JP4589034B2 - 空気溜まりの解析方法およびコンピュータ・プログラム - Google Patents

空気溜まりの解析方法およびコンピュータ・プログラム Download PDF

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本発明は、浸漬処理を施す際に対象物に生じる空気溜まりを解析する手法に関する。
電着塗装は、対象物の表面に塗膜が均一に付着し、防食性にも優れているため、車両ボディや部品といった各種部材の下塗り塗装として、広く用いられている。この電着塗装では、電着液が満たされた電着槽に対象物を浸漬することにより、高分子電解質の電気泳動現象や電気透析現象等を利用して、その表面に塗膜が形成される。
電着塗装では、均一な塗膜形成といった観点から、浸漬処理を施す際に対象物に生じる空気溜まりを考慮することが重要である。空気溜まりは、電着槽に対象物を浸漬した際に、隙間等の空間に空気が残留する現象である。空気溜まりが発生すると、対象物に電着液が付着しない領域が発生し、未塗装領域の発生または塗装ムラの原因となる。そこで、従来では、例えば、特許文献1に開示されているように、空気溜まりが発生しないよう、対象物の形状を適切に設計した上で、浸漬処理を行っている。
特開平10−45037号公報
ところで、対象物に生じる空気溜まりは、自由表面を用いた周知の解析手法により、その有無を事前に判定することができる。しかしながら、車両ボディのように、対象物の形状が複雑なケースでは、解析処理が複雑となるため、解析時間が長くとなるという問題がある。
そこで、本発明の目的は、解析処理を単純化することにより、浸漬処理を施す際に対象物に生じる空気溜まりの解析を効率的に行うことである。
かかる課題を解決するために、第1の発明は、メッシュで表現された対象物の解析モデルに関して、メッシュのそれぞれの属性を管理する属性データベースを格納する記憶部と、浸漬処理が施された対象物に生じる空気溜まりの解析を行い、これに応じて、記憶部に格納された属性データベースの管理内容を変更する処理部と、対象物の空気溜まりの状態を判定する判定部と備えた解析システムの空気溜まりの解析方法を提供する。この解析方法は、処理部が、解析モデルにおける対象物の空間に相当するメッシュを空間メッシュとして抽出するとともに、この抽出された空間メッシュのメッシュ番号と、この抽出された空間メッシュが第1の属性を有する旨とを属性データベースに対応付けて記述するステップと、処理部が、解析モデルにおける対象物の壁面との境界に位置する空間メッシュであって、対象物の外部との境界に相当する外部境界メッシュ以外のものを抽出するとともに、この抽出された空間メッシュのメッシュ番号に基づいて属性データベースを検索して、このメッシュ番号に対応する空間メッシュの属性を第1の属性よりも比重が軽いことを示す第2の属性に変更するステップと、処理部が、第2の属性に変更された空間メッシュのそれぞれに対して、解析モデルの下側の空間メッシュから上側の空間メッシュにかけて順次処理が進行するようにグループ番号を付与するステップと、処理部が、グループ番号が付与された空間メッシュのそれぞれを処理対象とし、解析モデルにおける処理対象の側方および上方に隣接する空間メッシュのいずれかの属性が第1の属性である場合には、処理対象のメッシュ番号に基づいて属性データベースを検索して、このメッシュ番号に対応する空間メッシュの属性を第1の属性に変更する属性変更処理を、グループ番号の順序で実行するステップと、判定部が、グループ番号のすべての属性変更処理が終了した場合、属性データベースにおける第2の属性の空間メッシュの有無に応じて、対象物の空気溜まりの状態を判定するステップとを有する。
第2の発明は、メッシュで表現された対象物の解析モデルに関して、メッシュのそれぞれの属性を管理する属性データベースを格納する記憶部と、浸漬処理が施された対象物に生じる空気溜まりの解析を行い、これに応じて、記憶部に格納された属性データベースの管理内容を変更する処理部と、対象物の空気溜まりの状態を判定する判定部と備えた解析システムの空気溜まりの解析方法を提供する。この解析方法は、処理部が、解析モデルにおける対象物の空間に相当するメッシュを空間メッシュとして抽出するステップと、処理部が、抽出された空間メッシュのうち、解析モデルにおける対象物の外部との境界に相当する外部境界メッシュに関しては、この外部境界メッシュのメッシュ番号と、この外部境界メッシュが第1の属性を有する旨とを属性データベースに対応付けて記述するステップと、処理部が、抽出された空間メッシュのうち、外部境界メッシュ以外のものに関しては、この空間メッシュのメッシュ番号と、この空間メッシュが第1の属性よりも比重が軽いことを示す第2の属性を有する旨とを属性データベースに対応付けて記述するステップと、処理部が、属性データベースにおける第2の属性の空間メッシュのそれぞれを処理対象とし、解析モデルにおける処理対象の側方および上方に隣接する空間メッシュのいずれかの属性が第1の属性である場合には、処理対象のメッシュ番号に基づいて属性データベースを検索して、このメッシュ番号に対応する空間メッシュの属性を第1の属性に変更する属性変更処理を、繰り返し実行するステップと、判定部が、属性変更処理が繰り返し実行された後、属性データベースにおける第2の属性の空間メッシュの有無に応じて、対象物の空気溜まりの状態を判定するステップとを有する。
また、第の発明は、上述した第1の発明にかかる解析方法をコンピュータに実行させるためコンピュータ・プログラムを提供する。
本発明によれば、気体または液体という異なる物性が、メッシュの属性として設定される。そして、属性が気体に設定されたメッシュは、自己の周囲に存在するメッシュの属性に応じて、その属性が気体から液体に変更される。これにより、属性が気体に設定されたメッシュの有無に応じて、浸漬処理を施す際に対象物に生じる空気溜まりの有無を判断することが可能となる。かかる手法によれば、対象物をメッシュで表現した上で、解析を行うので、その処理を単純化することができる。また、処理対象メッシュの属性を変更するか否かを周囲のメッシュの属性に応じて判断するので、複雑な処理を必要とせず、解析処理の高速化・効率化を図ることができる。
図1は、本実施形態にかかる解析システムの全体構成図である。この解析システム1は、コンピュータ10、キーボードやマウス等の入力装置11、CRTや液晶ディスプレイ等の表示装置12および磁気ディスク等の記憶装置13で構成されている。コンピュータ10は、CPU、ROM、RAM、入出力インターフェースを主体に構成されており、浸漬処理を施す際に対象物に生じる空気溜まりを解析する。
図2は、コンピュータ10のブロック構成図である。コンピュータ10は、これを機能的に捉えた場合、処理部10aと、判定部10bとを有する。処理部10aは、目的に応じて、対象物を三次元メッシュで表現した解析モデル、或いは対象物の二次元断面をメッシュで表現した解析モデル等を生成する。なお、本実施形態では、説明の簡明化のため、対象物の二次元断面を正方メッシュで表現した解析モデルを用いて説明する。この処理部10aは、解析モデルにおいて、空間に相当するメッシュの属性を気体に設定した上で、外部との境界に相当するメッシュの属性を気体から液体へと変更する。そして、属性が気体に設定されたメッシュを対象として、自己の周囲に存在するメッシュの属性に応じて、その属性が気体から液体へと変更される。判定部10bは、解析モデルにおいて、属性が気体に設定されたメッシュの有無に応じて、対象物に生じる空気溜まりの有無を判定する。
オペレータは、表示装置12に表示された情報に基づき、入力装置11を操作して、解析対象となる対象物の形状や数値の入力などを行う。記憶装置13には、空気溜まりを解析するために必要な各種のデータベースが格納されているが、本実施形態では、属性データベース13aが重要になる。属性データベース13aは、メッシュに設定される属性を格納するデータベースであり、解析対象となる対象物毎に、個別の識別番号(以下「レコード番号」という)が付された属性レコード群で構成されている。個々の属性レコードには、基本的に、各メッシュを識別するための識別番号(以下「メッシュ番号」という)と、メッシュの属性とが対応付けて記述されている。
図3および図4は、本実施形態にかかる解析手順を示すフローチャートである。まず、ステップ1において、オペレータによる入力装置11の操作に従い、対象物に関する情報が取得される。このステップ1において所得される情報としては、対象物の形状や解析精度等が挙げられる。
ステップ2において、解析モデルが生成される。解析モデルは、対象物の二次元断面をそれぞれが同一形状の複数の微少要素(メッシュ)によって表現した解析用のモデルである。本実施形態では、重力方向における流体の流動状態を再現するといった観点より、鉛直軸を含む対象物の二次元断面がモデル化される。解析モデルにおける個々のメッシュは、対象物の形状に拘わらず、その形状の表現が容易であるとの理由で、その形状が正方形状に設定されており、それぞれが格子状に配列される。解析モデルの単位面積あたりのメッシュ数は、解析精度に応じて任意に設定することができる。例えば、対象物の内部形状が複雑である場合、或いは、空気溜まりの解析を高精度で行う場合には、メッシュが密に設定される。これに対して、対象物の内部形状が単純である場合、或いは、空気溜まりの判定をラフな精度で行う場合には、メッシュが前者よりも疎に設定される。個々のメッシュには、自己を識別するためのメッシュ番号が付与される。
解析モデルを構成するメッシュには、対象物の部材に相当するメッシュと、対象物の空間に相当するメッシュとが存在する。対象物の空間は、構造的な隙間や空洞、或いは、窪み(対象物の二次元断面の外形を規定する輪郭線よりも内側へ窪んでいる領域)等であり、浸漬処理を施す際の空気溜まりの発生原因となり得る。ステップ3では、解析モデルにおいて、空間に相当するメッシュ(以下「空間メッシュ」という)が抽出され、その属性が液体に設定される。これにともない、属性データベース13aには、新たなレコード番号を採番した上で、属性レコードが新規に追加される。この属性レコードには、抽出された空間メッシュのメッシュ番号と属性とが対応付けて記述される。
ステップ4では、抽出された空間メッシュにおいて、対象物の壁面との境界に位置するメッシュ、すなわち、対象物の部材に相当するメッシュと隣接するメッシュが抽出される。抽出された空間メッシュは、他の空間メッシュと区別するために、ある識別子「A」が付与されたグループに分類される。グループAに分類された空間メッシュは、その属性が液体から気体へと変更される(ステップ5)。この変更結果は、属性データベース13aにおいて、先のステップ3において追加された属性レコードに反映される。この場合、属性レコードにおいて、該当する空間メッシュの検索は、メッシュ番号を検索キーとして行われる(以下に示すステップにおいても同様)。
ステップ5に続くステップ6では、グループAに分類された空間メッシュにおいて、外部境界メッシュが抽出される。この外部境界メッシュは、グループAの空間メッシュにおいて、対象物の外部との境界に相当するメッシュ、すなわち、空間の開口部分に相当するメッシュである。抽出された外部境界メッシュは、その属性が気体から液体に変更され、これに応じて、属性データベース13aの記述も更新される。
ステップ7では、外部境界メッシュを除くグループAの空間メッシュに対して、自己を識別するための識別番号(以下「グループ番号」という)n(n:自然数)が付与される。後述するステップ8以降の処理では、処理対象となる空間メッシュがグループ番号nに従って選択される関係上、このグループ番号nは、メッシュの選択順序に対応付けて付与される。具体的には、解析モデルの下側の空間メッシュから上側の空間メッシュにかけて順次処理が進行するように、グループ番号nが付与される。この場合、高さ的に一致した空気メッシュ同士は、外部境界メッシュに近い空間メッシュから遠方の空間メッシュにかけて処理が進行するように、グループ番号nが付与される。
図5は、グループ番号nの説明図である。同図(a),(b)は、それぞれが異なる形状の対象物に関する解析モデルを示しており、説明の便宜上、部材との境界と、空間メッシュとが示されている。外部境界メッシュを除くグループAに分類された空間メッシュには、ハッチングが施されているとともに、自己を特定するグループ番号nが示されている。このグループ番号nの付与にともない、属性データベース13aの該当する属性レコードには、空間メッシュに対応付けてグループ番号nが記述される。
ステップ8において、ループ変数iに従い、番号「i」に相当するグループ番号の空間メッシュが、処理対象メッシュとして選択される。このループ変数iは、本ルーチンの開始に先立ち行われるイニシャルルーチンにおいて、初期値(本実施形態では「1」)にリセットされている。そのため、初期的には、まず、番号「1」に相当するグループ番号の空間メッシュが、処理対象メッシュとして選択されることとなる。
ステップ9では、周囲に存在する空間メッシュの属性に基づいて、処理対象メッシュが属性変更条件を具備しているか否かが判断される。具体的には、属性レコードにおいて、メッシュ番号を検索キーとして、処理対象メッシュの側方および方、すなわち、左、右および上に隣接する空間メッシュが検索される。抽出された空間メッシュのいずれかの属性が液体である場合には、属性変更条件を具備していると判断される。一方、各空間メッシュの属性がいずれも流体である場合には、属性変更条件を具備していないと判断される。このステップ9において肯定判定された場合、すなわち、属性変更条件を具備する場合には、ステップ10に進む。一方、このステップ9において否定判定された場合、すなわち、属性変更条件を具備しない場合には、ステップ10をスキップして、ステップ11に進む。
ステップ10では、処理対象メッシュ(グループ番号i)の属性が、気体から液体に変更される。これにともない、属性データベース13aにおいて、処理対象メッシュの属性が気体から液体に変更される。
ステップ11では、ループ変数iがグループ番号nの最大値nmaxに到達したか否かが判断される。このステップ11において否定判定された場合、すなわち、ループ変数iがグループ番号nの最大値nmaxに到達していない場合には、ステップ12に進む。そして、ステップ12において、ループ変数iが1インクリメントされ、ステップ8に戻る。このステップ11の判断処理により、ループ変数iが、グループ番号nの最大値nmaxに到達するまで、処理対象メッシュを順次シフトさせながらステップ8からステップ10までの処理が繰返し実行される。一方、ステップ11において肯定判定された場合、すなわち、ループ変数iがグループ番号の最大値nmaxに到達した場合には、ステップ13に進む。
ステップ13において、解析モデルにおいて、属性が気体の空間メッシュが存在するか否かが判断される。具体的には、属性データベース13aにおいて、レコード番号をベースに属性レコードが検索される。そして、抽出された属性レコードに記述された各空間メッシュの属性に基づいて、その有無が判断される。このステップ13において肯定判定された場合、すなわち、気体に属する空間メッシュが存在する場合には、ステップ14に進む。そして、ステップ14において、表示装置12に空気溜まりが発生する旨のメッセージを表示する等の空気溜まり判定処理を行った後に、本ルーチンを抜ける。この場合、コンピュータ10は、気体に属する空間メッシュの位置が判るように、解析モデルを、空間メッシュの属性に応じて色表示する等の処理を行ってもよい。一方、このステップ13において否定判定された場合、すなわち、すべての空間メッシュの属性が液体である場合には、ステップ14をスキップして、本ルーチンを抜ける。なお、この場合、空気溜まりが発生しない旨のメッセージを表示する等の処理を行ってもよい。
以下、本実施形態の解析手法の概念について説明する。この解析手法は、解析モデルを構成する個々の空間メッシュに、電着液を模擬した液体、または、空気を模擬した気体という、物性(具体的には、比重)の異なる属性を設定することにより、初めて実効性を有することとなる。個々の空間メッシュに設定された属性は、メッシュ位置に、その属性に応じた物体の存在を表現する。
解析モデルに対応する対象物の二次元断面には、対象物の部材、または、空間に相当する領域とが含まれる。これらの領域うち、空間に相当する領域は、対象物を電着槽に浸漬した際に、空気の残留空間となる可能性がある(空気溜まりの発生)。そこで、まず、空間メッシュを抽出し、空間メッシュの属性を液体に設定することにより(ステップ3)、対象物が電着槽に浸漬された初期的な状態が再現される。
ところで、対象物の空間に空気が残留している場合には、電着液よりも比重の軽い空気は、少なくとも対象物の壁面に存在する。そこで、残留している可能性のある空気を解析モデルにおいて表現するという観点から、グループAに属する空間メッシュの属性が、液体から気体に変更される(ステップ5)。一方、空間が外部に対して開口している場合には、空気はその位置から外部へ排出され、その開口部分は電着液により満たされる。そこで、グループAに分類された空間メッシュにおいて、外部境界メッシュは、その属性が気体から液体に変更される(ステップ6)。
以上のように、各空間メッシュの属性に関する初期条件が設定されると、比重関係に基づいたメッシュの属性変更により、電着槽に浸漬された際の電着液および空気の流動状態が再現される。すなわち、処理対象メッシュの直上に、液体に属するメッシュが存在する場合には、比重の重い液体が下方へ移動する(空気は上方へ移動する)との知得から、そのメッシュの属性が気体から液体へと変更される。また、処理対象メッシュの左右に、液体に属するメッシュが存在する場合には、比重が異なる物質が同一の高さに留まることはなく、比重の軽い気体は上方へと流動するとの観点から、そのメッシュの属性が気体から液体へ変更される。そこで、本実施形態では、左右および上に隣接する空間メッシュの属性が液体である場合には、属性変更条件を具備したと判断し、処理対象メッシュの属性が気体から液体へと変更される(ステップ9,10)。
このような比重関係に基づくメッシュの属性変更により、気体に属する空間メッシュの有無に応じて、空気溜まりの有無を判断可能することが可能となる。かかる手法によれば、対象物をメッシュで表現し、その属性から空気溜まりの解析を行っているので、自由表面を用いた解析手法と比較して、その処理を単純化することができる。また、処理対象メッシュの属性を変更するか否かを、周囲のメッシュの属性に応じて判断することができるので、複雑な解析処理が必要とされず、解析処理の高速化・効率化を図ることができる。
なお、本発明によれば、初期条件の設定は、上述した実施形態に限定されるものでなく、以下に示すような手順にて、初期条件を設定してもよい。まず、第1のステップとして、空間メッシュの属性が気体に設定される。第2のステップとして、外部境界メッシュが抽出され、この外部境界メッシュの属性が気体から液体へと変更される。この初期条件の設定手法では、ステップ8〜ステップ12に示す属性変更処理を、ある程度繰り返し実行することにより、空気溜まりが生じる場合には、その有無のみならず、空間メッシュの属性のレイアウトにより、空気溜まりの状態をも再現することができる。ただし、上述した実施形態では、空間メッシュの全域に亘り、属性の変更処理を実行する必要がないので、解析の効率化を図る点において有利である。
なお、本実施形態では、正方メッシュを用いて解析モデルを生成したが、本発明はこれに限定されることなく、三角形、五角形などの多角メッシュを用いてもよい。ただし、このケースでは、左、右およびに存在する空間メッシュの属性とともに、その重心位置がさらに考慮され、メッシュの属性が気体から液体へと変更される。具体的には、属性が空間であり、かつ、その重心位置が自己の重心位置以となる空間メッシュが周囲に存在するケースにおいて、処理対象メッシュの属性が気体から液体へと変更されることとなる。
また、本実施形態では、解析モデルを二次元メッシュを用いて生成したが、本発明の解析モデルは三次元メッシュによって生成してもよい。三次元メッシュは、少なくとも二次元メッシュを含む概念であり、三次元メッシュを用いて解析モデルを生成した場合でも、メッシュの形状にしばられることなく、二次元断面のメッシュを用いて解析モデルを生成した場合と同様に処理することが可能である。
また、上述した実施形態の解析方法を実行するコンピュータが実行可能なプログラム自体も本発明の一部として機能する。当然ながらこのコンピュータ・プログラムを記録した記録媒体を、図1のような構成を有するシステムに対して供給してもよい。この場合、このシステム中のコンピュータ10が、記録媒体に格納されたコンピュータ・プログラムを読み取り実行することによって、本発明の目的を達成することができる。コンピュータ・プログラム自体が本発明の新規な機能を実現するため、そのプログラムを記録した記録媒体も本発明を構成する。コンピュータ・プログラムを記録した記録媒体としては、例えば、CD−ROM、フレキシブルディスク、ハードディスク、メモリカード、光ディスク、DVD−ROM、DVD−RAM等が挙げられる。
本実施形態にかかる解析システムの全体構成図 コンピュータの機能的な構成を示すブロック図 本実施形態にかかる解析手順を示すフローチャート 本実施形態にかかる解析手順を示すフローチャート グループ番号の説明図
符号の説明
10 コンピュータ
10a 処理部
10b 判定部
11 入力装置
12 表示装置
13 記憶装置
13a 属性データベース

Claims (4)

  1. メッシュで表現された対象物の解析モデルに関して、前記メッシュのそれぞれの属性を管理する属性データベースを格納する記憶部と、浸漬処理が施された前記対象物に生じる空気溜まりの解析を行い、これに応じて、前記記憶部に格納された前記属性データベースの管理内容を変更する処理部と、前記対象物の空気溜まりの状態を判定する判定部と備えた解析システムの空気溜まりの解析方法において、
    前記処理部が、前記解析モデルにおける前記対象物の空間に相当するメッシュを空間メッシュとして抽出するとともに、当該抽出された空間メッシュのメッシュ番号と、当該抽出された空間メッシュが第1の属性を有する旨とを前記属性データベースに対応付けて記述するステップと、
    前記処理部が、前記解析モデルにおける前記対象物の壁面との境界に位置する空間メッシュであって、前記対象物の外部との境界に相当する外部境界メッシュ以外のものを抽出するとともに、当該抽出された空間メッシュのメッシュ番号に基づいて前記属性データベースを検索して、当該メッシュ番号に対応する空間メッシュの属性を前記第1の属性よりも比重が軽いことを示す第2の属性に変更するステップと、
    前記処理部が、前記第2の属性に変更された空間メッシュのそれぞれに対して、前記解析モデルの下側の空間メッシュから上側の空間メッシュにかけて順次処理が進行するようにグループ番号を付与するステップと、
    前記処理部が、前記グループ番号が付与された空間メッシュのそれぞれを処理対象とし、前記解析モデルにおける前記処理対象の側方および上方に隣接する空間メッシュのいずれかの属性が前記第1の属性である場合には、前記処理対象のメッシュ番号に基づいて前記属性データベースを検索して、当該メッシュ番号に対応する空間メッシュの属性を前記第1の属性に変更する属性変更処理を、前記グループ番号の順序で実行するステップと、
    前記判定部が、前記グループ番号のすべての前記属性変更処理が終了した場合、前記属性データベースにおける前記第2の属性の空間メッシュの有無に応じて、前記対象物の空気溜まりの状態を判定するステップ
    を有することを特徴とする空気溜まりの解析方法。
  2. メッシュで表現された対象物の解析モデルに関して、前記メッシュのそれぞれの属性を管理する属性データベースを格納する記憶部と、浸漬処理が施された前記対象物に生じる空気溜まりの解析を行い、これに応じて、前記記憶部に格納された前記属性データベースの管理内容を変更する処理部と、前記対象物の空気溜まりの状態を判定する判定部と備えた解析システムの空気溜まりの解析方法において、
    前記処理部が、前記解析モデルにおける前記対象物の空間に相当するメッシュを空間メッシュとして抽出するステップと、
    前記処理部が、前記抽出された空間メッシュのうち、前記解析モデルにおける前記対象物の外部との境界に相当する外部境界メッシュに関しては、当該外部境界メッシュのメッシュ番号と、当該外部境界メッシュが第1の属性を有する旨とを前記属性データベースに対応付けて記述するステップと、
    前記処理部が、前記抽出された空間メッシュのうち、前記外部境界メッシュ以外のものに関しては、当該空間メッシュのメッシュ番号と、当該空間メッシュが前記第1の属性よりも比重が軽いことを示す第2の属性を有する旨とを前記属性データベースに対応付けて記述するステップと、
    前記処理部が、前記属性データベースにおける前記第2の属性の空間メッシュのそれぞれを処理対象とし、前記解析モデルにおける前記処理対象の側方および上方に隣接する空間メッシュのいずれかの属性が前記第1の属性である場合には、前記処理対象のメッシュ番号に基づいて前記属性データベースを検索して、当該メッシュ番号に対応する空間メッシュの属性を前記第1の属性に変更する属性変更処理を、繰り返し実行するステップと、
    前記判定部が、前記属性変更処理が繰り返し実行された後、前記属性データベースにおける前記第2の属性の空間メッシュの有無に応じて、前記対象物の空気溜まりの状態を判定するステップと
    を有することを特徴とする空気溜まりの解析方法。
  3. 浸漬処理を施す際に対象物に生じる空気溜まりの解析方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータ・プログラムにおいて、
    前記対象物をメッシュで表現した解析モデルを生成する第1のステップと、
    前記解析モデルにおいて、前記空気溜まりの原因となり得る空間に相当する前記メッシュの属性を気体に設定する第2のステップと、
    前記空間に相当する前記メッシュのうち、外部との境界に相当する前記メッシュの属性を前記気体から液体に変更する第3のステップと、
    前記メッシュの属性が前記気体に設定された前記メッシュを処理対象として、自己の周囲に存在する前記メッシュの属性に応じて、前記属性を前記気体から前記液体に変更する第4のステップと、
    前記解析モデルにおいて、前記メッシュの属性が前記気体に設定された前記メッシュの有無に応じて、前記空気溜まりの有無を判定する第5のステップと
    を有することを特徴とする空気溜まりの解析方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータ・プログラム。
  4. 前記第2のステップは、前記解析モデルにおいて、前記空間に相当する前記メッシュの属性を前記液体に設定した後に、当該液体に設定された前記メッシュのうち、前記対象物の壁面との境界に位置する前記メッシュの属性を前記液体から前記気体に設定するステップであることを特徴とする請求項に記載されたコンピュータ・プログラム。
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