JP4587270B2 - 電池用セパレータ - Google Patents

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Description

本発明は、電池、コンデンサー等の電気化学反応装置に用いられるセパレータに関する。
近年、一次電池、二次電池、キャパシターあるいはコンデンサー等の電気エネルギー蓄積装置においては高容量化及び高出力化が進みつつある。これに伴い、特に電池において、短絡などの異常時に発生する安全上の問題が大きくクローズアップされてきている。
例えば近年容量が増加してきているリチウム二次電池では、高い電気エネルギーを取り出し得るが、電池短絡時の発熱も大きい傾向があった。
かかる問題点を解決するために、正極と負極とを分離するためのセパレータに種々の工夫を加えることが試みられている。
例えば特許文献1では、微細孔を有する合成樹脂フィルムに部分的に低融点ワックスを塗布することが記載されている。この場合、塗布された部分はイオン透過性が全くなく、低温、すなわち実使用温度範囲で内部抵抗上昇が起こるので好ましくないと共に、かかるワックス上の絶縁膜で覆われることにより室温付近でも基本性能が損なわれ好ましくない。
一方、特許文献2では、ポリプロピレン不織布の表面にポリエチレン粉末粒子を付着させたセパレータが提案されているが、不織布を基材としているため孔径が大きく、樹脂が溶融して孔部を塞ぐまでに時間がかかり、その閉塞も完全とはいえず好ましくない。
また、特許文献3では、耐熱性高分子であるポリイミドからなるセパレータが提案されているが、低融点成分がないためにメルトダウン機能がないセパレータとなっている。ここでいう「メルトダウン機能」とは、外部短絡の際、大電流が流れ発熱する可能性のある電池において、セパレータとしてポリオレフィン多孔質膜を用い、発熱時の熱溶融で細孔部が閉塞することで電池反応を停止させるという安全機能である。
また、特許文献4では、ポリエチレン製の合成樹脂微多孔膜に特定の樹脂多孔性粉末重合体を被覆しており、高温時における安全性が改良されているが、最近の電池オーブン試験等のような過酷な条件に対しては耐熱性が不充分であった。更に、孔径が0.1μm程度と比較的小さいポリエチレン製の微多孔膜の表面に多孔質体を塗布しているため、電池内で充分なイオン透過性を確保するのが困難であった。
また、特許文献5では、ポリエチレン製の合成樹脂微多孔膜に耐熱性高分子の溶液を塗布、積層することにより耐熱性を向上させているが、支持体がポリエチレンであるために高温で熱固定をすることができず、電池オーブン試験等の高温下ではポリエチレン層の収縮により膜全体が収縮してしまっていた。更に、支持体であるポリエチレン層の孔径が小さいため、充分な透過性を確保できていなかった。
また、特許文献6では、ポリエチレンと熱架橋性高分子をブレンドし、成膜後熱架橋することで高強度、高耐熱性を実現しているが、ポリエチレンを含むため高温で熱固定ができず、高温下では収縮してしまっていた。
上述のような従来の改良手段は、一部においてはその効果が見られたものの、最近の電池の過酷な過充電試験、オーブン試験等においては耐熱性が不充分であった。
特開平1−186751号公報 特開昭60−52号公報 特開2001−145826号公報 特許第2955323号公報 特開2002−355938号公報 特開2001−181435号公報
本発明は、低熱収縮で耐破膜性に優れた、安全性の高いセパレータを提供することを目的とする。
本発明者らは上述の目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、高温での熱固定が可能である高融点を有する耐熱性高分子の多孔質膜に、樹脂粉末集合多孔体を被覆することで、セパレータのメルトダウン機能を保有しつつ、高い耐熱性を付与できることを見出した。
すなわち、本発明は下記の通りである。
1.多孔質膜の少なくとも片面が、軟化温度95℃以上160℃以下の樹脂粉末集合多孔体で被覆されており、かつ該樹脂粉末集合多孔体を構成する樹脂粒子が粒径0.01μm以上1μm以下の粒子を1質量%以上80質量%以下含有しており、かつ該多孔質膜の150℃における熱収縮率が5%以下であることを特徴とする電池用セパレータ。
2.前記多孔質膜の融点若しくは熱分解点が、180℃以上600℃以下であることを特徴とする1.記載の電池用セパレータ。
3.前記セパレータの透気度が、50秒/100ccから1000秒/100ccであることを特徴とする1.または2.に記載の電池用セパレータ。
4.前記セパレータのショート温度が、200℃以上であることを特徴とする1.〜3.のいずれかに記載の電池用セパレータ。
本発明によれば、耐熱性高分子からなる多孔質膜の少なくとも片面に特定の範囲の樹脂粉末集合多孔体を被覆することで、低熱収縮、高耐熱、高透過が実現され、さらに低温でシャットダウンする機能が付与されたセパレータを提供することができる。
本発明について、特にその好ましい形態を中心に、具体的に説明する。
本発明に用いられる多孔質膜を構成する耐熱性高分子(A)としては、融点が180℃〜600℃、また、融点を持たない耐熱性高分子にあっては、その熱分解温度が180℃〜600℃であれば特に限定はされず、種々の公知の樹脂が挙げられる。本発明のセパレータをリチウム電池などに用いる場合は、電解液に対して親和性を有すると同時に電解液や電池反応にも安定である必要があり、このような要求に応えるものとしては、例えばポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリベンズイミダゾール、TPX、ポリアミド、ポリスルホン、ポリエーテルイミド、ポリケトン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミドイミドなどが挙げられる。
これら耐熱性高分子の中では、セパレータの機械的強度、性能、ハンドリング性等の観点から、特にポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド、ポリケトンが好ましい。
本発明において、樹脂粉末集合多孔体(B)とは、樹脂粒子が単独もしくは接点をともにした連続体であり、単層もしくは多重層の状態で、粒子間に空隙を有した集合体のことである。
本発明における樹脂多孔性粉末重合体の軟化温度は、DSCによるオンセット温度もしくは吸熱ピーク温度である95℃以上160℃以下であり、好ましくは110℃以上150℃以下、さらに好ましくは110℃以上145℃以下である。
軟化温度が95℃未満である場合には、安全性の確保という観点からは好ましいが、電池が通常使用される温度範囲において内部インピーダンスが上昇することになるので電池の性能が損なわれ好ましくない。
また、軟化温度が160℃を越す場合には、電池の内部温度がこの温度まで上昇することとなり安全性を確保することができず好ましくない。
軟化温度が95〜160℃の範囲に属する樹脂は、特に限定されるものではないが、その一例を挙げると、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリブテン等のポリオレフィン樹脂、ポリスチレン、スチレン・アクリロニトリル共重合体などのポリスチレン樹脂、ポリアクリル樹脂等が挙げられる。このうち、特に低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンおよび高密度ポリエチレンが好ましい。
前述のように、あらゆる条件下での電池の異常に対して安全性を確保するには、上述の温度範囲に軟化温度を有する樹脂粉末集合多孔体を用いることは必須条件であるが、さらに重要なことは、軟化温度を超えた温度範囲において、樹脂粉末集合多孔体が軟化・溶融して多孔質膜の孔部を閉塞し、電池の内部インピーダンスを上昇させ、それを維持し続けることである。
本発明において、樹脂粉末集合多孔体を構成する樹脂粒子は、粒径が0.01μm以上1μm以下の微粒子を、1質量%以上80質量%以下含有していることが好ましく、より好ましくは1質量%以上50質量%である。このような微粒子を含有することにより、樹脂粒子が樹脂粉末集合多孔体を形成した際に、樹脂粒子同士の間に上述の比較的小粒径の微粒子が入り込む。このため、粒子同士の密着性及び接着性が向上するので、樹脂粉末集合多孔体の膜強度が強化される。さらには、多孔質膜と樹脂粉末集合多孔体の密着性及び接着性が向上し、セパレータ全体の膜強度が増長される。
その結果、樹脂粉末集合多孔体の軟化温度を超えた温度範囲において、樹脂粉末集合多孔体が軟化・溶融して多孔質膜の孔部を閉塞し、電池の内部インピーダンスの上昇および高抵抗をより高温度領域まで維持することができるので、高い安全性を確保することができる。
樹脂粒子に含まれる微粒子の粒径が0.01μm未満である場合は、余りに小さすぎるので、多孔質膜の孔部の中に入ってしまい、このためセパレータとしての通常の機能が損なわれる場合がある。微粒子の粒径が1μmを超える場合は、樹脂粒子同士の間に入り込んだ状態となるので、密着性や膜強度の向上という観点からは効果が小さくなる場合がある。
粒径が0.01μmから1μmの微粒子の含有量が1質量%未満の場合は、余りに少なすぎるので、その効果が小さくなる場合がある。微粒子の含有量が80質量%を超える場合は、樹脂粒子が樹脂粉末集合多孔体を形成する際、粒子間の空隙率が低くセパレータとしての通常の機能が損なわる場合がある。
上述の粒子径の範囲の微粒子を除いた、残りの樹脂粒子の粒径については特に限定されるものではないが、好ましくは1μmを超える粒径から50μm以下の範囲であり、より好ましくは20μm以下、更に好ましくは10μm以下の範囲である。電池の小型軽量化という観点から、粒径は50μm以下が好ましい。
本発明において、樹脂粉末集合多孔体の被覆厚は、好ましくは1.1〜50μm、より好ましくは1.5〜30μm、更に好ましくは1.5〜10μmである。この被覆厚が1.1μm未満の場合は、樹脂粉末集合多孔体が軟化・溶融したときに、この多孔質膜の孔の覆い方が不充分となる場合があり、短絡電流を減少させ温度上昇を抑制し安全性を確保しにくくなる。電池の小型軽量化という観点から、被覆厚は50μm以下が好ましい。
本発明において、多孔質膜を樹脂粉末集合多孔体で被覆する方法は、特に限定されるものではないが、その一例を挙げれば、樹脂粒子の水性分散体または油性分散体を用いて各種コーティング方式により多孔質膜上に塗布する方法、可溶性物質を含む樹脂分散液を合成樹脂微細多孔質膜上に均一に塗布した後、可溶性物質を抽出剤により抽出する方法、また樹脂粒子のドライパウダーを多孔質膜上に均一に塗布し融着させる方法などが挙げられる。
前者の被覆方法においては、樹脂微粒子を含む2種以上の樹脂粒子の水性分散体または油性分散体を、予め分散しておき、各種コーティング方式により多孔質膜を被覆することができる。
また後者の被覆方法においては、樹脂微粒子を含む2種以上の樹脂粒子のドライパウダーをあらかじめ混合しておき、それを塗布することにより多孔質膜を被覆することができる。
また、塗布後は、樹脂粒子および多孔質膜が大きく変形しない温度で乾燥することができ、場合によっては、粒子同士の部分的熱融着等が行われていても差し支えない。
重要なことは、いずれの方法においても、樹脂粉末集合多孔体が多孔性を有しているということである。そのためには、塗布後の乾燥工程において、樹脂粒子の最低成膜温度未満の温度で取り扱わなくてはならない。最低成膜温度以上で乾燥した場合は、樹脂粒子の熱融着が進むので成膜化が行われ、このため樹脂の多孔性が失われるので好ましくない。
セパレータの最終的な膜厚については特に限定しないが、好ましくは5〜100μm、より好ましくは10〜50μmである。絶縁機能の点で、5μm以上が好ましい。電池の小型軽量化という観点から、100μm以下が好ましい。
セパレータの最終的な気孔率、透気度も特に限定されるものではないが、気孔率に関しては25〜85%、好ましくは30〜70%であり、透気度に関しては50〜1000秒/100cc、好ましくは80〜800秒/100cc、より好ましくは100〜600秒/100ccである。50秒/100ccより低いと、気孔率が大きくなりやすいため、シャットダウン成分が孔を閉塞するのに時間がかかる場合がある。逆に1000秒/100ccより高いと透過性が低すぎて充分な電池特性が得られにくい。
最終的なセパレータの150℃における熱収縮率は5%以下が好ましく、より好ましくは3%以下、さらに好ましくは1%以下である。
また、最終的なセパレータのショート温度は200℃以上が好ましく、より好ましくは300℃以上である。200℃より低いと電池の発熱に対して、充分な耐破膜性を確保できない。
本発明に用いられる各測定値の測定方法は次のとおりである。
(1)膜厚
ダイヤルゲージ(尾崎製作所:「PEACOCK(商品名) No.25」(商標))にて測定した。
(2)気孔率
10cm角のサンプルをとり、その体積と質量から次式を用いて計算した。
気孔率(%)=(体積(cm)−質量(g)/基材と粒子の密度)/体積(cm)×100
(3)透気度
JIS P−8117準拠のガーレー式透気度計にて測定した。
(4)熱収縮率
10cm角のサンプルをとり、150℃に保たれたオーブン内に1時間放置する。取り出したサンプルのMD方向、TD方向それぞれの長さを測定し、次式を用いて計算した。
熱収縮率(%)=(10(cm)−MD・TDサンプル長さ平均(cm))/10×10
(5)融点
測定には島津製作所社製DSC60(商品名)を用いた。
試料6〜7mgをアルミパンへ投入し、窒素気流下、10℃/min.の昇温速度で室温から600℃まで測定した。得られた吸発熱曲線の最大吸熱ピークのピークトップ温度を融点とした。
(6)熱分解点
測定には理学電機製のThermo Plus TG8120(商品名)を用いた。
試料6〜7mgをアルミパンへ投入し、窒素気流下、10℃/min.の昇温速度で室温から600℃まで測定した。熱質量減少開始温度を熱分解点とした。
(7)平均孔径
サンプル表面を走査型電子顕微鏡(SEM)で10000倍の倍率で観察し、任意の5箇所の空隙の距離を測定し、平均値を平均孔径とした。径が楕円である場合は長径と短径の平均とした。
(8)ヒューズ温度、ショート温度(℃)
厚さ10μmのニッケル箔を2枚(A、B)用意し、一方のニッケル箔Aをスライドガラス上に、縦10mm、横10mmの正方形部分を残してテフロン(登録商標)テープでマスキングすると共に固定する。
熱電対を繋いだセラミックスプレート上に、別のニッケル箔Bを載せ、この上に規定の電解液で3時間浸漬させた、測定試料の微多孔膜を置き、その上からニッケル箔を貼りつけたスライドガラスを載せ、更にシリコンゴムを載せる。
これをホットプレート上にセットした後、油圧プレス機にて1.5MPaの圧力をかけた状態で、15℃/minの速度で昇温した。
この際のインピーダンス変化を交流1V、1kHzの条件下で測定した。この測定において、インピーダンスが1000Ωに達した時点の温度をヒューズ温度とし、孔閉塞状態に達した後、再びインピーダンスが1000Ωを下回った時点の温度をショート温度とした。
なお、規定の電解液の組成比は以下の通りである。
溶媒の組成比(体積比):炭酸プロピレン/炭酸エチレン/γ−ブチロラクトン=1/1/2
電解液の組成比:上記溶媒にてLiBF4を1mol/リットルの濃度になるように溶かし、0.5質量%になるようにトリオクチルフォスフェイトを加えた。
(9)粒径・粒度分布
被覆前の樹脂粒子の粒径・粒度分布は、日機装株式会社製のマイクロトラック UPA 粒度分布測定装置(商品名)を用いて測定した。
セパレータに被覆された粒子の粒径・粒度分布の測定は、SEM観察で無作為に抽出された50個の粒子の径の平均とした。
以下、本発明を詳細に説明するために実施例を示すが、本発明は以下の実施例に特に限定されるものではない。
[実施例1]
厚さ80μm、気孔率80%のテトラフルオロエチレン多孔膜(融点327℃、平均孔径0.8μm)を枠に固定し、170℃で10分間熱固定したのち、多孔体の片面に、低密度ポリエチレンディスパージョンであるケミパールM200(商品名、平均粒径6μm、三井石油化学社製)とアイオノマー(ポリエチレン系)ディスパージョンであるケミパールS200(商品名平均粒径0.5μm、三井石油化学社製)を下記の配合比(ドライ時)に分散した液を、No.12のワイヤーバーを用いバーコーター方式で塗工した。
配合比(ドライ時)
ケミパールM200 90質量%
ケミパールS200 10質量%
塗工後80℃熱風乾燥を行い、表1のような特性を示すセパレータを得た。
[実施例2]
ガラス板上に、ポリイミド(融点388℃、平均孔径1.1μm)の15%ジメチルアセトアミド溶液を、安田精機(株)社製製膜機(商品名、AUTOMATIC FILM APPLICATOR No.542−AB)を用いて、75μmの厚さになるように流延させた。その後、室温にてメタノールに浸漬して相分離し、次いで室温にて風乾してから、80℃のオーブンで乾燥した。
該積層膜を2枚に剥がし、得られたポリイミド層を枠で四方を固定し、170℃で10分間熱固定した。得られたポリイミド多孔体の片面に、実施例1と同様の分散液を用い、同様の方法で塗工した。
塗工後80℃熱風乾燥を行い、表1のような特性を示すセパレータ(15cm四方)を得た。
[実施例3]
膜厚200μmのポリプロピレン製フィルムの片面に、ポリスルホン(熱分解温度420℃、平均孔径1.1μm)20部をジメチルアセトアミド70部とテトラエチレングリコール10部を混合した溶媒に溶解したポリマー溶液を、安田精機(株)社製製膜機(AUTOMATIC FILM APPLICATOR No.542−AB)を用いて、流延し積層した。その後該積層膜を水中に浸漬して凝固させ溶媒を抽出除去して、多孔質積層膜を得た。
該多孔質積層膜を2枚に剥がし、得られたポリスルホン層(平均孔径1.1μm)を枠に固定し、170℃で10分間熱固定した。その後ポリスルホン多孔質膜の片面に、実施例1と同様の分散液を用い、同様の方法で塗工した。
塗工後80℃熱風乾燥を行い、表1のような特性を示すセパレータ(15cm四方)を得た。
[実施例4]
エチレンと一酸化炭素が完全交互共重合したポリケトンポリマーを、塩化カルシウム40質量%/塩化亜鉛22質量%を含有する水溶液に添加し、ポリマー濃度10質量%のドープを得た。
得られたポリケトンドープを、安田精機(株)社製製膜機(AUTOMATIC FILM APPLICATOR No.542−AB)を用いて、80℃に加温されたガラス板状に厚さが0.1mmになるように流延した。ドープをキャストしたガラス板を−20℃のメタノールに浸漬凝固後、2℃の水に浸漬し、引き続き20℃の0.1%塩酸水溶液にて洗浄した。さらに、水洗後、アセトン洗浄、tert−ブチルアルコール洗浄を行った後に乾燥させ、ポリケトン多孔膜(融点248℃、平均孔径1.2μm)を得たのち、枠に固定し、170℃で10分間熱固定した。
その後多孔質膜に、低密度ポリエチレンディスパージョンであるケミパールW500(商品名、平均粒径2.5μm、三井石油化学社製)と低密度ポリエチレンディスパージョンであるケミパールWF640(商品名平均粒径1μm、三井石油化学社製)を下記の配合比(ドライ時)に分散した液を、No.12のワイヤーバーを用いバーコーター方式で塗工した。
配合比(ドライ時)
ケミパールW500 80質量%
ケミパールWF640 20質量%
塗工後80℃熱風乾燥を行い、表1のような特性を示すセパレータを得た。
[比較例1]
ポリエチレン製微多孔膜(融点134℃、平均孔径0.7μm)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行った。得られた微多孔膜の特性を表1に示す。
[比較例2]
ポリプロピレン製多孔質膜(融点162℃、平均孔径0.1μm)を用いた以外は実施例4と同様の操作を行った。得られた微多孔膜の特性を表1に示す。
[比較例3]
ポリエチレン製微多孔膜(融点134℃、平均孔径0.1μm)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行った。得られた微多孔膜の特性を表1に示す。
[比較例4]
塗布する樹脂粉末集合多孔体を、下記ブレンド比で用いた以外は実施例1と同様に行った。
配合比(ドライ時)
ケミパールWF640 70質量%
ケミパールS200 15質量%
ケミパールS100(平均粒径0.01μm) 15質量%
[比較例5]
塗布する樹脂粉末集合多孔体を、下記ブレンド比で用いた以外は実施例1と同様に行った。
配合比(ドライ時)
ケミパールM200 90質量%
ケミパールW500 10質量%
[比較例6]
170℃で10分間の熱固定を行わない以外は、実施例2と同様に行った。
Figure 0004587270
*1:熱収縮率が5%未満のものを○とし、それ以上のものを×とした。
*2:塗布した粉末多孔体が容易に剥がれないものを○とし、剥がれるものを×とした。
*3:ヒューズ温度が145℃未満のものを○とし、それ以上のものを×とした。
*4:ショート温度が200℃以上のものを○とし、それ未満のものを×とした。
本発明のセパレータは、電池、コンデンサー等の電気化学反応装置に好適に利用できる。
ヒューズ温度およびショート温度測定に用いるニッケル箔付きスライドガラスを示す平面図である。 ヒューズ温度およびショート温度測定用セルの概略図である。

Claims (4)

  1. 多孔質膜の少なくとも片面が、軟化温度95℃以上160℃以下の樹脂粉末集合多孔体で被覆されている電池用セパレータであって
    該樹脂粉末集合多孔体が、平均粒径が0.01μm以上1μm以下である樹脂粒子を1質量%以上80質量%以下含有しており、
    該多孔質膜の150℃における熱収縮率が5%以下、該多孔質膜の融点若しくは熱分解点が180℃以上600℃以下であることを特徴とする、
    電池用セパレータ。
  2. 前記セパレータの透気度が、50秒/100ccから1000秒/100ccであることを特徴とする請求項1に記載の電池用セパレータ。
  3. 前記セパレータのショート温度が、200℃以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の電池用セパレータ。
  4. 前記多孔質膜が、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリベンズイミダゾール、TPX、ポリアミド、ポリスルホン、ポリエーテルイミド、ポリケトン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリブチレンテレフタレート及びポリアミドイミドからなる群から選択される1つ以上の高分子で構成される、請求項1〜3のいずれかに記載の電池セパレータ。
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