JP4584002B2 - フェライト系ステンレス鋼溶接用フラックス入りワイヤ - Google Patents

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本発明は、フェライト系ステンレス鋼溶接用フラックス入りワイヤに関し、自動車排気系部品などに使われる薄板のフェライト系ステンレス鋼の溶接に使用され、溶接金属の耐溶接割れ性および耐酸化性が良好で、スパッタ発生量が極めて少なく、且つ良好なビード形状が得られるフェライト系ステンレス鋼溶接用フラックス入りワイヤに関する。
近年、自動車排気系部品特に、排気マニフォルドは、燃費向上や軽量化の動きの中で厚肉構造の耐熱鋳物から薄板や薄肉鋼管を利用した溶接構造物へと変遷し、これによりフェライト系ステンレス鋼の使用量が拡大した。これまで、フェライト系ステンレス鋼としてはSUH409L(低C−11%Cr−Ti)やSUS430LX(低C―17%Cr−Nb)が用いられてきた。現在は、高価なCr量を低減して1%程度のSiを含有させることにより耐酸化性や高温強度の確保を図った新しいタイプのSUS425、SUS429(低C−1%Si−13〜15%Cr−Nb系)等が開発され、この種の低コスト指向フェライト系ステンレス鋼の適用が急増してきている。
溶接方法としては、シールドガスとしてAr−2%OやAr−20%COを用いたミグまたはマグ溶接の適用例が多い。また、Nbを含まないSUS430L系溶接用ワイヤも適用されているが、炭酸ガスを含むシールドガスを用いたマグ溶接ではシールドガスからのCのピックアップの影響によりフェライト相とその粒界の一部がマルテンサイト変態した二相組織となり、繰返し熱サイクルを伴う環境下では、熱疲労特性にも難があった。つまり、変態温度を挟んで温度変動が上下するような環境では、二相混合組織を有する溶接金属では異常変形や脆化現象を引き起こして熱疲労特性が劣化する場合があり、従ってこのような用途においては単相組織にするのが原則である。
フェライト系ステンレス鋼の溶接で溶接割れを軽減するために、鋼中のP、S等の不純物元素を抑制することは周知の事実であるが、その低減には経済的にも限界があり、十分な効果が得られなかった。さらに、従来から種々のフェライト系ステンレス鋼の溶接用ワイヤが提案されている。これらは溶接ワイヤ中に微細化元素の添加を行って、力学的あるいはミクロ偏析の見地から溶接割れ感受性の低下を図ろうというもので、例えば、Ti、Al、Nを添加したソリッドワイヤが知られている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、このような微細化元素の添加を行うだけの手法では、溶接割れは防止できるが、耐酸化性に極めて有害なNを添加することから、窒化アルミ(AlN)を酸化皮膜上に形成する。窒化アルミ自体は耐酸化性の効果を持たないことから、これを起点として酸化が進行し異常酸化現象を生じさせることが知られており、溶接金属の清浄度を悪くさせ結果的に耐酸化性を損なうことになる。
また、近年ではエンジン始動直後の排ガス浄化の効率を改善するために、排気マニフォルドやフロント管を二重構造にして断熱性を高める傾向になっている。内管用には従来よりも薄肉の部材が使用されるが、溶接の際に溶込み深さが大きくなる傾向となり、完全溶け込みとなって裏波ビードが形成されやすくなる。こうした場合、過熱による母材自身の結晶粒粗大化に伴い、その結晶粒を起点としてエピタキシャル成長する溶接金属の粗大化に拍車をかける。その対策としてNを低減し、微細化元素の調整を行うことで、薄肉化傾向にある排気マニフォルドの二重管の溶接においても溶接割れを防止することが提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、耐溶接割れ性を重視するあまり実際の溶接では、ビード形状や外観およびスパッタ発生量等の溶接作業性は、劣化傾向にある。
すなわち、薄板を対象とするフェライト系ステンレス鋼の溶接で、耐溶接割れが阻止でき、同時に溶接作業性特に、スパッタ発生量やビード形状が良好なワイヤの開発技術は見当たらなかった。
特開2001−219291号公報 特開2004−358552号公報
本発明は、フェライト系ステンレス鋼溶接用フラックス入りワイヤに関し、自動車排気系部品などに使われる薄板のフェライト系ステンレス鋼の溶接に使用され、溶接金属の耐溶接割れ性および耐酸化性が良好で、スパッタ発生量が極めて少なく、且つ良好なビード形状が得られるフェライト系ステンレス鋼溶接用フラックス入りワイヤを提供することを目的とする。
本発明の要旨は、金属外皮内にフラックスを充填してなるフラックス入りワイヤにおいて、ワイヤ全質量に対して質量%で、C:0.010.04%、Cr:15〜22%、Nb:0.3〜0.8%、Mn:0.1〜0.3%、Si:0.05〜0.5%、Al:0.3〜0.7%、Ti:0.2〜0.6%、Na、LiおよびKの1種以上からなるアルカリ金属炭酸塩を含まないアルカリ金属の化合物をアルカリ金属換算値合計0.02〜0.2%、Na、LiおよびKの1種以上からなるアルカリ金属炭酸塩を含まないアルカリ金属の化合物を含むスラグ成分の合計:0.2〜0.8%を含有し、N:0.015%以下、F:0.10%以下で、残部はFeおよび不可避的不純物からなり、且つ、フラックス充填率を19〜23%とすることを特徴とするフェライト系ステンレス鋼溶接用フラックス入りワイヤにある。
本発明のフェライト系ステンレス鋼溶接用フラックス入りワイヤによれば、薄板のフェライト系ステンレス鋼の溶接においても、溶接作業性が良好で、溶接金属の高温割れがなく耐酸化性に優れ、かつスパッタが少なく、良好なビード形状を有する溶接金属が得られるので、産業の発展に貢献すること極めて大である。
以下、本発明におけるフェライト系ステンレス鋼溶接用フラックス入りワイヤ全質量に対する含有成分の組成限定理由について説明する。
C:0.01〜0.04質量%
Cは、Crと炭化物を形成し、溶接金属の高温酸化性および耐塩害腐食性を低下させる。一方、Cはオーステナイト安定化元素としてフェライトの成長を抑制し、Nbと炭化物を形成して等軸晶の生成に有効で、溶接割れの抑制に効果がある。Cが0.01質量%(以下、%という。)未満の場合、等軸晶の生成効果が期待できない。Cが0.04%を超えると、溶摘移行がスムーズに行かずスパッタ発生量が増大する。また、溶接金属の耐酸化性を低下させる。
Cr:15〜22%
Crは、フェライト系ステンレス鋼の主要な元素である。Crは、高温でCr主体の酸化物を形成し、緻密で酸素の拡散が阻止できるので、耐酸化性の機能を発揮する。また、高温強度および耐塩害腐食性などの耐食性を確保する上でも、必須である。本発明のように、耐酸化性に有効なAlやSiの添加によりCrは15%まで低くすることができるが、15%未満だとマルテンサイト組織が析出し、溶接割れを助長する。22%を超えると溶接金属の延性低下が懸念され耐溶接割れ性が劣化するとともに、コスト上昇にもつながるため上限を22%とする。
Nb:0.3〜0.8%
Nbは、溶接金属のミクロ組織改善と梨型ビード形状割れの抑制に最も効果がある。Nbは、炭素および窒素と結合してフェライト形成核となる炭窒化物を生成する成分であり、炭窒化物を生成させ結晶粒の微細化および高温強度の改善が見込まれる。その効果を得るためには、0.3%以上の添加が必要である。しかし、過剰な添加は、低融点のNbCを粒界に過剰形成させ、かえって溶接割れ感受性を高める作用があるため、上限を0.8%以下とする。
Mn:0.1〜0.3%
Mnは、オーステナイト生成元素としての作用と、高融点のMnSを形成して高温割れ抑制に有効である。0.1%未満ではその効果が不十分であり、0.3%を超えると、溶接金属の高温酸化性を劣化させる。
Si:0.05〜0.5%
Siは、フェライト安定化元素として溶接金属の柱状組織の粗大化を促進する作用があり、さらに粒界に偏析して脆弱化させる作用も有するため、梨型ビード形状割れと延性低下での割れによる溶接割れ感受性を高める元素である。
一方、SiはCrとの共存で耐酸化性を改善する作用がある。また、アーク安定性やビード形状を良化させる作用も有する。Siが0.05%未満では、溶接金属の耐酸化性およびアーク安定性やビード形状を良化させる作用が不十分である。一方、0.5%を超えると、耐溶接割れ性が劣化する。
Al:0.3〜0.7%
Alは、等軸晶の生成には必須元素である。溶接金属の脱酸作用により酸化物を形成し、この酸化物が等軸晶の生成を促進して梨型ビード形状割れを防止する作用を有する。また、Siと同様に、Crとの共存で耐酸化性に有用な元素である。Alが0.3%未満では、これら効果は不十分である。0.7%を超えると、スパッタ発生量が多くなり、これがエンジン内部や触媒担体を閉塞させて破損原因となるので、好ましくない。
Ti:0.2〜0.6%
Tiは、脱酸効果と等軸晶の生成に有効な元素である。等軸晶生成のメカニズムはAlと同じであり梨型ビード形状割れ防止する作用を有する。また、アーク安定性を良化させる作用がある。0.2%未満では、これら効果は不十分である。0.6%を超えると、アーク吹付け力が過剰となり、スパッタ発生量が多くなるとともにビードが凸形状となるので好ましくない。
Na、LiおよびKの1種以上からなるアルカリ金属炭酸塩を含まないアルカリ金属の化合物をアルカリ金属換算値合計:0.02〜0.2%
Na、K、Liのアルカリ金属は、電離電子の作用によりワイヤ−母材間でおこるアーク長を長くする作用があり、溶接ビードをフラットにする。これにより溶け込みが浅くなり、薄板溶接における完全溶け込みに起因する溶接割れが防止できる。また、溶接中に発生するスパッタが成長する前にワイヤから離脱し、スパッタの粒径が小さく、母材へのスパッタ付着が最小限になる。その効果は0.02%未満では得られない。0.2%を超えると、アーク長が長くなりすぎてかえってアークが不安定となり、スパッタ発生量が増大する。
なお、Na、LiおよびKの1種以上からなるアルカリ金属炭酸塩を含まないアルカリ金属の化合物とはNaO、NaF、KO、KSiF、LiO、LiF等をいい、アルカリ金属炭酸塩は分解したCOガスからのCがピックアップされるので含まない。
アルカリ金属の化合物を含むスラグ成分の合計:0.2〜0.8%
溶接時に発生するスラグは、ビード形状を整える作用があるが、0.2%未満では、その効果が期待できない。0.8%を超えるとスラグがまだらに発生し、ビード形状を劣化させ、エンジン内部や触媒担体を閉塞させて破損原因となる。また、スラグ巻き込みやピット等の溶接欠陥を助長する。
Na、LiおよびKの1種以上からなるアルカリ金属炭酸塩を含まないアルカリ金属の化合物以外のスラグ成分としては、TiO、SiO、Al、MgO、FeO等をいう。
N:0.015%以下
Nは、窒化アルミ(AlN)を酸化皮膜上に形成し、異常酸化現象を生じて、耐酸化性を損なう。したがって、0.015%以下が好ましい。
F:0.10%以下
Fは、アルカリ金属を添加する際に、その化合物として用いられるが、0.10%を超えると、スパッタの飛散量を増大させる。また、ヒューム発生量も多くなる。
なお、本発明においては、上記成分以外の成分組成は、特に規定されない。従って溶着金属の化学組成、機械的性質および溶接作業性を考慮して、Ni,Mo,Cu等の組成を種々に調整できる。しかし、高温割れを助長するPおよびSはできるだけ少ないのが好ましく、Pは0.025%以下、Sは0.015%以下でP+Sで0.030%以下であることが好ましい。
また、外皮の組成成分についても特に規定されないが、ワイヤ製造時の断線等の防止およびコスト上昇の観点から、表1に示すような炭素鋼を使用することが好ましい。
フラックスの充填率は特に限定はしないが、溶接作業性の安定および溶接金属の機械的性質を考慮して、ワイヤ全質量対し19%以上、ワイヤ製造時の断線等を防止するため23%以下であることが好ましい。
また、フラックス入りワイヤの断面形状は、図1(a)に形状例を示すように、外皮1内にフラックス2を内包した合わせ目3がなくとも、図1(b)〜(d)に示すように合わせ目3がある形状のフラックス入りワイヤいずれも使用することができる。
さらに、本発明のフラックス入りワイヤを使用し溶接する際のシールドガスは、用途に応じてArガスとCOガスの混合ガスおよびArガスとOガスの混合ガスが使用できる。
以下、実施例により本発明の効果をさらに詳細に説明する。
表1に示す化学成分の金属外皮を用いて、表2に示す化学成分のフラックス入りワイヤを試作した。ワイヤ径は1.2mmであり、またフラックス充填率は19〜23%とした。
Figure 0004584002
Figure 0004584002
溶接割れ評価試験は、図2に示す自拘束形式の薄板材を対象としたHouldcroft魚骨形割れ試験に準じて耐梨型ビード形状割れ性を評価した。溶接に用いたフェライト系ステンレス鋼母材(板厚1.5mm)を表3に示す。図2において、試験片の寸法は長さ200mm、幅55mmで、スリット4は幅1.5mmで試験片幅方向の両端から中心に向かって延び、溶接のスタート点S側から38mmスリット4のない部分を残し、溶接終了点E側で6mmスリット4のない部分を残して、その間に7.5mm間隔でスリット4を設け、合計11個のスリットのない部分が残るように漸減で狭くなっている。
Figure 0004584002
割れ試験は表1のワイヤと表3に示すフェライト系ステンレス鋼の母材記号M2を使用した。フェライト系ステンレス鋼母材試験片の溶接のスタート点Sから表4に示す溶接条件でバックシールドせずに溶接終了点Eまで裏波ビードを作成し、割れ発生の有無を評価した。
Figure 0004584002
溶接作業性評価試験は、表3に示すフェライト系ステンレス鋼の母材記号M1を使用し、重ね継手部をすみ肉姿勢溶接で、表4に示す溶接条件にて行った。なお、溶接作業性は、アークの安定性、スパッタの発生量およびビード形状を観察することにより評価した。スパッタ発生量は、スパッタの飛散状況および母材へのスパッタ付着状況より評価した。また、ビード形状については、図3に示す母材5の重ね継手部の溶接金属6の縦脚長aおよび横脚長bを測定し、横脚長b/縦脚長aが1.1以上を良好と評価した。
さらに、前記割れ試験でわれの発生がなかった試験板から1.5mm厚×10mm幅×40mm長さの酸化試験片を採取して、大気中で900℃×200時間保持して試験前後の重量を測定して酸化増量を求め、溶接継手の耐酸化性を評価した。なお、酸化増量が少ないほど、耐酸化性が優れることを意味し、15g/m以下を良好とした。それらの試験結果を表5にまとめて示す。
Figure 0004584002
表5中ワイヤ記号A〜Gが本発明例、ワイヤ記号H〜AAは比較例である。本発明例であるワイヤ記号A〜Gは、フラックス入りワイヤの化学成分、Na、LiおよびKの1種以上からなるアルカリ金属炭酸塩を含まないアルカリ金属化合物をアルカリ金属換算値合計およびNa、LiおよびKの1種以上からなるアルカリ金属炭酸塩を含まないアルカリ金属の化合物を含むスラグ成分の合計が適正であるので、耐溶接割れ性が良好でスパッタ発生量が少なく、良好なビード形状が得られ、酸化試験においても酸素増量が少ないなど極めて満足な結果であった。
比較例中ワイヤ記号HはCが少なく、ワイヤ記号JはCrが少なく、ワイヤ記号KはCrが多く、ワイヤ記号LはNbが少なく、ワイヤ記号MはNbが多く、ワイヤ記号NはMnが少なく、ワイヤ記号QはSiが多く、ワイヤ記号TはTiが少なく、いずれも溶接割れが発生した。
ワイヤ記号Iは、Cが多いので、スパッタ発生量が多く、アークが安定しなかった。また、酸化増量が多く耐酸化性が劣った。
ワイヤ記号Oは、Mnが多いため、ワイヤ記号Zは、Nが多いため酸化増量が多く耐酸化性が劣った。
ワイヤ記号Pは、Siが少ないので、アークが安定しないため、スパッタ発生量が多く、ビード両端が不揃いであった。また、酸化増量が多く耐酸化性が劣った。
ワイヤ記号Rは、Alが少ないので、割れ試験で割れが発生していた。また、アーク不安定でスパッタ発生量が多く、ビード形状が不良であった。
ワイヤ記号Sは、Alが多いため、スパッタ発生量が多く不良であった。
ワイヤ記号Uは、Tiが多いため、スパッタ発生量が多く、また、アークが絞れすぎてビードが凸形状になった。
ワイヤ記号Vは、アルカリ金属合計値が少ないため、アークが安定せず、スパッタが多くなった。また、ビードも凸形状になった。
ワイヤ記号Wは、アルカリ金属換算値の合計が多いため、アーク長が長く不安定になり、スパッタ発生量が多くなった。
ワイヤ記号Xは、アルカリ金属の化合物を含むスラグ成分の合計が少ないため、スラグ生成量が少なく、ビード両端が不揃いであった。
ワイヤ記号Yは、アルカリ金属の化合物を含むスラグ成分の合計が多いためスラグ生成量が多く、ビード表面にスラグがまだらに発生し、一部溶け込み不良が発生した。
ワイヤ記号AAは、F量が多いため、ヒュームが多く、スパッタ発生量も多かった。
フラックス入りワイヤの断面形状例を示す図である。 本発明の実施例に用いた高温割れ試験の試験片形状を示す図である。 本発明の実施例における溶接ビード形状の断面図
符号の説明
1 外皮
2 フラックス
3 合わせ目
4 スリット
5 母材
6 溶接金属
S 溶接のスタート点
E 溶接終了点
a 縦脚長
b 横脚長

Claims (1)

  1. 金属外皮内にフラックスを充填してなるフラックス入りワイヤにおいて、ワイヤ全質量に対して質量%で、C:0.010.04%、Cr:15〜22%、Nb:0.3〜0.8%、Mn:0.1〜0.3%、Si:0.05〜0.5%、Al:0.3〜0.7%、Ti:0.2〜0.6%、Na、LiおよびKの1種以上からなるアルカリ金属炭酸塩を含まないアルカリ金属の化合物をアルカリ金属換算値合計0.02〜0.2%、Na、LiおよびKの1種以上からなるアルカリ金属炭酸塩を含まないアルカリ金属の化合物を含むスラグ成分の合計:0.2〜0.8%を含有し、N:0.15%以下、F:0.10%以下で、残部はFeおよび不可避的不純物からなり、且つ、フラックス充填率を19〜23%とすることを特徴とするフェライト系ステンレス鋼溶接用フラックス入りワイヤ。
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