JP4584388B2 - 管路内流体の温度測定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、管路内流体の温度測定装置に関し、特に、管路内への温度センサの突出をなくして管路内を平滑に形成するとともに、温度センサが流体と直接接触しない状態でも、高い測定精度で以て管路内流体の温度測定を行うことができる管路内流体の温度測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
管路内流体の温度測定装置としては、例えば、管路の一部に貫通孔を形成し、この貫通孔に棒状の温度センサを挿入して固定した形式のものが一般的に用いられている。
この温度センサは、その先端部が管路内に突出するように配設され、管路内を流れる流体に直接接触することにより、管路内流体の温度測定を高い精度で行うことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の管路内流体の温度測定装置では、棒状の温度センサが管路内に突出することから、流体の流れに変化が生じて渦が発生し、温度センサ付近に流体が滞留しやすくなるという問題を有している。
こうした流体の滞留は、管路抵抗を増大させるだけでなく、細菌の繁殖や汚染物質の生成の原因となるため、特に、管路内流体が高い衛生状態を保つ必要のある薬品、食品、理化学、半導体等の物質の製造に係る流体である場合には、好ましくない。
また、管路内に突出した棒状の温度センサが、流体の流れを受けて振動して疲労破壊による破損事故を起こすという問題があった。
また、管路をクリーニングする際には、管径よりやや大きめのゴムボール等の弾性物体を管内に押し込み、この弾性物体に空気圧等の背圧を作用させることによって強制的に管内を通過させるようにする、いわゆる、ピッグクリーニング方式が汎用されているが、温度測定装置を設置した管路は、棒状の温度センサが管路内に突出することから、この方式を採用できないという問題があった。
【0004】
本発明は、従来の温度測定装置が有する問題点に鑑み、管路内への温度センサの突出をなくして管路内を平滑に形成することができるとともに、温度センサが流体と直接接触しない状態でも、高い測定精度で以て管路内流体の温度測定を行うことができる管路内流体の温度測定装置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の管路内流体の温度測定装置は、管路の一部を形成する内管と、内管の外側に配設した外管と、内管と外管の間に形成した空間部と、該空間部を区画する内管の外周面に配設した温度センサとを備え、流体が流れる管路に介在させて用いる管路内流体の温度測定装置であって、外管を、前記空間部を構成する筒状の外管本体と、該外管本体の端部から縮径して内管の外周面に沿う筒状部及びフランジ部からなる異径管部とで構成し、外管本体と異径管部を電子ビーム溶接によって、また、内管と外管を、内管及び外管の周面が接する部分を端面側から電子ビーム溶接によって、それぞれ気密に溶接することにより、前記空間部を真空状態にしたことを特徴とする。
【0006】
この管路内流体の温度測定装置は、内管により管路を形成するとともに、内管と外管の間に形成した空間部を真空状態にし、この空間部を区画する内管の外周面に温度センサを配設するようにしているので、温度センサが管路内に突出することがなく、また、温度センサが外部温度の影響を受けにくいため、高い測定精度で以て管路内流体の温度測定を行うことができる。
【0007】
そして、内管と外管を電子ビーム溶接することにより、電子ビーム溶接に必要となる真空の雰囲気を利用して、空間部を真空にすることができ、製造工程を簡略化することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0009】
図1に本発明の管路内流体の温度測定装置の一実施例を示す。
【0010】
この温度測定装置は、管路の一部を形成する内管1と、軸方向両端部の内周面を内管1の外周面に当接して、内管1の外側に配設した外管2と、内管1と外管2の間に形成した環状の空間部3と、この空間部3を区画する内管1の外周面に配設した温度センサ4とを備えている。
【0011】
この場合において、内管1と外管2の接合には溶接、特に、後述の理由から、電子ビーム溶接を用いることにより、内管1と外管2の間に形成した環状の空間部3が気密状態を維持できるように接合して、空間部3を真空状態にするようにしている。
【0012】
そして、内管1は、通常、耐薬品性、防錆性に優れたステンレス等の金属管で以て構成し、その内径は他の管路部分の内径と同一となっており、また、この内管1は、他の管路部分の内周面と面一に連続する内周面形状を有している。
【0013】
一方、外管2は、他の管路部分と同様の剛性を保つのに十分な肉厚で、耐薬品性、防錆性に優れたステンレス等の金属管からなり、本実施例では、筒状の外管本体2aと、この外管本体2aの両端にそれぞれ電子ビーム溶接によって気密に溶接された1対の異径管部2bとによって構成されている。
異径管部2bは、それぞれ外管本体2aの端部から縮径して、内管1の外周面に沿う筒状部を形成するとともに、筒状部の先端部に、管路の他の部分との接続のためにフランジ部2cを形成している。
【0014】
内管1と外管2は、それらの内・外周面が相互に接する部分11を、両管1,2の端面側から電子ビーム溶接によって気密に溶接するようにする。
この電子ビーム溶接は、真空中で発生させた高速の電子ビームを当て、その衝撃発熱を利用して溶接を行う方法であるため、この溶接に必要となる真空の雰囲気を利用して、空間部3内を容易に真空にすることができる。
【0015】
空間部3は、特に限定されるものではないが、本実施例においては、内管1の外周を取り囲む環状に形成され、空間部3を区画する内管1の外周面に、温度センサ4が電子ビーム溶接、ロウ付け等により配設されている。
【0016】
また、この空間部3には、外管2に形成した貫通孔5に気密に溶接されたリード線導出部6のリード線導出パイプ7を接続し、このリード線導出パイプ7を介して、温度センサ4のリード線8を取り出すようにしている。
そして、リード線導出パイプ7の部分から空間部3の気密状態が破られることがないように、リード線導出パイプ7のリード線8の挿通部を、樹脂製の栓体9とエポキシ樹脂等の硬化性樹脂10とによって遮断して、空間部3の気密状態が維持できるようにしている。
なお、この管路内流体の温度測定装置の製作に当たっては、まず、リード線導出パイプ7のリード線8の挿通部を、リード線8を挿通した状態で、樹脂製の栓体9と耐熱エポキシ樹脂等の硬化性樹脂10とによって遮断して、空間部3の気密状態が維持できるようにした後、温度センサ4を配設した内管1と外管2を電子ビーム溶接によって溶接するようにする。
【0017】
このように、この管路内流体の温度測定装置では、内管1により管路を形成するとともに、内管1と外管2の間に形成した空間部3を真空状態にし、この空間部3を区画する内管1の外周面に温度センサ4を配設するようにしているので、温度センサ3が管路内に突出することがなく、また、温度センサ4が外部温度の影響を受けにくいため、高い測定精度で以て管路内流体の温度測定を行うことができるものとなる。
また、温度センサ4を配設した内管1と外管2を電子ビーム溶接によって溶接するようにすることにより、電子ビーム溶接に必要となる真空の雰囲気を利用して、空間部3を真空にすることができ、製造工程を簡略化することができるものとなる。
【0018】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は例示の具体的構成に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の具体的構成を採用することが可能である。
【0019】
【発明の効果】
本発明の管路内流体の温度測定装置によれば、内管により管路を形成するとともに、内管と外管の間に形成した空間部を真空状態にし、この空間部を区画する内管の外周面に温度センサを配設するようにしているので、温度センサが管路内に突出することがなく、これにより、流体の滞留をなくし、細菌の繁殖や汚染物質の生成を防止することができるとともに、温度センサの破損の問題がなく、また、弾性物体によるパイプクリーニングを容易に行うことが可能となり、さらに、温度センサが外部温度の影響を受けにくいため、温度センサが流体と直接接触しない状態でも、高い測定精度で以て管路内流体の温度測定を行うことができる。
【0020】
そして、内管と外管を電子ビーム溶接することにより、電子ビーム溶接に必要となる真空の雰囲気を利用して、空間部を真空にすることができ、製造工程を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の管路内流体の温度測定装置の一実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 内管
2 外管
3 空間部
4 温度センサ
5 貫通孔
6 リード線導出部
7 リード線導出パイプ
8 リード線
9 栓体
10 エポキシ樹脂
11 溶接部
Claims (1)
- 管路の一部を形成する内管と、内管の外側に配設した外管と、内管と外管の間に形成した空間部と、該空間部を区画する内管の外周面に配設した温度センサとを備え、流体が流れる管路に介在させて用いる管路内流体の温度測定装置であって、外管を、前記空間部を構成する筒状の外管本体と、該外管本体の端部から縮径して内管の外周面に沿う筒状部及びフランジ部からなる異径管部とで構成し、外管本体と異径管部を電子ビーム溶接によって、また、内管と外管を、内管及び外管の周面が接する部分を端面側から電子ビーム溶接によって、それぞれ気密に溶接することにより、前記空間部を真空状態にしたことを特徴とする管路内流体の温度測定装置。
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1999
- 1999-11-25 JP JP33373599A patent/JP4584388B2/ja not_active Expired - Fee Related
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