JP4588949B2 - シール機構およびそのためのシール部材 - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は、高圧領域および低圧領域の間に延在する空間であって第1装置部分と第2装置部分の円筒状表面との間に画成された空間をシールするシール機構であって、上記第1および第2装置部分は上記円筒状表面の軸心に沿って相互に往復移動可能であるシール機構に関する。
【0002】
一例として上記装置部分は、ハウジングもしくはシリンダの一部であっても良く、且つ、上記第2装置部分は複動式ピストンに接続されたピストン・ロッドであっても良い。このタイプのシール機構は、たとえばWO 92/15807号中に開示されている。この公知のシール機構は、弾性材料から成る環状シール部材と、該環状シール部材を囲むO-リングなどの圧縮リングとを備える。上記環状シール部材の径方向外周面は、夫々が上記高圧領域および低圧領域に臨む軸心方向の第1および第2端面間に延在する。上記環状シール部材はまた、当該径方向内周面の接触領域にて該第2装置部分の上記円筒状表面とシール係合する径方向内周面も有する。上記圧縮リングの目的は、上記シール部材の内周面の上記接触領域を押圧し、上記第2装置部分の円筒状表面と緊密にシール係合させることである。これが意味する処は、理想的には、上記圧縮リングと上記環状シール部材の外周面との間の環状接触領域が、上記シール部材と上記第2装置部分の円筒状表面との間の上記接触領域に対して径方向で相対すべく位置されねばならない、ということである。
【0003】
しかし実際には、上記高圧領域および低圧領域間の圧力差は相当に変化し、且つ、斯かる圧力差が増大すると、上記圧縮リングが、故に該圧縮リングと上記環状シール部材との間の上記接触領域が、上記低圧領域に向かう方向に付勢され(force)易い。上記圧縮リングが上記低圧領域に向けて付勢されたときに、上記シール部材の内周面部分の接触領域と上記第2装置部分の円筒状表面との間のシール圧力を実質的に維持するために、上記シール部材の外周面はその低圧側端部にて面取りされる。故に、上記公知のシール機構の環状シール部材は、軸心方向断面において鈍角を画成する外周面を有する。
【0004】
ところで、弾性材料から作成されたO-リングなどとされ得る上記圧縮リングは比較的に短い寿命を有することが分かった、と言うのも、最終的に上記圧縮リングは永久的に変形されるからである。
【0005】
本発明は、効率が高められると共に長い経済的有効寿命を有する上述のタイプのシール機構を提供する。
【0006】
故に本発明は、高圧領域および低圧領域の間に延在する空間であって第1装置部分と第2装置部分の円筒状表面との間に画成された空間をシールするシール機構であって、上記第1および第2装置部分は上記円筒状表面の軸心に沿って相互に往復移動可能であるシール機構において、該シール機構は、
上記高圧領域および低圧領域に夫々面する軸心方向の第1および第2端面間に延在する径方向外周面と、接触領域にて上記第2装置部分の上記円筒状表面にシール係合すると共に上記円筒状表面と協働して上記接触領域から上記低圧領域へと拡開しもしくは拡散する(diverging)第1空間を画成する径方向内周面と、を有する弾性材料製の環状シール部材と、
上記環状シール部材を囲む圧縮リングであって、上記環状シール部材の上記内周面を押圧して上記接触領域にて上記第2装置部分の上記円筒状表面に対して該内周面を密着させるべく上記環状シール部材の上記外周面に接触する圧縮リングと、を備え、
上記圧縮リングと接触する上記環状シール部材の上記外周面の少なくとも一部の軸心方向断面は、上記シール部材の無応力状態にて上記外周面の当該凸状輪郭と上記内周面の径方向最内側部との間の径方向距離が上記第2端面および上記低圧領域に向けて軸心方向に減少する如き凸状輪郭を形成し、
該凸状輪郭の単一のもしくは複数の曲率半径は上記環状シール部材の軸心方向全長もしくは軸心方向全幅の少なくとも0.4倍であるシール機構、を提供する。
【0007】
この点、公知シール機構においては、動作の間に圧縮リングは上記シール部材の外周面により形成された非常に鋭角的な環状縁部であって上記鈍角の頂点に対応する環状縁部に接触すべく押圧されることから、圧縮リングの効率が最終的に減少することが分かった。而して、本発明に係る上記シール機構の有効寿命は上述の如く上記環状シール部材の外周面の凸状輪郭が丸形とされたときに、公知シール機構の寿命と比較して相当に延ばされることが分かった。
【0008】
斯かる丸形の曲率半径は好適には上記環状シール部材の軸心方向全長もしくは軸心方向全幅の2倍を超えず、現在における好適実施例においては、上記単一のもしくは複数の曲率半径は上記環状シール部材の軸心方向全長の少なくとも0.6倍、好適には約0.85倍である。
【0009】
上記シール部材の外周面の上記凸状輪郭は、該シール部材の軸心方向全長もしくは軸心方向全幅に沿って延在し得る。但し、上記シール部材の外周面と上記第2装置部分の円筒状表面との間の径方向距離が上記シール部材の第2端面に向けてもしくは上記低圧領域に向けて漸進的に減少する場合、上記圧縮リングは上記シール部材の第2端面と上記第1装置部分の近傍対向表面との間に画成された空間内へと付勢されもしくは押出される傾向が在る。斯かる傾向に対抗すべく、上記外周面部分の上記軸心方向凸状断面輪郭は上記シール部材の上記第2端面の近傍の凹状断面輪郭へと連続的に融合しても良い。斯かる場合に上記凸状輪郭は、上記シール部材の軸心方向全長もしくは軸心方向全幅の0.05乃至0.25倍の距離だけ上記第2端面から離間された屈曲部にて上記凹状輪郭へと融合しても良い。好適には、上記シール部材の上記第2端面の近傍における上記断面輪郭の端部、および、当該シール機構の長手軸心は、該端部と該長手軸心との間に−10°乃至+45°の角度を画成する。故に、上記断面輪郭の端部と上記シール機構の長手軸心は収束するが、好適には上記低圧領域に向けては拡散する。
【0010】
上記シール部材の上記径方向内周面は、該シール部材の上記第1端面と上記接触領域との間に延在する第1部分であって、上記漸進的に拡開しもしくは拡散する空間を画成する上記内周面の第2部分の最大直径を実質的に超える最小直径を有する第1部分を含んでも良い。故に上記接触領域は、上記第1および第2部分の間の中間部分として形成される。これにより、上記圧縮リングにより付与された内径方向圧力が上記所定接触領域に集中することが確保される。
【0011】
本発明に係る上記シール機構の上記シール部材および圧縮リングは、任意の適切な手法により夫々の相互位置に保持されても良い。但し好適実施例において、上記環状シール部材および上記圧縮リングは、上記第1装置部分内に形成された環状チャネルもしくは溝であって上記第2装置部分の上記円筒状表面に対向する環状開口を画成する環状チャネルもしくは溝内に配置され、上記チャネルは、上記圧縮リングにシール係合する底壁部と、上記シール部材の上記第1および第2端面に夫々対向すべく位置されて相互に対向する第1および第2側壁部とを有する。
【0012】
上記シール機構の更なる実施例に依れば、上記シール部材の上記外周面は、該シール部材の上記第1端面の近傍の第1部分と該シール部材の上記第2端面の近傍の第2部分とを有する軸心方向凸状輪郭を形成しても良く、上記第1および第2部分は中間部分により相互接続され、上記環状シール部材の断面の径方向高さ又は幅は上記中間部分にて最大とされても良い。上記シール部材の上記外周面の上記中間部分と該シール部材の上記内周面の上記接触部分との実際の相互位置を適切に選択することにより、上記圧縮リングにより付与される径方向圧縮力は最適なシール効果を得るべく最適化されても良い。好適実施例において、上記第1部分は少なくとも、上記第2端面から測定された上記シール部材の軸心方向全長の0.3乃至0.7倍の軸心方向長さに沿って、該シール部材の長手軸心と0°乃至20°の角度を画成する。
【0013】
本発明の第2の見地に依れば、高圧領域および低圧領域の間に延在する空間であって第1装置部分と第2装置部分の円筒状表面との間に画成された空間をシールする弾性材料製の環状シール部材であって、上記シール部材は、上記高圧領域および低圧領域に夫々面する軸心方向の第1および第2端面間に延在する径方向外周面と、接触領域にて上記第2装置部分の上記円筒状表面にシール係合すると共に上記円筒状表面と協働して上記接触領域から上記低圧領域へと拡開する第1空間を画成する径方向内周面と、を有し、圧縮リングと接触し得る上記環状シール部材の上記外周面の少なくとも一部の軸心方向断面は、上記シール部材の無応力状態にて上記外周面の当該凸状輪郭と上記内周面の径方向最内側部との間の径方向距離が上記第2端面に向けて軸心方向に減少する如き凸状輪郭を形成し、該凸状形状の単一のもしくは複数の曲率半径は上記環状シール部材の軸心方向全長もしくは軸心方向全幅の少なくとも0.4倍である、環状シール部材が提供される。凸形状は鋭角的縁部を有さないことから、上記シール部材および該シール部材と協働する上記圧縮リングの有効寿命は長くなる。
【0014】
WO 92/15807号は、環状シール部材を備えたシール機構を開示している。該シール部材は3個の部分、すなわち、高圧領域の近傍の第1部分、所定接触領域を形成する中間部分、および、低圧領域の近傍の第2部分へと区分された径方向内周面を有する。上記第1部分は、第2装置部分もしくはピストン・ロッドの円筒状表面の外径を実質的に超える内径を有する段状部分により形成される。上記所定中間接触領域は上記ピストン・ロッドの上記外側円筒状表面とシール係合され得ると共に、上記第2部分は上記ピストン・ロッドの上記外側円筒状表面と協働して拡開するもしくは拡散する空間を画成する円錐表面である。上記公知のシール機構において、上記シール部材の上記接触領域と上記内周面の上記第2部分との間の境界線は、環状縁部により形成される。しかし、上記圧力差がたとえば300バール程度の一定値を超えたとき又は温度が高くなり過ぎたとき、上記環状シール部材の上記内周面部分の上記第2部分の一部が上記第2装置部分の外側円筒状表面に接触する如く、上記シール部材は上記縁部の回りで傾斜する傾向となり又は変形する傾向となる。これは、シール効果の効率の低下だけでなく、上記シール部材の所謂る押出損傷(extrusion damage)に帰着し得る。
【0015】
本発明はこれらの問題を解決する。故に本発明は、高圧領域および低圧領域の間に延在する空間であって第1装置部分と第2装置部分の円筒状表面との間に画成された空間をシールするシール機構であって、上記第1および第2装置部分は上記円筒状表面の軸心に沿って相互に往復移動可能であるシール機構において、該シール機構は、上記高圧領域および低圧領域に夫々面する軸心方向の第1および第2端面間に延在する径方向外周面と、接触領域にて上記第2装置部分の上記円筒状表面にシール係合すると共に上記円筒状表面と協働して上記接触領域から上記低圧領域へと拡開する第1空間を画成する径方向内周面と、を有する弾性材料製の環状シール部材と、上記シール部材の上記内周面を押圧して上記接触領域にて上記第2装置部分の上記円筒状表面と密着させる環状圧縮手段と、を備え、上記拡開空間は上記接触領域と上記第2端面との間に延在する内周面部分により画成され、上記内周面部分の軸心方向断面は、上記シール部材のシール特性を改善すべく選択された単一のもしくは複数の曲率半径を備えた凸状丸形輪郭を形成する、シール機構を提供する。
【0016】
上記環状圧縮手段は例えば上記シール部材の上記径方向外周面に係合する圧縮リングを具備しても良い。上記環状シール部材の上記外周面は直線状もしくは凸状の断面形状を有しても良い。これとは別に、上記環状シール部材の上記外周面は上記環状圧縮手段の相補的凸状表面部分と係合する凹状表面部分を備えても良い。
【0017】
上記環状圧縮手段は、弾性材料から作成されて中実断面を有する圧縮リングであっても良い。その場合に上記圧縮リングは、軸心方向に並置された一対の環状部材に分割されても良い。これとは別に、上記圧縮手段は螺旋的に巻回されたワイヤなどの金属から作成されても良い。更に、上記環状シール部材は単一の均一な部材である必要は無く、相互に係合する相補的表面部分を有する2個以上の部分へと分割されても良い。斯かるシール部材部分は、別体とされまたは相互に結合され得ると共に、異なる特性を有する材料から作成されても良い。
【0018】
別実施例に依れば、上記圧縮手段は上記環状シール部材内に画成されたポケットであって該シール部材の上記第1端面にて開口するポケット内に位置されても良い。その場合に一例として上記圧縮手段は、上記ポケットを拡開する傾向のU形状断面を有する金属製の環状スプリング部材であっても良く、それにより上記シール部材の断面を径方向に拡げても良い。
【0019】
好適実施例において上記単一のもしくは複数の曲率半径は上記シール部材の軸心方向全長の0.15乃至1.5倍の範囲内、好適には0.2乃至0.6倍、更により好適には約0.3倍である。斯かる所定の凸状丸形輪郭を備えた上記環状シール部材の内周面の軸心方向輪郭を選択することにより、特に高圧領域および低圧領域間に過剰な圧力差が在る場合、且つ/又は、高温の場合、改善されたシール特性が獲得されても良い。
【0020】
上述された如く上記環状シール部材の内周面は、各々が上記環状シール部材の軸心方向全長の一部に沿って延在する3個の部分へと区分されても良い。一例として、上記拡開空間を画成すると共に上記シール部材の第2端面の近傍である上記内面部分は好適には、上記シール部材の軸心方向全長の0.3倍を超える軸心方向長さを有さない。上記内周面の接触領域は好適には、上記第2端面から測定された上記シール部材の軸心方向全長の0.2乃至0.6倍の軸心方向長さ範囲内に配置される。更にこの接触領域は好適には、上記シール部材の軸心方向全長の2乃至5倍の範囲内の単一のもしくは複数の曲率半径を有する凸状丸形輪郭を形成する。上記環状シール部材の外周面は、先に説明された如き形状とされても良い。
【0021】
本発明は更に、高圧領域および低圧領域の間に延在する空間であって第1装置部分と第2装置部分の円筒状表面との間に画成された空間をシールする弾性材料製の環状シール部材であって、上記第1および第2装置部分は上記円筒状表面の軸心に沿って相互に往復移動可能である弾性材料製の環状シール部材において、該シール部材は、上記高圧領域および低圧領域に夫々面する軸心方向の第1および第2端面間に延在する径方向外周面と、接触領域にて上記第2装置部分の上記円筒状表面にシール係合すべく押圧され得ると共に上記円筒状表面と協働して上記接触領域から上記低圧領域へと拡開する第1空間を画成する径方向内周面と、を有し、上記拡開空間は上記接触領域と上記第2端面との間に延在する内周面部分により画成され、上記内周面部分の軸心方向断面は、上記シール部材のシール特性を改善すべく選択された単一のもしくは複数の曲率半径を備えた凸状丸形輪郭を形成する、環状シール部材を提供する。斯かるシール部材はたとえば、上述のシール機構において使用され得る。
以下においては各図面を参照して本発明を更に記述する。
【0022】
図1は、WO 92/15807号に開示された形式の公知シール機構を示している。図1に示された上記シール機構は、貫通内孔11が形成されたハウジング壁10を備える。ハウジング壁10内には環状チャネルまたは溝12が形成されて内孔11内に開口する。内孔11を貫通してピストン・ロッドなどの円筒状ロッド13が延在し、該円筒状ロッド13はハウジング壁10に対して往復軸心移動を行い得る。内孔11は、高圧側Hと低圧側Lとの間に延在する。一例として、ロッド13は当該ピストン・ロッドの高圧側端部にて(不図示の)シリンダ内に配置された複動式ピストンに接続されたピストン・ロッドであっても良いが、その場合に壁部10はシリンダ・ハウジングの一部であっても良い。
【0023】
環状チャネル12内には、ロッド13の上記円筒状外側面と係合する内周面を有する環状シール部材すなわちシール・リング14が配置される。このチャネルはまた、弾性材料から成るO-リングもしくはスプリング手段から成るリングなどの圧縮リング15も収納する。圧縮リング15は、環状シール部材14を囲むと共に、環状シール部材14を径方向内方に押圧して上記ピストン・ロッドの外側面に対して緊密シール接触せしめるべく環状シール部材14の外周面に係合する。
【0024】
環状チャネル12は、夫々が高圧側Hおよび低圧側Lの近傍に位置されると共に軸心方向に離間されて対向する一対の第1端壁16および第2端壁17の間に画成される。通常、高圧側Hにおける圧力は上記低圧側における圧力よりも相当に大きいことから、環状シール部材14および圧縮リング15は図示された第2端壁17に緊密接触すべく押圧されるのが通常である。環状シール部材14の上記内周面は3つの軸心方向部分に区分され得るものであり、すなわち、チャネル12の第1端面16の近傍の第1段状部分18と、中間接触部分19と、チャネル12の第2端面17の近傍の第2拡散部分とに区分され得る。第1段状部分18はピストン・ロッド13の外径を相当に超える内径を有し、接触部分19はピストン・ロッド13の外側面に対して緊密にシール係合すべく押圧され、且つ、第2拡散部分20はピストン・ロッド13の外側面と協働して、低圧側Lに向けてすなわちチャネル12の第2端面17に向けて拡開しすなわち拡散するスペースを画成する。
【0025】
示された上記シール機構の目的は、ピストン・ロッド13の外側円筒状表面と内孔11の内面との間に画成された環状空間21を介して高圧側Hから低圧側Lへと液状流体が漏出するのを防止し又は該漏出に対抗することである。また、第1段状部分18の目的は、環状シール部材14および圧縮リング15の高圧側に対する流体圧力の影響を一定程度まで平衡化すべく、環状シール部材14の該軸心方向部分の内側および外側上で同一の流体圧力を得ることである。但し高圧側Hの流体圧力は、弾性圧縮リング15を低圧側Lに向けて付勢し、且つ、チャネル12内で利用可能な自由空間の形状に従い上記リングの断面形状を変形する傾向がある。故に、ピストン・ロッド13が図1の右方向へと移動する圧力ストローク(pressure stroke)の間において、液状流体は上記高圧側から上記低圧側へと漏出して接触部分19を通過しても良い。但し、上記ピストン・ロッドの移動方向が逆転されたとき、漏出された流体は、特に上記高圧側および低圧側の間の圧力差が実質的に減少された場合には、収束空間を介して移動されて接触部分19を通過しても良い。
【0026】
環状シール部材14の径方向外周面は2つの軸心方向部分に区分されても良く、すなわち、通常的に弾性圧縮リング15と接触する第1部分すなわち接触部分22と、第2部分すなわち圧力解放部分23とに区分されても良い。図1に示された上記公知実施例において、上記シール部材の外周面の軸心方向輪郭は、上記シール部材の外周面の環状縁部24を形成する鈍角を画成する。更に、接触部分22が上記ピストン・ロッドの中央軸心と実質的に平行に延在する一方、解放部分23は、環状シール部材14と、弾性圧縮リング15と、チャネル12の第2端面17との間に空間26を画成すべく軸心(axis)25へと収束する。
【0027】
作動の間においてピストン・ロッド13はハウジングもしくは壁部10に関して往復動すると共に、高圧側Hと低圧側Lとの間の圧力差は相当に変化する。故に、弾性圧縮リングすなわちO-リングの変形は常時変動することから、利用可能空間26は多少なりとも上記圧縮リングにより充填される。解放部分23により形成された面取り部の故に、圧縮リング15によりシール部材14に対して付与される内径方向圧力は、圧縮リング15が自由空間26内へと押圧された場合でも、実質的に接触部分19に向けて集中される。しかし、上記シール機構のシール特性を維持するためには圧縮リング15が比較的に頻繁に交換されるべきことが分かった。これはおそらく、シール部材14の外周面の接触部分22と解放部分23との間における環状縁部24の回りでシール部材14と圧縮リング15が相対移動するからである。
【0028】
図2は図1に関して上述された公知機構に対応する本発明のシール機構の実施例を示しているが、図2において円Cにより示された領域内においてシール部材14の外周面の形状が改変された点が異なる。図3において環状縁部24は、lをシール部材14の軸心方向全長として約0.85×lの曲率半径を有する丸形凸状輪郭28に置き換えられている。図4に示された実施例において、解放部分23は面取り部分29へと終端する丸形輪郭を形成する。図5は、圧力解放部分23の輪郭が、シール部材14の接触部分22と、チャネル12の第2端面17と当接する端面30とを相互接続する円弧であるという実施例を示している。図6乃至図8は、部分22および23により形成された凸状輪郭が端面30の近傍の凹状部分31へと融合する実施例を示している。図6および図7において、凸状輪郭28は接線傾斜が漸進的に変化する如く凹状部分31へと融合する。図8ではしかし凹状部分31は、鋭角を形成する。
【0029】
図2に示された形式であって図3乃至図8に従う形状とされた環状シール部材14を有するシール機構においては、圧縮リング15の有効寿命が相当に延びると共に、シール機構のシール効率が改善される。
【0030】
図9は、図2に示された実施例に対応する実施例を示している。唯一の相違は、シール部材14の外周面の形状に見られる。図10にも図9のシール部材14が示される。図9および図10において接触部分22ならびに圧力解放部分23はピストン・ロッド13の長手軸心25と鋭角を画成するが、図2に示された実施例において接触部分22は軸心25と実質的に平行であるという事実に依り、図9および図10に示されたシール部材14は図2に示されたシール部材と異なる。図10においてシール部材14の径方向最大厚みもしくは高さは、接触部分22と解放部分23との中間に見られる。但し図11に示された実施例において、シール部材14の径方向厚みもしくは高さは、端面30に向けて漸進的に増大する。
【0031】
図12に示された実施例において、シール部材14の外周面は円形の円筒状表面として示される。但しこの表面は図3乃至図8、図10および図11に示された各形状のいずれかを有し得ることを理解すべきである。図12に示された実施例において、シール部材14の内周面の拡散部分20の輪郭は、上記シール部材のシール特性を改善すべく選択された凸状丸形輪郭を有する。図13および図14に示された実施例において、拡散部分20の軸心方向輪郭は全体として凸状である。しかし図15に示された実施例において凸状拡散部分20は、シール部材14の材料が空間21内に押出されるリスクを減少する凹状部分32へと融合する。
【0032】
図16乃至図19は、図2、図9および図12に示された内容に対応する部分的断面図であり、本発明に係るシール機構の更なる実施例を示している。種々の実施例において、同様の部材は同一の参照番号で示される。
【0033】
図16に示された実施例においてシール部材14の外周面の接触部分22は、当接する圧縮リング15の凸状表面部分と相補的な凹状表面部分を形成し、且つ、第2部分すなわち圧力解放部分23はチャネル12の内周壁部と係合しもしくは近接配置されても良い。図16乃至図19においてシール部材14の内周面の第1部分18は段状とはされずに、拡散部分20により画成される角度を実質的に超える角度を長手軸心25と協働して画成する内側切頭円錐表面を形成する。
【0034】
図17に示された実施例は、図16に示された実施例と類似している。但し図17において環状シール部材14は、相互に係合する2個の環状部材33、34に分割されている。これらの部分は、異なる特性を有する異なる材料から作成され得る。環状部材33、34の隣接する相補表面部分は、一体的シール部材14を形成すべく接着剤層35もしくは他の手段により相互に結合されても良く、又は、部分33、34は別体とされても良い。
【0035】
図18に示された実施例において圧縮リング15と接触するシール部材14の接触部分22は、チャネル12の第1端壁16に対向する開口を有する環状ポケットを画成する。その場合に上記シール部材の径方向外周壁は、チャネル12の内周壁部に接触されるか又は極く近傍に位置されても良い。
【0036】
図19に示されたシール機構の実施例は、図18に示された弾性圧縮リングが図19ではU形状断面を有する圧縮リング36に置き換えられるという特徴により、図18の実施例と異なる。圧縮リング36は、弾性材料、プラスチックまたは他の任意の適切な材料から作成され得る。接触部分22によりシール部材14内に形成されたポケット内に圧縮リング36が取付けられたとき、上記U形状断面の各脚部は相互に向けて弾性的に押圧される。これが意味することは、圧縮リング36はその取付状態においてシール部材14の接触部分19をピストン・ロッド13とのシール係合へと付勢し、これと同時に上記シール部材の外周面はチャネル12の近傍内周面に向けて付勢される、ということである。
【0037】
上述された種々の実施例は任意の所望の手法で組合され得ることを理解すべきである。更に、シール部材14および圧縮リング15が内部に配置される環状チャネルもしくは溝12は、ピストンもしくは類似部材の外側円筒状表面に形成され得ると共に、斯かるピストンは円筒状壁部もしくは内孔と協働し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、公知のシール機構の部分的断面図である。
【図2】 図2は、本発明に係るシール機構の部分的断面図である。
【図3】 図3は、図2の円Cにより示された上記シール部材の一部の種々の実施例を示す断片的断面図である。
【図4】 図4は、図2の円Cにより示された上記シール部材の一部の種々の実施例を示す断片的断面図である。
【図5】 図5は、図2の円Cにより示された上記シール部材の一部の種々の実施例を示す断片的断面図である。
【図6】 図6は、図2の円Cにより示された上記シール部材の一部の種々の実施例を示す断片的断面図である。
【図7】 図7は、図2の円Cにより示された上記シール部材の一部の種々の実施例を示す断片的断面図である。
【図8】 図8は、図2の円Cにより示された上記シール部材の一部の種々の実施例を示す断片的断面図である。
【図9】 図9は、本発明に係る上記シール機構の更なる実施例の部分的断面図である。
【図10】 図10は、図9の円Cにより示された上記シール部材の一部の種々の実施例を示す断片的断面図である。
【図11】 図11は、図9の円Cにより示された上記シール部材の一部の種々の実施例を示す断片的断面図である。
【図12】 図12は、本発明に係る上記シール機構の更なる実施例の部分的断面図である。
【図13】 図13は、図12の円Cにより示された上記シール部材の一部の種々の実施例を示す断片的断面図である。
【図14】 図14は、図12の円Cにより示された上記シール部材の一部の種々の実施例を示す断片的断面図である。
【図15】 図15は、図12の円Cにより示された上記シール部材の一部の種々の実施例を示す断片的断面図である。
【図16】 図16は、本発明に係る上記シール機構の更なる実施例の部分的断面図である。
【図17】 図17は、本発明に係る上記シール機構の更なる実施例の部分的断面図である。
【図18】 図18は、本発明に係る上記シール機構の更なる実施例の部分的断面図である。
【図19】 図19は、本発明に係る上記シール機構の更なる実施例の部分的断面図である。

Claims (23)

  1. 高圧領域および低圧領域(H,L)の間に延在する空間であって第1装置部分(10)と第2装置部分(13)の円筒状表面との間に画成された空間をシールするシール機構であって、上記第1および第2装置部分(10,13)は、上記円筒状表面の軸心(25)に沿って相互に往復移動可能であるシール機構において、該シール機構は、
    上記高圧領域および低圧領域(H,L)に夫々面する軸方向に対向する第1および第2端面間に延在する径方向外周面(22,23)と、接触領域(19)にて上記第2装置部分(13)の上記円筒状表面にシール係合するための径方向内周面(18〜20)と、を有する弾性材料製の環状シール部材(14)、を具備しており、
    前記内周面は、前記シール部材の前記第1の端面と前記接触領域(19)との間で延在する第1の部分(18)と、前記円筒状表面と協働して前記接触領域(19)と前記シール部材(14)の第2の端面(30)との間で延在する第1の空間を画成するためであって且つ前記接触領域から前記低圧領域(L)に向かって拡開する第2の部分(20)と、を具備しており、
    前記第1の部分(18)は、前記第2の部分の最大直径を実質的に超える最小直径を有しており、前記内周第2の表面部分(20)の軸心方向の断面は、前記シール部材(14)の軸心方向全長の0.15〜1.5倍の範囲内の単一もしくは複数の曲率半径を有する、凸状で丸い輪郭を画成しており、更に前記シール部材(14)のシール特性を改善するように選択されており、
    該シール機構は、
    記シール部材(14)の上記内周面(18〜20)を押圧して上記接触領域(19)にて上記第2装置部分(13)の上記円筒状表面に対して該内周面を密着させるべく、上記シール部材(14)の上記径方向外周面に係合する環状圧縮リング(15)を備えており
    上記圧縮リング(15)と接触する上記環状シール部材(14)の上記外周面(22〜24)の少なくとも一部の軸心方向断面は、上記シール部材の無応力状態にて上記外周面の当該凸状輪郭と上記内周面の径方向最内側部との間の径方向距離が上記第2端面(30)および上記低圧領域(L)に向けて軸心方向に減少する如き凸状輪郭を形成し、
    該凸状輪郭の単一のもしくは複数の曲率半径は、上記環状シール部材の軸心方向全長もしくは軸心方向全幅の少なくとも0.4倍である、
    シール機構。
  2. 前記環状シール部材(14)は、お互いに係合する補完的表面部分を有する、2つ以上の部分に分割される請求項1記載のシール機構。
  3. 前記内周第2の表面部分(20)の単一あるいは複数の曲率半径は、前記シール部材(14)の軸方向全長の0.2〜0.6倍の範囲内にある請求項1又は2に記載のシール機構。
  4. 前記曲率半径は、前記シール部材(14)の軸心方向全長の約0.3倍である請求項3記載のシール機構。
  5. 前記接触領域(19)は、前記第2の端面(30)から計測される前記シール部材(14)の軸方向全長の0.2〜0.6倍の軸方向長さ範囲内に配置される請求項1から4のいずれか一項に記載のシール機構。
  6. 前記内周面の前記接触領域(19)の軸方向断面は、前記シール部材(14)の軸方向全長の2〜5倍の範囲内の単一もしくは複数の曲率半径を有する、凸状で丸い輪郭を画成する請求項1から5のいずれか一項に記載のシール機構。
  7. 前記丸い輪郭を有する前記内側第2の表面部分(20)により画成される拡開空間は、前記シール部材(14)の軸方向全長の0.3を超えない軸方向長さに沿って前記第2の表面部分(30)から延在する請求項1から6のいずれか一項に記載のシール機構。
  8. 前記単一のもしくは複数の曲率半径は、前記環状シール部材(14)の軸心方向全長の少なくとも0.6倍、好適には約0.85倍である、請求項1から7のいずれか一項に記載のシール機構。
  9. 前記外周面部分の前記軸心方向凸状断面輪郭は、前記シール部材(14)の前記第2端面(30)の近傍の凹状断面輪郭(31)へと連続的に融合する、請求項1から8のいずれか一項に記載のシール機構。
  10. 前記凸状輪郭は、前記シール部材(14)の軸心方向全長もしくは軸心方向全幅の0.05乃至0.25倍の距離だけ前記第2端面(30)から離間された屈曲部にて前記凹状輪郭へと融合する、請求項9記載のシール機構。
  11. 前記シール部材(14)の前記第2端面(30)の近傍における前記断面輪郭の端部、および、当該シール機構の長手軸心(25)は、該端部と該長手軸心との間に−10度乃至+45度の角度を画成する、請求項9または10に記載のシール機構。
  12. 前記環状シール部材(14)および前記圧縮リング(15)は、前記第1装置部分(10)内に形成された環状チャネルもしくは溝(12)であって前記第2装置部分(13)の前記円筒状表面に対向する環状開口を画成する、環状チャネルもしくは溝(12)内に配置され、
    上記チャネルは、上記圧縮リングにシール係合する底壁部と、上記シール部材(14)の前記第1および第2端面に夫々対向すべく配置されて対向する第1および第2側壁部(16,17)とを有する、請求項1から11のいずれか一項に記載のシール機構。
  13. 高圧領域および低圧領域(H,L)の間に延在する空間であって第1装置部分(10)と第2装置部分(13)の円筒状表面との間に画成された空間をシールする弾性材料製の環状シール部材(14)であって、上記第1および第2装置部分は上記円筒状表面の軸心(25)に沿って相互に往復移動可能である環状シール部材(14)において、
    上記シール部材は、上記高圧領域および低圧領域(H,L)に夫々面する軸方向に対向する第1および第2端面間に延在する径方向外周面(22,23)と、接触領域(19)にて上記第2装置部分(13)の上記円筒状表面にシール係合するための径方向内周面(18〜20)と、を有しており、
    前記内周面は、前記シール部材の前記第1の端面と前記接触領域(19)との間で延在する第1の部分(18)と、前記円筒状表面と協働して前記接触領域(19)と前記シール部材(14)の第2の端面(30)との間で延在する第1の空間を画成するためであって且つ前記接触領域から前記低圧領域(L)に向かって拡開する第2の部分(20)と、を具備しており、
    前記第1の部分(18)は、前記第2の部分(20)の最大直径を実質的に超える最小直径を有しており、前記内周第2の表面部分(20)の軸心方向の断面は、前記シール部材(14)の軸心方向全長の0.15〜1.5倍の範囲内の単一もしくは複数の曲率半径を有する、凸状で丸い輪郭を画成しており、更に前記シール部材(14)のシール特性を改善するように選択されており、
    周囲の圧縮リング(15)と接触するように適用された上記環状シール部材(14)の上記外周面の少なくとも一部の軸心方向断面は、上記シール部材の無応力状態にて、上記外周面の当該凸状輪郭と上記内周面の径方向最内側部との間の径方向距離が上記第2端面(30)及び前記低圧領域(L)に向けて軸心方向に減少する如き凸状輪郭を形成し、
    該凸状輪郭の単一のもしくは複数の曲率半径は、上記環状シール部材(14)の軸心方向長さもしくは軸心方向幅の少なくとも0.4倍である、
    環状シール部材。
  14. 前記内周第2の表面部分(20)の単一あるいは複数の曲率半径は、前記シール部材(14)の軸方向全長の0.2〜0.6倍の範囲内にある請求項13に記載のシール部材。
  15. 前記曲率半径は、前記シール部材(14)の軸心方向全長の約0.3倍である請求項14記載のシール部材。
  16. 前記接触領域(19)は、前記第2の端面(30)から計測される前記シール部材(14)の軸方向全長の0.2〜0.6倍の軸方向長さ範囲内に配置される請求項13から15のいずれか一項に記載のシール部材。
  17. 前記内周面の前記接触領域(19)の軸方向断面は、前記シール部材(14)の軸方向全長の2〜5倍の範囲内の単一もしくは複数の曲率半径を有する、凸状で丸い輪郭を画成する請求項13から15のいずれか一項に記載のシール部材。
  18. 前記丸い輪郭を有する前記内側第2の表面部分(20)により画成される拡開空間は、前記シール部材(14)の軸方向全長の0.3を超えない軸方向長さに沿って前記第2の表面部分(30)から延在する請求項13から17のいずれか一項に記載のシール部材。
  19. 前記単一のもしくは複数の曲率半径は、前記環状シール部材(14)の軸心方向全長の少なくとも0.6倍、好適には約0.85倍である、請求項13から18のいずれか一項に記載のシール部材。
  20. 前記外周面部分の前記軸心方向凸状断面輪郭は、前記シール部材(14)の前記第2端面(30)の近傍の凹状断面輪郭(31)へと連続的に融合する、請求項13から19のいずれか一項に記載のシール部材。
  21. 前記凸状輪郭は、前記シール部材(14)の軸心方向全長もしくは軸心方向全幅の0.05乃至0.25倍の距離だけ前記第2端面(30)から離間された屈曲部にて前記凹状輪郭へと融合する、請求項20記載のシール部材。
  22. 前記シール部材(14)の前記第2端面(30)の近傍における前記断面輪郭の端部、および、当該シール機構の長手軸心(25)は、該端部と該長手軸心との間に−10度乃至+45度の角度を画成する、請求項20または21に記載のシール部材。
  23. 前記環状シール部材(14)および前記圧縮リング(15)は、前記第1装置部分(10)内に形成された環状チャネルもしくは溝(12)であって前記第2装置部分(13)の前記円筒状表面に対向する環状開口を画成する、環状チャネルもしくは溝(12)内に配置され、
    上記チャネルは、上記圧縮リングにシール係合する底壁部と、上記シール部材(14)の前記第1および第2端面に夫々対向すべく配置されて対向する第1および第2側壁部(16,17)とを有する、請求項13から22のいずれか一項に記載のシール部材。
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