JP4592933B2 - ストロボ装置用の光拡散アダプタ - Google Patents

ストロボ装置用の光拡散アダプタ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、写真撮影の際の人工光源として使用されるストロボ装置の発光部に装着され、発光部からの出射光を広角に拡散させることができる光拡散アダプタに関し、特にストロボ装置の発光部に着脱自在に装着される光拡散アダプタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、写真撮影の際に被写体を照明する人工光源としてストロボ装置は周知であり、このストロボ装置の発光部に装着され、発光部からの出射光を広角に拡散させるための光拡散アダプタ、いわゆるワイドパネルなるものも種々提供されている。
【0003】
例えば、特開平11−344749号公報には、発光部の光出射窓部の壁面に直接装着される平板形状の光拡散アダプタや、発光部の光出射窓部の前面に配置される平板形状の前面部、及び前面部の両側端部から略直角に折れ曲がり、発光部の側壁面に設けられた凹部と係合する突部を有する折曲部とからなる断面視略コ字状の光拡散アダプタが開示されている。
【0004】
これら光拡散アダプタは、発光部の光出射窓部に対応する部位に例えば四角錐形状からなる小さな凹部が複数形成された金型を用い、例えばアクリル等の透光性樹脂をこの金型内に流し込んだ後、金型内で凝固させた結果得られる成型品であり、発光部の光出射窓部と対面する領域には、金型の凹部によって四角錐形状からなる複数の突起が縦横に整列されて形成され、この四角錐形状の突起の集合体によって拡散特性を備えた光学作用面が構成されている。
【0005】
尚、前記光学作用面は、通常、光拡散アダプタのうち、被写体側の面、即ちストロボ装置に装着した状態における外側の面(光出射面)ではなく、発光部の光出射窓部と対向する内側の面(光入射面)に形成するのが一般的である。
【0006】
これは、光学作用面として四角錐形状の突起群を採用する場合、同一の頂角を有する四角錐形状であっても、外側より内側の面の方が大きな拡散特性を得られるからであり、換言すれば、外側の面に四角錐形状の突起を形成して内側の面の場合と同一の拡散特性を得ようとするならば、頂角をさらに小さくする必要があり、その分、金型の製造が困難となるからである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、光学作用面として四角錐形状の突起群を採用する場合、前者の光拡散アダプタは、平板形状であるから、発光部の光出射窓部と対向する光入射面の略全域にわたって形成することができるが、光出射窓部の壁面に係合構造を形成する必要があり、その分、構成が複雑化してコスト悪化を生じていた。
【0008】
一方、後者の光拡散アダプタは、発光部の一部を利用して係合構造を形成するため、ストロボ装置が複雑化することはないが、金型の必然的形態による影響を受け、適用対象となるストロボ装置が限定されるという問題がある。
【0009】
詳細に言及すると、折曲部の内面の突部に対する金型の抜き方向と、前面部の内面の四角錐形状突起に対する金型の抜き方向とが一致しないため、突部を形成するための金型と上記突起を形成するための金型とを分割せざるを得ず、その結果、前面部の内面の両端部には、突部を形成するための金型によって光学作用面を形成できない領域が必然的に発生することとなる。
【0010】
この非突起形成領域は、当然のことながら突起形成領域のような拡散特性を得ることができない。
【0011】
したがって、上記後者の光拡散アダプタが採用されるストロボ装置としては、例えば発光部の長手方向(横方向)端部の側方にハウジング等の部材が所定幅で存在するタイプ、すなわち、非突起形成領域が光出射窓部から側方に外れ、ハウジング等の部材(非光出射領域)と対面するタイプのストロボ装置であることが好ましく、実際、そのようなストロボ装置において採用されてきた。
【0012】
しかしながら、発光部における光を出射しない領域は、ストロボ装置から見れば、発光部の形状を大型化していることに他ならず、近年においては、ユーザの要望もあって、ハウジング等の部材を小さく(非光出射領域を無く)して、ストロボ装置全体を小型化する傾向にある。
【0013】
このため、小型化されたストロボ装置に上記後者の光拡散アダプタを採用すると、前面部のうちの非突起形成領域が発光部の光出射窓部の両端部に所在し、ここを通過する光、特に発光部の光軸に対して0度(平行)方向の光が発生することになり、そのまま拡散されることなく、前面部から出射されることとなる。この現象は、ストロボ装置の配光ムラの原因となるものである。
【0014】
そこで、本発明は、上記の如き従来の問題点に鑑みてなされたもので、小型化されたストロボ装置に装着されても、発光部の光出射窓部の全面に光学作用面が所在して配光ムラの発生を好適に防止することができる光拡散アダプタを提供することを課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明によるストロボ装置用の光拡散アダプタは、発光部の光出射窓部を覆う形状を呈し、光出射窓部から入射した光の出射方向を拡散させて外部に出射する光学作用面を有する前面部と、該前面部の両端部からそれぞれ後方に一体的に延出して形成された一対の折曲部とからなり、該折曲部の内面に発光部との係合用の突部が形成されて発光部に着脱自在に装着されるストロボ装置用の光拡散アダプタにおいて、前記前面部の光入射面のうち、前記折曲部の基端部近傍を除く領域に、第一の光学作用面が形成されると共に、前記前面部の光出射面のうち、前記折曲部の基端部近傍領域に、第二の光学作用面が形成されてなることを特徴として構成される。
【0016】
これにより、発光部の光出射窓部から出射された光のうち、両端部を除く大半の光は、第一の光学作用面により広角に拡散されて光出射面から出射され、一方、両端部の光は、第二の光学作用面により広角に拡散されつつ光出射面から出射されることになり、配光ムラの発生を好適に防止することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、発光部の光出射窓部を覆う形状を呈し、光出射窓部から入射した光の出射方向を拡散させて外部に出射する光学作用面を有する前面部と、該前面部の両端部からそれぞれ後方に一体的に延出して形成された一対の折曲部とからなり、該折曲部の内面に発光部との係合用の突部が形成されて発光部に着脱自在に装着されるストロボ装置用の光拡散アダプタにおいて、前記前面部の光入射面のうち、前記折曲部の基端部近傍を除く領域に、第一の光学作用面が形成されると共に、前記前面部の光出射面のうち、前記折曲部の基端部近傍領域に、第二の光学作用面が形成されてなることを特徴として構成したものであり、発光部の光出射窓部の全域に対して光学作用面を存在させることができる作用を有する。
【0018】
本発明による請求項2に記載の発明は、請求項1のストロボ装置用の光拡散アダプタにおいて、前面部の光入射面における非光学作用面と第二の光学作用面とが対向するよう形成して構成したものであり、請求項1に記載した発明と同一の作用を有する。
【0019】
本発明による請求項3に記載の発明は、請求項1のストロボ装置用の光拡散アダプタにおいて、第一の光学作用面と第二の光学作用面とが、一部で重なるよう形成して構成したものであり、請求項1に記載した発明と同一の作用を有する。
【0020】
本発明による請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のストロボ装置用の光拡散アダプタにおける光学作用面を、四角錐形状の突起を連ねることによって構成したものであり、請求項1ないし3に記載した発明と同一の作用を有する。
【0021】
本発明による請求項5に記載の発明は、請求項4のストロボ装置用の光拡散アダプタにおいて、第一の光学作用面における四角錐形状の突起の頂角と、第二の光学作用面における四角錐形状の突起の頂角とを略同一角度に形成して構成したものであり、請求項4に記載した発明と同一の作用を有すると共に、金型の加工が容易で、コスト削減を図ることができる作用を有する。
【0022】
本発明による請求項6に記載の発明は、請求項4のストロボ装置用の光拡散アダプタにおいて、第一の光学作用面における四角錐形状の突起の頂角が、第二の光学作用面における四角錐形状の突起の頂角よりも大きな角度に形成して構成したものであり、請求項4に記載した発明と同一の作用を有すると共に、第一の光学作用面を透過する光と第二の光学作用面を透過する光の拡散特性を略等しくでき、全体的に均一な拡散光を得ることができる作用を有する。
【0023】
(実施例)
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0024】
図1は本発明の一実施形態に係るストロボ装置及び光拡散アダプタの外観斜視図を示し、図2は同実施形態の光拡散アダプタの背面図、図3は同実施形態の光拡散アダプタの正面図、図4は図2のA−A線断面図、図5は図2のB−B線断面図を夫々示している。
【0025】
図1に示したように、ストロボ装置の本体1は、図示していないカメラの取付けシュー部に装着されるシュー部2を下方に備えると共に、図示していない電源を含む電気回路構成を内蔵した本体部3、図示していない棒状光源、反射傘等を内蔵し棒状光源の発する光を、光出射窓部5を構成する光学部材を介して外部の図示していない被写体に向けて出射する発光部4を備えている。
【0026】
光出射窓部5を構成する光学部材は、横長の略方形状に形成され、また、発光部4の外観を構成するハウジングは、小型化を目的として光学部材5と略同一の断面形状を有しており、したがって、光学部材の横方向端部の側方には、ハウジングの幅寸法がほとんどない状態、言い換えれば、光学部材の横方向端部と発光部4のハウジングの側壁面とが近接した状態となっている。
【0027】
また、発光部4の両側壁面には、補助部材としての光拡散アダプタ7を発光部4の光出射窓部5の前方に位置させるために機能する一対の係止凹部6,6が形成されている。
【0028】
光拡散アダプタ7は、図2ないし図5にも示したように、発光部4の光出射窓部5を覆う形状を呈し、光出射窓部5の前方に位置することにより光出射窓部5から出射された光の出射方向を拡散させて外部に出射する前面部8と、該前面部8の相対向する端部から光出射窓部5方向に一体的に延出して形成された折曲部9とを備えて略コ字形状の断面を有して形成されている。
【0029】
前面部8の光入射面10のうち、前記折曲部9の内面に形成された係止凹部6,6係入用の突部12を形成する金型の抜き方向の関係で制限される非突起形成領域10B,10B以外の領域には、複数の四角錐形状からなる第一の突起11,…が縦横に連なって形成されており、すなわち拡散作用を伴う第一の光学作用面10Aが構成されている。
【0030】
なお、非突起形成領域10Bは、折曲部9の基端部近傍、すなわち、光入射面10の両側端部に縦長の帯状となって形成された領域であり、拡散作用を伴わない非光学作用面を構成し、一方、上記第一の光学作用面10Aは、非突起形成領域10B,10Bを除く横長の帯状となって形成された突起形成領域ということもできる。
【0031】
これに対し、前面部8の光出射面13のうち、非突起形成領域10Bと対向する領域には、複数の四角錐形状からなる第二の突起14,…が縦横に連なって形成されており、すなわち拡散作用を伴う第二の光学作用面13B,13Bが構成されている。
【0032】
なお、突起形成領域10Aと対向する領域13Aは、第二の光学作用面13B,13Bを除く横長の帯状となって形成された平面状の非突起形成領域であり、拡散作用を伴わない非光学作用面を構成し、一方、第二の光学作用面13B,13Bは、折曲部9の基端部近傍、すなわち、光出射面13の両側端部に縦長の帯状となって形成された突起形成領域ということもできる。
【0033】
第一の光学作用面10Aにおける第一の突起11の頂角は、約60度に設定されており、第二の光学作用面13B,13Bにおける第二の突起14の頂角も、同様にして約60度に設定されている。但し、光学作用面における配光特性を全面にわたって均一化すべく、第二の突起14の頂角を第一の突起11の頂角よりも小さくすることがより好ましい。
【0034】
以上の構成からなる光拡散アダプタ7によれば、前面部8の光入射面10における第一の光学作用面10A及び非突起形成領域10B,10Bが、発光部4の光出射窓部5と対面するような形態で、折曲部9,9の一対の突部12,12が発光部4の一対の係止凹部6,6に係入して、発光部4に装着される。
【0035】
そして、発光部4の発光動作により光出射窓部5から出射された光は、光拡散アダプタ7の光入射面10に入射する。
【0036】
そのうち、両端部を除く大半の光は、第一の光学作用面10Aにより広角に拡散されて光出射面13から出射され、また、両端部の光は、第二の光学作用面13Bにより広角に拡散されつつ光出射面13から出射される。
【0037】
したがって、内面(光入射面10)の光拡散用の第一の突起11,…を形成できない領域10B,10Bに入射する光、例えば発光部4の光軸に対して0度(平行)の光も、光出射面13に形成された光拡散用の第二の突起14,…によって拡散されることとなり、この結果、配光特性全体に対する配光ムラを無くすことができる。
【0038】
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲にて種々の変更が可能である。例えば、第二の突起14,…を形成した第二の光学作用面13B,13Bを非突起形成領域10B,10Bに対向させているが、第二の光学作用面13B,13Bを前面部8の長手方向に延長してその一部が第一の突起11,…を有する第一の光学作用面10Aと重なるようにしてもよい。但し、この場合、第一の突起11,…と第二の突起14,…との対向部位は、厚みが薄くなるから機械的強度を確保する必要がある。
【0039】
また、上記実施形態においては、前面部8が略平面であるため、第一の光学作用面10Aも平坦に形成されているが、例えば前面部8が緩やかに湾曲して連続した曲面に形成されているような場合、第一の光学作用面10Aを長手方向において複数に区画し、それぞれの区画を前面部の曲面に対応して段差状に設け、それぞれの領域における突起が他の領域における突起と段差を形成するように構成することで対応できる。
【0040】
さらに、光学作用面としては、上記実施形態の如く、四角錐形状の突起にのみ限定されず、例えば、断面視三角形状の円周突起を同心円にして領域10Aに複数並設すると共に、この突起と同心からなる断面視三角形状の円弧突起を領域13Bに複数並設するようにしてもよい。
【0041】
【発明の効果】
以上の如く、本発明は、前面部の表裏面にそれぞれ光学作用面を形成し、発光部の光出射窓部から出射された光のうち、両端部を除く大半の光が、第一の光学作用面により広角に拡散されて、光出射面から出射される一方、両端部の光が、第二の光学作用面により広角に拡散されつつ、光出射面から出射されるよう構成しているため、発光部の光出射窓部の全域に光学作用面が所在して配光ムラの発生を好適に防止することができ、その結果、小型化されたストロボ装置にも採用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るストロボ装置及び光拡散アダプタの外観斜視図
【図2】同実施形態の光拡散アダプタの背面図
【図3】同実施形態の光拡散アダプタの正面図
【図4】図2のA−A線断面図
【図5】図2のB−B線断面図
【符号の説明】
1 本体
2 シュー部
3 本体部
4 発光部
5 光出射窓部
6 係止凹部
7 光拡散アダプタ
8 前面部
9 折曲部
10 光入射面
10A 第一の光学作用面(突起形成領域)
10B 非突起形成領域(非光学作用面)
11 第一の突起
12 突部
13 光出射面
13A 非突起形成領域(非光学作用面)
13B 第二の光学作用面(突起形成領域)
14 第二の突起

Claims (6)

  1. 発光部の光出射窓部を覆う形状を呈し、光出射窓部から入射した光の出射方向を拡散させて外部に出射する光学作用面を有する前面部と、該前面部の両端部からそれぞれ後方に一体的に延出して形成された一対の折曲部とからなり、該折曲部の内面に発光部との係合用の突部が形成されて発光部に着脱自在に装着されるストロボ装置用の光拡散アダプタにおいて、前記前面部の光入射面のうち、前記折曲部の基端部近傍を除く領域に、第一の光学作用面が形成されると共に、前記前面部の光出射面のうち、前記折曲部の基端部近傍領域に、第二の光学作用面が形成されてなることを特徴とするストロボ装置用の光拡散アダプタ。
  2. 前記前面部の光入射面における非光学作用面と、前記第二の光学作用面とが対向するよう形成されてなる請求項1記載のストロボ装置用の光拡散アダプタ。
  3. 前記第一の光学作用面と前記第二の光学作用面とが、一部で重なるよう形成されてなる請求項1記載のストロボ装置用の光拡散アダプタ。
  4. 前記光学作用面が、四角錐形状の突起を連ねることによって構成されてなる請求項1乃至3の何れかに記載のストロボ装置用の光拡散アダプタ。
  5. 前記第一の光学作用面における四角錐形状の突起の頂角と、前記第二の光学作用面における四角錐形状の突起の頂角とが、略同一角度に形成されてなる請求項4記載のストロボ装置用の光拡散アダプタ。
  6. 前記第一の光学作用面における四角錐形状の突起の頂角が、前記第二の光学作用面における四角錐形状の突起の頂角よりも大きな角度に形成されてなる請求項4記載のストロボ装置用の光拡散アダプタ。
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