JP4580177B2 - 移動体送り装置 - Google Patents

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Description

本発明は、移動体送り装置に関し、さらに詳しくは、例えば光ディスク原盤露光装置、半導体製造装置、工作機械、各種検査装置等の精密位置決めユニット等で使用される回転テーブル等が搭載された移動体を移動して位置決めする際の動特性を制御することが可能な移動体送り装置に関する。
近年、光ディスク原盤露光技術や半導体技術に代表されるように、微細加工の高精度化の要求が高まっている。NC(数値制御)装置が開発されて以来、位置制御により加工精度は飛躍的に向上した。このような直線運動用案内装置で高精度に位置決めを行う場合には、直線運動案内機構や回転駆動機構に予圧を与えることによって、転動体と転動体転走溝間の隙間をゼロにするとともに、剛性を高めて転動体に加わる荷重に対する弾性変位量を小さくしている。
また、光ディスク原盤露光用のスライドテーブル装置等では、静圧軸受を介してテーブルを進退自在に設けたエアスライド式のスライドテーブル装置が用いられている。テーブルの駆動は、ボイスコイル型のリニアモータが一般的に用いられ、位置検出器として干渉レーザ測長器やリニアスケールを使用し、閉ループ制御方式が採用されている。さらに、半導体検査装置等の静止状態を必要とするものや、移動体に回転機構を搭載する送り装置では、送り方向の剛性を必要とするため、テーブルの駆動にボールネジや摩擦駆動等を用いる。また、真空環境等の特殊環境で用いられる場合も同様である。
上記のようなボールネジや摩擦駆動等を用いる送り装置では、球、ローラ形状の転動体を介在した直線運動案内機構が用いられている。直線運動案内機構の送り軸方向に負荷が加えられた際、案内機構の摩擦が低いため、負荷は駆動系で受ける。この場合、位置決めは振動的になり、長い整定時間が必要となる。これを回避する方法として、送り軸方向の摩擦が高いほど送り軸方向の振幅変位が小さく、位置決めの整定時間も短くなる効果を利用して、案内機構の予圧を高める構造が公知である。
また、移動体の質量と駆動軸を支持する軸受剛性によって決まる送り装置の低周波域に生じる1次固有振動数やボールネジ等の縦横モードの固有振動数により、送り制御系のループゲインを高めることができないことを回避する様々な提案がなされている。
特許文献1に開示された「NC制御装置のサ−ボ回路」では、ノッチフィルタ等の帯域阻止フィルタにより機械共振付近の指令を除去し、機械のハンチングを防止して制御系の安定化をはかっている。また、特許文献2に開示された「サ−ボ制御装置およびサ−ボ制御装置の安定化調整方法」では、低域の位相遅れの増加を極力抑えながら、共振ピークのゲインを抑えることにより安定化させて速度制御系のゲインを上げられるようにするため、速度指令値と速度フィードバック値との偏差が零になるようにサーボモータを制御する速度制御器を含むサーボ制御装置に、反共振周波数、共振周波数、及び反共振、共振の大きさに応じてフィルタのパラメータが設定される無限インパルス応答フィルタを、制御対象の少なくとも一組の反共振、共振特性の逆の特性あるいは近似する特性のフィルタとして速度制御器に組み込むことにより制御系の安定化を図っている。
さらに、単一でない不要固有振動数成分に対して、特許文献3に開示された「サ−ボ制御装置」では、複数個のノッチフィルタを制御ループに入れるのは、制御系の遅れ要素が増えることになり、逆に速度ループゲインを下げざるを得ない状況になるとして、機械振動が発生する制御系において、双2次関数型フィルタをトルク指令の入力段、もしくはモータ速度の出力段に加え、フィルタの零点を機械系の共振点に合わせ、またフィルタの極を機械の反共振点を含む付近に合わせて、フィルタの粘性係数を調節設定する構成としている。
また、本願の原出願である特願2003−300698号では、ターンテーブル等の回転機構を搭載する移動体は、支持体に設けられた互いに対向する転動溝に介在するころがり軸受からなる転動体で回転支持される駆動軸によって、嵌合部材を介して駆動軸の軸方向に駆動される。転動体に加える予圧は、圧電素子等からなる予圧調整伸縮部によって調節可能で、送り装置の固有振動数f0を動特性可変手段によって調節して、回転機構の回転周波数と送り装置の固有振動数f0が一致しないようにする構成としている。
実開平6−4809号公報 特開2000−322105号公報 特開2001−251880号公報
従来技術で述べたように、送り装置の低周波域に機械共振(固有振動数)があっても制御系を安定化させるためには、機械共振付近にそのカットオフ周波数を設定した帯域阻止フィルタが必要となる。特許文献1に開示された「NC制御装置のサ−ボ回路」ではノッチフィルタ、特許文献2に開示された「サ−ボ制御装置およびサ−ボ制御装置の安定化調整方法」では無限インパルス応答フィルタ、特許文献3に開示された「サ−ボ制御装置」では双2次関数型フィルタを用いている。
制御系のボード線図上でいえば、ゲイン特性における機械共振ピークをフィルタ回路にて下げる(ピークゲインの除去)ことにより、サーボゲインを高めた時に、位相が180度以上に遅れている外乱信号によってサーボ系が発振しないようにしている。一般的に、機械共振付近の開ループゲインは0dB以下であり、この周波数での外乱に対する制御系の抑制効果はない。
移動体に回転機構を搭載しない送り装置では、回転振動等の周期外乱が制御系に入らないので機械共振が励起されないが、回転機構を搭載した送り装置では、回転周波数やその高次周波数が送り装置の機械共振周波数に一致すると、制御系での抑制効果がないので送り装置が振動的となり、送り精度が著しく低下する。
また、従来技術では、機械共振付近での外乱に対する制御系の抑制効果はない。送り装置の案内機構は、摩擦が位置決め誤差を増加させることから、低摩擦となるように設定され、送り軸方向の負荷は駆動系で受けることになる。載置されるワーク等の偏芯による回転機構の周期的な外力変動荷重やテーブル等の加減速によって生じる慣性力等、時間的に変動する送り荷重に対して、影響除去能力がないので位置決めは振動的になり、長い整定時間が必要になる。
本願の原出願である特願2003−300698号では、ターンテーブル等の回転機構を搭載する移動体は、支持体に設けられた互いに対向する転動溝に介在するころがり軸受からなる転動体で回転支持される駆動軸によって、嵌合部材を介して駆動軸の軸方向に駆動される。転動体に加える予圧は圧電素子等からなる予圧調整伸縮部によって調節可能で、送り装置の固有振動数f0を動特性可変手段によって調節して、回転機構の回転周波数と送り装置の固有振動数f0が一致しないようにする構成としている。この構成では、動特性可変手段によって送り装置の固有振動数f0を変更した時に固有振動数f0部でのQ値が大きく変化しない場合は良いが、一般的に送り装置の固有振動数を決定する送り方向剛性Kが大きくなると送り装置の粘性係数が同じだとQ値が大きくなり、送り制御装置のゲインを上げると送り装置の固有振動数部で制御系が発振して送り精度が著しく低下する。
また、従来技術で述べたように、直線運動案内機構の送り軸方向に負荷が加えられた際、案内機構の摩擦が低いため、負荷は駆動系で受ける。この場合、位置決めは振動的になり、長い整定時間が必要となる。これを回避する方法として、送り軸方向の摩擦が高いほど送り軸方向の振幅変位が小さく、位置決めの整定時間も短くなる効果を利用して、案内機構の予圧を高める構造が公知であるが、この場合、案内機構の予圧を高めるとともに案内機構の摩擦が大きくなり、送り制御装置の外乱のため位置決め誤差を増加させることになり、位置決め精度が低下する。
本発明は、前記したような問題点を生じることなく、高精度送りを実現することができる光ディスク原盤露光装置、半導体製造装置、工作機械、各種検査装置等の精密位置決めユニット等に使用する移動体の送り装置を提供することにある。
請求項の発明は、回転機構を搭載する移動体と、支持体に設けられた互いに対向する転動溝のそれぞれに介在される転動体を介して回転支持される駆動軸と、前記移動体を前記駆動軸の軸方向に案内する案内機構と、前記移動体の送り位置を検出する位置検出手段とからなり、前記駆動軸を回転して前記移動体を前記駆動軸の軸方向に駆動する移動体送り装置において、前記転動体に加える予圧を調整することにより移動体送り装置の動特性を変化させる動特性可変手段と、該動特性可変手段を作動させた時の、前記案内機構上の各位置における摩擦トルクを記憶する摩擦トルク記憶手段と、該摩擦トルク記憶手段の摩擦トルク情報を等価外乱としてトルク信号に加算し、かつ前記動特性可変手段の情報に基づいてそのノッチ周波数及びQ値を可変設定可能な可変ノッチフィルタを備えた送り制御手段を有することを特徴とする。
請求項の発明は、請求項記載の移動体送り装置において、前記摩擦トルク記憶手段に記憶する摩擦トルクは、前記動特性可変手段の予圧量もしくは固有振動数情報を入力とした予め前記移動体の案内機構上の各位置において前記動特性可変手段を作動させて計測した時の平均摩擦トルク(定数)を記憶させることを特徴とする。
請求項の発明は、請求項記載の移動体送り装置において、前記摩擦トルク記憶手段に記憶する摩擦トルクは、前記動特性可変手段の予圧量もしくは固有振動数情報と前記位置検出手段の位置情報を入力とした予め前記移動体の案内機構上の各位置において前記動特性可変手段を作動させた時の位置関数となる摩擦トルクを記憶させることを特徴とする。
請求項の発明は、請求項いずれか記載の移動体送り装置において、前記可変ノッチフィルタは、前記ノッチ周波数及びQ値を決定する回転型可変抵抗とその抵抗値を変更する回転モータから構成されることを特徴とする。
請求項の発明は、請求項いずれか記載の移動体送り装置において、前記可変ノッチフィルタは、前記ノッチ周波数及びQ値を決定する複数の抵抗と、該抵抗の組み合わせを変更して前記ノッチ周波数及びQ値を切り換えるための切り換え手段から構成されることを特徴とする。
請求項の発明は、請求項記載の移動体送り装において、前記切り換え手段は、前記回転機構の現在回転周波数に基づいて切り換え出力信号を送出するROMから構成されることを特徴とする請求項22記載の移動体送り装置。
請求項の発明は、請求項いずれか記載の移動体送り装置において、前記動特性可変手段は、前記転動体に加える予圧を調整することにより移動体送り装置の固有振動数f0を調節して、前記回転機構の回転周波数及びその高次周波数と移動体送り装置の固有振動数f0が一致しないようにすることを特徴とする。
請求項の発明は、請求項いずれか記載の移動体送り装置において、前記駆動軸は前記支持体に両端で支持され、いずれか一方の前記支持体に設けられた互いに対向する転動溝のそれぞれに前記転動体が介在され、該転動体の前記駆動軸の軸方向間隔を調整する予圧調整伸縮部を設け、前記動特性可変手段は前記予圧調整伸縮部を伸縮させることにより前記転動体の予圧を調整することを特徴とする。
請求項の発明は、請求項いずれか記載の移動体送り装置において、前記動特性可変手段は、前記回転機構の前記駆動軸の軸方向振れを検出する振れ量検出手段と前記駆動軸の軸方向変位量を検出する軸変位検出手段の情報に基づいて、前記回転機構の回転周波数及びその高次周波数と移動体送り装置の固有振動数f0が一致しないようにすることを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項いずれか記載の移動体送り装置において、前記動特性可変手段は、前記転動体に加える予圧を大きくすることによって、外力に対する減衰性を高めて位置決め整定時間を短くすることを特徴とする。
請求項記載の移動体送り装置においては、駆動軸と両端の支持体に設けられた互いに対向する転動溝に介在される転動体を介して回転支持される駆動軸と、移動体を駆動軸の軸線方向に案内する案内機構と、駆動軸が回転することによる軸方向分力によって移動体を駆動軸の軸線方向に駆動する送り装置において、転動体に加える予圧を調整することによって送り装置の動特性を変化させる動特性可変手段と動特性可変手段の情報に基づいて、移動体の案内機構上の各位置における摩擦トルクを記憶する摩擦トルク記憶手段により摩擦トルク情報を等価外乱としてトルク信号に加算し、そのノッチ周波数及びQ値を可変設定可能な可変ノッチフィルタを設けた送り制御手段を設けているので、摩擦トルク増加に伴う定常位置誤差を増加させることなく一定回転周波数の回転機構の振動励起周波数に対して送り装置の共振が一致しないように設定でき、かつ送り制御装置の1次固有振動数ゲインピークを低減することができるので、送り制御装置の安定化を図り、送り精度の向上を図ることができる。
請求項記載の移動体送り装置においては、摩擦トルク記憶手段に記憶する摩擦トルクは、動特性可変手段の予圧量もしくは固有振動数情報を入力とし、予め移動体の案内機構上の各位置において動特性可変手段を作動させて計測した時の平均摩擦トルク(定数)を記憶させる摩擦トルク記憶手段を設けているので、簡単な構成で請求項18記載の発明の効果に加えて安価な送り装置を提供することができる。
請求項記載の移動体送り装置においては、摩擦トルク記憶手段に記憶する摩擦トルクは、動特性可変手段の予圧量もしくは固有振動数情報と位置検出手段の位置情報を入力とし、予め移動体の案内機構上の各位置において動特性可変手段を作動させた時の位置関数となる摩擦トルクを記憶させる摩擦トルク記憶手段を設けているので、案内機構と駆動軸の組立精度が悪くても良好な送り精度が確保でき、簡単な構成で請求項18記載の発明の効果に加えて、安価な送り装置を提供することができる。
請求項記載の移動体送り装置においては、可変ノッチフィルタはノッチ周波数及びQ値を決定する回転型可変抵抗とその抵抗値を変更する回転モータから構成しているので、簡単な構成で請求項18記載の発明の効果に加えて、安価な送り装置を提供することができる。
請求項記載の移動体送り装置においては、可変ノッチフィルタはノッチ周波数及びQ値を決定する複数の抵抗と、抵抗の組み合わせを変更してノッチ周波数とQ値を切り換えるための切り換え手段から構成しているので、急激な回転周波数変更に対しても安定した送り精度が得られ、汎用性を高くすることができる。
請求項記載の移動体送り装置においては、切り換え手段は回転機構の現在回転周波数に基づいて切り換え出力信号を送出するROMを設けているので、少ないデータ量で送り制御装置の1次固有振動数ゲインピークを低減することができ、安価な送り装置を提供することができる。
請求項記載の移動体送り装置においては、予圧調節により送り装置の固有振動数f0を調節して、回転機構の回転周波数及びその高次周波数と固有振動数f0が一致しないようにする動特性可変手段を設けているので、予め設定された回転機構の回転数や回転プログラムに対して、移動体送り装置の共振が一致しないように設定することができ請求項18記載の移動体送り装置の作用効果と同様に送り精度の向上が図れるとともに回転条件に対する汎用性を高くすることができる。
請求項記載の移動体送り装置においては、駆動軸を支持する両端の支持体の両方に転動体が介在され対向する転動溝の駆動軸軸線方向間隔を調整可能とする複数の予圧調整用伸縮部を設け、その複数の予圧調整用伸縮部を伸縮させることにより予圧を調整する動特性可変手段を設けているので、単純な構成で、かつ調整範囲の広い軸受への予圧印加が可能となり、装置コストが低減するとともに適応範囲が広範となる。
請求項記載の移動体送り装置においては、回転機構の駆動軸方向振れを検出する振れ量検出手段と駆動軸の軸芯方向変位量を検出する軸変位検出手段の情報に基づいて、回転機構の回転周波数及びその高次周波数と送り装置の固有振動数f0が一致しないようにする動特性可変手段を設けているので、時々刻々変化する回転機構に対しても送り装置の共振が一致しないように設定でき、送り精度の向上が図れるとともに回転条件に対する汎用性が大となる。
請求項10記載の移動体送り装置においては、予圧を大きくすることによって外力に対する減衰性を高めて位置決め整定時間を短くする動特性可変手段を設けているので、上記請求項記載の効果に加えてより減衰性の高い送りが可能となり、高精度な送り装置を提供することができる。
本発明の移動体送り装置においては、回転機構を搭載する移動体と、支持体に設けられた互いに対向する転動溝のそれぞれに介在される転動体を介して回転支持される駆動軸と、前記移動体を前記駆動軸の軸方向に案内する案内機構とからなり、前記駆動軸を回転して前記移動体を軸線方向に駆動する移動体送り装置において、前記転動体に加える予圧を調整することによって、送り装置の動特性を変化させる動特性可変手段を有することを特徴とするので、回転周波数の回転機構の振動励起周波数に対して送り装置の共振が一致しないように設定することができ、送り精度の向上が図れる。
実施例1の移動体送り装置を図1〜4に基づいて説明する。
図1は、実施例1の移動体送り装置を制御回路とともに示す図で、図1(A)は移動体送り装置を一部破断して示す正面図、図1(B)は側面図である。
実施例1の移動体送り装置は、例えば空気圧によるサーボマウンタ等の図示しない除振機構上に設けたベース24に、送り方向と直角方向に離間して片端を固定した支柱18が設けられており、支柱18の他端は、上端部に例えば球体、円筒ローラ等を送り方向に配置したころがり軸受からなる案内機構14を介して移動体13が摺動自在とされている。移動体13には、上部にターンテーブル19が搭載され、外部より供給される圧縮空気によりラジアル、スラスト方向に静圧浮上するエアスピンドル22が固定されており、ターンテーブル19は回転駆動モータ21によって回転駆動されるエアスピンドル22を介して回転駆動される。また、エアスピンドル22には回転駆動モータ21を介して、一般的にその出力が一周を数千等分割したA相、B相パルスと一周に1回発生するZ相パルスから構成される光学式ロータリーエンコーダ20が固定されており、全体として回転機構30を構成しており、図示しない外部からの回転駆動モータ21への通電信号により回転自在に構成されている。
移動体13の左側端部の下部には、例えば一般的にその出力が移動方向をある分解能のA相、B相パルスから構成される光学式リニアエンコーダ等の送り方向の位置を計測する受光部15aとスケール15bから構成される位置検出手段16が設置され、スケール15bは取付板15cを介して固定されており、また受光部15aは取付板17を介してベース24に固定されている。なお、図1に示す例では、スケール15bが移動体13に固定され、受光部15aがベース24に固定されているが、受光部15aを移動体13に固定し、スケール15bをベース24に固定する構成としても構わない。
さらに、移動体13の送り方向への突出部13aの下部には、例えば駆動軸1をボールネジとした場合は、ボールネジのナット等の嵌合部材23が駆動軸1を貫通する形態で固定されている。
駆動軸1の右側端部は、第1の段付部、第2の段付部が形成されており、第1の段付部の外周は、ベース24に固定され上部に段付の貫通穴を設けた支持体10の左側円筒穴部に同心状に外輪が固定された、例えばアンギュラ軸受等のころがり軸受2a,2bが間座3を介して対向して嵌合しており、駆動軸1ところがり軸受2a,2bの内輪が軸受け止め4にて固定されている。
駆動軸1の第2の段付部外周は、支持体10の右側円筒穴部に同心状に固定され、一般的にその出力が一周を数千等分割したA相、B相パルスと一周に1回発生するZ相パルスから構成されるロータリーエンコーダ8を固定した送り駆動モータ7の駆動軸とが、例えばオルダム式等のカップリング6により連結されている。
また、ころがり軸受2a,2bの外輪は、駆動軸1の軸方向に伸縮する予圧調整伸縮部5を介して送り駆動モータ7が固定される取付板9により固定されている。このとき、ころがり軸受2a,2bの軸受すきまはゼロとなるように設定されている。
さらに、駆動軸1の左側端部には段付部が形成され、段付部の外周がベース24に固定され上部に貫通穴が設けられた支持体11が設けられ、その貫通穴と同心状に、例えば深溝玉軸受等のころがり軸受12の外輪が軸方向に移動可能となるように固定されたころがり軸受12の内輪に嵌合する構成としている。
また、実施例1の移動体送り装置では、位置検出手段16の出力信号が送り制御手段32に出力され、送り制御手段32の出力が送り駆動モータ7に接続されており、送り駆動モータ7をサーボ制御する構成としている。
以上の構成により、図示しない送り駆動モータ7のコイル端末より通電すれば、移動体13が送り方向に移動自在となる。
次に、動特性可変システムについて説明する。
回転機構30の回転情報として、例えば回転数、回転プログラム等を予め設定した回転情報入力手段26の出力は、送り装置の移動体13ところがり軸受2a,2bのスラスト剛性から決定される1次固有振動数が、回転情報入力手段26に与えられた回転周波数、もしくは回転プログラム中の回転周波数とその高次周波数が一致しない固有振動数データを送出する必要特性演算部27に入力され、その固有振動数データに相当する例えばアナログ電圧、デジタルデータ等を出力する特性制御回路28に接続され、さらに特性制御回路28の出力は、その固有振動数に相当するころがり軸受2a,2bへの予圧を駆動軸方向の伸縮量に設定する予圧調整手段29に接続され、予圧調整手段29の出力は駆動軸1の軸方向に伸縮する予圧調整伸縮部5に接続されており、全体で動特性可変手段31を構成している。
次に、特性制御回路28と予圧調整手段29で用いる特性について説明する。
図2は、特性制御回路における、予圧量と1次固有振動数との関係を示すグラフであり、図3は、予圧調整手段における、予圧量と予圧調整伸縮部の伸縮量との関係を示すグラフである。
送り装置の1次固有振動数は、ころがり軸受2a,2bの軸受すきまをゼロとする予圧をW0とすると、予圧をW1まで変更すると軸受剛性の増加によって、図2に示すように送り装置の1次固有振動数が高くなる。
図4は、ころがり軸受に与えられる予圧と1次固有振動数の関係を示す実際の実験データに基づくボード線図で、図4(A)は予圧低条件におけるボード線図、図4(B)は予圧高条件におけるボード線図である。
特性制御回路28では、前段の必要特性演算部27で算出された固有振動数f2に対する予圧量W2を出力する。予圧量と予圧調整伸縮部5の伸縮量との関係は、図3に示されている。ころがり軸受2a,2bの軸受すきまをゼロとする予圧をW0とすると、その時対向するころがり軸受2a,2bの左側軸受2aと右側軸受2bは、δ0だけ駆動軸1の軸方向で逆方向に変形する。この状態で予圧調整手段29の出力により予圧調整伸縮部5がさらに伸長してX1まで達した時の予圧量はW1となる。予圧調整手段29では、特性制御回路28にて与えられた予圧量W2に対して伸縮量X2を決定して予圧調整伸縮部5に出力する。
以上の構成によれば、予め設定された回転機構30の回転情報をもとに動特性可変手段31により、送り装置の1次固有振動数が回転機構30の回転周波数とその高次周波数に一致しないように設定できるので、回転振動による送り装置の振動励起を回避することができる。
実施例1の移動体送り装置では、予め設定された回転周波数、回転パターン等に対応するものであり、光ディスク原盤露光装置等の線速一定送りのような時々刻々回転周波数が変化するものに対応できない。
そこで、実施例2の移動体送り装置では、回転機構30の回転周波数が時間あるいは送り位置によって時々刻々変化する場合に対応可能な構成としている。
以下、実施例2の移動体送り装置について説明するが、実施例1の移動体送り装置と重複する説明は省略する。
図5は、実施例2の移動体送り装置を一部破断し制御回路とともに示す図である。
実施例2の移動体送り装置では、移動体13に固定された軸受け止め38にターンテーブル19の半径方向に対向する例えば静電容量型の変位検出器等の振れ量検出手段39が設けられており、その振れ信号が回転情報入力手段26に入力されている。
図6は、ターンテーブルの回転周波数を検出する回路を示すブロック図である。
ターンテーブル19が回転するときの振れ信号は基本波が正弦波であり、図6に示すような、例えばある信号レベルをスレッシュホールド値とした比較器によりパルス変換し、そのパルス信号をカウンタで計数することにより周波数情報が得られる構成とする。
また、駆動軸1の右側第1段付部に対向して、例えば静電容量型の変位検出器等の変位検出手段25が設けられており、駆動軸1の軸方向変位を検出する構成として、変位検出手段25の出力信号が、固有振動数に相当するころがり軸受2a,2bへの予圧を駆動軸方向の伸縮量に設定する予圧調整手段29に接続される構成としている。
以上の構成によれば、時々刻々変化する回転機構30の回転周波数情報と変位検出手段25の現在予圧情報から送り装置の1次固有振動数が、回転機構30の回転周波数とその高次周波数に一致しないように設定できるので、時々刻々変化する回転振動による送り装置の振動励起を回避できる。
次に、実施例1、2の移動体送り装置に用いる予圧調整伸縮部5に好適な構成について説明する。
図7は、予圧調整伸縮部の構成を示す図で、図7(A)は、円筒型積層圧電素子構造の詳細を示す断面図、図7(B)は、複数圧電素子構造の詳細を示す断面図である。
予圧調整伸縮部5は、ころがり軸受2a,2bのそれぞれの外輪に対して駆動軸1の軸方向に荷重印加できる機構であれば使用可能であるが、好適なものとしては、図7(A)に示す円筒型積層圧電素子5aを用いた構造、あるいは図7(B)に示す複数圧電素子5bを用いた構造や流体圧を利用したピストンを用いた構造が好適である。しかし、最も簡単で単純な構成は、図7(A)に示す円筒型積層圧電素子5aを用いた構造である。
特殊な用途を除いて、一般的な実用回転域は数10Hz程度であり、移動体送り装置の1次固有振動数は100Hz以上程度である。実施例1、2の移動体送り装置で説明した回転周波数の高次周波数は2〜3次レベルである。
回転機構30が数千〜数万rpm等の高速回転の場合、回転周波数が送り装置の1次固有振動数と同等レベルになる。図2、3で示した特性の可変領域が狭いと回避できない場合がある。そこで、実施例3の移動体送り装置では、実施例1、2の可変域を広げる構成としている。
次に、実施例3の移動体送り装置について説明するが、実施例1、2の移動体送り装置と重複する説明は省略する。
図8は、実施例3の移動体送り装置を一部破断して示す図である。
実施例3の移動体送り装置では、駆動軸1の両側に実施例1で用いた機構を設けている。すなわち、駆動軸1を支持する支持体10と対をなすもう一方の支持体33にも、支持体10に設けたのと同様の予圧調整伸縮部36を設けている。駆動軸1の左側端部は、段付部が形成されており、段付部の外周はベース24に固定され上部に段付の貫通穴を設けた支持体33の円筒穴部に同心状にその外輪を固定された、例えばアンギュラ軸受等のころがり軸受34a,34bが間座35を介して対向して嵌合しており、駆動軸1に設けたネジ部ところがり軸受34a,34bの内輪部が軸受け止め38にて固定されている。ころがり軸受34a,34bに加えられる予圧は、取付板37によって取り付けられた例えば圧電素子等の予圧調整伸縮部36によって与えられる。この構成では、両側のころがり軸受の予圧を利用できるのでf0〜f1領域を広げることができる。
実施例1〜3の移動体送り装置で用いる送り制御手段32では、従来技術と同様に制御系の安定化のために送り装置の1次固有振動数付近に遮断周波数を持つノッチフィルタ、無限インパルス応答フィルタ、双2次関数型フィルタ等が必要である。動特性可変手段31による可変領域が小さい場合は問題ないが、数倍程度変更する場合は、送り制御系が不安定になる。そこで、実施例4の移動体送り装置では、これを回避する構成としている。
次に、実施例4の移動体送り装置について説明するが、実施例1、2の移動体送り装置と重複する説明は省略する。
図9は、実施例4の移動体送り装置を一部破断し制御回路とともに示す図、図10は、実施例4の移動体送り装置で用いられるノッチフィルタを示す回路図である。
必要特性演算部27から算出された送り装置の1次固有振動数値に応じてアナログ、もしくはデジタル信号が、送り制御手段32内の例えば図10に示すノッチフィルタ回路に接続されており、その信号によってノッチフィルタ回路の遮断周波数を可変できる構成としている。具体的には、ノッチフィルタ回路を構成する抵抗R1,R2,R3を可変抵抗としておき、上記の必要特性演算部27から出力されるアナログ、もしくはデジタル信号により抵抗R1,R2,R3を設定する。
このときの関係は、遮断周波数f0=1/(2・π・R1・C1)、C1=C2=C3/2、R1=R2=2・R3の関係としている。この構成によれば、動特性可変手段31で設定される送り装置の1次固有振動数の可変域が広くても送り制御手段32を安定にすることができる。
送り装置の実際の実験データを図4(A)、(B)のボード線図に示したが、一般的に送り装置の1次固有振動数を上げるとゲインピークが上がる。これは、ころがり軸受2a,2bへの予圧を増やすと摩擦減衰がある程度増加するが、その上がり幅は非常に小さい。送り装置の1次固有振動数を上げると、ある程度のところからゲインピークが増大する。摩擦減衰がある程度増加する部分の特性を利用して、動特性可変手段31により回転機構30の回転周波数とその高次周波数と一致しない送り装置の1次固有振動数で、かつなるべく可変域で可能な範囲で高く設定すれば、載置されるワーク等の偏芯による回転機構の周期的な外力変動荷重やテーブル等の加減速によって生じる慣性力等、時間的に変動する送り荷重に対して、位置決めは安定し、短い整定時間で収束可能となる。
次に、実施例5の移動体送り装置について説明する。
図11は、実施例5の移動体送り装置を一部破断し制御回路とともに示す図である。
実施例5の移動体送り装置の駆動軸1、駆動軸1の支持機構、移動体13、移動体13の案内機構、移動体13に搭載される回転機構30等の構成は、実施例1、2の移動体送り装置と同様であり、動特性可変手段31と送り制御手段32の関連構成において相違するので、実施例1、2の移動体送り装置と重複する説明は省略する。
実施例5の移動体送り装置の動特性可変システムにおいては、回転機構30の回転情報として、例えば回転数、回転プログラム等を予め設定した回転情報入力手段26の出力は、送り装置の移動体13ところがり軸受2a,2bのスラスト剛性から決定される1次固有振動数が、回転情報入力手段26に与えられた回転周波数、もしくは回転プログラム中の回転周波数とその高次周波数が一致しない固有振動数データを送出する必要特性演算部27に入力され、その固有振動数データに相当する例えばアナログ電圧、デジタルデータ等を出力する特性制御回路28に接続され、さらに特性制御回路28の出力は、その固有振動数に相当するころがり軸受2a,2bへの予圧を駆動軸方向の伸縮量に設定する予圧調整手段29に接続され、予圧調整手段29の出力は駆動軸1の軸方向に伸縮する予圧調整伸縮部5に接続されており、全体で動特性可変手段31を構成している。
必要特性演算部27の周波数情報信号とQ値情報信号は、送り制御手段32を構成する可変ノッチフィルタ40に接続されている。特性制御回路28と予圧調整手段29で用いる特性について、実施例1の説明で使用した図2,3にて説明する。送り装置の1次固有振動数は、ころがり軸受2a,2bの軸受すきまをゼロとする予圧をW0とすると、予圧をW1まで変更すると軸受剛性の増加によって図4に示すように送り装置の1次固有振動数が高くなる。送り装置の実際の実験データを図4(A),(B)のボード線図に示す。特性制御回路28では、前段の必要特性演算部27で算出された固有振動数f2に対する予圧量W2を出力する。予圧量と予圧調整伸縮部5の伸縮量との関係は図3に示されている。ころがり軸受2a,2bの軸受すきまをゼロとする予圧をW0とすると、その時対向するころがり軸受2a,2bの左側軸受2aと右側軸受2bは、δ0だけ駆動軸の軸心方向逆方向に変形する。この状態で予圧調整手段29の出力により予圧調整伸縮部5がさらに伸長してX1まで達した時の予圧量は、W1となる。予圧調整手段29では,特性制御回路28にて与えられた予圧量W2に対して伸縮量X2を決定して予圧調整伸縮部5に出力する。
図12は、実施例5の移動体送り装置で用いられる送り制御手段の構成を示すブロック図である。
図12に示す実施例5の移動体送り装置で用いられる送り制御手段において、例えばパルス列信号にて与えられる送り指令信号と位置検出手段16の例えばパルス列信号にて得られる現在位置信号との偏差(ΔX)を算出する偏差カウンタ41の出力は、偏差パルス列信号をアナログ信号に変換するD/A変換器42に接続され、その出力信号が定常位置偏差をゼロにする積分器43に接続され、その出力は位置サーボループの補償を行う第1の補償器44に接続され、位置サーボループのゲインKaを介して、位置検出手段16のパルス列信号をF/V変換して送り装置の速度信号を得るF/V変換器49の出力と比較して得られる速度偏差信号となり、その速度偏差信号は速度サーボループの補償を行う第2の補償器46、速度サーボループゲインKbを介して可変ノッチフィルタ40に接続され、その出力は駆動アンプ48を介して駆動モータ7に接続されており、全体で送り制御手段32を構成している。
図13は、実施例5の移動体送り装置で用いられる可変ノッチフィルタを示す図である。
可変ノッチフィルタ40は、図13に示すように、例えばT型ノッチフィルタを構成しており、ノッチ周波数を決定するR1,R2,R3、及びQ値を決定するVR1は多回転型可変抵抗50a〜50dで構成され、各々には回転モータ51a〜51dが設けられており、各々の回転モータ51a〜51dには必要特性演算部27からの周波数情報信号とQ値情報信号が接続されている。ここで、可変ノッチフィルタ40の伝達関数とノッチ周波数とQ値の関係は次の通りである。
Vout/Vin=(1+s222)/(1+QsRC+s222
Q=1/〔4(1−K)〕
R=R1=R2=2・R3
C=C1=C2=C3/2
ノッチ周波数:f0=1/(2πRC)
K:ボルテージフォロワの利得
例えば、ボルテージフォロワの利得K=0.9でQ≒3、K=0.9975でQ=100となり、VR1を可変するとこの間のQ値が得られる。
また、図14は、多回転型可変抵抗器VR1を可変するときの伝達関数について示すグラフで、ノッチ周波数f0=47.5Hzの可変ノッチフィルタにおいて、VR1を可変するときの伝達関数は、図14に示すように変化する。
以上の構成によれば、あらかじめ設定された回転機構30の回転情報をもとに動特性可変手段31により、送り装置の1次固有振動数が回転機構30の回転周波数とその高次周波数に一致しないように設定し、その固有振動数とQ値データを送り制御手段32の可変ノッチフィルタ40に設定すれば、回転振動による送り装置の振動励起を回避できるとともに変更された固有振動数とQ値に合わせて、固有振動数でのピークゲインを抑圧できるので、送り制御手段32を安定にすることができる。実施例5の移動体送り装置では、可変ノッチフィルタ40の構成として、多回転型可変抵抗で構成して、各々の多回転型可変抵抗50a〜50dを回転モータ51a〜51dにて変更する構成とした。この場合、多回転型可変抵抗50a〜50dを瞬時に変更することができないため、急激な回転周波数変更に追従できない。
図15は、実施例6の移動体送り装置で用いる可変ノッチフィルタを示す図である。
実施例6の可変ノッチフィルタ40では、送りステージの固有周波数情報信号とQ値情報をデジタル値として受け取り、可変ノッチフィルタ40を複数の抵抗52a〜52dとスイッチング素子にて複数の抵抗52a〜52dの組み合わせでR1,R2,R3,VR1を変更する構成として、切り換え手段54a,54bを設けている。切り換えデータは、図15に示す実施例6のように必要特性演算部27からデジタルデータを直接接続するようにしても良い。
図16は、実施例7の移動体送り装置で用いる可変ノッチフィルタを示す図である。
実施例7の可変ノッチフィルタでは、切り換え手段54a,54bの前段に切り換えテーブルを設けたROM53a,53bを設けても良い。この構成では、回転周波数が大きく変更されても瞬時に安定した送り制御が可能である。
以上の説明は、あらかじめ設定された回転周波数、回転パターン等に対応するものであり、光ディスク原盤露光装置の線速一定送りのような時々刻々回転周波数が変化するものに対応できない。実施例8の移動体送り装置では、回転機構30の回転周波数が時間あるいは送り位置によって時々刻々変化する場合に対応可能な構成としている。
図17は、実施例8の移動体送り装置を一部破断し制御回路とともに示す図である。
実施例8の移動体送り装置について説明するが、実施例1、2と重複する説明は省略する。
実施例8の移動体送り装置は、移動体13に固定された軸受け止め38にターンテーブル19の半径方向に対向する例えば、静電容量型の変位検出器等の振れ量検出手段39が設けられており、その振れ信号が回転情報入力手段26に入力されている。
図18は、実施例8の移動体送り装置で用いる振れ量検出手段を示す回転周波数算出ブロック図である。
振れ信号は、基本波が正弦波であり、図18(A)に示すような、例えばある信号レベルをスレッシュホールド値とした比較器55によりパルス変換し、そのパルス信号を単位時間周期のカウントパルス信号にてカウントするカウンタ56で計数することにより周波数情報が得られる構成とする。あるいは、図18(B)に示すような、光学式ロータリーエンコーダ20のA相パルス信号を用いた構成として回転周波数情報を得る構成としても良い。
また、駆動軸1の右側第1段付部に対向して、例えば静電容量型の変位検出器等の変位検出手段25が設けられており、駆動軸1の軸芯方向変位を検出する構成として、変位検出手段25の出力信号が固有振動数に相当するころがり軸受2a,2bへの予圧を駆動軸方向の伸縮量に設定する予圧調整手段29に接続される構成としている。
以上の構成によれば、時々刻々変化する回転機構30の回転周波数情報と変位検出手段25の現在予圧情報から送り装置の1次固有振動数が回転機構30の回転周波数とその高次周波数に一致しないように設定できるので、時々刻々変化する回転振動による送り装置の振動励起を回避できる。
次に、実施例5〜8の移動体送り装置で用いる予圧調整伸縮部5に好適な構成は、実施例1、2の移動体送り装置で用いた図7(A),(B)と同様の構成であって、ころがり軸受2a,2bの外輪に対して駆動軸1の軸芯方向に荷重印加できる機構であれば使用できるが、好適なものとしては、図7(A)の円筒型積層圧電素子構造、図7(B)の複数圧電素子構造や流体圧を利用したピストン構造が好適である。最も簡単で単純な構成としては、図7(A)の円筒型積層圧電素子構造である。
特殊な用途を除いて、一般的な実用回転域は数十Hz程度であり、送り装置の1次固有振動数は、100Hz程度以上である。上記実施例で説明した回転周波数の高次周波数は、2〜3次レベルである。
回転機構30が数千〜数万rpm等の高速回転の場合、回転周波数が送り装置の1次固有振動数と同等レベルになる。図2,3で示した特性の可変領域が狭いと回避できない場合がある。実施例9では、1次固有振動数の可変域を広げる構成について説明する。
実施例9の移動体送り装置を示す図は、実施例3の移動体送り装置を示す図8と同様であるので、図8で代用し、また実施例1、2と重複する部分の説明は省略する。
実施例9の移動体送り装置では、図8に示すように駆動軸1の両側に実施例1で用いた機構を設けている。この構成では、両側のころがり軸受の予圧を利用できるのでf0〜f1領域を広げることができる。
さらに、送り装置の実際の実験データを図4(A)、(B)のボード線図に示したが、一般的に送り装置の1次固有振動数を上げるとゲインピークが上がる。これは、ころがり軸受2a,2bへの予圧を増やすと摩擦減衰がある程度増加するが、その上がり幅は非常に小さい。送り装置の1次固有振動数を上げると、ある程度のところからゲインピークが増大する。摩擦減衰がある程度増加する部分の特性を利用して、動特性可変手段31により回転機構30の回転周波数とその高次周波数と一致しない送り装置の1次固有振動数で、かつなるべく可変域で可能な範囲で高く設定すれば、載置されるワーク等の偏芯による回転機構の周期的な外力変動荷重やテーブル等の加減速によって生じる慣性力等、時間的に変動する送り荷重に対して、位置決めは安定し、短い整定時間で収束可能となる。
次に、実施例10の移動体送り装置について説明する。
図19は、実施例10の移動体送り装置を一部破断し制御装置とともに示す図である。
実施例10の移動体送り装置は、駆動軸1、駆動軸1の支持機構、移動体13、移動体13の案内機構、移動体13に搭載される回転機構30等の構成は、実施例1、2の移動体送り装置と同様であり、動特性可変手段31と送り制御手段32の関連構成及び摩擦トルク記憶手段57を備える点において相違するので、実施例1、2の移動体送り装置と重複する説明は省略する。
実施例10の移動体送り装置の動特性可変システムにおいては、回転機構30の回転情報として、例えば回転数、回転プログラム等を予め設定した回転情報入力手段26の出力は、送り装置の移動体13ところがり軸受2a,2bのスラスト剛性から決定される1次固有振動数が、回転情報入力手段26に与えられた回転周波数、もしくは回転プログラム中の回転周波数とその高次周波数が一致しない固有振動数データを送出する必要特性演算部27に入力され、その固有振動数データに相当する例えばアナログ電圧、デジタルデータ等を出力する特性制御回路28に接続され、さらに特性制御回路28の出力は、その固有振動数に相当するころがり軸受2a,2bへの予圧を駆動軸方向の伸縮量に設定する予圧調整手段29に接続され、予圧調整手段29の出力は駆動軸1の軸方向に伸縮する予圧調整伸縮部5に接続されており、全体で動特性可変手段31を構成している。
図20は、実施例10の移動体送り装置で用いられる送り制御手段の構成を示すブロック図である。
実施例10の移動体送り装置で用いられる送り制御手段において、必要特性演算部27の周波数情報信号とQ値情報信号は、送り制御手段32を構成する可変ノッチフィルタ40に接続されている。また、周波数情報信号は、予めその周波数情報の時に移動体13の各位置における駆動軸1の送り駆動モータ7換算摩擦トルクから算出した平均摩擦トルクを記憶した摩擦トルク記憶手段57に接続されており、摩擦トルク記憶手段57の出力は、図20に示すように送り制御手段32の駆動アンプ48前段に等価摩擦トルク外乱として加え合わされる構成としている。
特性制御回路28と予圧調整手段29で用いる特性について、実施例1の説明で使用した図2,3にて説明する。送り装置の1次固有振動数は,ころがり軸受2a,2bの軸受すきまをゼロとする予圧をW0とすると予圧をW1まで変更すると軸受剛性の増加によって図4に示すように送り装置の1次固有振動数が高くなる。送り装置の実際の実験データを図4(A),図4(B)のボード線図に示す。特性制御回路28では、前段の必要特性演算部27で算出された固有振動数f2に対する予圧量W2を出力する。予圧量と予圧調整伸縮部5の伸縮量との関係を図3に示す。ころがり軸受2a,2bの軸受すきまをゼロとする予圧をW0とするとその時、対向するころがり軸受2a,2bの左側軸受2aと右側軸受2bは,δ0だけ駆動軸の軸心方向逆方向に変形する。この状態で予圧調整手段29の出力により予圧調整伸縮部5がさらに伸長してX1まで達した時の予圧量は、W1となる。予圧調整手段29では,特性制御回路28にて与えられた予圧量W2に対して伸縮量X2を決定して予圧調整伸縮部5に出力する。
次に、摩擦トルク記憶手段について説明する。
図21は、予圧量と駆動モータの換算摩擦トルクの関係を示すグラフである。
図22は、平均摩擦トルクを算出する際に使用する、摩擦トルクと移動体位置の関係を示すグラフである。
予圧量と1次固有振動数の関係は、実施例1の移動体送り装置の説明で使用した図2と同様であるが、予圧量と駆動モータ7の換算摩擦トルクの関係は、図21に示す関係となる。予め必要1次固有振動数情報(もしくは予圧量情報)における移動体各位置の摩擦トルクを図6に示すような計測を行って、以下の式にて平均摩擦トルクデータTfを記憶する。
図22に示すように、一般的に案内機構と駆動軸1の真直度が精度良く組立が行われていると、ボールネジや摩擦駆動のリード(駆動軸1回転当り移動量)周期にあったトルク変動が生じる。
さらに、送り制御手段32について、図20を用いて説明する。例えば、パルス列信号にて与えられる送り指令信号と位置検出手段16の例えばパルス列信号にて得られる現在位置信号との偏差(ΔX)を算出する偏差カウンタ41の出力は、偏差パルス列信号をアナログ信号に変換するD/A変換器42に接続され、その出力信号が定常位置偏差をゼロにする積分器43に接続され、その出力は位置サーボループの補償を行う第1の補償器44に接続され位置サーボループのゲインKaを介して、位置検出手段16のパルス列信号をF/V変換して送り装置の速度信号を得るF/V変換器49の出力と比較して得られる速度偏差信号となりその速度偏差信号は速度サーボループの補償を行う第2の補償器46、速度サーボループゲインKbを介して、可変ノッチフィルタ40に接続され、その出力はトルク信号加え合わせ点、駆動アンプ48を介して駆動モータ7に接続されており、全体で送り制御手段32を構成している。
実施例10の移動体送り装置で用いられる可変ノッチフィルタ40は、実施例5の移動体送り装置で用いられる可変ノッチフィルタ40と同様であるので、その図は図13で代用するが、例えばT型ノッチフィルタを構成しており、ノッチ周波数を決定するR1,R2,R3及びQ値を決定するVR1は多回転型可変抵抗50a〜50dで構成され、各々には回転モータ51a〜50dが設けられており、各々の回転モータ51a〜50dには必要特性演算部27からの周波数情報信号とQ値情報信号が接続されている。ここで、可変ノッチフィルタ40の伝達関数とノッチ周波数とQ値の関係は次の通りである。
Vout/Vin=(1+s222)/(1+QsRC+s222
Q=1/〔4(1−K)〕
R=R1=R2=2・R3
C=C1=C2=C3/2
ノッチ周波数:f0=1/(2πRC)
K:ボルテージフォロワの利得
例えば、ボルテージフォロワの利得K=0.9でQ≒3、K=0.9975でQ=100となり、VR1を可変するとこの間のQ値が得られる。
また、ノッチ周波数f0=47.5Hzの可変ノッチフィルタにおいて、VR1を可変するときの伝達関数について図13に示す。
以上の構成によれば、予め設定された回転機構30の回転情報をもとに動特性可変手段31により、送り装置の1次固有振動数が回転機構30の回転周波数とその高次周波数に一致しないように設定し、その固有振動数とQ値データを送り制御手段32の可変ノッチフィルタ40に設定し、かつその固有振動数情報から得たそのときの摩擦トルク情報信号がトルク加え合わせ点に等価外乱信号として印加されるので、摩擦トルク増加にともなう位置誤差を生じることなく回転振動による送り装置の振動励起を回避できるとともに、変更された固有振動数とQ値に合わせて固有振動数でのピークゲインを抑圧でき、送り制御手段32を安定にすることができる。実施例10の移動体送り装置では、摩擦トルク記憶手段として予め計測した移動体13の平均摩擦トルクを用いた。この場合、案内機構と駆動軸1の真直度が精度良く組立が行われていることが必要である。
実施例11の移動体送り装置は、案内機構と駆動軸1の真直度があまり良くない場合の構成に関する。
図23は、実施例11の移動体送り装置を一部破断し制御回路とともに示す図である。
実施例11の移動体送り装置について説明するが、実施例1と重複する説明は省略する。
実施例11の移動体送り装置では、摩擦トルク記憶手段57に位置検出手段16の出力信号を接続して移動体13の現在位置情報を入力する構成としている。摩擦トルク記憶手段57には、図22に示す摩擦トルクを位置の関数として記憶する構成としている。サンプリング間隔ΔXは、摩擦トルク変動状態にも左右されるが、急峻なトルク変動がなければリードによるトルク変動が判断できる程度で構成する。動作に関しては、実施例10の移動体送り装置で説明したのと同様である。
実施例12の移動体送り装置で用いる可変ノッチフィルタについて説明するが、この可変ノッチフィルタ40は、実施例6の移動体送り装置で用いる可変ノッチフィルタ40と同様であるので、可変ノッチフィルタ40の図面は図15で代用する。
実施例10、11の移動体送り装置では、可変ノッチフィルタ40の構成として、図13に示すような多回転型可変抵抗50a〜50dで構成して、各々の多回転型可変抵抗50a〜50dを回転モータ51a〜51dにて変更する構成とした。この場合、多回転型可変抵抗50a〜50dを瞬時に変更することができないため、急激な回転周波数変更に追従できない。実施例12の移動体送り装置では、図15に示す実施例6の移動体送り装置のように、送りステージの固有周波数情報信号とQ値情報をデジタル値として受け取り、上記可変ノッチフィルタ40を複数の抵抗52a〜52dとスイッチング素子にて複数の抵抗52a〜52dの組み合わせでR1,R2,R3,VR1を変更する構成として、切り換え手段54a,54bを設けている。切り換えデータは、図15に示すように必要特性演算部27からデジタルデータを直接接続しても良い。
実施例13の移動体送り装置で用いる可変ノッチフィルタ40は、実施例7の移動体送り装置で用いる可変ノッチフィルタ40と同様であるので、その図面は図16で代用する。
図16に示す実施例13のように、切り換え手段54の前段に切り換えテーブルを設けたROM53を設けても良い。この構成では、回転周波数が大きく変更されても瞬時に安定した送り制御が可能である。
以上の実施例10〜13の移動体送り装置は、予め設定された回転周波数、回転パターン等に対応するものであり、光ディスク原盤露光装置の線速一定送りのような時々刻々回転周波数が変化するものに対応できない。実施例14の移動体送り装置では、回転機構30の回転周波数が時間、あるいは送り位置によって時々刻々変化する場合に対応可能な構成としている。
図24は、実施例14の移動体送り装置を一部破断し制御回路とともに示す図である。
実施例14の移動体送り装置について説明するが、実施例1と重複する説明は省略する。
実施例14の移動体送り装置では、移動体13に固定された軸受け止め38にターンテーブル19の半径方向に対向する例えば、静電容量型の変位検出器等の振れ量検出手段39が設けられており、その振れ信号が回転情報入力手段26に入力されている。
振れ信号は、実施例8の移動体送り装置に関して説明したように、基本波が正弦波であり、図18(A)に示すような、例えばある信号レベルをスレッシュホールド値とした比較器55によりパルス変換し、そのパルス信号を単位時間周期のカウントパルス信号にてカウントするカウンタ57で計数することにより周波数情報が得られる構成とする。
また、駆動軸1の右側第1段付部に対向して、例えば静電容量型の変位検出器等の変位検出手段25が設けられており、駆動軸1の軸芯方向変位を検出する構成として,変位検出手段25の出力信号が固有振動数に相当するころがり軸受2a,2bへの予圧を駆動軸方向の伸縮量に設定する予圧調整手段29に接続する構成としている。あるいは、光学式ロータリーエンコーダ20のA相パルス信号を用いた図18(B)のような構成として回転周波数情報を得る構成としても良い。
以上の構成によれば、時々刻々変化する回転機構30の回転周波数情報と変位検出手段25の現在予圧情報から送り装置の1次固有振動数が回転機構30の回転周波数とその高次周波数に一致しないように設定できるので、時々刻々変化する回転振動による送り装置の振動励起を回避できる。
次に、実施例10〜14の移動体送り装置で用いる予圧調整伸縮部5に好適な構成は、実施例1、2の移動体送り装置で用いた図7(A),(B)と同様の構成であって、ころがり軸受2a,2bの外輪に対して駆動軸1の軸芯方向に荷重印加できる機構であれば使用できるが、好適なものとしては、図7(A)の円筒型積層圧電素子構造、図7(B)の複数圧電素子構造や流体圧を利用したピストン構造が好適である。最も簡単で単純な構成としては、図7(A)の円筒型積層圧電素子構造である。
特殊な用途を除いて、一般的な実用回転域は数十Hz程度であり、送り装置の1次固有振動数は、100Hz程度以上である。上記実施例で説明した回転周波数の高次周波数は、2〜3次レベルである。
回転機構30が数千〜数万rpm等の高速回転の場合、回転周波数が送り装置の1次固有振動数と同等レベルになる。図2,3で示した特性の可変領域が狭いと回避できない場合がある。実施例9では、1次固有振動数の可変域を広げる構成について説明する。
さらに、送り装置の実際の実験データは、図4(A)、(B)のボード線図に示したものと同様であるが、一般的に送り装置の1次固有振動数を上げるとゲインピークが上がる。これは,ころがり軸受2a,2bへの予圧を増やすと摩擦減衰がある程度増加するが、その上がり幅は非常に小さい。送り装置の1次固有振動数を上げるとある程度のところからゲインピークが増大する。摩擦減衰がある程度増加する部分の特性を利用して、動特性可変手段31により回転機構30の回転周波数とその高次周波数と一致しない送り装置の1次固有振動数で、かつなるべく可変域で可能な範囲で高く設定すれば、載置されるワーク等の偏芯による回転機構の周期的な外力変動荷重やテーブル等の加減速によって生じる慣性力等、時間的に変動する送り荷重に対して、位置決めは安定し、整定時間で収束可能となる。
実施例1の移動体送り装置を制御回路とともに示す図で、図1(A)は移動体送り装置を一部破断して示す正面図、図1(B)は側面図である。 特性制御回路における、予圧量と1次固有振動数との関係を示すグラフである。 予圧調整手段における、予圧量と予圧調整伸縮部の伸縮量との関係を示すグラフである。 ころがり軸受に与えられる予圧と1次固有振動数の関係を示す実際の実験データに基づくボード線図で、図4(A)は予圧低条件におけるボード線図、図4(B)は予圧高条件におけるボード線図である。 実施例2の移動体送り装置を一部破断し制御回路とともに示す図である。 ターンテーブルの回転周波数を検出する回路を示すブロック図である。 予圧調整伸縮部の構成を示す図で、図7(A)は、円筒型積層圧電素子構造の詳細を示す断面図、図7(B)は、複数圧電素子構造の詳細を示す断面図である。 実施例3の移動体送り装置を一部破断して示す図である。 実施例4の移動体送り装置を一部破断し制御回路とともに示す図である。 実施例4の移動体送り装置で用いられるノッチフィルタを示す回路図である。 実施例5の移動体送り装置を一部破断し制御回路とともに示す図である。 実施例5の移動体送り装置で用いられる送り制御手段の構成を示すブロック図である。 実施例5の移動体送り装置で用いられる可変ノッチフィルタを示す図である。 多回転型可変抵抗器VR1を可変するときの伝達関数について示すグラフである。 実施例6の移動体送り装置で用いる可変ノッチフィルタを示す図である。 実施例7の移動体送り装置で用いる可変ノッチフィルタを示す図である。 実施例8の移動体送り装置を一部破断し制御回路とともに示す図である。 実施例8の移動体送り装置で用いる振れ量検出手段を示す回転周波数算出ブロック図である。 実施例10の移動体送り装置を一部破断し制御装置とともに示す図である。 実施例10の移動体送り装置で用いられる送り制御手段の構成を示すブロック図である。 予圧量と駆動モータの換算摩擦トルクの関係を示すグラフである。 平均摩擦トルクを算出する際に使用する、摩擦トルクと移動体位置の関係を示すグラフである。 実施例11の移動体送り装置を一部破断し制御回路とともに示す図である。 実施例14の移動体送り装置を一部破断し制御回路とともに示す図である。
符号の説明
1…駆動軸、2a,2b…ころがり軸受、3…間座、4…軸受け止め、5…予圧調整伸縮部、5a…円筒型積層圧電素子、5b…複数圧電素子、6…カップリング、7…送り駆動モータ、8…ロータリーエンコーダ、9…取付板、10…支持体、11…支持体、12…ころがり軸受、13…移動体、13a…突出部、14…案内機構、15a…受光部、15b…スケール、15c…取付板、16…位置検出手段、17…取付板、18…支柱、19…ターンテーブル、20…光学式ロータリーエンコーダ、21…回転駆動モータ、22…エアスピンドル、23…嵌合部材、24…ベース、25…変位検出手段、26…回転情報入力手段、27…必要特性演算部、28…特性制御回路、29…予圧調整手段、30…回転機構、31…動特性可変手段、32…送り制御手段、33…支持体、34a,34b…ころがり軸受、35…間座、36…予圧調整伸縮部、37…取付板、38…軸受け止め、39…振れ量検出手段、40…可変ノッチフィルタ、41…偏差カウンタ、42…D/A変換器、43…積分器、44…第1の補償器、46…第2の補償器、48…駆動アンプ、49…F/V変換器、50a〜50d…多回転型可変抵抗、51a〜51d…回転モータ、52a〜52d…抵抗、53a,53b…ROM、54a,54b…切り換え手段、55…比較器、56…カウンタ、57…摩擦トルク記憶手段。

Claims (10)

  1. 回転機構を搭載する移動体と、支持体に設けられた互いに対向する転動溝のそれぞれに介在される転動体を介して回転支持される駆動軸と、前記移動体を前記駆動軸の軸方向に案内する案内機構と、前記移動体の送り位置を検出する位置検出手段とからなり、前記駆動軸を回転して前記移動体を前記駆動軸の軸方向に駆動する移動体送り装置において、前記転動体に加える予圧を調整することにより移動体送り装置の動特性を変化させる動特性可変手段と、該動特性可変手段を作動させた時の、前記案内機構上の各位置における摩擦トルクを記憶する摩擦トルク記憶手段と、該摩擦トルク記憶手段の摩擦トルク情報を等価外乱としてトルク信号に加算し、かつ前記動特性可変手段の情報に基づいてそのノッチ周波数及びQ値を可変設定可能な可変ノッチフィルタを備えた送り制御手段を有することを特徴とする移動体送り装置。
  2. 前記摩擦トルク記憶手段に記憶する摩擦トルクは、前記動特性可変手段の予圧量もしくは固有振動数情報を入力とした予め前記移動体の案内機構上の各位置において前記動特性可変手段を作動させて計測した時の平均摩擦トルク(定数)を記憶させることを特徴とする請求項記載の移動体送り装置。
  3. 前記摩擦トルク記憶手段に記憶する摩擦トルクは、前記動特性可変手段の予圧量もしくは固有振動数情報と前記位置検出手段の位置情報を入力とした予め前記移動体の案内機構上の各位置において前記動特性可変手段を作動させた時の位置関数となる摩擦トルクを記憶させることを特徴とする請求項記載の移動体送り装置。
  4. 前記可変ノッチフィルタは、前記ノッチ周波数及びQ値を決定する回転型可変抵抗とその抵抗値を変更する回転モータから構成されることを特徴とする請求項乃至いずれか記載の移動体送り装置。
  5. 前記可変ノッチフィルタは、前記ノッチ周波数及びQ値を決定する複数の抵抗と、該抵抗の組み合わせを変更して前記ノッチ周波数及びQ値を切り換えるための切り換え手段から構成されることを特徴とする請求項乃至いずれか記載の移動体送り装置。
  6. 前記切り換え手段は、前記回転機構の現在回転周波数に基づいて切り換え出力信号を送出するROMから構成されることを特徴とする請求項記載の移動体送り装置。
  7. 前記動特性可変手段は、前記転動体に加える予圧を調整することにより移動体送り装置の固有振動数f0を調節して、前記回転機構の回転周波数及びその高次周波数と移動体送り装置の固有振動数f0が一致しないようにすることを特徴とする請求項乃至いずれか記載の移動体送り装置。
  8. 前記駆動軸は前記支持体に両端で支持され、いずれか一方の前記支持体に設けられた互いに対向する転動溝のそれぞれに前記転動体が介在され、該転動体の前記駆動軸の軸方向間隔を調整する予圧調整伸縮部を設け、前記動特性可変手段は前記予圧調整伸縮部を伸縮させることにより前記転動体の予圧を調整することを特徴とする請求項乃至いずれか記載の移動体送り装置。
  9. 前記動特性可変手段は、前記回転機構の前記駆動軸の軸方向振れを検出する振れ量検出手段と前記駆動軸の軸方向変位量を検出する軸変位検出手段の情報に基づいて、前記回転機構の回転周波数及びその高次周波数と移動体送り装置の固有振動数f0が一致しないようにすることを特徴とする請求項乃至いずれか記載の移動体送り装置。
  10. 前記動特性可変手段は、前記転動体に加える予圧を大きくすることによって、外力に対する減衰性を高めて位置決め整定時間を短くすることを特徴とする請求項1乃至いずれか記載の移動体送り装置。
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