JP6089960B2 - 内燃機関用の点火コイル - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関用の点火コイルに関する。
自動車等の内燃機関においては、スパークプラグへ高電圧を印加するために点火コイルが用いられている。点火コイルとしては、例えば、特許文献1に示されたものがある。特許文献1の点火コイルは、棒状の中心コアと、中心コアの外周側に配された筒状の二次スプールと、二次スプールの外周側に配された一次スプールとを有している。
一次スプールは、一端に鍔部を有し、他端側に複数の突起部を有しており、鍔部と突起部との間には、絶縁樹脂と一次スプールとが接着されることを防止するための剥離テープが貼り付けられている。また、一次スプールにおいて、剥離テープが張り付けられた部位には、一次コイルが巻回されている。点火コイル内の空隙には、絶縁樹脂が充填されており絶縁樹脂層を形成している。
特許文献1に示された点火コイルは、スプールの他端側に複数の突起部を形成することにより、点火コイル内に絶縁樹脂を充填する際における絶縁樹脂の流れを整えることができる。これにより、絶縁樹脂層にボイド及びウェルドといった不良が発生することを抑制している。
特開2003−303724号公報
しかしながら、特許文献1の点火コイルには以下の課題がある。
特許文献1の点火コイルは、一次スプールの鍔部と突起部との間に剥離テープを張り付けてあり、一次スプールと絶縁樹脂層との間における熱応力を緩和している。しかし、剥離テープが貼り付けられていない部位においては、一次スプールと絶縁樹脂層とが接着されており、熱応力が生じるため、絶縁樹脂層にクラックが発生する可能性がある。
絶縁樹脂層にクラックを生じさせることは、熱応力の緩和をするための1つの手法である。しかし、特許文献1に示された一次スプールの一端側には、鍔部が形成されているため、クラックが進展せず応力の緩和ができない。また、一次スプールの他端側においては、クラックの進展方向が定まらず、クラックが二次スプール側に進展した場合、一次コイルと二次コイルとの間に絶縁不良が生じ、点火コイルに不良が生じる恐れがある。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、容易に熱応力を緩和することができ、絶縁不良の発生を防止することのできる点火コイルを提供しようとするものである。
本発明の第一の態様は、内燃機関のスパークプラグに高電圧を印加する点火コイルであって、
棒状の中心コアと、
該中心コアの外周側に配された筒状の一次スプールと、
該一次スプールと上記中心コアとの間、又は上記一次スプールの外周側に配された筒状の二次スプールと、
上記一次スプールの外周に巻回された一次コイルと、
上記二次スプールの外周に巻回された二次コイルと、
上記点火コイル内の空隙に充填された絶縁樹脂層と、
上記一次スプールの外周面と上記絶縁樹脂層とが接着されることを抑制する接着抑制膜とを有しており、
上記一次スプールは、上記一次コイルが巻回されたコイル巻回部と、該コイル巻回部の両端から軸方向に延設された一対のスプール端部とを有しており、
上記一対のスプール端部のいずれか一方又は両方の外周側面には、上記コイル巻回部の端部から軸方向外側に向かうにつれ、径方向における上記二次スプールとの距離が大きくなるように傾斜したテーパ面が形成されており、
上記二次スプールは、上記一次スプールと上記中心コアとの間に配されており、該一次スプールは、上記一対のスプール端部からそれぞれ外周側に向かって延びる環状の鍔部を一対有しており、該鍔部における外周側面の少なくとも一部に、上記テーパ面が形成されており、
上記鍔部の外周側面には、径方向内側に向かって凹む凹溝状の切り欠き部が形成されており、該切り欠き部に上記テーパ面が形成されていることを特徴とする内燃機関用の点火コイルにある。
また、本発明の第二の態様は、内燃機関のスパークプラグに高電圧を印加する点火コイルであって、
棒状の中心コアと、
該中心コアの外周側に配された筒状の一次スプールと、
該一次スプールと上記中心コアとの間、又は上記一次スプールの外周側に配された筒状の二次スプールと、
上記一次スプールの外周に巻回された一次コイルと、
上記二次スプールの外周に巻回された二次コイルと、
上記点火コイル内の空隙に充填された絶縁樹脂層と、
上記一次スプールの外周面と上記絶縁樹脂層とが接着されることを抑制する接着抑制膜とを有しており、
上記一次スプールは、上記一次コイルが巻回されたコイル巻回部と、該コイル巻回部の両端から軸方向に延設された一対のスプール端部とを有しており、
上記一対のスプール端部のいずれか一方又は両方の外周側面には、上記コイル巻回部の端部から軸方向外側に向かうにつれて上記二次スプールとの径方向の距離が大きくなるように傾斜したテーパ面が形成されており、
上記二次スプールは、上記一次スプールの外周側に配されており、該一次スプールは、上記一対のスプール端部からそれぞれ外周側に向かって延びる環状の鍔部を一対有しており、該鍔部の外周側面には、径方向内側に向かって凹む凹溝状の切り欠き部が形成されており、該切り欠き部に上記テーパ面が形成されていることを特徴とする内燃機関用の点火コイルにある。
さらに、本発明の第三の態様は、内燃機関のスパークプラグに高電圧を印加する点火コイルであって、
棒状の中心コアと、
該中心コアの外周側に配された筒状の一次スプールと、
該一次スプールと上記中心コアとの間、又は上記一次スプールの外周側に配された筒状の二次スプールと、
上記一次スプールの外周に巻回された一次コイルと、
上記二次スプールの外周に巻回された二次コイルと、
上記点火コイル内の空隙に充填された絶縁樹脂層と、
上記一次スプールの外周面と上記絶縁樹脂層とが接着されることを抑制する接着抑制膜とを有しており、
上記一次スプールは、上記一次コイルが巻回されたコイル巻回部と、該コイル巻回部の両端から軸方向に延設された一対のスプール端部とを有しており、
上記一対のスプール端部のいずれか一方又は両方の外周側面には、上記コイル巻回部の端部から軸方向外側に向かうにつれて上記二次スプールとの径方向の距離が大きくなるように傾斜したテーパ面が形成されており、
上記テーパ面は、少なくとも、上記一次スプールの軸方向に対して傾斜した第1傾斜面と、該第1傾斜面の外側端部と連続して形成されると共に上記第1傾斜面に対して傾斜した第2傾斜面とを有しており、上記第1傾斜面と上記第2傾斜面とが上記テーパ面から突出する凸状角部を形成していることを特徴とする内燃機関用の点火コイルにある。
上記点火コイルにおいては、上記接着抑制膜を備えると共に、上記一対のスプール端部のいずれか一方又は両方の外周側面に、上記コイル巻回部の端部から軸方向外側に向かうにつれ、径方向における上記二次スプールとの距離が大きくなるように傾斜したテーパ面が形成されている。そのため、上記一次スプールの外周側に配された絶縁樹脂層に、上記一次コイルと上記二次コイルとの間の絶縁性を確保しながら、熱応力の緩和に有効なクラックを容易に形成することができる。
すなわち、上記点火プラグが加熱されると、上記一次スプール及び上記絶縁樹脂層は熱膨張により伸長する。このとき、上記接着抑制膜が配されている部位においては、上記一次スプールと上記絶縁樹脂層とが接着されていないため、両者が相対的に移動することで熱応力が緩和される。一方、上記接着抑制膜が配されていない部位においては、上記一次スプールと上記絶縁樹脂層とが接着されているため熱応力が生じる。
上記一次スプールと上記絶縁樹脂層との間に熱応力が生じると、上記接着抑制膜の端部において、応力集中が生じ、上記接着抑制膜の端部を起点として上記絶縁樹脂層にクラックが生じる。このクラックは、上記一次スプールの軸方向外側に向かって、上記一次スプールと上記絶縁樹脂層との境界に沿うように、つまり、上記テーパ面に沿って進展する。
このとき、上記テーパ面は、軸方向外側に向かうにつれ、径方向における上記二次スプールとの距離が大きくなるように傾斜している。そのため、クラックの進展方向を、上記二次スプールから離れた径方向外側へと導くことができる。これにより、上記絶縁樹脂層に生じるクラックが上記二次スプール側に進展することを防止することができる。それゆえ、上記一次スプールと上記絶縁樹脂層にかかる熱応力を緩和すると共に、上記一次コイルと上記二次コイルとの間における絶縁不良の発生を防止することができる。
以上のごとく、上記点火コイルによれば、容易に熱応力を緩和すると共に、絶縁不良の発生を防止することができる。
参考例における、点火コイルの断面図。 参考例における、点火コイルの部分拡大断面図。 図2におけるIII−III矢視断面図。 参考例における、一次スプールの部分拡大断面図。 参考例における、点火コイルの他の形状例を示す部分拡大断面図。 実施例における、点火コイルの部分拡大断面図。 図6におけるVII−VII矢視断面図。 実施例における、一次スプールの部分拡大断面図。 実施例における、一次スプールの部分拡大断面図。 実施例における、一次スプールの形状例を示す部分拡大断面図。 実施例における、一次スプールの他の形状例を示す部分拡大断面図。 実施例における、点火コイルの部分拡大断面図。 図12におけるXIII矢視図。 実施例における、一次スプールの部分拡大断面図。
上記第一の態様において、上記二次スプールは、上記一次スプールと上記中心コアとの間に配されており、該一次スプールは、上記一対のスプール端部からそれぞれ外周側に向かって延びる環状の鍔部を一対有しており、該鍔部における外周側面の少なくとも一部に、上記テーパ面が形成されている。これにより、上記テーパ面が、軸方向外側に向かうにつれ、径方向外側に広がるように形成される。したがって、上記絶縁樹脂層に生じたクラックを、上記一次スプールの径方向外側に向かって進展させることができる。また、上記一次スプールに上記一次コイルを巻回する際に、上記鍔部を、上記一次コイルの軸方向における位置決めとして用いることができる。これにより、上記一次スプールへの上記一次コイルの巻回を容易かつ効率よく行うことができる。
また、上記鍔部における上記外周側面の全周に、上記テーパ面が形成されていてもよい。この場合には、上記テーパ面を拡大し、上記絶縁樹脂層におけるクラックの起点となりうる範囲を拡大することができる。これにより、上記絶縁樹脂層に確実にクラックを形成することができる。
また、上記鍔部の外周側面には、径方向内側に向かって凹む凹溝状の切り欠き部が形成されており、該切り欠き部に上記テーパ面が形成されている。これにより、上記切り欠き部の内側において、上記絶縁樹脂層のクラックが進展しやすい。したがって、周方向における上記切り欠き部を任意の位置に設定することで、クラックを所望の位置に進展させることができる。
また、軸方向における、上記複数のテーパ面の内側端部は、上記鍔部の内側端面よりも軸方向外側に配されていてもよい。この場合には、上記一次コイルと上記テーパ面との間の距離を離すことができる。これにより、上記絶縁樹脂層にクラックを安定して進展させることができる。
すなわち、上記テーパ面の上記内側端部付近には、上記絶縁樹脂層と上記一次コイルとが存在しており、該一次コイルが内側端部付近に発生する熱応力を決定する要素の一つとなる。そのため、上記一次コイルが、上記絶縁樹脂層に生じる熱応力のばらつきの一要因となる場合がある。
一方、上述のごとく、上記一次コイルと上記テーパ面との間の距離を離すことにより、上記テーパ面の上記内側端部付近には上記絶縁樹脂層のみが存在している。したがって、内側端部37付近に発生する熱応力を決定する要素から、上記一次コイルを除外することができる。これにより、上記絶縁樹脂層に生じる熱応力のばらつきを小さくし、安定してクラックを形成することができる。
また、上記二次スプールは、上記一次スプールと上記中心コアとの間に配されており、該一次スプールは、上記一対のスプール端部からそれぞれ外周側に向かって延びる環状の鍔部を一対有しており、該鍔部の外周側面には、径方向内側に向かって凹む凹溝状の切り欠き部が形成されており、該切り欠き部に上記テーパ面が形成されている。これにより、上記絶縁樹脂層のクラックが、上記一次スプールの内側に配された上記二次スプール側に進展するのを防止することができる。また、上記切り欠き部において、上記絶縁樹脂層にクラックが進展しやすいため、周方向において、上記切り欠き部を任意の位置に設定することで、クラックを所望の方向に進展させることができる。
また、上記テーパ面が階段状に形成されていてもよい。この場合には、階段状をなす上記テーパ面において上記テーパ面から突出するように形成された階段角部の周囲に配された上記絶縁樹脂層に、応力を集中させることができる。したがって、上記テーパ面に到達したクラックを、上記階段角部同士を繋ぐように上記絶縁樹脂層内に進展させることができる。これにより、上記テーパ面に沿って、確実かつ容易にクラックを進展させることができる。
参考例
上記内燃機関用の点火コイルにかかる参考例について、図1〜図4を参照して説明する。
図1に示すごとく、内燃機関用の点火コイル1は、内燃機関のスパークプラグに高電圧を印加するためのものである。点火コイル1は、棒状の中心コア23と、中心コア23の外周側に配された筒状の一次スプール3と、一次スプール3と中心コア2との間に配された筒状の二次スプール4と、点火コイル1内の空隙に充填された絶縁樹脂層24と、一次スプール3の外周面と絶縁樹脂層24とが接着されることを抑制する接着抑制膜38(図2)とを有している。
図1に示すごとく、一次スプール3の外周には一次コイル39が巻回されており、二次スプール4の外周には二次コイル41が巻回されている。
図2に示すごとく、一次スプール3は、一次コイル39が巻回されたコイル巻回部31と、コイル巻回部31の両端から軸方向に延設された一対のスプール端部32とを有している。
一対のスプール端部32の外周側面には、コイル巻回部31の端部から軸方向外側に向かうにつれて二次スプール4との径方向の距離が大きくなるように傾斜したテーパ面34が形成されている。
以下、さらに詳細に説明する。
本例においては、点火コイル1のプラグと接続される端部側を高電圧側Hとし、その反対側を低電圧側Lとして説明する。
本例の点火コイル1は、図1及び図2に示すごとく、中心コア23、一次スプール3、及び二次スプール4を備えたコイル本体部2と、コイル本体部2の高電圧側端部21に配されたプラグ装着部5と、コイル本体部2の低電圧側端部22に配されたコネクタケース部6とを有している。
図1に示すごとく、プラグ装着部5は、二次コイル41と導通される高電圧端子部51と、高電圧端子部51の外周側に配されたプラグ装着部材53とを有している。このプラグ装着部材53の内周側には、高電圧端子部51と電気的に接続され、プラグ装着部材53の内周側に装着したスパークプラグ(図示略)の端子部と接触するスプリング52が配置してある。
図1に示すごとく、コネクタケース部6は、点火コイル1をエンジンのECU(電子制御ユニット)に電気接続するためのコネクタ接続部61と、電力制御回路を備えたイグナイタ62とを備えている
図1及び図2に示すごとく、コイル本体部2は、中心コア23と、中心コア23の外周側に配された一次スプール3と、一次スプール3と中心コア23との間に配された二次スプール4と、一次スプール3の外周側に配された外周コア25と、外周コア25の外周側に配されたコイルケース26とを有している。
中心コア23は、円柱状の軟磁性体からなり、コイル本体部2の中心軸と同軸となるように配されている。
図2に示すごとく、一次スプール3は、熱可塑性樹脂からなり、中心コア23の外周側に配されている。一次スプール3は、一次コイル39が複数回巻回されたコイル巻回部31と、コイル巻回部31の軸方向両端からそれぞれ延設された一対のスプール端部32と、コイル巻回部31の両端部から径方向外側に向かってそれぞれ延びる鍔部33とを有している。
図2に示すごとく、コイル巻回部31は円筒状をなしており、外周側面には、一次スプール3の外周面と絶縁樹脂層24とが接着されることを抑制する接着抑制膜38を備えている。接着抑制膜38は、熱硬化性樹脂からなる絶縁樹脂層24と接着されにくい材料によって形成されており、例えば、PET(ポリエチレンテフタレート)等からなる薄膜フィルムを用いることができる。接着抑制膜38における軸方向両端は、鍔部33の内周側端面よりも軸方向内側の位置に配されている。一次コイル39は、接着抑制膜38の外周に巻回されている。
図2に示すごとく、スプール端部32は、コイル巻回部31と略同一の断面形状を有しており、コイル巻回部31の軸方向両端から、軸方向外側に向かってそれぞれ延設されている。コイル巻回部31の内周とスプール端部32の内周とは、互いに連通しており、内側に中心コア23及び二次スプール4が挿通配置されている。
図2に示すごとく、鍔部33は、コイル巻回部31の両端部から、径方向外側に向かってそれぞれ延設された円環状をなしている。
図3に示すごとく、低電圧側Lに配された鍔部33の外周側面の全周は、軸方向外側に向かうにつれて直径が大きくなるように、つまり、軸方向外側に向かうにつれて二次スプールから離れるように、形成されたテーパ面34をなしている。テーパ面34の断面形状は、階段状をなしており、テーパ面34上に突出するように形成された複数の階段角部35を備えている。
高電圧側Hに配された鍔部33は、円環状をなしており、その外周側面は軸方向の全長において同一の直径からなる。
図2に示すごとく、一次スプール3と中心コア23との間に配された二次スプール4は、略円筒状をなしており、両端部よりも軸方向内側の位置には、一対の鍔部42が形成されている。二次コイル41において、一対の鍔部42の間には、二次コイル41が巻回されている。二次コイル41は、一次コイル39よりも細い電線を用いており、一次コイル39の巻回数よりも多い巻回数を巻回してある。
外周コア25は、円筒状をなす軟磁性体からなり、その内周に一次スプール3、二次スプール4及び中心コア23が挿通配置されている。
図1及び図2に示すごとく、一次スプール3、二次スプール4、中心コア23及び外周コア25は、熱可塑性樹脂からなる円筒状のコイルケース26内に収容してある。
点火コイル1における間隙、すなわちコネクタケース部6、コイルケース26及びプラグ装着部5によって囲まれた空間における間隙には、熱硬化性樹脂からなる絶縁樹脂が充填されており、絶縁樹脂層24を形成している。
次に、本例の点火コイル1の絶縁樹脂層24におけるクラックの進展について説明する。
図4に示すごとく、自動車のエンジンを駆動させることで生じる熱によって点火コイル1が加熱されると、絶縁樹脂層24及び一次スプール3が熱膨張する。絶縁樹脂層24と一次スプール3とは、熱膨張係数が異なる材質からなるため、両者の熱膨張量には差が生じる。このとき、一次スプール3の接着抑制膜38が配された部位においては、一次スプール3と絶縁樹脂層24とが、接着されることなく相対的に移動でき、熱応力を緩和することができる。
図4に示すごとく、一次スプール3の接着抑制膜38が配されていない部位においては、一次スプール3と絶縁樹脂層24とが互いに接着されるため、両者の間に熱応力が生じる。熱応力は、絶縁樹脂層24における接着抑制膜38の端部381の周囲に集中することから、この部位を起点としてクラックが発生し、軸方向外側に向かって進展する。
また、熱応力が生じた際に、階段状をなすテーパ面34においては、階段角部35の周囲に配された絶縁樹脂層24に応力集中が生じる。そのため、テーパ面34に到達したクラックを、複数の階段角部35を繋ぐように、テーパ面34に沿って進展させることができる。
次に、本例の作用効果について説明する。
本例の点火コイル1においては、接着抑制膜38を備えると共に、低電圧側端部22に形成されたスプール端部32の外周側面に、コイル巻回部31の端部から軸方向外側に向かうにつれ、径方向における二次スプール4との距離が大きくなるように傾斜したテーパ面34が形成されている。そのため、一次スプール3の外周側に配された絶縁樹脂層24に、熱応力緩和に有効なクラックを容易に形成することができる。
また、上記のごとく、テーパ面34は、軸方向外側に向かうにつれ、径方向における二次スプール4との距離が大きくなるように傾斜している。そのため、二次スプール4から離れた方向へとクラックを進展させることができる。これにより、絶縁樹脂層24に生じるクラックが二次スプール4側に進展することを防止することができる。それゆえ、一次スプール3と絶縁樹脂層24にかかる熱応力を緩和すると共に、一次コイル39と二次コイル41との間における絶縁不良の発生を防止することができる。
また、二次スプール4は、一次スプール3と中心コア23との間に配されており、一次スプール3は、一対のスプール端部32からそれぞれ外周側に向かって延びる環状の鍔部33を一対有しており、鍔部33における外周側面の全周に、テーパ面34が形成されている。そのため、テーパ面34を拡大し、クラックの起点となりうる範囲を拡大することができる。これにより、絶縁樹脂層24に確実にクラックを形成することができる。また、一次スプール3に一次コイル39を巻回する際に、鍔部33を、一次コイル31の軸方向における位置決めとして用いることができる。これにより、一次スプール3への一次コイル31の巻回を容易かつ効率よく行うことができる。
また、テーパ面34が階段状に形成されている。そのため、テーパ面34においては、テーパ面34から突出する各階段角部35に、応力を集中させることができる。したがって、テーパ面34に到達した絶縁樹脂層24のクラックは、階段角部35を繋ぐように進展する。これにより、テーパ面34に沿って、確実かつ容易にクラックを進展させることができる。
以上のごとく、点火コイル1によれば、容易かつ確実に絶縁樹脂層24と一次スプール3との間における熱応力を緩和することができる。
尚、本例においては、一次スプール3における低電圧側Lの鍔部33にテーパ面34を設けたがこれに限るものではなく、図5に示すごとく、高電圧側Hの鍔部33に設けてもよいし、低電圧側L及び高電圧側Hの両方の鍔部33に設けてもよい。
(実施例
本例は、参考例における一次スプール3の鍔部33の形状を変更した例である。
図6〜図8に示すごとく、一次スプール3における鍔部33の外周側面には、径方向内側に向かって凹む凹溝状の切り欠き部331が4つ形成されている。各切り欠き部331は、軸方向から見たとき、90°毎に等間隔に形成されている。
図6〜図8に示すごとく、切り欠き部331の底面には、テーパ面34が形成されている。テーパ面34は、軸方向外側に向かうにつれて、径方向外側に広がる階段状をなしている。また、軸方向から見たとき、テーパ面34は円弧状をなしている。また、テーパ面34の内側端部37は、鍔部33における内側端面332よりも軸方向における外側に配されている。
その他の構成は参考例と同様である。尚、本例又は本例に関する図面において用いた符号のうち、参考例において用いた符号と同一のものは特に示さない限り、参考例と同様の構成要素等を表す。
本例に示す点火コイル1においては、切り欠き部331の内側にテーパ面34が形成されている。そのため、切り欠き部331の内側に、絶縁樹脂層24のクラックが進展しやすい。したがって、切り欠き部331を任意に設定することで、クラックの進展方向を所望の方向に設定することができる。
また、軸方向における、テーパ面34の内側端部37は、鍔部33の内側端面332よりも軸方向外側に配されている。そのため、一次コイル39とテーパ面34との間の距離を離すことができる。これにより、絶縁樹脂層24にクラックを安定して進展させることができる。
すなわち、参考例においては、テーパ面34の内側端部37付近には、絶縁樹脂層24と一次コイル39が存在しており、一次コイル39が内側端部37付近に発生する熱応力を決定する要素の一つとなる。そのため、一次コイル39が、絶縁樹脂層24に生じる熱応力のばらつきの一要因となる場合がある。
一方、本例においては、一次コイル39とテーパ面34との間の距離を離すことにより、テーパ面34の内側端部37付近には絶縁樹脂層24のみが存在している。したがって、内側端部37付近に発生する熱応力を決定する要素から、一次コイル39を除外することができる。これにより、絶縁樹脂層24に生じる熱応力のばらつきを小さくし、安定してクラックを形成することができる。
また、本例においても参考例と同様の作用効果を得ることができる。
(実施例
本例は、参考例における一次スプール3のテーパ面34の形状を変更した例である。
図9に示すごとく、本例に示す点火コイル1において、一次スプール3における鍔部33には、切り欠き部331が形成されており、切り欠き部331の内側にテーパ面34が形成されている。テーパ面34は、一次スプール3の軸方向に対して傾斜した第1傾斜面361と、第1傾斜面361に対して傾斜した第2傾斜面362とを有している。本例において、テーパ面34は、2つの第1傾斜面361と2つの第2傾斜面362とを有しており、これらの傾斜面によって、テーパ面から突出する凸状角部365が2つ形成されている。
2つの第1傾斜面361は、互いに平行に形成されると共に、軸方向外側に向かうにつれて、径方向外側に向かうように傾斜している。
2つの第1傾斜面361のうちの一方は、コイル巻回部31の端部から、軸方向外側に延びるように形成されており、軸方向外側に向かうにつれて、径方向外側に向かうように傾斜している。また、2つの第1傾斜面361のうちの他方は、一方の第2傾斜面362の軸方向外側に配された端部と連続して形成されている。
2つの第2傾斜面362は、互いに平行で、かつ軸方向に対しても平行に形成されている。
2つの第2傾斜面362のうちの一方は、一方の第1傾斜面361の外側端部と、他方の第1傾斜面361の内側端部37とをつなぐように形成されている。また、2つの第2傾斜面362の他方は、他方の第1傾斜面361の外側端部から、軸方向外側に向かって延びるように形成されている。
このように、テーパ面34上に、互いに傾斜した第1傾斜面361と第2傾斜面362とを交互に形成することにより、テーパ面34から突出する凸状角部365を形成している。
その他の構成は、実施例と同様である。尚、本例又は本例に関する図面において用いた符号のうち、参考例において用いた符号と同一のものは特に示さない限り、参考例と同様の構成要素等を表す。
本例に示す点火コイル1によれば、テーパ面34において、凸状角部365の周囲に配された絶縁樹脂層24に応力を集中させることができる。したがって、凸状角部365の周囲においてクラックが発生しやすく、凸状角部365を経由するようにクラックを進展させることができる。これにより、テーパ面34に沿って、容易にクラックを進展させることができる。
また、テーパ面34上には、凸状角部365が2つ形成されている。そのため、凸状角部365同士を繋ぐように、絶縁樹脂層24内にクラックを進展させることができる。これにより、テーパ面34に沿って、より確実かつ容易にクラックを進展させることができる。
尚、本例においては、実施例と同様に、鍔部33の切り欠き部331にテーパ面34を形成したがこれに限るものではなく、参考例のように、鍔部33における外周側面の全周にテーパ面34を形成してもよい。
また、本例においても参考例と同様の作用効果を得ることができる。
(実施例
本例は、実施例におけるテーパ面34の変形例を示すものである。
図10に示す点火コイル1の一次スプール3に形成されたテーパ面34は、第1傾斜面361、第2傾斜面362及び第3傾斜面363と、これらの傾斜面によって形成された2つの凸状角部365とを有している。尚、第3傾斜面は、第1傾斜面361及び第2傾斜面362に対して傾斜した面からなる。
図10に示すごとく、第1傾斜面361は、コイル巻回部31の端部から、軸方向外側に延びるように形成されており、軸方向外側に向かうにつれて、径方向外側に広がるように傾斜している。
第2傾斜面362は、第1傾斜面361の外側端部と連続して形成されており、軸方向外側に向かうにつれて、径方向外側に広がるように傾斜している。第2傾斜面362は、軸方向に対する傾斜角度が、第1傾斜面361よりも小さく、第1傾斜面361に対して傾斜している。したがって、第1傾斜面361と第2傾斜面362とは、テーパ面34から突出する凸状角部365を形成している。
図10に示すごとく、第3傾斜面363は、第2傾斜面362の外側端部と連続して軸方向外側に延びるように形成されると共に、軸方向と平行に形成されている。したがって、第1傾斜面361と第2傾斜面362とは、テーパ面34から突出する凸状角部365を形成している。
図11に示す点火コイル1の一次スプール3に形成されたテーパ面34は、第1傾斜面361、第2傾斜面362、第3傾斜面363及び第4傾斜面364と、これら傾斜面によって形成された3つの凸状角部365とを有している。尚、第4傾斜面364は、第1傾斜面361、第2傾斜面362及び第3傾斜面363のいずれに対しても傾斜した面からなる。
本例において、テーパ面34上には、3つの第1傾斜面361が形成されており、軸方向における、内側、外側及びこれらの中間に配されている。尚、3つの第1傾斜面361は、互いに平行に形成されている。
軸方向における内側に配された第1傾斜面361は、コイル巻回部31の端部から、軸方向外側に延びるように形成されており、軸方向外側に向かうにつれて、径方向外側に広がるように傾斜している。
図11に示すごとく、軸方向における中間に配された第1傾斜面361は、第2傾斜面362の径方向外側の端部から軸方向外側に延びるように形成されており、軸方向外側に向かうにつれて、径方向外側に広がるように傾斜している。
軸方向における外側に配された第1傾斜面361は、第3傾斜面363の径方向外側の端部から軸方向外側に延びるように形成されており、軸方向外側に向かうにつれて、径方向外側に広がるように傾斜している。
図11に示すごとく、第2傾斜面362は、軸方向内側に配された第1傾斜面361の外側端部と軸方向中間に配された第1傾斜面361の内側端部とをつなぐように連続して形成されており、軸方向内側に向かうにつれて、径方向外側に広がるように傾斜している。したがって、第1傾斜面361と第2傾斜面362とは、テーパ面34から内側に窪んだ凹状角部を形成している。
図11に示すごとく、第3傾斜面363は、軸方向内側に配された第1傾斜面361の外側端部と軸方向中間に配された第1傾斜面361の内側端部とをつなぐように連続して形成されており、軸方向内側に向かうにつれて、径方向内側に近づくように傾斜している。したがって、軸方向中間に配さ配された第1傾斜面361と第3傾斜面363とは、テーパ面34から突出する凸状角部365を形成している。また、軸方向外側に配された第1傾斜面361と第3傾斜面363とは、テーパ面34から内側に窪んだ凹状角部を形成している。
図11に示すごとく、第4傾斜面364は、軸方向外側に配された第1傾斜面361の外側端部から、軸方向外側に向かって延びるように形成されており、軸方向と平行に配されている。したがって、軸方向外側に配された第1傾斜面361と第4傾斜面364とは、テーパ面34から突出する凸状角部365を形成している。
図10及び図11に示した点火コイルにおいて、その他の構成は、実施例と同様である。尚、本例又は本例に関する図面において用いた符号のうち、参考例において用いた符号と同一のものは特に示さない限り、参考例と同様の構成要素等を表す。
本例においても参考例と同様の作用効果を得ることができる。
(実施例
本例は、一次スプール3の外周側に二次スプール4が配された例を示すものである。
図12に示すごとく、本例の点火コイル1は、中心コア23の外周側に一次スプール3が配されており、一次スプール3の外周側に二次スプール4が配されている。
二次スプール4は、内径及び外径が拡大された部分を除いて、参考例と同様の形状を有している。
図12〜図14に示すごとく、一次スプール3における低電圧側Lに配された鍔部33には、切り欠き部331が形成されており、切り欠き部331における底面にテーパ面34が形成されている。本例のテーパ面34は、階段状をなしており、軸方向外側に向かうにつれて、直径が小さくなるように形成されている。
その他の構成は、実施例と同様である。尚、本例又は本例に関する図面において用いた符号のうち、参考例において用いた符号と同一のものは特に示さない限り、参考例と同様の構成要素等を表す。
本例においては、テーパ面34が軸方向外側に向かうにつれ、直径が小さくなるように形成されている。そのため、絶縁樹脂層24のクラックは、テーパ面34に沿うように径方向内側に向かって進展する。これにより、絶縁樹脂層24のクラックが、二次スプール4側に向かって進展することを防止することができる。
また、本例においても参考例と同様の作用効果を得ることができる。
尚、上記実施例〜上記実施例においては、一次スプール3における低電圧側Lの鍔部33にテーパ面34を設けたがこれに限るものではなく、高電圧側Hの鍔部33に設けてもよいし、低電圧側L及び高電圧側Hの両方の鍔部33に設けてもよい。
1 内燃機関用の点火コイル
23 中心コア
24 絶縁樹脂層
3 一次スプール
31 コイル巻回部
32 スプール端部
34 テーパ面
38 接着抑制膜
39 一次コイル
4 二次スプール
41 二次コイル

Claims (9)

  1. 内燃機関のスパークプラグに高電圧を印加する点火コイル(1)であって、
    棒状の中心コア(23)と、
    該中心コア(23)の外周側に配された筒状の一次スプール(3)と、
    該一次スプール(3)と上記中心コア(23)との間、又は上記一次スプール(3)の外周側に配された筒状の二次スプール(4)と、
    上記一次スプール(3)の外周に巻回された一次コイル(39)と、
    上記二次スプール(4)の外周に巻回された二次コイル(41)と、
    上記点火コイル内の空隙に充填された絶縁樹脂層(24)と、
    上記一次スプール(3)の外周面と上記絶縁樹脂層(24)とが接着されることを抑制する接着抑制膜(38)とを有しており、
    上記一次スプール(3)は、上記一次コイル(39)が巻回されたコイル巻回部(31)と、該コイル巻回部(31)の両端から軸方向に延設された一対のスプール端部(32)とを有しており、
    上記一対のスプール端部(32)のいずれか一方又は両方の外周側面には、上記コイル巻回部(31)の端部から軸方向外側に向かうにつれて上記二次スプール(4)との径方向の距離が大きくなるように傾斜したテーパ面(34)が形成されており、
    上記二次スプール(4)は、上記一次スプール(3)と上記中心コア(23)との間に配されており、該一次スプール(3)は、上記一対のスプール端部(32)からそれぞれ外周側に向かって延びる環状の鍔部(33)を一対有しており、該鍔部(33)における外周側面の少なくとも一部に、上記テーパ面(34)が形成されており、
    上記鍔部(33)の外周側面には、径方向内側に向かって凹む凹溝状の切り欠き部(331)が形成されており、該切り欠き部(331)に上記テーパ面(34)が形成されていることを特徴とする内燃機関用の点火コイル(1)。
  2. 内燃機関のスパークプラグに高電圧を印加する点火コイル(1)であって、
    棒状の中心コア(23)と、
    該中心コア(23)の外周側に配された筒状の一次スプール(3)と、
    該一次スプール(3)と上記中心コア(23)との間、又は上記一次スプール(3)の外周側に配された筒状の二次スプール(4)と、
    上記一次スプール(3)の外周に巻回された一次コイル(39)と、
    上記二次スプール(4)の外周に巻回された二次コイル(41)と、
    上記点火コイル内の空隙に充填された絶縁樹脂層(24)と、
    上記一次スプール(3)の外周面と上記絶縁樹脂層(24)とが接着されることを抑制する接着抑制膜(38)とを有しており、
    上記一次スプール(3)は、上記一次コイル(39)が巻回されたコイル巻回部(31)と、該コイル巻回部(31)の両端から軸方向に延設された一対のスプール端部(32)とを有しており、
    上記一対のスプール端部(32)のいずれか一方又は両方の外周側面には、上記コイル巻回部(31)の端部から軸方向外側に向かうにつれて上記二次スプール(4)との径方向の距離が大きくなるように傾斜したテーパ面(34)が形成されており、
    上記二次スプール(4)は、上記一次スプール(3)の外周側に配されており、該一次スプール(3)は、上記一対のスプール端部(32)からそれぞれ外周側に向かって延びる環状の鍔部(33)を一対有しており、該鍔部(33)の外周側面には、径方向内側に向かって凹む凹溝状の切り欠き部(331)が形成されており、該切り欠き部(331)に上記テーパ面(34)が形成されていることを特徴とする内燃機関用の点火コイル(1)。
  3. 内燃機関のスパークプラグに高電圧を印加する点火コイル(1)であって、
    棒状の中心コア(23)と、
    該中心コア(23)の外周側に配された筒状の一次スプール(3)と、
    該一次スプール(3)と上記中心コア(23)との間、又は上記一次スプール(3)の外周側に配された筒状の二次スプール(4)と、
    上記一次スプール(3)の外周に巻回された一次コイル(39)と、
    上記二次スプール(4)の外周に巻回された二次コイル(41)と、
    上記点火コイル内の空隙に充填された絶縁樹脂層(24)と、
    上記一次スプール(3)の外周面と上記絶縁樹脂層(24)とが接着されることを抑制する接着抑制膜(38)とを有しており、
    上記一次スプール(3)は、上記一次コイル(39)が巻回されたコイル巻回部(31)と、該コイル巻回部(31)の両端から軸方向に延設された一対のスプール端部(32)とを有しており、
    上記一対のスプール端部(32)のいずれか一方又は両方の外周側面には、上記コイル巻回部(31)の端部から軸方向外側に向かうにつれて上記二次スプール(4)との径方向の距離が大きくなるように傾斜したテーパ面(34)が形成されており、
    上記テーパ面(34)は、少なくとも、上記一次スプール(3)の軸方向に対して傾斜した第1傾斜面(361)と、該第1傾斜面(361)の外側端部と連続して形成されると共に上記第1傾斜面(361)に対して傾斜した第2傾斜面(362)とを有しており、上記第1傾斜面(361)と上記第2傾斜面(362)とが上記テーパ面(34)から突出する凸状角部(365)を形成していることを特徴とする内燃機関用の点火コイル(1)。
  4. 上記二次スプール(4)は、上記一次スプール(3)と上記中心コア(23)との間に配されており、該一次スプール(3)は、上記一対のスプール端部(32)からそれぞれ外周側に向かって延びる環状の鍔部(33)を一対有しており、該鍔部(33)における外周側面の少なくとも一部に、上記テーパ面(34)が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の内燃機関用の点火コイル(1)。
  5. 上記鍔部(33)における上記外周側面の全周に、上記テーパ面(34)が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の内燃機関用の点火コイル(1)。
  6. 軸方向における、上記複数のテーパ面(34)の内側端部(37)は、上記鍔部(33)の内側端面よりも軸方向外側に配されていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用の点火コイル(1)。
  7. 上記テーパ面(34)は、少なくとも、上記一次スプール(3)の軸方向に対して傾斜した第1傾斜面(361)と、該第1傾斜面(361)の外側端部と連続して形成されると共に上記第1傾斜面(361)に対して傾斜した第2傾斜面(362)とを有しており、上記第1傾斜面(361)と上記第2傾斜面(362)とが上記テーパ面(34)から突出する凸状角部(365)を形成していることを特徴とする請求項1、2、及び6のいずれか一項に記載の内燃機関用の点火コイル(1)。
  8. 上記テーパ面(34)は、少なくとも、上記一次スプール(3)の軸方向に対して傾斜した第1傾斜面(361)と、該第1傾斜面(361)の外側端部と連続して形成されると共に上記第1傾斜面(361)に対して傾斜した第2傾斜面(362)とを有しており、上記第1傾斜面(361)と上記第2傾斜面(362)とが上記テーパ面(34)から突出する凸状角部(365)を形成していることを特徴とする請求項3〜5及び7のいずれか一項に記載の内燃機関用の点火コイル(1)。
  9. 上記テーパ面(34)が階段状に形成されていることを特徴とする請求項1、2、及び6のいずれか一項に記載の内燃機関用の点火コイル(1)。
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