JP4582217B2 - 火花点火式直噴エンジン - Google Patents

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Description

この発明は、火花点火式直噴エンジンに関し、特に、エンジン冷間時における触媒活性化促進を図る火花点火式直噴エンジンに関する。
従来より、燃費向上を図る等のため、燃料を直接筒内に噴射する直噴エンジンが採用されている。こうした直噴エンジンによると、圧縮比を高くでき、エンジン効率を高めることができ、また、吸入吸気量に関わらず燃料噴射量を自由に調整できる。
一方で、近年では、排気ガスのエミッション規制も強化されており、触媒の早期活性化を図ることも求められている。こうした触媒の早期活性化のためには、排気ガス温度を早期に昇温させることが必要であり、点火タイミングをできるだけ遅角することで、排気ガス温度を高めることが考えられる。
しかし、点火タイミングを大幅に遅角させると、燃焼安定性が悪化してしまうため、この燃焼安定化を確保した上で、点火タイミングを遅角する技術が求められていた。
そこで、下記特許文献1では、燃料噴射を、上死点を跨ぐタイミングで行なう主噴射と、吸気行程等のタイミングで行なう早期噴射の、前後二回に分けて行い、点火タイミングを上死点よりも大幅に遅角して、燃焼を行なうエンジン装置が提案されている。
このように、燃料噴射を予め吸気行程等のタイミングで行うことにより、噴射された燃料を、主噴射の噴射前に筒内に拡散させておけるため、主噴射の噴霧に点火されて、燃焼が開始したときには、筒内全体に相対的に緩慢な燃焼を生じさせることができ、燃焼を安定的に生じさせることができるのである。
すなわち、筒内の状態を、点火プラグ周りに濃い混合気を位置させてその周囲には空気だけとする、いわゆる「成層状態」から、その周囲にも薄い混合気を位置させる、いわゆる「弱成層状態」にすることで、エンジンの燃焼状態を安定させるのである。
なお、この特許文献1にも記載されているように、燃料を噴射するインジェクタは、マルチホール型インジェクタを用いることが考えられる。このマルチホール型インジェクタを用いたエンジンの先行技術としては、下記特許文献2のエンジン等が知られている。
この特許文献2のエンジンでは、ピストン冠面に設けた凹部内に燃料の噴霧を行なうことで、成層燃焼のロバスト性を高めると共に、均質燃焼領域での気化霧化を促進するようにしている。
さらに、特許文献3には、エンジン冠面の凹部を、点火プラグの点火点を中心とした球曲面に形成したものが開示されている。このように凹部を球曲面にすることで、燃焼室を略球面形状とすることができ、常に均一かつ良好な燃焼状態を維持することができる。
特開2006−250050号公報 特開2007−092693号公報 特開2007−154827号公報
ところで、特許文献1のエンジン装置においては、主噴射を筒内圧が最も高い上死点を跨ぐタイミングで行なう必要があるため、インジェクタの噴射圧を極めて高くする必要が生じる。そして、点火プラグに向けて燃料を噴射するため、噴射された高圧の噴霧が、ちょうど点火プラグに達した際に、点火タイミングを一致させて、燃焼を生じさせる必要がある。
しかし、このように、高圧のインジェクタの燃料噴射を、点火プラグに向けて行なうと、点火タイミングの時間管理が極めて大事になり、点火タイミングが少しでもズレると、燃焼状態が悪化するという問題が生じる。特に、エンジン冷間時においては、燃料の粘性も高いため、この点火タイミングを常に一定に維持することは困難である。
また、特許文献1のように、燃料噴射を点火プラグ側に向けて噴射すると、通常時の均質燃焼領域の際などに、筒内の下側に燃料を噴射できないため、全筒内で均質に燃料を噴射することができず、均質燃焼の時に、燃焼効率が悪化するという問題がある。
なお、特許文献2は、そもそも冷間時の触媒の早期活性化について、対策を図るものではないため、前述の特許文献1の問題点を対策することはできない。
また、特許文献3も、冷間時の触媒の早期活性化を図ろうとするものでないため、同様に、特許文献1の問題点について対策することはできない。
そこで、本発明は、エンジン冷間時における触媒活性化促進を図る火花点火式直噴エンジンにおいて、燃料噴射による噴霧が、できるだけ点火プラグの近傍に滞留するように設定して、常に燃焼状態を安定させつつ、通常時における均質燃焼時等の燃焼効率も高めることができる火花点火式直噴エンジンを提供することを目的とする。
この発明の火花点火式直噴エンジンは、燃焼室天井壁の周縁には、斜め下方に複数の噴霧を噴射する多噴口を設けたインジェクタを備え、燃焼室天井壁の中央部には点火プラグを備え、ピストン冠面には前記点火プラグに対応する凹状のキャビティを備えた火花点火式直噴エンジンであって、前記キャビティの反インジェクタ側には、キャビティに向かって噴射された噴霧を燃焼室天井壁側に指向させるガイド面を形成しており、前記キャビティのインジェクタ側のピストン冠面には、ペントルーフ状の斜面を形成しており、前記インジェクタには、各噴口から噴射される複数の噴霧のうち、上側の第1噴霧が平面視で前記キャビティに指向して圧縮行程後半の所定時期にキャビティに入るように噴口の向きが設定された第1噴口と、前記第1噴霧の下側に位置する第2噴霧を形成する第2噴口との少なくとも二つの噴口を設けており、エンジン冷間の運転領域において、前記第1噴霧が、前記キャビティのガイド面に衝突して、燃焼室天井壁側に指向する一方、前記第2噴霧が前記ペントルーフ状の斜面に衝突すると共に、第1噴霧の通過によって発生した負圧によってキャビティ内に吸込まれるように、燃料噴射時期を前記所定時期に設定したものである。
上記構成によれば、圧縮行程の所定時期に、第1噴霧がキャビティのガイド面に衝突して燃焼室の天井壁側に向かうように設定しつつも、第2噴霧がペントルーフ状の斜面に衝突した後に第1噴霧の通過によって発生した負圧によって、キャビティ内に引き込まれるように、燃料を噴射することになる。
このため、第1噴霧のみならず、第2噴霧も、確実にキャビティ内に入れることができ、その後のピストンの上昇によって、点火プラグ周りに多くの噴霧(濃い混合気)を滞留させることができる。また、燃料噴射が斜め下向きに行われるため、通常時の均質燃焼の際にも、全筒内に燃料を均等に噴射することができる。
この発明の一実施態様においては、前記所定時期を、噴射終了時点が圧縮行程の3/4を経過した時期に設定したものである。
上記構成によれば、上死点前の圧縮行程の最も後半時期(圧縮行程の3/4)に燃料噴射が終了することになる。
このため、ピストンが上死点近傍に位置するときに燃料を噴射することになり、第1噴霧と第2噴霧を、キャビティのガイド面やペントルーフの傾斜面に衝突させやすくなり、キャビティ内に確実に噴霧を入れることができる。
よって、より効果的に点火プラグ周りに噴霧を滞留させることができる。
この発明の一実施態様においては、前記第2噴霧の噴射エリアの少なくとも一部が、平面視でキャピティと重なるように設定したものである。
上記構成によれば、第2噴霧の噴射エリアの少なくとも一部が、平面視でキャビティと重なることで、第2噴霧がキャビティに入り易くなる。
よって、第1噴霧の通過によって生じる負圧の効果をより良く得ることができて、より効果的に点火プラグ周りに噴霧を滞留させることができる。
この発明の一実施態様においては、前記第2噴霧の噴霧量が、前記第1噴霧の噴霧量よりも多くなるように設定したものである。
上記構成によれば、第2噴霧の噴霧量が、引き込みのために用いられる第1噴霧よりも多いため、キャビティ内に引き込まれる噴霧量を確実に増加させることができる。
よって、点火プラグに近接して滞留する噴霧量を増加させることができ、より効果的に点火プラグ周りに噴霧を滞留させることができる。
この発明の一実施態様においては、前記凹状のキャビティのガイド面側周縁の高さを、インジェクタ側周縁の高さよりも高く設定したものである。
上記構成によれば、キャビティのガイド面側周縁の高さがインジェクタ側周縁の高さよりも高いため、第1噴霧がキャビティに入り易く、ガイド面に衝突し易くなる。また、第2噴霧もキャビティ内に引き込み易くなり、留め易くなる。
よって、キャビティ内により多くの噴霧量を滞留させることができ、より効果的に点火プラグ周りに噴霧を滞留させることができる。
この発明の一実施態様においては、前記燃料噴射を、吸気行程と圧縮行程の少なくとも2分割で行い、前記点火プラグの点火時期を、上死点後に設定したものである。
上記構成によれば、燃料噴射を吸気行程と圧縮行程の少なくとも2分割で行なうことで、筒内の混合気の状態を、弱成層化することができる。また、上死点後に点火を行なうことで、排気ガスの温度を高めることができる。
よって、より安定的な燃焼を得つつ、排気系の昇温を図ることができ、触媒の活性化を図ることができる。
この発明によれば、第1噴霧のみならず、第2噴霧もキャビティ内に入れることができ、ピストンの上昇によって、点火プラグ周りに多くの噴霧(濃い混合気)を滞留させることができる。また、燃料噴射が斜め下向きに行われるため、通常時の均質燃焼の際にも、全筒内に燃料を均等に噴射することができる。
よって、エンジン冷間時における触媒活性化促進を図る火花点火式直噴エンジンにおいて、燃料噴射による噴霧が、できるだけ点火プラグの近傍に滞留するように設定して、常に燃焼状態を安定させつつ、通常時における均質燃焼時の燃焼効率も高めることができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態について詳述する。
図1は本発明を採用した実施形態の火花点火式直噴エンジンの概略構成図である。
この図1に示すように、このエンジンEは、いわゆる4サイクルのレシプロエンジンであり、クランクシャフト1を回転自在に支持するシリンダブロック2と、シリンダブロック2の上部に配置されたシリンダヘッド3とで一体的に構成している。またこのシリンダブロック2とシリンダヘッド3には、複数の気筒4を設けている。
各気筒4には、コンロッド5を介してクランクシャフト1に連結されたピストン6と、ピストン上方に形成される燃焼室7とを設けている。
シリンダヘッド3の下面には、気筒毎に燃焼室7の天井壁部8を形成している。この天井壁部8は、中央部分からシリンダヘッド3下端まで延びる2つの対向する傾斜面8a,8bを有する、いわゆるペントルーフ型となっている。
前記燃焼室7の天井壁部8には、各々独立した2つの吸気ポート9と排気ポート10が設けられ、吸気2弁16、排気2弁17の4弁構成としている。
燃焼室7の側縁部には、燃料供給システムに接続されているマルチホール型インジェクタ11が斜め下方を向いて設置されている。このマルチホール型インジェクタ11は、燃料供給システム12がコントロールユニット13からの燃料噴射パルスを受けることにより、このパルス幅に対応する燃料を燃焼室7に噴射するように構成されている。
なお、このマルチホール型インジェクタ10の詳細構造については、後述する。
また、各気筒4には、シリンダヘッド3に固定されて、燃焼室7内に電極を臨ませて配置される点火プラグ14を設けている。この点火プラグ14は、燃焼室7の略中央位置に配置している。点火プラグ14には、電子制御による点火タイミングのコントロール可能な点火回路15が接続されており、この点火回路15によって制御されるようになっている。
各気筒4の吸気弁16及び排気弁17には、それぞれタペットユニット18,19が設けられている。このタペットユニット18,19は、シリンダヘッド3に設けられた動弁機構のカム軸のカム20,21によって、周期的に駆動されるように構成している。
エンジンEの吸気ポート9には、インテークマニホールドの分岐吸気管22が接続されている。分岐吸気管22は気筒毎に設けられており、それぞれがインテークマニホールドに等長の吸気経路を形成した状態で接続されている。
次に、排気ポート10には、各気筒に2つ一組で形成された二股状の分岐排気管23が接続されている。各分岐排気管23の下流側には、排気ガスの浄化を行なう触媒コンバータ24を設置している。この触媒コンバータ24には、触媒温度を検出する触媒温度センサ25を設けており、活性化温度まで触媒が昇温したか否かを検出するようにしている。
コントロールユニット13は、CPU等で構成しており、図示しない入力センサ(クランク角センサ等)や前述の触媒温度センサ25等の入力要素と、前述した燃料供給システム12や点火回路15等の出力要素と接続することにより、エンジンの運転状態を制御するように構成している。
図2はマルチホール型インジェクタとピストンと点火プラグの詳細構造を示した斜視図であり、図3は(a)ピストン冠面の平面図と(B)ピストン冠面のA−A線矢視断面図である。
図2に示すように、マルチホール型インジェクタ11は、先端の噴射面11aが斜め下方に向くように設置しており、ピストン6の冠面30側に向けて複数の噴霧Gを噴射するように構成している。
このマルチホール型インジェクタ11の噴射面11aには、6つの噴口40…を設けている。具体的には、噴射面詳細図に示すように、上段中央に第一噴口40aを、二段目左右両側に第二噴口40bと第三噴口40cを、三段目左右両端に第四噴口40dと第五噴口40eを、下段中央に第六噴口40fを、それぞれ並ぶように設けている。
このように、各噴口40…を設けることで、各噴口40から噴射される噴霧Gを、斜め下方に向かって、筒内に満遍なく均等に噴射することができる。このため、通常運転時の均質燃焼時には、全筒内全てに燃料が行き渡り、効率的に燃焼させることができる。
また、後述するように、エンジン冷間時に、噴射タイミングを適切に制御することで、弱成層状態を筒内(4)に生成することができる。
ここで、弱成層状態とは、点火プラグ周りの混合気の濃度を濃くして、その周囲の混合気を薄くなるように、筒内(4)の混合気比率を調整する状態をいう。
また、各噴口40…は、極小の径(例えば、0.1mm程度)で形成されており、この径や向き等によって、各噴口40…からの噴射量や指向方向が決定される。
この各噴口40…の指向方向は、各噴口40…の位置に対応して設定されており、第一噴口40aからの第一噴霧Gaが最も上方を指向して、第二噴口40bからの第二噴霧Gbと、第三噴口40cからの第三噴霧Gcがその下方で左右方向を指向して、第四噴口40dからの第四噴霧Gdと、第五噴口40eからの第五噴霧Geがさらにその下方で左右外方側を指向して、第六噴口40fからの第六噴霧Gfが最も下方で中央を指向するように設定されている。なお、第一噴霧Gaは、図2にも示すように、点火プラグ14の電極14aに燃料が付着しないように、電極14aよりも下方位置を指向するように設定されている。
この実施形態のピストン6は、ピストン冠面30にクランク軸方向に沿って対向する一対の傾斜面31a,31bを有する隆起部31を形成している。この隆起部31の傾斜面31a,31bは、前述した燃焼室7のペントルーフ型の天井壁部8に沿うように、ペントルーフ形状で傾斜するように形成している。
また、隆起部31の両側方には、ピストン冠面30の基準面となる水平面部32,33をそれぞれ設けている。そして、この水平面部32,33には、吸気弁16と排気弁17にそれぞれ対応するように、吸気弁リセス32aと排気弁リセス33aを形成している。
この隆起部31の中央には、平面視略円形の凹状キャビティ34を形成している。この凹状キャビティ34は、略半球面状に形成された内周面35と、略水平面状に形成された平底面36とを備えており、ピストン6が上死点に位置した際には、点火プラグ14の電極14aを中心とした略球状の燃焼空間を構成するようにしている。
このように、凹状キャビティ34を形成して、略球面状の燃焼空間を構成することで、圧縮比が極めて高いエンジンにすることができ、エンジン効率を高めることができる。
図3(a)に示すように、吸気側の傾斜面31には、噴霧を受ける受け面37を形成している。この受け面37は、一段凹んだ平面視略ひょうたん形状の凹部で形成している。
この受け面37の上部の一部を、凹状キャビティ34にかかるように形成することで、図3(b)に示すように、凹状キャビティ34のインジェクタ側上縁端34aは、反インジェクタ側上縁端34bよりも下方側に位置するように形成される。
このため、後述するように、インジェクタ11から噴射された噴霧(Ga)が、凹状キャビティ34内に、入り易く、且つ出にくいようになる。
なお、図3(a)に示すように、隆起部31の凹状キャビティ34の両側の頂部分には上面部38,38を形成している。この上面部38,38は、外側端をやや下げた傾斜面で構成している。こうすることで、ピストン6が上死点にある場合であっても、筒内(4)上部で吸気側と排気側を連通する連通空間を形成することができる。
次に、図4、図5、図6により、エンジン冷間時におけるエンジン運転状態(燃料噴射状態)を説明する。図4はエンジン冷間時の燃料噴射タイミングと点火タイミングのタイムチャートであり、図5は吸気行程での燃料噴射状態を示す側面図であり、図6は圧縮行程での燃料噴射状態を示す側面図である。
コントロールユニット13で制御されるマルチホール型インジェクタ11と点火プラグ14は、エンジン冷間時には、図4のタイムチャートに示すように制御される。
すなわち、触媒温度センサ25等でエンジン冷間状態を検出した際には、燃料噴射タイミングが吸気行程で1回、圧縮行程で1回の合計2回に設定され、1サイクル当りの燃料噴射が2分割で行われる。
具体的には、例えば、クランク角度80度(以下、「°CA」とする)に一回目の燃料噴射F1が終了して、325°CAに二回目の燃料噴射F2が終了するように設定している。なお、各噴射パルスの幅w1,w2は、各噴射タイミングにおける燃料噴射量に比例するように設定しており、この二回の燃料噴射量の合計が、ほぼ理論空燃比となるような燃料噴射量に設定している。
このように、二分割で燃料を噴射することにより、まず、一回目の燃料噴射F1によって、燃料を早期に筒内で気化霧化でき、その後、二回目の燃料噴射F2で、点火プラグ14周りに、混合気の濃いリッチな層を形成できる。すなわち、このような二分割の噴射タイミングによって、筒内をいわゆる弱成層化することができるのである。
そして、その後、上死点(TDC)を経過した後、380°CA(=排気行程の20°CA)で点火プラグ14を点火している。すなわち、排気行程に入る時期まで点火タイミングSを遅角しているのである。
このように、点火タイミングSを遅角することで、エンジンの燃焼エネルギーが熱エネルギーに多く使われることになり、排気ガス温度の高いまま、排気ガスが排気側に排出されることになる。
このため、触媒コンデンサ24には、温度の高い排気ガスが供給されて、早期に触媒コンデンサ24の温度を上昇させることができ、触媒を活性化することができる。
よって、早期に排気ガスを浄化することができる。
なお、点火プラグ14の点火タイミングSを遅角すると、燃焼状態が不安定になり、燃焼が確実に生じないおそれがある。しかし、本実施形態では、筒内を確実に弱成層化しているため、点火タイミングSが大幅に遅角したとしても、安定した燃焼状態を得ることができる。
図5に示すように、吸気行程での燃料噴射(一回目の燃料噴射F1)では、最下部の第六噴口40fから噴射された第六噴霧Gfが、ピストン冠面30の凹状キャビティ34に入るように設定されている。すなわち、最も下方に指向する第六噴霧Gfが、筒内4の側壁面4a(ライナー)に到達(付着)することなく、ピストン冠面30に指向するように噴射されるのである。
このように、第六噴霧Gfがピストン冠面30を指向するように、燃料が噴射されることで、筒内4で最も温度が低い側壁面4a(ライナー)の下部4a1に、燃料が付着することがなく、吸気行程での燃料の気化霧化を促進することができる。このため、排気ガスに未燃ガスであるHCが含有されることを防ぐことができる。
また、90°CA近傍で燃料を噴射することで、ピストンスピードが最も速く、筒内流動が最も大きい時期で、燃料を噴射することになるため、気化霧化をより促進することができる。
図6に示すように、圧縮行程での燃料噴射(二回目の燃料噴射F2)では、最上部の第一噴口40aから噴射された第一噴霧Gaがピストン冠面30の凹状キャビティ34を指向するように設定されている。すなわち、最も上方に指向する第一噴霧Gaが、凹状キャビティ34の内周面35に指向するように設定されているのである。
一方、第二噴霧Gbや第三噴霧Gcは、凹状キャビティ34手前の傾斜面31a(具体的には受け面37)に指向するように設定されている。もっとも、このように、第二噴霧Gb、第三噴霧Gcが受け面37に指向しても、第二噴霧Gbと第三噴霧Gcは凹状キャビティ34内に入ることになる。すなわち、受け面37に衝突して勢いが弱まった第二噴霧Gbと第三噴霧Gcは、第一噴霧Gaが通過した後に発生する負圧によって、凹状キャビティ34内に引き込まれるのである。
この引き込み挙動について、図7の模式図を利用して説明する。図7の(a)は噴射直後の側面模試図、(b)はその後の側面模式図である。
(a)に示すように、第一噴霧Gaは、凹状キャビティ34の略半球面状の内周面35に、指向するように噴射される。
このため、第一噴霧Gaは、(b)に示すように、内周面35の円弧状傾斜面35aに案内されて、上方にスムーズに反転して、点火プラグ14側(天井壁部8側)に向かうことになる。
一方、(a)に示すように、第二噴霧Gb(第三噴霧Gc)は、受け面37に指向するように噴射される。
このため、第二噴霧Gb(第三噴霧Gc)は、受け面37に衝突して勢いが弱まり、受け面37の上方を漂うことになる。しかし、(b)に示すように、第一噴霧Gaが通過した後には、凹状キャビティ34内に引き込む負圧が発生しているため、第二噴霧Gb(第三噴霧Gc)は、この負圧によって、凹状キャビティ34内に引き込まれるのである。
このように、第二噴霧Gbと第三噴霧Gcが凹状キャビティ34に引き込まれることで、点火プラグ14周りに、濃い混合気を多く位置させることができる。
そして、第一噴霧Gaだけでなく、第二噴霧Gbや第三噴霧Gcも、凹状キャビティ34内に引き込むことで、より多くの混合気を点火プラグ14周りに位置させることができる。
また、図8の噴射状態を示した平面図にも示すように、第二噴霧Gbと第三噴霧Gcは、傾斜面31aから一段凹んだ受け面37に噴射されるため、側方側(ライナー側)に漏れることがなく、確実に凹状キャビティ34内に案内されることになる。
また、この図に示すように、第二噴霧Gbと第三噴霧Gcの指向方向(延長線を一点鎖線で示す)を、平面視で凹状キャビティ34に重なるように設定しているため、前述の負圧による引き込み効果をより生じ易くしている。
図9〜図11は、この実施形態の噴射状態のシミュレーション図である。図9は325°CAのシミュレーション図、図10は340°CAのシミュレーション図、図11は350°CAのシミュレーション図、図12は360°CAのシミュレーション図である。また、各図において、(a)が第一噴霧の噴射状態、(b)が第二噴霧と第三噴霧の噴射状態、(c)が第一噴霧の噴霧状態と第二噴霧と第三噴霧の噴霧状態を組み合わせたものである。そして、上段が平面図、下端が側面図である。また、各ドッドが噴霧の液滴である。
図9に示すように、噴射完了直後の325°CAでは、(a)のように、第一噴霧Gaは、凹状キャビティ34内に噴射される。また、第二噴霧Gbと第三噴霧Gcは、(b)のように受け面37に反射して上方に漂うようになっている。このため、(c)のように、インジェクタ側には、多くの液滴が位置することになる。
図10に示すように、その後の340°CAでは、(a)のように、第一噴霧Gaは、凹状キャビティ34内の内周面35に当接して上方に案内される。また、第二噴霧Gbと第三噴霧Gcは、(b)のように、第一噴霧Gaが通過した際に生じる負圧によって、凹状キャビティ34内(図面では上方)に引き込まれる。このため、(c)のように、点火プラグ14の周りには、多くの液滴が位置することになる。
図11に示すように、その後の350°CAでは、(a)のように、第一噴霧Gaは、凹状キャビティ34の一方側に偏る。また、第二噴霧Gbと第三噴霧Gcは、(b)のように、凹状キャビティ34を中心に広がる。このため、(c)のように、点火プラグ14の周りには、液滴が位置することになる。なお、図10よりも、液滴が減少しているのは、液滴が順調に蒸発(気化)しているからである。
図12に示すように、上死点の位置である360°CAでは、(a)に示すように、第一噴霧Gaは、凹状キャビティ34の一方側に偏った状態で気化している。また、第二噴霧Gbと第三噴霧Gcは、(b)のように、全体に広がって気化する。このため、(c)のように、液滴は、一部凹状キャビティ34の一方側に偏った状態で位置するものの、ほとんど気化することになる。
図13は、この360°CAでの点火プラグ周りの混合気の空燃比(A/F)の分布状態を示した図である。この図で、Rの領域は最もリッチな領域、Lの領域は最もリーンな領域を示している。
この図に示すように、360°CAにおいても、混合気の空燃比は、比較的バラついており、点火プラグ14よりもインジェクタ側の方に、濃い混合気(R)が存在することになる。また、点火プラグ14から離間した反インジェクタ側にも、濃い混合気(R)が存在する。そして、薄い混合気(L)が広い範囲に存在することになる。
一方、図14は、点火タイミング直前の380°CAでの点火プラグ周りの混合気の空燃比(A/F)の分布状態を示した図である。
この図に示すように、380°CAになると、混合気の空燃比は、点火プラグ14周りに多くのやや濃い混合気(R)が存在しつつも、全体的に混合気の空燃比は均等化されることになる。これによって、点火プラグ14による着火性能を高めることができる。
以上のように、燃料を気化霧化して着火性能を高めているため、点火タイミングSを遅らせたとしても、確実に混合気を燃焼させることができ、排気ガスの温度を高めることができる。
次に、このように構成した本実施形態の作用効果について説明する。
この実施形態では、エンジン冷間時の運転領域において、第一噴霧Gaが、凹状キャビティ34の内周面35に衝突して、燃焼室7の天井壁部8側に指向する一方、第二噴霧Gbと第三噴霧Gcが、隆起部31の傾斜面31a(受け面37)に衝突すると共に、第一噴霧Gaの通過によって発生した負圧によって凹状キャビティ34内に吸込まれるように、燃料噴射時期を圧縮行程の後半時期に設定している。
このため、第一噴霧Gaのみならず、第二噴霧Gb、第三噴霧Gcも、確実に凹状キャビティ34内に入れることができ、その後のピストン6の上昇によって、点火プラグ14周りに多くの噴霧(濃い混合気)を滞留させることができる。また、燃料噴射が斜め下向きに行われるため、通常時の均質燃焼の際にも、全筒内に燃料を均等に噴射することができる。
よって、エンジン冷間時における触媒活性化促進を図る火花点火式直噴エンジンEにおいて、燃料噴射による噴霧ができるだけ点火プラグ14の近傍に滞留するように設定して、常に燃焼状態を安定させつつ、通常時における均質燃焼時の燃焼効率も高めることができる。
なお、この実施形態の内周面35は、略半球面状に形成しているが、単に直線状の傾斜面に形成して、第一噴霧を天井部8側に指向させるようにしてもよい。
また、この実施形態では、燃料噴射時期を、噴射終了時点が345°CAとなるように設定している。
これにより、上死点(TDC)直前の圧縮行程の最も後半時期に、燃料噴射を終了することになる。
このため、ピストン6が上死点(TDC)近傍に位置するときに燃料を噴射することになり、第一噴霧Ga、第二噴霧Gb、第三噴霧Gcを、凹状キャビティ34の内周面35や隆起部31の傾斜面31aに衝突させやすくなり、凹状キャビティ34内に確実に噴霧を入れやすくなる。
よって、より効果的に点火プラグ14周りに噴霧を滞留させることができる。
また、この実施形態では、第二噴霧Gbと第三噴霧Gcの噴射エリアの少なくとも一部を、平面視で凹状キャビティ34と重なるように設定している(図8参照)。
これにより、第二噴霧Gb、第三噴霧Gcが凹状キャビティ34に入り易くなる。
よって、第一噴霧Gaの通過によって生じる負圧の効果をより良く得ることができて、より効果的に点火プラグ14周りに噴霧を滞留させることができる。
また、この実施形態では、第二噴霧Gbと第三噴霧Gcを合算した噴霧量が、第一噴霧Gaの噴霧量よりも多くなるように設定している。
これにより、第二噴霧Gbと第三噴霧Gcの噴霧量が、引き込みのために用いられる第一噴霧Gaよりも多くできるため、凹状キャビティ34内に引き込まれる噴霧量を効果的に増加させることができる。
よって、点火プラグ14に近接して滞留しやすい第二噴霧Gbと第三噴霧Gcの噴霧量を増加させることができ、より効果的に点火プラグ14周りに噴霧を滞留させることができる。
また、この実施形態では、凹状キャビティ34の反インジェクタ側の上縁端34bの高さを、インジェクタ側の上縁端34aの高さよりも高く設定している。
これにより、第一噴霧Gaが凹状キャビティ34に入り易く、内周面35に衝突し易くなる。また、第二噴霧Gbと第三噴霧Gcも凹状キャビティ34内に引き込み易くなり、留め易くなる。
よって、凹状キャビティ34内により多くの噴霧量を滞留させることができ、より効果的に点火プラグ14周りに噴霧を滞留させることができる。
また、この実施形態では、燃料噴射を、吸気行程と圧縮行程の少なくとも2分割(F1,F2)で行い、点火プラグ14の点火タイミングSを、上死点(TDC)後に設定している。
これにより、燃料噴射を吸気行程と圧縮行程の少なくとも2分割(F1,F2)で行なうことになり、筒内4の混合気の状態を、弱成層化することができる。また、上死点(TDC)後に点火を行なうことで、排気ガスの温度を高めることができる。
よって、より安定的な燃焼を得つつ、排気系の昇温を図ることができ、触媒の活性化を図ることができる。
次に、図15に示す他の実施形態について説明する。図15は、他の実施形態の図2に対応する斜視図である。なお、前述の実施形態と同一の構成要素は、同一の符号を付して説明を省略する。
この実施形態は、マルチホール型インジェクタ11の噴口140を6つから5つに変更すると共に、ピストン6の傾斜面31aに設ける受け面137の平面視形状を、噴口140の数に応じて変更したものである。
マルチホール型インジェクタ11の噴口140は、噴射面詳細図に示すように、上端中央に第一噴口140aを、二段目中央に第二噴口140bを、三段目左右両側に第三噴口140cを、第四噴口140dを、下端中央に第五噴口140eを、それぞれ設けている。
すなわち、二段目を第二噴口140bの1つにして、噴口140の数を減少させると共に、二段目の噴射範囲を狭めているのである。
このように、噴口140の数を減らすことで、気筒4のボア径が小さい場合に、噴射範囲を狭めて側壁(ライナー)への噴霧の付着を防いでいる。また、二段目の噴射範囲を狭めることで、受け面137の形状を変更できるため、圧縮比を高めることもできる。
すなわち、マルチホール型インジェクタ11の噴口140の二段目の数が減ることで、受け面137を平面視略U字状に形成することができるため、燃焼空間を減少することができるのである。
また、平面視略U字状で形成されることで、第二噴口140bから噴射される第二噴霧Gbがこの受け面137に案内されて、凹状キャビティ34に引き込まれやすくなる。
なお、この凹状キャビティ34への引き込み力は、この実施形態でも、第一噴霧Gaの噴射によって生じる負圧である。
このように、この実施形態でも、前述の実施形態と同様に、第一噴霧Gaの噴射によって生じる負圧で、第二噴霧Gbを凹状キャビティ34に案内することができる。
よって、燃料噴射による噴霧ができるだけ点火プラグ14の近傍に滞留するようにできるため、常に燃焼状態を安定させることができる。
また、この実施形態の場合には、ピストン6の受け面137の形状が、平面視略U字状であるため、エンジンEの圧縮比を前述の実施形態よりも高めることができる。よって、エンジンの効率をさらに高めることができる。
以上、この発明の構成と前述の実施形態との対応において、
この発明のインジェクタは、実施形態のマルチホール型インジェクタ11に対応して、
以下、同様に、
キャビティは、凹状キャビティ34に対応し、
第1噴霧は、第一噴霧40a,140aに対応し、
第2噴霧は、第二噴霧40b,第三噴霧40c,第二噴霧140bに対応し、
ペントルーフ状の斜面は、受け面37に対応し、
ガイド面は、内周面35に対応し、
ガイド面側周縁は、反インジェクタ側上縁端34bに対応し、
インジェクタ側周縁は、インジェクタ側上縁端34aに対応するも、
この発明は、前述の実施形態に限定されるものではなく、あらゆる火花点火式直噴エンジンに適用する実施形態を含むものである。
本発明を採用した実施形態の火花点火式直噴エンジンの概略構成図。 マルチホール型インジェクタとピストンと点火プラグの詳細構造を示した斜視図。 (a)ピストン冠面の平面図と(B)ピストン冠面のA−A線矢視断面図。 エンジン冷間時の燃料噴射タイミングと点火タイミングのタイムチャート。 吸気行程での燃料噴射状態を示す側面図。 圧縮行程での燃料噴射状態を示す側面図。 (a)噴射直後の側面模試図、(b)その後の側面模式図。 噴射状態を示した平面図。 325°CAのシミュレーション図。 340°CAのシミュレーション図。 350°CAのシミュレーション図。 360°CAのシミュレーション図。 360°CAでの点火プラグ周りの混合気の空燃比(A/F)の分布状態を示した図。 380°CAでの点火プラグ周りの混合気の空燃比(A/F)の分布状態を示した図。 他の実施形態の図2に対応する斜視図。
符号の説明
6…ピストン
11…マルチホール型インジェクタ
14…点火プラグ
31…隆起部
31a…傾斜面
34…凹状キャビティ
35…内周面(ガイド面)
37,137…受け面
40,140…噴口
G…噴霧

Claims (6)

  1. 燃焼室天井壁の周縁には、斜め下方に複数の噴霧を噴射する多噴口を設けたインジェクタを備え、燃焼室天井壁の中央部には点火プラグを備え、ピストン冠面には前記点火プラグに対応する凹状のキャビティを備えた火花点火式直噴エンジンであって、
    前記キャビティの反インジェクタ側には、キャビティに向かって噴射された噴霧を燃焼室天井壁側に指向させるガイド面を形成しており、
    前記キャビティのインジェクタ側のピストン冠面には、ペントルーフ状の斜面を形成しており、
    前記インジェクタには、各噴口から噴射される複数の噴霧のうち、上側の第1噴霧が平面視で前記キャビティに指向して圧縮行程後半の所定時期にキャビティに入るように噴口の向きが設定された第1噴口と、
    前記第1噴霧の下側に位置する第2噴霧を形成する第2噴口との少なくとも二つの噴口を設けており、
    エンジン冷間の運転領域において、前記第1噴霧が、前記キャビティのガイド面に衝突して、燃焼室天井壁側に指向する一方、前記第2噴霧が前記ペントルーフ状の斜面に衝突すると共に、第1噴霧の通過によって発生した負圧によってキャビティ内に吸込まれるように、燃料噴射時期を前記所定時期に設定した
    火花点火式直噴エンジン。
  2. 前記所定時期を、噴射終了時点が圧縮行程の3/4を経過した時期に設定した
    請求項1記載の火花点火式直噴エンジン。
  3. 前記第2噴霧の噴射エリアの少なくとも一部が、平面視でキャピティと重なるように設定した
    請求項1又は2記載の火花点火式直噴エンジン。
  4. 前記第2噴霧の噴霧量が、前記第1噴霧の噴霧量よりも多くなるように設定した
    請求項1〜3いずれか記載の火花点火式直噴エンジン。
  5. 前記凹状のキャビティのガイド面側周縁の高さを、インジェクタ側周縁の高さよりも高く設定した
    請求項1〜4いずれか記載の火花点火式直噴エンジン。
  6. 前記燃料噴射を、吸気行程と圧縮行程の少なくとも2分割で行い、
    前記点火プラグの点火時期を、上死点後に設定した
    請求項1〜5いずれか記載の火花点火式直噴エンジン。
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