JP4590554B2 - 心電図信号処理方法および心電図信号処理装置 - Google Patents

心電図信号処理方法および心電図信号処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、妊娠中の母体から胎児の心電図を検出するための心電図信号処理方法および心電図信号処理装置に関する。
従来、この種の装置としては母体の腹部に配置した電極から誘導される腹部心電図信号を用いて胎児の心電図信号を計測する試みがなされている。微弱な胎児の信号を母体の腹部心電図信号から分離する作業が必要になり、これまで様々な方法が試みられてきた。しかし、週齢や胎児の姿勢を問わず有効な方法は見出されていない。
現在、実際に使われているものとしては、主に確率分布の違いに基づき心電図信号を抽出する独立成分分析法を用い抽出処理を行うものがあるが、心電図信号抽出の順番、大きさが特定できず、また、確率分布の近い筋電図信号などの混入に弱い。更に確率分布の異なる心電図の各成分を同時に抽出できないという問題がある。
胎児心電図信号の有用性は広く認識されており、幾つかの抽出アルゴリズムが提案されてきている。しかしながら、臨床での多様な環境下でも恒常的に働き得るものは少なく、特に母体の腹部心電図信号における胎児心電図信号のSN比が著しく低下する妊娠26週から36週においては有効な方法が見出せないまま今日に至っている。
このような事情から従来は分娩時の頭皮誘導による胎児心電図信号が主に利用されてきた。これは分娩時、膣の開口部を介して直接産道を通し単極誘導のねじ式心電図電極を直接胎児の子宮外に露呈している部分、たとえば頭部や臀部に取付けるもので、このような技術は、例えばローゼン等の特許文献1またはローゼンの非特許文献1に開示されている。
特許文献1または非特許文献1には、胎児の頭皮電極から得られる胎児心電図信号の計測法が記載されている。しかし、この方法は、明らかに観血的方法であり、分娩時のみに計測時期が限られる。また、観血的方法であるために胎児に対して感染症などの危険性が増加するという問題がある。
同様に、堀尾等の特許文献2の子宮内埋め込み型胎児モニタリング装置に関しても、胎児に子宮鏡を通し直接マイクロカプセルを取付ける侵襲的方法であり、マイクロカプセルを胎児に取付けるために母体を通した手術が必要となる。そのため適用が限られており、前記特許文献1の例と同様の問題がある。
また、これまで提案されてきた胎児の心電図信号の抽出法としては、非特許文献2の小川他による母体の心電図信号のテンプレートを求めて、それを母体の腹部心電図信号から差し引く直截的な方法や、この方法を数学的に高度化した適応信号処理フィルタを用いて胎児心電図信号を抽出する特許文献3にあるグリーンバーク等による抽出方法がある。
前述したこれらの方法は、胎児心電図信号を得るために雑音である母体心電図信号や母体筋電図信号を推定し、これを母体の腹部心電図信号から取り除くことによって胎児心電図信号を受動的に抽出する方法であり、非特許文献3に開示の方法によると、胎動時や子宮収縮時、母体の動作時など雑音成分が突発的に変化したり、また逆に極端にゆっくり増減したりする場合や妊娠26週から妊娠36週までのように胎児の周りに脂肪成分(胎脂)が増大して胎児心電図信号が検出しにくい場合などSN比が悪化する場合に有効な抽出が難しく、単に独立成分分析法(BSS)で行う場合の抽出精度と比べても精度が明らかに落ちることが知られている。
一方、独立成分分析法(BSS)を用い胎児心電図信号の抽出を行う方法としては、テーラーらの非特許文献4やラサウエルらの非特許文献5が知られている。これらの方法は、前述した様に心電図信号抽出の順番、大きさが特定できず、確率分布の近い筋電図信号などの混入に弱く、また、心電図信号の中で確率分布の異なる各成分を同時に抽出できない。また、解析結果のいくつかの独立成分の中から胎児心電図信号に近い信号を探し、それを胎児心電図信号と考えることになり、心電図信号の解析に必要な誘導形式を指定できず、その意味で受動的であり、従って、いずれも前述したような現実的な問題点をクリアすることは困難である。
抽出すべき胎児心電図信号に類似した参照信号を使ってそれと相関性の強い信号原波形の推定を行うBSSアルゴリズムもこれまで提案されてきている。例えば非特許文献6のバロー等には、周期関数のタイミングを参照信号とし、周期関数を抽出する方法が提案されている。しかしながら、この方法では推定パラメータの数が膨大であり、0.5秒の現象を推定するのに100以上のパラメータを同時に推定しなければならず、アルゴリズムが不安定であり推定できる関数が限られる。また、良好な推定をするためには、参照信号として採用可能な信号原が限定される。実際に胎児心電図信号を抽出することはこの方法では不可能である。
従って、現在までに母体腹部に配置された心電図用の電極から非観血的かつ能動的に指定された誘導形式の胎児心電図信号を取り出す有効な手段は見つかっていない。
特表2002−532182号公報 特開2004−121733号公報 特表2002−538872号公報 Rosen KG: Fetal ECG waveform analysis in labour. Fetal monitoring. Physiology and techniques of antenatal and intrapartum assessment. Ad. SpencerJAD. Castle House Publications. pp.184-187,1989(ローゼン KG:分娩時の胎児心電図解析・胎児モニタ・出産前および出産時の胎児評価の生理学とテクニック) 小川昭之 :正常胎児・新生児心電図RR間隔時系列の自己回帰解析.時系列解析の実際II 赤池弘次、北川源四郎(編著) 4章pp.61-74 朝倉書店 1995 Zarzoso V and Nandi AK: Noninvasive fetal electrocardiogram extraction:Blind separation versus adaptive noise cancellation. IEEE Trans. Biomed. Eng.48,12-18,2001.(ザルゾソ V:非侵襲的胎児心電図抽出法:独立成分分析方と適応信号処理フィルタ法の比較) Taylor MJO, et al. :Non-invasive fetal electrocardiography in signleton and multiple pregnancies. BJOG, 110,668-78,2003.(テーラー MOJ、単胎と多胎における非侵襲的胎児心電図) Lathauwer LD, et al.:Fetal electrocardiogram extraction by blind source subspace separation. IEEE Trans. Biomed. Eng., 47,567-572,2000.(ラサウエル LD、独立部分空間抽出法を用いた胎児心電図抽出法) Barros AK, et al.,: Extraction of event-related signals from multi-channel bioelectrical measurements. IEEE Trans. Biomed. Eng.47,583-588,2000(バロー AK:複合生体信号から発生事象に関連した信号を抽出する方法)
前述したように従来の技術では、(1)筋電図雑音や50Hz高周波雑音などの確率分布または周波数分布の類似な信号原を区別できない。(2)R波はある程度抽出可能であるが、P波、T波の抽出が困難である。(3)心電図診断に必要な誘導形式を能動的に指定でない。(4)どの分離信号チャネルに胎児心電図信号が現れるか予測できない。(5)大振幅の母体の心電図信号に引きずられて胎児心電図信号の抽出精度が劣化するという問題があった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、母体に取付られた電極から検出される生体電位信号(腹部心電図信号)中に含まれる胎児心電図信号を抽出するための心電図信号処理方法および心電図信号処理装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の心電図信号処理方法は、
妊娠中の母体に取付けられた電極より入力される母体と胎児の心電図信号を含む生体電位信号から胎児の心電図信号を抽出するための心電図信号処理方法であって、
胎児の心拍周期を検出する検出器から入力される心拍周期信号に基づいて、指定された誘導形式の胎児心電図信号を分離抽出するための参照信号を生成する参照信号生成ステップと、
前記電極から入力される生体電位信号から、前記参照信号生成ステップにて生成された参照信号に基づいて、指定された誘導形式の胎児心電図信号を、参照系独立成分分析法により分離抽出する胎児心電図信号抽出ステップと、
を含むことを特徴としている。
この特徴によれば、母体に取付けた電極から非観血的に生体電位信号の検出を行うことができ、かつ検出器によって検出される胎児の心拍周期に基づく参照信号を利用し、胎児心電図信号を生体電位信号から参照系独立成分分析法により分離抽出することで、指定された誘導形式の胎児心電図信号を能動的に抽出することができる。
本発明の請求項2に記載の心電図信号処理方法は、請求項1に記載の心電図信号処理方法であって、
前記心拍周期信号が、母体に取付け可能な超音波センサから入力される超音波信号であることを特徴としている。
この特徴によれば、胎児心臓の超音波信号は各妊娠週数で明確に取れ、かつ超音波信号のSN比も良好なので、この超音波信号に基づいて生成された参照信号を、胎児心電図信号抽出ステップの独立成分分析法で利用することで、生体電位信号から胎児心電図信号を高い確率で抽出することができる。
本発明の請求項3に記載の心電図信号処理方法は、請求項1または2に記載の心電図信号処理方法であって、
主に母体の胸部に取付けられた母体用電極より入力される母体の心電図信号に基づく母体の心電図の主な成分を、前記電極から入力される生体電位信号から取り除く母体心電図信号除去ステップを含むことを特徴としている。
この特徴によれば、母体心電図信号を予め生体電位信号から除去することによって、胎児心電図信号抽出ステップで行われる独立成分分析法にて、胎児心電図信号が抽出し易くなる。
本発明の請求項4に記載の心電図信号処理方法は、請求項3に記載の心電図信号処理方法であって、
母体の複数の異なる部位に、得られる生体電位信号が空間的に独立なベクトル成分を有するように取付けられた前記電極より入力される複数の生体電位信号を平均化して平均化生体電位信号を生成する平均化生体電位信号生成ステップと、
主に母体の胸部の複数の異なる部位に、得られる生体電位信号が空間的に独立なベクトル成分を有するように取付けられた母体用電極より入力される複数の母体の心電図信号を平均化して平均化母体心電図信号を生成する平均化母体心電図信号生成ステップと、
を含み、
前記母体心電図信号除去ステップにおいては、前記平均化生体電位信号生成ステップにて生成された平均化生体電位信号から、前記平均化母体心電図信号生成ステップにて生成された平均化母体心電図信号に基づく母体の心電図の主な成分を取り除くことを特徴としている。
この特徴によれば、平均化生体電位信号生成ステップにて生成された平均化生体電位信号から、平均化母体心電図信号生成ステップにて生成された平均化母体心電図信号に基づく母体の心電図の主な成分を取り除くことにより、胎児心電図信号抽出ステップの独立成分分析法で用いられる参照信号に相関の高い可能性のある母体の心電図の主な成分を除去でき、胎児心電図信号抽出ステップにて生体電位信号から胎児心電図信号が抽出し易くなる。
本発明の請求項5に記載の心電図信号処理方法は、請求項3または4に記載の心電図信号処理方法であって、
前記母体心電図信号除去ステップにおいては、前記平均化母体心電図信号生成ステップにて生成された平均化母体心電図信号、および/または1つの母体用電極から入力される母体の心電図信号に含まれる複数の時系列的な繰返し単位を平均化して生成される平均化母体心電図信号から、最小2乗法を用いた重みづけに基づく変換ベクトルを作成し、該作成した変換ベクトルにて推定される母体心電図信号に基づき、母体の心電図の主な成分を取り除くことを特徴としている。
この特徴によれば、平均化母体心電図信号生成ステップにて生成された平均化母体心電図信号、および/または1つの母体用電極から入力される母体の心電図信号に含まれる複数の時系列的な繰返し単位を平均化して生成される平均化母体心電図信号から、最小2乗法を用い重みづけを行い作成された変換ベクトルを用いることで、平均化母体心電図信号から母体の心電図の主な成分を高速に取り除くことができ、母体心電図信号除去ステップにて行われる処理負荷が低減され、オンラインでリアルタイムに処理することができる。
本発明の請求項6に記載の心電図信号処理方法は、請求項1〜5のいずれかに記載の心電図信号処理方法であって、
入力される胎児の位置情報に基づいて、前記電極の双極端子を、少なくとも前記胎児心電図信号抽出ステップを行うための最適な組み合わせに組み直す再モンタージュステップを含むことを特徴としている。
この特徴によれば、入力される胎児の位置情報に基づいて、電極の双極端子を最適な組み合わせに組み直すことで、電極により検出される生体電位信号に含まれる胎児心電図信号をより増大させることができ、胎児心電図信号抽出ステップにて良好な胎児心電図信号が得られるようになる。
本発明の請求項7に記載の心電図信号処理方法は、請求項1〜6のいずれかに記載の心電図信号処理方法であって、
前記参照信号生成ステップにおいては、前記心拍周期信号に基づいて胎児心拍周期値を特定するとともに、複数のテンプレート信号から指定された誘導形式に一致するテンプレート信号を選択し、該選択したテンプレート信号を元に前記特定した胎児心拍周期値と同一周期値となるように参照信号を生成することを特徴としている。
この特徴によれば、予め複数のテンプレート信号を用意しておくことにより参照信号生成ステップにて行われる参照信号を生成する際の処理負荷が低減され、参照信号を高速に生成できるようになり、かつ複数のテンプレート信号から指定された誘導形式に一致するテンプレート信号を選択し、このテンプレート信号を元に胎児心拍周期値と同一周期値になるように参照信号を生成することで、参照信号を利用する胎児心電図信号抽出ステップの独立成分分析法にて生体電位信号から胎児心電図信号を高い確率で抽出することができる。
本発明の請求項8に記載の心電図信号処理装置は、
妊娠中の母体に取付けられた電極より入力される母体と胎児の心電図信号を含む生体電位信号から胎児の心電図信号を抽出するための心電図信号処理装置であって、
胎児の心拍周期信号を入力するための心拍周期信号入力部と、該心拍周期信号入力部から入力される心拍周期信号に基づいて、指定された誘導形式の胎児心電図信号を分離抽出するための参照信号を生成する参照信号生成手段と、
前記電極から入力される生体電位信号から、前記参照信号生成手段にて生成された参照信号に基づいて、指定された誘導形式の胎児心電図信号を、参照系独立成分分析法により分離抽出する胎児心電図信号抽出手段と、
を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、母体に取付けた電極から非観血的に生体電位信号の検出を行うことができ、かつ心拍周期信号入力部から入力される胎児の心拍周期に基づく参照信号を利用し、胎児心電図信号を生体電位信号から独立成分分析法により分離抽出することで、指定された誘導形式の胎児心電図信号を能動的に抽出することができる。
本発明の請求項9に記載の心電図信号処理装置は、請求項8に記載の心電図信号処理装置であって、
前記心拍周期信号入力部に入力される心拍周期信号が、母体に取付け可能な超音波センサから入力される超音波信号であることを特徴としている。
この特徴によれば、胎児心臓の超音波信号は各妊娠週数で明確に取れ、かつ超音波信号のSN比も良好なので、この超音波信号に基づいて生成された参照信号を、胎児心電図信号抽出手段の独立成分分析法で利用することで、生体電位信号から胎児心電図信号を高い確率で抽出することができる。
本発明の請求項10に記載の心電図信号処理装置は、請求項8または9に記載の心電図信号処理装置であって、
主に母体の胸部に取付けられた母体用電極より入力される母体の心電図信号に基づく母体の心電図の主な成分を、前記電極から入力される生体電位信号から取り除く母体心電図信号除去手段を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、母体心電図信号を予め生体電位信号から除去することによって、胎児心電図信号抽出手段で行われる参照系独立成分分析法にて、胎児心電図信号が抽出し易くなる。
本発明の請求項11に記載の心電図信号処理装置は、請求項10に記載の心電図信号処理装置であって、
母体の複数の異なる部位に、得られる生体電位信号が空間的に独立なベクトル成分を有するように取付けられた前記電極より入力される複数の生体電位信号を平均化して平均化生体電位信号を生成する平均化生体電位信号生成手段と、
主に母体の胸部の複数の異なる部位に、得られる生体電位信号が空間的に独立なベクトル成分を有するように取付けられた母体用電極より入力される複数の母体の心電図信号を平均化して平均化母体心電図信号を生成する平均化母体心電図信号生成手段と、
を備え、
前記母体心電図信号除去手段においては、前記平均化生体電位信号生成手段にて生成された平均化生体電位信号から、前記平均化母体心電図信号生成手段にて生成された平均化母体心電図信号に基づく母体の心電図の主な成分を取り除くことを特徴としている。
この特徴によれば、平均化生体電位信号生成手段にて生成された平均化生体電位信号から、平均化母体心電図信号生成手段にて生成された平均化母体心電図信号に基づく母体の心電図の主な成分を取り除くことにより、胎児心電図信号抽出手段の独立成分分析法で用いられる参照信号に相関の高い可能性のある母体の心電図の主な成分を除去でき、胎児心電図信号抽出手段にて生体電位信号から胎児心電図信号が抽出し易くなる。
本発明の請求項12に記載の心電図信号処理装置は、請求項10または11に記載の心電図信号処理装置であって、
前記母体心電図信号除去手段においては、前記平均化母体心電図信号生成手段にて生成された平均化母体心電図信号、および/または1つの母体用電極から入力される母体の心電図信号に含まれる複数の時系列的な繰返し単位を平均化して生成される平均化母体心電図信号から、最小2乗法を用いた重みづけに基づく変換ベクトルを作成し、該作成した変換ベクトルにて推定される母体心電図信号に基づき、母体の心電図の主な成分を取り除くことを特徴としている。
この特徴によれば、平均化母体心電図信号生成手段にて生成された平均化母体心電図信号、および/または1つの母体用電極から入力される母体の心電図信号に含まれる複数の時系列的な繰返し単位を平均化して生成される平均化母体心電図信号から、最小2乗法を用い重みづけを行い作成された変換ベクトルを用いることで、平均化母体心電図信号から母体の心電図の主な成分を高速に取り除くことができ、母体心電図信号除去手段にて行われる処理負荷が低減され、オンラインでリアルタイムに処理することができる。
本発明の請求項13に記載の心電図信号処理装置は、請求項8〜12のいずれかに記載の心電図信号処理装置であって、
入力される胎児の位置情報に基づいて、前記電極の双極端子を、少なくとも前記胎児心電図信号抽出手段にて胎児心電図信号を分離抽出するために最適な組み合わせになるように組み直す再モンタージュ手段を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、入力される胎児の位置情報に基づいて、電極の双極端子を最適な組み合わせに組み直すことで、電極により検出される生体電位信号に含まれる胎児心電図信号をより増大させることができ、胎児心電図信号抽出手段にて良好な胎児心電図信号が得られるようになる。
本発明の請求項14に記載の心電図信号処理装置は、請求項8〜13のいずれかに記載の心電図信号処理装置であって、
前記参照信号生成手段においては、前記心拍周期信号に基づいて胎児心拍周期値を特定するとともに、予め記憶された複数のテンプレート信号から指定された誘導形式に一致するテンプレート信号を選択し、該選択したテンプレート信号を元に前記特定した胎児心拍周期値と同一周期値となるように参照信号を生成することを特徴としている。
この特徴によれば、参照信号生成手段が予め複数のテンプレート信号を記憶しておくことにより参照信号生成手段にて行われる参照信号を生成する際の処理負荷が低減され、参照信号を高速に生成できるようになり、かつ複数のテンプレート信号から指定された誘導形式に一致するテンプレート信号を選択し、このテンプレート信号を元に胎児心拍周期値と同一周期値になるように参照信号を生成することで、参照信号を利用する胎児心電図信号抽出手段の独立成分分析法にて生体電位信号から胎児心電図信号を高い確率で抽出することができる。
本発明の実施例を以下に説明する。
本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、先ず図1は、本発明の実施例における心電図信号処理装置Aの全体像を示す図であり、図1の符号1は検出対象となる妊娠中の母体を示しており、この母体1の腹部の皮膚には、複数の電極Eが取付けられている。この腹部に配置される電極Eからは母体1の母体心臓1aから発生する母体心電図信号、子宮筋筋電図信号、母体筋電図信号など様々な信号が複合された生体電位信号(複合生体信号)が検出される。この生体電位信号(複合信号)には、母体1の子宮内の胎児1bの胎児心臓1cから発生した胎児心電図信号が含まれている。
また図1に示すように、母体1の主に胸部の皮膚には、複数の母体用電極E’が取付けられており、この母体用電極E’からは、胎児心電図信号成分を含まない母体心電図信号成分で空間的に直行している母体心ベクトル成分信号が検出される。更に母体1の腹部の皮膚には、本実施例における検出器としての超音波センサSが取付けられており、この超音波センサSからは、胎児心臓1cから発生した心臓鼓動が超音波信号となって検出され、この超音波信号に含まれる胎児心臓1cの心拍周期が心拍周期信号(参照原信号)として後述する参照信号を生成する際に利用される。
図1の符号2は、母体1に取付けられた電極Eから検出された生体電位信号を解析するためにデジタル信号に変換するための前処理部を示す。この前処理部2では、生体電位信号の計測、信号増幅、AD変換、オンライン処理のためのデータの区間分けを行うとともに、生体電位信号に含まれる胎児心電図信号をより増強させ、かつ共通雑音を低減するために再モンタージュステップを行う。
図1の符号3は、母体1の電極Eから入力された生体電位信号から母体心電図信号の主な成分を取り除くための本実施例における母体心電図信号除去手段としての母体心電図信号除去部を示す。この母体信号除去部3では、後述する参照信号に相関が出やすい母体心電図信号を予め生体電位信号から除去する母体心電図信号除去ステップを行う。母体心電図信号を予め生体電位信号から除去することによって、後述するように参照系独立成分分析法により、胎児心電図信号が抽出し易くなる。
図1の符号4は、指定された誘導形式の胎児心電図信号を生体電位信号から分離抽出すための参照信号を生成するための本実施例における参照信号生成手段としての参照信号生成部を示す。この参照信号生成部4では、母体1外に配置される少なくとも1つ以上の超音波センサS(超音波信号計測器)などの心拍周期信号入力部17から検出された胎児心臓1cの心拍周期信号に基づいて、指定された誘導形式の胎児心電図信号を分離抽出するための参照信号を生成する参照信号生成ステップを行う。
この参照信号は、後述する胎児心電図信号抽出ステップにおいて指定された誘導形式の胎児心電図信号を抽出するために用いるものなので、抽出目的である誘導形式の胎児心電図信号と相関が高いことが前提になる。この参照信号生成部4では、胎児心臓1cの心拍周期信号などから特定される胎児心拍周期値をタイミング関数として、予め記憶された複数のテンプレート信号から、胎児心電図信号の目的とする誘導形式にあたるテンプレート信号を選択し、この選択されたテンプレート信号をタイミング関数信号に貼り付けることによって胎児心拍周期値と同一周期値となるように参照信号を生成する参照信号生成ステップを行う。
図1の符号5は、参照信号生成ステップにおいて生成された参照信号を用い、指定された誘導形式の胎児心電図信号を生体電位信号から能動的に抽出する胎児心電図信号抽出ステップを行う本実施例の胎児心電図信号抽出手段としての主計算部を示す。この主計算部5では、参照信号生成ステップで生成された参照信号に基づいて参照系独立成分分析法を用いることで、生体電位信号から胎児心電図信号を抽出する。そして、抽出された胎児心電図信号に基づいて生成された胎児心臓1cの心電図波形がモニタ6に表示される。
次に前処理部2について図2を用いて詳述すると、図2は前処理部2のブロック図であり、この前処理部2は、母体1に取付けられた電極Eから生体電位信号が入力される計測部7と、この計測部7で得られた生体電位信号を増幅する信号増幅部8と、入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換するAD変換部9と、オンライン計算可能なブロック毎にデータを蓄え次のステップに出力するデータ・バッファ・メモリー部10と、再モンタージュステップを行う本実施例における再モンタージュ手段としての再モンタージュ部11とから構成されている。
図2に示すように、計測部7は、計測する生体電位信号として、空間的に独立な母体心ベクトル成分信号を有し、かつ、胎児心電図信号を含まない少なくとも2つ以上の母体用電極E’から入力される母体心電図信号を計測する母体心ベクトル成分信号計測部7aと、少なくとも2つ以上の電極Eから入力される胎児心電図信号を含む生体電位信号を計測する生体電位信号計測部7bと、から構成されている。
図2の計測部7では、例えば母体1の主に胸部に配置された母体用電極E’から誘導される母体心電図信号は胎児心電図信号を含まず、心ベクトルの構造上2つ以上の空間的に独立なベクトル成分を有する。この2つ以上の母体心電図信号の組を母体心ベクトル成分信号とし、胎児心電図信号を含む生体電位信号から母体心電図信号を取り除く場合に用いる。尚、計測のための電極Eや母体用電極E’は母体1の胸部や腹部に装着することが望ましいが、これに限ることなく、参照系独立成分分析法を最適に行うために、母体1の側腹、背部、腰部などに装着してもよい。
また前処理部2では、得られた生体電位信号を増幅するプレアンプ、フィルタ回路、主アンプからなる信号増幅部8と、増幅された信号をAD変換するAD変換部9と、オンライン計算可能なブロック毎にデータを蓄え次のステップに出力するデータ・バッファ・メモリー部10とが設けられている。蓄積されるデータブロックの時間間隔は、オンライン可能な長さであり、かつ、後述する繰り返し推定で収束可能な長さであれば特別の時間間隔である必要はないが、本実施例では5秒間の時間間隔を用いていおり、データ・バッファ・メモリー部10では、データをn秒毎(nは5秒以下が望ましい)のブロック単位で次々に蓄積し、蓄積された順に各ブロックを出力する。
図2に示す再モンタージュ部11では、母体1内の胎児1bの位置情報が入力された場合、この入力された胎児1bの位置情報に基づいて、母体1に取付けられる電極Eや母体用電極E’の双極端子を、母体心電図信号除去ステップや前記胎児心電図信号抽出ステップにおいてデータ解析を行うために最適な組み合わせになるように組み直す再モンタージュステップを行い、生体電位信号を母体信号除去部3へ出力する。尚、ここでいう最適とは、胎児心電図信号を最大に含み、共通雑音を可能な限り低減させる方法であり母体心電図信号などの雑音をのぞき、他の雑音とのSN比(信号対雑音比)がほぼ1以下になる状態をいう。更に尚、良好な胎児心電図信号が得られない場合、この機能は信号の適正化、明確化に有用であるが、明確な信号が得られる一般の場合は、この機能は必ずしも必要ではない。
次に母体信号除去部3について図3を用いて詳述すると、図3は、母体信号除去部3のブロック図であり、母体信号除去部3は、主に母体1の胸部の複数の異なる部位に取付けられた母体用電極E’より検出されて前処理部2から入力される複数の母体心ベクトル成分信号(母体心電図信号)を平均化して平均化母体心電図信号を生成する平均化母体心電図信号生成ステップを行い、生体電位信号に含まれる母体心電図信号を推定するための本実施例における平均化母体心電図信号生成手段としての母体心電図推定部14と、母体1の複数の異なる部位に取付けられた電極Eより検出されて前処理部2から入力される複数の生体電位信号を平均化する平均化生体電位信号生成ステップを行い、この生体電位信号から母体心電図信号を取り除き、新たに生体電位信号(平均化生体電位信号)を生成する本実施例における平均化生体電位信号生成手段としての推定母体心電図除去部15とから構成されている。
図3に示す母体心電図推定部14では、母体心ベクトル成分信号を用いて生体電位信号に含まれる母体心電図信号の推定を行う。これは少なくとも2つ以上の母体心ベクトル成分信号の動的または平均値として最小2乗法を用い重みづけを行い、各生体電位信号の各m個の母体心電図信号を推定(母体1のR波のみの推定で十分であるが、推定区間にはR波が5以上入ることが望ましい)する変換ベクトルを作ることによって実施される。例えば、平均値として最小2乗法を用い重みづけを行う場合には以下のようになる。
変換行列Wm=(Wmi)T(但しWmi=(ai, bi)T,i=1〜n)が、独立な母体心ベクトル成分信号M1、M2と生体電位信号x=(xi)(但しi=1〜n)の母体のR波部分から差の最小2乗平均値、すなわちE[(xi−(aiM1+biM2))](但しE(*)は時間平均)の最小値を満たすWmiとして計算される(処理部12、変換ベクトル推定部13)。この計算は、異なるR波に関してD回(たとえばD=5)行われ、その平均値からWmを求める。変換Wmにより各検出値の母体心電図信号(m1〜mn)がaiM1+biM2により推定される(母体心電図推定処理部14a)。
母体心電図推定部14で変換Wmにより推定された各検出値の母体心電図信号(m1〜mn)が生体電位信号から除去される(推定母体心電図除去部15)。尚、この母体心電図信号除去ステップは、後述する胎児心電図信号抽出ステップの参照信号に相関の高い可能性のある成分をある程度除去し、相関を低下させるために行われるものであり、完全な除去は望ましいが必ずしも完全に除去する必要性はない。
尚、母体心電図信号の推定を行うために作成する変換ベクトルは、平均化母体心電図信号生成ステップにて生成された平均化母体心電図信号から最小2乗法を用いた重みづけを行い作成してもよいし、1つの母体用電極E’から入力される母体の心電図信号に含まれる複数の時系列的な繰返し単位を平均化して平均化母体心電図信号を生成し、この平均化母体心電図信号から最小2乗法を用いた重みづけを行い変換ベクトルを作成してもよく、このようにすることで、母体心電図信号除去ステップにて行われる処理負荷が低減され、母体の心電図の主な成分を高速に取り除くことができ、オンラインでリアルタイムに処理できるようになる。
更に、本実施例では、複数の時系列的な繰返し単位である異なるR波に関してD回(たとえばD=5)の計算を行い、その平均値から変換Wmを求めて母体心電図信号を推定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの計算処理を行わない、つまりは複数の時系列的な繰返し単位を平均化して平均化母体心電図信号を求めずに、母体1に複数取付けられた電極Eより検出された複数の母体心電図信号を平均化して求められた平均値を用いて、生体電位信号に含まれる母体心電図信号の推定を行ってもよい。
次に参照信号生成部4について図4を用いて詳述すると、図4は参照信号生成部4のブロック図であり、参照信号生成部4は、予め生成された複数のテンプレート信号を記憶するテンプレート信号記憶部22と、少なくとも1つ以上の母体1の腹部に取付けられる超音波センサSなどから得られる心拍周期信号を入力する心拍周期信号入力部17と、入力された心拍周期信号をフィルタリングするフィルタ18と、入力された心拍周期信号からおおよその胎児心拍周期値(タイミング関数)を決定するタイミング関数計算部19と、胎児心拍周期値に基づいてタイミング関数信号を生成するタイミング関数信号生成部20と、タイミング関数信号生成部20で生成されたタイミング関数信号の異常を検出するチェック部21bと、チェック部21bで異常が検出されたときにタイミング関数信号をフィードバックするフィードバック部21aと、テンプレート信号記憶部22で選択されたテンプレート信号をタイミング関数信号に貼り付けて参照信号を作成する参照信号生成処理部23と、から構成されている。
図4に示すように、胎児心臓1c(参照信号源)から超音波センサSを用いて得られた心拍周期信号は、心拍周期信号入力部17に入力されてフィルタ18でフィルタリングされた後、タイミング関数計算部19で計測される。このタイミング関数計算部19により胎児心拍周期値が特定されて、胎児心拍周期値と同一周期値のタイミング関数が特定される。そして、このタイミング関数に基づいてタイミング関数信号生成部20でタイミング関数信号(方形波)生成される。尚、心拍周期信号は超音波センサSで検出された超音波信号が最も望ましい。
一般に言われているように胎児心電図信号は抽出できれば、時間分解能が高いが、母体心電図信号の1/5から1/10と信号が小さく、胎児成分抽出のためのSN比は1以下で低い。これに対し、胎児心臓1cの超音波信号は各妊娠週数で明確に取れ、SN比は3から5と良好であるが、得られる信号の特徴として時間分解能が悪い。このように両者は信号特性が違い、胎児心超音波信号を胎児心臓1cの心拍周期信号の抽出のために用いることにより、お互いが補い合う特性を示す。そのため後述する主計算部5においてSN比の高い参照系を手がかりにして目的信号である時間分解能の高い胎児心電図信号を高い確率で抽出することができる。
タイミング関数信号について更に詳述すると、心拍周期信号が胎児心超音波信号であるとき、胎児心ドップラ成分の抽出のための帯域100Hzから600Hzのバンドパスフィルタ18を使用し、タイミング関数計算部19では自己相関法を使用した計算を行う。具体的には、フィルタ18を通ったドップラ信号に14Hzでエンベロップをとり、1.5秒毎の自己相関から次の心拍までの時間間隔(胎児心拍周期値)を算出、これにもとづき心拍発生タイミングに方形に変化するタイミング関数信号(方形波)を生成する。
図4に示すフィードバック部21aでは、例えば胎児1bの急激な運動などにより超音波センサSによって検出される超音波信号に雑音等が発生する場合があるが、その際に雑音が混じった超音波信号により生成されたタイミング関数信号は、それまでのタイミング関数信号とは違った形状の方形波を示す。この異常をチェック部21bが検出すると、フィードバック部21aが、それまで検出されていた胎児心拍周期値の平均心拍周期値をタイミング関数信号として置き換えることで再度タイミング関数信号を生成して出力するようになっている。
図4のテンプレート信号記憶部22では、指定された誘導形式の胎児心電図信号に近似した複数のテンプレート信号(一周期の波形)が予め記憶されており、これらの複数のテンプレート信号から指定された誘導形式に一致するテンプレート信号を選択し、選択されたテンプレート信号を参照信号生成処理部23に出力する。
参照信号生成処理部23では、テンプレート信号記憶部22にて選択されたテンプレート信号を、タイミング関数信号の方形波のタイミングにあわせて時間軸に貼り付けていき、参照信号rを生成する。参照信号rは心拍周期信号に基づいて、生体電位信号内の抽出目的とする指定された誘導形式の胎児心電図信号に対し一番強い相関を持つように生成され、後述するように参照系独立成分分析法の参照信号として用いられる。
次に主計算部5について図5を用いて詳述すると、図5は主計算部5のブロック図であり、この主計算部5では参照系独立成分分析法を用い、参照信号を手がかりとして生体電位信号から胎児心電図信号を抽出する胎児心電図信号抽出ステップを行う。主計算部5は、少なくとも2つ以上の生体電位信号を互いに無相関化(プレホワイトニング)するプレホワイトニング部24と、参照信号を用いて指定された誘導形式の胎児心電図信号を抽出するための繰り返し推定(参照系独立成分分析法)を行う繰り返し推定部25とから構成されている。
例えば、母体信号除去部3から入力された生体電位信号をx=(xi),i=1〜nとすると、xは、プレホワイトニング部24において無相関化されて生体電位信号x1=(x1i)、i=1〜nとなり、これが繰り返し推定部25に入力される。繰り返し推定部25では、参照系独立成分分析法の主過程である繰り返し推定を行う。この繰り返し推定部25の添え字のjは、繰り返し推定時のj回目(j=1〜K、Kは5以上の任意の整数、本実施例ではK=30とする)を示す。
繰り返し推定は次の手順で行われる。生体電位信号にwj=(Wji)(但し、i=1〜n)の重み付けを行い、これを加えた結果をyjとする。これに対し、yjと参照信号rの相関yjrの4次のキュムラントが小さくなるようにwjを少し変えてwj+1を計算、これを繰り返して相関yjrの4次のキュムラントが最小になるwj、yjを求める(図5の学習アルゴリズム部26参照)。このときのyjがrを参照系とする胎児心電図信号となっている。但し、Wの初期値 w1=(W1i),i=1〜nは任意に与えられる。
具体的体的には、j+1番目のwj+1=(Wj+1i)(i=1〜n)は、
数式1で推定される。但し、φ(yj)= (yjr)、Lは1〜3の整数、rは参照信号、E(*)は計測時間での平均値を示す。
尚、本実施例における参照系独立成分分析法は、指定された誘導形式の参照信号と重み付けされた生体電位信号の相関が最大の4次または2次のキュムラントをとり、かつ、生体電位信号の重み付けの絶対値が1であるような繰り返し推定アルゴリズムを持ちうる。
図6は、心電図信号処理装置Aと母体1に複数の電極Eが取付けられた実施状況の写真を示す。図7は、心電図信号処理装置Aのモニタ6に表示された胎児心電図波形の1例を示す。P波やT波がアバウトなタイミング関数のみの参照でよく抽出されているのが分かる。
図8に従来法の独立成分分析法(自然勾配法)と2種類の参照系独立成分分析法での結果との比較を示す図である。分娩時に胎児の頭の一部が膣内、子宮外部に露呈している状態で、胎児の頭に電極(頭皮電極)を取付け、直接誘導胎児心電図を1時間に渡り計測するとともに、母体の腹部誘導胎児心電図を同時に計測した。参照信号は理想的なタイミングをR波に完全に合わせた理想的な参照系(最良参照信号)と±0.1秒ランダムにタイミングを変えたランダム参照信号を用いた。解析は、各々1分づつ10回行い頭皮電極の結果のデータと各区間で相関を取った。
(a)はランダム参照系を用いた抽出結果を示す。(b)は従来の自然勾配法を用いた解析結果を示す。(c)は同じ区間での頭皮電極心電図波形を示す。(d)は10回の相関のばらつきを見たグラフを示す。2つの参照系独立成分分析法を用いた結果は、ほぼ同じ精度を示し、自然勾配法に比べ全ての場合で高精度を示した。(e)は、10回の相関の平均値を比べた棒グラフ。2つの参照系独立成分分析法を用いた結果は、ほぼ同じ精度を示し、自然勾配法に比べ有意で高精度を示した。
本実施例の心電図信号処理装置Aでは、母体1や胎児1bを傷つけることなく母体1の腹部に取付けた電極Eから非観血的に胎児心電図信号の抽出を行うことができ、かつ胎児1bの週齢や胎児1bの姿勢を問わず抽出できる。また、分娩時などの計測時期が限定されることなく、胎児心電図信号の抽出を行うことができる。
本実施例の心電図信号処理装置Aでは、超音波センサSによって検出される胎児1bの心拍周期に基づく参照信号を利用し、胎児心電図信号を、電極Eから検出される生体電位信号から参照系独立成分分析法により分離抽出することで、指定された誘導形式の胎児心電図信号(R波、P波、T波)を能動的に抽出することができる。
本実施例の心電図信号処理装置Aでは、主雑音としての母体心電図信号を取り除いた後、再度参照系独立成分分析法で求めたい胎児心電図信号を直接生体電位信号から取り出すため、筋電図雑音や50Hz高周波雑音などの確率分布または周波数分布の類似な信号源による雑音との分離能に優れ、胎児心電図信号をオンラインで高速に能動的に抽出できるようになっている。
本実施例の心電図信号処理装置Aでは、R波のみならず、P波、T波の検出感度の高い、胎児心電図信号をオンラインで高速に能動的に抽出できる。また、参照信号によって任意の誘導の胎児心電信号を抽出することができ、胎児心電図信号をオンラインで高速に能動的に抽出できる。
本実施例の心電図信号処理装置Aでは従来法と異なり、求めたい信号のみを直接抽出するため、信号の抽出順序を調らべたり、抽出された信号から胎児心電図信号を探し出す手順が必要なく、オンラインで高速に能動的に抽出できる。また、母体1の心電図信号を取り除く前処理の後、参照信号との相関を手がかりに直接胎児心電図信号を生体電位信号から取り出すため、母体1の母体心電図信号の影響が残りにくく、かつ胎児心電図信号をオンラインで高速に能動的に抽出できる。
本実施例の心電図信号処理装置Aでは、独立成分分析法の繰り返し推定を参照信号が定数の場合に含むため、独立成分分析法のもつロバスト性を持ち、参照信号が目的とする胎児心電図信号と確率分布としての相関性を一番強く示しさえすれば、参照信号に対し、かなりのあいまいさを許容し、しかも目的とする胎児心電図信号を正確に抽出できる。
本実施例の心電図信号処理装置Aでは、胎児1bの健康状態を測定するために胎児心電図信号に基づいて胎児心電図波形をモニタ6に表示したり、解析をすることができる。また、抽出されたの胎児心電図信号信号から、R波の変化、P波の変化、T波の変化を調べることで胎児不整脈や心筋虚血を診断することができる。更に、抽出されたの胎児心電図信号から得られたR波の間隔変化より、胎児心拍数を計算し、心拍変動を表示するために、胎児心電図信号の表示と解析をすることができる。
本実施例の心電図信号処理装置Aでは、母体の腹部から誘導された多チャネルの信号から、R波のみならずP波、T波を含む胎児心電図複合波を検出するための高精度検出アルゴリズムとともに、ポータブルポリグラフ記録システムを基盤としたオンライン胎児心電図検出システムを提供することができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、生体電位信号から胎児心電図信号を参照信号に基づいて独立成分分析法により分離抽出する本発明の心電図信号処理方法が、電極を用いて生体電位信号を検出する心電計に用いられていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、心臓が発するわずかな磁気信号を測り、計測された磁気信号から心電図信号を逆算して求める心磁計などにも適用できる。
また、前記実施例では、母体の腹部に取付けられた超音波を利用した超音波センサを用いて参照信号を生成するための胎児の心拍周期信号を検出していたが、本発明はこれに限定されるものではなく、心音や磁気やその他の手段を利用して胎児の心拍周期信号を検出するセンサ(検出器)を用いてもよい。
また、前記実施例では、電極から入力された生体電位信号から母体心電図信号を予め除去する母体心電図信号除去ステップを行うことで、生体電位信号から胎児心電図信号を抽出し易くしていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、母体心電図信号除去ステップを行わずに、電極から入力された生体電位信号から直接胎児心電図信号抽出ステップにて胎児心電図信号を抽出するようにしてもよい。
また、前記実施例では、平均化生体電位信号生成ステップにて、複数の生体電位信号を平均化して平均化生体電位信号を生成するとともに、平均化母体心電図信号生成ステップにて、複数の母体心電図信号を平均化して平均化母体心電図信号を生成することで、胎児心電図信号抽出ステップにて生体電位信号から胎児心電図信号を抽出し易くしていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら平均化生体電位信号生成ステップや平均化母体心電図信号生成ステップの処理を行わずに、母体心電図信号除去ステップにて平均化されていない生体電位信号から平均化されていない母体心電図信号の除去を行ってもよい。
また、前記実施例では、母体の心電図信号の動的な平均値として最小2乗法を用い重みづけを行って変換ベクトルを作成していたが、本発明はこれに限定されるものではなく、最小2乗法以外のその他の方法で平均値を求めて変換ベクトルを作成してもよい。
また、前記実施例では、電極の双極端子を、最適な組み合わせに組み直す再モンタージュステップを行っていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、再モンタージュステップを行わずに、胎児心電図信号抽出ステップにて生体電位信号から胎児心電図信号を抽出するようにしてもよく、更に胎児心電図信号抽出ステップにて良好な胎児心電図信号が得られない場合にのみ、再モンタージュステップを行い、再度、胎児心電図信号抽出ステップにて胎児心電図信号を抽出するようにしてもよい。
また、前記実施例では、参照信号生成ステップにて予め参照信号生成手段に記憶された複数のテンプレート信号から指定された誘導形式に一致するテンプレート信号を選択して参照信号を生成するようにしていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、テンプレート信号を参照信号生成手段に記憶せずに、その他のテンプレート信号を生成する手段を用いて必要とする誘導形式のテンプレート信号を生成してもよいし、胎児心電図信号抽出手段にて胎児心電図信号が抽出されたときに、この胎児心電図信号を参照信号生成手段にフィードバックすることで、抽出された胎児心電図信号に基づいてテンプレート信号を生成し、このテンプレート信号を元に参照信号を生成するようにしてもよい。
本発明の心電図信号処理装置は、産科医療の中核的な役割を果たす胎児監視モニタ(胎児用心電計)として適用できるのみではなく、胎児不整脈診断や母児相関の計測など産科の様々な分野に適用できる。
心電図信号処理装置の全体像を示す図である。 前処理部のブロック図である。 母体信号除去部のブロック図である。 参照信号生成部のブロック図である。 主計算部のブロック図である。 心電図信号処理装置と実施状況の写真を示す。 モニタに表示された胎児心電図波形を示す。 従来の独立成分分析法と本発明の参照系独立成分分析法との結果との比較を示す図である。
符号の説明
A 心電図信号処理装置
1 母体
1b 胎児
3 母体信号除去部(母体心電図信号除去手段)
4 参照信号生成部(参照信号生成手段)
5 主計算部(胎児心電図信号抽出手段)
11 再モンタージュ部(再モンタージュ手段)
14 母体心電図推定部(平均化母体心電図信号生成手段)
15 推定母体心電図除去部(平均化生体電位信号生成手段)
17 心拍周期信号入力部
E 電極
E’ 母体用電極
S 超音波センサ(検出器)

Claims (14)

  1. 妊娠中の母体に取付けられた電極より入力される母体と胎児の心電図信号を含む生体電位信号から胎児の心電図信号を抽出するための心電図信号処理方法であって、
    胎児の心拍周期を検出する検出器から入力される心拍周期信号に基づいて、指定された誘導形式の胎児心電図信号を分離抽出するための参照信号を生成する参照信号生成ステップと、
    前記電極から入力される生体電位信号から、前記参照信号生成ステップにて生成された参照信号に基づいて、指定された誘導形式の胎児心電図信号を、参照系独立成分分析法により分離抽出する胎児心電図信号抽出ステップと、
    を含むことを特徴とする心電図信号処理方法。
  2. 前記心拍周期信号が、母体に取付け可能な超音波センサから入力される超音波信号であることを特徴とする請求項1に記載の心電図信号処理方法。
  3. 主に母体の胸部に取付けられた母体用電極より入力される母体の心電図信号に基づく母体の心電図の主な成分を、前記電極から入力される生体電位信号から取り除く母体心電図信号除去ステップを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の心電図信号処理方法。
  4. 母体の複数の異なる部位に、得られる生体電位信号が空間的に独立なベクトル成分を有するように取付けられた前記電極より入力される複数の生体電位信号を平均化して平均化生体電位信号を生成する平均化生体電位信号生成ステップと、
    主に母体の胸部の複数の異なる部位に、得られる生体電位信号が空間的に独立なベクトル成分を有するように取付けられた母体用電極より入力される複数の母体の心電図信号を平均化して平均化母体心電図信号を生成する平均化母体心電図信号生成ステップと、
    を含み、
    前記母体心電図信号除去ステップにおいては、前記平均化生体電位信号生成ステップにて生成された平均化生体電位信号から、前記平均化母体心電図信号生成ステップにて生成された平均化母体心電図信号に基づく母体の心電図の主な成分を取り除くことを特徴とする請求項3に記載の心電図信号処理方法。
  5. 前記母体心電図信号除去ステップにおいては、前記平均化母体心電図信号生成ステップにて生成された平均化母体心電図信号、および/または1つの母体用電極から入力される母体の心電図信号に含まれる複数の時系列的な繰返し単位を平均化して生成される平均化母体心電図信号から、最小2乗法を用いた重みづけに基づく変換ベクトルを作成し、該作成した変換ベクトルにて推定される母体心電図信号に基づき、母体の心電図の主な成分を取り除くことを特徴とする請求項3または4に記載の心電図信号処理方法。
  6. 入力される胎児の位置情報に基づいて、前記電極の双極端子を、少なくとも前記胎児心電図信号抽出ステップを行うための最適な組み合わせに組み直す再モンタージュステップを含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の心電図信号処理方法。
  7. 前記参照信号生成ステップにおいては、前記心拍周期信号に基づいて胎児心拍周期値を特定するとともに、複数のテンプレート信号から指定された誘導形式に一致するテンプレート信号を選択し、該選択したテンプレート信号を元に前記特定した胎児心拍周期値と同一周期値となるように参照信号を生成することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の心電図信号処理方法。
  8. 妊娠中の母体に取付けられた電極より入力される母体と胎児の心電図信号を含む生体電位信号から胎児の心電図信号を抽出するための心電図信号処理装置であって、
    胎児の心拍周期信号を入力するための心拍周期信号入力部と、該心拍周期信号入力部から入力される心拍周期信号に基づいて、指定された誘導形式の胎児心電図信号を分離抽出するための参照信号を生成する参照信号生成手段と、
    前記電極から入力される生体電位信号から、前記参照信号生成手段にて生成された参照信号に基づいて、指定された誘導形式の胎児心電図信号を、参照系独立成分分析法により分離抽出する胎児心電図信号抽出手段と、
    を備えることを特徴とする心電図信号処理装置。
  9. 前記心拍周期信号入力部に入力される心拍周期信号が、母体に取付け可能な超音波センサから入力される超音波信号であることを特徴とする請求項8に記載の心電図信号処理装置。
  10. 主に母体の胸部に取付けられた母体用電極より入力される母体の心電図信号に基づく母体の心電図の主な成分を、前記電極から入力される生体電位信号から取り除く母体心電図信号除去手段を備えることを特徴とする請求項8または9に記載の心電図信号処理装置。
  11. 母体の複数の異なる部位に、得られる生体電位信号が空間的に独立なベクトル成分を有するように取付けられた前記電極より入力される複数の生体電位信号を平均化して平均化生体電位信号を生成する平均化生体電位信号生成手段と、
    主に母体の胸部の複数の異なる部位に、得られる生体電位信号が空間的に独立なベクトル成分を有するように取付けられた母体用電極より入力される複数の母体の心電図信号を平均化して平均化母体心電図信号を生成する平均化母体心電図信号生成手段と、
    を備え、
    前記母体心電図信号除去手段においては、前記平均化生体電位信号生成手段にて生成された平均化生体電位信号から、前記平均化母体心電図信号生成手段にて生成された平均化母体心電図信号に基づく母体の心電図の主な成分を取り除くことを特徴とする請求項10に記載の心電図信号処理装置。
  12. 前記母体心電図信号除去手段においては、前記平均化母体心電図信号生成手段にて生成された平均化母体心電図信号、および/または1つの母体用電極から入力される母体の心電図信号に含まれる複数の時系列的な繰返し単位を平均化して生成される平均化母体心電図信号から、最小2乗法を用いた重みづけに基づく変換ベクトルを作成し、該作成した変換ベクトルにて推定される母体心電図信号に基づき、母体の心電図の主な成分を取り除くことを特徴とする請求項10または11に記載の心電図信号処理装置。
  13. 入力される胎児の位置情報に基づいて、前記電極の双極端子を、少なくとも前記胎児心電図信号抽出手段にて胎児心電図信号を分離抽出するために最適な組み合わせになるように組み直す再モンタージュ手段を備えることを特徴とする請求項8〜12のいずれかに記載の心電図信号処理装置。
  14. 前記参照信号生成手段においては、前記心拍周期信号に基づいて胎児心拍周期値を特定するとともに、予め記憶された複数のテンプレート信号から指定された誘導形式に一致するテンプレート信号を選択し、該選択したテンプレート信号を元に前記特定した胎児心拍周期値と同一周期値となるように参照信号を生成することを特徴とする請求項8〜13のいずれかに記載の心電図信号処理装置。
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