JP4581416B2 - 熱可塑性有機無機複合ポリマー及びその製造方法 - Google Patents
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Description
環状オレフィン単量体を、メタセシス重合触媒、および連鎖移動剤である、式(A):−Si(r1) d (r2) 3−d (式中、r1は、アルコキシル基、アリールオキシ基またはハロゲン原子を表し、r2は水素原子または炭化水素基を表し、dは1〜3の整数を表す。)で表される基を有するオレフィン化合物の存在下で開環重合して得られる開環重合体、またはこの開環重合体に存在する主鎖中の炭素−炭素二重結合を水素化して得られる開環重合体水素化物である環状オレフィンポリマーを、加水分解および縮重合させることを特徴とする
熱可塑性有機無機複合ポリマーの製造方法が提供される。
本発明の熱可塑性有機無機複合ポリマーの製造方法においては、少なくとも一方の分子鎖末端に、前記式(A)で表される基を有する環状オレフィンポリマーを加水分解および縮重合させ、次いで、無機アルコキシドまたは無機アリーロキシドを添加して反応をさらに行うのが好ましい。
また、本発明の熱可塑性有機無機複合ポリマーの製造方法においては、前記式(A)で表される基を有するオレフィン化合物が、アリルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アリルトリ(イソプロポキシ)シラン、ビニルトリ(イソプロポキシ)シラン、アリルトリクロロシラン、またはアリルジメチルクロロシランであるのが好ましい。
本発明の熱可塑性有機無機複合ポリマーの製造方法によれば、無機オキシ化合物を核とするラジアル型の熱可塑性有機無機複合ポリマーを効率よく得ることができる。
1)熱可塑性有機無機複合ポリマー
本発明の熱可塑性有機無機複合ポリマーは、2以上の環状オレフィンポリマーが分子鎖末端で無機オキシ化合物由来の構造単位を介して結合された構造を有し、前記無機オキシ化合物由来の構造単位の含有量が0.1〜50重量%であり、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定した重量平均分子量が2,000〜1,000,000であることを特徴とする。
本発明の熱可塑性有機無機複合ポリマーを構成する環状オレフィンポリマーは、環状オレフィン系単量体を開環メタセシス重合して得られる環状オレフィン開環重合体又はこの開環重合体に存在する主鎖中の炭素−炭素二重結合を水素化した環状オレフィン開環重合体水素化物であり、分子鎖の末端に、式(A):−Si(r1)d(r2)3−d(式中、r1、r2およびdは前記と同じ意味を表す。)で表される基またはシラノール基を有するものである。
ケイ素原子を含む基としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、トリフェニル基等のシリル基;トリメチルシリルメチル基、2−トリメチルシリルエチル基等のシリル基が置換したアルキル基;等が挙げられる。
窒素原子を含む基としては、アミノ基;メチルアミノ基等のモノ置換アミノ基;ジメチルアミノ基等のジ置換アミノ基;アミド基;N−メチルアミド基等のモノ置換アミド基;N,N−ジメチルアミド基等のジ置換アミド基;等が挙げられる。
なかでも、副反応や重合阻害が起こりにくいことから、X及びY、Y及びZの一方が、前記式(A)で表される基であり、他方が水素原子又は炭化水素基であるのが好ましい。
dは1、2または3を表す。
また、シラノール基としては、トリヒドロキシシリル基、メチルジヒドロキシシリル基等が挙げられる。
前記シラノール基を有するオレフィン化合物としては、アリルトリヒドロキシシラン、ビニルトリヒドロキシシラン等が挙げられる。
式[5]:
ノルボルネン類は、前記式[5]のpが0であるノルボルネン系単量体である。その具体例としては、ノルボルネン、5−メチルノルボルネン、5−エチルノルボルネン、5−ブチルノルボルネン、5−ヘキシルノルボルネン、5−デシルノルボルネン、5−シクロヘキシルノルボルネン、5−シクロペンチルノルボルネン等の無置換又はアルキル基を有するノルボルネン類;
5−エチリデンノルボルネン、5−ビニルノルボルネン、5−プロペニルノルボルネン、5−シクロヘキセニルノルボルネン、5−シクロペンテニルノルボルネン等のアルケニル基を有するノルボルネン類;
5−フェニルノルボルネン等の芳香環を有するノルボルネン類;
5−シアノノルボルネン、ノルボルネン−5,6−ジカルボン酸イミド等の窒素原子を含む基を有するノルボルネン類;等が挙げられる。
8−メトキシカルボニルテトラシクロドデセン、8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロドデセン、8−ヒドロキシメチルテトラシクロドデセン、8−カルボキシテトラシクロドデセン、テトラシクロドデセン−8,9−ジカルボン酸、テトラシクロドデセン−8,9−ジカルボン酸無水物等の酸素原子を含む基を有するテトラシクロドデセン類;
8−シアノテトラシクロドデセン、テトラシクロドデセン−8,9−ジカルボン酸イミド等の窒素原子を含む基を有するテトラシクロドデセン類;
8−クロロテトラシクロドデセン等のハロゲン原子を含む基を有するテトラシクロドデセン類;等が挙げられる。
12−メチリデンヘキサシクロヘプタデセン、12−エチリデンヘキサシクロヘプタデセン、12−ビニルヘキサシクロヘプタデセン、12−プロペニルヘキサシクロヘプタデセン、12−シクロヘキセニルヘキサシクロヘプタデセン、12−シクロペンテニルヘキサシクロヘプタデセン等の環外に二重結合を有するヘキサシクロヘプタデセン類;
12−フェニルヘキサシクロヘプタデセン等の芳香環を有するヘキサシクロヘプタデセン類;
12−シアノヘキサシクロヘプタデセン、ヘキサシクロヘプタデセン12,13−ジカルボン酸イミド等の窒素原子を含む基を有するヘキサシクロヘプタデセン類;
12−クロロヘキサシクロヘプタデセン等のハロゲン原子を含む基を有するヘキサシクロヘプタデセン類;等が挙げられる。
式[6]:
式[7]:
式[8]:
用いる溶媒としては、重合体及び重合体水素化物が所定の条件で溶解し、重合及び水素化に影響しないものであれば、特に限定されない。
環状オレフィン系単量体に対する有機ルテニウム化合物の使用割合は、(化合物中の金属ルテニウム:環状オレフィン系単量体)のモル比で、通常1:100〜1:2,000,000、好ましくは1:500〜1:1,000,000、より好ましくは1:1,000〜1:500,000である。有機ルテニウム化合物が多すぎると触媒除去が困難となり、少なすぎると十分な重合活性が得られないことがある。
重合温度は特に制限されないが、通常−30℃〜+200℃、好ましくは0℃〜180℃である。重合時間は、特に制限されないが、通常1分間から100時間である。
均一系触媒を用いた場合には、重合後の反応液に酸化剤又は塩基性化合物と該反応液の貧溶媒である水やメタノール等添加して、均一系触媒を金属酸化物や金属塩にし、該金属酸化物や金属塩を貧溶媒中に抽出した後に濾過や遠心分離により分離除去する方法、吸着剤に吸着させて分離除去する方法、均一系触媒を塩酸等の酸性水溶液中に抽出することにより分離除去する方法、等を用いることができる。
担持型水素化触媒を用いた場合には、遠心分離、濾過により容易に分離除去する方法を用いることができる。
また、ガラス転移温度(Tg)は、通常50〜300℃、好ましくは100〜250℃である。
成形体は、球状、棒状、板状、円柱状、筒状、繊維状、フィルム又はシート形状等種々の形態で使用することができる。
本発明の熱可塑性有機無機複合ポリマーの製造方法は、少なくとも一方の分子鎖末端に、前記式(A)で表される基を有する環状オレフィンポリマー(以下、「シリル基含有環状オレフィンポリマー」ということがある。)を、加水分解および縮重合させることを特徴とする。
水の添加方法については有機溶媒中に適量添加する方法でもよく、及び空気雰囲気中の水分により徐々に吸湿させる方法で行ってもよい。
用いる有機溶剤としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、n−ブタノール等のアルコール系溶剤;テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル等のエーテル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤;クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン系溶剤;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、n−ヘキサン、シクロヘキサン等の炭化水素系溶剤;アセト二トリル、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等の含窒素系溶剤;及びこれらの2種以上からなる混合溶剤;等が挙げられるが、これらに限定するものではない。
(i)前記シリル基含有環状オレフィンポリマーの溶液に、水および無機アルコキシドまたは無機アリーロキシドを添加して、前記シリル基含有環状オレフィンポリマーを加水分解/縮重合させる方法、
(ii)前記シリル基含有環状オレフィンポリマーを加水分解および縮重合させ、次いで、無機アルコキシドまたは無機アリーロキシドを添加して反応をさらに行う方法、
(ii)前記シリル基含有環状オレフィンポリマーを加水分解して、少なくとも一方の分子鎖末端にシラノール基を有する環状オレフィンポリマーを得た後、このものを、無機アルコキシドまたは無機アリーロキシドの存在下に縮重合させる方法、などが挙げられる。
(2)重合体中の単量体組成比は、1H−NMRスペクトルにより測定した。
(3)水素化率は、1H−NMRスペクトルにより測定した。
(4)無機オキシ化合物由来の構造単位の含有量(以下、単に「無機含有量」という。)は、示差熱熱重量測定(TG/DTA)により、加熱減量を測定し、残渣重量の元のポリマー重量に対する割合(SiO2またはTiO2換算)として決定した。
(5)ガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量測定(DSC)により決定した。
攪拌機付きガラス反応器に、窒素雰囲気下、テトラヒドロフラン240部、エチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン100部、及び連鎖移動剤としてアリルトリメトキシシラン9.43部を仕込んだ。テトラヒドロフラン20部に溶解した(1,3−ジメシチルイミダゾリジン−2−イリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリデンルテニウムジクロリド0.005部を添加して、70℃で重合を行った。2時間後、得られたポリマー溶液を室温まで冷却し、重合停止剤及び触媒改質剤として0.005部のエチルビニルエーテルを添加した。重合反応液を多量のアセトン/メタノール混合液(2:1)に注いで固形分を析出させ、濾別洗浄後、40℃で18時間減圧乾燥して、末端にトリメトキシシリル基を有する開環メタセシス重合体を得た。
参考例1において、アリルトリメトキシシランの添加量を4.72部に代えたこと以外は、参考例1と同様に重合反応を行った。得られた重合体の収量は98部(収率=98%)であった。分子量(ポリスチレン換算)は、数平均分子量(Mn)=5,200、重量平均分子量(Mw)=11,700であった。
攪拌機付きガラス反応器に、窒素雰囲気下、テトラヒドロフラン240部、エチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン(エチルテトラシクロドデセン)60部、ノルボルネン-N-フェニルマレイミド55.6部、及び連鎖移動剤としてアリルトリメトキシシラン11.33部を仕込んだ。テトラヒドロフラン20部に溶解した(1,3−ジメシチルイミダゾリジン−2−イリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリデンルテニウムジクロリド0.01部を添加して、70℃で重合を行った。2時間後、得られたポリマー溶液を室温まで冷却し、重合停止剤及び触媒改質剤として0.08部のエチルビニルエーテルを添加した。重合反応液を多量のn-ヘキサンに注いで固形分を析出させ、濾別洗浄後、40℃で18時間減圧乾燥して、末端にトリメトキシシリル基を有する開環メタセシス重合体を得た。
得られた重合体の収量は95部(収率=95%)であった。分子量(ポリスチレン換算)は、数平均分子量(Mn)=2,600、重量平均分子量(Mw)=4,300であった。
反応終了後、反応液を多量のn−ヘキサンに注いでポリマ−を完全に析出させ、濾別洗浄後、80℃で18時間減圧乾燥した。
参考例1で得られた末端メトキシシリル基含有環状オレフィンポリマー30部をテトラヒドロフラン150部に溶解させ、2.5部の1規定塩酸水溶液を添加して80℃にて2時間攪拌し、加水分解・縮重合反応を行なった。反応終了後、反応液を多量のアセトンに注いでポリマ−を完全に析出させ、濾別洗浄後、100℃で6時間減圧乾燥した。
参考例1で得られた末端メトキシシリル基含有環状オレフィンポリマー30部をテトラヒドロフラン150部に溶解させ、5部の0.5規定水酸化ナトリウム水溶液を添加して80℃にて4時間攪拌し、加水分解・縮重合反応を行なった。反応終了後、反応液を多量のアセトンに注いでポリマ−を完全に析出させ、濾別洗浄後、100℃で6時間減圧乾燥した。
参考例3で得られた末端メトキシシリル基含有環状オレフィンポリマー40部をテトラヒドロフラン240部に溶解させ、6.4部の1規定塩酸水溶液を添加して70℃にて16時間攪拌し、加水分解・縮重合反応を行なった。反応終了後、反応液を多量のアセトンに注いでポリマ−を完全に析出させ、濾別洗浄後、100℃で6時間減圧乾燥した。
実施例1で得られたポリマー5部、テトラエトキシチタン0.05部のそれぞれをテトラヒドロフラン40部に溶解し、70℃にて16時間攪拌した。反応終了後、反応液を多量のアセトンに注いでポリマーを完全に析出させ、濾別洗浄後、100℃で6時間減圧乾燥した。
得られたポリマーについて、GPCによる重量平均分子量、および加水分解・縮重合前のポリマーとのMwの比、示差熱熱重量分析(TG/DTA)による無機含有量(TiO2及びSiO2換算)、示差走査熱量測定(DSC)によるガラス転移温度(Tg)を第1表に示した。
テトラエトキシチタンの添加量を第1表に示した量とした以外は、実施例4と同様に操作を行い、実施例5〜9のポリマーをそれぞれ得た。
得られたポリマーのそれぞれについて、テトラエトキシチタン添加量(部)、GPCによる重量平均分子量(Mw)、および加水分解・縮重合前のポリマーとのMwの比(倍)、示差走査熱量測定(DSC)によるガラス転移温度(Tg)、示差熱熱重量分析(TG/DTA)による無機含有量(TiO2及びSiO2換算)を第1表に示した。
参考例2で得られた末端メトキシシリル基含有環状オレフィンポリマー30部をテトラヒドロフラン150部に溶解させ、2.5部の1規定塩酸水溶液を添加して80℃にて4時間攪拌し、加水分解・縮重合反応を行なった。反応終了後、反応液を多量のアセトンに注いでポリマーを完全に析出させ、濾別洗浄後、100℃で6時間減圧乾燥した。
得られたポリマーについて、GPCによる重量平均分子量(Mw)、および加水分解・縮重合前のポリマーとのMwの比(倍)、示差熱熱重量分析(TG/DTA)による無機含有量(TiO2及びSiO2換算)、示差走査熱量測定(DSC)によるガラス転移温度(Tg)を第2表に示した。
テトラエトキシチタンの添加量を第2表に示した量とした以外は、実施例10と同様に操作を行い、実施例11〜14のポリマーをそれぞれ得た。
得られたポリマーのそれぞれについて、テトラエトキシシラン添加量(部)、GPCによる重量平均分子量(Mw)、および加水分解・縮重合前のポリマーとのMwの比(倍)、示差走査熱量測定(DSC)によるガラス転移温度(Tg)、示差熱熱重量分析(TG/DTA)による無機含有量(TiO2及びSiO2換算)を第2表に示した。
実施例3で得られたポリマー5部、テトラt−ブトキシチタン0.5部のそれぞれをテトラヒドロフラン40部に溶解し、70℃にて16時間攪拌した。反応終了後、反応液を多量のアセトンに注いでポリマーを完全に析出させ、濾別洗浄後、100℃で6時間減圧乾燥した。
得られたポリマーについて、GPCによる重量平均分子量(Mw)、、および加水分解・縮重合前のポリマーとのMwの比(倍)、示差熱熱重量分析(TG/DTA)による無機含有量(TiO2及びSiO2換算)、示差走査熱量測定(DSC)によるガラス転移温度(Tg)を第3表に示した。
実施例15において、テトラt−ブトキシチタン0.5部を1部とする以外は実施例15と同様にして実施例16のポリマーを得た。
得られたポリマーについて、GPCによる重量平均分子量(Mw)、および加水分解・縮重合前のポリマーとのMwの比(倍)、示差熱熱重量分析(TG/DTA)による無機含有量(TiO2及びSiO2換算)、示差走査熱量測定(DSC)によるガラス転移温度(Tg)を第3表に示した。
実施例3で得られたポリマー5部とテトラt−ブトキシチタン1部を、テトラヒドロフラン40部に溶解し、更に水0.25部を添加し、70℃にて16時間攪拌した。反応終了後、反応液を多量のアセトンに注いでポリマーを完全に析出させ、濾別洗浄後、100℃で6時間減圧乾燥した。
得られたポリマーについて、GPCによる重量平均分子量(Mw)、および加水分解・縮重合前のポリマーとのMwの比(倍)、示差走査熱量測定(DSC)によるガラス転移温度(Tg)、示差熱熱重量分析(TG/DTA)による無機含有量(TiO2及びSiO2換算)を第3表に示した。
Claims (4)
- 2以上の環状オレフィンポリマーが分子鎖末端で無機オキシ化合物由来の構造単位を介して結合された構造を有し、該無機オキシ化合物由来の構造単位の含有量が0.1〜50重量%であり、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定した重量平均分子量が2,000〜1,000,000である熱可塑性有機無機複合ポリマーの製造方法であって、
環状オレフィン単量体を、メタセシス重合触媒、および連鎖移動剤である、式(A):−Si(r1) d (r2) 3−d (式中、r1は、アルコキシル基、アリールオキシ基またはハロゲン原子を表し、r2は水素原子または炭化水素基を表し、dは1〜3の整数を表す。)で表される基を有するオレフィン化合物の存在下で開環重合して得られる開環重合体、またはこの開環重合体に存在する主鎖中の炭素−炭素二重結合を水素化して得られる開環重合体水素化物であって、少なくとも一方の分子鎖末端に、式(A):−Si(r1) d (r2) 3−d (式中、r1、r2およびdは前記と同じ意味を表す。)で表される基を有する環状オレフィンポリマーを、加水分解および縮重合させることを特徴とする
熱可塑性有機無機複合ポリマーの製造方法。 - 縮重合を無機アルコキシドまたは無機アリーロキシドの存在下に行うことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
- 少なくとも一方の分子鎖末端に、式(A):−Si(r1)d(r2)3−d(式中、r1は、アルコキシル基、アリールオキシ基またはハロゲン原子を表し、r2は水素原子または炭化水素基を表し、dは1〜3の整数を表す。)で表される基を有する環状オレフィンポリマーを加水分解および縮重合させ、次いで、無機アルコキシドまたは無機アリーロキシドを添加して反応をさらに行うことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
- 前記式(A)で表される基を有するオレフィン化合物が、アリルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アリルトリ(イソプロポキシ)シラン、ビニルトリ(イソプロポキシ)シラン、アリルトリクロロシラン、またはアリルジメチルクロロシランである請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
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