JP4591335B2 - ストッカー内の棚における基板収納用容器の変位防止装置 - Google Patents

ストッカー内の棚における基板収納用容器の変位防止装置 Download PDF

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懸垂式昇降搬送台車(以下OHT台車という)、ローラコンベアほかこれに準ずる搬送手段によって移送されるFOUP等の基板収納用容器(以下、一部例外を除き説明の便宜上FOUPという)を保管し、FOUPが移送される所定の経路の適所に配置され、各FOUPが一個ずつ所定位置に位置決め作用を伴って載置される複数個の棚を備え、各FOUPの棚への搬入及びその棚からの搬出をロボットハンドによって担うストッカーにおいて、
特に、FOUPの棚への搬入又はFOUPの棚からの搬出を許容し、棚に載置されているFOUPが地震ほかによる大きな衝撃を受けても、棚に載置されたFOUPを施錠し、その位置変動を防止するFOUPの防振機構に関する。
近年、クリーンルーム内の工程内乃至工程間環状軌道に沿って配置され、ウエハの各種処理(薄膜形成、フォトリソグラフィー、洗浄、エッチング、検査等)を行う一連の処理ステーションで必要な処理を行うため、ステーション間の搬送にOHT台車が多用されている。
基板の処理工程は基板が収納されるFOUPに取り付けられたタグで管理され、タグの内容も基板処理工程の進行に従い逐次更新される。基板処理の工程はFOUPに付されたタグの情報により特定され、以降の必要な処理はこのタグ情報に基づきコンピュータによって管理される。
このように複数の処理ステーションにて異なる種類の処理を順次1枚ずつ受ける基板の移送には、移送中は気密状態が保持され、処理ステーションにて所定の処理を受けるために前面の扉が開放され、一枚ずつ基板がロボットによって挿脱できるように構成したFOUPが用いられている。
このFOUPは、その内部に挿脱自在に多数枚保有されるウエハ等の基板に順次必要な処理を行う処理ステーションにOHT台車ほかの搬送手段によって搬送される。
ところで、FOUPに収納される基板は各処理ステーションにおける処理の種類によって処理時間が異なるため、所定の処理を受ける前の基板を収納したFOUPは、工程待ちのため一旦、ストッカーに待機状態に置かれる場合が多い。
この際、ストッカー内に縦横に設けられた複数の棚の空き棚に移載ロボットを位置決めのうえ、前記FOUPを搬入載置する。
さて、前記棚へのFOUPの搬入及び前記棚からのFOUPの搬出用としてスタッカクレーンに搭載されたロボットハンドが目的とする棚にFOUPを正常に搬入、搬出できるようFOUPと、当該FOUPが載置される棚とには、キネマティック嵌合機構等FOUPの上下動によって挿脱自在に相対位置を規制できる構成が採用されている。
なお、前記キネマティック嵌合手段は、ストッカー内の棚に通常規模の地震で受ける振動、衝撃が与えられたとしても、棚のFOUP載置面とFOUPとの相対位置のずれを防止できる機能も備えるよう構成されている。
以上述べた技術背景において、本発明は、棚のFOUP用載置面(以下、棚板という)と、FOUPとの相対位置を規制するキネマティック嵌合機構の防振作用維持を不可能とする通常規模を越えた強い地震等の対策に関するものである。
かかる本発明に対応する先行技術は特になく、本願発明との関係は希薄といえるが耐震に関する技術として下記特許文献1、2がある。
先ず、特許文献1に開示の技術は、当該特許文献1における従来技術として開示している図13の構成の問題点を改善することを要旨としている。
即ち、この図13の構成においては、OHT台車15の案内用レール2に対し、地震発生に伴う震動が、増幅傾向にて伝達され、OHT台車15の搬送システムが破壊される恐れがある。
これを改善するための構成として、例えば、図1〜図4に示されるように、第1支持平板3と第2支持平板4とを互いの対向面同士が周方向及び上下方向に揺動自在に接触させている。
そして、第1支持平板3の第2支持平板4に対向しない背面は第1懸吊部材5を介して天井16に支持され、第2支持平板4の第1支持平板3に対向しない背面は第2懸吊部材10を介してレール2を支持している。
前記特許文献1に開示の構成においては、地震発生時に天井16が震動しても、この震動エネルギーは、第1支持平板3及び第2支持平板4の対向面相互間の揺動支持機能によって解消され、前記レール2を含む搬送システムの破壊を防止できる。
次に、特許文献2に開示の技術は、地震発生時において、その規模が家具の転倒の可能性を生じるまでに至った場合、自動車のエアバックシステムの原理にて家具の保護及びその転倒による人身事故を未然に防止する内容である。
即ち、図1(A)(B)及び図2に示されるように、地震の規模に応じて、振動感応機構13が作動し、ボンベ12からガスが噴出し、気密容器11を膨張させ、ボール紙製の収納箱を破壊して気密容器11が家具Cと天井Sとの間に弾性的に圧接され、家具Cは的確に転倒防止作用を受けることができる。
特開2005−112563 特開2000−14473
前述のように、ロボットアームによるFOUPの棚板への搬入及び棚板からの搬出を自動的にかつ安全に行うために、ストッカー内の棚板に載置されるFOUPは、棚板のFOUP載置面においてキネマティック嵌合機構等の位置決め手段によって所定位置に載置される。
このキネマティック嵌合機構等の位置決め手段は、前記棚板が通常規模の地震による震動を受けても、嵌合強度によって定まる限度において位置決め作用を損なうことはない。
しかし、前記キネマティック嵌合手段の位置決め強度は、キネマティック嵌合手段が嵌合、分離自在の機構上の側面から判断して通常規模を越える強い震度の衝撃に対しては対応できない。
従って、キネマティック嵌合機構に伴う位置決めのうえ、ストッカー内の所定の棚板に載置されたFOUPは、通常規模を越える強い地震発生時には、キネマティック嵌合機構の機能を維持することができなくなり、FOUPは棚板上を移動する。
このように棚板上において移動する状態に至ったFOUPは、更なる震動を受ける場合には棚板から落下し、FOUP内に収納されている基板は、FOUP内壁から極めて大きな衝撃を受け、再生不能状態になり、不良化する。
ところで、製造途中にあるFOUP内に収納される基板枚数は略25枚である。
そして、この基板は、半導体応用製品の需要の増加に伴い、大型化(最大12インチ)の傾向にあり、1個のFOUPに収納される基板価値は数千万円に及び、不良化による損害は極めて大きく、通常規模を越える強い地震ほか、キネマティック嵌合機構の機能を損なう程度の衝撃がFOUP載置用棚板に与えられた場合においても、棚板に載置されているFOUPの落下を防止できる方策の発明が必要となる。
いま、このような通常規模を越える強い地震ほかの衝撃を受けたFOUPの棚板からの落下と、これに伴う当該FOUP内の基板の損傷と、を防止する手段として前記特許文献1、2の技術を応用できるか否かを検討すると次の通りである。
特許文献1について:
特許文献1に開示の技術は、前記の通り、天井から懸吊状態にあるOHT台車等の案内用レールに対して、地震発生時に震動伝達を解消し、半導体製造システムの損傷を防止するものである。
従って、この特許文献1と本願発明とは、半導体製造システムに係る耐震手段とうい点に共通性を有するとしても、所定の棚板に載置されるFOUPの耐震手段を要旨とする技術への応用は困難と云える。
特許文献2について:
特許文献2に開示の技術は、地震による家具の転倒防止を目的とし、自動車のエアバック機能を応用したものである。
従って、特許文献2の箪笥と、当該箪笥を載置した床面を夫々半導体製造システムにおけるFOUP及びストッカー内の棚板とに対応させれば、想定外の規模を有する地震の耐震手段として応用可能と考える。
しかし、一旦、耐震手段が作動した後は、前記エアバック機能同様、再利用不能で、その都度新たな耐震手段を設ける必要があり、とりわけ、半導体製造システムにおけるストッカー内の棚のように数量が多くなると、応用は困難と予測される。
そこで、本発明の目的は、半導体製造システム等のFOUP用ストッカー内において、縦横に整列された多数の棚板の夫々における所定の位置に載置されたFOUPを、当該FOUPの位置決め機構(キネマティック嵌合機構等)の機能を喪失する程度の衝撃(通常規模を越える強い地震に基づく)を受けても前記位置決め機構の機能を喪失させず、且つ、ロボットハンドによるFOUPの棚板からの搬出を許容するFOUPの変位防止装置を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
前記課題を解決するため、本発明のストッカー内の棚における基板収納用容器の変位防止装置は、縦横に整列された複数の棚と、当該各棚に対する基板収納用容器の所定位置への規制手段と、当該各棚に対する基板収納用容器の前記所定位置への搬入及び前記所定位置からの搬出を担うロボットと、を含むストッカーにおいて、前記各棚に対し、基板収納用容器が少なくとも左右1対の施錠機構を備え、
当該施錠機構が下記(1−イ)〜(1−ハ)の作用を有している。
1−イ)
前記棚の所定位置に載置されている基板収納用容器の前記ロボットによる搬出動作に先だって開錠されること
1−ロ)基板収納用容器が、前記ロボットによって基板収納用容器が載置されていない棚の所定位置への搬入動作に先だって前記施錠機構が開錠され、基板収納用容器の前記所定位置への載置により前記施錠機構が施錠されること
1−ハ)前記ロボットの作用を受けることなく棚の所定位置に載置されている基板収納用容器を、ストッカーが通常規模を越える強い地震などで受ける衝撃を受け、この衝撃が前記規制手段のみによってはその位置決め機能を損なう程度に及ぶ場合でも、前記規制手段によって定まる所定位置に維持すること
上記構成によれば、半導体、液晶等の製造システムにおいて、少なくとも1箇所の処理ステーションにて処理を終えた基板或いは未処理の基板を収納した多くの基板収納用容器が個々に所定の棚の正規に位置決めされ載置されている状態において、前記位置決めの手段(キネマティック嵌合機構等)の機能を喪失する程度の衝撃を通常規模を越える強い地震等により受けた際において、基板収納用容器はストッカー内の棚における所定位置のずれを生じる恐れがない。
従って、通常規模を越える強い地震等による衝撃を受けても基板収納用容器の棚からの落下を未然に防止でき、想定外の巨大地震によるストッカ−自身の倒壊が生じない限り基板収納用容器内の基板の不良化を的確に抑制乃至防止することができる。
しかも、棚へ基板収納用容器の搬入及び棚からの基板収納用容器の搬出はロボットハンドの作用を伴って自在に行える利点を維持する効果を奏する。
本発明のストッカー内の棚における基板収納用容器の変位防止装置は、前記基板がウエハであり、容器が前記ウエハを挿脱自在に収納するFOUPであることを特徴とする。
上記構成によれば、特に高価なウエハの不良化を未然に防止できる。
本発明のストッカー内の棚における基板収納用容器の変位防止装置は、前記施錠機構が
2−イ)一端がロボットハンドの側方に支持された所定長さのバー部材の他端部に、当該ロボットハンドの進退方向を軸心とし、回転自在に支持される第1のローラ
2−ロ)一方端部同士が第1の回転軸にて互いに回動可能に連結される第1及び第2のレバーを有する操作レバーであって、前記第1のローラが下方向の動作にて係合した時、前記第1の回転軸を中心に第1のレバーを回動させ、前記第1のローラが上方向の動作にて係合した時、前記第1のレバーが第2のレバーと一体となり、当該第2のレバーを回動可能に支持する第2の回転軸を中心に回転させる前記第1のローラと前記第2のローラとを係合する係合部材を備え、第2のレバーにおける端部のうち前記第1の回転軸と反対側の端部に前記ロボットハンドの進退方向に軸心を有し、回転自在に支持される第2のローラを備えた操作レバー
2−ハ)前記操作レバーに設けられた前記第2のローラに係合して作動する施錠レバーであって、第3の回転軸により略中央部において棚板に回動可能に支持され、一方の端部が基板収納用容器壁面の施錠部に当接して基板収納用容器を棚板に固定し、基板収納用容器の棚板への載置を許容する傾斜面を形成している施錠手段を有し、他方の端部が前記第2のローラに係合し、前記操作レバーに連動して前記第3の回転軸を中心に回動し、前記施錠手段による施錠と開錠を行う施錠レバー
を備えていることを特徴とする。
上記構成によれば、操作レバー及び施錠レバーの相互作用に伴って、ロボットハンドには、FOUPの棚への搬入とFOUPの棚からの搬出何れの場合においても、前記操作レバーの駆動部材に対して複雑な機構をなす伸縮機構を設けることなく施錠機構を的確に作動させることができる。
本発明のストッカー内の棚における基板収納用容器の変位防止装置は、前記施錠機構が
2−イ)
ロボットハンドの側方に伸縮制御を受け、ロボットハンドが棚に載置されている基板収納用容器の搬出時に上昇する際にのみ伸長し、それ以外には縮退するロッドの先端部に位置し、前記ロボット用ハンドの進退方向の軸心を有し、回転自在に支持される第1のローラ
2−ロ)前記第1のローラとの係合がない状態においては、第1の回転軸からの向きを規制するばねを有し、前記第1のローラと係合し、この係合個所が上向きに回動するに際しては、前記ばねの復帰力に抗して、前記第1の回転軸を中心に回動し、第1のローラを有しない側の端部には前記ロボットハンドの進退方向に軸心を有し、回転自在に支持される第2のローラを備えた操作レバー
2−ハ)前記操作レバーに設けられた前記第2のローラに係合して作動する施錠レバーであって、第2の回転軸により略中央部において回動可能に支持され、一方の端部が基板収納用容器壁面の施錠部に当接して基板収納用容器を棚板に固定し、基板収納用容器の棚板への載置を許容する傾斜面を形成している施錠手段を有し、他方の端部が前記第2のローラに係合し、前記操作レバーに連動して前記第2の回転軸を中心に回動し、前記施錠手段による施錠と開錠を行う施錠レバー
を備えていることを特徴とする。
上記構成によれば、ロボット用ハンドの両側方に設けられる部材に支持されたローラ、操作レバー、施錠レバーなどの相互作用によって施錠機構を的確に作動させることができる。
本発明のストッカー内の棚における基板収納用容器の変位防止装置は、前記施錠機構が
2−イ)
ロボットハンドの側方に伸縮制御を受け、ロボット用ハンドが棚に載置されている基板収納用容器の搬出時上昇する際にのみ伸長し、それ以外には縮退するロッドの先端部に位置し、前記ロボットハンドの進退方向に軸心を有し、回転自在に支持されるローラ
2−ロ)ロボット用ハンドが基板収納用容器の搬出時において上昇する際に、前記ローラとの係合によって所定位置から上方に向け、前記ロボットハンドの進退方向の軸心において回動する機構と、前記ローラとの係合がない状態において、所定位置に規制する第1のばねと、によって回動制御を受ける操作レバー
2−ハ)前記操作レバーと回転の中心を共通とし、当該操作レバーの所定個所に設けられた突起
2−ニ)上部先端部に施錠部を形成し、前記ロボットハンドの進退方向の軸心において回動する機構と、前記施錠部を基板収納用容器の施錠部位に押圧するための第2のばねを有し、前記施錠部は、基板収納用容器の棚への搬入を許容する傾斜面を有している施錠レバー
2−ホ)前記突起と施錠レバーの下方部とが両端部において係合し、前記操作レバーが前記ローラによって上方への力を受けた際、施錠レバーの施錠部が基板収納用容器の施錠部位から離れる方向に作用する伝達機能を備えたロッド
を備えていることを特徴とする。
上記構成によれば、操作レバー及び施錠レバーと、これらの各レバーの回転を伝達するロッドと、ロボット両側方から伸縮制御を受ける部材に支持されるローラとの相互作用によって施錠機構を的確に作動させることができる。
以下、本発明の好適な実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
先ず、この実施の形態に関連する図面の概要を述べると、図1は本発明が適用されるストッカーの内部機構を表示する斜視図、図2はFOUPに対するロボットハンド及び棚板との位置決め手段を表示する平面図、図3は本発明に係る施錠機構の動作原理図で、(A)は棚からのFOUPの搬出時の動作を示し、(B)は棚へのFOUPの搬入時の動作を示す。
次に、本発明を適用する基礎となる構成について、図1及び図2を参照して説明する。
図1は、クリーンルーム内等に設置されたストッカー1の概略を示すものである。当該ストッカー1はFOUP8を保管する棚2aを上下左右に多数列配設した棚群2と、所定の収納棚2aにFOUP8を搬入又は所定の収納棚2aからFOUP8を搬出するスタッカクレーン3とを有している。
そして、スタッカクレーン3は、棚群2に沿って走行自在且つ昇降自在な可動ベース9と、この可動ベース9に設けられ、棚群2に向って伸縮自在なアーム機構を有するロボット7とを備えており、このロボット7にて、FOUP8を保持するとともに各棚2aに対する搬入および搬出を行う。また、前記可動ベース9は、棚群2に平行な走行レール4を走行する走行部5と、当該走行部5に縦設されたポスト部6との各動作の組合せによって、前記棚群2に対向する平面の任意の位置に移動制御を受ける。
次に、図1におけるロボット7、各棚2a及びFOUP8との関係であって特に本願発明に関連するFOUP8に対する各棚2a及びロボット7の相対位置を規制する構成について図2を参照して説明する。
図2において、ロボット7は前記スタッカクレーン3の構成要素としての可動ベース9に設けられ、当該可動ベース9とともに移動し、アーム機構7aを構成する第一アーム7ax、第二アーム7ay及びハンド部(以下、ロボットハンドという)7bから構成され、これらの構成要素の連結機構(図示しない周知の機構)によって、ロボット7内でのロボットハンド7bの変位は棚群2の正面に対して常に垂直方向に規制される。
そして、FOUP8が載置される棚板2axには、ロボットハンド7bが上下方向に移動できる開口部2ayが形成されている。
10a、10b、10cは第1のキネマティック嵌合機構で、ロボットハンド7bとFOUP8との相互間の相対位置を常に適正に保つ作用をなし、通常FOUP8の底面の適所に設けられた凹部と、当該凹部と嵌合できるようにロボットハンド7bのFOUP8の載置面に形成される凸部との嵌合によって構成される。
これらの第1のキネマティック嵌合機構は、数量的には、例えば、図2に示すように3個設けられるが、一般的には、必要な複数個設けることにより位置決め作用を達成できる。
11a、11b、11cは第2のキネマティック嵌合機構で、棚板2axとFOUP8との相互間の相対位置を常に適正に保つ作用をなし、通常FOUP底面の適所に設けられた凹部と、当該凹部と嵌合できるように棚板2axのFOUP8の載置面に形成される凸部との嵌合によって構成される。
これらの第2のキネマティック嵌合機構は、数量的には、例えば、図2に示すように3個設けられるが、一般的には、必要な複数個設けることにより位置決め作用を達成できる。
なお、前記第1のキネマティック嵌合機構10a、10b、10c及び第2のキネマティック嵌合機構11a、11b、11cは、これらの損傷を防止するために、FOUP8の棚板2axへの搬入に際しては、第2のキネマティック嵌合機構11a、11b、11cの嵌合及びこれに次ぐ第1のキネマティック嵌合機構10a、10b、10cの分離の過程では、ロボットハンド7bは上下方向の変位のみに規制して制御される。
同様の観点からFOUP8の棚板2axからの搬出に際しては、第1のキネマティック嵌合機構10a、10b、10cの嵌合及びこれに次ぐ第2のキネマティック嵌合機構11a、11b、11cの分離の過程では、ロボットハンド7bは上下方向の変位のみに規制して制御される。
以上、図1及び図2に開示の構成は本願発明を実施する前提となる構成で、この構成に適用する本願発明に係る施錠機構を、図3を参照して説明すると次の通りである。
図3において、20は施錠機構で、そのケーシング21は棚板2axの下面の所定位置に固定され、図2における開口部2ayを挟む両側に少なくとも1個ずつ棚面正面から見て対称に設けられる。
なお、図3においては、棚面正面から見て右側のみを示し左側は対称同一構成につき周辺構成を含め図示を省略する。
前記施錠機構20の具体的構成は図3に示されるように、基本的には、ロボットハンド7bの進退方向の軸心に回動可能に支持される第1のレバー22、第2のレバー23からなる操作レバー及び施錠レバー24から構成されている。
そして、第1のレバー22は、FOUP8が棚板2axに搬入される際及び棚板2axから搬出される際のロボットハンド7bの位置する方向を向けて配置され、第2のレバー23の左端部に位置する回転軸23aにおいて回動可能に支持されている。22aは係止部材で、第1のレバー22がロボットハンド7bから外力を受け、時計方向に回転する際には、第2のレバー23と一体化した状態にてケーシング21の所定位置に配置される第2のレバー23の回転軸23bを中心に回動させ、第1のレバー22がロボットハンド7bから外力を受け、反時計方向に回動する際には、前記第1のレバーの回転軸23aを中心に回動させる。
22bは第1のばねで、第1のレバー22がロボットハンド7bから外力を受けないフリーの状態において前記係止部材22aが第2のレバー23と係合状態を維持する復帰力を与える。
23cは第2のばねで、前記第1のレバー22がロボットハンド7bから時計方向の外力を受けない状態において第2のレバー23を初期位置(図面上実線にて示す位置)に復帰力を与える。
23dは第2のレバー23の右端部に設けられたローラで、ロボットハンド7bの進退方向の軸心を有し、この軸心を中心に回動自在に支持されている。
24aは施錠レバー24の回転軸で、施錠レバー24は、この回転軸24aを中心に回動可能に支持される。24bは第3のばねで、施錠レバー24を反時計方向に回動させる復帰力を備えている。24cは施錠レバー24の上方端部に位置する施錠部で、FOUP8の棚板2axへの搬入を許容する傾斜案内面24cx及びFOUP8の固定用フック部24cyを備えている。
そして、このフック部24cyは、棚板2axへのFOUP8の搬入完了と同時に第3のばね24bの復帰力によってFOUP8に形成した施錠用凹部8aに嵌合し、FOUP8を棚板2axに固定し、前記キネマティック嵌合機構10a、10b、10cの位置決め作用の強力化を図る。
24dは前記第2のレバー23に設けたローラ23dの案内面で、第2のレバーが時計方向に回動することに伴って、施錠レバー24を時計方向に回動させる。2azはFOUP8の棚板2axからの搬出及び棚板2axへの搬入においてFOUP8用案内部材である。
7byはローラで、ロボットハンド7bにおいて側方に延びる支持部材7bxの先端部
に回転自在に支持され、その回転の中心線はロボットハンド7aの進退方向と平行であって、当該ローラ7byの上下方向における変位時に第1のレバー22に係合する位置に設けられている。
前記構成において、FOUP8の棚板2axからの搬出時の動作を説明すると、図3(A)に示されるように、FOUP8の搬出前の状態はFOUP8の施錠用凹部8aに施錠レバー24のフック部24cyが実線に示すように係合している。
従って、棚板2axに対して想定される大地震などの要因にて、キネマティック連結機構11a、11b、11cにおいては棚板2ax上にFOUP8が正確な位置決め状況を維持できない程度に及ぶ衝撃を受けてもFOUP8は棚板2ax上に的確に保持される。
この状態において、今、FOUP8を搬出する場合、ロボットハンド7bを上昇させると、当該ロボットハンド7bと一体にローラ7byが上昇し、当該ローラ7byが第1のレバー22を押し上げる。これによって、操作レバーを構成する第1のレバー22及び第2のレバー23は第2のばね23cの復帰力に抗して時計方向に回動し、鎖線で示す位置に移行する。
この第2のレバー23の回動に伴ってローラ23dは案内面24d上に沿って下方に転動し、施錠レバー24は鎖線で示す位置に回動し、FOUP8の施錠用凹部8aと施錠レバー24のフック部24cyとの係合が解かれる。
この状態において、ロボットハンド7bが更に上昇すると、ローラ7byと第1のレバー22との係合が解かれ、ばね23cの復帰力で第1のレバー22及び第2のレバー23は実線の位置まで反時計方向に回動する。この動作に連動して施錠レバー24は再度実線の位置に戻り、棚は空き状態になって別のFOUP8の搬入が可能となる。
FOUP8を載置したロボットハンド7bが所定の高さまで上昇した後、当該ロボットハンド7bはロボット7内に縮退後、次の工程に移行する。
次に、FOUP8の棚板2axへの搬入時の動作を説明すると、図3(B)に示されるように、案内部材2azの上方にFOUP8の底面が位置する高さにおいてロボットハンド7bが棚板2axの上部に伸長し、直下方向に降下する。
この過程において、FOUP8は案内部材2azに案内されつつ棚板2axに接近する際、FOUP8の側底部が傾斜案内面24cxに係合したまま降下し、実線の位置にある施錠レバー24は鎖線で示す位置まで第3のばね24bの復帰力に抗して時計方向に回動する。
そして、更にロボットハンド7bが降下し、FOUP8が棚板2axに到達した際、施錠レバー24のフック部24cyがFOUP8の側下方に形成された施錠用凹部8aに嵌合するに至る。この嵌合状態は、垂直方向の衝撃に対して強力に維持される。
なお、この状態においては、ロボットハンド7bと一体に変位するローラ7byが第1のレバー22に係合しており、ロボットハンド7bの降下を更に継続すると、第1のレバー22は鎖線で示す方向に回転軸23aを中心に反時計方向に回動する。
この第1のレバー22の回動過程において、第1のレバー22と前記ローラ7byとの係合が解かれると、第1のレバー22は回転軸23aを中心に第1のばねの復帰力によって係止部材22aが第2のレバー23に係合するまで時計方向に回動する。
この第1のレバー22の動作に続きロボットハンド7bはロボット7内に縮退し、次のFOUP搬送の準備が整う。
図4は前記実施の形態における施錠機構の変形例の動作原理図で、(A)は棚からのFOUPの搬出時の動作を示し、(B)は棚へのFOUPの搬入時の動作を示す。
図4(A)、(B)の構成において、前記実施の形態を表示する図3(A)、(B)と同じ構成要素については同一符号を付し、これらの説明の重複を避ける。
即ち、本実施例1の構成上の特徴は、棚板2axからのFOUP8の搬出動作は前記実施形態とほぼ均等動作で、棚板2axへのFOUP8の搬入の手段を異にしている。
具体的に本実施例1と前記実施の形態との相違について述べると、先ず、本実施例1における施錠機構30は、前記実施の形態における施錠機構20に比べ、操作レバーを構成するレバーが1個少ない点において相違する。
この相違点は、前記実施の形態の施錠機構20における操作レバーを構成する第1のレバー22及び第2のレバー23を、第1のレバー22とローラ7byとが係合しない状態にて一体化した形状をなす操作レバー33に表れている。
従って、本実施例1におけるロボットハンド7bによる棚板2axからのFOUP8の搬出動作は前記実施の形態と同じである。
なお、本実施例1における施錠レバー24の案内面24dに案内されるローラ33dは前記実施の形態におけるローラ23dに比べて当接する対象レバーの形状が相違するのみで実質的に同一作用をなす。
一方、本実施例1におけるロボットハンド7bのローラ支持部材7bzは、棚板2axへのFOUP8を載置後降下動作において、ロボットハンド7bのローラ7byをレバー33に係合させない手段として例えば、電磁ソレノイドによる伸縮制御を受ける構成としている。
この伸縮動作は、図4(A)におけるFOUP8の棚板2axからの搬出時には伸長形態L1とし、図4(B)におけるFOUP8の棚板2axへの搬入時には縮退状態L2とするようにロボットハンド7bの動作に連動して行われる。
図5は前記実施例1における施錠機構の変形例の動作原理図で、(A)は棚からのFOUPの搬出時の動作を示し、(B)は棚へのFOUPの搬入時の動作を示し、図6は図5における要部断面図である。
図5(A)、(B)の構成において、前記実施例1の動作原理図、図4(A)、(B)と同じ構成要素については同一符号を付し、これらの説明の重複を避ける。
図5(A)、(B)及び図6において、40は施錠機構で、そのケーシング41は棚板2axの下面の所定位置に固定され、図2における開口部2ayを挟む両側に少なくとも1個ずつ棚面正面から見て対称に設けられる。42は操作レバーで、支持部材42a及び当該支持部材42aの所定個所に固定されるレバー部材42bから構成される。
そして、前記支持部材42aは、回転軸42cにより回動可能に支持されており、レバー部材42bは、この支持部材42aに固定され、ロボットハンド7bと一体に変位するローラ7byがこの固定用支持部材7bzの伸長状態において下方からの上昇により係合し、時計方向に回動する。42dは第1のばねで、操作レバー42を、レバー部材42bが前記ローラ7byに係合していない状態において、レバー部材42bの方向を規制し、前記ローラ7byとの係合に際しては復帰力に抗して操作レバー42の変位を許容する。
43は突起で、前記支持部材42aの上方部位に固定され、レバー部材42bの回転角度に同期して回動する。
44は施錠レバーで、前記操作レバー42のレバー部材42bとは反対方向の位置に設けられ、支持部材44a及び当該支持部材44aに固定される施錠部44cからなり、支持部材44aは回転軸44bに回動可能に支持される。44dは第2のばねで、前記施錠部44cに対し図示の状態で反時計方向に復帰力を及ぼす。施錠部44cには、FOUP8の棚板2axへの搬入を許容するための傾斜案内面44cx及びFOUP8の施錠用凹部8aに係合するフック部44cyが形成されており、前記実施例1の施錠部24cと均等な作用を行う。
45はロッドで、その周辺構成を図6も併せて参照して説明すると、前記突起43と係合する開口45a及び前記施錠レバー44の施錠部44cと係合する開口45bを形成している。
46は案内部材で、前記ロッド45を水平方向であって、前記開口45a、45bの中心部を結ぶ直線上に移動可能に支持している。
前記図5(A)(B)及び図6に示す構成において、その作用は前記実施例1とほぼ均等であるが、特徴的部分の作用を述べると次の通りである。
先ず、棚板2axからFOUP8を搬出する場合について述べると、FOUP8を載置していないロボットハンド7bの側方から延びる支持部材7bzが伸長状態において、その先端部に位置するローラ7byの上昇に伴い操作レバー42のレバー部材42bがばね42dの復帰力に抗して、図示における時計方向に回動する。
この際、突起43も同角度、同方向に回動し、ロッド45が右方向に変位する。これに伴い、施錠レバー44は鎖線で示す位置に回動し、施錠部44cのフック部44cyはFOUP8の施錠用凹部8aとの係合が解かれ、ロボットハンド7bはFOUP8を載置したまま上昇する。
この過程でローラ7byと操作レバー42のレバー部42bとの係合が解けると、操作レバー42及び施錠レバー44は夫々ばね42d、44dの復帰力により、実線の位置に戻る。
一方、ロボットハンド7bは前記実施例1と同様ロボットハンド7bを縮退させ、ストッカポートまで移動し、該ポートにFOUP8を移載する。
次に、棚板2axへのFOUP8の搬入時の動作は図5(B)に示されるようにローラ7byは、縮退状態L2に制御された支持部材7bzの作用を伴って操作レバー42のレバー部材42bに接触することなく降下し、操作レバーは実線で示す位置に保持される。
一方、施錠レバー44の施錠部44cは実線の位置から、その傾斜案内面44cxがFOUP8の側底面部に係合した状態でFOUP8が更に降下すると、徐々に鎖線で表示する位置に傾斜し、施錠レバー44のフック部44cyがFOUP8に形成した施錠用凹部8aに嵌合するに至り、施錠レバー44は実線に示す位置に戻り施錠動作が完了する。
本発明が適用されるストッカーの内部機構を表示する斜視図である。 FOUPに対するロボットハンド及び棚板との位置決め手段を表示する平面図である。 本発明に係る施錠機構の動作原理図で、(A)は棚からのFOUPの搬出時の動作を示し、(B)は棚へのFOUPの搬入時の動作を示す。 図4は前記実施の形態における施錠機構の変形例の動作原理図で、(A)は棚からのFOUPの搬出時の動作を示し、(B)は棚へのFOUPの搬入時の動作を示す。 図5は前記実施の形態における施錠機構の変形例の動作原理図で、(A)は棚からのFOUPの搬出時の動作を示し、(B)は棚へのFOUPの搬入時の動作を示す。 図5における要部断面図である。
符号の説明
1・・・・・・・・ストッカー
2・・・・・・・・棚群
2a・・・・・・・棚
2ax・・・・・・棚板
2ay・・・・・・開口部
22b、23c、24b、33c、42d、44d・・・・・・ばね
23a、23b、24a、33b、42c、44b・・・回転軸
7・・・・・・・・ロボット
7b・・・・・・・ロボットハンド
7bx、7bz・・支持部材
7by・・・・・・ローラ
8・・・・・・・・FOUP
8a・・・・・・・施錠用凹部
9・・・・・・・・可動ベース
11a、11b、11c・・・のキネマティック嵌合機構
20、30,40・・・・・・・施錠機構
22・・・・・・・第1のレバー
22a・・・・・・係止部材
23・・・・・・・第2のレバー
23d・・・・・・ローラ
24、44・施錠レバー
24c、44c・・・・・・施錠部
24cx、44cx・・・傾斜案内面
24cy、44cy・・・・・フック部
24d・・・ローラ用案内面
42・・・・・・・操作レバー
43・・・・・・・突起
45・・・・・・・ロッド

Claims (4)

  1. 縦横に整列された複数の棚と、当該各棚に対する基板収納用容器の所定位置への規制手段と、当該各棚に対する基板収納用容器の前記所定位置への搬入及び前記所定位置からの搬出を担うロボットと、を含むストッカーにおいて、
    前記各棚に対し、基板収納用容器が少なくとも左右1対の施錠機構を備え、
    当該施錠機構が本項における下記(1−イ)〜(1−ハ)の作用を有し、本項における下記(2−イ)〜(2−ハ)から構成されることを特徴とするストッカー内の棚における基板収納用容器の変位防止装置。
    (1−イ)前記棚の所定位置に載置されている基板収納用容器の前記ロボットによる搬出動作に先だって開錠されること
    (1−ロ)基板収納用容器が、前記ロボットによって基板収納用容器が載置されていない棚の所定位置への搬入動作に先だって前記施錠機構が開錠され、基板収納用容器の前記所定位置への載置により前記施錠機構が施錠されること
    (1−ハ)前記ロボットの作用を受けることなく棚の所定位置に載置されている基板収納用容器を、ストッカーが通常規模を越える強い地震などで受ける衝撃を受け、この衝撃が前記規制手段のみによってはその位置決め機能を損なう程度に及ぶ場合でも、前記規制手段によって定まる所定位置に維持すること
    2−イ)一端がロボットハンドの側方に支持された所定長さのバー部材の他端部に、当該ロボットハンドの進退方向を軸心とし、回転自在に支持される第1のローラ
    2−ロ)一方端部同士が第1の回転軸にて互いに回動可能に連結される第1及び第2のレバーを有する操作レバーであって、前記第1のローラが下方向の動作にて係合した時、前記第1の回転軸を中心に第1のレバーを回動させ、前記第1のローラが上方向の動作にて係合した時、前記第1のレバーが第2のレバーと一体となり、当該第2のレバーを回動可能に支持する第2の回転軸を中心に回転させる前記第1のローラと前記第2のローラとを係合する係合部材を備え、第2のレバーにおける端部のうち前記第1の回転軸と反対側の端部に前記ロボットハンドの進退方向に軸心を有し、回転自在に支持される第2のローラを備えた操作レバー
    2−ハ)前記操作レバーに設けられた前記第2のローラに係合して作動する施錠レバーであって、第3の回転軸により略中央部において棚板に回動可能に支持され、一方の端部が基板収納用容器の施錠部位に当接して基板収納用容器を棚板に固定し、基板収納用容器の棚板への載置を許容する傾斜面を形成している施錠手段を有し、他方の端部が前記第2のローラに係合し、前記操作レバーに連動して前記第3の回転軸を中心に回動し、前記施錠手段による施錠と開錠を行う施錠レバー
  2. 縦横に整列された複数の棚と、当該各棚に対する基板収納用容器の所定位置への規制手段と、当該各棚に対する基板収納用容器の前記所定位置への搬入及び前記所定位置からの搬出を担うロボットと、を含むストッカーにおいて、
    前記各棚に対し、基板収納用容器が少なくとも左右1対の施錠機構を備え、
    当該施錠機構が本項における下記(1−イ)〜(1−ハ)の作用を有し、本項における下記(2−イ)〜(2−ハ)から構成されることを特徴とするストッカー内の棚における基板収納用容器の変位防止装置。
    (1−イ)前記棚の所定位置に載置されている基板収納用容器の前記ロボットによる搬出動作に先だって開錠されること
    (1−ロ)基板収納用容器が、前記ロボットによって基板収納用容器が載置されていない棚の所定位置への搬入動作に先だって前記施錠機構が開錠され、基板収納用容器の前記所定位置への載置により前記施錠機構が施錠されること
    (1−ハ)前記ロボットの作用を受けることなく棚の所定位置に載置されている基板収納用容器を、ストッカーが通常規模を越える強い地震などで受ける衝撃を受け、この衝撃が前記規制手段のみによってはその位置決め機能を損なう程度に及ぶ場合でも、前記規制手段によって定まる所定位置に維持すること
    2−イ)ロボットハンドの側方に伸縮制御を受け、ロボットハンドが棚に載置されている基板収納用容器の搬出時に上昇する際にのみ伸長し、それ以外には縮退するロッドの先端部に位置し、前記ロボット用ハンドの進退方向の軸心を有し、回転自在に支持される第1のローラ
    2−ロ)前記第1のローラとの係合がない状態においては、第1の回転軸からの向きを規制するばねを有し、前記第1のローラと係合し、この係合個所が上向きに回動するに際しては、前記ばねの復帰力に抗して、前記第1の回転軸を中心に回動し、第1のローラを有しない側の端部には前記ロボットハンドの進退方向に軸心を有し、回転自在に支持される第2のローラを備えた操作レバー
    2−ハ)前記操作レバーに設けられた前記第2のローラに係合して作動する施錠レバーであって、第2の回転軸により略中央部において回動可能に支持され、一方の端部が基板収納用容器の施錠部位に当接して基板収納用容器を棚板に固定し、基板収納用容器の棚板への載置を許容する傾斜面を形成している施錠手段を有し、他方の端部が前記第2のローラに係合し、前記操作レバーに連動して前記第2の回転軸を中心に回動し、前記施錠手段による施錠と開錠を行う施錠レバー
  3. 縦横に整列された複数の棚と、当該各棚に対する基板収納用容器の所定位置への規制手段と、当該各棚に対する基板収納用容器の前記所定位置への搬入及び前記所定位置からの搬出を担うロボットと、を含むストッカーにおいて、
    前記各棚に対し、基板収納用容器が少なくとも左右1対の施錠機構を備え、
    当該施錠機構が本項における下記(1−イ)〜(1−ハ)の作用を有し、本項における下記(2−イ)〜(2−ホ)から構成されることを特徴とするストッカー内の棚における基板収納用容器の変位防止装置。
    (1−イ)前記棚の所定位置に載置されている基板収納用容器の前記ロボットによる搬出動作に先だって開錠されること
    (1−ロ)基板収納用容器が、前記ロボットによって基板収納用容器が載置されていない棚の所定位置への搬入動作に先だって前記施錠機構が開錠され、基板収納用容器の前記所定位置への載置により前記施錠機構が施錠されること
    (1−ハ)前記ロボットの作用を受けることなく棚の所定位置に載置されている基板収納用容器を、ストッカーが通常規模を越える強い地震などで受ける衝撃を受け、この衝撃が前記規制手段のみによってはその位置決め機能を損なう程度に及ぶ場合でも、前記規制手段によって定まる所定位置に維持すること
    2−イ)ロボットハンドの側方に伸縮制御を受け、ロボット用ハンドが棚に載置されている基板収納用容器の搬出時上昇する際にのみ伸長し、それ以外には縮退するロッドの先端部に位置し、前記ロボットハンドの進退方向に軸心を有し、回転自在に支持されるローラ
    2−ロ)ロボット用ハンドが基板収納用容器の搬出時において上昇する際に、前記ローラとの係合によって所定位置から上方に向け、前記ロボットハンドの進退方向の軸心において回動する機構と、前記ローラとの係合がない状態において、所定位置に規制する第1のばねと、によって回動制御を受ける操作レバー
    2−ハ)前記操作レバーと回転の中心を共通とし、当該操作レバーの所定個所に設けられた突起
    2−ニ)上部先端部に施錠部を形成し、前記ロボットハンドの進退方向の軸心において回動する機構と、前記施錠部を基板収納用容器の施錠部位に押圧するための第2のばねを有し、前記施錠部は、基板収納用容器の棚への搬入を許容する傾斜面を有している施錠レバー
    2−ホ)前記突起と施錠レバーの下方部とが両端部において係合し、前記操作レバーが前記ローラによって上方への力を受けた際、施錠レバーの施錠部が基板収納用容器の施錠部位から離れる方向に作用する伝達機能を備えたロッド
  4. 前記基板がウエハであり、容器が前記ウエハを挿脱自在に収納するFOUPであることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のストッカー内の棚における基板収納用容器の変位防止装置。
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