JP4582612B2 - ノズル詰まりの防止方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はノズル詰まりの防止方法に関し、より詳しくは、ノズルから水性エマルション組成物を吐き出して塗装、印刷或いは印字するのに用いる塗装機、印刷機、プリンター等のノズルの詰まりを防止する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、揮発性有機化合物(以下、VOCという。)や毒性等の低減に関する環境規制が厳しくなった観点や、また、省資源の観点から、塗料業界では溶媒として有機溶剤を使用した溶剤形塗料から水を使用した水性塗料への転換がなされつつある。その代表的な塗料としては水性エマルション中の樹脂をバインダーとする水性エマルション塗料がある。
【0003】
しかしながら、水性エマルション中の樹脂には固有の最低造膜温度(以下、MFTという。)があり、それで、被塗装面の温度がMFT以下の場合にも造膜できるためには、水性エマルションに造膜助剤として有機溶剤を配合する必要があった。
【0004】
また、水性エマルション塗料においては、樹脂が硬化するまでの時間が短すぎるために作業性が悪かったり、インクとして使用した場合にノズル詰まりが発生することもあった。即ち、ノズルでの早期乾燥による樹脂の硬化のため、作業性が悪かったり、作業操作が不可能になったりするという問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来技術の問題点を背景になされたものであり、環境汚染や、臭気の発生源となる造膜助剤などのVOCを使用しなくとも、また使用したとしても少量の添加で、乾燥時間を長くすることができ、またその乾燥時間の長さを自由に調整することができる水性エマルション組成物、例えば水性塗料等の水性被覆組成物、印刷インク等の水性インク組成物をノズルから吐き出して塗装、印刷或いは印字するのに用いる塗装機、印刷機、プリンター等のノズルの詰まりを防止する方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明等は、上記の目的を達成するため鋭意検討した結果、多段乳化重合法によって得られる特定の異相構造粒子及び特定の湿潤剤を含有する水性エマルション組成物を用い、ノズル開口部周辺を加湿状態に維持することにより、上記の目的が達成できることを見出し、本発明に到達した。
【0007】
即ち、本発明のノズル詰まりの防止方法は、ノズル中に水性エマルション組成物が存在している状態で、ノズル開口部周辺を加湿状態に維持すること、該水性エマルション組成物は多段乳化重合法によって得られる異相構造粒子と、酢酸ブチルの蒸発速度を100として計算して30以下の蒸発速度を有する湿潤剤とを含有し、(1)該異相構造粒子は、1分子中の平均付加モル数が合計で15モル以上のエチレンオキシド鎖及び/又はプロピレンオキシド鎖を有する反応性ノニオン乳化剤0.5〜20質量部及びエチレン性不飽和単量体100質量部を含有する水性乳濁液の多段乳化重合によって得られたものであり、(2)該異相構造粒子を形成する重合体は全エチレン性不飽和単量体からなるモノマー単位の20質量%以上のスチレン又はその誘導体からなるモノマー単位を含有しており、(3)該異相構造粒子の最外相を形成する重合体のガラス転移温度は−50〜15℃であり、(4)該異相構造粒子の最外相より内側にある少なくとも一相を形成する重合体のガラス転移温度は50〜150℃であり、(5)該水性エマルション中の粒子の最低造膜温度は30℃以下であることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明について具体的に説明する。
本発明における水性エマルション組成物は、上記した特定の反応性ノニオン乳化剤とエチレン性不飽和単量体とを含有する水性乳濁液の多段乳化重合によって得られる異相構造粒子(以下、異相構造エマルション粒子という。)及び特定の湿潤剤を含有するものである。
【0009】
多段乳化重合法は、エチレン性不飽和単量体を含有する水性乳濁液を用い、従来から公知の乳化重合法を通常2〜5段階繰り返し実施して、異相構造、即ち、特性の異なる最外相と一相以上の内部相とからなる粒子を形成させる乳化重合法である。多段乳化重合法の代表例としては、エチレン性不飽和単量体を含有する水性乳濁液を用い、乳化剤及び重合開始剤、更に必要に応じて連鎖移動剤や、乳化安定剤等の存在下で、通常60〜90℃の加温下で乳化重合し、この工程を複数回繰り返して実施する乳化重合法が挙げられる。
【0010】
異相構造エマルション粒子の製造においては、必須のエチレン性不飽和単量体として、形成される塗膜の耐水性等を良くするためにスチレン及び/又はメチルスチレン、クロロスチレン、メトキシスチレン等のスチレン誘導体を、全エチレン性不飽和単量体の20質量%以上の量で、好ましくは25〜80質量%の量で用いる。
【0011】
異相構造エマルション粒子の製造においては、スチレン及び/又はスチレン誘導体の他に従来からアクリル樹脂の製造に使用されている各種のエチレン性不飽和単量体を併用することができ、その併用するエチレン性不飽和単量体については特には制限がない。
【0012】
スチレン以外のエチレン性不飽和単量体である共単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレートや、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、α−クロロエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシプロピル(メタ)アクリレート、エトキシプロピル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリレート系単量体;(メタ)アクリル酸や、クロトン酸、イタコン酸、イタコン酸ハーフエステル、マレイン酸、マレイン酸ハーフエステルなどのカルボキシル基含有単量体;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートや、2(3)−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレートなどの水酸基含有単量体;(メタ)アクリルアミドや、マレインアミドなどのアミド基含有単量体;2−アミノエチル(メタ)アクリレートや、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、3−アミノプロピル(メタ)アクリレート、2−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ビニルピリジンなどのアミノ基含有単量体;グリシジル(メタ)アクリレートや、アリルグリシジルエーテル、2個以上のグリシジル基を有するエポキシ化合物と活性水素原子を有するエチレン性不飽和単量体との反応により得られるエポキシ基含有単量体やオリゴノマー;その他N−メチロール基を有したN−メチロールアクリルアミド;4−(メタ)−アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(メタ)−アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(メタ)−アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジンなどの紫外線安定性単量体;2−〔2’−ヒドロキシ−5’−( メタクリロイルオキシメチル) フエニル〕−2H−ベンゾトリアゾールや、2−〔2’−ヒドロキシ−5’−(メタクリロイルオキシエチル)フエニル〕−2H−ベンゾトリアゾールなどの紫外線吸収性単量体;酢酸ビニル、塩化ビニル、更には、エチレン、ブタジエン、アクリロニトリル、ジアルキルフマレート等を代表的なものとして挙げることができる。
【0013】
これら共単量体は、前述の通り、異相構造エマルション粒子の最外相を形成する重合体のガラス転移温度(以下、Tgという。)が−50〜15℃となり、異相構造エマルション粒子の内部相の少なくとも一相を形成する重合体のTgが50〜150℃となり、水性エマルション組成物のMFTが30℃以下となるように、適宜組み合わせて使用すればよい。
【0014】
異相構造エマルション粒子においては、その最外相より内側にある少なくとも一相を形成する重合体が内部架橋構造を有していることが好ましい。該内部架橋構造を有する重合体は、エチレン性不飽和単量体の一部としてジビニルベンゼンや、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート等の分子中に重合性不飽和二重結合を2個以上有する単量体を使用して乳化重合させる方法;乳化重合反応時の温度で相互に反応する官能基を持つ単量体の組合せ、例えば、カルボキシル基とグリシジル基や、水酸基とイソシアネート基等の組合せの官能基を持つエチレン性不飽和単量体を選択含有させた単量体混合物を使用して乳化重合させる方法;加水分解縮合反応の生じる(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシランや、(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等のシリル基含有エチレン性不飽和単量体を含有させた単量体混合物を使用して乳化重合させる方法;等の方法により製造することができる。
【0015】
異相構造エマルション粒子においては、その最外相が、カルボニル基を有するエチレン性不飽和単量体からなるモノマー単位を全エチレン性不飽和単量体からなるモノマー単位の1〜25質量%含有する重合体と、分子内にヒドラジド基を2個以上有する化合物との反応物であることが好ましい。このカルボニル基を有する重合体は、カルボニル基を有するエチレン性不飽和単量体と他のエチレン性不飽和単量体とを乳化重合させることにより製造することが出来る。
【0016】
カルボニル基を有するエチレン性不飽和単量体としては、例えば、アクロレインや、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルオキシアルキルプロパナール、ジアセトン(メタ)アクリレート、アセトニル(メタ)アクリレート、アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート−アセチルアセテート及びブタンジオール−1,4−アクリレート−アセチルアクリレート、ビニルエチルケトン、ビニルイソブチルケトン等を挙げることができる。これらの中でも、特にアクロレインや、ジアセトンアクリルアミド、及びビニルエチルケトンが好ましい。
【0017】
異相構造エマルション粒子においては、カルボニル基を有するエチレン性不飽和単量体からなるモノマー単位が、異相構造エマルション粒子の最外相を形成する全エチレン性不飽和単量体からなるモノマー単位の1〜25質量%、好ましくは2〜20質量%を占めることが望ましい。なお、1質量%未満となる場合には粒子間の架橋が不十分となる傾向があり、一方、25質量%を超える場合には耐水性等が悪くなる傾向がある。
【0018】
また、分子内にヒドラジド基を2個以上含有する化合物として、例えば、カルボヒドラジドや、蓚酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、ドデカン二酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、クエン酸トリヒドラジド、1,2,4−ベンゼントリヒドラジド、チオカルボジヒドラジド等を挙げることができる。これらの中でも、エマルシヨンへの分散性や耐水性などのバランスからカルボヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジドが好ましい。
【0019】
異相構造エマルション粒子の最外相について、カルボニル基を有する重合体とヒドラジド基含有化合物とを反応させる場合に配合するヒドラジド基含有化合物の量は、カルボニル基を有する重合体中のカルボニル基1当量に対し、0.1〜2.0当量、好ましくは0.3〜1.2当量のヒドラジド基となるような量であることが適当である。ヒドラジド基含有化合物の量が上記の範囲より少ないと、異相構造エマルション粒子中のカルボニル基との反応が不十分となり、塗膜硬度がさほど向上しない。一方、過剰になると、未反応のヒドラジド基含有化合物が残留し、耐水性等が悪くなる傾向がある。
【0020】
異相構造エマルション粒子の製造においては、乳化剤として、1分子中の平均付加モル数が合計で15モル以上、好ましくは20〜50モルのエチレンオキシド鎖及び/又はプロピレンオキシド鎖を有する反応性ノニオン乳化剤を使用する。なお、反応性ノニオン乳化剤とは、後述するエチレン性不飽和単量体と共重合可能な重合性不飽和基並びに親水基及び疎水基を有する化合物である。
【0021】
上記の要件を満足する反応性ノニオン乳化剤の市販品としては、例えば、「アデカリアソープ NE−20」、「アデカリアソープ NE−30」、「アデカリアソープ NE−40」〔以上、旭電化工業(株)製〕や、「アクアロン RN−20」、「アクアロン RN−30」、「アクアロン RN−50」〔以上、第一工業製薬(株)製〕等がある。
【0022】
上記の要件を満足する反応性ノニオン乳化剤を使用することにより、被塗装基材の粉末が塗料中に混入されても塗料が増粘したりすることがなく、安定性を保持することが可能となり、また、反応性ノニオン乳化剤が重合体骨格に組み込まれ、塗膜中に均一に分布するので耐水性等に優れた塗膜を形成することができるようになる。そのためには、反応性ノニオン乳化剤は、後述するエチレン性不飽和単量体100質量部当たり0.5〜20質量部、好ましくは2〜15質量部配合する必要がある。なお、反応性ノニオン乳化剤の配合量が0.5質量部未満であると塗料の安定性が悪くなる傾向があり、20質量部越えると塗膜の耐水性等が悪くなる傾向があるので好ましくない。
【0023】
なお、異相構造エマルション粒子の製造においては、乳化剤として、上記の要件を満足する反応性ノニオン乳化剤と共に、上記の要件を満足しない反応性ノニオン乳化剤やアニオン乳化剤等の他の乳化剤を併用することも可能である。このようなアニオン乳化剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウムなどの脂肪酸塩や、高級アルコール硫酸エステル塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシノニルフェニルエーテルスルホン酸アンモニウム、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレングリコールエーテル硫酸塩、更には、スルホン酸基又は硫酸エステル基と重合性不飽和基とを分子中に有する、いわゆる反応性乳化剤などが挙げられる。
【0024】
前記した重合開始剤として、従来からラジカル重合に一般的に使用されているものが使用可能であり、中でも水溶性のものが好適である。例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩類;2,2’−アゾビス(2−アミノジプロパン)ハイドロクロライドや、4,4’−アゾビス−シアノバレリックアシッド、2,2’−アゾビス(2−メチルブタンアミドオキシム)ジハイドロクロライドテトラハイドレートなどのアゾ系化合物;過酸化水素水、t−ブチルハイドロパーオキサイド等の過酸化物などを挙げることができる。更に、L−アスコルビン酸、チオ硫酸ナトリウムなどの還元剤と、硫酸第一鉄などとを組み合わせたレドックス系も使用できる。
【0025】
前記した連鎖移動剤として、例えば、n−ドデシルメルカプタンなどの長鎖のアルキルメルカプタン類や、芳香族メルカプタン類、ハロゲン化炭化水素類等を挙げることが出来る。
前記した乳化安定剤として、ポリビニルアルコールや、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドンなどを挙げることができる。
【0026】
また、前記した乳化重合法として、単量体を一括して仕込む単量体一括仕込み法や、単量体を連続的に滴下する単量体滴下法、単量体と水と乳化剤とを予め混合乳化しておき、これを滴下するプレエマルション法、あるいは、これらを組み合わせる方法等を挙げることができる。
【0027】
上記の方法により異相構造エマルション粒子を製造するに当たり、異相構造エマルション粒子の最外相を形成する重合体のFOXの計算式から求められる理論Tgが−50〜15℃、好ましくは−30〜10℃となるように、多段乳化重合の最終段階で加えるエチレン性不飽和単量体の組み合わせを適切に選択する必要がある。また、内部相の少なくとも一相を形成する重合体の理論Tgが50〜150℃、好ましくは55〜100℃となるように、エチレン性不飽和単量体の組み合わせを適切に選択する必要がある。
【0028】
異相構造エマルション粒子の最外相を形成する重合体のTgが−50℃未満になると、得られる塗膜の耐汚染性や耐温水性などが悪くなる傾向があり、逆に15℃を超えると、低温時における造膜性が悪くなる傾向があるので好ましくない。また、内部相を形成する重合体のTgが50℃未満になると、得られる塗膜の耐ブロッキング性や物理的性特性が悪くなる傾向があり、逆に150℃を越えると硬化反応が進まないので好ましくない。
【0029】
本発明においては、水性エマルション中の粒子のMFTが30℃以下、好ましくは−10〜20℃となるように、エチレン性不飽和単量体の組み合わせを適切に選択する必要がある。
水性エマルション組成物中の粒子のMFTが30℃を超えると、造膜助剤を多く使用しないと造膜性が悪くなるので好ましくない。
【0030】
本発明における水性エマルション組成物は上記の特性、条件を満足することにより、造膜助剤等のVOCを使用しなくとも、また使用したとしても少量の添加で、造膜させることが可能となり、且つ、高度な耐水性などの優れた特性を有する塗膜の形成が可能となる。
【0031】
なお、本発明における水性エマルション組成物については、凍結−融解安定性や貯蔵安定性をよくするために、アンモニアや、トリエチルアミン、トリメチルアミン、ジメチルエタノールアミン等のアミン類でpH6〜10に調整しておくことが好ましい。
【0032】
本発明における水性エマルション組成物に用いられる、酢酸ブチルの蒸発速度を100として計算して30以下の蒸発速度を有する湿潤剤として、グリセリン、エチレングリコール等のグリコール類;メチルカルビトール、エチルカルビトールアセテート等のカルビトール類;N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン等のピロリドン類;DMSO(ジメチルスルホキシド)等の水溶性湿潤剤を挙げることができ、その種類については特には限定されない。
水性エマルション組成物においては、上記の異相構造エマルション粒子、湿潤剤及び水は、異相構造エマルション粒子/湿潤剤/水=1〜20/0.01〜50/30〜99(質量%)となる比率で配合することが好ましい。
【0033】
本発明における水性エマルション組成物は、上記した多段乳化重合法によって得られる異相構造エマルション粒子及び酢酸ブチルの蒸発速度を100として計算して30以下の蒸発速度を有する湿潤剤を含有するものであり、この水性エマルション組成物はそのままでクリヤー塗料、クリヤーインクとして使用することが可能である。また、塗料又はインクとしての各種機能を付与するために、必要に応じて、消泡剤や、防腐剤、防カビ剤、増粘剤、凍結安定剤、湿潤剤、紫外線吸収剤、光安定剤、顔料、染料等の公知の添加剤を配合することができ、顔料、染料を配合する場合は、更に、分散剤や沈降防止剤等の公知の添加剤を配合することが好ましい。
【0034】
このようにして得られた水性エマルション組成物は、無機系、金属系、木材系、プラスチック系、紙系等の各種基材に適用することができる。特に、インク、塗料等の下地処理剤、印刷・塗装時のオーバーコート剤、表面処理剤として好適であり、自然乾燥もしくは強制乾燥させることにより、乾燥時間を長くでき、またその乾燥時間を自由に調整することが可能である。
【0035】
本発明のノズル詰まりの防止方法においては、ノズル中に水性エマルション組成物が存在している状態で、ノズル開口部周辺を加湿状態、好ましくは湿度90%以上に維持することが必須である。本発明においては、ノズル中に水性エマルション組成物が存在している状態とは、ノズル中に水性エマルション組成物が存在しているがノズルから吐き出していない状態であるか、又はノズルから吐き出していない状態及び吐き出している状態の両方である。本発明においては、ノズル中に水性エマルション組成物が存在しているがノズルから吐き出していない状態の時にノズル開口部周辺を加湿状態に維持することが必須である。
【0036】
本発明のノズル詰まりの防止方法においては、ノズル開口部周辺を加湿状態に維持する方法、手段は特には限定されないが、例えば、ノズルから吐き出していない状態の時にノズル先端にキャップを設け、そのキャップ内を加湿状態に維持する方法、ノズル開口部周辺に加湿空気を間欠的に供給する方法等を挙げることができる。
【0037】
【実施例】
以下に、異相構造エマルション粒子含有水性エマルションの製造例、本発明の実施例及び比較例に基づいて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、製造例、実施例及び比較例中の「部」は質量基準で示す。
【0038】
<異相構造エマルション粒子含有水性エマルションA、B及びCの製造>
撹拌装置、温度計、冷却管及び滴下装置を備えた反応器中に、イオン交換水400部、炭酸水素ナトリウム(pH調整剤)1部、反応性ノニオン乳化剤「アデカリアソープ NE−20」(旭電化工業(株)製)〔α−(1−(アリルオキシ)メチル−2−(ノニルフェノキシ)エチル)ω−ヒドロキシポリオキシエチレンの80%水溶液;エチレンオキシド平均付加モル数20モル〕5部、反応性アニオン乳化剤「アデカリアソープ SE−10N」(旭電化工業(株)製)〔α−スルホ−ω−(1−(ノニルフェノキシ)メチル−2−(2−プロペニルオキシ)エトキシ−ポリオキシ−1、2−エタンジイル)のアンモニウム塩;エチレンオキシド平均平均付加モル数10モル〕2部をそれぞれ仕込み、反応器内部を窒素で置換しながら、80℃まで昇温した。
【0039】
次いで、過硫酸カリウム(重合開始剤)1部を加え、続いて、予め別容器で撹拌混合しておいた第1表に示す組成(数字は部数を示す)の乳濁液(A)を、2時間かけて連続滴下した。1段目の滴下が終了した後、1時間で反応温度を75℃まで下げた。続いて1段目と同様に予め撹拌混合しておいた第1表に示す組成(数字は部数を示す)の乳濁液(B)を2時間かけて連続滴下した。滴下が終了した後、75℃で2時間攪拌を続けながら熟成し、40℃まで冷却した後、50%ジメチルエタノールアミンを添加してpH9.0に調整した。更に、第1表に示すヒドラジド基含有化合物(数字は部数を示す)を添加し、それぞれ2相からなる異相構造エマルション粒子が分散した水性エマルションA、BびCを得た。
但し、水性エマルションC中の異相構造エマルション粒子の最外相を形成する重合体のTgは(本発明で規定する範囲の上限よりも高い)26℃であった。
【0040】
<エマルション粒子含有水性エマルションDの製造>
撹拌装置、温度計、冷却管及び滴下装置を備えた反応器中に、イオン交換水200部、炭酸水素ナトリウム1部、反応性ノニオン乳化剤として、「アデカリアソープ NE−20」5部、反応性アニオン乳化剤として、「アデカリアソープSE−10N」2部をそれぞれ仕込み、反応器内を窒素で置換しながら、80℃まで昇温した。
【0041】
次いで、過硫酸カリウム(重合開始剤)1部を加え、続いて、予め別容器で撹拌混合しておいた第1表に示す組成(数字は部数を示す)の乳濁液(A)を、4時間かけて連続滴下した。滴下が終了した後、80℃で2時間攪拌を続けながら熟成し、40℃まで冷却した後、50%ジメチルエタノールアミンを添加してpH9.0に調整した。更に、第1表に示すヒドラジド基含有化合物(数字は部数を示す)を添加し、エマルション粒子が分散した水性エマルションDを得た。この場合には、得られたエマルション粒子は、異相構造のものではなかった。
【0042】
尚、第1表で示した各原料の略号は下記の意味を有し、各原料の後の( )内の温度は、Tgを計算する際に用いた各単量体のホモポリマーのTgを示す。
<エチレン性不飽和単量体>
ST :スチレン(100℃)
MMA :メタクリル酸メチル(105℃)
BA :アクリル酸ブチル(−54℃)
MAA :メタアクリル酸(185℃)
2EHA:アクリル酸−2−エチルヘキシル(−50℃)
AA :アクリル酸(106℃)
DVB :ジビニルベンゼン( 116℃)
GMA :グリシジルメタクリレート(41℃)
DAAM:ジアセトンアクリルアミド(65℃)
AAEM:アセトアセトキシエチルメタクリレート(11℃)
<ヒドラジド基含有化合物>
ADH :アジピン酸ジヒドラジド
CH :カルボヒドラジド
【0043】
また、第1表に記載した「Tg(合計、℃)」は、「乳濁液(A)と乳濁液(B)との混合物を1段で乳化重合させた場合に得られる重合体のTg」であり、「Tg(コア/シェル、℃)」は、「乳濁液Aを単独で重合した場合に得られる内部相となる重合体のTg/乳濁液Bを単独で重合した場合に得られる外部相となる重合体のTg」である。
【0044】
【表1】
Figure 0004582612
【0045】
上記のようにして得られた第1表に示す水性エマルションA〜Dの何れかと第2表に示す湿潤剤とを第2表に示す組成(部)となるように配合して水性エマルション組成物を調製し、それらの水性エマルション組成物についてノズル詰まり性の試験を実施した。その結果は第2表に示す通りであった。
【0046】
なお、試験方法及び評価は次のように実施した。
エプソン社製プリンター:PM−770Cを用い、印刷終了後7日間放置した後、再度印刷してノズルの詰まりを目視で確認した。
<評価基準>
○:ノズル詰まりの発生はなく、継続しての使用が可能であった。
×:ノズルの詰まりが生じ、継続しての使用が困難であった。
【0047】
【表2】
Figure 0004582612
【0048】
第2表に示す評価結果より明らかな通り、本発明で用いる水性エマルション組成物はノズル詰まり性の点で優れていた。
一方、最外相となるシェルのTgが高い異相構造エマルション粒子を含有するエマルションCを用いた場合と、単一相の粒子を含有するエマルションDを用いた場合にはノズルの詰まり性が生じた。
【0049】
実施例1
上記のようにして得られた水性エマルションA6部、グリセリン20部及び水74部からなる水性エマルション組成物及びエプソン社製プリンター:PM−770Cを用い、一度印刷した後、ノズル先端にキャップを設け、そのキャップ内の湿度95%に維持した。室温は20℃であった。この状態に維持して10日毎に印刷してノズルの詰まりを目視で確認した。30日後においてもノズル詰まりの発生はなく、継続しての使用が可能であった。
【0050】
比較例1
上記のようにして得られた水性エマルションA6部、グリセリン20部及び水74部からなる水性エマルション組成物及びエプソン社製プリンター:PM−770Cを用い、一度印刷した後、ノズル先端にキャップを設けることなく、そのまま大気中に放置した。室温は20℃であった。この状態に維持して10日後に印刷してノズルの詰まりを目視で確認した。10日後にはノズルの詰まりが生じており、継続しての使用が困難であった。
【0051】
【発明の効果】
本発明のノズル詰まりの防止方法を採用することにより、ノズル先端での水性エマルション組成物の乾燥固化までの時間を長くすることができ、例えば水性塗料等の水性被覆組成物、印刷インク等の水性インク組成物をノズルから吐き出して塗装、印刷或いは印字するのに用いる塗装機、印刷機、プリンター等のノズルの詰まりを防止することができる。

Claims (5)

  1. ノズル中に水性エマルション組成物が存在している状態で、ノズル開口部周辺を加湿状態に維持すること、該水性エマルション組成物は多段乳化重合法によって得られる異相構造粒子と、酢酸ブチルの蒸発速度を100として計算して30以下の蒸発速度を有する湿潤剤とを含有し、(1)該異相構造粒子は、1分子中の平均付加モル数が合計で15モル以上のエチレンオキシド鎖及び/又はプロピレンオキシド鎖を有する反応性ノニオン乳化剤0.5〜20質量部及びエチレン性不飽和単量体100質量部を含有する水性乳濁液の多段乳化重合によって得られたものであり、(2)該異相構造粒子を形成する重合体は全エチレン性不飽和単量体からなるモノマー単位の20質量%以上のスチレン又はその誘導体からなるモノマー単位を含有しており、(3)該異相構造粒子の最外相を形成する重合体のガラス転移温度は−50〜15℃であり、(4)該異相構造粒子の最外相より内側にある少なくとも一相を形成する重合体のガラス転移温度は50〜150℃であり、(5)該水性エマルション中の粒子の最低造膜温度は30℃以下であることを特徴とするノズル詰まりの防止方法。
  2. 異相構造粒子は、その最外相より内側にある少なくとも一相を形成する重合体が内部架橋構造を有しているものである請求項1記載のノズル詰まりの防止方法。
  3. 異相構造粒子は、その最外相が、カルボニル基を有するエチレン性不飽和単量体からなるモノマー単位を全エチレン性不飽和単量体からなるモノマー単位の1〜25質量%含有する重合体と、分子内にヒドラジド基を2個以上有する化合物との反応物である請求項1又は2記載のノズル詰まりの防止方法。
  4. ノズル中に水性エマルション組成物が存在している状態が、ノズルからの非吐き出し中であるか、又はノズルからの非吐き出し中及び吐き出し中の両方である請求項1、2又は3記載のノズル詰まりの防止方法。
  5. 加湿状態が湿度90%以上である請求項1、2、3又は4記載のノズル詰まりの防止方法。
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