JP7182791B2 - 加工支援システム - Google Patents

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Description

本願発明は、素材の一部を切削などにより除去して所定の形状の対象物を得るための加工を支援する加工支援システムに関する。
製品形状が多様化・複雑化している昨今では、機械加工分野において、加工順序や加工条件などを決定する加工準備時間が大きくなるといった問題がある。
そこで、非特許文献1には、加工の結果物である製品形状の特徴を表現する位相情報と実際に加工された際の加工条件とを関連づけてデータベース化し、加工事例を再利用して機械加工の作業設計を自動的に行うシステムが記載されている。
白瀬敬一 他、「加工事例を再利用してNCプログラムを作成する機械加工用作業設計システム」、日本機械学会論文集81巻832号(2015)
ところが、機械加工の作業設計を自動的に行うシステムでは、1つの工程が決定されるのではなく、多数の工程が算出されるため、作業者が複数の工程から1つの工程を決定する必要が生じる。また、従来は、工程を自動で決めるシステムには、熟練者のノウハウや経験を生かして作業設計をするものがないため、最終的には、1つの工程を決定するために熟練が必要となっている。
本願発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、経験の少ない技術者においても、熟練者のように複数の工程から好適と考えられる工程を決定することができる加工支援システムの提供を目的としている。
上記目的を達成するために、本願発明の1つである加工支援システムは、操作者が素材の複数の除去領域を除去加工して所定の形状の対象物を得るために複数の工程の集合である工程群から少なくとも1つの工程を決定する加工支援システムであって、教授者を識別する教授者情報を取得する教授者情報取得部と、木構造で表現される工程群の一部である兄弟ノードに対応する前記除去領域の特徴を示す除去領域情報を取得する除去領域情報取得部と、前記兄弟ノードに対応する除去領域情報の少なくとも一部を提示する兄弟ノード提示部と、提示された兄弟ノードにそれぞれ対応した除去領域情報に基づき、前記教授者が選定した除去領域情報に対応するノードを取得する順序選択部と、複数の除去領域情報の提示とその選定の繰り返しに基づき決定された工程と、前記工程に含まれる各ノードにそれぞれ対応する除去領域情報とを含む加工情報に教授者情報を関連付けた関連情報を記憶する関連情報蓄積部と、関連情報蓄積部に蓄積された関連情報から加工情報に基づき教授者情報毎に工程選定の傾向を示す傾向情報を導出する傾向導出部とを備える。
これによれば、例えば熟練の教授者が木構造の工程群から選定した工程に除去領域情報を関連付けた加工情報をデータベースとして蓄積していくことができる。また、このデータベースに基づき教授者毎の工程を選択する傾向(癖)を示す傾向情報を作成し、未経験者や経験の浅い操作者を支援することが可能となる。
また、前記操作者が、前記加工支援システムを使用し加工順序を決定する場合に、前記関連情報蓄積部及び前記傾向情報のうち少なくとも1つを教授者ごとに可視的に表示させ、前記表示された内容に基づき、前記操作者が教授者を選定することにより加工順序を決定してもよい。
これによれば、未経験者や経験の浅い操作者が表示に基づき教授者を選定するだけで、選定された教授者の傾向に対応した加工順序を決定することができる。
また、前記素材の形状を示す素材データと前記対象物の形状を示す対象物データとを取得し、除去する一塊の領域である総除去領域の表面の一部を含む分割面により前記総除去領域を分割して得られる除去領域に基づき工程群を作成する工程群作成部をさらに備えてもよい。
これによれば、工程群を他のシステムから取得するのではなく、加工支援システムに素材データと対象物データとを入力すれば、傾向情報を導出するためのデータベースを作成することが可能となる。
また、除去領域情報は、前記除去領域の幾何的な特徴を含むものでもよい。
これによれば、比較的簡単に教授者に対応する傾向情報を導出することが可能となる。
また、前記兄弟ノード提示部は、ノードに対応する前記除去領域の形状と前記対象物の形状とを同時に視覚的に表示させてもよい。
これによれば、教授者が除去領域の形を認識しながら加工の順序を選択するため、加工順序を選択する際の教授者の傾向をより強く反映させることが可能となる。
また、前記順序選択部は、順序の選択に加えて前記教授者が選定した除去領域情報に含まれる情報の少なくとも1つを特徴情報として取得してもよい。
これによれば、教授者の無意識的な傾向ばかりでなく、意識的な傾向を傾向情報に反映させることが可能となる。
また、複数の前記教授者に対応する教授者情報を提示する教授者提示部と、前記教授者提示部により提示された教授者情報に基づき、前記操作者が選定した教授者情報を取得する教授者選定部と、工程群を取得し、選定された教授者情報に対応する傾向情報に基づき工程群から少なくとも1つの工程を決定する工程決定部とをさらに備えてもよい。
これによれば、熟練者で無い者であっても加工支援システムによって提示された熟練者を選択することで熟練者に近い工程を選定することができる。従って、熟練者で無い者が、熟練者が選定したような工程によって、素材を除去加工して対象物を得ることができるため、効率的な除去加工をすることができるようになる。
また、前記教授者提示部は、教授者情報と共に傾向情報を提示してもかまわない。
これによれば、除去加工にある程度の知識のある操作者等の場合、傾向情報に基づきより具体的に教授者を選択できるようになる。
また、教授者にそれぞれ対応する傾向情報に基づき工程群から複数の工程を前記工程決定部にそれぞれ決定させると共に、決定された工程に基づき除去加工をシミュレートし、シミュレート結果を示す結果情報を作成するシミュレート部をさらに備え、前記教授者提示部は、結果情報を教授者情報と共に提示してもよい。
これによれば、工程群のなかから教授者の傾向により選定された工程についてシミュレートを行うため、シミュレート数を低減できる。また、素材から対象物を得るために必要な時間などの結果情報に基づきより具体的に教授者を選定することが可能となる。
なお、前記加工支援システムが含む各処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを実施することも本願発明の実施に該当する。無論、そのプログラムが記録された記録媒体を実施することも本願発明の実施に該当する。
本願発明によれば、熟練作業者などが実施する加工工程を選定する癖などを加工支援システムが学習することができ、学習結果に基づき初心者などでも熟練者が実施するような加工工程を簡単に実行することが可能となる。
図1は、加工支援システムの機能構成を示すブロック図である。 図2は、素材、対象物、および、除去領域を示す斜視図である。 図3は、工程群作成部の機能構成を示すブロック図である。 図4は、工程群作成部の処理の流れを示すフローチャートである。 図5は、対象物と除去領域とを分離して示す斜視図である。 図6は、総除去領域を他の仮平面で分割した状態を示す斜視図である。 図7は、分割除去領域とそれぞれの開放面部の数を示す斜視図である。 図8は、作成途中の工程群の木構造を示す図である。 図9は、SRV2に含まれる除去領域の開放面部の数を示す斜視図である。 図10は、作成途中の工程群の木構造の一部を示す図である。 図11は、SRV4に含まれる除去領域の開放面部の数を示す斜視図である。 図12は、SRV4における除去領域の加工順序の全パターンを示す図である。 図13は、兄弟ノード提示部が表示装置に提示した画像を示す図である。 図14は、学習部の処理の流れを示すフローチャートである。 図15は、教授者を選定するための画面を示す図である。 図16は、支援部の処理の流れを示すフローチャートである。 図17は、教授者を選定するための別画面を示す図である。 図18は、傾向情報を示す図である。 図19は、除去形状情報のバリエーションを示す図である。 図20は、対象物の一例を示す斜視図である。 図21は、加工順を示す総当たり表である。 図22は、加工優先度の相対的な比較を示す図である。
次に、本願発明に係る加工支援システム100の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施の形態は、本願発明に係る加工支援システム100の一例を示したものに過ぎない。従って本願発明は、以下の実施の形態を参考に請求の範囲の文言によって範囲が画定されるものであり、以下の実施の形態のみに限定されるものではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本願発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、本願発明の課題を達成するのに必ずしも必要ではないが、より好ましい形態を構成するものとして説明される。
また、図面は、本願発明を示すために適宜強調や省略、比率の調整を行った模式的な図となっており、実際の形状や位置関係、比率とは異なる場合がある。
図1は、加工支援システムの機能構成を示すブロック図である。
図2は、素材、対象物、および、除去領域を示す斜視図である。
これらの図に示すように、加工支援システム100は、素材200の複数の除去領域205を順番に除去加工して総除去領域201を除去し、所定の形状の対象物202を得るために複数の工程の集合である工程群から少なくとも1つの工程を決定するシステムである。本実施の形態の場合、加工支援システム100は、工程群作成部101と、学習部103と、支援部105とを備えている。
図3は、工程群作成部の機能構成を示すブロック図である。
同図に示すように本実施の形態に係る工程群作成部101は、素材の複数の除去領域を除去加工して所定の形状の対象物を得るための複数の工程の集合である工程群を作成する処理部であり、コンピュータにソフトウエア(プログラム)を実行させることで実現されるシステムである。工程群作成部101は、コンピュータにより実現される機能部として、問合せ部111と、分割平面決定部112と、次総除去領域決定部113と、工程候補決定部114と、順序調整部115とを備えている。なお、コンピュータとは、CPU(中央処理装置)を備え、表示装置や入力装置などの入出力手段、メモリや外部記憶装置などの記憶手段など一般的な構成を備えた電子計算機である。
問合せ部111は、工程群作成部101を実現しているコンピュータ、または、別のコンピュータで実行されているいわゆるCADソフトウエア300などに素材200の三次元形状を示す素材データと、素材200から切り出される対象物202の三次元形状を示す対象物データとを提供する処理部である。また、問合せ部111は、素材データと対象物データとに基づいて、除去加工により素材200から除去する一塊の三次元的な領域である仮想的な総除去領域201の表面に存在する平面部を取得したり、平面部を含む一つの仮平面203により総除去領域201を分割して得られる仮領域の数である分割数を仮平面203毎に取得する処理部である。
ここで、総除去領域201の抽出は、素材データと対象物データを用いた三次元形状の差演算により行われる。また、仮平面203は、図中XYZの軸に直角に交わる平面ばかりでなく、これらの平面に対し斜めに配置される平面も含まれる。また、図中のXYZ軸は、加工機の軸と一致していてもよい。
なお、問合せ部111は、素材データと対象物データとを指定することにより、総除去領域201において、仮平面203とこれに紐付けられた分割数を取得すればよく、工程群作成部101が素材データと対象物データを必ずしも保有している必要はない。一方、問合せ部111が、素材データと対象物データとに基づき、総除去領域201を抽出し、平面部を特定し、分割数を算出することを否定するものではない。
分割平面決定部112は、問合せ部111が取得した仮平面203と分割数とに基づき、分割数が3以上となる仮平面203を、総除去領域201を分割する分割平面として決定する処理部である。なお、分割数が3以上となる仮平面203が複数存在する場合は、それぞれを分割平面として決定し、それぞれの分割平面毎に以下に示す処理を行い、複数のパターンを提示しても構わない。また、分割数が最も多い仮平面203を分割平面としても構わない。
ここで、分割平面決定部112は、最大の分割数が2であった場合、つまり、総除去領域201を仮平面203により分割して得られる分割数が全て2であった場合は、全ての仮平面203を分割平面として決定する。
次総除去領域決定部113は、分割平面決定部112により決定された分割平面によって分割される複数の分割除去領域(以下、略字でSRVと記載する場合がある。)の内、所定の条件を満たした一つの分割除去領域以外の領域の一つを次の総除去領域201として決定する処理部である。
ここで、所定の条件とは、例えば、(1)切削工具に最も近い。(2)大気に触れる面である開放面部(Open Face)が最も多い。(3)体積が最も大きいなどである。
また、次総除去領域決定部113は、分割平面決定部112が最大の分割数が2であると判断した場合は、機能しないものとなっている。
なお本実施形態の場合、問合せ部111は、次総除去領域決定部113によって総除去領域201が決定された場合、新たな総除去領域201の全ての仮平面203について分割数をCADソフトウエア300に問合せる。また、分割平面決定部112は、問合せ部111により得られた分割数が3以上(例えば最大)となる仮平面203を次の分割平面として決定する。
工程候補決定部114は、分割平面決定部112により決定された分割平面で分割された分割除去領域について、大気に触れる面である開放面部の数を取得する。そして、開放面部の数の最も多い領域を除去領域として決定し、決定された除去領域を仮想的に除去した残りの分割除去領域についてさらに開放面部の数を取得し、開放面部の数の最も多い領域を次の除去領域として決定し、決定された除去領域の順番を加工順序とする処理部である。
以上の処理により、開放面部が最大の分割除去領域は、実際の切削工程においては切削工具の接近が容易となり、使用可能な工具への制約も緩くなる領域であるため、加工順序の優先度が高い領域となる。
ここで、開放面部とは、一般的には大気と接触している面として説明される。なお、開放面部の数は厳密な平面の数でなくてもよい。例えば図5に示すように、SRV1では、上方から見た場合(図中Z軸負の方向に見た場合)、平面が4面看取されるが、SRV1をX軸Y軸Z軸のそれぞれに直角に交差する面で形成される仮想的な直方体で覆うとすると、上方から見た四つの平面は1平面で覆われるため、当該部分の開放面部の数を1と考えてもかまわない。この考え方によるとSRV1全体の開放面部の数は、5となる。よって、開放面部の数に関しては、実質的に大気と接触している面を、開放面部の数と考えても構わない。また、加工機の特性を考慮し、切削工具が進入できるおおよその面で開放面部の数を決定してもよい。具体的には、前記仮想的な直方体のうち、素材が保持(チャック)されている面は大気と接触していても開放面部に含めないとしても構わない。
なお、開放面部の数は、工程候補決定部114が計算により取得してもよく、CADソフトウエア300に問いあわせることにより取得しても構わない。
順序調整部115は、分割除去領域についての加工制約条件を取得し、当該加工制約条件に基づいて、工程候補決定部114で決定された加工順序を入れ替える処理部である。
ここで、加工制約条件とは、対象物202の二つの領域に同軸の貫通孔を設ける場合、二つの領域に挟まれている分割除去領域を除去する前に貫通孔を穿設するという条件を例示できる。この場合、貫通孔を設ける領域は、平面で囲まれた領域ではないため、分割平面決定部112によっては特定されない。そこで、順序調整部115は、このような分割平面決定部112では特定されない加工対象領域を予め取得しておき、加工順序の適切な箇所に追加挿入しても構わない。
その他加工条件としては、同じ切削工具を用いて除去する分割除去領域は加工順序を連続させる、要求される寸法公差が同じ分割除去領域は加工順序を連続させる、要求される直角度、平行度、平面度などが所定の閾値よりも厳しい場合、分割除去領域の加工順序を調整するなどである。さらに、順序調整部115は、次の加工制約条件を加えても構わない。例えば、切削工具に近い側の分割除去領域から加工する、体積の大きい分割除去領域から加工する、などである。
以上により、工程群作成部101は、分割平面決定部112で決定された分割平面や分割平面で分割された分割除去領域の加工順である複数の工程候補である工程群を学習部103に出力する。
次に、上記工程群作成部101の各処理部を機能させて分割平面と加工順序とを決定する流れを説明する。
図4は、工程群作成部の処理の流れを示すフローチャートである。
まず、問合せ部111がCADソフトウエア300に素材データと対象物データとを提示し、CADソフトウエア300から一塊の総除去領域201を取得する(S101)。なお、総除去領域201とは、素材データや対象物データと同様のデータである。また、素材データと対象物データによっては、総除去領域201が複数存在する場合も発生するが、その場合は各総除去領域201について下記の処理を行えばよい。
次に、問合せ部111が、取得した総除去領域201について表面に存在する平面部を含む仮平面203を抽出し、当該仮平面203によって総除去領域201を分割した場合に得られる分割数をCADソフトウエア300に問いあわせて結果を取得する(S102)。この処理は、総除去領域201の表面に存在する斜面を含む仮平面203の全てについて行われる。
具体的に例えば、図2に示すような仮平面203で総除去領域201を分割すると、分割数は、a、b、c、dで示すように4となる。一方、図6に示すような仮平面203で総除去領域201を分割すると、分割数は、a、bで示すように2となる。
次に、分割平面決定部112は、例えば最大の分割数に紐付けられた仮平面203を抽出し、当該仮平面203を分割平面として決定する(S103)。本実施形態の場合、図2に示す仮平面203に基づく分割数が4で最大であるため、この仮平面203が分割平面として決定される。
また、分割平面決定部112は、取得した最大の分割数が2の場合、全ての仮平面203を分割平面として決定する。
このように、本実施形態では、最初に取得された総除去領域201の全体を全ての仮平面203で細分化することなく分割平面を容易に決定することが可能である。
なお、最大の分割数が3以上であって同じ分割数の仮平面203がある場合は、それぞれの分割平面について以下の処理を行ってもよく、最後に取得した仮平面203を分割平面として以下の処理を行ってもよい。
次に、次総除去領域決定部113は、図2に示す分割除去領域a、b、c、dについて開放面部の数が最も多い分割除去領域以外の領域の一つを次の総除去領域201として決定する(S104)。具体的には分割除去領域aの開放面部の数は5、分割除去領域bの開放面部の数は4、分割除去領域cの開放面部の数は2、分割除去領域dの開放面部の数は4であるので、分割除去領域a以外の領域、例えば分割除去領域bを次の総除去領域201として決定する(S104)。
以上の処理を全ての分割平面が決定されるまで繰り返し行う(S105)。本実施形態の場合、図7に示すように、最初に決定された分割平面(図2に示す仮平面203)で総除去領域201を切断すると、SRV1~SRV4の四つの領域に分割される。そして、SRV2~SRV4のいずれの領域についても、どのような仮平面203で分割しても分割数が2となるため(分割平面の最大数が2)、いずれの仮平面203も分割平面として決定される。以上のように、最初に取得された総除去領域201すべてについて分割平面が決定されると分割平面決定の処理が終了する。ここで、分割平面の最大数が2となった場合に決定された分割平面で分割された領域を微小加工領域(Primitive)とし、Pと略して記載する場合がある。
次に、工程候補決定部114は、分割平面決定部112により決定された分割平面で分割された分割除去領域について、大気に触れる面である開放面部の数を取得し、開放面部の数の最も多い領域を除去領域として決定する(S106)。
具体的には、図7に示すように、最初に決定される分割平面により分割される領域であるSRV1~SRV4の開放面部の数をそれぞれ算出する。本実施形態の場合、SRV1の開放面部の数が5と最も大きいので、加工順序の優先順位は最も高くなる。つまりSRV1が最初に加工されることになる。
次に、SRV2とSRV4との開放面部の数は4であって、同じであるので、加工順序は、図8に示すように、木構造になる。
次に、SRV2の加工順序の決め方を示す。図9の上段に示すように、SRV2は、微小加工領域Pに分けられる。P1~P3の開放面部の数は、図9中の括弧内に数字で示されている(以下、開放面部の数を記載する場合には、同様に図の中に記載する。)。同図に示すように、P1の開放面部の数が最も大きいので、P1の加工順序が最優先となる。次の加工順を決めるには、図9の下段に示すように、P1を加工除去したと想定し、加工後のP2、P3の開放面部の数を取得する。この場合には、P2の開放面部の数とP3の開放面部の数とは同じであり、SRV2での加工順序は、図10に示すように、二つの場合に分かれる。
SRV3は、微小加工領域が一つであり、そのままになる。
SRV4は、図11に示すように、微小加工領域としてはP5~P10に分けられる。微小加工領域の加工順序は、SRV2で行った同様に開放面部の数の降順で決定すると、その結果は、図12に示すように、複数の木構造の工程候補が工程群として算出される。
次に、加工順序が決定された分割除去領域に加工制約条件が含まれているか否かを順序調整部115が判断し(S108)、加工制約条件が含まれている場合は、順序が調整されてもよい(S109)。
以上により、決定された工程群は、学習部103に出力される。
なお、工程群作成部101は、加工支援システム100とは別体のシステムによって実現されてもよい。この場合、加工支援システム100は、当該別体のシステムから工程群を取得する。
学習部103は、工程群作成部101から取得した工程群に基づき教授者が工程を選定することにより学習を行う処理部であり、図1に示すように、教授者情報取得部131と、除去領域情報取得部132と、兄弟ノード提示部133と、順序選択部134と、関連情報蓄積部135と、傾向導出部136とを備えている。
本実施の形態の場合、加工支援システム100は、マンマシンインターフェースである操作装置108と画像を表示することのできる表示装置107とを備えている。具体的に加工支援システム100は、表示装置107の表面に操作装置108としての透明なタッチパットが重ねられたいわゆるタッチスクリーンを備えている。
教授者情報取得部131は、教授者を識別する教授者情報を取得する処理部である。ここで、教授者とは、学習のための情報を入力する者であり、例えば、加工順序を選定し工程を決定する経験の長いいわゆる熟練者などである。
除去領域情報取得部132は、工程群作成部101から取得した工程群の一部である兄弟ノードに対応する除去領域205の複数の特徴を含む除去領域情報を取得する処理部である。ここで、兄弟ノードとは、同じ親を持つノードであり、例えば、図12に示すP8を親ノードとした場合のP7、P9、P10が該当する。換言すると、兄弟ノードとは、得られた工程群の中で加工優先度が同じ除去領域205である。
また、除去領域情報とは、除去領域の特徴を示す情報を含むものである。除去領域205の特徴を示す情報とは、例えば、除去領域の幾何的な特徴などである。具体的に例えば、除去領域情報に含まれる幾何的な情報としては、除去領域の大きさ、XYZ座標などで表される除去領域の重心などの位置、切削工具などの工具が侵入する方向における除去領域の深さ、切削工具などの工具が侵入する方向に直交する平面における除去領域の形、除去領域が対象物を貫通しているか否か、親ノードに対応する除去領域と兄弟ノードに対応する除去領域との距離、例えば重心間の距離などが例示できる。
さらに、また、除去領域を内包することができ、かつ、体積が最小の仮想的な直方体などの仮想形状に基づき幾何的な情報を定めてもよい。
また、幾何的な情報には、除去領域205の形状に基づく情報である除去形状情報が含まれることが望ましい。除去形状情報は、特に限定されるものではないが、図19に示す9つの形状に基づく情報を用いた場合、加工に適した工程の再現性を向上させることが可能である。具体的には、1)面全体に対して除去加工する:Face211、2)面を2分割した一方を除去加工し、加工後の状況が階段状になる:Step212、3)両端が開口する溝を除去加工により形成する:Open slot213、4)面の角部を除去加工する:Open pocket214、5)一端のみ開口する溝を除去加工により形成する:Closed slot215、6)矩形の貫通孔を除去加工する:Through pocket216、7)円形の貫通孔を除去加工する:Through hole217、8)矩形の底有り穴を除去加工する:Closed pocket218、9)円形の底有り穴を除去加工するClosed hole219、以上が本実施の形態で採用された9つの除去形状情報である。
除去領域情報は、幾何的な情報以外の情報を含んでいてもかまわない。例えば、除去領域情報に含まれる情報としては、除去領域の質量、材質、切削油の使用の有無、除去加工する場合の工具の種類、仕上げの状態などを挙示することができる。
兄弟ノード提示部133は、兄弟ノードに対応する除去領域情報の少なくとも一部を表示装置107等に提示する処理部である。本実施の形態の場合、兄弟ノード提示部133は、図13に示すように、ノード(例えば、P7、P9、P10)に対応する除去領域205の形状と対象物202の形状とを同時に視覚的に表示装置107に表示させている。
なお、表示装置107の画面上において対象物202は交差状の網掛けで示されており、選択対象である除去領域205は、細かなドットで示されている。また、既に選択されている除去領域205、および、選択の余地なく既に加工順序が定まっている除去領域205は、表示しない様にしてもかまわない。また、除去領域205とノードとの対応関係を明確に示すため除去領域205の内部には符合(例えば、P7、P9、P10)が表示されている。
順序選択部134は、兄弟ノード提示部133により提示された複数の除去領域情報に基づき、教授者が選定した除去領域情報に対応する兄弟ノードうちの1ノードを取得する処理部である。具体的に例えば、表示装置107上の操作装置108の操作により、教授者がP10に対応する除去領域情報(ノード)を選択した場合、順序選択部134は、図12に示すように親ノードであるP8の次に除去する除去領域205は、P10に対応する除去領域205であるとして加工順序を決定していく。
また、兄弟ノード提示部133は、教授者が操作装置108を用いて1つの除去領域205に対応する除去領域情報を選択した際、選択されている除去領域205に対応する除去領域情報を、例えば図13に示すようにポップアップなどで表示させてもよい。
順序選択部134は、兄弟ノード提示部133がポップアップなどにより提示した除去領域情報に含まれる複数の情報のうち教授者が選定した特徴を特徴情報として取得してもかまわない。この特徴情報は、後述の傾向情報を導出する際の重み等として用いられる。
関連情報蓄積部135は、兄弟ノード提示部133が提示する兄弟ノードとこれに対応して順序選択部134によるノードである除去領域205の選定の繰り返しに基づき決定された工程と、前記工程に含まれる各除去領域に対応する除去領域情報とを含む加工情報に教授者情報を関連付けた関連情報を記憶する蓄積装置である。関連情報蓄積部135を実現する装置は特に限定されるわけではなく、揮発性半導体メモリや不揮発性半導体メモリ、ハードディスクドライブなどを例示することができる。
傾向導出部136は、関連情報蓄積部135に蓄積された関連情報から教授者に対応する加工情報に基づき教授者情報に対応する工程選定の傾向を示す傾向情報を導出する処理部である。傾向導出部136は、兄弟ノードのそれぞれについて、同じ教授者が選択したノードに関連する除去領域情報(以下「選択情報」と記載する場合がある。)を抽出し、選択しなかったノードに関連する除去領域情報(以下「非選択情報」と記載する場合がある。)を抽出する。そして、選択情報と非選択情報との対応する各項目について比較分析することにより傾向情報を導出する。
ここで、比較分析とは、例えば項目の判断基準が数値で表されるものの場合は、各項目において、非選択情報に含まれる値を閾値として選択情報が前記閾値を超えるか超えないかで判断する分析を例示できる。また、判断基準が数値以外で表されるものの場合は、選択情報の判断基準が所定の分類に属するか属さないかで判断する分析を例示できる。
具体的に例えば、傾向導出部136は、次のようにして傾向情報を導出する。図18に示すように、除去領域情報の項目である「大きさ」について非選択情報よりも選択情報が大きいものが選択された場合が35回、小さいものが選択された場合が10回存在している。つまり、選択情報の除去領域の大きさが非選択情報よりも大きければ判断基準の「大」にポイント(例えば1)を付与し、小さければ判断基準の「小」にポイントを付与している。同様に、X座標、Y座標、Z座標、除去領域の深さ、親ノードから選択情報までの距離と非選択情報までの距離についてそれぞれ非選択情報の値を閾値として、閾値未満の場合、閾値より大の場合のそれぞれの判断基準にポイントを付与する。なお、閾値と同値の場合はポイントを付与しなくてもよい。
また、削工具などの工具が侵入する方向に直交する平面における除去領域の形については「多角形」と「円形」と「その他」との分類を設定しておき、選択情報の形状が属する分類にポイントを付与する。また、除去領域が対象物を貫通している場合は「有」、貫通していない場合は「無」として分類し、選択情報の形状と非選択情報の形状とが異なる分類に属する場合は、選択情報の形状が属する分類にポイントを付与する。
以上のポイントの付与を兄弟ノードのそれぞれに対して行い、得られた結果を集計することで、所定の教授者情報に関連する傾向情報を導出することができる。具体的には、兄弟ノードの選定にあたり、項目内における選択の傾向を示す傾向情報を導出することができる。
また、除去領域情報に複数の除去形状情報が含まれている場合、傾向導出部136は、複数の除去形状情報から抽出される2種類の情報の全ての組み合わせについて教授者が選定する頻度の高いものと低いものとを選別することで傾向情報を導出することが好ましい。具体的には、図20に示すような対象物202の形状となるように除去加工する場合、除去形状情報としては、Step212、Closed Pocket218およびThrough hole217が存在することになる。順序選択部134によって、教授者がどの形状に基づく情報を優先して加工したいかが対話形式でシステムに入力されているため、傾向導出部136は、形状に基づく情報の加工優先度を学習する。具体的に例えば、複数種類の除去形状情報から抽出される2種類の情報の全ての組み合わせについてそれぞれ教授者が選定する頻度の高いものと低いものとを選別することで傾向情報を導出する。つまり教授者がClosed pocket218、Step212、Through
hole217の順での加工を選択した場合、図21のような総当たり表が作成できる。教授者からの教示が十分に行われて関連情報蓄積部135に蓄積された関連情報に基づき、傾向導出部136は、複数の総当たり表を作成することにより傾向情報を導出する。
このように、除去形状情報から傾向情報を導出することにより、教授者が除去領域を選択する順序にある程度のゆらぎがあったとしても、教授者の選択傾向が正しく反映された傾向情報を導出することが可能となる。
さらに、傾向導出部136は、同種類の除去形状情報に、加工優先度が同じ除去領域が複数存在する場合は、その中でさらに幾何的な特徴を用いて優先度を決定し傾向情報を導出してもよい。例えば、図20に示す対象物202のThrough hole217のように同種類の形状に基づく情報が存在する場合、順序選択部134において入手した教授者の選択順序から、2つの除去領域の幾何的な特徴を相対的に比較する。比較対象としては、除去領域の体積(Volume)、所定の原点を定めて表される除去領域の位置(Position)、除去領域の加工深さ(Depth)、加工対象の中心からの相対位置(Inside and outside)との距離の少なくとも1つを用いる。
具体的には、教授者が選択した加工順序を対話形式により順序選択部134が取得し、形状に基づく情報、および加工優先度が同じ除去領域205の幾何的な情報を計算して図22に示すような相対的な比較を行い、幾何的な特徴を用いて傾向情報を導出する。
傾向導出部136は、上記の分析を教授者情報毎に行う事で、教授者それぞれの傾向情報を導出することができる。
なお、各項目に付与するポイントは同じ値でなくとも良く、教授者が選定した除去情報に含まれる情報に対応する特徴情報に基づきポイントを変更してもかまわない。これにより、教授者が意識的に選択した除去領域情報の項目を傾向情報に強く反映させることが可能となる。
さらに、項目それぞれの重みを導出することにより、兄弟ノード選定にあたり、項目間における選択の傾向を示す傾向情報に含ませることができる。重みとは、例えば、所定の項目について獲得したポイントが多い方のポイントをその項目に付与した全ポイントを除することにより得られる商である。具体的に図18に示す大きさに基づき説明すると、獲得したポイントが多い方のポイントは35、付与された全ポイントは45、したがって、35/(35+10)の商である0.78が大きさの重みとなる。ちなみに、項目「X座標」の重みは0.75、項目「Y座標」の重みは0.63、項目「Z座標」の重みは0.67、項目「深さ」の重みは0.57、項目「形」の重みは0.60、項目「貫通」の重みは0.67、項目「距離」の重みは0.80である。
図14は、学習部の処理の流れを示すフローチャートである。
まず、教授者が操作装置108を用いて教授者情報を入力し、教授者情報取得部131は、教授者を識別する教授者情報を取得する(S301)。
次に、除去領域情報取得部132は、工程群作成部101から工程群の一部である兄弟ノードと、これに対応する除去領域205の除去領域情報を取得する(S302)。なお、除去領域情報取得部132は、工程群の全てと全ての除去領域情報を取得してもかまわない。
次に、兄弟ノード提示部133は、兄弟ノードに対応する除去領域情報の少なくとも一部を表示装置107に提示する(S303)。つまり、工程群の内、除去領域を選択する必要がある場合のみ該当する除去領域情報を提示する。
本実施の形態の場合、図8に示すように、兄弟ノード提示部133は、選択の余地のないSRV1を削除した後の、素材200を最初に表示し、SRV2とSRV4を強調して表示し、選択を促す。
次に兄弟ノード提示部133により提示された複数の除去領域情報に基づき、教授者が操作装置108を用いて1つの除去領域情報を選定する。順序選択部134は、選定された除去領域情報に対応する兄弟ノードうちの1ノードを取得する(S304)。
以上の動作を、工程群に含まれる全兄弟ノードについて実施する(S305)。具体的には、図8に示す左側が選択された場合、次に、図10に示すP2とP3とを選択させ、最後に図12に示される全兄弟ノードについて教授者に選択させる。
次に、関連情報蓄積部135は、工程群から選定された1つの工程と、前記工程に含まれる各除去領域に対応する除去領域情報とを関連付けて加工情報として記憶し、さらに当該加工情報に教授者情報を関連づけて関連情報として記憶する。
以上の動作を、複数の異なる教授者に対し、複数の素材200、複数の対象物202について十分に情報が収集できるまで行う(S307)。
次に、傾向導出部136は、関連情報蓄積部135に蓄積された関連情報から各教授者に対応する加工情報に基づき教授者情報に対応する工程選定の傾向を示す傾向情報を導出する。
支援部105は、操作者が手本としたい熟練者を選択することで、自動的に熟練者の判断傾向に従った1つの工程を工程群から選び出す処理部であって、教授者提示部151と、教授者選定部152と、工程決定部153とを備えている。
図15は、教授者を選定するための画面を示す図である。
教授者提示部151は、複数の異なる教授者にそれぞれ対応する教授者情報を表示装置107等に提示する処理部である。本実施の形態の場合、教授者提示部151は、教授者情報と共に各教授者に対応した傾向情報を提示している。なお、提示する傾向情報は、傾向情報そのものでなくとも良く、傾向情報を概念的に示す情報などでもかまわない。
教授者選定部152は、教授者提示部151により提示された教授者情報に基づき、操作者が選定した教授者情報を取得する処理部である。具体的に例えば、表示装置107上の操作装置108の操作により、操作者が表示装置107に表示される教授者の1つを操作装置108により選択することで、教授者選定部152は、操作内容に従った教授者情報を選定する。
工程決定部153は、素材200、および、対象物202の少なくとも一方が新しい工程群などを工程群作成部101から取得し、教授者選定部152により選定された教授者情報に対応する傾向情報に基づき工程群から少なくとも1つの工程を決定する処理部である。工程決定部153は、例えば、木構造の工程群の根ノードから1段ずつ子ノードを辿り、兄弟ノードが存在する場合は、選定された教授者情報に対応する傾向情報に基づき兄弟ノードから1つのノードを選び出す。そして、選び出されたノードから子ノードを同様に辿ることで1つの工程を決定する。
図16は、支援部の処理の流れを示すフローチャートである。
まず、工程決定部153が、工程群作成部101より工程群を取得する(S501)。具体的には、加工支援システム100を利用する操作者が、工程群作成部101やCADソフトウエア300に加工対象である素材200の形状などを示す情報を入力し、加工の結果物である対象物202の形状などを示す情報を入力することにより工程群作成部101が工程群を作成し、工程決定部153が作成された工程群を取得する。なお、本記載は一例であり、工程群の取得タイミングは、本記載以外でもかまわない。
次に、加工工程の決定にあたり、教授者提示部151が表示装置107などに教授者情報を提示する(S502)。支援を要する操作者は、提示された教授者情報に基づき操作装置108を操作することにより教授者を選定し、教授者選定部152は、操作者が操作装置108により選定した教授者情報を取得する(S503)。
次に、工程決定部153は、工程群作成部101から取得した工程群から選定された教授者情報に対応する傾向情報に基づき1つの工程を決定する。決定された工程は、CAMシステム301に送られて、実行される。
以上の加工支援システム100によれば、工程群の中から1つの工程を決定する熟練者の技術をソフトウエア的に学習することができる。また、未経験者や経験の浅い者が新しい形状の素材200から新しい形状の対象物202を加工する場合などにおいても、学習結果に基づいて、選定した熟練者であれば導き出すと想定される工程を簡単に決定することができる。従って、未経験者などでも高効率の加工を実現することが可能となる。
また、ある程度の加工経験のある者の場合、工程選定の傾向(癖)を頼りにして熟練者を選定することもでき、工程選定のスキルアップを図ることも可能となる。
なお、本願発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、本明細書において記載した構成要素を任意に組み合わせて、また、構成要素のいくつかを除外して実現される別の実施の形態を本願発明の実施の形態としてもよい。また、上記実施の形態に対して本願発明の主旨、すなわち、請求の範囲に記載される文言が示す意味を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例も本願発明に含まれる。
例えば、図1に示しているように、加工支援システム100の支援部105はさらに、シミュレート部154を備えていてもかまわない。
シミュレート部154は、工程群作成部101から取得した工程群に基づき、複数の教授者に対応する傾向情報を用いて対応する数の工程を工程決定部153に決定させ、決定された複数の工程に基づき除去加工をそれぞれシミュレートし、シミュレート結果を示す結果情報を作成する処理部である。
シミュレート部154が除去加工をした場合、教授者提示部151は、図17に示すように、加工時間などの結果情報を教授者情報と共に提示することができる。
これによれば、工程群に含まれる全ての工程についてシミュレートを実行するのではなく、複数の教授者の傾向情報に基づき得られた工程についてシミュレートするため、シミュレート結果を早期に取得することができ、より多くの情報を簡単に操作者に提示することが可能となる。
また、除去領域を決定する方法は、上記に限定されるものではなく、仮平面の全てを分割面とするなど任意の方法により除去領域を決定してもかまわない。
また、除去領域を決定するための分割面を平面として説明したが、分割面は平面に限定されるものではなく、旋盤など素材を回転させ切削工具が回転しない場合などは筒状の面などを分割面としてもかまわない。
また、開放面部の数に基づき加工順を決定し工程群を作成する場合を説明したが、工程群の決定は、当該方法に限定されるわけではない。特に、素材の複数の除去領域を除去加工して所定の形状の対象物を得るために複数の工程の集合である工程群があるときに、その工程群の中に、木構造で示されるような選択肢があり、その選択肢の中から、どの選択肢を選ぶかを操作者が決定する場合に、加工支援システムはその意思決定する為の大きな支援ツールとなるものである。従って、加工支援システムの操作者の経験が少ない場合だけでなく、経験豊富な操作者であっても、色々な教授者の意思決定内容を、可視化した状況で把握することができ、操作者の意思決定に関する高位平準化を促進することが可能である。
また、本実施形態の場合、除去領域の形状などをディスプレイなどに視覚的に表示させる場合を説明したが、除去領域情報の提示は、テキストや音声など任意の方法で提示することができる。
また、加工支援システム100の結果を適用する加工機は、特に限定されるものでは無く、例えば、NCプログラムにより加工を制御できる、マシニングセンター、NC旋盤、放電加工機などを例示することができる。
本願発明は、NC加工機などを用いて対象物を製造する際における加工工程の設計などに利用可能である。
100 加工支援システム
101 工程群作成部
103 学習部
105 支援部
107 表示装置
108 操作装置
111 問合せ部
112 分割平面決定部
113 次総除去領域決定部
114 工程候補決定部
115 順序調整部
131 教授者情報取得部
132 除去領域情報取得部
133 兄弟ノード提示部
134 順序選択部
135 関連情報蓄積部
136 傾向導出部
151 教授者提示部
152 教授者選定部
153 工程決定部
154 シミュレート部
200 素材
201 総除去領域
202 対象物
203 仮平面
205 除去領域
300 CADソフトウエア
301 CAMシステム

Claims (11)

  1. 操作者が素材の複数の除去領域を順番に除去加工して所定の形状の対象物を得るための工程を複数種類有する工程群から1つの工程を決定する加工支援システムであって、
    当該加工支援システムに工程を教授する複数の教授者をそれぞれ識別する教授者情報を取得する教授者情報取得部と、
    木構造で表現される工程群の一部であり1つのノードから分岐した複数のノードである兄弟ノードに対応する前記除去領域の複数の特徴を含む除去領域情報を取得する除去領域情報取得部と、
    前記兄弟ノードに対応する除去領域情報の少なくとも一部の特徴を提示する兄弟ノード提示部と、
    提示された特徴に基づき、前記教授者が選定したノードを取得する順序選択部と、
    複数の特徴の提示と前記教授者による選定の繰り返しに基づき決定された工程と、前記工程に含まれる各ノードにそれぞれ対応する除去領域情報とを含む加工情報に前記教授者情報を関連付けた関連情報を記憶する関連情報蓄積部と、
    関連情報蓄積部に蓄積された関連情報から加工情報に基づき教授者情報毎に各教授者が選定する工程の選定傾向を示す傾向情報を導出する傾向導出部と
    を備える加工支援システム。
  2. 前記操作者が、前記加工支援システムを使用し加工順序を決定する場合に、
    前記関連情報蓄積部及び前記傾向情報のうち少なくとも1つを教授者ごとに可視的に表示させ、
    前記表示された内容に基づき、前記操作者が教授者を選定することにより加工順序を決定する
    請求項1に記載の加工支援システム。
  3. 前記素材の形状を示す素材データと前記対象物の形状を示す対象物データとを取得し、除去する一塊の領域である総除去領域の表面の一部を含む分割面により前記総除去領域を分割して得られる除去領域に基づき工程群を作成する工程群作成部をさらに備える
    請求項1または2に記載の加工支援システム。
  4. 除去領域情報は、前記除去領域の幾何的な特徴を含む
    請求項1から3のいずれかに記載の加工支援システム。
  5. 前記兄弟ノード提示部は、ノードに対応する前記除去領域の形状と前記対象物の形状とを同時に視覚的に表示させる
    請求項1から4のいずれかに記載の加工支援システム。
  6. 前記順序選択部は、順序の選択に加えて前記教授者が選定した除去領域情報に含まれる情報の少なくとも1つを特徴情報として取得する
    請求項1から5のいずれかに記載の加工支援システム。
  7. 複数の前記教授者に対応する教授者情報を提示する教授者提示部と、
    前記教授者提示部により提示された教授者情報に基づき、前記操作者が選定した教授者情報を取得する教授者選定部と、
    工程群を取得し、選定された教授者情報に対応する傾向情報に基づき工程群から1つの工程を決定する工程決定部と
    をさらに備える請求項1から6のいずれかに記載の加工支援システム。
  8. 前記教授者提示部は、教授者情報と共に傾向情報を提示する
    請求項7に記載の加工支援システム。
  9. 複数の傾向情報に基づき工程群から複数の工程を前記工程決定部にそれぞれ決定させると共に、決定された工程に基づき除去加工をシミュレートし、シミュレート結果を示す結果情報を作成するシミュレート部をさらに備え、
    前記教授者提示部は、結果情報を教授者情報と共に提示する
    請求項7または8に記載の加工支援システム。
  10. 前記除去領域情報には、複数種類の除去領域の形状に基づく情報である除去形状情報が含まれ、
    前記傾向導出部は、複数種類の前記除去形状情報から抽出される2種類以上の情報の全ての組み合わせについてそれぞれ教授者が選定する頻度の高いものと低いものとを選別することで傾向情報を導出する
    請求項1から9のいずれかに記載の加工支援システム。
  11. 前記傾向導出部は、同種類の除去形状情報に、優先度が同じ除去領域が存在する場合、さらに幾何的な特徴として除去領域の体積、所定の原点を定めて表される除去領域の位置、除去領域の加工深さ、加工対象の中心からの相対位置の少なくとも1つを用いて傾向情報を導出する
    請求項10に記載の加工支援システム。
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椎木祐策,MOHAMMAD Isnaini,佐藤隆太,白瀬敬一,加工事例を再利用してNCプログラムを作成する機械加工用作業設計システム,日本機械学会論文集,第81巻,第832号,一般社団法人日本機械学会,2015年

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