JP4583106B2 - 陰唇間パッド - Google Patents

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Description

本発明は、脱落及び漏れの危険性が低減された陰唇間パッドに関する。
従来より、女性用生理用品として、生理用ナプキン、タンポンが一般的に用いられている。ここで、生理用ナプキンについては、膣口付近への密着性の乏しさゆえに生じる隙間からの経血の漏れを防ぐべく、多大な努力が払われている。また、タンポンについても、その物品の属性に起因して、着用時の異物感や不快感、膣内への装着困難性が生じることから、これらを除去するために種々の工夫がなされている。
このような状況下、生理用ナプキンやタンポンの中間に位置する生理用品として、近年、陰唇間パッドと称される生理用品が注目されている。この陰唇間パッドは、女性の陰唇間にその一部分を挟み込み、陰唇内壁に当接させて装着するものである。このため、陰唇間パッドは、生理用ナプキンに比して身体との密着性が高いため、経血の漏れが防止できるうえ、経血が拡散して身体に広く接することを回避でき、衛生的且つ清潔である。また、生理用ナプキンよりも小型であるため、装着感に優れて快適であり、膣内に挿入するタンポンに比して着用時の心理抵抗も低い。
このような特徴を有する陰唇間パッドとして、種々の構造を有するものが開発されている。例えば、特許文献1には、陰唇間パッドの長手方向の中心軸に沿った折り目線で裏面側が互いに向かい合うように二つ折りにされ、裏面側同士が少なくとも一点以上の接合部で接合されている陰唇間パッドが開示されている。
また、他の公知例1として、液透過性の表面側シ−トと不液透過性の裏面側シートとその間に介在する吸収体とを有し、長手方向の中心軸付近で2つ折りにされて着用される陰唇間パッドが、米国にて2000年5月頃から2001年5月頃までテスト販売されている(プロクター&ギャンブル社(Procter & Gamble Co.)製、商品名:Envive)。
さらには、他の公知例2として、吸収体を液透過性の表面側シートで被覆し、前後端部を裁断した陰唇間パッドが知られている(A−Fem Medical Corp.製、商品名:INSYNC)。
国際公開第WO02/100315号パンフレット
ところで、陰唇には大陰唇と小陰唇とがあり、前庭床付近では小陰唇の外側に大陰唇が位置する。このため、小陰唇の先端付近は大きく開くのに対して、前庭床付近の小陰唇は、外側に位置する左右の大陰唇によって内側へ押されるため、開き難い。従って、小陰唇の先端付近に比して、前庭床付近では陰唇間圧は高く、体勢の変化による陰唇間圧の変動も少ない。この傾向は、体型には依存せず常に認められる。
陰唇間圧は、接触圧測定器(例えば、(株)エイエムアイ・テクノ製)を用い、直径およそ12mmのエアパック端子を陰唇間に挟み込むことにより測定できる。例えば、BMI値(=体重[kg]/身長[m]/身長[m])19.3のモデルが直立して開脚した体勢(爪先間隔が35cm)では、小陰唇の先端は閉じており、この時の前庭床付近aの陰唇間圧は50g/cm、小陰唇の先端付近bの陰唇間圧は43g/cmである(図22参照)。即ち、小陰唇の先端付近bの陰唇間圧に対する前庭床付近aの陰唇間圧は、およそ1.2倍である。また、屈んだ体勢(爪先間隔が35cm、膝間隔が35cm)では、小陰唇の先端は開いており、この時の前庭床付近aの陰唇間圧は12g/cm、小陰唇の先端付近bの陰唇間圧は0g/cmである(図23参照)。従って、どちらの体勢においても、前庭床付近の陰唇間圧は、小陰唇の先端付近の陰唇間圧よりも高い。
これに対して、図24に示す公知例1の陰唇間パッド70は、厚みと密度が全体的にほぼ均一である。このため、着用時には、図25に示すように、小陰唇20の先端付近に接する領域B’に比して、陰唇間圧が高い前庭床付近に接する領域A’がより潰れ易い。前庭床付近に接する領域A’が潰れると、小陰唇20の先端が開いた状態となるため、陰唇間パッド70は脱落し易く、漏れの危険性も高い。
また、図26に示す公知例2の陰唇間パッド80は、前庭床付近に接する領域A’よりも、小陰唇の先端付近に接する領域B’の方が厚みを有している。このため、着用時には、図27に示すように、小陰唇20の先端が開いた状態となる。従って、陰唇間パッド80は脱落し易く、漏れの危険性も高い。
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、脱落及び漏れの危険性が低減された陰唇間パッドを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた。その結果、前庭床付近に接する領域の圧縮反発力を、小陰唇の先端付近に接する領域の圧縮反発力よりも高くすることにより、脱落及び漏れの危険性が低減された陰唇間パッドを提供できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は以下のようなものを提供する。
(1) 体液を吸収して保持する吸収体を有し、長手方向と短手方向とを有する実質的に縦長の陰唇間パッドであって、着用時には、前記長手方向の中心軸付近が前庭床に沿うように、陰唇間の小陰唇内に少なくとも一部挟まれて着用されるものであり、前記着用時に前記前庭床付近に接する領域と、前記小陰唇の先端付近に接する領域と、を備え、前記前庭床付近に接する領域は、前記小陰唇の先端付近に接する領域よりも高い圧縮反発力を有する陰唇間パッド。
(1)の陰唇間パッドは、小陰唇の先端付近に接する領域よりも前庭床付近に接する領域の方が圧縮反発力が高いことを特徴とする。本発明における「圧縮反発力」とは、陰唇間に挟まれた状態での圧縮反発力を意味し、具体的には、0.5g/cmの圧力で加圧したときの厚みから、30%圧縮した時の圧縮力で表す。この圧縮力は、KESシステムによる測定方法に準拠して求めることができる。(1)の陰唇間パッドによれば、陰唇間圧が高い前庭床付近であっても、陰唇間パッドは潰れ難く、陰唇間パッドを挟む左右の小陰唇がほぼ平行状態(図1参照)、あるいは小陰唇の先端が内側へ向いた状態(図2参照)を確保できる。従って、陰唇間パッドの脱落や漏れの危険性がほとんどない。
(2) 前記小陰唇の先端付近に接する領域の圧縮反発力に対する、前記前庭床付近に接する領域の圧縮反発力は、1.2倍以上10倍以下である(1)記載の陰唇間パッド。
(2)の陰唇間パッドでは、小陰唇の先端付近に接する領域の圧縮反発力に対する、前庭床付近に接する領域の圧縮反発力は、1.2倍以上10倍以下である。これは、上述したように、小陰唇の先端付近の陰唇間圧に対する前庭床付近の陰唇間圧は、およそ1.2倍であるという事実に基いたものである。(2)の陰唇間パッドによれば、陰唇間圧が高い前庭床付近であっても、陰唇間パッドは潰れ難く、陰唇間パッドを挟む左右の小陰唇がほぼ平行状態、あるいは小陰唇の先端が内側へ向いた状態を確保できる。従って、陰唇間パッドの脱落や漏れの危険性を効果的に低減できる。
(3) 前記前庭床付近に接する領域における吸収体は、前記小陰唇の先端付近に接する領域における吸収体よりも高い密度を有する(1)又は(2)記載の陰唇間パッド。
(3)の陰唇間パッドは、小陰唇の先端付近に接する領域における吸収体よりも前庭床付近に接する領域における吸収体の方が密度が高いことを特徴とする。本発明における「密度」は、0.5g/cm加圧した状態での厚みと、無加圧下での重量とから算出した値である。(3)の陰唇間パッドによれば、陰唇間圧が高い前庭床付近であっても、吸収体の繊維間距離は縮まり難いため圧縮反発力が増し、陰唇間パッドは潰れ難い。従って、陰唇間パッドを挟む左右の小陰唇がほぼ平行状態、あるいは小陰唇の先端が内側へ向いた状態を確保でき、脱落や漏れの危険性を効果的に低減できる。
(4) 前記小陰唇の先端付近に接する領域における吸収体の密度に対する、前記前庭床付近に接する領域における吸収体の密度は、1.2倍以上10倍以下である(1)から(3)いずれか記載の陰唇間パッド。
(4)の陰唇間パッドでは、小陰唇の先端付近に接する領域における吸収体の密度に対する、前庭床付近に接する領域における吸収体の密度は、1.2倍以上10倍以下である。これは、小陰唇の先端付近の陰唇間圧に対する前庭床付近の陰唇間圧は、およそ1.2倍であるという事実に基いたものである。(4)の陰唇間パッドによれば、陰唇間圧が高い前庭床付近であっても、吸収体の繊維間距離は縮まり難いため圧縮反発力が増し、陰唇間パッドは潰れ難い。従って、陰唇間パッドの脱落や漏れの危険性をより効果的に低減できる。
(5) 前記前庭床付近に接する領域における吸収体は、前記小陰唇の先端付近に接する領域における吸収体よりも厚い(1)から(4)いずれか記載の陰唇間パッド。
(5)の陰唇間パッドは、小陰唇の先端付近に接する領域における吸収体よりも前庭床付近に接する領域における吸収体の方が厚いことを特徴とする。本発明でいう「厚み」とは、陰唇間パッドの短手方向の幅を意味し、長手方向の中心軸を折り軸として二つ折りされる陰唇間パッドの場合には、二つ折りにされた状態での短手方向の幅を意味する。また、0.5g/cmの圧力で加圧した状態での厚みである。(5)の陰唇間パッドによれば、前庭床付近に接する領域が厚いため圧縮反発力が増し、陰唇間パッドを挟む左右の小陰唇の先端が内側へ向いた状態を確保できる。従って、脱落や漏れの危険性を効果的に低減できる。
(6) 前記小陰唇の先端付近に接する領域における吸収体の厚みに対する、前記前庭床付近に接する領域における吸収体の厚みは、1.2倍以上10倍以下である(1)から(5)いずれか記載の陰唇間パッド。
(6)の陰唇間パッドでは、小陰唇の先端付近に接する領域における吸収体の厚みに対する、前庭床付近に接する領域における吸収体の厚みは、1.2倍以上10倍以下である。これは、小陰唇の先端付近の陰唇間圧に対する前庭床付近の陰唇間圧は、およそ1.2倍であるという事実に基いたものである。(5)の陰唇間パッドによれば、前庭床付近に接する領域の圧縮反発力はさらに増し、陰唇間パッドを挟む左右の小陰唇の先端がより内側へ向いた状態を確保できる。従って、脱落や漏れの危険性をさらに効果的に低減できる。
(7) 前記前庭床付近に接する領域における吸収体には、前記長手方向の中心軸付近を跨いで配向する繊維が配置されている(1)から(6)いずれか記載の陰唇間パッド。
(7)の陰唇間パッドは、前庭床付近に接する領域における吸収体に、前記長手方向の中心軸付近を跨いで配向する繊維が配置されていることを特徴とする。この陰唇間パッドでは、陰唇間圧が働く方向に繊維が配向するため、前庭床付近に接する領域の圧縮反発力が増す。このため、陰唇間パッドを挟む左右の小陰唇の先端がより内側へ向いた状態を確保でき、脱落や漏れの危険性をさらに効果的に低減できる。
(8) 前記前庭床付近に接する領域には、弾性シートが備えられている(1)から(7)いずれか記載の陰唇間パッド。
(8)の陰唇間パッドは、前庭床付近に接する領域に、弾性シートが備えられていることを特徴とする。即ち、前庭床付近に接する領域により高い圧縮反発力を備えたものである。このため、着用者の体勢の変化によって瞬間的に陰唇間圧が変化した場合であっても、瞬間的に嵩が回復するので左右の小陰唇の開きに追従でき、前庭床付近の陰唇内壁と陰唇間パッドとの間に隙間が生じ難い。また、体液を吸収した後も高い嵩回復性を有する。従って、脱落や漏れの危険性をより効果的に低減できる。
(9) 前記前庭床付近に接する領域には、水分を吸収することにより体積が膨張する膨張性部材が備えられている(1)から(8)いずれか記載の陰唇間パッド。
(9)の陰唇間パッドは、前庭床付近に接する領域に、水分を吸収することにより体積が膨張する膨張性部材が備えられていることを特徴とする。膨張性部材が水分を吸収した場合には、膨張性部材の体積が膨張するため、前庭床付近に接する領域の厚みが増す。即ち、着用前の陰唇間パッドの厚みが薄いものであっても、使用によって体液を吸収することにより前庭床付近に接する領域の厚みが増し、圧縮反発力を高めることができる。従って、陰唇間パッドを挟む左右の小陰唇の先端がより内側へ向いた状態を確保でき、脱落や漏れの危険性をさらに効果的に低減できる。また、着用前の陰唇間パッドの厚みを薄く設定できるため、初心者であっても、陰唇間パッドを狭い陰唇間の適正な位置に挿入し易い。さらには、使用前には薄形でコンパクトであっても、使用時には好適な厚みを有したものとなるという効果を有する。
本発明によれば、着用時において小陰唇の形状を所定の状態とすることにより、脱落及び漏れの危険性が低減された陰唇間パッドを提供することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、第1実施形態以外の各実施形態の説明において、第1実施形態と共通するものについては、その説明を省略若しくは簡略化する。
<第1実施形態>
[陰唇間パッドの全体構成]
本実施形態に係る陰唇間パッド100を、長手方向の中心軸に対して垂直に切断したときの断面図を図3に示す。図3に示すように、本発明に係る陰唇間パッド100は、吸収体が表面シート110で被覆されており、前庭床付近に接する領域Aと、小陰唇の先端付近に接する領域Bとを備えている。また、前庭床付近に接する領域Aには高密度の吸収体150が配置され、小陰唇の先端付近に接する領域Bには低密度の吸収体160が配置されている。表面シート110は、着用時に身体側に位置し、着用者の体液を透過する液透過性のものである。
本実施形態に係る陰唇間パッド100の使用状態を、図4に模式的に示す。着用時には、前庭床付近に接する領域Aにより大きい陰唇間圧が加わるが、前庭床付近に接する領域Aは、小陰唇の先端付近に接する領域Bに比して圧縮反発力が高いため、小陰唇がほぼ平行な状態を保つことができる。前庭床付近に接する領域Aと小陰唇の先端付近に接する領域Bとの圧縮反発力の差をより大きくした場合には、図5に示すように、小陰唇の先端が内側へ向き、より効果的に陰唇間パッド100の脱落や漏れを防止できる。
[表面シート]
一般的に表面シート110は、液透過性且つ液親水性であり、肌に刺激を与えない素材が好ましく用いられる。例えば、ポイントボンド、スルーエア等の製造方法から得られる不織布を、単独又は複合した材料等が用いられる。これらの材料のうち、陰唇間パッド100と陰唇内壁との間にずれが生じ、着用者が異物感を感じることを防ぐために、セルロース系の液親水性繊維を主体としたものがより好ましい。
具体的には、天然コットン5重量%以上30重量%以下、レーヨン又はアセテートレーヨンを70重量%以上95重量%以下の比率で混合した繊維を、目付が20g/m以上50g/m以下の範囲内で調製した後、水流交絡により繊維同士を絡合させて乾燥し、厚みが0.3mm以上1.0mm以下の範囲内で調製されたスパンレース不織布が用いられる。使用する糸質は、天然コットンであれば15mm以上60mm以下の範囲内、レーヨン又はアセテートレーヨンであれば25mm以上51mm以下の範囲内で、1.1dtex以上6.6dtex以下の範囲内のものである。また、透過孔を有するフィルムや繊維層にフィルムをラミネート加工したシートを用いてもよい。
[吸収体]
前庭床付近に接する領域Aに配置された吸収体150は、小陰唇の先端付近に接する領域Bに配置された吸収体160に比して高密度である。より詳しくは、吸収体160の密度に対する吸収体150の密度は、1.2倍以上10倍以下の範囲内であることが好ましく、1.5倍以上10倍以下の範囲内であることがさらに好ましい。
具体的には、吸収体150の密度は、0.011g/cm以上2.000g/cm以下の範囲内であることが好ましく、0.020g/cm以上1.000g/cm以下の範囲内であることがさらに好ましい。これに対して、吸収体160の密度は、0.001g/cm以上1.670g/cm以下の範囲内であることが好ましく、0.002g/cm以上0.833g/cm以下の範囲内であることがさらに好ましい。なお、前庭床付近に接する領域Aから小陰唇の先端付近に接する領域Bにかけて、段階的に密度を低下させたものであってもよい。
吸収体は、パルプ、化学パルプ、レーヨン、アセテート、天然コットン、高分子吸収体、繊維状高分子吸収体、合成繊維等を単独またはこれらを混合したものからなり、また、油剤が繊維に塗布されている、もしくは含有されていてもよい。これらの繊維をエアレイド法、スパンレース法、抄紙法、メルトブローン法等によりシート化したものを、ニードリングやドット状、格子状、波状等のロール間を通過させてエンボス加工を施してもよい。なお、エンボス面積率は、0.1%以上60%以下の範囲内であることが好ましく、1%以上30%以下の範囲内であることがさらに好ましい。
前庭床付近に接する領域Aに配置された吸収体150に用いられる繊維は、小陰唇の先端付近に接する領域Bに配置された吸収体160に用いられる繊維よりも繊度が相対的に小さいものであり、又は、繊維長が相対的に短いものである。また、吸収体150に用いる繊維の量を、吸収体160に用いる繊維の量よりも相対的に多くし、エンボス加工等を施して厚みをほぼ均一にしたものであってもよい。
吸収体150と表面シート110との接合には、接着剤やエンボスシール等の公知の技術を用いることができる。接着剤の塗工パターンは、スパイラル塗工、コントロールシーム塗工、コーター塗工、カーテンコーター塗工、サミットガン塗工等が挙げられるが、これらのうち、接合部と非接合部とのピッチを細かくできるサミットガン塗工が好ましい。接着剤の目付量は、1g/m以上30g/m以下の範囲内であることが好ましく、3g/m以上10g/m以下の範囲内であることがさらに好ましい。また、接着剤が線状に塗工されているパターンの場合には、その線径は30μm以上300μm以下の範囲内であることが好ましい。目付量が1g/m以下の場合、又は、線径が30μm以下の場合には、繊維集合体で構成された表面シート110の繊維間に接着剤が埋もれてしまい、十分な接合力が得られない。一方、目付量が30g/m以上の場合、又は、線径が300μm以上の場合には、周縁部が硬くなってしまう。接着剤を塗工する箇所は特に制限されないが、少なくとも吸収体150と表面シート110との間に塗工されていることが好ましい。エンボスパターンは、格子状、ドット状、波状等が挙げられ、特に制限されない。エンボスシールする箇所も特に制限されないが、裏面シートを用いる場合には、吸収体150の周縁に延びる表面シート110と裏面シートとを一緒にエンボスシールすることが好ましい。
[前庭床付近に接する領域A及び小陰唇の先端付近に接する領域B]
小陰唇の深さには個人差があるが、平均値としては14mm程度である。このため、前庭床付近に接する領域Aは、前庭床に接する部位から鉛直下方向7mmまでの領域に設けることができる。また、小陰唇の先端付近に接する領域Bは、前庭床付近に接する領域Aを除いた領域に設けることができる。例えば、着用時には裏面シート同士が向かい合うように長手方向中心軸を折り軸に2つ折りされる陰唇間パッドにおいては、長手方向の中心軸から両外方向へそれぞれ7mm以内の領域に前庭床付近に接する領域Aを設けることができ、7mm〜14mmの領域に小陰唇の先端付近に接する領域Bを設けることができる。例えば、圧縮反発力の異なる領域を3段階設けた場合、前庭床に最も近い領域が前庭床付近に接する領域Aであり、小陰唇の先端に最も近い領域が小陰唇の先端付近に接する領域Bである。
また、小陰唇の長さの平均値は55mmであり、膣口から前方へ50mm、後方へ5mmである。従って、陰唇間パッドの長手方向において、陰唇間に挟持される領域は、膣口と接する位置から、前方では50mm以内、後方では5mm以内の領域である。また、小陰唇の形状は後方に比べて前方の方が厚く長いため、前方の方が陰唇間圧が高い。従って、このような事実を踏まえて圧縮反発力を調整してあってもよい。即ち、前庭床付近に接する領域Aにおいて、後方よりも前方の方に圧縮反発力を高めたものであってもよい。
[その他取り得る構成]
陰唇間パッド100の構成としては、経血を吸収して保持できる吸収体を少なくとも備えていればよく、特に限定されない。例えば、吸収体のみ、吸収体を液透過性の表面シート110で覆った構成、又は、液透過性の表面シート110と難液透過性の裏面シートとの間に吸収体を配置したものを折り目線に沿って二つ折りにした構成等を取り得る。また、陰唇間パッド100の形状は、楕円型、瓢箪型、雫型等女性の陰唇に適合する形状であれば特に限定されず、陰唇間パッドの全体が陰唇間に収容されたり、陰唇間から露出する領域があってもよい。外形の延べ寸法は、長手方向の長さが40mm以上180mm以下が好ましく、80mm以上130mm以下がさらに好ましい。また、厚み方向は、20mm以上100mm以下が好ましく、50mm以上80mm以下であることがさらに好ましい。
〔スリット加工〕
前庭床付近に接する領域Aにおいて、長手方向中心軸を跨ぐ方向にスリット加工を設けてもよい。この場合には、陰唇間パッド100に部分的に加わる外圧を連動させ難くすることができる。即ち、前庭床付近に接する領域Aに加わった外圧が、スリット部によって分断されるため他の部分に伝導し難くなる。具体的には、吸収体150に、長手方向中心軸を跨ぐ方向にスリット長が5mm以上20mm以下、スリットピッチが5mm以上20mm以下となるミシン目状のスリットを、千鳥状のスリットパターンで設けてもよい。
〔ミニシート片〕
長手方向中心軸を折り軸として、裏面側同士が向かい合うように二つ折りされるタイプの陰唇間パッドの場合には、裏面側同士を跨ぐようにしてミニシート片が設けられていてもよい。この場合には、ミニシート片と裏面側との間に、指挿入用口が形成され、安定的に且つ適切な位置に陰唇感パッドを着用することができる。ミニシート片は、表面シートや裏面シートと同様の構成により形成することができる。さらには、弾性力のある繊維の積層体、フィルム、空気のセルをもった発泡化した材料等を利用することができる。
弾性力を有する繊維としては、PE、PP、PET等の熱可塑性材料を単独で用いた繊維や、これらの熱可塑性材料を芯鞘タイプ、芯鞘の偏芯タイプ、又は、サイドバイサイドタイプとして用いた繊維が挙げられる。これらの繊維のうち、機械捲縮や熱等により二次捲縮が掛けられた繊維が弾性力を有するため好ましい。弾性力及び着用感を考慮すると、繊度は0.5dtex以上8.8dtex以下の範囲内であることが好ましく、繊維長は3mm以上64mm以下の範囲内であることが好ましい。厚みは、0.2mm以上3.0mm以下の範囲内であることが好ましく、0.5mm以上1.5mm以下の範囲内であることがさらに好ましい。フィルムとしては、弾性力を有するPE、PP、PET等の樹脂の他、高弾性のウレタン、ゴム等の樹脂を、Tダイやインフレで単一、複合、又は、多層で押出成形した材料が利用される。発泡化材料としては、弾性力を有するPE、PP等の樹脂や、高弾性のウレタン、ゴム等の樹脂を発泡化した材料の他、吸収性を有するセルローススポンジが利用される。なお、発泡体は連続型又は独立型のどちらであってもよい。
弾性力を有する繊維を用いた不織布の例を挙げる。繊維をカードで積層し、熱可塑性繊維の溶融によりボンディングするスルーエア製法で形成された不織布が反発弾性力に優れ、好適に利用される。一般的に利用されるポイントボンド、スパンボンド、スパンレース法も利用できる。連続フィラメントを紡糸し熱エンボスでボンディングするスパンボンドや、スパンボンドにメルトブローンを吹き付けボンディングしたSMS(スパンボンド/メルトブローン/スパンボンド)不織布であってもよい。繊維積層後に表面にバインダーを塗付する事によりボンディングするケミカルボンドやエアレイド法による不織布も利用できる。これらの材料を単一で利用したり、多層化して接着剤やエンボスで固定したものであってもよい。また、エンボスパターンによって反発力や厚みを調整した材料も好適に利用される。
〔陰唇間パッドの個別包装容器〕
陰唇間パッド100は、個別包装容器に収容されたものであってもよい。個別包装容器としては、厚さが15μm以上60μm以下のポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルアルコール、ポリ乳酸、ポリブチルサクシネートの他、不織布や紙等が利用でき、これらのラミネート材料も利用できる。具体的には、低密度ポリエチレン樹脂を0重量%より大きく80重量%以下、高密度ポリエチレンを20重量%以上100重量%未満の範囲内で混合し、目付が15g/m以上35g/m以下の範囲内で調整したフィルムが挙げられる。さらには、樹脂配向を高めるために延伸加工を施したフィルムが利用できる。不織布の例としては、スパンボンド不織布や、ポイントボンド不織布、スルーエア不織布等が挙げられ、これらに撥水処理が施されてあってもよい。なかでも極細繊維で構成され、繊維間距離が非常に小さいメルトブローンを含むSMS(スパンボンド/メルトブローン/スパンボンド)不織布であることが好ましい。この場合、目付はスパンボンド層5〜15g/m、メルトブローン層1〜l0g/m、スパンボンド層5〜15g/mの範囲で構成されることが好ましい。また、個別包装容器は、吸収した経血の色を遮断できることが好ましく、顔料を0.2重量%以上10重量%以下の範囲内で混合したものであったり、インキ等が印刷されたものであってもよい。さらには、これらの陰唇間パッドや個別包装容器は、水洗可能な水崩壊性素材や生分解性素材からなるものであってもよい。
[圧縮反発力]
圧縮反発力は、KESシステムによる測定方法に準拠して、カトーテック社製の「KES圧縮特性」測定機器(「KES−5 HANDY−TYPE COMPRESSION TESTER」)を用い、圧縮端子面積が2cm、端子速度が0.1cm/secの条件下で測定できる。陰唇間パッドのサイズは、圧縮端子が収まる範囲のものであれば測定可能であり、特に限定されない。長手方向中心軸で裏面シート同士が向かい合うように二つ折りされて着用されるタイプの陰唇間パッドの場合には、二つ折りの状態でテーブルの上に置いて測定を行う。本発明における圧縮反発力は、陰唇間に挟まれた状態での圧縮反発力を意味し、具体的には、0.5g/cmの圧力で加圧したときの厚みから、30%圧縮した時の圧縮力で表す。
KESの圧縮特性を表す図を図21に示す。図21の横軸は加圧時のサンプルの厚み(mm)であり、縦軸はサンプルに対して加えた圧力(g/cm)である。図21における曲線dは、サンプルに圧力を加えていく過程における圧力とサンプルの厚みとの関係をプロットしたものであり、曲線eはサンプルに加えた圧力を徐々に開放していく過程における圧力とサンプルの厚みとの関係をプロットしたものである。従って、0.5g/cmの圧力で加圧したときの厚みから、30%圧縮したときの圧縮力を図21から読み取り、圧縮反発力を求めることができる。
なお、圧縮反発力の測定方法は、陰唇間パッドの形状により異なる。先ず、表面シート側に凹凸を有しない場合には、前庭床付近に接する領域Aの圧縮反発力は、前庭床付近を0.5g/cmの圧力で加圧したときの厚みt1から、30%圧縮したときの圧縮力とする(図17参照)。また、小陰唇の先端付近に接する領域Bの圧縮反発力は、t1から30%圧縮した時の圧縮力とする(図18参照)。一方、表面シート側に凹凸を有する場合には、前庭床付近に接する領域Aの圧縮反発力は、t1から30%圧縮したときの圧縮力とするが(図19参照)、小陰唇の先端付近に接する領域Bの圧縮反発力は、t2ではなく、t1から30%圧縮したときの圧縮力とする(図20参照)。即ち、実質的な厚みから30%圧縮したのではなく、見かけの厚み(前庭床付近のt1)から30%圧縮したときの圧縮力である。このようにすることで、厚みの相違による圧縮反発力の差を明確に測定できる。従って、前庭床付近に接する領域Aにのみ吸収体が設けられ、前庭床付近に接する領域Aと小陰唇の先端付近に接する領域B間で厚みの段差が極めて大きい場合には、小陰唇の先端付近に接する領域Bの圧縮反発力を測定する際に、前庭床付近に接する領域Aの厚みt1を30%圧縮した時の厚みでは圧縮端子が接触しないため、小陰唇の先端付近に接する領域Bの圧縮反発力は0g/cmとなる。
<第2実施形態>
本実施形態に係る陰唇間パッド200は、前庭床付近に接する領域Aにおける吸収体250が、小陰唇の先端付近に接する領域Bにおける吸収体250よりも厚みを有していることを特徴とする。それ以外の構成については、第1実施形態と同様である。本実施形態に係る陰唇間パッド200を、長手方向の中心軸に対して垂直に切断したときの断面図を図6に示す。前庭床付近に接する領域Aにおける吸収体250の厚みは、小陰唇の先端付近に接する領域Bにおける吸収体250の厚みに対して、1.2倍以上10倍以下の範囲内であることが好ましい。具体的には、前庭床付近に接する領域Aにおける吸収体250の厚みは、2mm以上20mm以下の範囲内であることが好ましく、3mm以上15mm以下の範囲内であることがさらに好ましい。これに対して、小陰唇の先端付近に接する領域Bにおける吸収体250の厚みは、0.5mm以上17mm以下の範囲内であることが好ましく、1mm以上12.5mm以下の範囲内であることがさらに好ましい。なお、前庭床付近に接する領域Aから小陰唇の先端付近に接する領域Bにかけて、吸収体250の厚みを段階的に薄くしたものであってもよい。
本実施形態に係る陰唇間パッド200の使用状態を図7に示す。着用前と比べて、前庭床付近に接する領域Aにおける吸収体250は、陰唇間圧が加わることによってやや圧縮される。しかしながら、着用状態においても、前庭床付近に接する領域Aにおける吸収体250は、小陰唇の先端付近に接する領域Bにおける吸収体250よりも厚い状態を保っており、小陰唇の先端が内側に向いた状態で陰唇間パッドを挟んでいる。このため、効果的に陰唇間パッド200の脱落や漏れを防止できる。
[変形例1]
本実施形態の変形例1に係る陰唇間パッド300は、図8に示すように、液透過性の表面シート310に加えて難液透過性の裏面シート320を有し、前庭床付近に接する領域Aにのみ、吸収体350が設けられたものである。また、この吸収体350は、表面シート310と裏面シート320との間に配置される。この陰唇間パッド300は、長手方向の中心軸で裏面シート320同士が向かい合うように二つ折りされて着用される。
〔裏面シート〕
裏面シートには難透水性の材料が用いられ、透湿性素材を用いることにより、装着時のムレを低減することができる。例えば、厚さ15μm以上60μm以下のポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルアルコール、ポリ乳酸、ポリブチルサクシネート、不織布、紙、これらのラミネート材料等が挙げられる。また、フィルム材料に無機フィラーを含有させて、延伸処理した通気性フィルムを用いてもよい。
具体的には、低密度ポリエチレン(LDPE)樹脂を主体とし、孔径が0.1mm以上0.6mm以下、目付が15g/m以上35g/m以下の範囲で、10%以上30%以下の開孔面積率を有するフィルムが挙げられる。また、不織布として、スパンボンド不織布、スルーエア不織布、ポイントボンド不織布等を用いることができる。これらに撥水処理が施されてあってもよい。なかでも極細繊維で構成され、繊維間距離が非常に小さいメルトブローンを含むSMS(スパンボンド/メルトブローン/スパンボンド)不織布であることが好ましい。この場合、目付はスパンボンド層5〜15g/m、メルトブローン層1〜l0g/m、スパンボンド層5〜15g/mの範囲で構成されることが好ましい。
この変形例1では、小陰唇の先端付近に接する領域Bにのみ吸収体350が設けられていないため、着用時においても、前庭床付近に接する領域Aは小陰唇の先端付近に接する領域Bよりも厚い状態を保つことができる。従って、着用中においても、小陰唇の先端が内側に向いた状態を維持できるため、効果的に陰唇間パッド300の脱落や漏れを防止できる。
[変形例2]
本実施形態の変形例2に係る陰唇間パッド400の使用状態を図9に示す。陰唇間パッド400は、変形例1に係る陰唇間パッド300において、小陰唇の先端付近に接する領域Bにも吸収体450を設け、且つ、前庭床付近に接する領域Aにおける吸収体450が裏面シート420側に突出したものである。前庭床付近に接する領域Aにおける吸収体450は、二層以上の吸収体が積層されたものであってもよい。この場合、陰唇間パッド200の全領域に配置された吸収体を上層吸収体とし、前庭床付近に接する領域Aにのみ設けられ、裏面シート420側に突出した吸収体を下層吸収体とする。例えば、前庭床付近が知覚過敏であることを考慮して、上層吸収体として柔軟性を有する吸収体を用い、下層吸収体として体液を十分に吸収、保持できる吸収体を用いたものが挙げられる。この場合、上層吸収体の密度は、0.03g/cm以上0.1g/cm以下の範囲内であることが好ましく、厚みは、1mm以上15mm以下の範囲内であることが好ましい。また、下層吸収体の密度は、0.05g/cm以上0.2g/cm以下の範囲内であることが好ましく、厚みは、1mm以上10mm以下の範囲内であることが好ましい。
具体的には、上層吸収体としては、繊維長が51mm、繊維の捲縮率が50%、親水油剤が0.2重量%付着した繊度3.3dtexのレーヨンを60重量%以上100重量%未満、天然コットンを0重量%より大きく50重量%以下の混合比で開繊し、エアレイド法により180g/m捕集したものが利用できる。また、下層吸収体としては、繊維長が1mm以上8mm以下のパルプ100重量%であり、エアレイド法により400g/m捕集したものが利用できる。下層吸収体に上層吸収体を重ね合わせた後、前庭床付近に接する領域Aと小陰唇の先端付近に接する領域Bとにおいて、エンボス率の異なるエンボスロールを用いてエンボス加工を行う。具体的には、前庭床付近に接する領域Aではエンボス率が0.1%であり、小陰唇の先端付近に接する領域Bではエンボス率が0.5%である。これらの吸収体には、柔軟性を得るためにスリット加工が施されていてもよい。
この変形例2に係る陰唇間パッド400によれば、前庭床付近に接する領域Aと小陰唇の先端付近に接する領域Bとの厚みの差に起因する表面シート410上の凹凸が生じ難く、陰唇内壁との密着性を得易い。従って、より効果的に陰唇間パッド400の脱落や漏れを防止できる。
[変形例3]
本実施形態の変形例3に係る陰唇間パッドは、前庭床付近に接する領域Aにおける吸収体に用いる繊維として、小陰唇の先端付近に接する領域Bにおける吸収体に用いる繊維よりも嵩高の素材を用いたものである。このように、前庭床付近に接する領域Aにおける吸収体にのみ、嵩高の素材を用いることにより、小陰唇の先端付近に接する領域Bよりも前庭床付近に接する領域Aを厚くすることができる。従って、より効果的に陰唇間パッドの脱落や漏れを防止できる。
嵩高の素材としては、例えば、物理的にエンボス加工されたレーヨンやアセテートの他、架橋材により架橋させて捲縮された化学パルプを主体的に用いたものが挙げられる。さらには、PE、PP、PET等の樹脂の熱収縮率を利用した芯鞘タイプ、芯鞘の偏芯タイプ、及び、サイドバイサイドタイプ等の複合の合成繊維を主体的に用いたものが挙げられる。これらは、紡糸の時点で延伸させることで分子配向を高めたもの、断面形状がY型やC型等の異型のものが混合されていてもよい。
[変形例4]
本実施形態の変形例4に係る陰唇間パッドは、前庭床付近に接する領域Aにおける吸収体に用いる繊維の量と、小陰唇の先端付近に接する領域Bにおける吸収体に用いる繊維の量とをほぼ同等とし、両領域においてエンボス面積率の異なるエンボス加工を施したものである。より詳しくは、前庭床付近に接する領域Aにおける吸収体のエンボス面積率の方が、小陰唇の先端付近に接する領域Bにおける吸収体のエンボス面積率よりも低くしたものである。このため、小陰唇の先端付近に接する領域Bよりも前庭床付近に接する領域Aの方が厚く、効果的に陰唇間パッドの脱落や漏れを防止できる。
<第3実施形態>
本実施形態に係る陰唇間パッドは、前庭床付近に接する領域Aにおける吸収体に、長手方向の中心軸付近を跨いで配向する繊維が配置されていることを特徴とする。それ以外の構成については、第1実施形態と同様である。本実施形態に係る陰唇間パッドによれば、陰唇間圧が働く方向に繊維が配向するため、この繊維剛性により前庭床付近に接する領域Aの圧縮反発力を増すことができる。従って、より効果的に陰唇間パッドの脱落や漏れを防止できる。また、一旦圧縮されても陰唇間圧が開放されれば繊維は元の形状に戻り、吸収体の厚みも回復する。
長手方向の中心軸付近を跨いで繊維が配向するように配置させる方法としては、繊維を捕集する際に繊維配向を制御する方法が挙げられる。具体的には、開繊前の繊維集合体は開繊装置内に投入され、開繊された繊維が搬送用ベルトに繊維集合体となって捕集されて後の工程に搬送される。この時、開繊した直後から繊維には捕集速度が加わり、主に、メッシュ状にした搬送用ベルトの内面に設けられたサクション吸引装置のサクション吸引力によって決定される。また、搬送用ベルトに捕集されたと同時に、繊維集合体には搬送速度が加わる。従って、捕集速度を搬送速度より相対的に高めることによって、繊維集合体の繊維配向を部分的に制御できる。
[変形例1]
本実施形態の変形例1に係る陰唇間パッドは、前庭床付近に接する領域Aにおける吸収体にエンボス加工を施し、エンボスパターンによって繊維配向が制御されていることを特徴とする。エンボスパターンは、長手方向の中心軸付近を跨いで配向するものであれば特に制限が無く、ドット状、格子状、波状等が例として挙げられる。これらのうち、着用感を考慮すると、柔軟性を有するドット状のエンボスパターンが好ましい。
具体的には、繊維集合体を、エンボス面積率が0.5%、ピン直径が1.0mm、ピッチが12.5mmの千鳥状に配列したドット状のエンボスパターンでエンボス加工したものが例として挙げられる。ドット状のエンボス加工周辺の繊維は、長手方向の中心軸付近を跨ぐ方向へ押し込まれ、熱溶着して接合される。このため、前庭床付近に接する領域Aにおける吸収体中の繊維は、長手方向の中心軸付近を跨ぐ方向へ配向する。従って、前庭床付近に接する領域Aの圧縮反発力を増すことができ、効果的に陰唇間パッドの脱落や漏れを防止できる。なお、ドット状のエンボス面積率は、0.3%以上60%以下の範囲内であることが好ましい。
[変形例2]
本実施形態の変形例2に係る陰唇間パッドは、前庭床付近に接する領域Aにおける吸収体に、長手方向の中心軸付近を跨ぐ方向へニードルを打ったものであることを特徴とする。ニードルパンチ製法等でニードリングすることにより、長手方向の中心軸付近を跨ぐ方向に繊維を配向させることができ、陰唇間パッドの脱落や漏れを防止できる。
[変形例3]
本実施形態の変形例3に係る陰唇間パッドは、前庭床付近に接する領域Aにおける吸収体に、長手方向の中心軸付近を跨ぐ方向へ水流を打ったものであることを特徴とする。例えば、スパンレース製法などにより、前庭床付近に接する領域Aにおける吸収体の繊維を、長手方向の中心軸付近を跨ぐ方向へ配向させた状態で水流絡合させることができる。このため、前庭床付近に接する領域Aの圧縮反発力が増し、陰唇間パッドの脱落や漏れを防止できる。
<第4実施形態>
本実施形態に係る陰唇間パッド500は、前庭床付近に接する領域Aに弾性シート570が備えられていることを特徴とする。それ以外の構成については、第1実施形態と同様である。本実施形態に係る陰唇間パッド500を、長手方向の中心軸に対して垂直に切断したときの断面図を図10に示す。図10に示すように、弾性シート570は、長手方向の中心軸に対して対称に設けられる。
陰唇間パッド500の使用状態を図11に示す。弾性シート570が備えられた前庭床付近に接する領域Aには、強い陰唇間圧が加わるため圧縮される。しかしながら、小陰唇の先端付近に接する領域Bよりも、前庭床付近に接する領域Aの方が厚い状態を維持できるため、小陰唇の先端が内側へ向いた状態を確保できる。このため、陰唇間パッド500の脱落や漏れを効果的に防止できる。
また、着用者が椅子から立ち上がる瞬間等、前庭床付近の小陰唇間が若干開く体勢における陰唇間パッド500の使用状態を図12に示す。弾性シート570が備えられた前庭床付近に接する領域Aは、陰唇間圧の低下に伴い瞬間的に嵩が回復するため、前庭床付近の陰唇内壁と陰唇間パッド500との間には隙間が発生し難い。従って、体勢の変化に依らず、脱落や漏れを効果的に防止できる。
弾性シート570が配置される箇所は、長手方向の中心軸に対して対称であれば特に制限されない。体液との親和性を有する素材で形成された弾性シート570の場合には、表面シート510の着用時に身体に面する側、表面シート510と吸収体550との間、又は、吸収体550と裏面シート520との間のいずれかの箇所に備えられていればよい。また、体液との親和性を有さない素材で形成された弾性シート570の場合には、吸収体550と裏面シート520との間、裏面シート520の着用時に身体に面しない側のいずれかに備えられていればよい。これらのうち、体液との親和性及び着用感を考慮すると、吸収体550と裏面シート520との間に配置されることが好ましい。
二つ折りタイプの陰唇間パッドの場合には、弾性シート570は、長手方向の中心軸を跨がないで設けられていてもよいが、長手方向の中心軸を跨いで設けられた場合には、二つ折りすると元の状態へ戻ろうとする力が強く働くため、前庭床付近に接する領域Aの圧縮反発力を高めることができる。異物感を考慮すれば、弾性シート570の折り軸に沿ってミシン目状のスリットが設けられていてもよい。
弾性シート570の大きさに関しては特に制限されないが、柔軟性を考慮すると吸収体550の大きさ以下であることが好ましい。弾性シート570の厚さに関しても特に制限されないが、1mm以上10mm以下の範囲内であることが好ましい。この範囲内であれば、小陰唇の先端付近に接する領域Bの圧縮反発力に対する、前庭床付近に接する領域Aの圧縮反発力が、1.2倍以上10倍以下の範囲内であって、且つ、柔軟性を有する陰唇間パッドが得られる。
弾性シート570は、弾性力を有する繊維の積層体、フィルム、空気のセルを有する発泡化材料等により形成される。弾性力を有する繊維としては、PE、PP、PET等の熱可塑性材料を単独で用いた繊維や、これらの熱可塑性材料を芯鞘タイプ、芯鞘の偏芯タイプ、又は、サイドバイサイドタイプとして用いた繊維が挙げられる。これらの繊維のうち、機械捲縮や熱等により二次捲縮が掛けられた繊維が弾性力を有するため好ましい。弾性力及び着用感を考慮すると、繊度は0.5dtex以上8.8dtex以下の範囲内であることが好ましく、繊維長は3mm以上64mm以下の範囲内であることが好ましい。フィルムとしては、弾性力を有するPE、PP、PETの他、高弾性のウレタン、ゴム等の樹脂をTダイやインフレで単一、複合、多層で押出成形した材料が利用される。発泡化材料としては、弾性力を有するPE、PPや、高弾性のウレタン、ゴム等の樹脂を発泡化した材料の他、吸収性を有するセルローススポンジが利用される。なお、発泡体は連続型又は独立型のどちらであってもよい。
弾性力を有する繊維を用いた不織布の例を挙げる。繊維をカードで積層し、熱可塑性繊維の溶融によりボンディングするスルーエア製法で形成された不織布が反発弾性力に優れ、好適に利用される。一般的に利用されるポイントボンド、スパンボンド、スパンレース法も利用可能である。連続フィラメントを紡糸し熱エンボスでボンディングするスパンボンドや、スパンボンドにメルトブローンを吹き付けボンディングしたSMS不織布であってもよい。繊維積層後に表面にバインダーを塗付する事によりボンディングするケミカルボンドやエアレイド法による不織布も利用できる。これらの材料を単一で利用したり、多層化して接着剤やエンボスで固定したものであってもよい。また、エンボスパターンによって一定の方向に圧縮性や嵩回復性を調整した材料も好適に利用される。
<第5実施形態>
本実施形態に係る陰唇間パッド600は、前庭床付近に接する領域Aに膨張性部材670が配置されていることを特徴とする。本実施形態に係る陰唇間パッド600の使用状態を図13に示す。図13に示すように、膨張性部材670は、表面シート610と裏面シート620との間に介在する吸収体650中に配置することができる。この膨張性部材670は、水分を吸収することにより体積が膨張する性質を有する部材である。即ち、この膨張性部材670は、粘液、経血、尿、汗等の体液を吸収することにより体積が膨張して厚みが増す。従って、陰唇間パッド600は、着用時には小陰唇の先端付近に接する領域Bよりも前庭床付近に接する領域Aの方が厚くなるため、脱落し難く、漏れの危険性もほとんどない。
膨張性材料670は、自重のおよそ10倍以上の水を吸収することにより、元々の体積の少なくとも1.5倍以上、好ましくは3倍以上膨張するものであれば、特に限定されない。例えば、高分子吸収体、繊維状高分子吸収体、高圧縮された繊維塊、セルローススポンジ等などが挙げられる。より具体的には、ケン化澱粉ポリアクリル・グラフト重合体、澱粉ポリアクリレート・グラフト重合体、架橋またはグラフト重合セルロース、ケン化アクリル酸重合体、ケン化ポリエチレンオキシド、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアセテート、ポリアクリル酸ナトリウム等が利用できる。また、ポリビニルアルコール、アルキルセルロース、カルボキシルメチルセルロース、ゼラチン等の水溶性バインダーが塗布された繊維塊も利用できる。
膨張性材料670は、前庭床付近に接する領域Aに備えられていれば、吸収体650中に吸収体そのものとして配置されていてもよく、表面シート610と吸収体650との境界、吸収体650と裏面シート620との境界、又は、表面シート610中に配置されていてもよい。また、膨張性材料670は、被覆材で被覆されていてもよい。この場合には、膨張性材料670が膨張するのを被覆材が妨げることのないように、伸展性を有する被覆材であることが好ましい。例えば、微細な波状を有するクレープティッシュ、WJ圧を弱めて引張伸度を高めたスパンレース不織布、フィルムや不織布に波状のエンボス加工を施したもの等が被覆材として利用できる。
本実施形態に係る陰唇間パッド600の使用状態を図14に模式的に示す。また、図14におけるX1−X2断面図を図15に、Y1−Y2断面図を図16に示す。X1−X2断面図は、陰唇前方での断面図であり、Y1−Y2断面図は、陰唇後方での断面図である。これらの図に示す通り、X1−X2断面においては、吸収体650中に膨張性部材670が配置されているのに対して、Y1−Y2断面においては、膨張性部材670は配置されていない。このように、前庭床付近に接する領域Aのうち、陰唇後方よりも前方に接する領域にのみ、膨張性部材670が配置されていてもよい。
<実施例1>
実施例1として、図3に示すような直方体の形状を有し、前庭床付近に接する領域における吸収体が小陰唇の先端付近に接する領域における吸収体よりも密度が高い陰唇間パッドを製造した。具体的には、前庭床付近に接する領域における吸収体と、小陰唇の先端付近に接する領域における吸収体のどちらも、繊維長が1mm〜8mmのパルプ100重量%を用いた。但し、両領域間で異なる製法を採用した。詳しくは、前庭床付近に接する領域の吸収体の製造では、ガーネット式開繊方法を用いたエアレイド法により繊維を開繊し、目付が700g/mとなるようにサクション吸引して捕集した。これに対して、小陰唇の先端付近に接する領域の吸収体の製造では、ガーネット式開繊方法を用いたエアレイド法により繊維を開繊し、目付が300g/mとなるようサクション吸引して捕集した。その後、ドット状のエンボスパターンでエンボス率が0.5%であるエンボス加工により、前庭床付近に接する領域と小陰唇の先端付近に接する領域の厚みをほぼ同等にした。
<実施例2>
実施例2として、図6に示すような直方体の形状を有し、小陰唇の先端付近に接する領域Bよりも前庭床付近に接する領域Aの方が厚い陰唇間パッドを製造した。具体的には、前庭床付近に接する領域における吸収体と、小陰唇の先端付近に接する領域における吸収体のどちらも、実施例1と同様の繊維を用いた。また、両領域の吸収体のどちらも、ガーネット式開繊方法を用いたエアレイド法により繊維を開繊し、目付が700g/mとなるようにサクション吸引して捕集したものとした。その後、前庭床付近に接する領域と小陰唇の先端付近に接する領域とで、エンボス率の異なるエンボスロールを用いてエンボス加工を行った。前庭床付近に接する領域ではエンボス率を0.5%とし、小陰唇の先端付近に接する領域ではエンボス率を10%とすることにより、小陰唇の先端付近に接する領域における実質的な厚みを、前庭床付近に接する領域よりも薄くした。
<実施例3>
実施例3として、図9に示すような二つ折りタイプであって、前庭床付近に接する領域における吸収体のみ、裏面側に突出した吸収体を設けて二層構造とした陰唇間パッドを製造した。より詳しくは、陰唇間パッドの全領域に配置された吸収体を上層吸収体とし、前庭床付近に接する領域にのみ設けられ、上層吸収体と裏面シートの間に配置された吸収体を下層吸収体とした。具体的には、上層吸収体には、繊維長が51mm、繊維の捲縮率が50%、親水油剤が0.2重量%付着した繊度が3.3dtexのレーヨン85重量%と、天然コットン15重量%とを混合した繊維を用いた。この繊維をガーネット式開繊方法を用いたエアレイド法により開繊し、目付が180g/mとなるようにサクション吸引して捕集したものを上層吸収体とした。これに対して、下層吸収体には、繊維長が1mm〜8mmのパルプ100重量%を用いた。このパルプをガーネット式開繊方法を用いたエアレイド法により開繊し、目付が400g/mとなるようにサクション吸引して捕集したものを下層吸収体とした。その後、上層吸収体に下層吸収体を重ね合わせ、前庭床付近に接する領域と小陰唇の先端付近に接する領域とで、エンボス率の異なるエンボスロールを用いてエンボス加工を行った。前庭床付近に接する領域ではエンボス率を0.1%とし、小陰唇の先端付近に接する領域ではエンボス率を0.5%とすることによって、小陰唇の先端付近に接する領域における実質的な厚みを、前庭床付近に接する領域よりも薄くした。
<比較例1>
比較例1として、公知例1のプロクター&ギャンブル社製、商品名「Envive」を用いた。これは、図24に示すように、液透過性の表面側シ−トと不液透過性の裏面側シートとその間に介在する吸収体とを有し、長手方向の中心軸付近で二つ折りにされて着用される陰唇間パッドである。また、前庭床付近に接する領域と小陰唇の先端付近に接する領域とでは、厚み及び密度は同等である。
<評価>
実施例1〜3、及び、比較例1のそれぞれについて、前庭床付近に接する領域と小陰唇の先端付近に接する領域の圧縮反発力の測定を行った。評価結果を表1に示す。なお、圧縮反発力の測定値は、各陰唇間パッドの吸収体のみの圧縮反発力を測定したときの値とした。これは、吸収体を内包する被覆材や、被覆材と吸収体との接合方法によって圧縮反発力は影響を受けるが、圧縮反発力に最も影響を及ぼすのは、陰唇間パッドの全体重量の大部分を占める吸収体であり、評価を公平にするためである。
Figure 0004583106
実施例1では、小陰唇の先端付近に接する領域の圧縮反発力に対する、前庭床付近に接する領域の圧縮反発力は2.1倍であった。このため、前庭床付近における高い陰唇間圧によって圧縮されても前庭床付近に接する領域は潰れ難く、小陰唇の先端はほぼ平行状態、あるいは内側へ向いた状態であった。従って、脱落や漏れの危険性はほとんどなかった。
実施例2では、小陰唇の先端付近に接する領域の圧縮反発力に対する、前庭床付近に接する領域の圧縮反発力は12倍であった。また、小陰唇の先端付近に接する領域の圧縮反発力は、3g/cmとかなり低い値であった。このため、小陰唇の先端は内側へ向いた状態であり、脱落や漏れの危険性はほとんどなかった。
実施例3では、小陰唇の先端付近に接する領域の圧縮反発力に対する、前庭床付近に接する領域の圧縮反発力は、6.3倍であった。このため、小陰唇の先端は内側へ向いた状態であり、陰唇間パッド表面が陰唇内壁に隙間なく密着できるため、脱落や漏れの危険性はほとんどなかった。
従来例1では、前庭床付近に接する領域の圧縮反発力と、小陰唇の先端付近に接する領域の圧縮反発力は同等であった。このため、小陰唇の先端は外側へ向いた状態であり、脱落や漏れの危険性が高いものであった。
本発明に係る陰唇間パッドの使用状態を示す図面である。 本発明に係る陰唇間パッドの使用状態を示す図面である。 第1実施形態に係る陰唇間パッドを、長手方向の中心軸に対して垂直に切断したときの断面図である。 第1実施形態に係る陰唇間パッドの使用状態を示す図面である。 第1実施形態に係る陰唇間パッドの使用状態を示す図面である。 第2実施形態に係る陰唇間パッドを、長手方向の中心軸に対して垂直に切断したときの断面図である。 第2実施形態に係る陰唇間パッドの使用状態を示す図面である。 第2実施形態の変形例1に係る陰唇間パッドを、長手方向の中心軸に対して垂直に切断したときの断面図である。 第2実施形態の変形例2に係る陰唇間パッドの使用状態を示す図面である。 第4実施形態に係る陰唇間パッドを、長手方向の中心軸に対して垂直に切断したときの断面図である。 第4実施形態に係る陰唇間パッドの使用状態を示す図面である。 第4実施形態に係る陰唇間パッドの使用状態を示す図面である。 第5実施形態に係る陰唇間パッドの使用状態を示す図面である。 第5実施形態に係る陰唇間パッドの使用状態を示す模式図である。 図14におけるX1−X2断面図である。 図14におけるY1−Y2断面図である。 陰唇間パッドの圧縮反発力の測定方法を示す図面である。 陰唇間パッドの圧縮反発力の測定方法を示す図面である。 陰唇間パッドの圧縮反発力の測定方法を示す図面である。 陰唇間パッドの圧縮反発力の測定方法を示す図面である。 陰唇間パッドのKES圧縮特性を示す図面である。 直立して開脚した体勢での陰唇の状態を示す図面である。 屈んだ体勢での陰唇の状態を示す図面である。 公知例1の陰唇間パッドを、長手方向の中心軸に対して垂直に切断したときの断面図である。 公知例1の陰唇間パッドの使用状態を示す図面である。 公知例2の陰唇間パッドを、長手方向の中心軸に対して垂直に切断したときの断面図である。 公知例2の陰唇間パッドの使用状態を示す図面である。
符号の説明
10 陰唇
20 小陰唇
30 大陰唇
50 圧縮端子
70 公知例1の陰唇間パッド
80 公知例2の陰唇間パッド
1、100、200、300、400、500、600 陰唇間パッド
2、71、81、110、210、310、410、510、610 表面シート
3、72、320、420、520、620 裏面シート
150 高密度の吸収体
160 低密度の吸収体
4、75、85、250、350、450、550、650 吸収体
570 弾性シート
670 膨張性部材
A、A’ 前庭床付近に接する領域
B、B’ 小陰唇の先端付近に接する領域
a 前庭床付近
b 小陰唇の先端付近

Claims (8)

  1. 表面シート、裏面シート、及びこれら表面シートと裏面シートとの間に配置される吸収体を備える実質的に縦長の陰唇間パッドであって、
    着用時には、前記裏面シート同士が向かい合うように長手方向の中心軸で二つ折りされると共に、該中心軸が前庭床に沿うように、陰唇間の小陰唇内に挟まれて着用されるものであり、
    着用時に前記前庭床付近に接する領域と、前記小陰唇の先端付近に接する領域と、を備え、
    前記前庭床付近に接する領域に位置する吸収体を、前記小陰唇の先端付近に接する領域に位置する吸収体よりも高い圧縮反発力を与えるよう厚くした陰唇間パッド。
  2. 前記小陰唇の先端付近に接する領域における吸収体の厚みに対する、前記前庭床付近に接する領域における吸収体の厚みは、1.2倍以上10倍以下である請求項1記載の陰唇間パッド。
  3. 前記小陰唇の先端付近に接する領域の圧縮反発力に対する、前記前庭床付近に接する領域の圧縮反発力は、1.2倍以上10倍以下である請求項1又は2記載の陰唇間パッド。
  4. 表面シート、裏面シート、及びこれら表面シートと裏面シートとの間に配置される吸収体を備える実質的に縦長の陰唇間パッドであって、
    着用時には、前記裏面シート同士が向かい合うように長手方向の中心軸で二つ折りされると共に、該中心軸が前庭床に沿うように、陰唇間の小陰唇内に挟まれて着用されるものであり、
    着用時に前記前庭床付近に接する領域と、前記小陰唇の先端付近に接する領域と、を備え、
    前記前庭床付近に接する領域に位置する吸収体を、前記小陰唇の先端付近に接する領域に位置する吸収体よりも高い圧縮反発力を与えるよう高密度とした陰唇間パッド。
  5. 前記小陰唇の先端付近に接する領域における吸収体の密度に対する、前記前庭床付近に接する領域における吸収体の密度は、1.2倍以上10倍以下である請求項記載の陰唇間パッド。
  6. 表面シート、裏面シート、及びこれら表面シートと裏面シートとの間に配置される吸収体を備える実質的に縦長の陰唇間パッドであって、
    着用時には、前記裏面シート同士が向かい合うように長手方向の中心軸で二つ折りされると共に、該中心軸が前庭床に沿うように、陰唇間の小陰唇内に挟まれて着用されるものであり、
    着用時に前記前庭床付近に接する領域と、前記小陰唇の先端付近に接する領域と、を備え、
    前記前庭床付近に接する領域における吸収体には、前記小陰唇の先端付近に接する領域に位置する吸収体よりも高い圧縮反発力を与えるよう前記長手方向の中心軸付近を跨いで配向する繊維が配置されている陰唇間パッド。
  7. 表面シート、裏面シート、及びこれら表面シートと裏面シートとの間に配置される吸収体を備える実質的に縦長の陰唇間パッドであって、
    着用時には、前記裏面シート同士が向かい合うように長手方向の中心軸で二つ折りされると共に、該中心軸が前庭床に沿うように、陰唇間の小陰唇内に挟まれて着用されるものであり、
    着用時に前記前庭床付近に接する領域と、前記小陰唇の先端付近に接する領域と、を備え、
    前記前庭床付近に接する領域には、前記小陰唇の先端付近に接する領域よりも高い圧縮反発力を与えるよう弾性シートが備えられている陰唇間パッド。
  8. 表面シート、裏面シート、及びこれら表面シートと裏面シートとの間に配置される吸収体を備える実質的に縦長の陰唇間パッドであって、
    着用時には、前記裏面シート同士が向かい合うように長手方向の中心軸で二つ折りされると共に、該中心軸が前庭床に沿うように、陰唇間の小陰唇内に挟まれて着用されるものであり、
    着用時に前記前庭床付近に接する領域と、前記小陰唇の先端付近に接する領域と、を備え、
    前記前庭床付近に接する領域には、水分を吸収することにより体積が膨張し高い圧縮反発力を与える膨張性部材が備えられている陰唇間パッド。
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