JP4592287B2 - 体液の分解を遅延させる吸水性ポリマー粒子、ポリマー粒子を含む複合材料およびそれらの使用 - Google Patents

体液の分解を遅延させる吸水性ポリマー粒子、ポリマー粒子を含む複合材料およびそれらの使用 Download PDF

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、体液の分解を遅延させ、抗菌性を有する吸水性ポリマー粒子;上記ポリマー粒子の製造方法;上記方法によって得られるポリマー粒子;上記ポリマー粒子を含む繊維、フィルム、発泡体、または成形体;上記ポリマー粒子を含む複合材料;上記吸水性ポリマー粒子、複合材料、繊維、フィルム、発泡体、または成形体の、おむつ、生理用ナプキンまたは失禁用品、ならびに排泄物や体液により生じる皮膚の刺激症状、好ましくはおむつかぶれの予防または処置および外傷の処置に使用される創傷包帯等の衛生用品または医療用品の製造のための使用に関する。
【背景技術】
【0002】
衛生用品の着用時に生じる着用者の皮膚と糞尿などの排泄物や体液との接触により、皮膚の刺激症状、具体的には炎症、例えばいわゆるおむつかぶれが、衛生用品で覆われた身体部分で発生する。このような皮膚の刺激症状の発生により、皮膚の刺激症状が治癒するまで衛生用品を着用できないという結果になることがほとんどである。着用者には、皮膚の刺激症状による痛みだけでなく可動度および自由度の大幅な低下が生じる。
【0003】
一般的な考え方では、このような皮膚の刺激症状は、衛生用品の着用者の糞尿に含まれる刺激物によって、具体的にはその分解によって主に引き起こされる。これは、微生物によって引き起こされ得るか、助長され得る。
【0004】
さらに、糞尿に特有の悪臭以外に、時間が経つにつれて、糞尿の分解をとりわけ原因とする別の不快な悪臭が生じる。この種の悪臭のほとんどが、着用者およびその周囲には極めて不快であると考えられる。
【0005】
これまで、体液の分解を遅延させる効果を有するか、不快な悪臭の生成を抑制する吸水性ポリマーを提供する多くの試みがなされてきた。
【0006】
米国特許第6277772B1号明細書は、粒径が100〜800μmの超吸収性ポリマーに、粒径が0.5〜20μmで、抗菌カチオン、例えば銀イオンで荷電したゼオライト粉末を充填することを開示している。この米国特許に開示された方法には、一方では、抗菌吸水性ポリマーを数回の工程で製造しなければならないという欠点があり、他方では、上記の粒径のゼオライトと接触させ、そのゼオライトで荷電させることで、ほこりが形成される危険性が増大し、従ってこの種の抗菌吸水性ポリマーの製造に携わる従業員と、この抗菌吸水性ポリマーを含む衛生用品の着用者の両方にとって健康リスクが増大するという欠点がある。
【0007】
国際公開公報WO01/41819A1号は、抗菌吸水性ポリマーの製造における、難溶性の銀塩または銀コロイドの使用を開示している。このWO明細書によれば、銀コロイドまたは不溶性もしくは難溶性の銀塩を重合前にモノマー溶液に加えたり、銀コロイドまたは不溶性もしくは難溶性の銀塩を乾燥した吸水性ポリマー粒子に塗布することができる。ただし、いずれの方法にも欠点がある。銀コロイドまたは不溶性もしくは難溶性の銀塩をモノマー溶液に加えると、その難溶性または不溶性のために、銀塩または銀コロイドの分布が比較的不均一になる。不溶性もしくは難溶性の銀塩または銀コロイドの表面塗布では、吸水性ポリマー粒子の表面に対する銀塩または銀コロイドの付着性が比較的低いため、ほとんどの場合、難溶性もしくは不溶性の銀塩または銀コロイドを吸水性ポリマー粒子の表面に付着させるために、例えばゼオライトや界面活性剤などの助剤が必要となる。さらに、不均一な分布と低い表面付着性は、輸送、保管、特に高い機械的負荷を伴う工程において、銀または銀塩と吸水性ポリマー粒子との分離を助長する。
【0008】
また、皮膚を銀に長時間さらすことによって生じる銀沈着症も知られている。銀の吸収によって恒久的な皮膚の着色が生じやすくなる。従って、銀塩または銀コロイドの濃度が高い領域を有する不均一な表面分布には、皮膚表面にさらされる銀の量が多くなることによって銀沈着症の危険性が増大するという欠点がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、従来技術から生じる欠点を克服することにある。
【0010】
具体的には、本発明の目的は、十分に長い期間維持される十分な抗菌効果を有する吸水性抗菌ポリマー粒子を提供することにある。
【0011】
本発明の別の目的は、健康な皮膚表面の正常なpHよりもpHが低下することを抑制しつつ十分な抗菌効果を得ることにある。
【0012】
また、本発明の目的は、工程が少なく、費用対効果の高い抗菌吸水性ポリマー粒子の製造方法を提供することにある。
【0013】
さらに、本発明の目的は、体液を分解する能力が、輸送、保管、または加工によって実質的に影響されない抗菌吸水性ポリマー粒子を提供することにある。
【0014】
本発明の別の目的は、衛生用品に組み込むことができ、皮膚の刺激症状、特におむつかぶれの予防または治療に適した、好ましくは銀沈着症の危険性が減少した抗菌吸水性ポリマー粒子を提供することにある。
【0015】
本発明のさらに別の目的は、抗菌剤ができるだけ均一に分布している抗菌吸水性ポリマー粒子を製造することができる方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明(1)は、吸水性抗菌ポリマー粒子であって、
ポリマー粒子基準で1〜500ppmの、少なくとも1×10−8(モル/リットル)m+nの溶解度積を有する銀塩をベースとする銀イオンと、
ポリマー粒子基準で少なくとも10重量%の、
(α1)50〜99.99重量%の、重合しているエチレン性不飽和酸性基含有モノマー、その塩、またはそれらの混合物と、
(α2)0〜40重量%の、(α1)と重合可能な、重合しているモノエチレン性不飽和モノマーと、
(α3)0.01〜5重量%の1種以上の架橋剤と、
(α4)0〜30重量%の水溶性ポリマーと、
(α5)0〜20重量%の1種以上の助剤と、
からなる吸水性ポリマー((α1)〜(α5)の重量の合計は100重量%)と、
任意の添加剤と、を含み、
前記吸水性ポリマーのエチレン性不飽和酸性基含有モノマーの酸性基の少なくとも70モル%が、アルカリ塩またはアルカリ土類塩で中和されており、
銀塩をベースとする銀イオンの濃度が0.01ppm未満の部分が、吸水性抗菌ポリマー粒子の90体積%以下であり、
吸水性抗菌ポリマー粒子が、ポリマー粒子の重量基準で0.01〜30重量%の後架橋剤によって後架橋されている吸水性抗菌ポリマー粒子を提供するものである。
また、本発明(2)は、吸水性抗菌ポリマー粒子であって、
ポリマー粒子基準で1〜500ppmの、少なくとも1×10−8(モル/リットル)m+nの溶解度積を有する銀塩をベースとする銀イオンと、
ポリマー粒子基準で少なくとも10重量%の、
(α1)50〜99.99重量%の、重合しているエチレン性不飽和酸性基含有モノマー、その塩、またはそれらの混合物と、
(α2)0〜40重量%の、(α1)と重合可能な、重合しているモノエチレン性不飽和モノマーと、
(α3)0.01〜5重量%の1種以上の架橋剤と、
(α4)0〜30重量%の水溶性ポリマーと、
(α5)0〜20重量%の1種以上の助剤と、
からなる吸水性ポリマー((α1)〜(α5)の重量の合計は100重量%)と、
任意の添加剤と、を含み、
前記吸水性ポリマーのエチレン性不飽和酸性基含有モノマーの酸性基の少なくとも70モル%が、アルカリ塩またはアルカリ土類塩で中和されており、
吸水性抗菌ポリマー粒子中に、銀塩をベースとする銀イオンの濃度が0.01ppm未満の部分がなく、
吸水性抗菌ポリマー粒子は、ポリマー粒子の重量基準で0.01〜30重量%の後架橋剤によって後架橋されている吸水性抗菌ポリマー粒子を提供するものである。
また、本発明(3)は、吸水性抗菌ポリマー粒子であって
ポリマー粒子基準で1〜500ppmの、少なくとも1×10−8(モル/リットル)m+nの溶解度積を有する銀塩をベースとする銀イオンと、
ポリマー粒子基準で少なくとも10重量%の、
(α1)50〜99.99重量%の、重合しているエチレン性不飽和酸性基含有モノマー、その塩、またはそれらの混合物と、
(α2)0〜40重量%の、(α1)と重合可能な、重合しているモノエチレン性不飽和モノマーと、
(α3)0.01〜5重量%の1種以上の架橋剤と、
(α4)0〜30重量%の水溶性ポリマーと、
(α5)0〜20重量%の1種以上の助剤と、
からなる吸水性ポリマー((α1)〜(α5)の重量の合計は100重量%である)と、
任意の添加剤と、を含み、
前記吸水性ポリマーのエチレン性不飽和酸性基含有モノマーの酸性基の少なくとも70モル%が、アルカリ塩またはアルカリ土類塩で中和されており、
銀塩をベースとする銀イオンの濃度が0.01ppm未満の部分が、吸水性抗菌ポリマー粒子の90体積%以下であり、
吸水性抗菌ポリマー粒子のpHは4.5〜7である吸水性抗菌ポリマー粒子を提供するものである。
また、本発明(4)は、吸水性抗菌ポリマー粒子であって、
ポリマー粒子基準で1〜500ppmの、少なくとも1×10−8(モル/リットル)m+nの溶解度積を有する銀塩をベースとする銀イオンと、
ポリマー粒子基準で少なくとも10重量%の、
(α1)50〜99.99重量%の、重合しているエチレン性不飽和酸性基含有モノマー、その塩、またはそれらの混合物と、
(α2)0〜40重量%の、(α1)と重合可能な、重合しているモノエチレン性不飽和モノマーと、
(α3)0.01〜5重量%の1種以上の架橋剤と、
(α4)0〜30重量%の水溶性ポリマーと、
(α5)0〜20重量%の1種以上の助剤と、
からなる吸水性ポリマー((α1)〜(α5)の重量の合計は100重量%)と、
任意の添加剤と、を含み、
前記吸水性ポリマーのエチレン性不飽和酸性基含有モノマーの酸性基の少なくとも70モル%が、アルカリ塩またはアルカリ土類塩で中和されており、
吸水性抗菌ポリマー粒子中に、銀塩をベースとする銀イオンの濃度が0.01ppm未満の部分がなく、
吸水性抗菌ポリマー粒子のpHは4.5〜7である吸水性抗菌ポリマー粒子を提供するものである。
また、本発明(5)は、反応剤として、
(β1)50〜99.99重量%のエチレン性不飽和酸性基含有モノマー、その塩、またはそれらの混合物と、
(β2)0〜40重量%の(β1)と重合可能なモノエチレン性不飽和モノマーと、
(β3)0.01〜5重量%の1種以上の架橋剤と、
(β4)0〜30重量%の水溶性ポリマーと、
(β5)0〜20重量%の1種以上の助剤((β1)〜(β5)の重量の合計は100重量%)と、
を重合して吸水性ポリマーを形成することを含み、
前記吸水性ポリマーのエチレン性不飽和酸性基含有モノマーの酸性基の少なくとも70モル%が、アルカリ塩またはアルカリ土類塩で中和されており、
溶媒に溶解した、少なくとも1×10−8(モル/リットル)m+nの溶解度積を有する水溶性の銀塩の銀イオンを、該反応剤基準で1〜500ppm、吸水性ポリマーの形成が終了する前に、該反応剤に添加し、
吸水性ポリマーを粉砕、乾燥し、必要に応じて粉末化し、後架橋において、未処理のポリマー基準で0.01〜30重量%の後架橋剤を使用して後架橋する吸水性抗菌ポリマー粒子の製造方法により得られる吸水性抗菌ポリマー粒子を提供するものである。
また、本発明(6)は、反応剤として、
(β1)50〜99.99重量%のエチレン性不飽和酸性基含有モノマー、その塩、またはそれらの混合物と、
(β2)0〜40重量%の(β1)と重合可能なモノエチレン性不飽和モノマーと、
(β3)0.01〜5重量%の1種以上の架橋剤と、
(β4)0〜30重量%の水溶性ポリマーと、
(β5)0〜20重量%の1種以上の助剤((β1)〜(β5)の重量の合計は100重量%)と、
を重合して吸水性ポリマーを形成することを含み、
前記吸水性ポリマーのエチレン性不飽和酸性基含有モノマーの酸性基の少なくとも70モル%が、アルカリ塩またはアルカリ土類塩で中和されており、
溶媒に溶解した、少なくとも1×10−8(モル/リットル)m+nの溶解度積を有する水溶性の銀塩の銀イオンを、該反応剤基準で1〜500ppm、吸水性ポリマーの形成が終了する前に、該反応剤に添加し、
エチレン性不飽和酸性基含有モノマー(β1)を、吸水性抗菌ポリマー粒子のpHが4.5〜7になるように中和する吸水性抗菌ポリマー粒子の製造方法により得られる吸水性抗菌ポリマー粒子を提供するものである。
また、本発明(7)は、吸水性抗菌ポリマー粒子の製造方法であって、
反応剤として、
(β1)50〜99.99重量%のエチレン性不飽和酸性基含有モノマー、その塩、またはそれらの混合物と、
(β2)0〜40重量%の(β1)と重合可能なモノエチレン性不飽和モノマーと、
(β3)0.01〜5重量%の1種以上の架橋剤と、
(β4)0〜30重量%の水溶性ポリマーと、
(β5)0〜20重量%の1種以上の助剤((β1)〜(β5)の重量の合計は100重量%)と、
を重合して吸水性ポリマーを形成することを含み、
前記吸水性ポリマーのエチレン性不飽和酸性基含有モノマーの酸性基の少なくとも70モル%が、アルカリ塩またはアルカリ土類塩で中和されており、
溶媒に溶解した、少なくとも1×10−8(モル/リットル)m+nの溶解度積を有する水溶性の銀塩の銀イオンを、該反応剤基準で1〜500ppm、吸水性ポリマーの形成が終了する前に、該反応剤に添加し、
吸水性ポリマーを粉砕、乾燥し、必要に応じて粉末化し、後架橋において、未処理のポリマー基準で0.01〜30重量%の後架橋剤を使用して後架橋する吸水性抗菌ポリマー粒子の製造方法を提供するものである。
また、本発明(8)は、吸水性抗菌ポリマー粒子の製造方法であって、
反応剤として、
(β1)50〜99.99重量%のエチレン性不飽和酸性基含有モノマー、その塩、またはそれらの混合物と、
(β2)0〜40重量%の(β1)と重合可能なモノエチレン性不飽和モノマーと、
(β3)0.01〜5重量%の1種以上の架橋剤と、
(β4)0〜30重量%の水溶性ポリマーと、
(β5)0〜20重量%の1種以上の助剤((β1)〜(β5)の重量の合計は100重量%)と、
を重合して吸水性ポリマーを形成することを含み、
前記吸水性ポリマーのエチレン性不飽和酸性基含有モノマーの酸性基の少なくとも70モル%が、アルカリ塩またはアルカリ土類塩で中和されており、
溶媒に溶解した、少なくとも1×10−8(モル/リットル)m+nの溶解度積を有する水溶性の銀塩の銀イオンを、該反応剤基準で1〜500ppm、吸水性ポリマーの形成が終了する前に、該反応剤に添加し、
エチレン性不飽和酸性基含有モノマー(β1)を、吸水性抗菌ポリマー粒子のpHが4.5〜7になるように中和する吸水性抗菌ポリマー粒子の製造方法を提供するものである。
また、本発明(9)は、前記本発明(1)〜(6)のいずれかに記載の吸水性抗菌ポリマー粒子を含む繊維を提供するものである。
また、本発明(10)は、前記本発明(1)〜(6)のいずれかに記載の吸水性抗菌ポリマー粒子を含むフィルムを提供するものである。
また、本発明(11)は、前記本発明(1)〜(6)のいずれかに記載の吸水性抗菌ポリマー粒子を含む発泡体を提供するものである。
また、本発明(12)は、前記本発明(1)〜(6)のいずれかに記載の吸水性抗菌ポリマー粒子を含む成形体を提供するものである。
また、本発明(13)は、前記本発明(1)〜(6)のいずれかに記載の吸水性抗菌ポリマー粒子および基材を含む複合材料を提供するものである。
また、本発明(14)は、繊維、フィルム、発泡体、成形体、または複合材料における、前記本発明(1)〜(6)のいずれかに記載の吸水性抗菌ポリマー粒子の使用を提供するものである。
また、本発明(15)は、排泄物によって引き起こされる皮膚の刺激症状の予防または治療用の衛生用品を製造するための、前記本発明(1)〜(6)のいずれかに記載の吸水性抗菌ポリマー粒子、前記本発明(9)に記載の繊維、前記本発明(10)に記載のフィルム、前記本発明(11)に記載の発泡体、前記本発明(12)に記載の成形体若しくは前記本発明(13)に記載の複合材料、またはこれらのうち少なくとも2つの使用を提供するものである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
上記目的は、次の特徴を有する吸水性抗菌ポリマー粒子によって達成される。
ポリマー粒子基準で、イオン濃度が1〜500ppm、好ましくは5〜300ppm、特に好ましくは10〜70ppm、さらに好ましくは20〜50ppmであって、少なくとも1×10 −8 (モル/リットル) m+n 、好ましくは少なくとも1×10 −7 (モル/リットル) m+n 、特に好ましくは少なくとも1×10 −6 (モル/リットル) m+n 、より好ましくは少なくとも1×10 −5 (モル/リットル) m+n 、さらに好ましくは少なくとも1×10 −4 (モル/リットル) m+n 、最も好ましくは少なくとも1×10 −3 (モル/リットル) m+n の溶解度積(好ましくは水中での溶解度積、特に好ましくは25℃の水中での溶解度積)を有する、銀塩をベースとする銀イオンと、
ポリマー粒子基準で、少なくとも10重量%、好ましくは少なくとも50重量%、特に好ましくは少なくとも80重量%の、
(α1)50〜99.99重量%、好ましくは70〜99.99重量%、特に好ましくは85〜99.99重量%の、重合しているエチレン性不飽和酸性基含有モノマー、その塩、またはそれらの混合物と、
(α2)0〜40重量%、好ましくは1〜30重量%、特に好ましくは5〜20重量%の、(α1)と重合可能な、重合しているモノエチレン性不飽和モノマーと、
(α3)0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%、特に好ましくは0.5〜2重量%の1種以上の架橋剤と、
(α4)0〜30重量%、好ましくは1〜20重量%、特に好ましくは5〜10重量%の水溶性ポリマーと、
(α5)0〜20重量%、好ましくは0.01〜7重量%、特に好ましくは0.05〜5重量%の1種以上の助剤((α1)〜(α5)の重量の合計は100重量%である)と、
からなる吸水性ポリマーと、
任意の添加剤と、を含み、
銀塩をベースとする銀イオンの濃度が0.01ppm未満、好ましくは0.5ppm未満、特に好ましくは0.9ppm未満の部分が、吸水性抗菌ポリマー粒子の90体積%以下、好ましくは70体積%以下、特に好ましくは30体積%以下、さらに好ましくは0体積%であり、
吸水性抗菌ポリマー粒子が、未処理の、好ましくは後架橋剤と未結合のポリマー粒子の重量基準で、0.01〜30重量%、好ましくは0.1〜20重量%、特に好ましくは0.5〜10重量%の量の後架橋剤によって後架橋されていることを特徴とする吸水性抗菌ポリマー粒子。
また、上記目的は、次の特徴を有する吸水性抗菌ポリマー粒子によって達成される。
ポリマー粒子基準で、イオン濃度が1〜500ppm、好ましくは5〜300ppm、特に好ましくは10〜70ppm、さらに好ましくは20〜50ppmであって、少なくとも1×10−8(モル/リットル)m+n、好ましくは少なくとも1×10−7(モル/リットル)m+n、特に好ましくは少なくとも1×10−6(モル/リットル)m+n、より好ましくは少なくとも1×10−5(モル/リットル)m+n、さらに好ましくは少なくとも1×10−4(モル/リットル)m+n、最も好ましくは少なくとも1×10−3(モル/リットル)m+nの溶解度積(好ましくは水中での溶解度積、特に好ましくは25℃の水中での溶解度積)を有する、銀塩をベースとする銀イオンと、
ポリマー粒子基準で、少なくとも10重量%、好ましくは少なくとも50重量%、特に好ましくは少なくとも80重量%の、
(α1)50〜99.99重量%、好ましくは70〜99.99重量%、特に好ましくは85〜99.99重量%の、重合しているエチレン性不飽和酸性基含有モノマー、その塩、またはそれらの混合物と、
(α2)0〜40重量%、好ましくは1〜30重量%、特に好ましくは5〜20重量%の、(α1)と重合可能な、重合しているモノエチレン性不飽和モノマーと、
(α3)0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%、特に好ましくは0.5〜2重量%の1種以上の架橋剤と、
(α4)0〜30重量%、好ましくは1〜20重量%、特に好ましくは5〜10重量%の水溶性ポリマーと、
(α5)0〜20重量%、好ましくは0.01〜7重量%、特に好ましくは0.05〜5重量%の1種以上の助剤((α1)〜(α5)の重量の合計は100重量%である)と、
からなる吸水性ポリマーと、
任意の添加剤と、を含み、
銀塩をベースとする銀イオンの濃度が0.01ppm未満、好ましくは0.5ppm未満、特に好ましくは0.9ppm未満の部分が、吸水性抗菌ポリマー粒子の90体積%以下、好ましくは70体積%以下、特に好ましくは30体積%以下、さらに好ましくは0体積%であり、
吸水性ポリマーのpH、好ましくはERT400.1−99による水1リットル中でのポリマー1gのpHが、4.5〜7、好ましくは5.2〜6.5、特に好ましくは5.3〜6.2であることを特徴とする吸水性抗菌ポリマー粒子。
【0018】
本発明の吸水性抗菌ポリマー粒子の好ましい一態様では、銀塩をベースとする銀イオンの濃度が、吸水性抗菌ポリマー粒子のいかなる部分においても、イオン濃度の±30%以内、好ましくは±15%以内、特に好ましくは±5%以内である。
【0019】
本発明の吸水性抗菌ポリマー粒子の好ましい一態様では、ポリマー粒子は、ポリマー粒子基準で、1〜500ppm、好ましくは5〜300ppm、特に好ましくは10〜70ppm、さらに好ましくは20〜50ppmの銀塩をベースとする銀イオンを含み、ポリマー粒子の各部分がこの濃度範囲の銀イオンを含む。
【0020】
本発明の吸水性抗菌ポリマー粒子は、実質的にボール状であり、好ましくは粉末化プロセスにより得られるものであり、あるいは、フレーク状またはペレット状である。好ましくは、本発明の吸水性抗菌ポリマー粒子は、少なくとも20重量%、好ましくは少なくとも50重量%、特に好ましくは少なくとも80重量%の粒子の粒径が150〜850μmである。粒径は、メッシュ径850μmの篩を通過し、メッシュ径150μmの篩の上に残った粒子を選別することで決定できる。
【0021】
モノエチレン性不飽和酸性基含有モノマー(α1)は、完全または部分的に中和することができ、部分的に中和されていることが好ましい。モノエチレン性不飽和酸性基含有モノマーは、少なくとも25モル%が中和されていることが好ましく、少なくとも40モル%が中和されていることが特に好ましく、40〜90モル%が中和されていることがさらに好ましい。モノマー(α1)の中和は、重合前または重合後に行うことができる。中和は、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アンモニア、炭酸塩、重炭酸塩を使用して行うことができる。また、酸と水溶性の塩を形成するすべての塩基を使用することもできる。様々な塩基を混合して中和することもできる。アンモニアまたはアルカリ金属水酸化物を使用した中和が好ましく、水酸化ナトリウムまたはアンモニアを使用した中和が特に好ましい。
【0022】
好ましいモノエチレン性不飽和酸性基含有モノマー(α1)は、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、α−クロロアクリル酸、α−シアノアクリル酸、β−メチルアクリル酸(クロトン酸)、α−フェニルアクリル酸、β−アクリロキシプロピオン酸、ソルビン酸、α−クロロソルビン酸、2’−メチルイソクロトン酸、桂皮酸、p−クロロ桂皮酸、β−ステアリン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、グルタコン酸、アコニット酸、マレイン酸、フマル酸、トリカルボキシエチレン、マレイン酸無水物であり、アクリル酸およびメタクリル酸が特に好ましく、アクリル酸がさらに好ましい。
【0023】
これらのカルボキシレート基含有モノマー以外の好ましいモノエチレン性不飽和酸性基含有モノマー(α1)は、エチレン性不飽和スルホン酸モノマーまたはエチレン性不飽和ホスホン酸モノマーである。
【0024】
好ましいエチレン性不飽和スルホン酸モノマーは、アリルスルホン酸、脂肪族ビニルスルホン酸、芳香族ビニルスルホン酸、アクリル酸、またはメタクリル酸である。好ましい脂肪族ビニルスルホン酸または芳香族ビニルスルホン酸は、ビニルスルホン酸、4−ビニルベンジルスルホン酸、ビニルトルエンスルホン酸、スチレンスルホン酸である。好ましいアクリル酸またはメタクリル酸は、スルホエチル(メタ)アクリレート、スルホプロピル(メタ)アクリレート、および2−ヒドロキシ−3−メタクリロキシプロピルスルホン酸である。(メタ)アクリルアミドアルキルスルホン酸としては、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸が好ましい。
【0025】
エチレン性不飽和ホスホン酸モノマーとしては、ビニルホスホン酸、アリルホスホン酸、ビニルベンジルホスホン酸、(メタ)アクリルアミドアルキルホスホン酸、アクリルアミドアルキルジホスホン酸、ホスホノメチル化ビニルアミン、および(メタ)アクリルホスホン酸誘導体が好ましい。
【0026】
本発明では、吸水性ポリマーは、好ましくは少なくとも50重量%、特に好ましくは少なくとも70重量%、より好ましくは少なくとも90重量%カルボキシル基含有モノマーを含む。本発明では、吸水性ポリマーが、少なくとも20モル%、好ましくは少なくとも40モル%が中和されたアクリル酸を、少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも70重量%含むことが好ましい。
【0027】
モノエチレン性不飽和酸性基含有モノマー(α1)以外に存在し得る、プロトン化窒素を含有する好ましいエチレン性不飽和モノマーは、プロトン化ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート、例えばジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートハイドロクロライド、またはジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートハイドロサルフェート、およびプロトン化ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド、例えばジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミドハイドロクロライド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドハイドロクロライド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドハイドロサルフェート、またはジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミドハイドロサルフェートである。
【0028】
モノエチレン性不飽和酸性基含有モノマー(α1)以外に存在し得る、四級窒素を含有する好ましいエチレン性不飽和モノマーは、四級ジアルキルアンモニウムアルキル(メタ)アクリレート、例えばトリメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレート−メトサルフェートまたはジメチルエチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレート−エトサルフェート、および四級(メタ)アクリルアミドアルキルジアルキルアミン、例えば(メタ)アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、トリメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレートクロライド、または(メタ)アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムサルフェートである。
【0029】
(α1)と共重合可能なモノエチレン性不飽和モノマー(α2)としては、アクリルアミドおよび(メタ)アクリルアミドが好ましい。
【0030】
アクリルアミドおよびメタクリルアミド以外に使用できる(メタ)アクリルアミドは、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノ(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、またはジエチル(メタ)アクリルアミド等のアルキル置換(メタ)アクリルアミドまたは(メタ)アクリルアミドのアミノアルキル置換誘導体である。可能なビニルアミドは例えばN−ビニルアミド、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニル−N−メチルアセトアミド、N−ビニル−N−メチルホルムアミド、ビニルピロリドンである。これらのモノマーのうち、アクリルアミドが特に好ましい。
【0031】
(α1)と共重合可能な別の好ましいモノエチレン性不飽和モノマー(α2)は、水分散性モノマーである。好ましい水分散性モノマーは、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、若しくはブチル(メタ)アクリレート等のアクリル酸エステル若しくはメタクリル酸エステル、酢酸ビニル、スチレン、又はイソブチレンである。
【0032】
本発明の好ましい架橋剤(α3)は、1分子中に少なくとも2つのエチレン性不飽和基を有する化合物(架橋剤I)、縮合反応によってモノマー(α1)または(α2)の官能基と反応することができる少なくとも2つの官能基を有する化合物(=縮合架橋剤)や、付加反応または開環反応によってモノマー(α1)または(α2)の官能基と反応することができる少なくとも2つの官能基を有する化合物(架橋剤II)、少なくとも1つのエチレン性不飽和基及び縮合反応、付加反応、または開環反応によってモノマー(α1)または(α2)の官能基と反応することができる少なくとも1つの官能基を有する化合物(架橋剤III)、または多価金属カチオン(架橋剤IV)である。架橋剤Iの化合物を使用した場合、架橋剤の分子のエチレン性不飽和基とモノエチレン性不飽和モノマー(α1)または(α2)のラジカル重合によってポリマーの架橋が行われる。一方、架橋剤IIの化合物および架橋剤IVの多価金属カチオンを使用した場合、架橋剤IIの官能基とモノマー(α1)または(α2)の官能基の縮合反応(架橋剤II)、または多価金属カチオンとモノマー(α1)または(α2)の官能基の静電相互作用(架橋剤IV)によって、ポリマーの架橋が行われる。架橋剤IIIの化合物を使用した場合、エチレン性不飽和基とモノマー(α1)若しくは(α2)の官能基のラジカル重合、または架橋剤の官能基とモノマー(α1)若しくは(α2)の官能基の縮合反応によって、ポリマーの架橋が行われる。
【0033】
架橋剤Iの好ましい化合物はポリ(メタ)アクリル酸エステルであり、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、ペンタエリスリトール、ポリエチレングリコール、またはポリプロピレングリコール等のポリオール;アミノアルコール;ジエチレントリアミンやトリエチレンテトラミン等のポリアルキレンポリアミン;またはアルコキシ化ポリオールをアクリル酸またはメタクリル酸と反応させることで得られる化合物である。架橋剤Iの別の好ましい化合物は、ポリビニル化合物、ポリ(メタ)アリル化合物、モノビニル化合物の(メタ)アクリル酸エステル、またはモノ(メタ)アリル化合物の(メタ)アクリル酸エステル、好ましくはポリオールもしくはアミノアルコールのモノ(メタ)アリル化合物の(メタ)アクリル酸エステルである。これに関してはドイツ特許第19543366号明細書およびドイツ特許第19543368号明細書を参照されたい。これらの開示内容は、この参照によって本明細書に含まれ、本明細書の開示内容の一部をなすものとする。
【0034】
好ましい架橋剤II、III、IVの架橋剤は、国際公開公報WO01/41819号に開示されている架橋剤、および架橋剤II、III、IVの上記特性を満たす架橋剤であり、上記明細書の開示内容は本明細書の一部をなすものとする。
【0035】
水溶性ポリマー(α4)として、部分または完全ケン化されているポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デンプン、デンプン誘導体、ポリグリコール、またはポリアクリル酸等を含む水溶性ポリマーが重合されて、本発明の吸水性ポリマーになり得ることが好ましい。これらのポリマーの分子量は、水溶性である限り重要ではない。好ましい水溶性ポリマーは、デンプン、デンプン誘導体、またはポリビニルアルコールである。水溶性ポリマー、好ましくはポリビニルアルコールのような合成ポリマーは、重合されるモノマーのグラフト基材としても使用することができる。
【0036】
助剤(α5)としては、懸濁化剤、消臭剤、界面活性剤、または酸化防止剤が好ましく使用される。
【0037】
添加剤としては、銀イオンまたは銀塩の安定化に寄与する材料が、特に好適である。ここでは、本発明の吸水性抗菌ポリマーの銀による着色を、防止または少なくとも遅延させることができる材料が特に好ましい。
【0038】
また、その他の化合物を、本発明の吸水性抗菌ポリマー粒子に、具体的には銀イオンの流出または銀元素の形成を予防するために組み込むことができる。これらのうち、例えば国際公開公報WO01/41819号に記載の界面活性剤が好適であり、その開示内容は本明細書の開示内容の一部をなすものとする。
【0039】
好ましい一態様によれば、本発明の吸水性抗菌ポリマー粒子は、実質的にボール状またはペレット状の粒子であり、1〜500ppm、好ましくは5〜300ppm、特に好ましくは10〜70ppmの、銀塩をベースとする銀イオンの濃度を有している。
【0040】
また、本発明では、吸水性抗菌ポリマー粒子が内側部分、内側部分を取り囲む外側部分、および外側部分を取り囲む表面部分からなることが好ましく、外側部分の架橋度が内側部分より高く、それによりコアシェル構造が形成されることが好ましい。ポリマー粒子の表面部分における架橋度の向上は、表面に近接する反応基の後架橋により達成されることが好ましい。この後架橋は熱的、光化学的、または化学的に行うことができる。後架橋条件に関する詳細は、下記の本発明の吸水性抗菌ポリマー粒子の製造方法に関する詳細から得られる。
【0041】
また、本発明は、吸水性抗菌ポリマー粒子の製造方法であって、
反応剤として、
(β1)50〜99.99重量%、好ましくは70〜99.99重量%、特に好ましくは85〜99.99重量%のエチレン性不飽和酸性基含有モノマー、その塩、またはそれらの混合物と、
(β2)0〜40重量%、好ましくは1〜30重量%、特に好ましくは5〜20重量%の(β1)と重合可能なモノエチレン性不飽和モノマーと、
(β3)0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%、特に好ましくは0.5〜2重量%の1種以上の架橋剤と、
(β4)0〜30重量%、好ましくは1〜20重量%、特に好ましくは5〜10重量%の水溶性ポリマーと、
(β5)0〜20重量%、好ましくは0.01〜7重量%、特に好ましくは0.05〜5重量%の1種以上の助剤((β1)〜(β5)の重量の合計は100重量%)と、
を重合して水溶性ポリマーを形成することを含み、
溶媒に溶解した、少なくとも1×10−8(モル/リットル)m+n、好ましくは少なくとも1×10−7(モル/リットル)m+n、特に好ましくは少なくとも1×10−6(モル/リットル)m+n、より好ましくは少なくとも1×10−5(モル/リットル)m+n、さらに好ましくは少なくとも1×10−4(モル/リットル)m+n、最も好ましくは少なくとも1×10−3(モル/リットル)m+nの溶解度積(好ましくは水中での溶解度積、特に好ましくは25℃の水中での溶解度積)を有する、水溶性の銀塩の銀イオンを、該反応剤基準で1〜500ppm、好ましくは5〜300ppm、吸水性ポリマーの形成が終了する前に、該反応剤に添加し、
吸水性ポリマーを粉砕、乾燥し、必要に応じて粉末化し、後架橋において、未処理のポリマー基準で、好ましくは後架橋剤と未結合のポリマー粒子基準で、
0.01〜30重量%の後架橋剤を使用して後架橋することを特徴とする吸水性抗菌ポリマー粒子の製造方法に関する。
【0042】
また、本発明は、吸水性抗菌ポリマー粒子の製造方法であって、
反応剤として、
(β1)50〜99.99重量%、好ましくは70〜99.99重量%、特に好ましくは85〜99.99重量%のエチレン性不飽和酸性基含有モノマー、その塩、またはそれらの混合物と、
(β2)0〜40重量%、好ましくは1〜30重量%、特に好ましくは5〜20重量%の(β1)と重合可能なモノエチレン性不飽和モノマーと、
(β3)0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%、特に好ましくは0.5〜2重量%の1種以上の架橋剤と、
(β4)0〜30重量%、好ましくは1〜20重量%、特に好ましくは5〜10重量%の水溶性ポリマーと、
(β5)0〜20重量%、好ましくは0.01〜7重量%、特に好ましくは0.05〜5重量%の1種以上の助剤((β1)〜(β5)の重量の合計は100重量%)と、
を重合して吸水性ポリマーを形成することを含み、
溶媒に溶解した、少なくとも1×10−8(モル/リットル)m+n、好ましくは少なくとも1×10−7(モル/リットル)m+n、特に好ましくは少なくとも1×10−6(モル/リットル)m+n、より好ましくは少なくとも1×10−5(モル/リットル)m+n、さらに好ましくは少なくとも1×10−4(モル/リットル)m+n、最も好ましくは少なくとも1×10−3(モル/リットル)m+nの溶解度積(好ましくは水中での溶解度積、特に好ましくは25℃の水中での溶解度積)を有する、水溶性の銀塩の銀イオンを、該反応剤基準で1〜500ppm、好ましくは5〜300ppm、吸水性ポリマーの形成が終了する前に、該反応剤に添加し、
エチレン性不飽和酸性基含有モノマー(β1)を、吸水性抗菌ポリマー粒子のpHが4.5〜7となるように中和することを特徴とする吸水性抗菌ポリマー粒子の製造方法に関する。
【0043】
本発明の方法の好ましい一態様では、銀塩を、モノマーを溶解させた溶媒と同じ溶媒に溶解させる。本発明の方法の変形では、銀塩を予め溶媒に加えてから、モノマーを同じ溶媒に吸収させることが好ましい。一般に、溶媒と結合する銀塩の量は、銀塩をベースとする銀イオンの濃度が、調製される吸水性抗菌ポリマー粒子中で1〜500ppmになるように選択される。銀塩の濃度は、好ましくはモノマーの溶解に使用される溶媒1リットルに対し0.003〜0.5g、特に好ましくは該溶媒1リットルに対し0.003〜0.1g、更に好ましくは該溶媒1リットルに対し0.005〜0.05gである。本発明の方法の別の変形では、銀塩を溶媒に溶解し、得られた銀塩溶液をモノマー溶液に加える。この場合も、濃度比は、モノマーの溶解に使用される溶媒の量によって、銀塩をベースとする銀イオンの濃度が、調製される吸水性抗菌ポリマー粒子中1〜500ppmになるように選択される。
【0044】
溶媒としては、当業者にとって適切なもので、本発明の製造方法で使用される銀塩が、少しでも溶けるものであれば、いかなるものでも使用することができる。溶媒としては、具体的には水および低級アルコール、より具体的にはメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノールが考えられ、本発明では、溶媒が、溶媒基準で、少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも70重量%、特に好ましくは少なくとも90重量%の水を含むことが好ましい。
【0045】
残存モノマーの含有量が、使用したモノマー基準で1%未満になった時、本発明の製造方法による重合が終了したものとみなす。本発明の製造方法では、溶媒に溶解させた銀塩を、該反応剤に、残存モノマーの含有量が、使用したモノマー基準で10重量%に達するまでに、好ましくは50重量%に達するまでに、より好ましくは80重量%に達するまでに、さらに好ましくは重合反応の開始前に、すなわち残存モノマーが100%である時に添加する。
【0046】
本発明に従って行われる方法によって、銀塩をベースとする銀イオンの均一な分布が得られる。
【0047】
成分(β1)〜(β5)については(α1)〜(α5)に関する詳細を参照されたい。
【0048】
吸水性ポリマーは、種々の重合方法により、上記のモノマーおよび架橋剤から製造される。例えば、押出機等の混錬リアクター内で行うことが好ましい塊状重合、又はベルト重合、溶液重合、噴霧重合、逆乳化重合若しくは逆懸濁重合が挙げられる。溶液重合は、水を溶媒として行われることが好ましい。溶液重合は、他の上記の種類の重合と同様に、連続的または断続的に行われる。溶液重合は、連続運転のベルト重合で行われることが好ましい。従来技術においては、開始剤および反応溶液の温度、種類、量等の反応条件に関して、幅広い様々な可能性があることが教示されている。代表的なプロセスは、米国特許第4286082号明細書、ドイツ特許第2706135号明細書、米国特許第4076663号明細書、ドイツ特許第3503458号明細書、ドイツ特許第4020780号明細書、ドイツ特許第4244548号明細書、ドイツ特許第4323001号明細書、ドイツ特許第4333056号明細書、ドイツ特許第4418818号明細書に記載されている。これらの開示内容は、この参照によって本明細書の開示内容の一部をなすものとする。
【0049】
本発明の方法は、水溶性抗菌ポリマーのベルト重合に、特に好ましく使用される。一般に、この方法で使用される多孔ベルトは、撹拌機等の撹拌手段や混錬フックをほとんど、あるいはまったく具備していない。このように、本発明の製造方法を使用することによって、銀塩をベースとする銀イオンの良好な分布が、他の撹拌手段を使用することなく得られる。
【0050】
吸水性ポリマーを製造する別の可能なプロセスとしては、最初に未架橋の、特に線状のプレポリマーを、好ましくは上記のモノエチレン性不飽和モノマー(α1)(もしくは(β1))または(α2)(もしくは(β2))からラジカル方法で製造し、得られたプレポリマーを架橋剤(α3)(もしくは(β3))、好ましくは架橋剤IIおよびIVと反応させるプロセスが挙げられる。この変形は、吸水性ポリマーを、最初に成形プロセスによって、例えば繊維、フィルム、または織物、織布、ウェブ、もしくは不織材料等の平面構造体に加工し、この形態で架橋しなければならない場合に好ましく使用される。
【0051】
本発明の製造方法では、吸水性ポリマーを粉砕、乾燥し、必要に応じてさらに粉砕し、このように処理された吸水性ポリマーを、いわゆる「後架橋工程」で、別の架橋剤、いわゆる「後架橋剤」を使用して処理し、必要に応じて再度熱処理することが好ましい。
【0052】
後架橋剤としては、架橋剤として言及した架橋剤IIおよびIVの化合物が好ましい。
【0053】
これらの化合物のうち、後架橋剤としてはジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン、プロピレングリコール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ポリオキシプロピレン、オキシエチレン/オキシプロピレンブロックコポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ポリビニルアルコール、ソルビトール、1,3−ジオキソラン−2−オン(炭酸エチレン)、4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン(炭酸プロピレン)、4,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,4−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−エチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、1,3−ジオキサン−2−オン、4−メチル−1,3−ジオキサン−2−オン、4,6−ジメチル−1,3−ジオキサン−2−オン、1,3−ジオキソラン−2−オン、ポリ−1,3−ジオキソラン−2−オンが特に好ましい。
【0054】
後架橋剤としては、炭酸エチレンを使用することが特に好ましい。
【0055】
これらの化合物は、未処理のポリマー、好ましくは後架橋剤と未結合のポリマー基準で、0.01〜30重量%で使用されることが好ましく、0.1〜20重量%で使用されることが特に好ましく、0.5〜10重量%の量で使用されることが更に好ましい。有機溶媒は、未処理のポリマー基準で、0〜60重量%、好ましくは0.1〜40重量%、特に好ましくは0.2〜50重量%の量で混合物に添加されることができる。有機溶媒としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール等の低級アルコール;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン;ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエーテル;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド等のアミド;ジメチルスルホキシド等のスルホキシドが好ましく使用される。
【0056】
また、本発明の吸水性抗菌ポリマー粒子および製造方法の一態様では、吸水性ポリマーのエチレン性不飽和酸性基含有モノマーの酸性基の30〜80モル%、好ましくは40〜70モル%、特に好ましくは50〜65モル%が、アルカリ塩またはアルカリ土類塩で中和されていることが好ましく、アルカリ塩で中和されていることが特に好ましく、水酸化ナトリウムで中和されていることが更に好ましい。本発明では、中和は、本発明の吸水性抗菌ポリマー粒子のpHが、4.5〜7になるように行われることが好ましい、5.2〜6.5になるように行われることが特に好ましく、5.3〜6.2になるように行われることが更に好ましい。このような中和によって、本発明の吸水性抗菌ポリマー粒子に対する皮膚の耐性が改善されるとともに、本発明の吸水性ポリマー粒子の消臭能力が向上する。
【0057】
さらに、本発明の吸水性抗菌ポリマー粒子および本発明の製造方法では、銀塩Agが、少なくとも1×10−8(モル/リットル)m+n、好ましくは少なくとも1×10−7(モル/リットル)m+n、特に好ましくは少なくとも1×10−6(モル/リットル)m+n、より好ましくは少なくとも1×10−5(モル/リットル)m+n、さらに好ましくは少なくとも1×10−4(モル/リットル)m+n、最も好ましくは少なくとも1×10−3(モル/リットル)m+nの溶解度積(好ましくは水中での溶解度積を有する。本発明の製造方法または本発明の吸水性抗菌ポリマー粒子の具体的な態様では、銀塩が単独で使用されるか、少なくとも1g、好ましくは少なくとも5g、特に好ましくは少なくとも10g、より好ましくは少なくとも50g、さらに好ましくは少なくとも100g、最も好ましくは少なくとも200gの銀塩が、25℃で水100gに完全に溶解した形で含まれる。
【0058】
本発明の吸水性抗菌ポリマー粒子および本発明の製造方法では、銀塩は硝酸銀であることがさらに好ましい。硝酸銀以外では、他の無機または有機銀塩を使用できる。無機銀塩としては、例えば炭酸銀、硫酸銀、硫酸水素銀、銀ミョウバン、またはリン酸銀が挙げられる。有機銀塩としては、アクリル酸銀、クエン酸銀、乳酸銀、酢酸銀、トルエンスルホン酸銀、安息香酸銀、およびトリフルオロメタンスルホン酸銀、またはアクリル酸銀の場合にはそのポリマーが考えられる。上記の各銀塩は、本発明の抗菌吸水性ポリマー粒子にそれぞれ含まれるか、本発明の製造方法に使用することによって、本発明の吸水性抗菌ポリマー粒子または本発明の製造方法の好ましい態様であり得る。これらのうち、硝酸銀を含有する本発明の吸水性抗菌ポリマー粒子が最も好ましい。
【0059】
本発明はさらに、上記の製造方法で得られる吸水性抗菌ポリマー粒子に関する。上記の方法で得られる吸水性抗菌ポリマー粒子は、上記の本発明の吸水性ポリマー粒子と同一の特性を有することが好ましい。
【0060】
本発明の吸水性抗菌ポリマー粒子は、以下の特性の少なくとも1つ、好ましくは全てを有することが好ましい。
(A)ERT440.1−99による0.9重量%食塩水の最大吸収量が少なくとも10〜1,000g/g、好ましくは15〜500g/g、特に好ましくは20〜300g/g。
(B)ERT470.1−99による0.9重量%食塩水で抽出可能な部分がポリマー基準で30重量%未満、好ましくは20重量%未満、特に好ましくは10重量%未満。
(C)ERT460.1−99による嵩密度が300〜1,000g/l、好ましくは310〜800g/l、特に好ましくは320〜700g/l。
(D)ERT400.1−99による水1リットル中での未処理の吸水性ポリマー構造体1gのpHが4〜10、好ましくは4〜7、特に好ましくは5.2〜6.5、さらに好ましくは5.3〜6.2。
(E)ERT441.1−99による遠心分離保持容量(CRC)が10〜100g/g、好ましくは15〜80g/g、特に好ましくは20〜60g/g。
【0061】
上記特性の2つ以上の組み合わせは、それぞれ本発明の製造方法の好ましい態様である。さらに、本発明の特に好ましい態様は、A、B、C、D、またはEで表される特性、あるいはAB、ABC、ABCD、ABCDE、BC、BCD、BCDE、CD、CDE、またはDEで表される特性の組み合わせを有する吸水性抗菌ポリマー粒子である。
【0062】
好ましい一態様では、本発明の吸水性抗菌ポリマー粒子は、下記の試験法および実施例に基づくプロセスに由来する、少なくとも6日後、好ましくは少なくとも12日後、特に好ましくは少なくとも24日後のNH/時の量が、200ppmを超えないという抗菌効果を有する。
【0063】
本発明は、本発明の吸水性抗菌ポリマー粒子および基材を含む複合材料に関する。本発明の吸水性抗菌ポリマー粒子と基材は互いに固く結合していることが好ましい。好ましい基材としてはポリマー、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、またはポリアミドから形成されるフィルム;金属、不織布、綿毛、薄織物、織布、天然繊維、合成繊維、または他の発泡体が挙げられる。
【0064】
複合材料が吸収性コアの場合、本発明の吸水性抗菌ポリマー粒子は基材に組み込まれる。この基材は繊維材料であることが好ましい。本発明で使用できる繊維材料には、天然繊維(変性または非変性)および合成繊維が含まれる。好適な非変性および変性天然繊維としては、例えば、綿布、アフリカハネガヤ、サトウキビ、ケンプ、亜麻、絹、羊毛、セルロース、化学変性セルロース、黄麻、レーヨン、エチルセルロース、および酢酸セルロースが挙げられる。好適な合成繊維は、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ塩化ビニリデン、Orion(登録商標)等のポリアクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポリエチルビニルアセテート、可溶性または不溶性のポリビニルアルコール、ポリエチレン(例えばPULPEX(登録商標))およびポリプロピレン等のポリオレフィン、ナイロン等のポリアミド、DACRON(登録商標)またはKodel(登録商標)等のポリエステル、ポリウレタン、ポリスチレン等から製造される。これらの使用される繊維には、天然繊維のみ、合成繊維のみ、または天然繊維および合成繊維の任意の適合性のある組み合わせが含まれる。吸水性抗菌ポリマー粒子は、基材の構造、接着剤、またはその両方により基材内に保持される。
【0065】
上記発明で使用される繊維は、親水性でも疎水性でもよく、あるいは親水性繊維と疎水性繊維の組み合わせを含んでもよい。ここでいう「親水性」という用語は、これらの繊維上に加えられる水性液体(例えば水性体液)により、繊維または繊維の表面が湿潤され得ることを指す。親水性および湿潤性は通常、関係する液体および固体の、接触角および表面張力に関して定義される。詳細は、米国化学会の出版物、ロバート・F・グールド編『接触角、湿潤性、および接着』(著作権1964年)に記載されている。液体と繊維またはその表面の接触角が90°未満であるか、液体が自発的に表面上に分散する場合(両条件は通常同時に生じる)、繊維または繊維の表面が液体により湿潤する(すなわち親水性である)。他方、接触角が90°より大きく、液体が繊維の表面上に自発的に広がらない場合、繊維または繊維の表面が疎水性であると考えられる。
【0066】
本発明の特に好ましい一態様では、複合材料はおむつである。この場合、吸水性抗菌ポリマーと異なるおむつの構成部分が、複合材料の基材をなす。好ましい一態様において、おむつは上記のコアを含む。この場合、コアと異なるおむつの構成部分が、複合材料の基材をなす。一般に、おむつとして使用される複合材料は、不透水性の下層、透水性の、好ましくは疎水性の上層、および下層と上層の間に配置されている、本発明の吸収性の発泡体状ポリマー構造体を含む層からなる。本発明の吸収性の発泡体状ポリマー構造体を含むこの層は、上記のコアであることが好ましい。下層は当業者に公知であるいかなる材料を含んでもよく、ポリエチレンまたはポリプロピレンが好ましい。上層も同様に、当業者に公知であるいかなる好適な材料を含んでもよく、ポリエステル、ポリオレフィン、ビスコース等が、上層の透液性が十分になるという点で好ましい。これに関しては、米国特許第5061295号明細書、米国再発行特許第26151号明細書、米国特許第3592194号明細書、米国特許第3489148号明細書、および米国特許第3860003号明細書を参照。同明細書の開示内容を参照することにより本明細書に導入し、本明細書の開示内容の一部とする。
【0067】
本発明は、繊維、フィルム、発泡体、成形体、または複合材料における、本発明の吸水性抗菌ポリマー粒子の使用に関する。ここでは、本発明の吸水性抗菌ポリマー粒子が、繊維、フィルム、発泡体、または成形体に組み込まれていることが好ましい。
【0068】
本発明はさらに、排泄物や体液により生じる皮膚の刺激症状、好ましくはおむつかぶれまたは銀沈着症の予防または処置、および外傷の処置のための衛生用品を製造するための、具体的には、創傷包帯、おむつ、生理用ナプキン、または失禁用品等の衛生用品を製造するための、本発明のポリマー粒子;本発明の繊維、フィルム、発泡体、または成形体;本発明の複合材料;あるいはこれらのうち少なくとも2つの使用に関する。
【0069】
以下の実施例により本発明をより詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0070】
(試験法)
生成NHの測定
パスツリア菌等の試験用細菌を一晩、30℃で、振とう恒温槽内の液体培地100ml中で活性化させ、室温で10分間遠心し、合成尿(Jayco尿試験液=NaSO pa 2.00g、KCl pa 2.00g、NHPO pa 0.85g、(NHHPO pa 0.15g、MgCl・6HO pa 0.50g、CaCl・2HO 0.25g、蒸留水 994.25g)中で再懸濁させる。この細菌と結合した人工尿を各33ml、三角フラスコに移し替え、超吸収体0.5gと混合する。この容器をドレーガー社の分散管導入用のホールを備えたゴム栓で密封し、インキュベータ内にて30℃で培養する。
【0071】
遊離したアンモニアをppm×時間で測定する。対照として、同時に、SAPなしで実験を行った。すべての実験は2回測定で行った。結果を平均値で示す。
【実施例1】
【0072】
(中和度:70;硝酸銀0.03g)
ポリエチレングリコール(300)ジアクリレート0.45g、および架橋剤としてのポリエチレングリコール(750)モノアリルエーテルアクリレート1.05gを、中和度70モル%のアクリル酸ナトリウム水溶液(モノマー濃度:37.7%)955.985gに溶解した。硝酸銀0.03gを水10gに溶解し、モノマー溶液に加えた。次に、プラスチック製重合容器内にて、窒素を、モノマー溶液に30分間吹き込むことにより、溶解酸素を除去した。4℃で、ペルオキシ二硫酸ナトリウム0.3gを蒸留水10gに溶解させた溶液、2,2’−アゾビス−2−アミジノプロパンジハイドロクロライド0.1gを蒸留水10gに溶解させた溶液、35%過酸化水素水溶液0.07gを蒸留水10gに溶解させた溶液、およびアスコルビン酸0.015gを蒸留水2gに溶解させた溶液を、連続して加えることにより、重合を開始した。最終温度(約100℃)に達した後、ゲルを肉挽き機(「フライシュヴォルフ」)で粉砕し、空気循環オーブン内にて2時間、150℃で乾燥した。乾燥体を粗挽き、粉末化し、粒径が150〜850μmの粉末を篩い分けることにより、加工用の粉末を得た(粉末A)。
【0073】
粉末A 50gを、炭酸エチレン0.5gおよび水1.5gと激しく撹拌しながら混合し、次に170℃に調整したオーブン内で60分間加熱した。
【実施例2】
【0074】
(中和度:70;硝酸銀0.012g)
ポリエチレングリコール(300)ジアクリレート0.45gおよび架橋剤としてのポリエチレングリコール(750)モノアリルエーテルアクリレート1.05gを、中和度70モル%のアクリル酸ナトリウム水溶液(モノマー濃度:37.7%)955.997gに溶解した。硝酸銀0.012gを水10gに溶解し、モノマー溶液に加えた。次に、プラスチック製重合容器内にて、窒素を、モノマー溶液に30分間吹き込むことにより、溶解酸素を除去した。4℃で、ペルオキシ二硫酸ナトリウム0.3gを蒸留水10gに溶解させた溶液、2,2’−アゾビス−2−アミジノプロパンジハイドロクロライド0.1gを蒸留水10gに溶解させた溶液、35%過酸化水素水溶液0.07gを蒸留水10gに溶解させた溶液、およびアスコルビン酸0.015gを蒸留水2gに溶解させた溶液を、連続して加えることにより、重合を開始した。最終温度(約100℃)に達した後、ゲルを肉挽き機で粉砕し、空気循環オーブン内にて2時間、150℃で乾燥した。乾燥体を粗挽き、粉末化し、粒径が150〜850μmの粉末を篩い分けることにより、加工用の粉末を得た(粉末B)。
【0075】
粉末B 50gを、炭酸エチレン0.5gおよび水1.5gと激しく撹拌しながら混合し、次に170℃に調整したオーブン内で60分間加熱した。
【0076】
比較例1
(中和度:70;新たに析出させた塩化銀0.014g)
ポリエチレングリコール(300)ジアクリレート0.45gおよび架橋剤としてのポリエチレングリコール(750)モノアリルエーテルアクリレート1.05gを、中和度70モル%のアクリル酸ナトリウム水溶液(モノマー濃度:37.7%)955.985gに溶解した。新たに析出させた塩化銀0.014gを水10gに懸濁させ、モノマー溶液に加えた。次に、プラスチック製重合容器内にて、窒素を、モノマー溶液に30分間吹き込むことにより、溶解酸素を除去した。4℃で、ペルオキシ二硫酸ナトリウム0.3gを蒸留水10gに溶解させた溶液、2,2’−アゾビス−2−アミジノプロパンジハイドロクロライド0.1gを蒸留水10gに溶解させた溶液、35%過酸化水素水溶液0.07gを蒸留水10gに溶解させた溶液、およびアスコルビン酸0.015gを蒸留水2gに溶解させた溶液を、連続して加えることにより、重合を開始した。最終温度(約100℃)に達した後、ゲルを肉挽き機で粉砕し、空気循環オーブン内にて2時間、150℃で乾燥した。乾燥体を粗挽き、粉末化し、粒径が150〜850μmの粉末を篩い分けることにより、加工用の粉末を得た(粉末C)。
【0077】
粉末C 50gを、炭酸エチレン0.5gおよび水1.5gと激しく撹拌しながら混合し、次に170℃に調整したオーブン内で60分間加熱した。
【0078】
比較例2
(中和度:70;銀不使用)
ポリエチレングリコール(300)ジアクリレート0.45gおよび架橋剤としてのポリエチレングリコール(750)モノアリルエーテルアクリレート1.05gを、中和度70モル%のアクリル酸ナトリウム水溶液(モノマー濃度:37.7%)965.988gに溶解した。次に、プラスチック製重合容器内にて、窒素を、モノマー溶液に30分間吹き込むことにより、溶解酸素を除去した。4℃で、ペルオキシ二硫酸ナトリウム0.3gを蒸留水10gに溶解させた溶液、2,2’−アゾビス−2−アミジノプロパンジハイドロクロライド0.1gを蒸留水10gに溶解させた溶液、35%過酸化水素水溶液0.07gを蒸留水10gに溶解させた溶液、およびアスコルビン酸0.015gを蒸留水2gに溶解させた溶液を、連続して加えることにより、重合を開始した。最終温度(約100℃)に達した後、ゲルを肉挽き機で粉砕し、空気循環オーブン内にて2時間、150℃で乾燥した。乾燥体を粗挽き、粉末化し、粒径が150〜850μmの粉末を篩い分けることにより、加工用の粉末を得た(粉末D)。
【0079】
粉末D 50gを、炭酸エチレン0.5gおよび水1.5gと激しく撹拌しながら混合し、次に170℃に調整したオーブン内で60分間加熱した。
【実施例3】
【0080】
(中和度:50;硝酸銀0.012g)
ポリエチレングリコール(300)ジアクリレート0.45gおよび架橋剤としてのポリエチレングリコール(750)モノアリルエーテルアクリレート1.05gを、中和度50モル%のアクリル酸ナトリウム水溶液(モノマー濃度:37.7%)955.997gに溶解した。硝酸銀0.012gを水10gに溶解し、モノマー溶液に加えた。次に、プラスチック製重合容器内にて、窒素を、モノマー溶液に30分間吹き込むことにより、溶解酸素を除去した。4℃で、ペルオキシ二硫酸ナトリウム0.3gを蒸留水10gに溶解させた溶液、2,2’−アゾビス−2−アミジノプロパンジハイドロクロライド0.1gを蒸留水10gに溶解させた溶液、35%過酸化水素水溶液0.07gを蒸留水10gに溶解させた溶液、およびアスコルビン酸0.015gを蒸留水2gに溶解させた溶液を、連続して加えることにより、重合を開始した。最終温度(約100℃)に達した後、ゲルを肉挽き機で粉砕し、空気循環オーブン内にて2時間、150℃で乾燥した。乾燥体を粗挽き、粉末化し、粒径が150〜850μmの粉末を篩い分けることにより、加工用の粉末を得た(粉末E)。
【0081】
粉末E 50gを、炭酸エチレン0.5gおよび水1.5gと激しく撹拌しながら混合し、次に160℃に調整したオーブン内で40分間加熱した。
【0082】
比較例3
ポリエチレングリコール(300)ジアクリレート0.45gおよび架橋剤としてのポリエチレングリコール(750)モノアリルエーテルアクリレート1.05gを、中和度50モル%のアクリル酸ナトリウム水溶液(モノマー濃度:37.7%)965.988gに溶解した。次に、プラスチック製重合容器内にて、窒素を、モノマー溶液に30分間吹き込むことにより、溶解酸素を除去した。4℃で、ペルオキシ二硫酸ナトリウム0.3gを蒸留水10gに溶解させた溶液、2,2’−アゾビス−2−アミジノプロパンジハイドロクロライド0.1gを蒸留水10gに溶解させた溶液、35%過酸化水素水溶液0.07gを蒸留水10gに溶解させた溶液、およびアスコルビン酸0.015gを蒸留水2gに溶解させた溶液を、連続して加えることにより、重合を開始した。最終温度(約100℃)に達した後、ゲルを肉挽き機で粉砕し、空気循環オーブン内にて2時間、150℃で乾燥した。乾燥体を粗挽き、粉末化し、粒径が150〜850μmの粉末を篩い分けることにより、加工用の粉末を得た(粉末F)。
【0083】
粉末F 50gを、炭酸エチレン0.5gおよび水1.5gと激しく撹拌しながら混合し、次に160℃に調整したオーブン内で40分間加熱した。
【0084】
【表1】
Figure 0004592287
*NH遊離量が、200ppm×時を超えるに至るまでの、細菌の分解活性の遅延期間
【0085】
表1から明らかなように、少量の銀塩を加えることにより、明らかな静菌効果が得られる。従って、この種の超吸収体は、例えば失禁用品に使用される場合、悪臭制御に極めて適している。さらに、銀を含まない超吸収体が、アンモニアの生成を遅延させ得ることは明らかである。
【0086】
また、比較例1から、塩化銀等の実質的に不溶性の銀塩では、硝酸銀が示すような有効性が得られないことが分かる。
【0087】
さらに実施例2および3では、銀塩を含み、中和度が低い吸水性ポリマー粒子でも、明らかな静菌効果が得られ、非常に低い銀濃度で、アンモニアの遊離を効果的に遅延させることができることが示されている。

Claims (20)

  1. 吸水性抗菌ポリマー粒子であって、
    ポリマー粒子基準で1〜500ppmの、少なくとも1×10−8(モル/リットル)m+nの溶解度積を有する銀塩をベースとする銀イオンと、
    ポリマー粒子基準で少なくとも10重量%の、
    (α1)50〜99.99重量%の、重合しているエチレン性不飽和酸性基含有モノマー、その塩、またはそれらの混合物と、
    (α2)0〜40重量%の、(α1)と重合可能な、重合しているモノエチレン性不飽和モノマーと、
    (α3)0.01〜5重量%の1種以上の架橋剤と、
    (α4)0〜30重量%の水溶性ポリマーと、
    (α5)0〜20重量%の1種以上の助剤と、
    からなる吸水性ポリマー((α1)〜(α5)の重量の合計は100重量%)と、
    任意の添加剤と、を含み、
    前記吸水性ポリマーのエチレン性不飽和酸性基含有モノマーの酸性基の少なくとも70モル%が、アルカリ塩またはアルカリ土類塩で中和されており、
    銀塩をベースとする銀イオンの濃度が0.01ppm未満の部分が、吸水性抗菌ポリマー粒子の90体積%以下であり、
    吸水性抗菌ポリマー粒子が、ポリマー粒子の重量基準で0.01〜30重量%の後架橋剤によって後架橋されていることを特徴とする吸水性抗菌ポリマー粒子。
  2. 吸水性抗菌ポリマー粒子であって、
    ポリマー粒子基準で1〜500ppmの、少なくとも1×10−8(モル/リットル)m+nの溶解度積を有する銀塩をベースとする銀イオンと、
    ポリマー粒子基準で少なくとも10重量%の、
    (α1)50〜99.99重量%の、重合しているエチレン性不飽和酸性基含有モノマー、その塩、またはそれらの混合物と、
    (α2)0〜40重量%の、(α1)と重合可能な、重合しているモノエチレン性不飽和モノマーと、
    (α3)0.01〜5重量%の1種以上の架橋剤と、
    (α4)0〜30重量%の水溶性ポリマーと、
    (α5)0〜20重量%の1種以上の助剤と、
    からなる吸水性ポリマー((α1)〜(α5)の重量の合計は100重量%)と、
    任意の添加剤と、を含み、
    前記吸水性ポリマーのエチレン性不飽和酸性基含有モノマーの酸性基の少なくとも70モル%が、アルカリ塩またはアルカリ土類塩で中和されており、
    吸水性抗菌ポリマー粒子中に、銀塩をベースとする銀イオンの濃度が0.01ppm未満の部分がなく、
    吸水性抗菌ポリマー粒子は、ポリマー粒子の重量基準で0.01〜30重量%の後架橋剤によって後架橋されていることを特徴とする吸水性抗菌ポリマー粒子。
  3. pHが4.5〜7であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の吸水性抗菌ポリマー粒子。
  4. 吸水性抗菌ポリマー粒子であって
    ポリマー粒子基準で1〜500ppmの、少なくとも1×10−8(モル/リットル)m+nの溶解度積を有する銀塩をベースとする銀イオンと、
    ポリマー粒子基準で少なくとも10重量%の、
    (α1)50〜99.99重量%の、重合しているエチレン性不飽和酸性基含有モノマー、その塩、またはそれらの混合物と、
    (α2)0〜40重量%の、(α1)と重合可能な、重合しているモノエチレン性不飽和モノマーと、
    (α3)0.01〜5重量%の1種以上の架橋剤と、
    (α4)0〜30重量%の水溶性ポリマーと、
    (α5)0〜20重量%の1種以上の助剤と、
    からなる吸水性ポリマー((α1)〜(α5)の重量の合計は100重量%である)と、
    任意の添加剤と、を含み、
    前記吸水性ポリマーのエチレン性不飽和酸性基含有モノマーの酸性基の少なくとも70モル%が、アルカリ塩またはアルカリ土類塩で中和されており、
    銀塩をベースとする銀イオンの濃度が0.01ppm未満の部分が、吸水性抗菌ポリマー粒子の90体積%以下であり、
    吸水性抗菌ポリマー粒子のpHは4.5〜7であることを特徴とする吸水性抗菌ポリマー粒子。
  5. 吸水性抗菌ポリマー粒子であって、
    ポリマー粒子基準で1〜500ppmの、少なくとも1×10−8(モル/リットル)m+nの溶解度積を有する銀塩をベースとする銀イオンと、
    ポリマー粒子基準で少なくとも10重量%の、
    (α1)50〜99.99重量%の、重合しているエチレン性不飽和酸性基含有モノマー、その塩、またはそれらの混合物と、
    (α2)0〜40重量%の、(α1)と重合可能な、重合しているモノエチレン性不飽和モノマーと、
    (α3)0.01〜5重量%の1種以上の架橋剤と、
    (α4)0〜30重量%の水溶性ポリマーと、
    (α5)0〜20重量%の1種以上の助剤と、
    からなる吸水性ポリマー((α1)〜(α5)の重量の合計は100重量%)と、
    任意の添加剤と、を含み、
    前記吸水性ポリマーのエチレン性不飽和酸性基含有モノマーの酸性基の少なくとも70モル%が、アルカリ塩またはアルカリ土類塩で中和されており、
    吸水性抗菌ポリマー粒子中に、銀塩をベースとする銀イオンの濃度が0.01ppm未満の部分がなく、
    吸水性抗菌ポリマー粒子のpHは4.5〜7であることを特徴とする吸水性抗菌ポリマー粒子。
  6. 反応剤として、
    (β1)50〜99.99重量%のエチレン性不飽和酸性基含有モノマー、その塩、またはそれらの混合物と、
    (β2)0〜40重量%の(β1)と重合可能なモノエチレン性不飽和モノマーと、
    (β3)0.01〜5重量%の1種以上の架橋剤と、
    (β4)0〜30重量%の水溶性ポリマーと、
    (β5)0〜20重量%の1種以上の助剤((β1)〜(β5)の重量の合計は100重量%)と、
    を重合して吸水性ポリマーを形成することを含み、
    前記吸水性ポリマーのエチレン性不飽和酸性基含有モノマーの酸性基の少なくとも70モル%が、アルカリ塩またはアルカリ土類塩で中和されており、
    溶媒に溶解した、少なくとも1×10−8(モル/リットル)m+nの溶解度積を有する水溶性の銀塩の銀イオンを、該反応剤基準で1〜500ppm、吸水性ポリマーの形成が終了する前に、該反応剤に添加し、
    吸水性ポリマーを粉砕、乾燥し、必要に応じて粉末化し、後架橋において、未処理のポリマー基準で0.01〜30重量%の後架橋剤を使用して後架橋する吸水性抗菌ポリマー粒子の製造方法により得られることを特徴とする吸水性抗菌ポリマー粒子。
  7. 反応剤として、
    (β1)50〜99.99重量%のエチレン性不飽和酸性基含有モノマー、その塩、またはそれらの混合物と、
    (β2)0〜40重量%の(β1)と重合可能なモノエチレン性不飽和モノマーと、
    (β3)0.01〜5重量%の1種以上の架橋剤と、
    (β4)0〜30重量%の水溶性ポリマーと、
    (β5)0〜20重量%の1種以上の助剤((β1)〜(β5)の重量の合計は100重量%)と、
    を重合して吸水性ポリマーを形成することを含み、
    前記吸水性ポリマーのエチレン性不飽和酸性基含有モノマーの酸性基の少なくとも70モル%が、アルカリ塩またはアルカリ土類塩で中和されており、
    溶媒に溶解した、少なくとも1×10−8(モル/リットル)m+nの溶解度積を有する水溶性の銀塩の銀イオンを、該反応剤基準で1〜500ppm、吸水性ポリマーの形成が終了する前に、該反応剤に添加し、
    エチレン性不飽和酸性基含有モノマー(β1)を、吸水性抗菌ポリマー粒子のpHが4.5〜7になるように中和する吸水性抗菌ポリマー粒子の製造方法により得られることを特徴とする吸水性抗菌ポリマー粒子
  8. 前記銀塩が硝酸銀であることを特徴とする、前記請求項1〜7のいずれか1項に記載の吸水性抗菌ポリマー粒子。
  9. 下記(A)〜(E)の特性の少なくとも1つを有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の吸水性抗菌ポリマー粒子。
    (A)ERT440.1−99による0.9重量%食塩水の最大吸収量が少なくとも10〜1,000g/g、
    (B)ERT470.1−99による0.9重量%食塩水で抽出可能な部分がポリマー基準で30重量%未満、
    (C)ERT460.1−99による嵩密度が300〜1,000g/l、
    (D)ERT400.1−99による水1リットル中でのポリマー1gのpHが4〜10、
    (E)ERT441.1−99による遠心分離保持容量(CRC)が10〜100g/g。
  10. 吸水性抗菌ポリマー粒子の製造方法であって、
    反応剤として、
    (β1)50〜99.99重量%のエチレン性不飽和酸性基含有モノマー、その塩、またはそれらの混合物と、
    (β2)0〜40重量%の(β1)と重合可能なモノエチレン性不飽和モノマーと、
    (β3)0.01〜5重量%の1種以上の架橋剤と、
    (β4)0〜30重量%の水溶性ポリマーと、
    (β5)0〜20重量%の1種以上の助剤((β1)〜(β5)の重量の合計は100重量%)と、
    を重合して吸水性ポリマーを形成することを含み、
    前記吸水性ポリマーのエチレン性不飽和酸性基含有モノマーの酸性基の少なくとも70モル%が、アルカリ塩またはアルカリ土類塩で中和されており、
    溶媒に溶解した、少なくとも1×10−8(モル/リットル)m+nの溶解度積を有する水溶性の銀塩の銀イオンを、該反応剤基準で1〜500ppm、吸水性ポリマーの形成が終了する前に、該反応剤に添加し、
    吸水性ポリマーを粉砕、乾燥し、必要に応じて粉末化し、後架橋において、未処理のポリマー基準で0.01〜30重量%の後架橋剤を使用して後架橋することを特徴とする吸水性抗菌ポリマー粒子の製造方法。
  11. エチレン性不飽和酸性基含有モノマー(β1)を、吸水性抗菌ポリマー粒子のpHが4.5〜7になるように中和することを特徴とする請求項10に記載の吸水性抗菌ポリマー粒子の製造方法。
  12. 吸水性抗菌ポリマー粒子の製造方法であって、
    反応剤として、
    (β1)50〜99.99重量%のエチレン性不飽和酸性基含有モノマー、その塩、またはそれらの混合物と、
    (β2)0〜40重量%の(β1)と重合可能なモノエチレン性不飽和モノマーと、
    (β3)0.01〜5重量%の1種以上の架橋剤と、
    (β4)0〜30重量%の水溶性ポリマーと、
    (β5)0〜20重量%の1種以上の助剤((β1)〜(β5)の重量の合計は100重量%)と、
    を重合して吸水性ポリマーを形成することを含み、
    前記吸水性ポリマーのエチレン性不飽和酸性基含有モノマーの酸性基の少なくとも70モル%が、アルカリ塩またはアルカリ土類塩で中和されており、
    溶媒に溶解した、少なくとも1×10−8(モル/リットル)m+nの溶解度積を有する水溶性の銀塩の銀イオンを、該反応剤基準で1〜500ppm、吸水性ポリマーの形成が終了する前に、該反応剤に添加し、
    エチレン性不飽和酸性基含有モノマー(β1)を、吸水性抗菌ポリマー粒子のpHが4.5〜7になるように中和することを特徴とする吸水性抗菌ポリマー粒子の製造方法
  13. 前記銀塩が硝酸銀であることを特徴とする、前記請求項10〜12のいずれか1項に記載の吸水性抗菌ポリマー粒子の製造方法。
  14. 前記請求項1〜9のいずれか1項に記載の吸水性抗菌ポリマー粒子を含むことを特徴とする繊維。
  15. 前記請求項1〜9のいずれか1項に記載の吸水性抗菌ポリマー粒子を含むことを特徴とするフィルム。
  16. 前記請求項1〜9のいずれか1項に記載の吸水性抗菌ポリマー粒子を含むことを特徴とする発泡体。
  17. 前記請求項1〜9のいずれか1項に記載の吸水性抗菌ポリマー粒子を含むことを特徴とする成形体。
  18. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の吸水性抗菌ポリマー粒子および基材を含むことを特徴とする複合材料。
  19. 繊維、フィルム、発泡体、成形体、または複合材料における、前記請求項1〜9のいずれか1項に記載の吸水性抗菌ポリマー粒子の使用。
  20. 排泄物によって引き起こされる皮膚の刺激症状の予防または治療用の衛生用品を製造するための、請求項1〜9のいずれか1項に記載の吸水性抗菌ポリマー粒子、前記請求項14に記載の繊維、前記請求項15に記載のフィルム、前記請求項16に記載の発泡体、前記請求項17に記載の成形体若しくは前記請求項18に記載の複合材料、またはこれらのうち少なくとも2つの使用。
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