JP4582409B2 - 電解加工装置及び加工方法 - Google Patents

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本発明は、ワーク表面に形成された導電性膜を電解加工により平坦化する電界加工装置及び加工方法に関するものである。
近年、半導体技術の発展により、デザインルールの微細化、多層配線化が進み、信号の伝搬遅延を抑制する為、従来から配線材料として用いられていたアルミニウム(Al)よりも電気抵抗が低く、エレクトロマイグレーション耐性の良い銅(Cu)を用いた配線プロセスの開発が盛んに行なわれている。
Cuを用いた配線プロセスでは、プラズマエッチングによる揮発除去が出来ない為、あらかじめ層間絶縁膜に形成した溝状の配線パターンへ、スパッタ工程、メッキ工程などによりCuを埋め込みながら導電性膜を形成し、その後、化学的機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)により不要なCu部分を除去して配線を形成するダマシン(damascene)法が広く用いられる。
しかし、このCMPで使用されるスラリ内にはワーク表面を改質させる化学液の他に、機械的に除去を行なう研磨粒子が含まれている。研磨粒子内には場合により粗大粒子が存在する為、ワーク表面に形成されたCu配線にスクラッチなどのダメージが生じる問題が発生していた。また、配線間容量の増大を防ぐ為に低誘電率のLow−K材料によって形成された絶縁膜が、研磨粒子の機械的なせん断力により剥離するダメージが発生するなど、歩留まり向上の大きな問題となっていた。
このような問題に対応する為、例えば、先に金属膜表面に不導体膜を形成し、研磨の機械的な作用により不動態膜の除去を行い金属膜の凸部を表面に露出させ、電解溶出により金属膜の凸部を選択的に除去するダメージの少ない半導体装置の製造方法、研磨装置及び研磨方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2001−77117号公報
しかし、特許文献1に記載された方法では研磨の機械的な作用を利用する為、研磨粒子内に粗大粒子が混入していた場合、スクラッチ等のダメージが発生する可能性が多大に残る。また、電解溶出による研磨量の安定性を確保する為には電極とワーク間の抵抗が常に安定していることが重要である。しかし、面内均一性を保った不動態膜の形成や、凸部における不動態膜の除去過程における電流のコントロールが困難である為、均一な研磨量を保つことは困難となる。
本発明では、このような問題に鑑みてなされたもので、電極とワーク表面との微小な間隔を維持することにより、ワーク表面に形成された導電性膜の凸部を選択的に非接触で加工し、スクラッチ等のダメージを発生させずにワーク全体を平坦化する電解加工装置及び加工方法を提供することを目的としている。
本発明は前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、表面に微小な凹凸が形成された導電性材料からなるワークを載置する定盤と、弾性部材を介して支持された電極と、前記定盤に載置されたワーク上に電解物質を供給する供給手段と、前記定盤を回転させる回転手段と、前記電極と前記ワークとの間に電圧を印加することによりワーク表面を電解加工する加工手段と、を有し、前記定盤に載置されたワークが前記回転手段により回転されると、前記電解物質が前記ワークに連れ回って移動され、前記電解物質の動圧状態下の応力により前記電極が前記ワーク面上から浮上し、前記加工手段は、前記電極が前記ワーク面上から浮上した状態で前記ワークを加工することを特徴としている。
請求項1の発明によれば、ワークの回転によりワークと連れ回って移動する電解物質の動圧状態下の応力により、電極はワーク表面から僅かに浮上する。このため、電極とワーク表面とを微小な間隔で維持しながら電解加工することが出来る。これにより、凸部に電界集中を発生させて凸部を選択的に非接触で加工し、ワーク全体を平坦化することが可能となる。
ここで、前記電解物質の応力について概説する。本発明における電解物質(流体)の応力の一つは一般的な潤滑理論から得られる。例えば、ワークによる平面と、これに対向した電極による滑動面との間の流体膜による、動圧状態下の流体の応力を取り上げる。
図7に示すように、電極60による滑動面61が、ワークWによる平面62に対して傾いている場合、潤滑理論から滑動面61に働く圧力は次式(1)によって表される。
Figure 0004582409
ただし、k=h1 /h2 である。この圧力Pが電極60にかかる研磨荷重と釣り合うことになる。一定の粘性を持つ流体下で、平面62が滑動面61に対して一定速度Uで運動している場合には、圧力Pに対して各部の間隔h1 、h2 は一意に形成される。
この潤滑理論に基づく原理により、ワークWと電極60との間の間隔は、非常に微小な距離でありながら、常に一定に保つことが可能となる。ワークWと電極60との間の間隔が保たれることで、ワークWと電極60との間の抵抗の変動が極めて小さくなり、絶えず一定の電流が流れる。これにより、ワークW表面では、厳密に制御された電流により、安定して電解溶出される。
次に、静圧状態下の流体の応力について説明する。図8に示すように供給口73からワークWの平面72へ供給された電解物質(流体)は矢印F4のように流れる。この時、流体の流量Qは電極71と平面72との間隔h3 を用いて次式(2)によって表される。cは流量係数、dは供給口73の直径、pc は供給口内圧力、p0 は大気の圧力、γは流体の単位体積重量を表す。
Figure 0004582409
この式より、電解物質(流体)を一定の圧力で円筒形の供給口73よりワークWに当てることにより、電極71と平面72との間隔h3 は絶えず一定の値になることが示される。よって、電極71とワークWの間には一定の電流が流れ、安定した電解溶出が行なわれる。以上が電解物質の応力についての説明である。
次に、請求項2に記載の発明は、表面に微小な凹凸が形成された導電性材料からなるワークを載置する定盤と、前記ワークの径より小さいリング状であり、前記定盤に載置されたワーク上に電解物質を供給する供給口がリング中央部に形成された電極であって、弾性部材により鉛直方向に微小移動可能に支持された電極と、前記電極と前記ワークとの間に電圧を印加することによりワーク表面を電解加工する加工手段と、を有し、前記電極から前記電解物質が供給されると、前記電解物質の静圧状態下の応力により前記電極が前記ワーク面上から浮上し、前記加工手段は、前記電極が前記ワーク面上から浮上した状態で前記ワークを加工することを特徴としている。
請求項2の発明によれば、リング中央部から電解物質が供給されることにより、電極とワーク表面との間へ均一に電解物質が流入し、静圧状態下の応力により電極はワーク表面から僅かに浮上する。このため、電極とワーク表面との間隔を微小に保ちながらワーク全面を加工することが可能となる。
請求項に記載の発明は、請求項1又は2の発明において、前記電極の表面はカーボン、もしくは導電性の金属で形成され、前記ワークの表面に形成された凹凸よりも平滑であることを特徴としている。
請求項の発明によれば、ワーク表面の導電性膜の凸部を電解加工することが可能になり、電極の表面がワーク表面よりも平滑であるためワーク表面の凸部を選択的に非接触で加工してワーク全体を平坦化することが可能となる。
以上説明したように、本発明の電解加工装置及び加工方法によれば、電極とワーク面上との微小ギャップを維持して電解加工が行なわれるので、ワーク表面に形成された導電性膜の凸部を選択的に非接触で加工して、スクラッチ等のダメージを発生させずにワーク全体を平坦化することが可能となる。
以下添付図面に従って本発明に係る電解加工装置及び加工方法の好ましい実施の形態について詳説する。図1は、 本発明に係る電解加工装置の全体構成を示す斜視図。図2は加工ヘッド部の構成を表した平面及び側面図。図3は電極のワークと対面する面の形状を表した図である。
先ず初めに本発明に係る電解加工装置の構成を説明する。図1に示すように、電解加工装置10は、表面にCu等の導電性膜が形成されたウェーハ(ワーク)Wを載置する定盤12と加工ヘッド部30とを備えている。定盤12は円盤状に形成されており、その上面にウェーハWを載置して固定する。定盤12の下部には、スピンドル18が連結されており、スピンドル18はモータ20の図示しない出力軸に連結されている。定盤12は、モータ20を駆動することにより矢印A方向に回転する。加工ヘッド部30は図示しない駆動装置により矢印X、Y、及びZ方向へ移動し、ウェーハWの着脱や定盤12の清掃を容易にする。
次に、加工ヘッド部30の構成を説明する。図2に示すように加工ヘッド部30には、電極31、電解物質33の供給手段としての供給ノズル32、及び電極31の微小移動量を測定する測定器36が設けられている。加工ヘッド部30は、図示しない駆動装置により矢印B方向に回転される。更に、加工中はX方向又はY方向へ往復運動する。
電極31と定盤12との間には直流電源34が備わっており、これにより定盤12上に載置されたウェーハWと電極31の間へ電圧を印加する。ウェーハWと電極31の間に流れる電流値が、電解加工装置10の図示されない制御部に設定されている電流値の範囲を超えた場合、加工ヘッド部30を上昇退避させ加工を停止する、又は図示されない警報装置により警報を発する。
電極31上部中央には錘34が載置され、電極31は錘34と共に、錘34上部に設けられた蛇腹バネ35によりZ方向に微小移動可能に支持されている。加工中の電極31の微小移動量は、レーザー干渉を用いた測定器36により計測される。
電極31は、表面がカーボン、タングステン又はその他の導電性の金属で形成されるとともに、電解加工を行なう前のウェーハWの表面に形成された導電性膜の微小な凹凸よりも平滑に形成されており、ウェーハWと対向する面には図3のa、又はbに示すように中心より放射状に溝が形成されている。
電極31、錘34、及び蛇腹バネ35の中央部には液体、又はガス状の電解物質33(例えばKOH、NaOH、CaOH、又はHCl等の水溶液、もしくはミストガス)が供給される供給口31Aが設けられている。供給ノズル32より供給口31Aへ一定の圧力を加えて供給された電解物質33は供給口31Aを通り矢印F1のように流れ、ウェーハWと電極31の間へ流入する。
電極31は、ウェーハWとの間に流入した電解物質33の静圧状態下の応力によりウェーハWの面上から僅かに浮上し、ウェーハWと電極31の間には一定の微小ギャップGが発生し維持される。この微小ギャップGはウェーハW表面に形成される凹凸に対して同等か、もしくは一桁大きい程度である。
ギャップGの値は、ウェーハWの位置が固定されているので、測定器36により測定される電極31の微小移動量より測定可能である。ギャップGの値が、電解加工装置10の図示されない制御部に設定されているギャップGの許容範囲を超えた場合、加工ヘッド部30を上昇退避させ加工を停止する、又は図示されない警報装置により警報を発する。
次に、本発明に係る電解加工装置の2つ目の構成を説明する。図4は弾性体を利用した加工ヘッド部の構成を表した側面図と平面図である。
加工ヘッド部40には、電極41、電極41を支持する弾性体42、弾性体42を取り付けるベース43、及び電解物質33をウェーハWの表面へ供給する供給ノズル44が設けられている。
電極41と定盤12との間にはウェーハWと電極41との間に電圧を印加する直流電源34が備わっている。ウェーハWと電極41の間に流れる電流値が、設定されている電流値の範囲を超えた場合、加工ヘッド部30を上昇退避させ加工を停止する、又は図示されない警報装置により警報を発する。
電極41は、ウェーハWと対向する面の形状が平面又は曲面であり、平面の場合はウェーハWの回転方向に対向するように面取り部が設けてある。電極41の表面はカーボン、タングステン又はその他の導電性の金属で形成され、電解加工を行なう前のウェーハWの表面に形成された導電性膜の凹凸よりも平滑に形成されている。
ベース43に取り付けられた弾性体42はJIS−K6253で規定する硬度90以下のゴム等の弾性体、又はバネ機構を有した金属等で構成され、電極41をウェーハW表面から接離可能に支持している。ベース43は、加工中Y方向に往復運動し、電極41もそれに伴ってウェーハW上を往復運動する。
供給ノズル44からウェーハW上に供給された電解物質33は、ウェーハWの回転に連れ回ってウェーハWの表面へ矢印F2のように均一に移動していく。そのため、電極41は電解物質33の動圧状態下の応力によりウェーハWの面上から僅かに浮上し、ウェーハWと電極41の間には一定の微小ギャップGが発生する。
次に、本発明に係る電解加工装置の3つ目の構成を説明する。図5は多数のノズルを利用した加工ヘッド部の構成を表した側面図。図6は図5に示すノズルの一つを拡大した側面図である。
図5に示すように、加工ヘッド部50は、複数のノズル51、51・・・が、それぞれ個別にZ方向へ微小移動可能に設けられ、加工中はウェーハW上のX方向又はY方向へ往復運動する。個々のノズル51の直径は2〜10mm程度を好適とする。
ノズル51は図6に示すように、ノズル本体部54の先端に電極52が設けられ、電極52のZ方向の微小移動量をレーザー干渉により測定する測定器53が備えられている。
電極52と定盤12との間にはウェーハWと電極52との間に電圧を印加する直流電源34が備わっている。ウェーハWと電極52の間に流れる電流値が、設定されている電流値の範囲を超えた場合、加工ヘッド部50を上昇退避させ加工を停止する、又は図示されない警報装置により警報を発する。
ノズル本体54と電極52との中央部には電解物質33を供給する供給口55が設けられている。供給口55へ一定の圧力を加えて供給された電解物質33は、供給口55を通り矢印F3のように流れ、ウェーハWと電極52の間へ流入する。
各ノズル51は、電極52とウェーハWとの間に流入した電解物質33の静圧状態下の応力によりウェーハWの面上から僅かに浮上する。これにより、各ノズル51の電極52とウェーハWとの間には、各ノズル51で同等な一定の微小ギャップGが発生し維持される。
ギャップGの値は測定器53により測定される。測定されたギャップGの値が、設定されているギャップGの許容範囲を超えた場合、加工ヘッド部50を上昇退避させ加工を停止する、又は図示されない警報装置により警報を発する。
これらの構成により、本発明に係る電解加工装置は、電解物質33の応力により、電極31、電極41、又は電極52とウェーハWの間に流体潤滑状態が形成される。これにより、電極31、電極41、又は電極52とウェーハW表面とが一定の微少ギャップGの間隔に保たれる。この状態で電極31、電極41、又は電極52とウェーハWとの間へ電圧を印加することにより、ウェーハW表面の凹凸の凸部に電界集中が発生し、凸部が選択的に非接触で電解加工されるので、スクラッチ等のダメージを発生させずにウェーハ表面全体を平坦化することが可能となる。
次に、本発明に係る電解加工装置の作用及び加工方法について説明する。図2に示すように本発明に係る電解加工装置では、定盤12上に載置され回転するウェーハW(例えば50〜150rpm程度)と、図示しない駆動装置により回転する加工ヘッド部30の電極31(例えば50〜150rpm程度)との間へ、電解物質33を供給口31Aから一定の圧力を加えて供給する。
供給された電解物質33は、ウェーハWと電極31の間に流入し、ウェーハWの表面上に広がる。このとき、電極31は電解物質33の静圧状態下の応力によりウェーハW上から浮上し、ウェーハWとの間に微小なギャップGが作られる。
ギャップGは、電解物質33の応力により、電極31とウェーハWとの間に流体潤滑状態が形成されている為、電解物質33の種類、状態、及び供給する圧力や温度等の条件、又は電極31にかける荷重や電極31の種類等によって決まる所定の値で保たれる。
この状態でウェーハWと電極31の間へ電圧を印加することにより、ウェーハW表面の凹凸の凸部には電界集中が発生する。電界集中が発生した凸部は溶出するため、凸部を選択的に電解加工される。
電極31は加工ヘッド30と共にX方向、又はY方向へ往復移動するため、ウェーハWの表面全体に形成されている凸部が、すべて選択的に加工されることとなる。
加工中に直流電源34より流れた電流量は、解加工装置10の図示されてない制御部で積算される。積算された電流量と、測定器36により測定された電極31の微小移動量より算出されるウェーハWの加工量から単位電流量あたりの加工量を算出する。これにより、加工量が希望する加工量まで達する予定時間が算出可能となり、加工量に達した時点で加工を終了する。
次に、本発明に係る2つ目の電解加工装置の作用及び加工方法について説明する。図4に示すように本発明に係る2つ目の電解加工装置では、定盤12上に載置され回転するウェーハW(例えば500rpm程度)へ電解物質33を供給する。
電解物質33はウェーハWの回転によりウェーハWに連れ回って移動し均一に広がる。この時、前述した通り、電極41は電解物質33の動圧状態下の応力によりウェーハW上から浮上し、ウェーハWとの間には所定の微小なギャップGが作られる。ギャップGはウェーハWの回転数、電解物質33の種類、状態、及び圧力や温度等の条件、又は弾性体42の弾性力等によって決まる所定の値で保たれる。
この状態でウェーハWと電極41の間へ電圧を印加することにより、凸部が選択的に電解加工される。電極41は加工中Y方向へ往復運動しているので、ウェーハWの表面全体に形成されている凸部が、すべて選択的に加工されることとなる。
加工中に直流電源34より流れた電流量は積算され、積算された電流量とウェーハWの加工量から単位電流量あたりの加工量を算出する。これにより、加工量が希望する加工量まで達する予定時間を算出可能となり、加工量に達した時点で加工を終了する。
次に、本発明に係る3つ目の電解加工装置の作用及び加工方法について説明する。図5に示すように本発明に係る3つ目の電解加工装置では、先端に電極52が設けられた複数のノズル51、51・・・が、それぞれ個別にZ方向へ微小移動可能に設けられている。
各ノズル51の供給口55に供給された電解物質33は電極52とウェーハWの間へ流入する。各ノズル51は、電解物質33の静圧状態下の応力によりウェーハW上から僅かに浮上し、ウェーハWとの間に微小なギャップGが作られる。この状態でウェーハWと電極52の間へ電圧を印加することにより、凸部が選択的に電解加工される。
ギャップGはウェーハWの回転数、電解物質33の種類、状態、及び圧力や温度等の条件によって決まる所定の値で保たれ、各ノズル51で同等となる。これにより、ウェーハWに大きな反り等が発生していても、各ノズル51はそれに合わせて上下し、ウェーハW表面に形成された微小な凹凸を選択的に電解加工する。
加工中に各ノズル51の電極52とウェーハWとの間に流れた電流量は積算され、積算された電流量とウェーハWの加工量から単位電流量あたりの加工量を算出する。これにより、加工量が希望する加工量まで達する予定時間を算出可能となり、加工量に達した時点で加工を終了する。
これらの作用により、本発明に係る加工方法では、流体状の電解物質33の応力により電極31、電極41、又はノズル51と、ワークW表面とが非接触となり、安定した微小なギャップGが加工中に常時保たれる。これにより、ウェーハW表面の凹凸の凸部に電界集中が発生し、凸部が選択的に非接触で電解加工されるので、スクラッチ等のダメージを発生させずにウェーハ表面全体を平坦化することが可能となる。
本発明に係る電解加工装置の全体構成図。 加工ヘッド部の構成を表した平面図及び側面図。 電極のワークと対面する面の形状を表した平面図。 弾性体を利用した加工ヘッド部の構成を表した側面図と平面図。 多数のノズルを利用した加工ヘッド部の構成を表した側面図。 図5に示すノズルの一つを拡大した側面図 動圧状態下の流体の応力を説明する図。 静圧状態下の流体の応力を説明する図。
符号の説明
10…電解加工装置,12…定盤,18…スピンドル,20…モータ,30、40、50…加工ヘッド部,31、41、52、60、71…電極,31A、55、73…供給口,32、44…供給ノズル,33…電解物質,34…直流電源,36、53…測定器,42…弾性体,43…ベース,51…ノズル,G…ギャップ,W…ウェーハ(ワーク)

Claims (5)

  1. 表面に微小な凹凸が形成された導電性材料からなるワークを載置する定盤と、
    弾性部材を介して支持された電極と、
    前記定盤に載置されたワーク上に電解物質を供給する供給手段と
    前記定盤を回転させる回転手段と、
    前記電極と前記ワークとの間に電圧を印加することによりワーク表面を電解加工する加工手段と、
    を有し、
    前記定盤に載置されたワークが前記回転手段により回転されると、前記電解物質が前記ワークに連れ回って移動され、前記電解物質の動圧状態下の応力により前記電極が前記ワーク面上から浮上し、
    前記加工手段は、前記電極が前記ワーク面上から浮上した状態で前記ワークを加工することを特徴とする電解加工装置。
  2. 表面に微小な凹凸が形成された導電性材料からなるワークを載置する定盤と、
    前記ワークの径より小さいリング状であり、前記定盤に載置されたワーク上に電解物質を供給する供給口がリング中央部に形成された電極であって、弾性部材により鉛直方向に微小移動可能に支持された電極と、
    前記電極と前記ワークとの間に電圧を印加することによりワーク表面を電解加工する加工手段と、
    を有し、
    前記電極から前記電解物質が供給されると、前記電解物質の静圧状態下の応力により前記電極が前記ワーク面上から浮上し、
    前記加工手段は、前記電極が前記ワーク面上から浮上した状態で前記ワークを加工することを特徴とする電解加工装置。
  3. 前記電極の表面はカーボン、もしくは導電性の金属で形成され、前記ワークの表面に形成された凹凸よりも平滑であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電解加工装置。
  4. 表面に微小な凹凸が形成された導電性材料からなるワークを定盤に載置するステップと、
    前記定盤を回転させるステップと、
    前記定盤に載置されたワーク上に電解物質を供給するステップであって、前記供給された電解物質が前記ワークに連れ回って移動され、電極の動圧状態下の応力により前記電極を前記ワーク面上から浮上させるステップと、
    前記ワーク面上から浮上された電極と前記ワークとの間に電圧を印加することによりワーク表面を電解加工するステップと、
    を有することを特徴とする電解加工方法。
  5. 表面に微小な凹凸が形成された導電性材料からなるワークを定盤に載置するステップと、
    前記定盤を回転させるステップと、
    弾性部材により鉛直方向に微小移動可能に支持された前記ワークの径より小さいリング状の電極のリング中央部に形成された供給口から前記ワーク上に電解物質を供給するステップであって、前記電解物質の静圧状態下の応力により前記電極を前記ワーク面上から浮上させるステップと、
    前記ワーク面上から浮上された電極と前記ワークとの間に電圧を印加することによりワーク表面を電解加工するステップと、
    を有することを特徴とする電解加工方法。
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