコン30の制御部31は、その電子メールに記載されている放送局特定情報を読み込む。制御部31は、放送局特定情報によって特定される放送局が放送している番組の映像データおよび音声データを放送受信部36から受信し、その番組の映像データおよび音声データを番組記録部39に記録する処理(すなわち、録画処理)を開始する(ステップS5a)。制御部31は、録画対象番組のデータを記録するとき、その記録時刻の情報とともに番組のデータを記録する。パソコン30は、タイマ(図示せず)を備えているので、時刻の情報を得ることができる。
制御部31は、番組のデータの記録(録画)を開始するときに、その番組のデータと対応させて、受信した電子メールに記載されているユーザ情報も番組記録部39に記録する。また、制御部31は、録画する番組のデータと対応させて、受信した電子メールに記憶されている放送局特定情報も番組記録部39に記録する。
また、携帯電話機10の制御部11は、ステップ1a以降、受信した番組の出力を継続している。制御部11は、番組の出力を継続しているときに、操作部21を介して受信チャンネルの切り替え指示が入力されたならば(ステップS6aのY)、受信チャンネルを切り替える(ステップS7a)。この結果、制御部11は、切り替え後の受信チャンネルの番組の映像データおよび音声データを、受信アンテナ15および放送受信部16を介して受信する。そして、映像データに基づいて映像を表示装置17に表示させ、音声データに基づいて音声をスピーカ18から出力することにより、切り替え後の受信チャンネルの番組を視聴者に視聴させる。
その後、ステップS2aに移行する。すなわち、制御部11は、記憶媒体装着部20に装着されている外部記憶媒体50に放送局特定情報を記憶させる。ただし、受信チャンネルを切り替えてステップS2aに移行した場合、制御部11は、切り替え後の受信チャンネルに対応する放送局特定情報を外部記憶媒体50に記憶させる。従って、受信チャネルが切り替えられる度に、外部記憶媒体50に放送局特定情報の履歴が記憶されていくことになる。本実施の形態では、受信チャンネルの情報を放送局特定情報として用いるので、切り替え後の受信チャンネルの情報を外部記憶媒体50に記憶させればよい。
その後、ステップS3aに移行し、制御部11は、放送局特定情報を記載した電子メールを、送受信回路14およびアンテナ13を介してパソコン30に送信する。ただし、受信チャンネルを切り替えてステップS3aに移行した場合、制御部11は、切り替え後の受信チャンネルに対応する放送局特定情報(本実施の形態では切り替え後の受信チャンネルの情報)を記載した電子メールを送信する。また、受信チャンネルを切り替えてステップS3aに移行した場合、制御部11は、「録画開始を指示する旨の情報」ではなく「受信チャンネル切り替えを指示する旨の情報」を所定の書式で電子メールに含める。例えば、「受信チャンネル切り替え指示」等の所定の文字列を電子メールのタイトルにする。あるいは、「受信チャンネル切り替え指示」等の所定の文字列を電子メール本文の所定の箇所(例えば、先頭行)に記載してもよい。受信チャンネル切りかえを指示する旨の情報は、パソコン30が認識できるように、予め定められた所定の書式で電子メールに含まれていればよい。
パソコン30の制御部31は、受信チャンネル切り替え後に携帯電話機10が送信した電子メールをネットワークインタフェース部33を介して受信する(ステップS4a)。既に説明したように、パソコン30の制御部31は、所定期間毎(例えば1分毎)にメール受信確認処理を行い、メールサーバが電子メールを受信しているのであれば、その電子メールをメールサーバから受信する。そして、受信した電子メールの中に、録画開始を指示する旨の情報、または受信チャンネル切り替えを指示する旨の情報を含む電子メールがあるか否かを判定する。
受信チャンネル切り替えを指示する旨の情報を含む電子メールを受信したならば、パソコン30の制御部31は、その電子メールに記載されている放送局特定情報を読み込む。制御部31は、その放送局特定情報に基づいて、受信チャンネル(放送局)を切り替える(ステップS5a)。この結果、録画対象の番組を切り替えることになる。制御部31は、その放送局特定情報によって特定される放送局が放送している番組の映像データおよび音声データを放送受信部36から受信し、その番組の映像データおよび音声データを番組記録部39に記録(録画)する。
制御部31は、録画開始時と同様に、録画する番組のデータと対応させて、受信した電子メールに記憶されている放送局特定情報を番組記録部39に記録する。従って、携帯電話機10において受信チャネルが切り替えられる度に、パソコン30でも録画対象番組が切り替えられ、また、番組記録部39には、放送局特定情報の履歴が記憶されていくことになる。
また、番組の出力を継続しているときに操作部21を介して受信チャンネルの切り替え指示が入力されず(ステップS6aのN)、操作部21を介してテレビジョン放送の受信停止指示が入力されないならば(ステップS8aのN)、携帯電話機10の制御部11は、ステップS6aおよびステップS8aを繰り返し、受信チャンネルの切り替え指示またはテレビジョン放送の受信停止指が入力されるまで待機する。この間、制御部11は、番組の出力を継続する。
テレビジョン放送の受信停止指が入力されると(ステップS8aのY)、制御部11は、その指示に応じてテレビジョン放送の受信を停止する。そして、制御部11は、タイマが計時する時刻によってテレビジョン放送の受信停止時刻を判定し、記憶媒体装着部20を制御して、その受信停止時刻の情報を外部記憶媒体50に記憶させる(ステップS9a)。このとき、制御部11は、受信停止時刻の情報とともに、ユーザ情報も外部記憶媒体50に記憶させる。
携帯電話機10の制御部11がテレビジョン放送の受信を停止した場合であっても、パソコン30は録画を継続する。パソコン30における録画停止の態様として、例えば、以下のような態様がある。
第1の録画停止態様は、パソコン30の操作部41を介して、直接録画停止指示を入力され、制御部11が、その指示に応じて録画を停止する態様である。例えば、携帯電話機10の使用者がステップS9aの後、自宅等に戻ったときに、パソコン30がその使用者によって、操作部41を介して録画停止指示を入力されたとする。すると、制御部11は、入力された録画停止指示に応じて録画を停止する。
第2の録画停止態様は、録画開始を指示する旨の情報を含む電子メールを受信して録画を開始した場合の録画時間を予め設定し、その録画時間が経過したときに録画を停止する態様である。例えば、電子メールを受信して録画を開始した場合における録画時間の情報を予め記憶装置32に記憶させておく。制御部31が、録画開始を指示する旨の情報を含む電子メールを受信して録画を開始したときには、記憶している録画時間の情報に基づいて、その録画時間のカウントを開始する。そして、その録画時間が経過したときに、制御部31は、録画を停止する。第2の録画停止態様では、使用者が録画停止操作を行わなくても、設定した録画時間が経過したときに録画が停止される。
第3の録画停止態様は、携帯電話機10からパソコン30に対して、録画停止を指示する旨の情報を含む電子メールを送信し、パソコン30がその電子メールを受信したときに録画を停止する態様である。録画停止を指示する旨の情報は、パソコン30が認識できるように、予め定められた所定の書式で電子メールに含める。例えば、例えば、「録画停止指示」等の所定の文字列を電子メールのタイトルにする。あるいは、「録画停止指示」等の所定の文字列を電子メール本文の所定の箇所(例えば、先頭行)に記載してもよい。携帯電話機10の制御部11は、使用者の操作に応じて、録画停止を指示する旨の情報を含む電子メールを作成して、送信すればよい。また、パソコン30の制御部31は、定期的なメール受信確認処理を継続し、受信した電子メールの中に、録画停止を指示する旨の情報を含む電子メールがあるか否かを判定すればよい。そして、録画停止を指示する旨の情報を含む電子メールを受信したと判定したときに、制御部31は録画を停止する。
第4の録画停止態様は、パソコン30が番組表データを記憶装置32に記憶しておき、番組表データを参照して、録画中の番組の終了時刻になったと判定したときに録画を停止する態様である。番組表データには、各放送局が放送する各番組の放送時間帯情報(番組開始時刻と番組終了時刻の情報)が含まれている。従って、制御部31は、現在録画している番組を放送している放送局(この放送局は放送局特定情報により判定できる。)と、現在時刻と、その放送局が現在放送している番組の放送時間帯を確認し、現在時刻が番組終了時刻になったと判定したときに、録画を停止すればよい。番組表データとして、EPG(Electronic Program Guide:電子番組ガイド)で使用される番組表データを利用すればよい。EPGは、番組表をテレビジョン方法視聴装置上に表示させるシステムである。EPGで使用される番組表データは、例えば、テレビジョン放送の電波を用いて配信されたり、あるいは番組表を保持するサーバからインターネットを介して配信されている。パソコン30の制御部31は、この番組表データを取得して、記憶装置32に記憶させておけばよい。
また、第4の停止態様において、録画中の番組の終了時刻になったと判定したとき、パソコン30の制御部31は、携帯電話機10に、録画停止許可を促す電子メールを送信してもよい。そして、録画停止を許可する旨の電子メールが携帯電話機10から返信されたことを条件に、録画を停止してもよい。例えば、録画中の番組の終了時刻になったとする。このとき、制御部31は、予め用意された「録画を停止してもよいですか?」等の定形文を記載した電子メールを携帯電話機10に送信する。携帯電話機10の制御部11は、この電子メールを表示装置17に表示させて、使用者に閲覧させる。制御部11は、使用者の操作に応じて「録画停止」等の定形文を記載した電子メールを作成し、パソコン30に送信する。パソコン30の制御部31は、「録画を停止してもよいですか?」等の定形文を記載した電子メールを携帯電話機10に送信した後に、「録画停止」等の定形文を記載した電子メールを受信したと判定したならば、録画を停止する。また、携帯電話機10の使用者は、まだ録画を続けたいのであれば、電子メールを返信しなければよい。このように、録画停止を許可する旨の電子メールの返信があったときに録画を停止させれば、携帯電話機10の使用者に録画停止の確認をさせた後に、録画を停止することができ、使用者の意思に反して録画を停止してしまうことを防止できる。なお、ここで示した「録画を停止してもよいですか?」、「録画停止」等の定形文は例示であり、定形文は他の内容であってもよい。
続いて、ステップS1a〜S9aまでの間に携帯電話機10で番組を視聴していた視聴者が、パソコン30で番組の続きを視聴する場合の動作について説明する。図5は、パソコン30が、番組の視聴者に、ステップS9aにおける受信停止時刻以降の箇所を視聴させる処理を示すフローチャートである。
ステップ9aの後、携帯電話機10の記憶媒体装着部20(図2参照)に装着されていた外部記憶媒体50は、記憶媒体装着部20から取り外される。そして、その外部記憶媒体50は、パソコン30の記憶媒体装着部40(図3参照)に装着される。図5に示す処理は、記憶媒体装着部40に外部記憶装置50が装着された状態で開始される。この外部記憶装置50には、ステップS1a〜S9aにおいて記録された放送局特定情報の履歴、テレビジョン放送の受信停止時刻の情報およびユーザ情報が記憶されている。
パソコン30の制御部31は、記憶媒体装着部40を制御して、装着された外部記憶媒体50から放送局特定情報の履歴、テレビジョン放送の受信停止時刻の情報およびユーザ情報を読み込む(ステップS11)。
続いて、制御部31は、ステップS1a〜ステップS9aの間に携帯電話機10が使用者に視聴させた番組と、制御部31が録画した番組との間に整合性があるか否かを判定する(ステップS12)。すなわち、携帯電話機10が使用者に視聴させた番組と、パソコン30において録画した番組とが対応しているか否かを判定する。また、ステップS12では、携帯電話機10で番組を視聴していた視聴者と、録画した番組をこれから再生して視聴しようとしている者との間に整合性があるか否かも判定する。すなわち、携帯電話機10で番組を視聴していた視聴者と、録画した番組をこれから再生して視聴しようとしている者とが一致するか否かも判定する。
ステップS1a〜ステップS9aの間に携帯電話機10が使用者に視聴させた番組の記録は、外部記憶媒体50が記憶する放送局特定情報の履歴によって表される。また、制御部31が録画した番組の記録は、制御部31が番組記録部39に記憶させた放送局特定情報の履歴によって表される。従って、制御部31は、外部記憶媒体50から読み込んだ放送局特定情報の履歴と、番組記録部39が記憶している放送局特定情報の履歴とが一致しているか否かを判定し、一致していれば、携帯電話機10が使用者に視聴させた番組と、制御部31が録画した番組との間に整合性があると判定すればよい。一致していなければ整合性がないと判定すればよい。
また、携帯電話機10で番組を視聴していた視聴者と、録画した番組をこれから再生して視聴しようとしている者との間に整合性があるか否かは、ステップS11で外部記憶媒体50から読み込んだユーザ情報と、録画開始時に録画する番組のデータと対応させて番組記録部39に記録したユーザ情報とが一致しているか否かによって判定すればよい。2つのユーザ情報が一致していれば、整合性があると判定し、一致していなければ整合性がないと判定すればよい。
ステップS12における整合性判定の結果、携帯電話機10が使用者に視聴させた番組と、制御部31が録画した番組との間に整合性があり、携帯電話機10で番組を視聴していた視聴者と、録画した番組をこれから再生して視聴しようとしている者との間に整合性があるならば(ステップS13のY)、ステップS14に移行する。換言すれば、放送局特定情報の履歴が一致し、ユーザ情報も一致しているならば、ステップS14に移行する。
携帯電話機10が使用者に視聴させた番組と、制御部31が録画した番組との間に整合性がなかったり、あるいは、携帯電話機10で番組を視聴していた視聴者と、番組をこれから再生して視聴しようとしている者との間に整合性がなかったならば(ステップS13のN)、番組の再生を行わずに処理を終了する。換言すれば、放送局特定情報の履歴が一致していなかったり、あるいは、ユーザ情報が一致していなかったならば、処理を終了する。
ステップS14において、制御部31は、ステップS11で読み込んだ受信停止時刻に対応する箇所(受信停止時刻に録画された箇所)を特定し、その箇所から番組を再生する。具体的には、制御部31は、録画したデータのうち、ステップS11で読み込んだ受信停止時刻に対応する箇所を特定し、その時刻以降の映像データおよび音声データに基づいて映像を表示装置37に表示し、音声をスピーカ38から出力すればよい。なお、制御部31は、録画対象番組のデータを記録するときに、その記録時刻の情報とともに番組のデータを記録する。従って、制御部31は、受信停止時刻に対応する箇所を特定できる。
この結果、携帯電話機10での番組視聴を中断した視聴者は、携帯電話機10とは異なるパソコン30において、番組の続きを再生して視聴することができる。
上記の例では、ステップS1a以降において番組を出力する部分が番組出力手段に相当する。具体的には、ステップS1a以降では、制御部11が、受信アンテナ15および放送受信部16を介して番組の映像データおよび音声データを受信し、映像データに基づいて映像を表示装置17に表示させ、音声データに基づいて音声をスピーカ18から出力する処理を行っており、ここに示した制御部11、受信アンテナ15、放送受信部16、表示装置17、およびスピーカ18が、番組出力手段に相当する。ステップS3aにおいて、放送局特定情報および録画開始を指示する旨の情報を送信する部分が録画開始指示送信手段に相当する。具体的には、ステップS3aにおいて、制御部11が、送受信回路14、アンテナ13を介して放送局特定情報および録画開始を指示する旨の情報を送信しており、ここに示した制御部11、送受信回路14、およびアンテナ13が録画開始指示送信手段に相当する。ステップS9aにおいて、受信停止時刻を判定し、その受信停止時刻の情報を外部記憶媒体50に記憶させている制御部11および記憶媒体装着部20が、受信停止時刻出力手段に相当する。録画対象となる番組の映像データおよび音声データを記録する番組記録部39が、番組記憶手段に相当する。ステップS4aにおいて、放送局特定情報および録画開始を指示する旨の情報を受信する部分が録画開始指示受信手段に相当する。具体的には、ステップS4aにおいて、制御部31が、ネットワークインタフェース部33を介して放送局特定情報および録画開始を指示する旨の情報を受信しており、ここに示した制御部31およびネットワークインタフェース部33が、録画開始指示受信手段に相当する。ステップS5aにおいて録画処理を行う部分が、録画手段に相当する。具体的には、ステップS5aにおいて、制御部31が、放送局特定情報によって特定される放送局が放送している番組の映像データおよび音声データを放送受信部36から受信し、その番組の映像データおよび音声データを記録時刻の情報とともに番組記録部39に記録しており、ここに示した制御部31、放送受信部36および番組記録部39が録画手段に相当する。ステップS11において、外部記憶媒体50から受信停止時刻の情報を読み込む制御部31および記憶媒体装着部40が、受信停止時刻入力手段に相当する。ステップS14において番組のデータを再生している部分が再生手段に相当する。具体的には、ステップS14において、制御部31が、受信停止時刻に対応する箇所を特定し、その時刻以降の映像データおよび音声データに基づいて映像を表示装置37に表示し、音声をスピーカ38から出力しており、ここに示した制御部31、表示装置37およびスピーカ38が再生手段に相当する。
また、受信チャンネルの切り替え指示が入力される操作部21が、放送局切り替え操作手段に相当する。ステップS6aの判定でYとなったときに、ステップS7aで受信チャンネルを切り替える制御部11が、視聴放送局切り替え手段に相当する。ステップS7aの後に実行されるステップS3aにおいて、放送局特定情報および受信チャンネル切り替えを指示する旨の情報(放送局の切り替えを指示する旨の情報に相当)を送信する部分が、放送局切り替え指示送信手段に相当する。具体的には、ステップS7aの後に実行されるステップS3aにおいて、制御部11が、送受信回路14およびアンテナ13を介して、放送局特定情報および受信チャンネル切り替えを指示する旨の情報を送信しており、ここに示した制御部11、送受信回路14およびアンテナ13が放送局切り替え指示送信手段に相当する。ステップS7aの後のステップS4aにおいて、放送局特定情報および受信チャンネル切り替えを指示する旨の情報を送信する部分が、放送局切り替え指示受信手段に相当する。具体的には、ステップS7aの後のステップS4aにおいて、制御部31が、ネットワークインタフェース部33を介して、放送局特定情報および受信チャンネル切り替えを指示する旨の情報を受信しており、ここに示した制御部31およびネットワークインタフェース部33が放送局切替指示受信手段に相当する。ステップS7aの後のステップS5aにおいて、放送局を切り替える制御部31が、録画放送局切り替え手段に相当する。
また、外部記憶媒体50を装着させる携帯電話機10の記憶媒体装着部20が、第1の記憶媒体装着手段に相当する。外部記憶媒体50を装着させるパソコン30の記憶媒体装着部40が、第2の記憶媒体装着手段に相当する。携帯電話機10が備えるタイマが番組視聴装置タイマに相当し、パソコン30が備えるタイマが録画再生装置タイマに相当する。
ここでは、携帯電話機10が視聴者に番組を視聴させ、パソコン30がその続きを再生する場合を示した。最初にパソコン30が視聴者に番組を視聴させ、携帯電話機10がその続きを再生してもよい。以下、この場合について説明する。
図6は、パソコン30が使用されたときに携帯電話機10が番組の録画処理を実行する処理を示すフローチャートである。視聴者がパソコン30を用いて番組を視聴し始める前に、パソコン30の記憶媒体装着部40には外部記憶媒体50が装着される。図6に示す処理は、記憶媒体装着部40に外部記憶媒体50が装着された状態で開始される。
パソコン30の制御部31は、操作部41を介して視聴者からの指示(放送される番組を受信して出力する旨の指示)を入力される。また、制御部31は、操作部41を介して、番組の受信チャンネルの情報も入力される。制御部31は、その指示に応じて、指定された受信チャンネルにおけるテレビジョン放送の番組受信を開始し、受信した番組の出力を開始する(ステップS1b)。ステップS1bにおいて、制御部31は、放送受信部36を介して、指定された受信チャンネルの番組の映像データおよび音声データを受信する。そして、映像データに基づいて映像を表示装置37に表示させ、音声データに基づいて音声をスピーカ38から出力する処理を開始する。
続いて、制御部31は、記憶媒体装着部40に装着された外部記憶媒体50に放送局特定情報(本実施の形態では視聴者によって指定された受信チャンネルの情報)を記憶させる(ステップS2b)。
また、制御部31は、放送局特定情報を記載した電子メールを、通信ネットワーク60を介して携帯電話機10に送信する(ステップS3b)。ステップS3bにおいて、制御部31は、録画開始を指示する旨の情報を、予め定められた所定の書式で電子メールに含める。
制御部31は、録画開始を指示する旨の情報を含む電子メールを作成するときには、パソコン30の使用者のユーザ情報も電子メールに記載する。制御部31は、予め、使用者が定めたユーザ情報を操作部41から入力され、そのユーザ情報を記憶装置32に記憶させておけばよい。そして、記憶装置32に記憶させたユーザ情報を電子メールに記載すればよい。
また、ステップ3bにおいて送信先となる電子メールアドレスは、操作部41を介して使用者から入力され、記憶装置32に記憶しておけばよい。そして、ステップS3bにおいて、制御部31は、その電子メールアドレスを用いて電子メールを送信すればよい。
ステップS2bとステップS3bの処理順序は逆であってもよい。
携帯電話機10の制御部11は、パソコン30がステップ3bで送信した電子メールを受信する(ステップS4b)。ただし、携帯電話機10は、パソコン30が送信した電子メールのみを受信するとは限らない。従って、制御部11は、ステップS4bにおいて、受信した各電子メールの中に、録画開始を指示する旨の情報、または、受信チャンネル切り替えを指示する旨の情報を含む電子メールがあるか否かを判定する。録画開始を指示する旨の情報は、予め定められた所定の書式で電子メールに含まれているので、制御部11は、録画開始を指示する旨の情報を含む電子メールの有無を判定することができる。
また、受信チャンネル切り替えを指示する旨の情報も、予め定められた所定の書式で電子メールに含まれるので、制御部11はその情報を含む電子メールの有無も判定することができる。
録画開始を指示する旨の情報を含む電子メールを受信したならば、携帯電話装置10の制御部11は、その電子メールに記載されている放送局特定情報を読み込む。制御部11は、放送局特定情報によって特定される放送局が放送している番組の映像データおよび音声データを受信アンテナ15および放送受信部16を介して受信する。そして、その番組の映像データおよび音声データを番組記録部19に記録する録画処理を開始する(ステップS5b)。制御部11は、録画対象番組のデータを記録するときに、その記録時刻の情報とともに番組のデータを記録する。携帯電話機10は、タイマ(図示せず)を備えているので、時刻の情報を得ることができる。
制御部11は、番組のデータの記録(録画)を開始するときに、その番組のデータと対応させて、受信した電子メールに記載されているユーザ情報も番組記録部19に記録する。また、制御部11は、録画する番組のデータと対応させて、受信した電子メールに記憶されている放送局特定情報も番組記録部19に記録する。
また、パソコン30の制御部31は、ステップ1b以降、受信した番組の出力を継続している。制御部31は、番組の出力を継続しているときに、操作部41を介して受信チャンネルの切り替え指示が入力されたならば(ステップS6bのY)、受信チャンネルを切り替える(ステップS7b)。この結果、制御部31は、切り替え後の受信チャンネルの番組の映像データおよび音声データを、放送受信部36を介して受信する。そして、映像データに基づいて映像を表示装置37に表示させ、音声データに基づいて音声をスピーカ38から出力することにより、切り替え後の受信チャンネルの番組を視聴者に視聴させる。
その後、ステップS2bに移行する。すなわち、制御部31は、記憶媒体装着部40に装着されている外部記憶媒体50に放送局特定情報を記憶させる。ただし、受信チャンネルを切り替えてステップS2bに移行した場合、制御部11は、切り替え後の受信チャンネルに対応する放送局特定情報を外部記憶媒体50に記憶させる。従って、受信チャネルが切り替えられる度に、外部記憶媒体50に放送局特定情報の履歴が記憶されていくことになる。
その後、ステップS3bに移行し、制御部31は、放送局特定情報を記載した電子メールを携帯電話機10に送信する。ただし、受信チャンネルを切り替えてステップS3bに移行した場合、制御部31は、切り替え後の受信チャンネルに対応する放送局特定情報(本実施の形態では切り替え後の受信チャンネルの情報)を記載した電子メールを送信する。また、受信チャンネルを切り替えてステップS3bに移行した場合、制御部31は、「録画開始を指示する旨の情報」ではなく「受信チャンネル切り替えを指示する旨の情報」を予め定められた所定の書式で電子メールに含める。
携帯電話機10は、受信チャンネル切り替え後に携帯電話機10が送信したメールを受信する(ステップS4b)。携帯電話機10の制御部11は、受信した電子メールの中に、録画開始を指示する旨の情報、または受信チャンネル切り替えを指示する旨の情報を含む電子メールがあるか否かを判定する。
受信チャンネル切り替えを指示する旨の情報を含む電子メールを受信したならば、携帯電話機10の制御部11は、その電子メールに記載されている放送局特定情報を読み込む。制御部11は、その放送局特定情報に基づいて、録画対象の番組を切り替える(ステップS5b)。すなわち、制御部11は、そのその放送局特定情報によって特定される放送局が放送している番組の映像データおよび音声データを受信アンテナ15および放送受信部16から受信し、その番組の映像データおよび音声データを番組記録部19に記録(録画)する。
制御部11は、録画開始時と同様に、録画する番組のデータを対応させて、受信した電子メールに記憶されている放送局特定情報を番組記録部19に記録する。従って、パソコン30において受信チャンネルが切り替えられる度に、携帯電話機10でも録画対象番組が切り替えられ、また、番組記録部19には、放送局特定情報の履歴が記憶されていくことになる。
また、番組の出力を継続しているときに操作部41を介して受信チャンネルの切り替え指示が入力されず(ステップ6bのN)、操作部41を介してテレビジョン放送の受信停止指示が入力されないならば(ステップS8bのN)、パソコン30の制御部31は、ステップS6bおよびステップS8bを繰り返し、受信チャンネルの切り替え指示またはテレビジョン放送の受信停止指示が入力されるまで待機する。この間、制御部31は、番組の出力を継続する。
テレビジョン放送の受信停止指が入力されると(ステップS8bのY)、制御部31は、その指示に応じてテレビジョン放送の受信を停止する。そして、制御部31は、タイマが計時する時刻によって、テレビジョン放送の受信停止時刻を判定し、その受信停止時刻の情報を外部記憶媒体50に記憶させる(ステップS9b)。このとき、制御部11は、受信停止時刻の情報とともに、ユーザ情報も外部記憶媒体50に記憶させる。
パソコン30の制御部31がテレビジョン放送の受信を停止した場合であっても、携帯電話機10は録画を継続する。
携帯電話機10における録画停止の態様は、既に説明したパソコン30における録画停止の態様と同様である。例えば、操作部21を介して、使用者から直接録画停止指示を入力されたときに、録画を停止してもよい(第1の録画停止態様)。また、録画開始を指示する旨の情報を含む電子メールを受信して録画を開始した場合の録画時間の情報を予め記憶しておき、その録画時間が経過したときに録画を停止してもよい(第2の録画停止態様)。また、パソコン30から携帯電話機10に対して、録画停止を指示する旨の情報を含む電子メールを送信し、携帯電話機10がその電子メールを受信したときに録画を停止してもよい(第3の録画停止態様)。また、携帯電話機10が番組表データを記憶装置12に記憶しておき、番組表データを参照して、録画中の番組の終了時刻になったと判定したときに録画を停止してもよい(第4の録画停止態様)。第4の録画停止態様では、録画中の番組の終了時刻になったと判定したとき、携帯電話機10の制御部11が、録画停止許可を促す電子メールをパソコン30に送信してもよい。そして、録画停止を許可する旨の電子メールがパソコン30から返信されたことを条件に、録画を停止してもよい。
ここで説明したステップS1b〜S9bの動作は、それぞれ図4に示すステップS1a〜S9aの動作に相当する。
ステップS1b〜S9bの間にパソコン30で番組を視聴していた視聴者が、携帯電話機10で番組の続きを視聴する場合の動作について説明する。携帯電話機10が、番組の視聴者に、ステップS9bにおける受信停止時刻以降の箇所を視聴させる処理は、図5に示す処理と同様である。
ステップS9bの後、パソコン30の記憶媒体装着部40(図3参照)に装着されていた外部記憶媒体50は、取り外される。そして、その外部記憶媒体50は、携帯電話機10の記憶媒体装着部20に装着される。その後、図5に示す処理が開始される。
携帯電話機10の制御部11は、装着された外部記憶媒体50から放送局特定情報の履歴、テレビジョン放送の受信停止時刻の情報およびユーザ情報を読み込む(ステップS11)。
続いて、制御部11は、ステップS1b〜ステップS9bの間にパソコン30が使用者に視聴させた番組と、制御部11が録画した番組との間に整合性があるか否かを判定する(ステップS12)。制御部11は、外部記憶媒体50から読み込んだ放送局特定情報の履歴と、番組記録部19が記憶している放送局特定情報の履歴とが一致しているか否かを判定し、一致していれば、パソコン30が使用者に視聴させた番組と、制御部11が録画した番組との間に整合性があると判定すればよい。一致していなければ整合性がないと判定すればよい。また、ステップS12では、パソコン30で番組を視聴していた視聴者と、録画した番組をこれから再生して視聴しようとしている者との間に整合性があるか否かについても判定する。具体的には、制御部11は、外部記憶媒体50から読み込んだユーザ情報と、録画開始時に録画対象番組のデータと対応させて番組記録部19に記録したユーザ情報とが一致しているか否かによって判定すればよい。2つのユーザ情報が一致していれば、整合性があると判定し、一致していなければ整合性がないと判定すればよい。
ステップS12における整合性判定の結果、パソコン30が使用者に視聴させた番組と、制御部11が録画した番組との間に整合性があり、パソコン30で番組を視聴していた視聴者と、録画した番組をこれから再生して視聴しようとしている者との間に整合性があるならば(ステップS13のY)、ステップS14に移行する。換言すれば、放送局特定情報の履歴が一致し、ユーザ情報も一致しているならば、ステップS14に移行する。
パソコン30が使用者に視聴させた番組と、制御部11が録画した番組との間に整合性がなかったり、あるいは、パソコン30で番組を視聴していた視聴者と、番組をこれから再生して視聴しようとしている者との間に整合性がなかったならば(ステップS13のN)、番組の再生を行わずに処理を終了する。換言すれば、放送局特定情報の履歴が一致していなかったり、あるいは、ユーザ情報が一致していなかったならば、処理を終了する。
ステップS14において、制御部11は、ステップS11で読み込んだ受信停止時刻に対応する箇所(受信停止時刻に録画された箇所)を特定し、その箇所から番組を再生する。具体的には、制御部11は、録画したデータのうち、ステップS11で読み込んだ受信停止時刻に対応する箇所を特定し、その時刻以降の映像データおよび音声データに基づいて映像を表示し、音声を出力すればよい。なお、制御部11は、録画対象番組のデータを記録するときに、その記録時刻の情報とともに番組のデータを記録する。従って、制御部11は、受信停止時刻に対応する箇所を特定できる。
この結果、パソコン30での番組視聴を中断した視聴者は、パソコン30とは異なる携帯電話機10において、番組の続きを再生して視聴することができる。
以上のように、第1の実施の形態によれば、視聴者は、番組の視聴を中断した後に、それまで番組を視聴していた装置とは異なる装置を用いて、中断した箇所から番組の視聴を迅速に再開することができる。また、視聴者が番組の視聴中に放送局を切り替えた場合、録画を行っている装置においても、放送局を切り替えて番組を録画する。従って、視聴者が放送局の切り替え操作を行ったときにも、視聴者が視聴している番組と同一の番組を録画することができる。
なお、本実施形態では、ステップS12(図5参照)において、携帯電話機10(またはパソコン30)は、外部記録媒体50に記録されたユーザ情報と、番組記録部19(または番組記録部39)に記録したユーザ情報とが一致しているか否かを判定している。ステップS12では、視聴者にユーザ情報の入力を促す画面を表示し、その結果入力されるユーザ情報と、番組記録部19(または番組記録部39)に記録したユーザ情報とが一致しているか否かを判定してもよい。この場合、ステップS9a,S9bにおいて、外部記憶媒体50にユーザ情報を記憶させなくてもよい。
実施の形態2.
第1の実施の形態では、番組視聴システムが外部記憶媒体50を備える場合を示した。第2の実施の形態では、外部記憶媒体50を備えない場合について説明する。第2の実施の形態における携帯電話機10は、記憶媒体装着部20を備えていなくてよい。また、第2の実施の形態におけるパソコン30も、記憶媒体装着部40を備えていなくてよい。携帯電話機10およびパソコン30の構成は、記憶媒体装着部を備えていなくてもよい点以外は、第1の実施の形態と同様である。
次に、第2の実施の形態における動作について説明する。図7は、携帯電話機10が使用されたときにパソコン30が番組の録画処理を実行する処理を示すフローチャートである。
携帯電話機10の制御部11は、操作部21を介して視聴者からの指示(放送される番組を受信して出力する旨の指示)を入力される。また、制御部11は、操作部21を介して、番組の受信チャンネルの情報も入力される。そして、制御部11は、その指示に応じて、指定された受信チャンネルにおけるテレビジョン放送の番組受信を開始し、受信した番組の出力を開始する(ステップS21)。ステップS21の処理は、ステップS1aと同様である。
続いて、制御部11は、記憶装置12に放送局特定情報(本実施の形態では、視聴者によって指定された受信チャンネルの情報とする)を記憶させる(ステップS22)。
また、制御部11は、放送局特定情報とユーザ情報を記載し、録画開始を指示する旨の情報を所定の書式で含む電子メールをパソコン30に送信する(ステップS23)。そして、パソコン30の制御部31は、この電子メールを受信する(ステップS24)。録画開始を指示する旨の情報を含む電子メールの送受信動作は、第1の実施の形態と同様である。
なお、ステップS22とステップS23の処理順序は逆であってもよい。
パソコン30の制御部31は、録画開始を指示する旨の情報を含む電子メールを受信したならば、その電子メールに記載されている放送局特定情報を読み込む。そして、制御部31は、放送局特定情報によって特定される放送局が放送している番組の映像データおよび音声データを放送受信部36から受信し、その番組の映像データおよび音声データを番組記録部39に記録する録画処理を開始する(ステップS25)。制御部31は、録画対象番組のデータを記録するときに、その記録時刻の情報とともに番組のデータを記録する。また、制御部31は、番組のデータの記録(録画)を開始するときに、その番組のデータと対応させて、受信した電子メールに記載されているユーザ情報も番組記録部39に記録する。ステップS25の処理は、ステップS5aと同様である。
また、携帯電話機10の制御部11は、ステップ21以降、受信した番組の出力を継続している。制御部11は、番組の出力を継続しているときに、操作部21を介して受信チャンネルの切り替え指示が入力されたならば(ステップS26のY)、受信チャンネルを切り替える(ステップS27)。ステップS26からステップS27に移行して受信チャンネルを切り替える動作は、ステップS6aからステップS7aに移行して受信チャンネルを切り替える動作と同様である。
その後、ステップ22に移行する。すなわち、制御部11は、記憶装置12に放送局特定情報を記憶させる。ただし、受信チャンネルを切り替えてステップS22に移行した場合、制御部11は、切り替え後の受信チャンネルに対応する放送局特定情報を記憶装置12に記憶させる。従って、受信チャネルが切り替えられる度に、記憶装置12に放送局特定情報の履歴が記憶されていくことになる。本実施の形態では、受信チャンネルの情報を放送局特定情報として用いるので、切り替え後の受信チャンネルの情報を記憶装置12に記憶させればよい。
その後、ステップS23に移行し、制御部11は、放送局特定情報を記載し、受信チャンネル切り替えを指示する旨の情報を所定の書式で含む電子メールを送信する。パソコン30の制御部31は、受信チャンネル切り替え後に携帯電話機10が送信した電子メールを受信する(ステップS24)。受信チャンネル切り替えを指示する旨の情報を含む電子メールの送受信動作は、第1の実施の形態と同様である。
受信チャンネル切り替えを指示する旨の情報を含む電子メールを受信したならば、パソコン30の制御部31は、その電子メールに記載されている放送局特定情報を読み込む。制御部31は、その放送局特定情報に基づいて、録画対象の番組を切り替える(ステップS25)。録画対象の番組を切り替える動作は、第1の実施の形態と同様である。
制御部31は、録画開始時と同様に、録画する番組のデータと対応させて、受信した電子メールに記憶されている放送局特定情報を番組記録部39に記録する。従って、携帯電話機10において受信チャネルが切り替えられる度に、パソコン30でも録画対象番組が切り替えられ、また、番組記録部39には、放送局特定情報の履歴が記憶されていくことになる。
また、番組の出力を継続しているときに操作部21を介して受信チャンネルの切り替え指示が入力されず(ステップS26のN)、操作部21を介してテレビジョン放送の受信停止指示が入力されないならば(ステップS28のN)、携帯電話機10の制御部11は、ステップS26およびステップS28を繰り返し、受信チャンネルの切り替え指示またはテレビジョン放送の受信停止指が入力されるまで待機する。この間、制御部11は、番組の出力を継続する。
テレビジョン放送の受信停止指が入力されると、制御部11は、その指示に応じてテレビジョン放送の受信を停止する。そして、制御部11は、タイマが計時する時刻によって、テレビジョン放送の受信停止時刻を判定する。そして、制御部11は、その受信停止時刻の情報と、記憶装置12が記憶している放送局特定情報の履歴とを電子メールでパソコン30に送信する(ステップS29)。このとき、制御部11は、送受信回路14およびアンテナ13を介して電子メールを送信する。制御部11は、携帯電話機10におけるテレビジョン放送の受信停止時刻を記載した電子メールである旨を所定の書式で、電子メールに含めておく。例えば、例えば、「受信停止時刻送信」等の所定の文字列を電子メールのタイトルにする。あるいは、「受信停止時刻送信」等の所定の文字列を電子メール本文の所定の箇所(例えば、先頭行)に記載してもよい。受信停止時刻を記載した電子メールである旨の情報を所定の書式で含めておくことにより、パソコン30は、受信停止時刻を記載した電子メールを、他の電子メールと区別して認識することができる。
パソコン30の制御部31は、受信停止時刻と、放送局特定情報の履歴を記載した電子メールを、ネットワークインタフェース部33を介して受信する(ステップS30)。具体的には、第1の実施の形態で説明したように、パソコン30の制御部31は、所定期間毎(例えば1分毎)にメール受信確認処理を行い、メールサーバが電子メールを受信しているのであれば、その電子メールをメールサーバから受信する。そして、受信した電子メールの中に、受信停止時刻を記載した電子メールがあるか否かを判定する。受信停止時刻を記載した電子メールを受信したならば、その電子メールに記載されている受信停止時刻の情報と、放送局特定情報の履歴とを記憶装置32に記憶させる。
なお、パソコン30における録画を停止させる場合には、例えば、第1の実施の形態で説明した録画停止態様で停止させればよい。
次に、ステップS21〜S29の間に携帯電話機10で番組を視聴していた視聴者が、パソコン30で番組を視聴する場合の動作について説明する。図8は、パソコン30が番組の視聴者に、ステップS29における受信停止時刻以降の箇所を視聴させる処理を示すフローチャートである。
パソコン30の制御部31は、パソコン30が携帯電話機10からの開始指示に応じて録画した番組の再生する操作を操作部41において受け付ける。この操作を受け付けると、制御部31は、番組を再生しようとする視聴者に対して、ユーザ情報の入力を要求する。例えば、ユーザ情報の入力を促す画面を表示装置37に表示する。そして、制御部21は、視聴者によってユーザ情報を入力される(ステップS41)。
続いて、制御部31は、ステップS21〜S29の間に携帯電話機10が使用者に視聴させた番組と、制御部31が録画した番組との間に整合性があるか否かを判定する(ステップS42)。制御部31は、録画中に番組記録部39に記録した放送局特定情報の履歴と、ステップS30で受信した電子メールに記載されている放送局特定情報の履歴とが一致しているか否かを判定し、一致していれば、携帯電話機10が使用者に視聴させた番組と、制御部31が録画した番組との間に整合性があると判定すればよい。一致していなければ整合性がないと判定すればよい。なお、ステップS30で受信した電子メールに記載されている放送局特定情報の履歴は、記憶装置32に記憶させたので、記憶装置32から読み込めばよい。また、ステップS42では、携帯電話機10で番組を視聴していた視聴者と、録画した番組をこれから再生して視聴しようとしている者との間に整合性があるか否かについても判定する。具体的には、制御部31は、ステップS41で入力されたユーザ情報と、録画開始時に録画対象番組のデータと対応させて番組記録部39に記録したユーザ情報とが一致しているか否かによって判定すればよい。2つのユーザ情報が一致していれば、整合性があると判定し、一致していなければ整合性がないと判定すればよい。
ステップS42における整合性判定において、放送局特定情報の履歴が一致し、ユーザ情報も一致しているならば(ステップS43のY)、ステップS44に移行する。また、放送局特定情報の履歴が一致していなかったり、あるいは、ユーザ情報が一致していなかったならば(ステップS43のN)、処理を終了する。
ステップS44において、制御部31は、ステップS30で受信した電子メールに記載されている受信停止時刻を参照する。この受信停止時刻は、記憶装置32に記憶させたので、記憶装置32から受信停止時刻の情報を読み込めばよい。制御部31は、録画したデータのうち、その受信停止時刻に対応する箇所を特定し、その時刻以降の映像データおよび音声データに基づいて映像を表示し、音声を出力すればよい。なお、制御部31は、録画対象番組のデータを記録するときに、その記録時刻の情報とともに番組のデータを記録する。従って、制御部31は、受信停止時刻に対応する箇所を特定できる。
上記の例では、ステップS29において、受信停止時刻を判定し、その受信停止時刻の情報を送信している部分が受信停止時刻出力手段に相当する。具体的には、ステップS29において、制御部11が受信停止時刻を判定し、送受信回路14およびアンテナ13を介してその受信停止時刻の情報を送信しており、ここに示した制御部11、送受信回路14およびアンテナ13が受信停止時刻出力手段に相当する。また、ステップS30において、受信停止時刻の情報を受信している部分が受信停止時刻入力手段に相当する。具体的には、ステップS30において、制御部31がネットワークインタフェース部33を介して受信停止時刻の情報を受信しており、ここに示した制御部31およびネットワークインタフェース部33が受信停止時刻入力手段に相当する。
ここでは、携帯電話機10が視聴者に番組を視聴させ、パソコン30がその続きを再生する場合を説明したが、最初にパソコン30が視聴者に番組を視聴させ、携帯電話機10がその続きを再生する場合の処理の流れも同様である。
第2の実施の形態においても、視聴者は、番組の視聴を中断した後に、それまで番組を視聴していた装置とは異なる装置を用いて、中断した箇所から番組の視聴を迅速に再開することができる。また、外部記憶媒体を用いる必要がない。
次に、第1の実施の形態および第2の実施の形態の変形例について説明する。以下に示す変形例の説明では、携帯電話機10が放送中の番組を使用者に視聴させ、パソコン30が録画処理を行う場合を例に説明する。ただし、パソコン30が放送中の番組を使用者に視聴させ、携帯電話機10が録画処理を行う場合の動作も同様である。
携帯電話機10の制御部11が、切り替え後の受信チャンネルに対応する放送局特定情報を記載した電子メールを送信するとき(ステップS7a後におけるステップS3a、ステップS27後におけるステップS23)、制御部11が、受信チャンネルを切り替えた時刻を判定し、その受信チャンネル切り替え時刻の情報も電子メールに記載し、その電子メールを録画処理を行っているパソコン30に送信してもよい。切り替えた時刻の情報は、受信チャンネル切り替え時にタイマが計時した時刻によって特定することができる。パソコン30の制御部31は、切り替え後の受信チャンネルに対応する放送局特定情報および受信チャンネル切り替え時刻の情報を記載した電子メールを受信した場合(ステップS7a後におけるステップS4a、ステップS27後におけるステップS24)、受信チャンネル切り替え情報に基づいて、録画している番組のデータのうち、受信チャンネル切り替え時刻に対応する箇所にインデックス情報(再生開始箇所の候補であることを示す情報)を付加する。そして、操作部41は、インデックス情報が付加された箇所のうち一つを指定される操作を受け付ける。制御部31は、番組を再生するときに、インデックス情報が付加された箇所のうち、操作部41において指定された箇所から番組を再生してもよい。この場合、視聴者は、視聴を中断した箇所から番組の視聴を迅速に再開することができるだけでなく、受信チャンネルを切り替えたタイミングからの再生も迅速に行うことができる。
上記の変形例では、ステップS7a後におけるステップS3a等において、受信チャンネル切り替え時刻(放送局を切り替えた時刻に相当)を判定し、その受信チャンネル切り替え時刻の情報を送信する部分が、切り替え時刻送信手段に相当する。具体的には、ステップS7a後におけるステップS3a等において、制御部11が受信チャンネルを切り替えた時刻を判定し、その切り替え時刻の情報を、送受信回路14およびアンテナ13を介して送信しており、ここで示した制御部11、送受信回路14およびアンテナ13が切り替え時刻送信手段に相当する。また、ステップS7a後におけるステップS4a等において、切り替え時刻の情報を受信する部分が切り替え時刻受信手段に相当する。具体的には、ステップS7a後におけるステップS4a等において、制御部31がネットワークインタフェース部33を介して切り替え時刻の情報を受信しており、ここに示した制御部31およびネットワークインタフェース部33が切り替え時刻受信手段に相当する。また、受信チャンネル切り替え情報に基づいて、録画している番組のデータのうち、受信チャンネル切り替え時刻に対応する箇所にインデックス情報を付加する制御部31が、インデックス情報付加手段に相当する。インデックス情報が付加された箇所のうち一つを指定される操作を受け付ける操作部41が、再生開始箇所指定手段に相当する。インデックス情報が付加された箇所のうち、操作部41において指定された箇所から番組を再生する制御部11が、指定箇所再生手段に相当する。
また、携帯電話機10の制御部11が、切り替え後の受信チャンネルに対応する放送局特定情報を記載した電子メールを送信するとき(ステップS7a後におけるステップS3a、ステップS27後におけるステップS23)では、制御部11は、電子メールを送信するか否かの決定を視聴者に促し、視聴者が電子メールを送信することを指示した場合に、切り替え後の受信チャンネルに対応する放送局特定情報を記載した電子メールを送信してもよい。例えば、制御部11は、電子メールを送信するか否かの選択ボタンを有する画面を表示し、送信指示に対応する選択ボタンが押下された場合に、電子メールを送信すればよい。この場合、携帯電話機10で受信チャンネルを切り替えた場合であっても、パソコン30では、切り替え前の受信チャネルの番組の録画を継続することができる。なお、この場合、切り替え後の受信チャンネルに対応する放送局特定情報を記載した電子メールを送信した場合のみ、その放送局特定情報を外部記憶媒体50(あるいは記憶装置12)に記憶させるようにする。切り替え後の受信チャンネルに対応する放送局特定情報を外部記憶媒体50等に記憶させたが、その放送局特定情報を送信しなかったという状態を防止するためである。
また、パソコン30は、携帯電話機10から最初に電子メールを受信する以前から、視聴者の操作に応じて録画を開始していてもよい。例えば、制御部31は、操作部41を介して直接録画指示が入力された場合、電子メールを受信していなくても録画を開始してよい。そして、携帯電話機10が視聴者の操作に応じてテレビジョン放送の受信および番組の出力を開始した後に、携帯電話機10の制御部11が最初に電子メールを送信する場合には、放送局特定情報、ユーザ情報の他に、携帯電話機10がテレビジョン放送の受信を開始した時刻の情報を記載した電子メールをパソコン30に送信してもよい。なお、この電子メールには、録画開始を指示する旨の情報が含まれるが、パソコン30は、既に録画を開始しているので、録画を継続する。パソコン30の制御部31は、受信開始時刻を記載した電子メールを携帯電話機10から受信した場合、録画している番組のデータのうち、受信開始時刻に対応する箇所にインデックス情報を付加する。そして、制御部31は、番組を再生するときに、視聴者の操作に応じて、そのインデックス情報が付加された箇所から番組を再生してもよい。この場合、視聴者は、視聴を中断した箇所から番組の視聴を迅速に再開することができるだけでなく、携帯電話機10において番組の視聴を開始した箇所からの再生も迅速に行うことができる。
また、パソコン30は、予め番組表データを記憶装置32に記憶しておき、録画開始を指示する旨の情報を含む電子メールを受信したときに以下のように動作してもよい。パソコン30の制御部31は、その電子メールに記載された放送局特定情報によって特定される放送局が放送している番組の録画処理を開始する。この録画開始処理は、ステップ5aやステップS25の動作と同様である。また、パソコン30の制御部31は、録画処理を開始した時刻と、放送局特定情報と、各放送局が放送する各番組の放送時間帯情報(番組表データに含まれる)とに基づいて、録画処理を開始した番組を判定する。さらに、制御部31は、番組表データを参照して、その番組の再放送があるか否かを判定する。再放送があるならば、制御部31は、第1から第4の録画停止態様等で録画を停止した後、その番組の再放送開始時に、電子メールに記載された放送局特定情報によって特定される放送局が放送している番組のデータを、放送受信部36を介して受信し、その番組のデータを番組記録部39に記録する録画処理を開始してもよい。そして、制御部31は、例えば、番組表データに基づいて再放送される番組の終了時に録画処理を停止する。パソコン30がこのような動作を行えば、視聴者は、視聴を中断した箇所から番組の視聴を迅速に再開することができるだけでなく、携帯電話機10で視聴を開始した番組全体を録画しておくことができる。例えば、携帯電話機10で番組Aの途中から視聴を開始し、その後視聴を中断したとする。そして、番組Aが、繰り返し再放送されるとする。すると、パソコン30が上述の動作を行うことによって、視聴者は視聴を中断した箇所から番組を再生することができ、さらに、番組A全体を再生して視聴することもできる。なお、既に説明したように、パソコン30の制御部31は、テレビジョン放送の電波を用いて配信されたりインターネットを介して配信されている番組表データを取得し、その番組表データを記憶装置32に記憶させておけばよい。
上記の変形例では、番組表データを記憶する記憶装置32が番組表データ記憶手段に相当する。放送局特定情報と、番組表データに含まれている各放送局が放送する各番組の放送時間帯情報とに基づいて録画処理を開始した番組を判定する制御部31が、番組判定手段に相当する。番組表データを参照して、録画処理を開始した番組の再放送があるか否かを判定する制御部31が、再放送有無判定手段に相当する。また、再放送される番組を録画する処理を行う部分が、再放送録画手段に相当する。具体的には、制御部31が、番組の再放送開始時に、電子メールに記載された放送局特定情報によって特定される放送局が放送している番組のデータを放送受信部36を介して受信し、その番組のデータを番組記録部39に記録する録画処理を開始し、再放送される番組の終了時に録画処理を停止するので、ここに示した制御部31,放送受信部36および番組記録部39が再放送録画手段に相当する。
また、パソコン30の制御部31は、携帯電話機10で番組を視聴している視聴者に、再放送される番組を録画するか否かの決定を促し、その視聴者が再放送される番組の録画を指示した場合にのみ、再放送される番組を録画してもよい。再放送される番組を録画するか否かの決定を促す場合には、例えば、「録画を開始した番組の再放送があります。再放送を録画しますか?」等の定形文を予め記憶装置32に記憶しておき、そのような定形文を記載した電子メールを携帯電話機10に送信する。携帯電話機10の制御部11は、この電子メールを表示装置17に表示させて、使用者に閲覧させる。制御部11は、使用者の操作に応じて「再放送録画指示」等の定形文を記載した電子メールを作成し、パソコン30に送信する。パソコン30の制御部31は、「録画を開始した番組の再放送があります。再放送を録画しますか?」等の定形文を記載した電子メールを携帯電話機10に送信した後に、「再放送録画指示」等の定形文を記載した電子メールを受信したと判定したならば、再放送される番組を録画する。また、携帯電話機10の使用者は、再放送を録画する必要がなければ、電子メールを返信しなければよい。なお、上記の定形文は例示であり、定形文は上記の文に限定されない。
また、上記の第1の実施の形態および第2の実施の形態では、電子メールを用いて各情報を送受信する場合を示したが、電子メールを用いないで情報を送受信してもよい。例えば、電子メールアドレスではなく、IPアドレスを指定して、そのIPアドレスを宛先として各情報を送信してもよい。より具体的には、例えば、パソコン30にIPアドレスを割り当てておき、携帯電話機10は、そのIPアドレスを予め記憶しておく。携帯電話機10の制御部11は、そのIPアドレスを宛先として、放送局特定情報、ユーザ情報および録画開始を指示する旨の情報を送信してもよい。同様に、制御部11は、そのIPアドレスを宛先として、放送局特定情報および受信チャンネル切り替えを指示する旨の情報を送信してもよい。また、同様に、制御部11は、そのIPアドレスを指定して、受信停止時刻の情報と、放送局特定情報の履歴とを送信してもよい。
また、通信ネットワーク60に、携帯電話機10とパソコン30との情報送受信を中継するサーバを接続させ、携帯電話機10が各情報をサーバに送信してサーバに記憶させ、パソコン30がサーバから情報を受信する送受信態様であってもよい。この場合、携帯電話機10およびパソコン30は、サーバのIPアドレスを予め記憶装置に記憶しておく。携帯電話機10の制御部11は、放送局特定情報、ユーザ情報および録画開始を指示する旨の情報を送信する場合には、サーバのIPアドレスを宛先として各情報を送信する。サーバは、受信した情報を記憶する。また、パソコン30の制御部31は、所定時間毎に、サーバのIPアドレスを指定して、サーバに対して情報提供命令を送信する。サーバは、情報提供命令を受信したときに、携帯電話機10から受信して記憶した情報があるのであれば、その情報をパソコン30に送信する。なお、サーバには、予め、携帯電話機10とパソコン30との組み合わせを登録させておき、パソコン30に対して使用者の異なる携帯電話機からの情報を送信しないようにする。
また、視聴者が、これから番組を視聴しようとする装置の他に、録画可能な装置を複数持っている場合、どの装置に録画を開始させるのかを指定できるようにしてもよい。例えば、これから携帯電話機10で番組を視聴しようとする視聴者が、パソコン30を複数所有しているとする。この場合、携帯電話機10は、例えば、各パソコン30のIPアドレスを記憶装置12に記憶しておく。ステップS1aやステップS21の前に、各パソコンのうちの一つを選択させる画面を表示して、視聴者によって選択されたパソコンのIPアドレスに対して、放送局特定情報等を送信すればよい。
また、第1の実施の形態および第2の実施の形態では、ステップS12やステップS42で、放送局特定情報の履歴が一致し、かつ、ユーザ情報が一致している場合に、受信停止時刻に対応する箇所から再生を行う場合を説明した。ステップS12やステップS42では、ユーザ情報が一致しているか否かを判定し、ユーザ情報が一致していれば再生を行うようにしてもよい。また、ステップS12やステップS42では、放送局特定情報の履歴が一致しているか否かを判定し、放送局特定情報が一致していれば再生を行うようにしてもよい。
実施の形態3.
第3の実施の形態では、番組を録画する装置が、電子メール等を受信したときに番組録画を開始するのではなく、電子メール受信時以降に番組が再放送されるときに番組全体を録画する。以下の説明では、携帯電話機10が放送中の番組を使用者に視聴させ、パソコン30が録画処理を行う場合を例に説明する。ただし、パソコン30が放送中の番組を使用者に視聴させ、携帯電話機10が録画処理を行う場合の動作も同様である。
第3の実施の形態における携帯電話機10およびパソコン30の構成は、第1の実施の形態における構成と同様である。ただし、録画を行う装置(本例ではパソコン30)は、記憶装置に番組表データを予め記憶する。なお、既に説明したように、パソコン30の制御部31は、テレビジョン放送の電波を用いて配信されたりインターネットを介して配信されている番組表データを取得し、その番組表データを記憶装置32に記憶させておけばよい。
以下、本実施の形態における動作について説明する。
図9は、携帯電話機10が使用者に番組を視聴させ、パソコン30が録画処理を実行する処理を示すフローチャートである。図9に示す処理は、記憶媒体装着部20(図2参照)に外部記憶媒体50が装着された状態で開始される。
携帯電話機10の制御部11は、使用者の操作に応じて、指定された受信チャンネルにおけるテレビジョン放送の番組受信を開始し、受信した番組の出力を開始する(ステップS51)。続いて、制御部11は、外部記憶媒体50に放送局特定情報を記憶させる(ステップS52)。ステップS51,S52の処理は、ステップS1a,S2aと同様である。
さらに、制御部11は、放送局特定情報およびユーザ情報を記載した電子メールを作成し、送受信回路14およびアンテナ13を介してパソコン30に送信する(ステップS53)。また、制御部11は、録画を指示する旨の情報をこの電子メールに含める。録画を指示する旨の情報は、パソコン30が認識できるように、予め定められた書式で電子メールに含まれていればよい。例えば、電子メールのタイトルを「録画指示」等の所定の文字列にすればよい。
パソコン30の制御部31は、ステップS53で送信された電子メールを、ネットワークインタフェース部33を介して受信する(ステップS54)。制御部31は、第1の実施の形態と同様に電子メールを受信すればよい。録画を指示する旨の情報を含む電子メールを受信したならば、その電子メールから放送局特定情報およびユーザ情報を読み込む。そして、制御部31は、ユーザ情報を記憶装置32に記憶させる。また、制御部31は、タイマを用いて電子メールを受信した時刻を判定する。
続いて、制御部31は、読み込んだ放送局特定情報と、電子メールの受信時刻と、番組表データとを参照して、携帯電話機10が現在、使用者に視聴させている番組を判定する。番組表データには、各放送局が放送する各番組の放送時間帯情報(番組開始時刻と番組終了時刻の情報)が含まれているので、放送局特定情報および電子メールの受信時刻に基づいて番組を判定することができる。さらに、その番組の開始時刻を番組表データから読み取り、その番組の開始時刻も判定する(ステップS56)。
ステップS56で番組を判定した後、制御部31は、その番組と同一の番組が再放送されるか否かを番組表データを参照して判定する(ステップS57)。再放送される場合には、制御部31は、再放送される番組を録画する(ステップS58)。すなわち、携帯電話機10が使用者に視聴させた番組の再放送開始時間になったら、その番組の録画を開始する。そして、その再放送の終了時間になったら、番組の録画を終了する。再放送開示時間および終了時間は、番組表データを用いて判定すればよい。なお、ステップS58の録画処理において、制御部31は、ステップS54で受信した放送局特定情報によって特定される放送局が放送している番組の映像データおよび音声データを放送受信部36から受信し、その番組の映像データおよび音声データを番組記録部39に記録する。また、制御部31は、録画対象番組のデータ(映像データおよび音声データ)を番組記録部39に記録するとき、その記録時刻の情報とともに番組のデータを記録する。また、制御部31は、録画する番組のデータと対応させて、ステップS54で受信したユーザ情報も番組記録部39に記録する。なお、ステップS54で受信したユーザ情報は、記憶装置32に記憶させているので、記憶装置32からユーザ情報を読み込んで番組記録部39に記録させればよい。同様に、制御部31は、ステップS54で受信した放送局特定情報も、録画する番組のデータと対応させて番組記録部39に記録する。
再放送されない場合(ステップS57のN)、パソコン30の制御部31は録画処理を行わない。
一方、携帯電話機10の制御部11は、操作部21を介して、テレビジョン放送の受信停止指が入力されたならば(ステップS59のY)、ステップS60に移行する。テレビジョン放送の受信停止指示が入力されなければ(ステップS59のN)、受信した番組の出力を継続する。
ステップS60では、制御部11は、タイマが計時する時刻によってテレビジョン放送の受信停止時刻を判定する。そして制御部11は、記憶媒体装着部20を制御して、その受信停止時刻の情報を外部記憶媒体50に記憶させる。このとき、制御部11は、受信停止時刻の情報とともに、ユーザ情報も外部記憶媒体50に記憶させる。
図10は、パソコン30が録画した番組を再生する処理を示すフローチャートである。ステップS60の後、携帯電話機10の記憶媒体装着部20に装着されていた外部記憶媒体50は、記憶媒体装着部20から取り外され、パソコン30の記憶媒体装着部40に装着される。図10に示す処理は、パソコン30に外部記憶媒体50が装着された状態で開始される。また、再放送される番組の録画処理(ステップS58)は完了しているものとする。
パソコン30の制御部31は、記憶媒体装着部40を制御して、装着された外部記憶媒体50から放送局特定情報、テレビジョン放送の受信停止時刻の情報およびユーザ情報を読み込む(ステップS71)。
続いて、制御部31は、ステップS51〜ステップS60の間に携帯電話機10が使用者に視聴させた番組と、制御部31が録画した番組との間に整合性があるか否かを判定する。このとき、制御部31は、外部記憶媒体50から読み込んだ放送局特定情報と、番組記録部39が記憶している放送局特定情報とが一致しているか否かを判定する。そして、放送局特定情報が一致していれば、携帯電話機10が使用者に視聴させた番組と、制御部31が録画した番組との間に整合性があると判定すればよい。一致していなければ整合性がないと判定すればよい。
また、制御部31は、携帯電話機10で番組を視聴していた視聴者と、録画した番組をこれから再生して視聴しようとしている者との間に整合性があるか否かを判定する。この判定は、外部記憶媒体50から読み込んだユーザ情報と、番組記録部39が記憶している放送局特定情報とが一致しているか否かを判定することによって行えばよい。2つのユーザ情報が一致していれば整合性があると判定し、一致していなければ整合性がないと判定する(ステップS72)。
ステップS72において、放送局特定情報が一致し、ユーザ情報も一致しているならば(ステップS73のY)、ステップS74に移行する。また、放送局特定情報の履歴が一致していなかったり、あるいは、ユーザ情報が一致していなかったならば(ステップS73のN)、処理を終了する。
ステップS74において、制御部31は、ステップS56で判定した番組の開始時刻と、外部記憶媒体50から読み込んだテレビジョン放送の受信停止時刻との差分時間を算出する。すなわち、視聴者が携帯電話機10で視聴した番組の開始時刻と、視聴者が番組の視聴を中断した時刻との差分時間を算出する。
次に、制御部31は、ステップS58で録画した番組を再生する。ただし、制御部31は、録画したデータのうち、ステップS58における録画開始時刻から差分時間(ステップS74で算出した差分時間)だけ経過した時刻に対応する箇所を特定する。そして、その箇所から番組を再生する(ステップS75)。すなわち、その箇所以降の映像データおよび音声データに基づいて、映像を表示装置37に表示し、音声をスピーカ38から出力する。なお、制御部31は、録画対象番組のデータを記録するときに、その記録時刻の情報とともに番組のデータを記録する。従って、制御部31は、録画開始時刻から差分時間だけ経過した時刻に対応する箇所を特定できる。
この結果、番組の視聴を中断した視聴者は、それまで使用していた視聴装置とは異なる視聴装置を用いて、番組の続きを迅速に再生して視聴することができる。また、再放送時に番組全体を録画するので、番組全体を視聴することもできる。
上記の例では、ステップS1aと同様の処理であるステップS51以降において番組を出力する部分が番組出力手段に相当する。従って、第1の実施の形態と同様に、制御部11、受信アンテナ15、放送受信部16、表示装置17およびスピーカ18が番組出力手段に相当する。ステップS53において、放送局特定情報および録画を指示する旨の情報を送信する部分が録画指示送信手段に相当する。具体的には、ステップS53において、制御部11が、送受信回路14およびアンテナ13を介して、放送局特定情報および録画を指示する旨の情報を送信しており、ここに示した制御部11、送受信回路14およびアンテナ13が録画指示送信手段に相当する。ステップS60において、受信停止時刻を判定し、その受信停止時刻の情報を外部記憶媒体50に記憶させている制御部11および記憶媒体装着部20が、受信停止時刻出力手段に相当する。ステップS54において、放送局特定情報および録画を指示する旨の情報を受信する部分が録画指示受信手段に相当する。具体的には、ステップS54において、制御部31が、ネットワークインタフェース部33を介して、放送局特定情報および録画を指示する旨の情報を受信しており、ここに示した制御部11およびネットワークインタフェース部33が録画指示受信手段に相当する。番組表データを記憶する記憶装置32が番組表データ記憶手段に相当する。ステップS56において、携帯電話機10が出力している番組およびその番組の開始時刻を判定する部分が番組判定手段に相当する。具体的には、ステップS56において、制御部31が、放送局特定情報と番組表データとを参照して、携帯電話機10が使用者に視聴させている番組を判定し、さらに、番組の開始時刻を番組表データから読み取り、その番組の開始時刻も判定する。従って、ここに示した制御部31が番組判定手段に相当する。ステップS57において、ステップS56で判定された番組が再放送されるか否かを判定する部分が再放送有無判定手段に相当する。具体的には、ステップS57において、制御部31が、ステップS56で判定された番組と同一の番組が再放送されるか否かを番組表データを参照して判定しており、ここに示した制御部31が再放送有無判定手段に相当する。録画対象となる番組の映像データおよび音声データを記録する番組記録部39が、番組記憶手段に相当する。ステップS58において、録画処理を行う部分が、録画手段に相当する。具体的には、ステップS58において、再放送開始時から再放送終了時までの間、制御部31が、ステップS54で受信した放送局特定情報によって特定される放送局が放送している番組の映像データおよび音声データを放送受信部36から受信し、その番組の映像データおよび音声データを番組記録部39に記録する。従って、ここに示した制御部31、放送受信部36および番組記録部39が録画手段に相当する。ステップS71において、外部記憶媒体50から受信停止時刻の情報を読み込む制御部31および記憶媒体装着部40が、受信停止時刻入力手段に相当する。ステップS74において差分時間を算出する部分と、ステップS75において、その差分時間の経過時に対応する箇所から再生処理を行う部分が再生手段に相当する。具体的には、ステップS74において、制御部31が、番組の開始時刻と受信停止時刻との差分時間を算出する。そして、ステップS75において、制御部31が、録画したデータのうち差分時間だけ経過した時刻に対応する箇所以降の映像データおよび音声データに基づいて、映像を表示装置37に表示し、音声をスピーカ38から出力する。従って、ここに示した制御部31、表示装置37およびスピーカ38が再生手段に相当する。
また、外部記憶媒体50を装着させる携帯電話機10の記憶媒体装着部20が、第1の記憶媒体装着手段に相当する。外部記憶媒体50を装着させるパソコン30の記憶媒体装着部40が、第2の記憶媒体装着手段に相当する。携帯電話機10が備えるタイマが番組視聴装置タイマに相当し、パソコン30が備えるタイマが録画再生装置タイマに相当する。
また、上記の例では、携帯電話機10とパソコン30とが外部記憶媒体50を用いて、放送局特定情報および受信停止時刻を授受する場合を示した。携帯電話機10とパソコン30とが外部記憶媒体50を用いずに、通信ネットワーク60を介して放送局特定情報および受信停止時刻を送受信してもよい。この場合、携帯電話機10の制御部11は、ステップS52において、放送局特定情報を例えば記憶装置12に記憶させておく。そして、ステップS60において、制御部11は、受信停止時刻を判定し、放送局特定情報および受信停止時刻の情報を、送受信回路14およびアンテナ13を介してパソコン30に送信すればよい。また、パソコン30の制御部31は、ネットワークインタフェース部33を介して、その放送局特定情報および受信停止時刻の情報を受信すればよい。その後、制御部31は、ステップS41と同様にユーザ情報を入力され、ユーザ情報を入力された後に、ステップS72以降の動作を行えばよい。ステップS72では、制御部31は、受信した放送局特定情報を用いて整合性の判定を行えばよい。また、制御部31は、ステップS74において、受信した受信停止時刻の情報を用いて差分時間を算出すればよい。
上記の例では、ステップS60において、受信停止時刻を判定し、その受信停止時刻の情報を送信する部分が受信停止時刻出力手段に相当する。具体的には、ステップS60において、制御部11が受信停止時刻を判定し、その受信停止時刻の情報を、送受信回路14およびアンテナ13を介して送信しており、ここに示した制御部11、送受信回路14およびアンテナ13が受信停止時刻出力手段に相当する。また、ステップS60で送信された受信停止時刻の情報を受信する部分が、受信停止時刻出力手段に相当する。具体的には、制御部31が、ネットワークインタフェース部33を介して受信停止時刻の情報を受信しており、ここに示した制御部31およびネットワークインタフェース部33が受信停止時刻出力手段に相当する。
実施の形態4.
次に、第4の実施の形態について説明する。第4の実施の形態は、録画した番組を視聴者が異なる装置で視聴する際に、各装置が、再生が終了した箇所から再び再生を行うことによって視聴者に番組の続きを視聴させる形態である。
第4の実施の形態では、携帯電話機10は、テレビジョン放送を受信して番組を出力したり録画したりする機能を備えていなくてよい。従って、第4の実施の形態における携帯電話機10は、図2に示す受信アンテナ15、放送受信部16および番組記録部19を備えていなくてもよい。ただし、第4の実施の形態における携帯電話機10は、図2に例示する構成と同様に、制御部11と、記憶装置12と、アンテナ13と、送受信回路14と、表示装置17と、スピーカ18と、記憶媒体装着部20と、操作部21と、タイマ(図示せず)とを備える。また、上記の各実施の形態と同様に、制御部11は、記憶装置12が記憶するプログラムに従って処理を実行する。制御部11は、録画された番組のデータを記憶している外部記憶媒体50が記憶媒体装着部20に装着されているときに、その番組のデータを読み込み、番組の映像を表示装置17に表示させ、音声をスピーカ18に出力させる。
また、第4の実施の形態におけるパソコン30の構成は、図3に例示する構成と同様の構成である。番組記録部39は、録画処理が行われた結果、再生対象となる番組のデータを記憶する。本実施の形態において、携帯電話機10は番組を録画する機能を有していなくてもよいが、パソコン30は番組を録画する機能を有する。
以下、第4の実施の形態における動作について説明する。
図11は、パソコン30による番組の録画処理および再生処理を示すフローチャートである。パソコン30の制御部31(図3参照)は、例えば操作部41を介して録画開始指示が入力されたならば、放送される番組を録画する(ステップS81)。ステップS81において、制御部31は、操作部41を介して指定された放送局が放送している番組を放送受信部36から受信し、その番組の映像データおよび音声データを番組記録部39に記録する。制御部31は、操作部41を介して録画終了指示が入力されたならば、録画を停止する(ステップS81の処理を停止する)。
ここで、番組記録部39に記録するデータ(映像データおよび音声データ)の1単位について説明する。録画開始時から録画停止時までに記録されるデータを1つのデータとしてもよい。また、録画開始時から録画停止時までの間に録画される各番組の開始時から終了時までに記録されるデータを1つのデータとし、番組毎にデータを分けてもよい。例えば、録画開始時から録画停止時までの間に、番組Aおよび番組Bを録画する場合、番組Aの開始時から終了時までに記録されるデータを1つのデータとし、番組Bの開始時から終了時までに記録されるデータを1つのデータとしてもよい。番組毎にデータを分ける場合、パソコン30は予め番組表データを記憶装置32に記憶しておき、制御部31は、番組表データに基づいて各番組の開始時刻および終了時刻を判定すればよい。そして、録画処理中にある番組の開始時刻になったならば、その時点から1つのデータの記録を開始し、その番組の終了時刻になったならば、そのデータの記録を終了すればよい。
制御部31は、例えば操作部41を介して、番組記録部39に記録されたデータの再生を指示される(ステップS82)。このとき、制御部31は、再生対象のデータを指定される。
制御部31は、データの再生を指示されると、指定された再生対象のデータに最終再生点の情報が関連付けられているか否かを判定する(ステップS83)。最終再生点とは、データの再生を終了した場合における再生終了箇所である。最終再生点の情報は、録画されたデータが再生され、その再生が停止されたときに、その再生停止箇所(最終再生点)を特定可能な情報として生成される。例えば、録画されたデータのうち、再生停止箇所に付加される情報である。あるいは、データの先頭からの累積再生時間を、最終再生点の情報としてもよい。本実施の形態では、録画された各データのデータ構造は、最終再生点の情報を付加可能なデータ構造になっているものとする。
再生対象のデータに最終再生点の情報が関連付けられていない場合、制御部31は、そのデータの先頭から再生を行う(ステップS85)。ステップS85では、制御部31は、再生対象データの先頭以降の映像データおよび音声データに基づいて、映像を表示装置37に表示させ、音声をスピーカ38に出力させる。
また、再生対象のデータに最終再生点の情報が関連付けられている場合、制御部31は、その最終再生点の情報から最終再生点(再生を停止した箇所)を特定する。そして、最終再生点から再生を行う(ステップS84)。ステップS84では、制御部31は、最終再生点以降の映像データおよび音声データに基づいて、映像を表示装置37に表示させ、音声をスピーカ38に出力させる。
制御部31は、操作部41等を介して再生停止操作が行われたならば(ステップS86のY)、再生を停止する。そして、制御部31は、再生を停止した箇所である最終再生点の情報を作成し、再生していたデータと関連付けて、番組記録部39に記録する(ステップS87)。このとき、制御部31は、古い最終再生点の情報に対して新たな最終再生点の情報を上書きして記録する。
続いて、制御部31は、再生していたデータを、携帯電話機10で再生可能なデータフォーマットに変換する。そして、制御部31は、記憶媒体装着部40を制御して、変換後のデータおよび最終再生点の情報を、記憶媒体装着部40に装着されている外部記憶媒体50に記憶させる(ステップS88)。変換後のデータのデータ構造も、最終再生点の情報を付加可能なデータ構造になっているものとする。ステップS88では、制御部31は、再生していたデータを携帯電話機10で再生可能なデータフォーマットに変換し、変換後のデータに最終再生点の情報を付加する。そして、そのデータを外部記憶媒体50に記憶させる。なお、この変換を行うことで、データのサイズが変更される。
なお、制御部31は、それまで再生していたデータは、最終再生点の情報とともに番組記録部39に残しておく。すなわち、変換前のデータを残し、変換後のデータを外部記憶媒体50に記録する。また、番組記録部39に残す変換前のデータと、変換後のデータとの対応関係を認識できるように、対応するデータにそれぞれ識別情報を付加しておく。なお、識別情報を付加せずに、変換前のデータと変換後のデータとの対応関係を管理してもよい。
ステップS88の処理は、例えば、制御部31が、外部記憶媒体50へのデータの記録を、操作部41を介して指示された場合に実行すればよい。外部記憶媒体50に複数のデータを記憶するように指示された場合には、指定された各データに対して、ステップS88の処理を実行すればよい。
なお、制御部31は、再生停止操作が行われない場合(ステップS86のN)、再生停止操作が行われるまで再生を継続する。
図12は、ステップS88で外部記憶媒体に記憶されたデータを携帯電話機10が再生する処理のフローチャートである。なお、ステップS88の後、外部記憶媒体50は、パソコン30の記憶媒体装着部40から取り外され、携帯電話機10の記憶媒体装着部20に装着される。その後、図12に示す処理が実行される。
携帯電話機10の制御部11は、例えば操作部21を介して、外部記憶媒体50に記憶されたデータの再生を指示される(ステップS91)。このとき、制御部11は、再生対象のデータを指定される。
制御部11は、データの再生を指示されると、記憶媒体装着部20を制御して、指定された再生対象のデータに関連付けられている最終再生点の情報を外部記憶媒体50から読み込む(ステップS92)。続いて、制御部11は、その最終再生点の情報から最終再生点を特定する。そして、最終再生点から再生を行う(ステップS93)。ステップS93では、制御部11は、最終再生点以降の映像データおよび音声データを読み込み、その各データに基いて、映像を表示装置17に表示させ、音声をスピーカ18に出力させる。なお、外部記憶媒体50が記憶しているデータは、携帯電話機10で再生可能なデータフォーマットに変換されているので、制御部11は、このデータを再生することができる。
制御部11は、操作部21を介して再生停止操作が行われたならば(ステップS94のY)、再生を停止する。そして、制御部11は、新たに最終再生点の情報を作成する。そして、制御部11は、記憶媒体装着部20を制御して、再生していたデータと関連付けて最終再生点の情報を外部記憶媒体50に記憶する(ステップS95)。このとき、制御部11は、古い最終再生点の情報に対して新たな最終再生点の情報を上書きして記録する。また、制御部11は、再生停止操作が行われない場合(ステップS94のN)、再生停止操作が行われるまで再生を継続する。
制御部11は、外部記憶媒体50が記憶している他のデータの再生を指示された場合にも、ステップS91〜S95の処理を実行する。
図13は、携帯電話機10において更新された最終再生点の情報にあわせて、パソコン30が番組記録部39内の最終再生点の情報を更新する処理を示すフローチャートである。携帯電話機10の記憶媒体装着部20に装着されていた外部記憶媒体50は、携帯電話機10から取り外され、パソコン30の記憶媒体装着部40に装着される。例えば、携帯電話機10およびパソコン30の使用者が、外部記憶媒体50に記憶させるデータを入れ替える場合に、外部記憶媒体50は、パソコン30の記憶媒体装着部40に装着される。図13に示す処理は、外部記憶媒体50が再度パソコン30に装着された後に実行される。
パソコン30の制御部31は、記憶媒体装着部40を制御して、外部記憶媒体50から、各データ(再生の対象となる各データ)に関連付けられている最終再生点の情報を読み込む(ステップS101)。そして、外部記憶媒体50に記録されている各データと対応する番組記録部39内のデータを特定し、そのデータに関連付けられている最終再生点の情報と、ステップS101で読み込んだ情報とを比較する(ステップS102)。そして、ステップS102で読み込んだ情報によって特定される最終再生点が、番組記録部39内のデータに関連付けられている情報が示す最終再生点よりも時間的に後の箇所であるならば(ステップS102のY)、ステップS103に移行する。また、ステップS102で読み込んだ情報によって特定される最終再生点が、番組記録部39内のデータに関連付けられている情報が示す最終再生点よりも時間的に後の箇所でないならば(ステップS102のN)、携帯電話機10では最終再生点以降の再生は行われなかったことになる。この場合、制御部31は、ステップS103に移行せず、再生の指示が入力されるまで待機する。
ステップS103では、制御部31は、外部記憶媒体50に記録されているデータと対応する番組記録部39内のデータに関連付けられている最終再生点の情報を更新する。すなわち、制御部31は、ステップS102で読み込んだ情報によって特定される最終再生点を示すように、番組記録部39内のデータに関連付けられている最終再生点の情報を更新する。この結果、パソコン30の番組記録部39内のデータに関連付けられている最終再生点の情報は、携帯電話機10における再生停止箇所を示すことになる。ステップS103の処理が完了すると、再生の指示が入力されるまで待機する。
ステップS103の後、または、ステップS102においてNと判定された後に、パソコン30が再びデータの再生を指示された場合、制御部31は、ステップS82以降の動作を行えばよい。ステップS103の処理を実行していた場合、ステップS84において、携帯電話機10での再生停止箇所以降の内容が再生される。また、ステップS102においてNと判定されステップS103の処理を実行していない場合には、ステップS84においてパソコン30での再生停止箇所以降の内容が再生される。
上記の例では、再生対象となる番組のデータを記憶する番組記録部39が、番組記憶手段に相当する。ステップS84以降またはステップS85以降において番組のデータを再生している部分が第1の再生手段に相当する。具体的には、ステップS84以降またはステップS85以降において、制御部31が、再生対象データの映像データおよび音声データに基づいて、映像を表示装置37に表示させ、音声をスピーカ38から出力しており、ここに示した制御部31、表示装置37およびスピーカ38が第1の再生手段に相当する。ステップS87において、最終再生点の情報を作成している制御部31が第1の最終再生点情報生成手段に相当する。ステップS87において、再生していたデータと関連付けて最終再生点の情報を番組記録部39に記録し、また、ステップS102でYと判定された場合にステップS103で最終再生点の情報を更新する制御部31が、最終再生点情報付加手段に相当する。ステップS88において、再生していたデータを、携帯電話機10で再生可能なデータフォーマットに変換する制御部31が、変換手段に相当する。ステップS88において、変換後の番組のデータおよび最終再生点の情報を外部記憶媒体50に記憶させている制御部31および記憶媒体装着部40が、第1の出力手段に相当する。ステップS101において、外部記憶媒体50から最終再生点の情報を読み込む制御部31および記憶媒体装着部40が、第1の入力手段に相当する。ステップS92において、外部記憶媒体50から最終再生点の情報を読み込み、また、ステップS93以降の再生処理において、映像データおよび音声データを読み込む制御部11および記憶媒体装着部20が、第2の入力手段に相当する。ステップS93以降において番組のデータを再生している部分が第2の再生手段に相当する。具体的には、ステップS93以降において、制御部11が、映像データおよび音声データを読み込み、その各データに基いて、映像を表示装置17に表示させ、音声をスピーカ18から出力しており、ここに示した制御部11、表示装置17およびスピーカ38が第2の再生手段に相当する。ステップS95において、最終再生点の情報を作成している制御部11が第2の最終再生点情報生成手段に相当する。ステップS95において、最終再生点の情報を外部記憶媒体50に記憶させている制御部11および記憶媒体装着部20が第2の出力手段に相当する。また、外部記憶媒体50を装着させるパソコン30の記憶媒体装着部40が、第1の記憶媒体装着手段に相当する。外部記憶媒体50を装着させる携帯電話機10の記憶媒体装着部20が、第2の記憶媒体装着手段に相当する。
本実施の形態によれば、録画した番組を再生して視聴する場合にも、視聴を終了した箇所の続きから、異なる装置で視聴を迅速に再開することができる。
また、上記の実施の形態4では、携帯電話機10で番組の続きを再生した後に、外部記憶媒体50を用いて、携帯電話機10における最終再生点の情報をパソコン30に伝達する場合を説明した。携帯電話機10からパソコン30に対して、通信ネットワーク60(図1参照)を介して最終再生点の情報を送信してもよい。この場合、ステップS81〜S88(図11参照)およびステップS91〜S94までの動作は、既に説明した動作と同様である。
携帯電話機10の制御部11は、操作部21を介して再生停止操作が行われたならば(ステップS94のY)、再生を停止する。その後、新たに最終再生点の情報を作成し、その最終再生点の情報を、送受信回路14およびアンテナ13を用いて、通信ネットワーク60を介してパソコン30に送信すればよい。このとき、パソコン30が、どのデータに関連付けられる最終再生点の情報であるのかを認識できるように、例えば、外部記憶媒体50に記録されたデータに付加された識別情報とともに最終再生点の情報を送信すればよい。一方、パソコン30の制御部31は、受信した識別情報に基づいて番組記録部39内のデータを特定し、そのデータに関連付けられている最終再生点の情報と、受信した最終再生点の情報とを比較する。そして、受信した情報によって特定される最終再生点が、番組記録部39内のデータに関連付けられている情報が示す最終再生点よりも時間的に後の箇所であるならば、ステップS103と同様の処理を行う。ステップS103と同様の処理の実行後は、再生の指示が入力されるまで待機する。また、受信した情報によって特定される最終再生点が、番組記録部39内のデータに関連付けられている情報が示す最終再生点よりも時間的に後の箇所でないならば、ステップS103の処理を行わず、再生の指示が入力されるまで待機する。
その後、データの再生を指示された場合、パソコン30の制御部31は、ステップS82以降の動作を行う。ステップS103と同様の処理を実行していた場合、携帯電話機10での再生停止箇所以降の内容が再生される。また、ステップS103と同様の処理を実行しなかった場合には、パソコン30での再生停止箇所以降の内容が再生される。
また、パソコン30から携帯電話機10に対して最終再生点の情報を伝達する場合にも、外部記憶媒体50を用いずに、通信ネットワーク60を介して情報を送信してもよい。この場合、パソコン30の制御部31は、ステップS88において、最終再生点の情報を外部記憶媒体50に記憶させなくてよい。
一方、携帯電話機10の制御部11は、装着された外部記憶媒体50に記録されたデータを再生する場合、例えば、そのデータの識別情報をパソコン30に送信して、その識別情報に応じた最終再生点の情報を要求する。パソコン30の制御部31は、この要求を受信すると、受信した識別情報に対応するデータを番組記録部39に記録されているデータの中から特定し、そのデータに関連付けられている最終再生点の情報を携帯電話機10に送信する。携帯電話機10の制御部11は、パソコン30から受信した最終再生点の情報と、外部記憶媒体50に記憶されているデータとに基づいて、ステップS93以降の動作を行えばよい。
また、再生の対象となるデータ(録画されたデータ)と、最終再生点の情報とをそれぞれ通信ネットワーク60を介して送受信してもよい。この場合、携帯電話機10およびパソコン30は、それぞれ記憶媒体装着部20、記憶媒体装着部40を備えていなくてもよい。
図14は、パソコン30がデータを再生した後に、携帯電話機10が続きを再生し、さらにパソコン30が最終再生点の情報を更新するときの動作を示すフローチャートである。なお、パソコン30が番組を録画し、その番組を再生して、その後再生を停止するまでの動作は、既に説明したステップS81〜S87の動作と同様である。ステップS87が終了した時点で、番組記録部39には最終再生点の情報が付加されたデータ(再生の対象となる映像データおよび音声データ)が記録されている。
携帯電話機10の制御部11は、パソコン30で再生された番組を視聴していた視聴者によって、操作部21を介して、番組の再生の指示を入力される(ステップS111)。このとき、制御部11は、操作部21を介して、再生対象となるデータを特定する識別情報も入力される。制御部11は、通信ネットワーク60を介して、データの識別情報をパソコン30に送信することによって、再生対象のデータおよびそのデータに関連付けられている最終再生点の情報を要求する(ステップS112)。
パソコン30の制御部31は、この要求に応じて、番組記録部39に記録されているデータの中から、受信した識別情報に対応するデータを特定する。そして、そのデータを携帯電話機10で再生可能なデータフォーマットに変換する。また、特定したデータに関連付けられている最終再生点の情報を変換後のデータに付加する。制御部31は、ネットワークインタフェース部33を介して、最終再生点の情報が付加された変換後のデータを携帯電話機10に送信する(ステップS113)。
携帯電話機10の制御部11は、アンテナ13および送受信回路14を介してこのデータを受信すると、最終再生点の情報から最終再生点を特定する。そして、最終再生点から再生を行う(ステップS114)。ステップS114の動作は、ステップS93(図12参照)の動作と同様である。
制御部11は、操作部21を介して再生停止操作が行われなければ(ステップS115のN)、データの再生を継続する。
また、操作部21を介して再生停止操作が行われた場合(ステップS115のY)、再生を停止する。その後、制御部11は、新たに最終再生点の情報を作成し、その最終再生点の情報を、送受信回路14およびアンテナ13、通信ネットワーク60を介してパソコン30に送信する(ステップS116)。ステップS116では、パソコン30が、どのデータに関連付けられる最終再生点の情報であるのかを認識できるように、ステップS111で入力された識別情報とともに最終再生点の情報を送信する。パソコン30の制御部31は、ステップS116で送信された情報を、ネットワークインタフェース部33を介して受信する。
パソコン30の制御部31は、受信した識別情報に基づいて番組記録部39内のデータを特定し、そのデータに関連付けられている最終再生点の情報と、受信した最終再生点の情報とを比較する(ステップS117)。受信した情報によって特定される最終再生点が、番組記録部39内のデータに関連付けられている情報が示す最終再生点よりも時間的に後の箇所であるならば(ステップS117のY)、受信した情報によって特定される最終再生点を示すように、識別情報から特定したデータに関連付けられている最終再生点の情報を更新する(ステップS118)。その後、再生の指示が入力されるまで待機する。なお、ステップS118の処理は、ステップS103の処理と同様の処理である。受信した情報によって特定される最終再生点が、番組記録部39内のデータに関連付けられている情報が示す最終再生点よりも時間的に後の箇所でないならば(ステップS117のN)、ステップS118の処理を行わずに、再生の指示が入力されるまで待機する。
再生の指示が入力された場合、制御部31は、ステップS82〜S87の動作を行えばよい。
上記の例において、ステップS113において、最終再生点の情報が付加された変換後のデータを携帯電話機10に送信する部分が、第1の出力手段に相当する。具体的には、ステップS113において、制御部31が、ネットワークインタフェース部33を介して、最終再生点の情報が付加された変換後のデータを携帯電話機10に送信しており、ここに示した制御部31およびネットワークインタフェース部33が第1の出力手段に相当する。ステップS113で送信されたデータを受信する部分が、第2の入力手段に相当する。具体的には、制御部11が、アンテナ13および送受信回路14を介して、ステップS113で送信されたデータを受信しており、ここに示した制御部11、アンテナ13および送受信回路14が第2の入力手段に相当する。ステップS116において、最終再生点の情報を送信している部分が第2の出力手段に相当する。具体的には、ステップS116において、制御部11が、送受信回路14およびアンテナ13を介して最終再生点の情報を送信しており、ここに示した制御部11、送受信回路14およびアンテナ13が第2の出力手段に相当する。ステップS116で送信された最終再生点の情報を受信する部分が第1の入力手段に相当する。具体的には、制御部31が、ネットワークインタフェース部33を介して、ステップS116で送信された最終再生点の情報を受信しており、ここに示した制御部31およびネットワークインタフェース部33が第1の入力手段に相当する。
なお、第4の実施の形態では、外部記憶媒体50を用いて情報を授受する場合と、通信ネットワーク60を介して情報を送受信する場合とを示した。通信ネットワーク60を介して情報を送受信する場合における情報送受信の態様は、例えば、電子メールで情報を送受信する態様であってもよい。あるいは、IPアドレスを指定して、そのIPアドレスを宛先として情報を送信する態様であってもよい。また、通信ネットワーク60に、携帯電話機10とパソコン30との情報送受信を中継するサーバを接続させ、送信側の装置がそのサーバに情報を記憶させ、受信側の装置がそのサーバから情報を受信する態様であってもよい。
また、第4の実施の形態で用いる外部記憶媒体50は、SDメモリカードのような汎用的な外部記憶媒体であってもよい。あるいは、再生対象となるデータと、そのデータに関連付けられる最終再生点の情報とを記憶するように特化された専用の外部記憶媒体であってもよい。
上記の第1の実施の形態から第4の実施の形態において、番組視聴システムは、携帯電話機10やパソコン30が備えるタイマより高い精度で時刻を計時するタイマである高精度タイマ(図示せず。)を備えていてもよい。高精度タイマは、携帯電話機10やパソコン30とは独立した別個の装置として設けられる。高精度タイマは、高精度タイマが計時している時刻の情報を、例えば、電波により送信する時刻情報送信部(図示せず。)を備える。すなわち、高精度タイマは、計時している時刻の情報を電波によって送信する。また、この場合、各番組視聴装置(上記の各実施の形態では、携帯電話機10およびパソコン30)は、高精度タイマが送信する時刻の情報を受信する時刻情報受信用アンテナ(図示せず。)および時刻情報受信機(図示せず。)を備える。携帯電話機10の制御部11やパソコン30の制御部31は、時刻情報受信用アンテナおよび時刻情報受信機を介して、高精度タイマから時刻の情報を受信すると、携帯電話機10(またはパソコン30)自身が備えているタイマの計時時刻を、受信した情報が示す時刻に設定する。この結果、携帯電話機10やパソコン30が備えるタイマの計時時刻は、高精度タイマが計時する時刻に揃えられる。一般に、携帯電話機10やパソコン30が備えるタイマは、時刻の誤差が生じやすい。しかし、本例のように、高い精度で時刻を計時し、その時刻の情報を送信する高精度タイマを備え、また、携帯電話機10やパソコン30が高精度タイマから時刻の情報を受信する時刻情報受信部を備える構成にすれば、携帯電話機10やパソコン30のタイマに誤差が生じた場合であっても、その誤差を修正することができる。その結果、携帯電話機10やパソコン30は、受信停止時刻等の各種時刻を高精度で判定することができる。高精度タイマが、時刻の情報を送信するタイミングや送信間隔は、限定されない。高精度タイマは、例えば、5分毎に時刻の情報を送信してもよい。また例えば、1日2回特定の時刻に送信してもよい。あるいは、連続的に時刻の情報を送信し続けてもよい。
上記の実施の形態において、時刻を計時し、計時している時刻の情報を電波によって送信する高精度タイマが、時刻情報送信手段に相当する。また、例えば、携帯電話機10に備えられ、高精度タイマが送信する時刻の情報を受信する時刻情報受信用アンテナおよび時刻情報受信機が、番組視聴装置時刻情報受信手段に相当する。また、例えば、携帯電話機10自身が備えているタイマの計時時刻を、携帯電話機10が備えている時刻情報受信用アンテナおよび時刻情報受信機を介して受信した情報が示す時刻に設定する制御部11が、番組視聴装置時刻調整手段に相当する。また、例えば、パソコン30に備えられ、高精度タイマが送信する時刻の情報を受信する時刻情報受信用アンテナおよび時刻情報受信機が、録画再生装置時刻情報受信手段に相当する。また、例えば、パソコン30自身が備えているタイマの計時時刻を、パソコン30が備えている時刻情報受信用アンテナおよび時刻情報受信機を介して受信した情報が示す時刻に設定する制御部31が、録画再生装置時刻調整手段に相当する。
また、上記の第1の実施の形態から第4の実施の形態では、番組視聴装置10,30の例として、携帯電話機およびパソコンを示した。携帯電話機およびパソコンは例示であり、番組視聴装置10,30は、他の装置であってもよい、例えば、携帯電話機ではなくPDA(Personal Digital Assistants )であってもよい。あるいは、録画機能付きテレビジョン受像機であってもよい。あるいは、録画および再生を行う録画再生装置とテレビジョン受像機との組み合わせを番組視聴装置10等として使用してもよい。
また、本発明による録画再生装置は、表示装置やスピーカを備えていない録画再生専用装置であってもよい。この場合、録画再生装置は、表示装置に対して映像信号を出力する映像信号出力端と、スピーカに対して音声信号を出力する音声信号出力端とを備える。そして、映像信号出力端から映像信号を出力して表示装置に映像を表示させ、音声信号出力端から音声信号を出力してスピーカに音声を出力させる。例えば、録画再生装置は、映像信号出力端、音声信号出力端それぞれを介してテレビジョン受像機に接続され、テレビジョン受像機に映像や音声を出力させる。上記の実施の形態では、例えば、制御部31、表示装置37およびスピーカ38が再生手段に相当したが、表示装置やスピーカを備えていない録画再生装置の場合、例えば、制御部31と、映像信号を出力する映像信号出力端と、音声信号を出力する音声信号出力端とが再生手段に相当する。また、表示装置やスピーカを備えていない録画再生装置は、番組記録部39としてハードディスク装置を備えていてもよい。あるいは、DVD等の記録媒体を装着しその記録媒体に番組の映像データおよび音声データを記録する記録装置を番組記録部39として備えていてもよい。