JP4591280B2 - 点火コイル及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関において、スパークプラグからスパークを発生させるために用いる点火コイル及びその製造方法に関する。
車両等のエンジンにおけるスパークプラグにスパークを発生させるために用いる点火コイルは、コイルケース内に1次コイル及び2次コイルを配設し、一次コイル及び二次コイルの内周側に、電磁鋼板からなる中心コアを配設してなる。また、中心コアの外周面には、熱応力緩和材としての絶縁シートを巻き付けている。そして、この絶縁シートにより、コイルケース内における間隙に充填された絶縁性樹脂が、エンジンにおける加熱冷却サイクルの繰り返しによる熱応力の発生により破損しないようにしている。
このような絶縁シートを中心コアに巻き付けてなる点火コイルとしては、例えば、特許文献1〜3に開示されたものがある。
特許文献1においては、中心鉄芯(中心コア)と2次巻芯(2次コイルを巻回したスプール)との間に、絶縁シートを介在させている。そして、仮に、熱可塑性樹脂を用いて形成した2次巻芯に気泡等が発生していても、絶縁シートによって中心鉄芯と2次コイルとの間の電気的絶縁性を確保している。
また、特許文献2においては、中心コアに巻装した熱応力緩和部材としての絶縁シートの肉厚を、適切な厚みに設定している。これにより、中心コアと筒状のスプールとの間に充填された樹脂絶縁材に、熱応力によってクラック等が発生しないようにしている。
また、特許文献3においては、中心コアの外周面に巻回した熱応力緩和部材としての絶縁シートの巻回端の全長に、被覆部材(ゲル)等を施工し、上記巻回端が中心コアから剥離し拡径方向に突出するのを防止している。これにより、巻回端が突出してしまうことにより、この巻回端に応力集中が発生し、中心コアとコイル部との間に充填された樹脂絶縁材に、熱応力によってクラック等が発生してしまうことを防止している。
また、図18〜図20に示すごとく、中心コア923の軸方向端面924に接する絶縁性樹脂911にクラックが発生することを防止するために、絶縁シート94を中心コア923に巻き付けたときには、絶縁シート94の軸方向端部941を中心コア923の軸方向端面924から突出させることが行われている。
しかしながら、同図に示すごとく、絶縁シート94を中心コア923に複数層に巻き付けたときには、各層の絶縁シート構成部940の軸方向端部941の位置が軸方向にずれて、絶縁シート94の軸方向端部941に段差部942が形成されてしまうおそれがある。この場合には、図20に示すごとく、各層の絶縁シート構成部940の軸方向端部941に接してコイルケース内に充填された絶縁性樹脂911においては、上記段差部942に対応する部分に応力集中の原因となるエッジ状(尖り状)の溝912が形成されてしまう。そして、このエッジ状の溝912が、絶縁性樹脂911におけるクラック発生の起点となるおそれがある。
一方、複数層に巻き付けた絶縁シート構成部940の先端部を揃えることは困難である。そのため、図21に示すごとく、中心コア923の軸方向端面924から突出させる絶縁シート94の軸方向端部941の突出長さを、必要長さよりも予め長くして余剰部分を確保しておき、絶縁シート94を中心コア923に巻き付けた後に、上記余剰部分を切断刃により機械的に切断することが考えられる。
しかしながら、絶縁シート94の余剰部分を切断刃により機械的に切断すると、図21に示すごとく、この切断部分における各層の絶縁シート構成部940の軸方向端部941がばらけてしまい、また、図22に示すごとく、この切断部分における角部943が鋭角形状になってしまうおそれがある。そのため、コイルケース内に充填された絶縁性樹脂911においては、上記鋭角形状の角部943に対応する部分にエッジ状の溝912が形成されてしまい、このエッジ状の溝912が、絶縁性樹脂911における新たなクラック発生の起点となるおそれがある。
また、上記絶縁シート94の余剰部分を切断刃により機械的に切断した場合の問題点は、図23に示すごとく、一層巻き状態の絶縁シート94の切断部分についても同様に生じる。また、この切断刃により機械的に切断した場合の問題点は、図24に示すごとく、中心コア923の軸方向端面924に沿って、絶縁シート94を切断した場合についても同様に生じる。
特開平10−92670号公報 特開2004−14548号公報 特開2004−111714号公報
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、絶縁性樹脂に応力集中が発生することを効果的に抑制することができ、絶縁性樹脂にクラックが発生することを防止することができる点火コイル及びその製造方法を提供しようとするものである。
第1の発明は、電磁鋼板からなる中心コアと、該中心コアの周りに一次電線及び二次電線を同心円状に巻回してなる一次コイル及び二次コイルと、該一次コイル及び二次コイルを挿通配置させたコイルケースとを有し、上記中心コアの外周面に絶縁シートを巻き付け、上記コイルケース内における間隙を絶縁性樹脂によって充填してなる点火コイルにおいて、
上記絶縁シートは、上記中心コアに対して複数層に巻き付けてあり、隣接する各層の絶縁シート構成部は、その軸方向端部の少なくとも一方が上記中心コアの軸方向端面から突出してなる軸方向突出部を有しており、
該軸方向突出部における内周側先端角部及び外周側先端角部は、熱変形することにより、尖っていない滑らかな曲線形状を有しており、
上記隣接する各層の絶縁シート構成部の上記軸方向突出部における先端部同士は、熱溶着していることを特徴とする点火コイルにある(請求項1)。
本発明の点火コイルは、上記中心コアの外周面に巻き付けた絶縁シートにおいて、絶縁シートの軸方向端部の少なくとも一方を中心コアの軸方向端面から突出させて上記軸方向突出部を形成している。
そして、軸方向突出部における内周側先端角部及び外周側先端角部を、尖っていない滑らかな曲線形状に形成することにより、点火コイルにおいて加熱冷却サイクルを繰り返す際に、上記絶縁性樹脂にクラック(亀裂)が生じない工夫を行っている。
すなわち、上記点火コイルを取り付けた内燃機関の燃焼と排気を繰り返す際には、点火コイルにおいては加熱と冷却が繰り返され、点火コイルを構成する各部材には、熱応力が生ずる。そして、中心コアと絶縁性樹脂との線膨張係数は異なっており、絶縁性樹脂は、中心コアに比べて大きく熱変形する。この熱変形の際に、点火コイルが冷却され絶縁性樹脂が収縮するときには、絶縁性樹脂の収縮力は、中心コアの外周面に巻き付けた絶縁シートによって緩和させることができる。
また、絶縁シートの軸方向突出部における内周側先端角部及び外周側先端角部が尖っていない滑らかな曲線形状に形成されていることにより、これらに接してコイルケース内に充填された絶縁性樹脂には、応力集中の原因となるエッジ状(尖り状)の溝が形成されることがなく、曲線状の滑らかな溝を形成することができる。
それ故、本発明の点火コイルによれば、絶縁性樹脂に応力集中が発生することを効果的に抑制することができ、絶縁性樹脂にクラックが発生することを防止することができる。
参考発明は、電磁鋼板からなる中心コアと、該中心コアの周りに一次電線及び二次電線を同心円状に巻回してなる一次コイル及び二次コイルと、該一次コイル及び二次コイルを挿通配置させたコイルケースとを有し、上記中心コアの外周面に絶縁シートを巻き付け、上記コイルケース内における間隙を絶縁性樹脂によって充填してなる点火コイルにおいて、
上記絶縁シートは、その軸方向端部の少なくとも一方における外周側先端角部が、尖っていない滑らかな曲線形状を有していることを特徴とする点火コイルにある
本発明の点火コイルにおける絶縁シートの構成は、特に、絶縁シートの軸方向端部を中心コアの軸方向端面から突出させていない場合に有効な構成である。
すなわち、本発明においても、絶縁シートの軸方向端部における外周側先端角部が尖っていない滑らかな曲線形状に形成されていることにより、これに接してコイルケース内に充填された絶縁性樹脂には、応力集中の原因となるエッジ状(尖り状)の溝が形成されることがなく、曲線状の滑らかな溝を形成することができる。
それ故、本発明の点火コイルによっても、絶縁性樹脂に応力集中が発生することを効果的に抑制することができ、絶縁性樹脂にクラックが発生することを防止することができる。
の発明は、電磁鋼板からなる中心コアと、該中心コアの周りに一次電線及び二次電線を同心円状に巻回してなる一次コイル及び二次コイルと、該一次コイル及び二次コイルを挿通配置させたコイルケースとを有し、上記中心コアの外周面に絶縁シートを巻き付け、上記コイルケース内における間隙を絶縁性樹脂によって充填してなる点火コイルの製造方法において、
上記中心コアの外周面に上記絶縁シートを複数層に巻き付け、隣接する各層の絶縁シート構成部の軸方向端部の少なくとも一方を上記中心コアの軸方向端面から突出させて、軸方向突出部を形成するシート巻付工程と、
上記軸方向突出部の余剰部分を、熱線又はレーザー光線によって溶融切断して熱変形させることにより、当該軸方向突出部における内周側先端角部及び外周側先端角部に、尖っていない滑らかな曲線形状を形成すると共に、上記隣接する各層の絶縁シート構成部における上記軸方向突出部の先端部同士を熱溶着させる溶融切断工程とを含むことを特徴とする点火コイルの製造方法にある(請求項)。
本発明の点火コイルの製造方法は、上記シート巻付工程と上記溶融切断工程とを行って、中心コアへの絶縁シートの巻付作業を完了させることにより、上記絶縁性樹脂におけるクラックの発生を防止できる点火コイルを容易に製造できるものである。
すなわち、本発明においては、まず、シート巻付工程として、中心コアの外周面に絶縁シートを巻き付ける。このとき、絶縁シートの軸方向端部の少なくとも一方を、中心コアの軸方向端面から突出させて、軸方向突出部を形成する。
次いで、溶融切断工程として、軸方向突出部の余剰部分を、熱線又はレーザー光線によって溶融切断する。このとき、軸方向突出部における切断部分は、熱線又はレーザー光線によって熱変形する。これにより、この切断部分における内周側先端角部及び外周側先端角部は、尖っていない滑らかな曲線形状に形成される。
そのため、上記コイルケース内に、一次コイル、二次コイル及び中心コア等を配置した後、このコイルケース内に上記絶縁性樹脂を充填したときには、曲線形状を有する内周側先端角部及び外周側先端角部に接してコイルケース内に充填された絶縁性樹脂に、応力集中の原因となるエッジ状(尖り状)の溝が形成されることがなく、曲線状の滑らかな溝を形成することができる。
それ故、本発明の点火コイルの製造方法によれば、絶縁性樹脂に応力集中が発生することを効果的に抑制することができ、絶縁性樹脂にクラックが発生することを防止することができる点火コイルを容易に製造することができる。
の発明は、電磁鋼板からなる中心コアと、該中心コアの周りに一次電線及び二次電線を同心円状に巻回してなる一次コイル及び二次コイルと、該一次コイル及び二次コイルを挿通配置させたコイルケースとを有し、上記中心コアの外周面に絶縁シートを巻き付け、上記コイルケース内における間隙を絶縁性樹脂によって充填してなる点火コイルの製造方法において、
上記中心コアの外周面に上記絶縁シートを複数層に巻き付け、隣接する各層の絶縁シート構成部の軸方向端部の少なくとも一方を上記中心コアの軸方向端面から突出させて、軸方向突出部を形成するシート巻付工程と、
上記軸方向突出部を加熱して熱変形させることにより、該軸方向突出部における内周側先端角部及び外周側先端角部に、尖っていない滑らかな曲線形状を形成すると共に、上記隣接する各層の絶縁シート構成部における上記軸方向突出部の先端部同士を熱溶着させる加熱工程とを含むことを特徴とする点火コイルの製造方法にある(請求項)。
本発明の点火コイルの製造方法は、上記シート巻付工程と上記加熱工程とを行って、中心コアへの絶縁シートの巻付作業を完了させることにより、上記絶縁性樹脂におけるクラックの発生を防止できる点火コイルを容易に製造できるものである。
すなわち、本発明においては、まず、シート巻付工程として、中心コアの外周面に絶縁シートを巻き付ける。このとき、絶縁シートの軸方向端部の少なくとも一方を、中心コアの軸方向端面から突出させて、軸方向突出部を形成する。
次いで、加熱工程として、上記軸方向突出部を加熱する。このとき、この軸方向突出部における内周側先端角部及び外周側先端角部は、尖っていない滑らかな曲線形状に形成される。
そのため、上記コイルケース内に、一次コイル、二次コイル及び中心コア等を配置した後、このコイルケース内に上記絶縁性樹脂を充填したときには、曲線形状を有する内周側先端角部及び外周側先端角部に接してコイルケース内に充填された絶縁性樹脂に、応力集中の原因となるエッジ状(尖り状)の溝が形成されることがなく、曲線状の滑らかな溝を形成することができる。
それ故、本発明の点火コイルの製造方法によっても、絶縁性樹脂に応力集中が発生することを効果的に抑制することができ、絶縁性樹脂にクラックが発生することを防止することができる点火コイルを容易に製造することができる。
上述した第1〜第の発明における好ましい実施の形態につき説明する。
上記第1〜第の発明において、上記絶縁シートは、シート基材と、このシート基材の裏面に設けた粘着層とから構成することができる。シート基材としては、例えば、ポリエステル樹脂又はPET(ポリエチレンテレフタレート)を用いることができ、粘着層としては、例えば、アクリル系の粘着剤を用いることができる。
また、上記絶縁性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール系樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができる。
上記第1の発明において、上記内周側先端角部及び外周側先端角部は、熱変形することにより、尖っていない滑らかな曲線形状を有している
これにより、内周側先端角部及び外周側先端角部に、尖っていない滑らかな曲線形状を容易に形成することができる。
また、上記絶縁シートは、上記中心コアに対して複数層に巻き付けてあり、隣接する各層の絶縁シート構成部の上記軸方向突出部における先端部同士は、熱溶着している
これにより、中心コアに対して複数層に巻き付けた絶縁シートにおいて、各層の絶縁シート構成部の軸方向突出部における先端部がばらけてしまうことを容易に防止することができる。そのため、上記絶縁性樹脂にクラックが発生することを一層効果的に防止することができる。
また、上記軸方向突出部における内周側先端角部及び外周側先端角部は、上記軸方向突出部の余剰部分を、熱線又はレーザー光線によって溶融切断して形成することが好ましい(請求項)。
また、上記軸方向突出部における内周側先端角部及び外周側先端角部は、上記軸方向突出部を加熱して形成することもできる(請求項)。
これらの場合には、内周側先端角部及び外周側先端角部を容易に熱変形させることができ、これらに、尖っていない滑らかな曲線形状を一層容易に形成することができる。
上記第の発明において、上記シート巻付工程においては、上記絶縁シートを上記中心コアに対して複数層に巻き付け、上記溶融切断工程においては、上記溶融切断を行うことにより、隣接する各層の絶縁シート構成部における上記軸方向突出部の先端部同士を熱溶着させる
また、上記第の発明において、上記シート巻付工程においては、上記絶縁シートを上記中心コアに対して複数層に巻き付け、上記加熱工程においては、上記加熱を行うことにより、隣接する各層の絶縁シート構成部における上記軸方向突出部の先端部同士を熱溶着させる
これにより、中心コアに対して複数層に巻き付けた絶縁シートにおいて、各層の絶縁シート構成部の軸方向突出部における先端部がばらけてしまうことを防止した点火コイルを容易に製造することができる。そのため、上記絶縁性樹脂にクラックが発生することを一層効果的に防止した点火コイルを製造することができる。
以下に、本発明の点火コイル及びその製造方法にかかる実施例につき、図面と共に説明する。
(実施例1)
本例の点火コイル1は、図1に示すごとく、電磁鋼板からなる中心コア23と、この中心コア23の周りに一次電線及び二次電線を同心円状に巻回してなる一次コイル21及び二次コイル22と、この一次コイル21及び二次コイル22を挿通配置させたコイルケース20とを有している。そして、点火コイル1は、中心コア23の外周面に応力緩和用の絶縁シート4を巻き付け、コイルケース20内における間隙を絶縁性樹脂11によって充填してなる。
上記絶縁シート4は、図3に示すごとく、その軸方向Lの端部の少なくとも一方が中心コア23の軸方向端面232から突出してなる軸方向突出部43を有している。そして、図4、図5に示すごとく、この軸方向突出部43における内周側先端角部44及び外周側先端角部45は、尖っていない滑らかな曲線形状に形成されている。
以下に、本例の点火コイル1及びその製造方法につき、図1〜図14と共に詳説する。
図1に示すごとく、本例の点火コイル1は、一次コイル21、二次コイル22、中心コア23及びコイルケース20等を配設してなる円筒部2を、エンジンのプラグホール内に挿通配置して使用するスティックタイプのものである。
上記一次コイル21は、円筒状樹脂からなる一次スプール211の外周面に、絶縁被覆した一次電線を複数回巻回してなり、上記二次コイル22は、円筒状樹脂からなる二次スプール221の外周面に、絶縁被覆した二次電線を一次電線よりも多い巻回数で巻回してなる。また、二次コイル22は、一次コイル21の内周側に挿通してあり、二次コイル22の内周側には、電磁鋼板からなる中心コア23が挿通配置してある。また、一次コイル21は、円筒状樹脂からなるコイルケース20内に挿通してあり、コイルケース20の外周側には、電磁鋼板からなる断面円筒状の外周コア24が配設してある。
また、中心コア23を構成する電磁鋼板は、絶縁被膜を備えた平板状の珪素鋼板を点火コイル1の軸方向Lに直交する横断面方向に向けて複数積層してなる。また、外周コア24を構成する電磁鋼板は、軸方向Lにスリット(間隙)を形成してなる円筒状の珪素鋼板を、径方向に接着剤を介して複数積層してなる。そして、一次コイル21に電流を流して発生させる磁束は、中心コア23及び外周コア24を通過させて増大させることができる。
図2は、中心コア23の軸方向一方側D1の端部の周辺を拡大して示し、図3は、中心コア23の軸方向他方側D2の端部の周辺を拡大して示す図である。
図2に示すごとく、絶縁シート4の軸方向一方側D1の端部は、中心コア23の軸方向一方側D1の端面231に折り返してある。また、中心コア23の軸方向一方側D1の端面231には、絶縁シート4の一部を挟持する状態で緩衝材29が配置してある。
図3に示すごとく、絶縁シート4の軸方向他方側D2の端部は、中心コア23の軸方向他方側D2の端面232から軸方向Lに向けて突出して、軸方向突出部43を形成している。また、絶縁シート4の軸方向突出部43は、二次スプール221における軸方向他方側D2の端部内に配置してある。
図5に示すごとく、本例の絶縁シート4は、合成樹脂からなるシート基材41の裏面に、粘着剤からなる粘着層42を塗布してなる。本例のシート基材41は、ポリエチレンテレフタレート(PET)のフィルムからなり、本例の粘着層42は、アクリル系の粘着剤からなる。なお、絶縁シート4の厚み(シート基材41と粘着層42との合計厚み)は、0.025〜0.1mmとすることができる。
図1に示すごとく、上記絶縁性樹脂11は、中心コア23の外周面における絶縁シート4と二次コイル22との間、二次コイル22と一次コイル21との間、一次コイル21とコイルケース20との間の各間隙に充填されている。本例の絶縁性樹脂11は、エポキシ樹脂からなる。
図1に示すごとく、本例の点火コイル1は、コイルケース20に対する軸方向一方側D1には、一次コイル21に電力を供給するイグナイタ部3を配設してなり、軸方向他方側D2には、スパークプラグを取り付けるプラグ取付部25を配設してなる。
本例のイグナイタ部3は、イグナイタケース31内に、一次コイル21に電力を供給するイグナイタ32を配設してなる。イグナイタケース31内は、イグナイタ32を配設した状態で上記絶縁性樹脂11によって充填してある。そして、絶縁性樹脂11は、コイルケース20内における各間隙と、イグナイタケース31内における間隙とに連続して充填されている。
また、イグナイタ32は、ECU(エンジン制御ユニット)からの信号によって動作するスイッチング素子等を用いた電力制御回路、及びイオン電流の検出を行うイオン電流検出回路等を備えている。
点火コイル1において、ECUからパルス状のスパーク発生信号がイグナイタ32に送信されると、イグナイタ32における電力制御回路が動作し、一次コイル21に瞬間的に電流が流れて、中心コア23及び外周コア24を通過する磁界が形成される。そして、この磁界の形成方向とは反対方向に向けて、中心コア23及び外周コア24を通過する誘導磁界が形成される。この誘導磁界の形成により、二次コイル22に誘導起電力(逆起電力)が発生し、点火コイル1に取り付けたスパークプラグからスパークを発生させることができる。
また、図1に示すごとく、上記プラグ取付部25は、コイルケース20から延長形成した延長形成部201に、ゴム製のプラグキャップ26を配設して形成してある。そして、プラグキャップ26内には、スパークプラグを取り付けるためのプラグ取付口261が形成してある。また、このプラグ取付口261には、スパークプラグと接触するコイルバネ28が配設してあり、このコイルバネ28は、高圧端子27を介して二次コイル22の高電圧側端部と電気的に接続してある。
図4は、絶縁シート4の軸方向突出部43の周辺を示す図であり、図5は、軸方向突出部43の先端部431を拡大して示す図である。
図4に示すごとく、本例の絶縁シート4は、中心コア23の外周面に複数回巻き付けてあり、複数層の絶縁シート構成部401によって構成してある。そして、各絶縁シート構成部401同士は、その裏面に設けた粘着層42によって粘着されている。
また、図5に示すごとく、各絶縁シート構成部401の軸方向突出部43の先端部431においては、各シート基材41同士が熱溶着している。なお、各絶縁シート構成部401の軸方向突出部43の先端部431における粘着層42は、当該先端部431が溶融したときに、シート基材41に溶け込んでいると考えられる。
また、図5に示すごとく、上記尖っていない滑らかな曲線形状を有する内周側先端角部44は、最も内周側に位置する絶縁シート構成部401の内周側先端角部44に形成されており、尖っていない滑らかな曲線形状を有する外周側先端角部45は、最も外周側に位置する絶縁シート構成部401の外周側先端角部45に形成されている。
なお、図示は省略するが、中心コア23の軸方向Lの両側の端面には、磁束密度を増大させるための永久磁石を配設することもできる。この場合において、中心コア23の外周面に巻き付ける絶縁シート4は、永久磁石の軸方向Lの端面の少なくとも一方から軸方向Lに向けて突出してなる軸方向突出部43を形成することができる。
次に、上記点火コイル1の製造方法及び作用効果につき説明する。
本例の製造方法においては、以下のシート巻付工程と溶融切断工程とを行って、中心コア23への絶縁シート4の巻付作業を行う。
すなわち、本例においては、まず、シート巻付工程として、中心コア23の外周面に絶縁シート4を巻き付ける。この絶縁シート4は、その裏面に設けた粘着層42を、シート基材41に粘着させながら、中心コア23の外周面に複数回巻き付ける。このとき、絶縁シート4は、その軸方向Lの両側の端部を、中心コア23の軸方向他方側D2の端面232から突出させた状態で巻き付ける。
そして、図6に示すごとく、中心コア23に巻き付けた各層の絶縁シート構成部401の軸方向他方側D2の端部は、中心コア23の軸方向他方側D2の端面232から軸方向Lに向けて突出して、軸方向突出部43Aを形成する。また、各層の絶縁シート構成部401の軸方向一方側D1の端部は、中心コア23の軸方向一方側D1の端面231から軸方向Lに向けて突出して、折返し用突出部46を形成する。
また、軸方向突出部43Aの突出長さX1は、必要長さX2よりも予め長くしおき、軸方向突出部43Aには、次の溶融切断工程において溶融切断する余剰部分430を確保しておく。なお、図6において、必要長さX2の軸方向突出部43の先端部431を2点鎖線Pによって示す。
次いで、図7に示すごとく、溶融切断工程として、軸方向突出部43Aの余剰部分430を、熱線51によって溶融切断する。この熱線51は、通電を行うためのニクロム線等からなると共に、電源装置52に接続してあり、この電源装置52により通電することによりジュール熱を発生させるものである。そして、熱線51を、中心コア23の軸方向Lに直交する方向に向けて相対移動させ、中心コア23に巻き付けた絶縁シート4における軸方向突出部43Aの余剰部分430を溶融切断する。
なお、万一、熱線51に絶縁シート4における粘着剤42が付着した場合でも、熱線51の温度を適切に制御することにより、付着した粘着剤42を除去することができる。
また、上記熱線51を用いて、絶縁シート4における軸方向突出部43Aの余剰部分430の溶融切断を行う代わりに、図8に示すごとく、レーザー光線531を用いて上記溶融切断を行うこともできる。この場合には、レーザー光線531を出射させるレーザーガン53から、中心コア23の軸方向Lに直交する方向に向けて、レーザー光線531を出射し、このレーザー光線531に対して、絶縁シート4を巻き付けた中心コア23を回転させることによって、絶縁シート4の軸方向突出部43の余剰部分430の溶融切断を行うことができる。
図4、図5に示すごとく、上記溶融切断の際には、軸方向突出部43における切断部分は、熱線51によって溶融する。そして、各層の絶縁シート構成部401の切断部分におけるシート基材41同士が熱溶着する。これにより、軸方向突出部43の先端部431同士が強固に結合され、軸方向突出部43の先端部431における内周側先端角部44及び外周側先端角部45が、尖っていない滑らかな曲線形状に形成される。
こうして、中心コア23に対する絶縁シート4の巻付を完了させることができる。
なお、軸方向突出部43における先端面432は、図5に示すごとく、波形状に形成される場合、図9に示すごとく、凸形状に形成される場合、又は図10に示すごとく、凹形状に形成される場合等がある。
次いで、上記コイルケース20内に、一次コイル21、二次コイル22及び絶縁シート4を巻き付けた状態の中心コア23等を配置して点火コイル1を組み付ける。
そして、この組付の際には、中心コア23に巻き付けた絶縁シート4の軸方向突出部43を、二次スプール221における軸方向他方側D2の端部内に配置し、当該絶縁シート4の折返し用突出部46を、中心コア23の軸方向一方側D1の端面231に折り返す。中心コア23の軸方向一方側D1の端面231に折り返した折返し用突出部46に、イグナイタケース31部に配置した緩衝材29を対向配置する。
次いで、点火コイル1の組付を行った後には、イグナイタケース31内及びコイルケース20内における各間隙に、加熱溶融した状態の絶縁性樹脂11を充填する。
こうして、充填を行った絶縁性樹脂11を硬化させたときには、曲線形状を有する内周側先端角部44及び外周側先端角部45に接してコイルケース20内に充填された絶縁性樹脂11に、応力集中の原因となるエッジ状(尖り状)の溝が形成されることがなく、曲線状の滑らかな溝を形成することができる。
本例の点火コイル1は、軸方向突出部43における内周側先端角部44及び外周側先端角部45を、尖っていない滑らかな曲線形状に形成することにより、点火コイル1において加熱冷却サイクルを繰り返す際に、上記絶縁性樹脂11にクラック(亀裂)が生じない工夫を行っている。
すなわち、上記点火コイル1を取り付けた内燃機関の燃焼と排気を繰り返す際には、点火コイル1においては加熱と冷却が繰り返され、点火コイル1を構成する各部材には、熱応力が生ずる。そして、中心コア23と絶縁性樹脂11との線膨張係数は異なっており、絶縁性樹脂11は、中心コア23に比べて大きく熱変形する。この熱変形の際に、点火コイル1が冷却され絶縁性樹脂11が収縮するときには、絶縁性樹脂11の収縮力は、中心コア23の外周面に巻き付けた絶縁シート4によって緩和させることができる。
また、絶縁シート4の軸方向突出部43における内周側先端角部44及び外周側先端角部45に接してコイルケース20内に充填された絶縁性樹脂11には、曲線状の滑らかな溝が形成されている。そのため、上記点火コイル1が冷却され絶縁性樹脂11が収縮するときに、絶縁性樹脂11に応力集中が発生することを効果的に抑制することができ、絶縁性樹脂11にクラックが発生することを防止することができる。
また、上記絶縁シート4は、上記中心コア23の外周面に複数回巻き付けて、上記複数層の絶縁シート構成部401により構成するだけでなく、参考として、図11に示すごとく、中心コア23の外周面に1回だけ巻き付けて、1層巻き状態に形成することもできる。
この場合においても、絶縁シート4の軸方向突出部43における先端面432は、図12に示すごとく、波形状に形成される場合、図13に示すごとく、凸形状に形成される場合、又は図14に示すごとく、凹形状に形成される場合等がある。
(実施例2)
本例は、上記実施例1に示した溶融切断工程を行う代わりに、以下の加熱工程を行って、中心コア23の外周面に絶縁シート4の巻付を行う例である。
すなわち、図15に示すごとく、本例のシート巻付工程においては、絶縁シート4の軸方向突出部43に余剰部分430を確保せず、当該絶縁シート4を中心コア23の外周面に巻き付ける。本例においても、絶縁シート4は、中心コア23に対して複数回巻き付ける。そして、この巻付の際には、絶縁シート4の一部が中心コア23の軸方向他方側D2の端面232から突出してなる軸方向突出部43においては、各層の絶縁シート構成部401の軸方向突出部43における先端部431同士の軸方向Lの位置が若干ずれて、この軸方向突出部43の先端部431には、段差部433が形成される。
次いで、図16に示すごとく、加熱工程として、上記軸方向突出部43を加熱する。本例においては、中心コア23に巻き付けた絶縁シート4の軸方向突出部43と、高温(絶縁シート4が溶融する温度)に加熱した熱板54とを対向させる。このとき、各層の絶縁シート構成部401の軸方向突出部43における先端部431は、熱板54による放射熱541によって溶融し、各層の絶縁シート構成部401の先端部431のシート基材41同士が熱溶着する。
これにより、軸方向突出部43の先端部431に形成された段差部433がほとんどなくなり、軸方向突出部43における内周側先端角部44及び外周側先端角部45を、尖っていない滑らかな曲線形状に形成することができる。
なお、上記熱板54を用いる代わりに、図17に示すごとく、熱風551を用いて、絶縁シート4の軸方向突出部43における先端部431の溶融及び熱溶着を行うこともできる。この場合には、熱風ノズル55から中心コア23に巻き付けた絶縁シート4の軸方向突出部43に向けて熱風551を吐出させることにより、当該軸方向突出部43における先端部431を溶融させることができる。
本例においても、点火コイル1のその他の構成及び製造方法は上記実施例1と同様であり、上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
実施例1における、点火コイルを示す断面図。 実施例1における、中心コアの軸方向一方側の端部の周辺を拡大して示す断面図。 実施例1における、中心コアの軸方向他方側の端部の周辺を拡大して示す断面図。 実施例1における、絶縁シートの軸方向突出部の周辺を拡大して示す断面図。 実施例1における、軸方向突出部の先端部の周辺を拡大して示す断面図。 実施例1における、溶融切断前の絶縁シートの軸方向突出部の周辺を拡大して示す断面図。 実施例1における、軸方向突出部の余剰部分を熱線によって溶融切断する状態を示す斜視図。 実施例1における、軸方向突出部の余剰部分をレーザー光線によって溶融切断する状態を示す斜視図。 実施例1における、他の軸方向突出部の先端部の周辺を拡大して示す断面図。 実施例1における、他の軸方向突出部の先端部の周辺を拡大して示す断面図。 実施例1における、中心コアの外周面に1回だけ巻き付けた1層巻き状態の絶縁シートにおける軸方向突出部の周辺を拡大して示す断面図。 実施例1における、1層巻き状態の絶縁シートにおける軸方向突出部の先端部の周辺を拡大して示す断面図。 実施例1における、1層巻き状態の絶縁シートにおける他の軸方向突出部の先端部の周辺を拡大して示す断面図。 実施例1における、1層巻き状態の絶縁シートにおける他の軸方向突出部の先端部の周辺を拡大して示す断面図。 実施例2における、加熱溶融前の絶縁シートの軸方向突出部の周辺を拡大して示す断面図。 実施例2における、軸方向突出部の先端部を熱板によって加熱する状態を示す斜視図。 実施例2における、軸方向突出部の先端部を熱風によって加熱する状態を示す斜視図。 従来例における、中心コアの外周面に巻き付けた絶縁シートの軸方向端部に段差部が形成された状態を示す斜視図。 従来例における、中心コアの外周面に巻き付けた他の絶縁シートの軸方向端部に段差部が形成された状態を示す斜視図。 従来例における、絶縁性樹脂に形成されたエッジ状の溝に、クラックが発生した状態を示す断面図。 従来例における、絶縁シートの軸方向端部の余剰部分を、切断刃により機械的に切断した状態を示す断面図。 従来例における、切断刃による切断部分の角部が鋭角形状になった状態を示す断面図。 従来例における、一層巻き状態の絶縁シートにおいて、切断刃による切断部分の角部が鋭角形状になった状態を示す断面図。 従来例における、絶縁シートの軸方向端部の余剰部分を、切断刃により中心コアの軸方向端面に沿って機械的に切断した状態を示す断面図。
符号の説明
1 点火コイル
11 絶縁性樹脂
20 コイルケース
21 一次コイル
22 二次コイル
23 中心コア
24 外周コア
3 イグナイタ部
4 絶縁シート
401 絶縁シート構成部
41 シート基材
42 粘着層
43 軸方向突出部
430 余剰部分
431 先端部
44 内周側先端角部
45 外周側先端角部
51 熱線
52 電源装置
53 レーザーガン
54 熱板
55 熱風ノズル
L 軸方向
D1 軸方向一方側
D2 軸方向他方側

Claims (5)

  1. 電磁鋼板からなる中心コアと、該中心コアの周りに一次電線及び二次電線を同心円状に巻回してなる一次コイル及び二次コイルと、該一次コイル及び二次コイルを挿通配置させたコイルケースとを有し、上記中心コアの外周面に絶縁シートを巻き付け、上記コイルケース内における間隙を絶縁性樹脂によって充填してなる点火コイルにおいて、
    上記絶縁シートは、上記中心コアに対して複数層に巻き付けてあり、隣接する各層の絶縁シート構成部は、その軸方向端部の少なくとも一方が上記中心コアの軸方向端面から突出してなる軸方向突出部を有しており、
    該軸方向突出部における内周側先端角部及び外周側先端角部は、熱変形することにより、尖っていない滑らかな曲線形状を有しており、
    上記隣接する各層の絶縁シート構成部の上記軸方向突出部における先端部同士は、熱溶着していることを特徴とする点火コイル。
  2. 請求項1において、上記軸方向突出部における内周側先端角部及び外周側先端角部は、上記軸方向突出部の余剰部分を、熱線又はレーザー光線によって溶融切断して形成したことを特徴とする点火コイル。
  3. 請求項1において、上記軸方向突出部における内周側先端角部及び外周側先端角部は、上記軸方向突出部を加熱して形成したことを特徴とする点火コイル。
  4. 電磁鋼板からなる中心コアと、該中心コアの周りに一次電線及び二次電線を同心円状に巻回してなる一次コイル及び二次コイルと、該一次コイル及び二次コイルを挿通配置させたコイルケースとを有し、上記中心コアの外周面に絶縁シートを巻き付け、上記コイルケース内における間隙を絶縁性樹脂によって充填してなる点火コイルの製造方法において、
    上記中心コアの外周面に上記絶縁シートを複数層に巻き付け、隣接する各層の絶縁シート構成部の軸方向端部の少なくとも一方を上記中心コアの軸方向端面から突出させて、軸方向突出部を形成するシート巻付工程と、
    上記軸方向突出部の余剰部分を、熱線又はレーザー光線によって溶融切断して熱変形させることにより、当該軸方向突出部における内周側先端角部及び外周側先端角部に、尖っていない滑らかな曲線形状を形成すると共に、上記隣接する各層の絶縁シート構成部における上記軸方向突出部の先端部同士を熱溶着させる溶融切断工程とを含むことを特徴とする点火コイルの製造方法。
  5. 電磁鋼板からなる中心コアと、該中心コアの周りに一次電線及び二次電線を同心円状に巻回してなる一次コイル及び二次コイルと、該一次コイル及び二次コイルを挿通配置させたコイルケースとを有し、上記中心コアの外周面に絶縁シートを巻き付け、上記コイルケース内における間隙を絶縁性樹脂によって充填してなる点火コイルの製造方法において、
    上記中心コアの外周面に上記絶縁シートを複数層に巻き付け、隣接する各層の絶縁シート構成部の軸方向端部の少なくとも一方を上記中心コアの軸方向端面から突出させて、軸方向突出部を形成するシート巻付工程と、
    上記軸方向突出部を加熱して熱変形させることにより、該軸方向突出部における内周側先端角部及び外周側先端角部に、尖っていない滑らかな曲線形状を形成すると共に、上記隣接する各層の絶縁シート構成部における上記軸方向突出部の先端部同士を熱溶着させる加熱工程とを含むことを特徴とする点火コイルの製造方法。
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